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アクションスポーツ・ストリートカルチャー総合メディア
FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。
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編集部おすすめ記事
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dance新木場がヒップホップの熱狂に染まる!? ヒップホップカルチャーの魅力すべてが詰まった1日限りのフリーパーティー「Red Bull BC One World Final Kick Off Jam Tokyo」2025.02.14今年11月、東京‧両国国技館で9年ぶりに開催される世界レベルの1on1ブレイキンバトル「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」。今大会のシーズン幕開けを祝して、2025年3月8日(土) GARDEN新木場FACTORYにて、ヒップホップカルチャーの魅力を詰め込んだ1日限りのスペシャルパーティー「Red Bull BC One World Final Kick Off Jam Tokyo」(入場無料)が開催決定! 当日は、DJやビートメイカーによる音楽ライブが鳴り響き、ヒップホップカルチャーの自由な精神を象徴するグラフィティアート。そして、世界トップクラスのB-Boy & B-Girlたちが、この熱狂の空間で白熱のバトルを繰り広げる。 “Stones Throw”のKnxwledge、グラミー受賞後 初来日! Knxwledge(Stones Throw)|Photo by Jack McKain アンダーソン・パークとのデュオNxWorries(ノーウォーリーズ)として、2025年の米グラミー賞「最優秀プログレッシブR&Bアルバム部門」を受賞した“Stones Throw”レーベルのKnxwledge (ノレッジ)が、受賞後すぐという絶好のタイミングで来日決定! ケンドリック・ラマーの楽曲プロデュースを手掛けるほか、彼自身も愛好する人気格闘ゲーム 「ストリートファイター6」にオフィシャル音源を提供するなど、インターネット、ゲーム、そし てヒップホップを融合させた唯一無二のスタイルで世界中から注目を集めるアーティストが日本にやってくる。 DLiP Records x DOGEAR Recordsによるライブパフォーマンス 神奈川県藤沢、通称MOSS VILLAGE(モス‧ヴィレッジ)を拠点とする、日本屈指のインディペンデント・レーベル“DLiP RECORDS”から、レーベル主宰でありDINARY DELTA FORCEのフロントマンでもあるDUSTY HUSKYが登場。さらに藤沢のラップデュオBLAHRMY(MILES WORD & SHEEF THE 3RD)、DMC日本チャンピオンの称号を持つDJ BUNTA、そして日本を代表するヒップホップダンサーYASSが登場。 一方、ISSUGI、仙人掌、KID FRESINOら個性派アーティストを擁し、東京アンダーグラウンドシーンを牽引する最重要レーベル“DOGEAR RECORDS”からも強力なラインナップが参戦。ラッパー兼ビートメーカーとしてシーンを牽引するISSUGI、SCARS / SWANKY SWIPEのメンバーとしても知られる実力派ラッパーBES、そして数々のプロジェクトでビートメイカーとして確固たる地位を築き上げたBUDAMUNKが、今回ライブパフォーマンスを繰り広げる。 ヒップホップカルチャーのすべてがここに。入場無料! © James Newman / Red Bull Content Pool 近年、スポーツとしての地位も確立されたブレイキンだが、そのルーツは1970年代ニューヨーク、ヒップホップカルチャーの黎明期に遡る。DJの音楽がブレイクに差し掛かると、若者たちはダイナミックなムーブを繰り出し、自己表現のために踊ることから生まれた。それがブレイキンの始まりであり、このカルチャーの本質である。 今回のキックオフパーティーでは、そんなブレイキンの原点に立ち返り、ヒップホップカルチャーの4大要素(音楽、ラップ、グラフィティ、ダンス)を凝縮してお届け。ヒップホップの真髄を全身で体感する、1日限りのスペシャルイベントをお見逃しなく! 若手×ベテランのエキシビション、東⻄プライドを懸けたバトル、 1対1の戦い、そして一般参加OK! 限定80組が激突するダンスバトル 今回世界トップクラスの実力を誇るB-Boy & B-Girlたちが集結!レッドブルの精鋭ダンサーで構成されたSHIGEKIXら「Red Bull BC One All Stars」と、TSUKKI、RA1ONをはじめとする若手実力派チーム「Young Gunz All Stars」によるエキシビションバトルが実現。 さらに、今や世界トップレベルのB-Boyへと成⻑したHarutoと、Red Bull BC One All Starsのメンバーとしても活躍するオランダのLEEによる「1on1 Exhibition Battle」も開催。 © Marcelo Maragni / Red Bull Content Pool また、ヒップホップシーンを代表する東⻄のダンサーが、それぞれの地域のプライドを懸けてぶつかる「Hip Hop Exhibition East vs West」など、多彩なスタイルのダンスバトルが繰り広げられる。 バトルコンテンツの中でも、一般参加OKの「4on4 Crew Battle」は、総勢80チームによる熾烈な戦いが繰り広げられる大混戦必至のバトル。現在、一般参加者を募集中。ヒップホップカルチャーの祝祭に、ぜひそのスキルをぶつけて欲しい!「4on4 Crew Battle」のエントリーは記事最下部のフォームから。 今回のキックオフパーティのほか、今年11月に開催される「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」に向け、ブレイキンの魅力を体感できるコンテンツも続々登場! 日本全国のブレイキンシーンに翼をさずけるツアー実施決定 今年3月の日本全国を巡る「Red Bull BC One All Star Tour」では、世界の舞台で活躍するレッドブルのB-Boy & B-Girlたちが、東京‧神奈川‧大阪‧京都‧岡山‧⻘森で、ブレイキンのワークショップやバトルコンテンツを開催。日本各地にブレイキンの熱狂とカルチャーのスピリットを届ける! ツアーの模様は、「Red Bull BC One」公式Instagramで随時発信。ぜひフォローして、世界トップレベルのムーブをチェックしよう! 今年11月、東京‧両国国技館にワールドファイナルを観に行こう! 「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」のチケットを絶賛販売中。世界レベルの1on1ブレイキンバトルを生で観戦するチャンスをお見逃しなく。詳細はレッドブルのイベントページ(記事最下部)をご確認ください。 開催概要 名称:Red Bull BC One World Final Kick Off Jam Tokyo日時: 2025年3月8日(土)11:00〜21:00会場:GARDEN新木場FACTORY 住所: 東京都江東区新木場2丁目8−2料金:入場無料(ドリンク代別途 600円) ※会場キャパシティの都合で入場制限する場合がございます。 タイムテーブル 11:00-12:00 DJ12:00-14:00 4on4 Crew Battle (限定80組 予選) 14:00-14:40 DJ15:00-17:00 4on4 Crew Battle (Top16 / Top 8 / Top 4) 17:00-18:00 Beat Live by Knxwledge18:00-18:20 1on1 Exhibition Battle18:20-18:40 Red Bull BC One All Stars vs Young Gunz All Stars 18:40-19:00 Hip Hop Exhibition East vs West19:00-19:20 4on4 Crew Battle (Final)19:20-20:00 Live: DLiP Records x DOGEAR Records 20:00-21:00 DJ 実施コンテンツ Beat Live by KnxwledgeLive: DLiP Records x DOGEAR Records4on4 Crew BattleRed Bull BC One All Stars vs Young Gunz All Stars 1on1 Exhibition BattleHip Hop Exhibition East vs WestDJ&MCGraffiti Writers 出演者 Beat Live: Knxwledge (Stones Throw)Live:DUSTY HUSKY (DLiP Records)、 BLAHRMY (DLiP Records)、DJ BUNTA (DLiP Records) 、YASS (DLiP Records)、ISSUGI (DOGEAR Records) 、BES (DOGEAR Records)、 BUDAMUNK (DOGEAR Records)Red Bull BC One All Stars:SHIGEKIX、ISSIN、KIMIE、ALVIN、Hong10Young Gunz All Starts:TSUKKI、RA1ON、COCOA、FUMA、RYOGA1on1 Exhibition Battle:Haruto、LEEHip Hop Exhibition:YASS (East) TAKUYA (East) The Retro (East) LEO (East)YU-SEI (West) SORA (West) ASATO (West) JUN (West)Hip Hop Exhibition (DJ): DJ MINOYAMAHip Hop Exhibition (MC): SUV 4on4 Crew Battle (Guests):knuckle (Student All Stars)、Ouki (Student All Stars)、Sora (Student All Stars)、NONESKI (Student All Stars)NANAMU (Nagoya)、SHOWSKI (Nagoya)、YAMATO (Nagoya)、KOOLSPIKE (Nagoya)Shoya (Osaka)、TOGO (Osaka)、Daiki (Osaka)、yoo (Osaka)AMANE (Fukuoka)、Shonosuke (Fukuoka)、SO-TA (Fukuoka)、Yuta (Fukuoka)4on4 Crew Battle (Judge): Haruhiko aka Watchm3n、LEE、Perninha4on4 Crew Battle (DJ): SPRAY (Korea)、SPELL (New Zealand)4on4 Crew Battle (MC): KENTARAW、CRUDE Graffiti Writers: WOOD、GOSPEL、MSY & DISE
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others大阪初上陸!世界最高峰のアクションスポーツの国際競技会「X Games Osaka 2025」が6月20日〜22日にて京セラドーム大阪で開催決定!!2025.02.10アクションスポーツ界で最も注目される国際競技大会「X Games」が、ついに大阪にやってくる。2025年6月20日(金)〜22日(日)の3日間、世界中からスケートボードやBMX、Moto Xのトップアスリートたちが「京セラドーム大阪」に集結。 アクションスポーツファンが待ち望んだ瞬間がここに。 「X Games」は1995年に米国で誕生した今年で30周年を迎える歴史ある大会。アクションスポーツのアスリートにとってはまさに夢の舞台で、これまで世界13ヵ国で累計600万人以上の観客を魅了し、スポーツ専門チャンネルESPNを通じて世界192ヵ国・5億世帯に映像が配信されるなど、世界中から熱い注目を集め続けている。 X Games Osaka 2025ではスケートボード、BMX、Moto Xの3競技11種目をひとつの大会ですべて体感できる! X Games Ventura 2024のスケートボード バート|©Chris Tedesco / X Games 「X Games Osaka 2025」では3競技11種目を実施予定。オリンピック競技としても注目を集める「スケートボード・ストリート男女」「スケートボード・パーク男女」「BMXパーク男子」はもちろんのこと、さらに、スケートボード競技の中でも根強い人気と伝統を持つ「スケートボード バート男子」、 高度なバランス感覚で華麗な技を披露する「BMXフラットランド」、街中の障害物を模したコースを使って技を競う「BMXストリート」、そしてフリースタイルモトクロスバイクによる圧巻のトリックが繰り広げられる「Moto X」が実施される予定となっている。※6月20日は予選のため関係者招待日。 これだけの競技を、ひとつのイベントですべて目撃できるのは「X Games」ならでは。アクションスポーツの魅力が凝縮された3日間をお楽しみあれ。ここでしか味わえない興奮と感動をぜひ会場で体感してみてほしい! 大阪初上陸!大阪ならではの魅力が満載!関⻄万博とのシナジー効果で、大阪の魅力を国内外に発信。 大阪といえば、活気あふれる街並みや人々の温かさ、そして何といってもその食文化。たこ焼き、お好み焼き、串カツなど、日本が誇るストリートフードを堪能しながら「X Games」の熱気とともに大阪のグルメも満喫できる。 また、大阪城や道頓堀といった歴史と文化が息づく観光名所はもちろん、近年大規模な都市開発が進む梅田や難波エリアも必見。新たに生まれ変わった商業施設や観光スポットが集まり、見どころ満載の都市を訪れる絶好の機会だ。 さらに2025年は「大阪‧関⻄万博」が開催され、大阪が世界からの注目を浴びる年。このタイミングで開催される「X Games Osaka 2025」は大阪の魅力を国内外に発信し、スポーツと都市のエネルギーが融合した特別なイベントとなることだろう。 2025年、アクションスポーツの新たな歴史が大阪で刻まれる。「京セラドーム大阪」は大阪の中心部からアクセスも良く、世界レベルの競技を間近で体感できる最高の舞台。屋内会場だから天候の影響を受けることなく快適な環境で観戦可能。観客を巻き込む興奮のトリックやハイレベルなパフォーマンスに加え、「Xゲームズ」ならではの音楽ライブやフードフェス、アートイベントなど多彩なコンテンツが予定されている。スポーツ、カルチャー、都市の魅力が一体となったこのイベントに世界中のアクションスポーツファンが集結すること間違いなし。ぜひスポーツ観戦だけでは終わらない特別な体験をこの機会に大阪で! 出場アスリート、音楽ライブ、チケット情報などの詳細は、近日中に公開予定です。続報をお待ちください。 X Games Chiba 2024のBMXパーク|©Hikaru Funyu / X Games 吉村洋文(大阪府知事)のメッセージ 『世界最高峰のアクションスポーツの国際競技大会であるX Gamesを、⻄日本で初めて大阪で開催できることを大変嬉しく思います。世界のトップアスリートのパフォーマンスを間近で観ることができるこの機会に、その迫力を直接体感いただきたいと考えています。 大会期間中に開催されている大阪‧関⻄万博では、約160もの国の展示や食など世界を五感で感じられるほか、「大阪ヘルスケアパビリオン」では、25年後の「ミライの自分」との遭遇を体験できます。ぜひ万博という非日常空間でドキドキ‧ワクワクする楽しさを感じてください。X Games Osaka 2025、大阪‧関⻄万博へのご来場を心よりお待ちしております。』 ジェレミー‧ブルーム(X Games CEO)のメッセージ 『過去3年間の日本でのX Gamesは、アクションスポーツの国際的な需要の高まりを示す素晴らしい例となりました。世界のトップアスリートの中には日本出身の選手も多く、日本のファンはアスリートや競技に対して非常に強い情熱を持っています。今年6月、大阪‧関⻄万博の熱気とともにX Gamesを大阪で開催できることを心から楽しみにしています。このイベントを通じて、日本におけるアクションスポーツのさらなる発展を目指し、今後も取り組みを強化していきます。』 X Games California 2023のMoto Xベストトリック|©Dave Camara/X Games X Gamesとは? 1995年に米国で始まった「X Games」は、これまでに世界192ヶ国‧5億世帯への映像配信、世界13カ国で累計来場者600万人以上を熱狂させてきた世界最大のアクションスポーツの国際競技会。 夏季はスケートボード、BMX、Moto X。冬季はスキーとスノーボードのトップアスリートたちが活躍し、30年にわたってアクションスポーツのシーンで絶大なる影響を与え続けてきました。 開催概要 名 称(英 語): X Games Osaka 2025名 称(日本語): Xゲームズ大阪2025名 称(読み方): エックスゲームズ オオサカ ニセンニジュウゴ日程: 2025年6月20日(金)予選‧練習 2025年6月21日(土)決勝2025年6月22日(日)決勝 ※金曜は予選日のため(一部チケットを除き)関係者‧招待客‧取材媒体のみ入場予定。 ※一般入場は土曜と日曜の2日間を予定。会場:京セラドーム大阪(KYOCERA DOME OSAKA) 大阪府大阪市⻄区千代崎3丁目中2−1料金: チケット料金、座席等は大会オフィシャルサイトおよびSNSで近日お知らせします。主催: X Games Osaka 2025組織委員会主管: 大阪府、大阪市 実施競技(3競技‧11種目):男子スケートボード ストリート 女子スケートボード ストリート 男子スケートボード パーク 女子スケートボード パーク 男子スケートボード バート 男子スケートボード バート ベストトリック BMX ストリートBMX パークBMX パーク ベストトリックBMX フラットランドMoto X ベストトリック ※実施競技は変更になる可能性があります
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surf【ロングボードで切り拓く新時代】田岡なつみが語る女性アスリートの挑戦2025.02.04サーフィンがオリンピック種目となったことで、ショートボードを中心に注目が集まる中、ロングボードという種目が秘める可能性に光を当てる選手たちがいます。 その1人が、2024年にWorld Surf League Longboard Tourで世界5位の快挙を成し遂げた田岡なつみ選手です。世界の舞台で輝き続ける彼女は、競技だけでなく、サーフィンの魅力を発信や活動をし、多方面でその存在感を示しています。 先日公開された田岡なつみ選手のドキュメンタリーフィルム「MAHOROBA」は、世界11カ国でノミネートされ、サーフシーンで話題になりました。彼女自身のサーフィンへの深い想い、そして日本の素晴らしさが込められている作品として、日本でも上映されました。 今回のインタビューでは、そのMAHOROBAを通じて見えた田岡なつみ選手が描く未来のビジョンやサーフィンへの情熱、競技の舞台裏、女子サーファーが直面する賞金の格差問題についてなど、率直な想いを語っていただきました。世界の波を舞台に挑み続ける彼女自身の言葉で 、その真髄に迫ります。 MAHOROBAを制作した背景とは Photo:ROXY –今回どのような経緯でMAHOROBAを制作したのですか 私はプロサーファーとして、競技を1番の中心に活動を行っている中で、何か作品を残したいという思いはずっとあったのですが、仕事もしていたので、なかなか機会がありませんでした。会社員として仕事をしていた時は、試合の時だけお休みをいただく形だったので、試合以外のクリエイティブな活動をする時間を作ることができませんでした。2年前に会社員を辞め、そのタイミングでROXYに所属することになりました。今回映像を撮影してくれたカメラマンの原直子さん(通称:ナチョス)とも、以前から映像を作りたいと話していて、作りたい映像に対する想いがリンクしたので、ROXYに旅費を全てサポートしてもらって、今回の作品を作ることができました。 –日本を作品の舞台にした理由を教えてください 今までは海外の大きい波で映像を残したいという思いが強かったのですが、コロナウィルス感染が流行したタイミングで2年程日本で過ごすなか、日本の素晴らしさを改めて感じました。ちょうどその時にカメラマンのナチョスも同じように感じていたみたいで。コロナで日本にいたからこそ、日本の波やカルチャー、景色の素晴らしさを改めて再認識することができ、日本の素晴らしさを世界に伝えたいという思いから日本で撮影することになりました。 –北海道での撮影は過酷だったように感じましたが、実際に訪れてみていかがでしたか 初めて北海道、そして雪の中でのサーフィンだったので、北海道仕様にウエットスーツなどサーフギアから揃え直しました。情報も少ないので、北海道に訪れたときに情報を収集していく中で、「雪の中で撮るのであれば利尻島がいいよ。」とおすすめされました。利尻島って島を1時間で回れるくらい小さな島なんです。私は試合の合間で撮影を行っていたので、1週間のトリップを3回北海道に行き撮影をするという流れでした。なので「ここ」とポイントを決めていってしまうと外してしまう場合もあるので、今回は波を1番の優先したいという思いもあり、利尻島だと島なので風の影響も含め、どこかしらサーフィンできるかなという考えもあり利尻島を選びました。実際に行ってみて、撮影の中でも1番印象的なのが利尻島でした。大雪の中、誰もいない海。自分たちでGoogleマップを見て、ここの地形が良さそう。と調べながら行ったりしました。その中で私が嬉しかったのが「ここの海に入ってる人見たことないよ!」って言われて。利尻島にはサーフポイントはいくつかあるのですが、ショートボードの方の方が多いみたいで、私はロングボーダーなので波を見る目線がまた少し違っていて。私が海から上がった時にサーファーの人とすれ違って、「ここで入ってたの!?」と驚かれたりしました。映像だけでは伝えきれない旅ならではの出会いが本当にたくさんありました。 –日本での上映に加え、海外でノミネートをされた今「MAHOROBA」はどのような想いがある作品ですか 以前も自分の映像を作ったことはあるんですけど、海外のフィルムコンテストに出したことはなくて。最初、「映像作品って自己満足で終わってしまうのでは?」と思っていたところが実はありました。でも、自分たちの思い描いた作品を作り、11カ国にノミネートされ全世界の人に見てもらえたことは正直、私もナチョスも驚きました。ノミネートの連絡がスペインのビルバオから始まり、次から次へと私たちの耳に入り、すごく嬉しかったです。他の作品はディレクターがいて、カメラマンも3、4人いて、時間や費用がかかっている作品がノミネートされ賞を取っている中、今回の作品は私とカメラマンのナチョスの2人だけで作り上げた作品です。逆に女の子2人が、過酷な環境で撮ってるというところを称賛してもらうことができ、見た人が日本に行ってみたいって思える作品が出来たことは、作品を作った中での想いの1つでもあったのでゴールを達成することが出来たのではないかなと感じています。 Photo:ROXY 多岐に渡る活動の中のひとつ、インビテーションの試合とは –昨シーズンは公式試合以外に招待制の試合にもかなり出場をされていたようですが、ご自身の中で振り返ってみていかがでしたか 昨年は出れる試合は全部出て自分の経験値を上げたいという思いがありました。以前、デュアルキャリア(※)をしているときは、JPSAやWSLの試合は出ることができても、インビテーションの試合は日本にもあまりないカルチャーなので、その魅力や価値を理解してもらえる場面が少なく、招待されても出場することが出来ませんでした。実際、インビテーションの試合は招待制ではあるんですけど、遠征費が実費で賞金がないこともあるので、名誉と経験のために行くのですが、私はインビテーションの試合に出場することに対して価値を感じているので、昨年はインビテーションの試合にもほとんど行きました。 WSLなどの試合とは違い、フェスティバルみたいな雰囲気で、みんなで波をシェアしたり、みんなで作り上げていくような試合が多かったので、私はそこで英語の上達にもすごく繋がりました。試合の時は集中しているので、自分の視野がすごく狭くなってしまうのですが、インビテーションの試合は、もちろん勝ちに行っていますが、お祭りみたいな雰囲気で、点数だけのライディングではなく、自分のスタイルを魅せる場所となっているのが、いいなと感じました。昨年はインビテーションの試合にも回ることが出来てよかったなと思ってます。 ※デュアルキャリアとは競技を続けながら会社員として勤務したり、現役中から将来を見据えた準備をすること。 –競技と招待制の試合を分けて考える部分はありますか どちらもちゃんとした試合ですね。ただインビテーションとJPSAやWSLの違いはプライオリティがないことです。プライオリティがない中でもフェスの要素もあるからガツガツしづらいところはあります。でも、勝ち上がるにつれて、最初はみんなワイワイしていたのに、勝ちたい欲が出て、そこで改めてコンペテターなんだなって感じました。プライオリティーが無いので、奥取り合戦のような感じになり、昔の試合をやってるみたいな感覚になります。ただ、インビテーションの試合なのでやっぱそこまでガツガツ行きたくないなって思ったりと、そのバランスが難しいです。 様々な経験通じて新たに生まれた挑戦心 –今後試合以外で、チャレンジしてみたいことはありますか 実はずっと思っていて一度も言ったことがなかったんですけど、自分主催の試合をやりたいんですよ。私は試合が大好きで。試合に出たことがない女の子や、上手くても試合にあまり興味がない女の子って居ると思うんですけど、そういう人たちにも出てもらえるような楽しいイベントの要素も含まれた試合を行いたいです。そして、そこで女の子の友達が出来たり、年に1回でも開催出来たら、「なっちゃんのイベントで会おう!」みたいな、繋がりが出来るきっかけになる試合ができたらいいなと思っています。今もリトリートは年に1回やっているんですけど、前回のリトリートに来てくれた子が今回のリトリートにも5人来てくれたんです。みんなが「また、なっちゃんのリトリートで会えた!」って私をきっかけに友達ができて、サーフィンの仲間が増えていくようなコミュニティが出来たらすごくいいなと感じています。私がサーフィンを始めた子供の頃は女の子が居なかったのでずっと女の子の友達が欲しいなって思っていた時期があったんです。年齢も経験も重ねた今、自分で楽しめる試合をいつか作りたいなって思っています。そして自分が試合を行いたいと思うもう1つの理由は、女子の賞金がすごく低いので国内で1番賞金が高い試合を行いたいという気持ちです。日本のプロの試合に10年以上回っていて、男女の賞金について納得いかないところがあります。10年以上やってるのに賞金に関しては女子は全然上がらず、男子の方が上がってる率が高い。このことは、あんまり知られていなくて「女子ってそんなに賞金低かったの?!」と驚かれることもあります。大会の設営にはお金をかけているのに、選手への還元が少ないことや、女子のエントリー費の割に賞金が低いなど、不満な部分もあるので、それなら自分にも出来ることがあるのではないかなと思っています。そして、女子の賞金の現状を沢山の人に知ってもらうきっかけにも繋がると思うので、「日本で1番高い賞金の試合を開催」することで、興味を持ってくれる人が増えて、S.LEAGUEも盛り上がっていくきっかけにもなるかもしれないですし、サーフィン業界自体を盛り上げるという意味でも、話題作りとして開催できたらと思っています。オリンピックでショートボードが種目になったことで、ロングボードの価値が下がってしまったように感じることが多くなりました。なので、ロングボードの魅力を沢山の人に伝えていきたいなっていう思いが根底にあります。 毎日のルーティン変化がより良い試合結果に繋がり始める –普段はどのような生活リズムで過ごしていますか 朝は早く起きて、毎日2ラウンドか3ラウンド海に入るようにしています。アラームをかけないで朝起きて、22時には寝るような生活をずっと続けています。デュアルキャリアを辞めて時間ができてからは、トレーニングの量を増やし、食事管理を徹底して行っています。試合の前に準備期間を設けられるようになったので、心に余裕ができたことも試合に勝てるようになった1つの理由なのかなと自分で思っています。今までは目の前のことに必死で、仕事が終わったら明日から始まる試合の準備を行ったり、常に自分の目の前には色々とやることが多すぎて1週間先のことを考える余裕さえ無かったのですが、今はちゃんと自分でスケジュールを決めて過ごすことが出来ているので、すごく良いライフスタイルを送ることが出来ています。 –トレーニングや食事管理はトレーナーをつけているのですか トレーニングはピラティスをしに東京へ通っているのと、ヨガはほぼ毎日行っています。あとはサーフィンをすることが1番のトレーニングだと思っているので、毎日同じ海で、波のコンディション関係なく入っています。サーフボードを試したり、フィンを変えたり今まで手が回っていなかった部分を調整しながら練習をしています。サーフボードは去年初めて自分のシグネチャーモデルを出させてもらい、それをメインとし、微調整を行っている形です。シェイパーさんとも親身に話しが出来ているので、自分に1番合ってるサーフボードを作れてることも、試合に勝てるようになった理由の1つかなと思ってます。 Photo:@ryohei.taoka 昨シーズンを振り返ってみて Photo:WSLⒸ/cait miers –昨シーズンWLTの第1戦Bioglan Bells Beach Longboard Classicで2位と自身最高位になりましたが改めて振り返ってみていかがですか Photo:WSLⒸ/cait miers ずっと目標にしていたファイナルに到達することができたことは本当に嬉しかったです。試合は2日間の中でヒートをこなさなくてはならないハードなスケジュールだったので、勝ちあがって、1時間後に次のヒートが始まったり、1つひとつのヒートに必死で、集中していたこともあり、気づいたらファイナルで一瞬で終わってしまった印象でした。第1戦目のオーストラリアベルズは誰よりも早く行って準備しました。今までは他の外国人選手と一緒に試合を転戦していたので、試合の1週間前に会場に向かい、レンタカーを借りて、宿に泊まってみんなで一緒に過ごしていました。でも去年の自分は、勝つ!という想いが例年以上に強かったんです。今までは会社に務めていて時間が無いことを言い訳している弱い自分がいたんですけど、もう会社も辞めて言い訳できることが何もなかったことが、より”勝ちたい”という気持ちを強くしてくれたんだと思います。それもあって、今回は2週間前に現地に入って日本の波と全然違うベルズの波を攻略しようと、毎日2、3ラウンドサーフィンをしていました。全部のタイド(潮の満ち引きなど)でサーフィンをして、「このタイドの時はここで待つ。」など、徹底してノートに書いていてインプットさせたことが、自分にとって本当に良かったなと感じています。実際、試合の時に「このタイドでこの風だから、ここで待とう。」と自信を持って試合に臨めたことが今回初めてファイナル進出することができ、自己最高位の2位に繋がったのかなと思っています。次の第2戦のハンティントンでも現地で沢山練習をして、オーストラリアと同じように臨むことができ、3位になることができました。今まではクォーターファイナルでずっと負けてたので、その壁を越えることができたのは、自分に自信をつけるために早く現地入りして、その波に慣れることが自分にとってフィットしたのかなと思ってます。 –第3戦Abu Dhabi Longboard Classicは今までと違ってウェーブプールでの試合だったので練習も限られていたと思いますが、メンタルで意識した部分はありますか 一昨年の冬にメンタルを鍛えるセミナーをスポンサーの人に紹介してもらって受けたんです。目標設定を行ったり、自分の強み弱みと向き合ったり、自分自身を振り返る時間は今まで無かったので、私にとってとても良いメンタルトレーニングの機会になりました。今まで1番で勝ち上がると自信がついて、勢いに乗れるんですけど、2位を挟んでしまうと自分の中で切り替えができず負けることが多かったのですが、メンタルトレーニングを受けてから切り替え方が以前より出来るようになった気がしています。今回、初めて自分について振り返る時間の中で自信のつけ方を学ぶことが出来て強みになった感じがしています。 –日本人で初めて上位8人しか出場できないSurf City El Salvadorにも出場しましたがいかがでしたか ファイナルシリーズに出場することが1つの目標でもあったので嬉しかったです。ファイナルシリーズに出れた時点で「この試合で優勝したらチャンピオンなんだ!」と思うと、ワクワクして「絶対なるぞ!」っていう意気込みで望みました。結果的には5位と自己ベストですが、今年は初戦から成績が良かったので、このままいけるかもしれないと思っていたので、悔しい気持ちが残りました。昨シーズンは本当に越えられない壁をいくつも越えることができ、自信に繋がりました。ファイナルシリーズは本当に勝ちたかったけど、いつもと違う独特な緊張感とプレッシャーに負けてしまい「ここで歩けば。」というところで足が出なかったりして、後悔が残る試合となりましたが、オフシーズンに全て改善して来期に挑みたいと思います。周りも実力はありますが、波のリズムを合わせることができれば誰でも勝つチャンスがあると思っています。今では自分の中で納得のいくライディングに9点(10点満点中)がついたり、世界の舞台でもハイスコアを出すことが出来るようになりました。試合では今までやってきたことを、試合の中で出せるかが勝負だなと思っています。今は自分の100%の力を出し切る練習をしているので、既に来年が楽しみです。 今だ課題となる賞金問題 –以前から課題としている賞金について、改めて現状はどのような状況ですか S.LEAGUEになって、全戦女子の優勝賞金が15万円に上がりました。ただ、エントリー費と登録費があるので、プロのツアーを回っていても厳しい状況です。そうなると試合に出る選手も少なくなると思います。プロロングボーダーは他の仕事をしながら競技に出ています。賞金の低さはあまり知られていないのですが、プロとしてやって行くんだったら大切な部分だと思います。男子と同じ努力をして、同じ交通費をかけて試合へ行っているのに、男女の賞金の差が開いてしまっているんです。海外の女性サーファーはSNSなどで発信したり、運動をしていたりするアスリートもいます。日本でも発信していかないとずっと変わらないし、誰かが何かアクションを起こさないと変わらないなと思っているので。私もより良い方向に向かうように、発信していきたいです。 Photo:@ryohei.taoka –賞金以外で何か変わったら良いなと思うことはありますか そうですね。海外の試合は観客も沢山居て盛り上がっています。海入る前に全然知らない人から「頑張れ!」とか、現地に住む日本人の方が「サーフィン見たことないけど、日本人が出てるって聞いて来ました!」って応援に来てくれたりして、選手も気持ちよく試合ができてます。一般の人を巻き込むことで、サーフィンの魅力を知ってもらい、選手1人ひとりを見てもらえるチャンスにも繋がると思うので、野球やサッカーのように見てくれる人が増えていくことも大切だなって思います。 2025年目指すのはただ1つ photo:@ryohei.taoka –ロングボードの魅力はどこにありますか ロングボードの魅力は、海の上でダンスをしているイメージなんです。手の動きなど細部まで意識して私は魅せるサーフィンを目指しています。そして、これはサーフィン全部に言えることですが、ゴールがないことがすごく面白いとなと感じています。1番スピードに乗ってるポケットでノーズをした時の浮遊感、ロングボードの良いところは、ノーズ、ハング5、ハング10した時に目の前にボードが見えないことです。波の上を自分が乗ってるみたいな独特の浮遊感とスピード感を味わうために練習をしています。技が決まっても、次はさっきより1秒長くやってみようとか、常に目の前に新しい課題が出来るのです。波も毎回違うので、今日はこれを練習してみよう、と構成から自分で考えられることがサーフィンの魅力で、面白いところだなって思います。 –今シーズンの目標を教えてください 世界一です。昨シーズンは手の届く場所にあるっていうのを実感できたので、ここからは相手ではなく自分との勝負だなと思っています。自分ができることを100%練習して、それを試合で100%出せるようにしたいです。そのためにも、体作りもしっかり行って挑みたいです。 田岡なつみプロフィール 1994 年生まれ。小学 6 年時に本格的にサーフィンを始めて、高校 2 年生で JPSA(日本プロサーフィン連盟)ロングボード部門プロ資格を獲得する。2017 年3月に桜美林大学卒業後、株式会社マイナビに新卒入社し5年間勤務。2017 年には JPSA ショートボード部門プロ資格を獲得。2024 年 ISA 世界戦3位。2024 年 WSL 世界ランキング5位。現在は世界一を目指しサーフィンの活動に専念し、海外の試合を中心に参戦している。 MAHOROBA 日本は小さな島国でありながら、未だかつてない魅力が隠されています。パンデミックの影響で自由な移動が制限される中、私たちは生まれ育った地の素晴らしさを再認識しています。この作品は、日々チャレンジに立ち向かう世界チャンピオンを目指すサーファー、田岡なつみと、冒険心溢れるフォトグラファー、ナチョスの2人の旅を追ったものです。彼女らが共鳴し、波に寄り添う旅に出る中で、どんな思いを抱き、どんな発見が待ち受けているのでしょうか。このプロジェクトには、二人だけのクルーが参加しました。舞台は未開拓の日本の北の大地に設定され、そこで繰り広げられる彼女らの冒険が、観る者の心を魅了することでしょう。
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climb【ボルダージャパンカップ2025】女子は野中生萌、男子は安楽宙斗が優勝!2025.02.022025年2⽉1⽇(⼟)〜 2⽉2⽇(⽇)、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場にてボルダージャパンカップ2025(BJC2025)が開催され、女子は野中生萌が6年ぶり2度目の優勝、男子は安楽宙斗が初優勝を果たした。 今大会は、初めて新ルールが適用された大会となった。より観客にも伝わりやすいようにポイント制で点数を可視化し、またゾーンの点数配分が多くなったことにより完登数だけでなく様々な課題を満遍なくこなすことも重要となった。 男子準決勝 安楽宙斗選手 男子準決勝では99.9点を獲得した安楽宙斗が首位で決勝進出。安楽は安定感のあるクライミングで4つの課題すべてを完登。続く2位は99.8点獲得の山口賢人、3位は99.6点の杉本侑翼となった。上位3名はいずれも準決勝の課題を全て完登し僅か0.3点差の接戦となった。 予選18位通過の佐野大輝は3つの課題を完登し4位で決勝に進出。また、すでにW杯ボルダー日本代表に内定している楢崎智亜は69.5点で5位通過。 女子準決勝 松藤藍夢選手 女子準決勝の首位通過は1課題目以外を完登し84.8点を獲得した松藤藍夢となった。続く2位は84.6点獲得の伊藤ふたば、3位は84.4点の森秋彩、4位は74.7点の野中生萌となり、いずれも3完登で決勝に進出。準決勝では特に後半の2つの課題を登り切れるかどうかが順位に大きく影響する展開となった。 女子決勝 野中⽣萌選手 女子決勝では東京オリンピック王者の野中⽣萌が今大会6年ぶり、2度目の優勝を収めた。野中は全4つのうち3つの課題を完登し、84.8点を獲得。2位は84.6を獲得した関川愛⾳、3位は84.5点を獲得した前回王者の中村真緒となった。 女子決勝では各課題を完登する選手が多く、いかにトライを少なくしてポイントを獲得できるかが勝負のカギとなった。優勝した野中は最終課題以外の3つの課題をすべて完登し、うち2つは最初のトライで完登。84.8点を獲得し、2位と僅か0.2点差で優勝を収めた。 関川愛⾳選手 2位の関川は自身のストロングポイントを生かした登りを見せ、3つの完登で84.6点を獲得。3位の中村真緒も第4課題ではゾーンを獲得し、その他の課題はすべて完登。安定感のある登りを見せた。 中村真緒選手 男子決勝 安楽宙斗選手 男子決勝では、課題の難易度が高くなかなか完登が出ない展開となった。自身のストロングポイントで完登しきる力と、苦手分野でもゾーンまでは獲得できるような対応力が求められた。 そんな中、安楽宙斗は3つの課題を一撃で完登し84点を獲得。最終課題にて、完登しなければ優勝できないという状況だったが見事最初のトライで完登し初優勝。安楽は男子最年少優勝記録(18歳2ヶ月19日)を更新した。 藤脇祐二選手 2位の藤脇祐二はすべての課題でポイントを獲得し安定したクライミングで69.1点を獲得。3位の杉本怜は、今回が最後のボルダージャパンカップと表明していた。気持ちのこもったクライミングに会場は大いに盛り上がった。杉本は2回の完登で59.9点を獲得した。 杉本怜選手 野中⽣萌コメント 野中⽣萌選手 「まず優勝できてすごい嬉しいです。大会を通して予選からいくつか修正点はありましたが、それを最終ラウンドまでに修正して臨めたのが良かったと思います。今年は引き続きやってきたことを継続していくことと、今回完登しきれなかった最終課題のように、時間内に決めきるという部分を修正していきたいと思います。また今シーズンは世界選手権もあるのでそれに向けてもしっかり調子を上げていけるようにしたいです。」 安楽宙斗コメント 安楽宙斗選手 「この8人の中で1位になることに対して、今まで決め切れない場面が多かったので優勝出来てすごく嬉しいです。シーズンオフに取り組んできたメンタル面や思考能力、一度落ちた時の落ち着きなどを色々探ってきて、それが決勝でほぼ出来ていたので何度も一撃で登り切ることができたと思います。今年はメンタル面含めてリードもスタイルを少し変えて強化していますし、全部のジャンルでクライミングが強い選手になりたいです。」 開催概要 名称:ボルダージャパンカップ 2025(BJC2025)主催:公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)後援:スポーツ庁/公益財団法人日本スポーツ協会/公益財団法人日本オリンピック委員会/一般財団法人上月財団主管:公益社団法人東京都山岳連盟企画・運営:BJC2025 実行委員会協賛:三井不動産株式会社/住友商事株式会社/DMG 森精機株式会社/オリエンタルバイオ株式会社/牛乳石鹼共進社株式会社/日新火災海上保険株式会社/東商アソシエート株式会社/⻄尾レントオール株式会社オフィシャルマーケティングパートナー:株式会社博報堂DY メディアパートナーズ期日:2025年2月1日(土)-2月2日(日)会場:駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場(東京都世田谷区駒沢公園1-1)
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dance【EP.2】金メダル獲得だけではない。BREAKING TEAM JAPANが残した功績。 〜 選手からみるBREAKING JAPAN 〜2025.02.01FINEPLAYが全日本ダンススポーツ連盟(以下:JDSF)に独占取材を行い、パリオリンピック2024を振り返る企画の第二弾として、今回は“選手からみるBREAKING JAPAN”についてBEAKING日本代表として出場をしたAYUMI、AMI、Shigekix、HIRO10の4選手に話を訊いた。未知なる領域である五輪競技において、BREAKING JAPANはどのようにして闘ってきたのか。その強さを支えたチーム力に迫る。 選手が感じるBEAKING JAPANについて AYUMI「日本のチームはみんな仲が良かったですね。その点が凄く救われました。五輪関係なく、これまでずっと同じシーンにいたメンバーだし、その延長線上にRoad to Parisがあったという事が大きな理由だと思います。シゲちゃんなんて9歳位から知っているわけですし、他の選手やスタッフたちも、付き合いが長いです。パリ五輪に向けた練習も、私たちがやりたいようにできる環境を整えてくれて、食事面も専任のスタッフさんがいてくださって、とても頼りになりました。私たちの環境面を常に完璧にしてくれようと努力していただいているなと感じました。スタッフも選手もみんな「One Teamで頑張ろう!」という雰囲気があり、お互いに信用しているからこそ、選手は自分に集中することができたんだなと感じます。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 AYUMI「例えば、アドバイスも私たちの性格やスタイルを理解した上で、必要な言葉をかけてくれるんです。「この技を出しているときは負け率が高いから、次は違う技を出してみると良いかも。」など分析も的確です。そのアドバイスが必要な人もいれば、プレッシャーになる人もいるわけで。そういう選手のタイミングも含めて、スタッフ陣は常にケアをしてくれました。体のメンテナンスについても、普段お世話になっている先生に加えて、連盟として付いてくださっている先生にも違う視点でアドバイスをいただき、それも勉強になりました。おかげでパリ五輪は最高のコンディションで挑むことができました。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 AMI「BREAKING JAPANは仲良かったですね。選手たちも含めて。なので、私は凄く行動がしやすかったです。みんな協調性があったのも良かったですね。自分のペースを保ちつつも、集団行動ができるメンバーだったのが居心地良かったです。コーチとギスギスすることも無いというか(笑)。パリでの合宿については、タイミングも私にはちょうど良かったです。場所も最高でした!程よく市街地から離れているのも良かったし、その場にいる人たちもみんな良い人だった。合宿所もAJINOMOTOさんが食事提供をしてくれていましたし、練習スペースも大部屋と小部屋があって、一人で練習したい時に籠ることができるので良かったです。日本にいるんじゃないかと錯覚するくらい、安心感がある中で練習をすることができました。こういった施設ひとつとっても、常に選手のことを考えて選んでくれているんだなと感じました。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 AMI「BREAKING JAPANのみんなは、選手それぞれにアドバイスをしてくれることも助かりました。私は結構緩いので、その感じを知ってくれて言葉をかけてくれます。シゲちゃんは逆に、戦略を練っていたと思うんですよね。それに対して的確にアドバイスをしていたという印象です。それと、自分がケガをした時のストレスも軽減しました。今までだったら、ケガをしてどうしようという不安な気持ちになりましたが、専門の方がいてくれるおかげで、どうしたら良いか聞けば大丈夫という感じで不安になることは無くなりました。また、国内だけじゃなく、国際的にもKATSUさんが連盟と連携をとってくれていたおかげで、情報が降りてくるスピードも他国に比べて早かったと思いますし、それも良かったです。五輪に向けて、事前に韓国やアメリカと対抗戦を行ったことも良い経験になり、良いコンディションで挑むことができました。変にプレッシャーをかけられることも無く(笑)、本当に良いチームに恵まれたなと思います。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Shigekix「情報戦略的なアドバイスをもらったり、良い環境を与えてもらいました。音楽もKENTARAWさんにみてもらい、かなり役に立ちました。そうした中での、合宿中の実践練習はとても意味がありました。DJやMCを本番環境さながらに立て、ステージサイズも一緒で、実際の尺数でラウンドを回す練習をしたんです。それを行うことで、心身ともにみんな追い込まれて、センシティブになっていた時期もあったと感じましたけどね(笑)。ラウンド数も勝てば勝つほど当然増えるわけで、延長戦があると自分のルーティンや技を出すタイミングなども変わってくるので結構心身ともにすり減ったりします。僕からするとそれも含めて本人の力量なんですが、センシティブな時って、ほっといて欲しいというわけでもないんですよね(笑)。だからと言って、抽象的なことばかり言葉をかけてもらうときは、具体的な言葉も欲しくなるし、具体的な言葉をもらうと、もう少し気を遣ってもらいたかったなと思う時もあるしで、結局無いものねだりなんです。だから接し方が難しくなるんですよね。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Shigekix「そんな時でも、BERAKING JAPANの皆さんは、本当に選手に対してケースバイケースで接してくれた印象です。欲しい時に欲しい言葉をくれて、そうじゃない時はそっとしておいてくれるというか。情報提供もしっかりとしてくれました。コーチからの指導はとても有り難かったです。五輪に繋がる全日本選手権や国際試合は同じ審査基準で評価を受けるので、その分、情報収集に繋がり、様々な相手と戦う中で“いつもここを落としてる”逆に“獲ってる”という意味でスコアを照合して教えてくれたので、自分のストロングポイントとウィークネスポイントを見直すきっかけにもなりました。パリで行った直前合宿では日本にいる時と変わらない生活環境を整えていただけたので、メンタル面も安定していましたし、ベストコンディションで本番も闘うことができました。帯同してくれた仲間たちの存在も心強かったです。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 HIRO10「パリでの合宿や五輪本番の選手村での生活は、特にストレスなく過ごすことができました。特に合宿所はパリ郊外にあって、広い庭があり洗濯したり瞑想したり良い時間を過ごすことができる場所でした。食事面では、日本の選手村ではAJINOMOTOさんがフード提供をしてくれていたので、炊き立てのご飯や豚汁、ふりかけや納豆などの日本食を食べることができて助かりました。日本食が大事なので。生野菜やフルーツを食べたい時だけ、主催側が用意してくれている大きなダイニングに行って補いました。ダイニングだけの食生活だったら、同じようなパフォーマンスは出なかったと思いますね。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 HIRO10「メンタル面については特にKATSUさんがサポートをしてくれました。朝、太陽の下で瞑想したり。日本の神社に行って昇り龍の置物を買ってくれたんですが、それをパリの部屋に飾ってました。そのほかにも、サポート面ではスポンサーのありがたさというか、五輪がなかったら付いてくれることもなかったと思うので、その点もBREAKINGが五輪競技になって良かった点だなと思いますし、連盟側のサポートがあってのことだと感じています。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 連盟の役割とは この4選手を例に挙げても、経験値や能力、個性が様々であり、世界の猛者を相手に何試合も重ねて勝ち上がっていく1on1スタイルはメンタル面の管理も非常に重要である。ある意味、表現スポーツと捉えることもできるダンスだが、対峙するのは常に目の前の相手であり自分でもある。そして、他の表現スポーツと比べ勝負結果が出るのが早い。 カルチャーシーンのバトルは必ずしもメダルを獲ることが全てではない。誰に勝つのか、誰に評価をされるのかも重要である一方で、メダルを獲る戦略に徹する必要があるのが五輪大会なのだと改めて感じた。そして、裏で支えるスタッフ陣は、選手たちが納得できるベストコンディションで挑める環境作りが最大のミッションとも言える。フィジカル面とメンタル面、どちらのサポートも問われる中、これまでのシーンで培ってきたカルチャーが基盤となり、活かされたことによって、必然的にこの役割分担やOne Teamが生まれたのではと感じた。まさにHIPHOPの4要素を体現していたチームだったように思う。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 普段から、相手のことを考え、リスペクトをしあうこの文化が、チームビルディングにも大きな役割を果たしたのではないだろうか。大概のことは、初めてのことはうまくいかないことも多い。特にこの大舞台で、選手の力を最大限に引き出し、本人たちが納得のいくように全力を出し切る闘いをさせてあげるという一点に向かってOne Teamとして動けたことは、外側に居る私たちから見ても伝わるものがあった。 さいごに パリでの生活において、選手それぞれが「ノンストレス」だったと言っていた。メディアの報道では選手村の食事や宿泊環境の劣悪さなど、それによって眠れずパフォーマンスが出せないと嘆く選手も散見されてたので、環境面のサポートも非常に気になるポイントだった。 BREAKING JAPANは、国内外のBREAKINGシーンから絶大なる信頼と実績を誇るBBOY・BGIRLのメンバーを中心に組織が形成され、プレイヤー視点のサポートはもちろんのこと、マーケティング戦略やフィジカルサポートもそれぞれのプロフェッショナルたちが行っている。また、その様子を記録することにも重きを置き、常に海外にも撮影班が帯同をし分析面においても大きな役割を果たした。こうしたメンバーたちが、日本代表選手やその候補選手たちの強さを後押ししている。 選手に必要な食事や物品などのサポート面においても、パートナー各社から手厚い支援を受けることができており、一つひとつの物理的なサポートの積み重ねも、選手において最大限のパフォーマンスを発揮することに効いてくる。さらには、選手自身のブランド価値を上げることにも大きく影響し、マーケットが未熟なシーンにおいて、それらを組織としてサポートすることが非常に重要であり、忘れてはいけない側面のひとつである。約8年前、これらの活動を彼らは手探りで始め、並ならぬ努力の上にパリ五輪の結果が結びついたのだと感じた。それはあくまでも「普段通り」に。 ◼︎JDSFブレイキン部 パートナー各社・BAYFM78・KOSÉ・東急不動産ホールディングス・G-SHOCK・みずほ銀行・VISA・NIKE・AIJINOMOTO・nishikawa・KA・RA・DA factory・RIMOWA スペシャルキャンペーン開催中! JDSF 第6回全日本ブレイキン選手権×FINEPLAYSNSコラボキャンペーン開催きたる2/15(土)16(日)に行われる「JDSF 第6回全日本ブレイキン選手権」ジュニア部門からオープン部門まで全国から強豪選手が登場!益々目が離せない日本の猛者たちを一度に観戦できる2日間通し招待券を5組10名様にプレゼント!【応募期間】2025年2月1日(土)〜2月10日(月)詳しくは、FINEPLAYのInstagramをチェック!この機会に、世界最高水準のBBOY、BGIRLたちの闘いを体感してみては?
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