ブレイクダンスやMCバトル、ライブペインティングなどストリートカルチャーを一同に集めた祭典「TOSHIMA STREET FES 2024」が2024年11月2日(土)と3日(日)、東京都豊島区の「池袋西口公園グローバルリング」「中池袋公園」「東京芸術劇場前」「harevutai」「Club Mixa」「東長崎駅北口広場」の6カ所で開催!
国内外で活躍するアーバンスポーツのアスリートが参加するバトルやワークショップに加え、アート、ミュージック、フードエリアなどで朝から夜まで1日中楽しめるイベント。
豊島区から世界へ、ストリーカルチャーを発信する2日間となっている。
アーバンスポーツ(大会)
【FREESTYLE SPACE 】
ジャンルの壁をぶち壊した即興の芸術フリースタイルカルチャー ミックスバトル。フリースタイル・フットボール / フリースタイル・バスケットボール / ヨーヨー / けん玉 / ストリートダンス…あらゆるジャンルがごちゃまぜとなって、即興バトルを楽しめる。日本発のオリジナルスポーツイベント。
PICK UP
ジャッジ:ISSEI・ブレイキン (FOUND NATION / 九州男児新鮮組)
ジャッジ:Taka Sakurai・トリッキング (VoLatricks)
【ブレイクダンスバトル「Break ST」 】
豊島区が世界に!豊島区を本拠地に活動する世界的ブレイキンクルー「FOUND NATION 」が手がけるBREAKIN 2VS2 BATTLE! 題してBREAK ST。 最強のタッグになるのは誰だ!
PICK UP
ジャッジ:LINK(Supreme Legacy / France)
ジャッジ:AYUMI(Bode Carnival)
【パルクールバトル「ONE FLOW BATTLE」】
世界が注目する究極のパルクールバトル。スーパートリック、ビッグジャンプ、なんでもあり。10秒間のソロムーブに全てをかける、1vs1のトーナメントバトル!
【APOPダンスバトル「HOOK THE RAW」】
アニソン・ボカロ・VTuber、今どんどん世間に浸透してきているAPOP楽曲。そのAPOP楽曲を使った即興の2on2ダンスバトル。
オタクの聖地・池袋で最強のオタクダンサーを決める!
PICK UP
ゲストLIVE:亜咲花(歌手)
DRAGON (REAL AKIBA BOYZ / FOUND NATION / KEEP IT REAL / MIGHTY ZULU KINGZ)
【高校対抗ダンスバトル「MAYBE Supported by anomaly」】
大学生を対象としたDANCE BATTLEイベント”MAYBE“が高校生を対象としたイベントを開催。
関東の各高校から5人を選出し、5対5のチーム戦を行う、”CREW BATTLE”。関東の高校生No,1を決めるジャンルの縛りの無い1対1の”1on1 BATTLE”。
PICK UP
ジャッジ:Ringo Winbee(エンジェライズ / Funky Bee)
アーバンスポーツ(体験)
【アーバンスポーツ体験イベント「クロススポーツパーク」】
アーバンスポーツ体験イベント。数種類のアーバンスポーツを一堂に体験でき、プロの講師が直接教えてくれる全国で人気のワークショップ。更にプロのパフォーマンスを目の前で体感することができる。本イベントではブレイキン、パルクール、けん玉、ダブルダッチ、ボルダリングを楽しめる。
音楽(MCバトル・LIVE)
【HIP HOP MCバトル「Lyricist Lounge」 】
即興と情熱が交錯するMCバトルが繰り広げられる!ラッパーTKda黒ぶちpresentsで送る、LIVEとMCバトルをミックスしたLYRICIST LOUNGE。昨年大いに会場を沸かせたあのコンテンツが、今回は豪華メンバーに生バンドで届ける。日本一のリリシストを決める!
PICK UP
MC・LIVE:TKda黒ぶち
LIVE:RAIZEN
【DJバトル「VINYL ELEMENT」 】
自分の最強ルーティーンをぶつけろ!どれだけ会場を沸かせられたかを競うトーナメント式DJ BATTLE。勝者を決めるJUDGEは観客のあなただ!
PICK UP
DJ:RION
アート (出店・体験)
【ライブペインティング「ART WALL JAM」】
様々なところで活躍する壁画アーティスト達によるライブペイント・パフォーマンス。限られた時間の中で巨大な作品を描き上げる。アートが出来上がっていく様子をライブで見られる貴重な体験!
PICK UP
輪派絵師団
主にモーションペイントを得意とするアーティスト集団。5人を中心としたメンバーから成り、ライブペインティングや映像作品の監督なども手がける。
マスコットキャラクター「TEDDY(テディ)」
プロフィール
・名前
TEDDY(テディ)
・趣味
ブレイキン、ラップ、DJ、グラフィティ
・性格
豊島区生まれHIPHOP育ち。ストリートカルチャーが大好きで、色んなクラブイベントに顔を出している。昼夜逆転の生活を送っているため、常に眠そうな目をしている。色んなことにチャレンジするのが好き。
・好物
おにぎり、クラフトビール
・好きな場所
池袋のクラブ『BED』の常連で、よく顔を出していた。
タイムテーブル
エリアガイド
イベント詳細
開催名称:TOSHIMA STREET FES 2024
開催日程:2024年11月2日(土)-11月3日(日)
会場:池袋西口公園グローバルリング、中池袋公園、東京芸術劇場前、harevutai、Club Mixa、東長崎駅北口広場
コンテンツ
アーバンスポーツ (大会)
FREESTYLE SPACE (フリースタイルカルチャーミックスバトル)
Break ST (ブレイキン)
ONE FLOW BATTLE (パルクール)
Hook the Raw (APOPダンスバトル)
MAYBE Supported by anomaly (ダンスバトル)
アーバンスポーツ (体験)
ブレイキン
パルクール
ダブルダッチ
けん玉
ボルダリング
音楽 (MCバトル・LIVE)
Lyricist Lounge (HIP HOP MCバトル)
VINYL ELEMENT (DJバトル)
アート (出店・体験)
ART WALL JAM (ライブペインティング/ワークショップ)
※その他コンテンツ追加予定
※キッズエリア有
SPコンテンツ
Night Event
11/2
After Party supported by Hook the Raw@harevutai
11/3
TSFes 2024 After Party@clubmixa
Others
としま地域クラブ/ブレイキン supported by デサント
ビックカメラ x SEPTENI RAPTURES スペシャルステージ
LTXCガールズダンスコンテスト ビックカメラ音ハメコンテスト
KOSÉ 8ROCKS x KING RECORDS スペシャルステージ
参加費:無料 ※一部有料コンテンツ有
主催:TOSHIMA STREET FES 2024 実行委員会((株)Xcountry、(株)FNMD、ISARIBI(株))
共催:豊島区、一般社団法人Hareza池袋エリアマネジメント、チームとしま
協賛:(株)ビックカメラ、(株)久世、Mixalive TOKYO、(株)ironowa、(株)デサント、西武鉄道(株)、(株)ナルミヤ・インターナショナル、Lime(株)、ライフガード、渡邊建設(株)、(株)ムラサキスポーツ、三菱地所(株)、(株)サンシャインシティ、(株)東武百貨店 池袋店、マテックス(株)、(株)パルコ、(株)アレグロ
協力:PONY CANYON INC./harevutai、OMO5東京大塚 by 星野リゾート、(株)島村楽器、JBL、絶品グルメ屋台の会、NAMACHAん Brewing、Cycad Brewing、UAG F.B
SPECIAL EDITION
FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。
●今日 ○イベント開催日
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climb【ボルダージャパンカップ2025】女子は野中生萌、男子は安楽宙斗が優勝!2025.02.022025年2⽉1⽇(⼟)〜 2⽉2⽇(⽇)、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場にてボルダージャパンカップ2025(BJC2025)が開催され、女子は野中生萌が6年ぶり2度目の優勝、男子は安楽宙斗が初優勝を果たした。 今大会は、初めて新ルールが適用された大会となった。より観客にも伝わりやすいようにポイント制で点数を可視化し、またゾーンの点数配分が多くなったことにより完登数だけでなく様々な課題を満遍なくこなすことも重要となった。 男子準決勝 安楽宙斗選手 男子準決勝では99.9点を獲得した安楽宙斗が首位で決勝進出。安楽は安定感のあるクライミングで4つの課題すべてを完登。続く2位は99.8点獲得の山口賢人、3位は99.6点の杉本侑翼となった。上位3名はいずれも準決勝の課題を全て完登し僅か0.3点差の接戦となった。 予選18位通過の佐野大輝は3つの課題を完登し4位で決勝に進出。また、すでにW杯ボルダー日本代表に内定している楢崎智亜は69.5点で5位通過。 女子準決勝 松藤藍夢選手 女子準決勝の首位通過は1課題目以外を完登し84.8点を獲得した松藤藍夢となった。続く2位は84.6点獲得の伊藤ふたば、3位は84.4点の森秋彩、4位は74.7点の野中生萌となり、いずれも3完登で決勝に進出。準決勝では特に後半の2つの課題を登り切れるかどうかが順位に大きく影響する展開となった。 女子決勝 野中⽣萌選手 女子決勝では東京オリンピック王者の野中⽣萌が今大会6年ぶり、2度目の優勝を収めた。野中は全4つのうち3つの課題を完登し、84.8点を獲得。2位は84.6を獲得した関川愛⾳、3位は84.5点を獲得した前回王者の中村真緒となった。 女子決勝では各課題を完登する選手が多く、いかにトライを少なくしてポイントを獲得できるかが勝負のカギとなった。優勝した野中は最終課題以外の3つの課題をすべて完登し、うち2つは最初のトライで完登。84.8点を獲得し、2位と僅か0.2点差で優勝を収めた。 関川愛⾳選手 2位の関川は自身のストロングポイントを生かした登りを見せ、3つの完登で84.6点を獲得。3位の中村真緒も第4課題ではゾーンを獲得し、その他の課題はすべて完登。安定感のある登りを見せた。 中村真緒選手 男子決勝 安楽宙斗選手 男子決勝では、課題の難易度が高くなかなか完登が出ない展開となった。自身のストロングポイントで完登しきる力と、苦手分野でもゾーンまでは獲得できるような対応力が求められた。 そんな中、安楽宙斗は3つの課題を一撃で完登し84点を獲得。最終課題にて、完登しなければ優勝できないという状況だったが見事最初のトライで完登し初優勝。安楽は男子最年少優勝記録(18歳2ヶ月19日)を更新した。 藤脇祐二選手 2位の藤脇祐二はすべての課題でポイントを獲得し安定したクライミングで69.1点を獲得。3位の杉本怜は、今回が最後のボルダージャパンカップと表明していた。気持ちのこもったクライミングに会場は大いに盛り上がった。杉本は2回の完登で59.9点を獲得した。 杉本怜選手 野中⽣萌コメント 野中⽣萌選手 「まず優勝できてすごい嬉しいです。大会を通して予選からいくつか修正点はありましたが、それを最終ラウンドまでに修正して臨めたのが良かったと思います。今年は引き続きやってきたことを継続していくことと、今回完登しきれなかった最終課題のように、時間内に決めきるという部分を修正していきたいと思います。また今シーズンは世界選手権もあるのでそれに向けてもしっかり調子を上げていけるようにしたいです。」 安楽宙斗コメント 安楽宙斗選手 「この8人の中で1位になることに対して、今まで決め切れない場面が多かったので優勝出来てすごく嬉しいです。シーズンオフに取り組んできたメンタル面や思考能力、一度落ちた時の落ち着きなどを色々探ってきて、それが決勝でほぼ出来ていたので何度も一撃で登り切ることができたと思います。今年はメンタル面含めてリードもスタイルを少し変えて強化していますし、全部のジャンルでクライミングが強い選手になりたいです。」 開催概要 名称:ボルダージャパンカップ 2025(BJC2025)主催:公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)後援:スポーツ庁/公益財団法人日本スポーツ協会/公益財団法人日本オリンピック委員会/一般財団法人上月財団主管:公益社団法人東京都山岳連盟企画・運営:BJC2025 実行委員会協賛:三井不動産株式会社/住友商事株式会社/DMG 森精機株式会社/オリエンタルバイオ株式会社/牛乳石鹼共進社株式会社/日新火災海上保険株式会社/東商アソシエート株式会社/⻄尾レントオール株式会社オフィシャルマーケティングパートナー:株式会社博報堂DY メディアパートナーズ期日:2025年2月1日(土)-2月2日(日)会場:駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場(東京都世田谷区駒沢公園1-1)
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snow地球と自然に優しい選択を!「DLC ORIGINALS」が間伐材から作ったエコフレンドリーなスノーボードをリリース2025.01.21「自然を自らの手で守りたい」という思いから環境保全のため「自伐型林業」で持続可能な森づくりに取り組み、「表現者×自伐型林業」というライフスタイルで山を利活用しながら自然と共生した多様な生き方を体現している、スノーボーダーや様々なジャンルの表現者により構成された団体「DIVERSE LINES CLUB」。 DIVERSE LINES CLUBが自分たちの表現をシェアするためのツールとして展開しているブランド「DLC ORIGINALS」でこの度、同団体で間伐した長野県産カラマツ材をコアに使った自然に優しいスノーボード「-NAKAIMA-2025年モデル」を発売する。 このスノーボードはDIVERSE LINES CLUB(林業)×VOLTAGE(ハンドメイドボードメーカー)×MIYON(デザイナー)コラボモデルとして展開され、生粋のスノーボーダーでありながら多方面で活躍している三者が協力し、スノーボードを通じて自然や環境に良い循環を生み出すために製作された。 その製作の背景には彼らが長年このスノーボードシーンで活動してきた中で感じた自然への感謝とその恩返しという、自分たちがいつも使っているフィールドの未来を見据えてその環境でこれからも長く遊び続けられるように、そして次世代のためにも守り続けていくために、地球や環境に良い世界を作りたいという熱い思いがあった。 そして今回このスノーボード発売をきっかけに、製作・販売に込められている思いや、自然の中に生きる者たちとしてそれぞれの思いをシェアするイベント【NAKAIMA RIDE SESSION and 試乗会】を新潟県南魚沼市にて2月1日〜2日の2日間で開催!エコフレンドリーなスノーボードライフに興味がある方には是非参加してみて欲しいイベントになっている。詳細は記事下部に記載しているので要チェックだ。 製作者コメント DIVERSE LINES CLUB 代表:天野紗智 「私にとって、スノーボードは生活の一部であり、私という人間を形成するものの一部です。 そんなスノーボードとDLCの活動の自伐型林業が繋がり、【NAKAIMA】という新しい表現をすることができ、さらにこれからそのスノーボードに乗って表現を続けていけるなんて、林業をやっててよかったと心から思いました。 自伐型林業では環境に配慮した山林管理で、持続可能な森林づくりを実践していますが、活動や思いをシェアするために、これまでイベントをやったり、いろんな人に山林を見てもらったり、映像表現をしてきました。 そんな中で今回、Voltageの永井さんと、Miyonというかっこいい表現者たちと一緒に表現するこのプロジェクトは、これまで以上に多くの人に思いを届けられるはずだと信じています。 表現に対する思い、環境に対する思いに共感してもらい、たくさん協力してくれて、実現できたことに感謝です! 同じ想いを持った仲間と、プロダクトとして、スノーボードに思いを落とし込むことができとても嬉しいです。 このプロジェクトを通して、「かっこいいから」「自分好みの板をハンドメイドしたいから」という理由でスノーボードを選んだら、結果的に「環境に、地球に優しかった」というプロセスが生まれるといいなと思っています。 無理な選択をするのではなく、自分がイケてると思ったものが、たまたま環境に、地球に優しい選択だったら最高ですよね。 もちろんそれをきっかけに環境のこと、地球のことに興味を持つ人が増えればもっといいし、最終的に地球に優しい選択肢しかない、愛に溢れた世界になればいいなと願っています。 これからもスノーボードを通して、できることをやっていきながら、まだ見ぬ世界を探求していきたいです。 もちろん自分が思うかっこいいを突き詰めながら。」 VOLTAGE オーナー:永井 拓三 「ここ10年くらいで気候変動を感じるようになってきました。特に1日あたりで降る雪の量が少なくなり、雨から始まる雪が増えています。私は新潟大学の博士課程で雪の研究をしてきましたが、雨から始まる雪は雪崩を引き起こす要因でもあり、研究していた当時はこのタイプの降雪が13%程度だったのが今や7割くらいになっています。このような地球温暖化からスノーボードを製作する立場としても環境配慮の必要性を感じる一方で、大量生産・大量消費にも疑問を持つようになりました。 その中でスノーボードの芯材に間伐材を使えたら良いなと思って調べているとDIVERSE LINES CLUBに行きつきました。実際に現場を見せてもらい、どんな芯材が手に入るかを聞いてみると、信州はカラマツが手に入るということで地元の南魚沼には生えていない面白い素材だと感じたので譲ってもらいスノーボード を作りました。その製作の中で良い硬さや粘りのあるフレックスを再現できる材料だとわかり、それが間伐材として調達できるため、本来だったら使い道がなかったり別の用途として使われるものがスノーボードに変化していくのはとても面白いなと感じました。 そしてせっかくハンドメイドでスノーボードを作るならオリジナルな形で設計しようということで、元々VOLTAGEにはないラインナップのDLCオリジナルを今回作りました。このプロジェクトを通して伝えたいのは、自分たちのスノーボードをカスタマイズできる時代になってきているということ、そして本来使われることのない環境に優しい間伐材を芯材に使えるということ、またその木をスノーボーダーが伐採しているということ、さらにそのボードのグラフィックにアートを施しているということです。 このようなものづくりを通して、スノーボーダーが一本の板を大事にしながら冬を過ごしていく数年間を感じてもらえたら、その人の冬がとても印象的なものになっていくと思いますし、それを実現できるタフで壊れない板を作ることを自分たちが大切にしているので、そういった環境に配慮した長持ちするスノーボードを今後も作っていきたいと思います。」 プロスノーボーダー兼デザイナー:MIYON 「さっちゃん(天野紗智)とはかなり前から、スノーボードのライダー仲間であり、UFOの話で盛り上がれる友人で。同じく一児のママでもある、そんな彼女が自伐型林業を始めて「すごくカッコいいな」と思って応援してました。 そんな中で今回のプロジェクトではデザイン面をお願いしてくれて、すごく嬉しかったです。彼女の想いと世界観を落とし込むために2人でたくさん話し合って、約1年かけてこのデザインが完成しました! 宇宙や循環、自然に対するリスペクトと、今この瞬間を味わい生きる「中今」をテーマに、縄文時代のテイストを織り交ぜて描きました。 とても難しく、楽しかったです。 このプロジェクトがたくさんのひとの目に留まり、地球のことや自分自身のことを考えるきっかけになれば、嬉しいなぁと思います。」 オリジナルスノーボード「-NAKAIMA-2025年モデル」とは 「“Cycle of Nature”、“Cycle of Life”、“Cycle of Love”」そんな循環を創りたいと追求していく中で、DLC ORIGINALSの表現のひとつとしてスノーボードが生まれました。 コアは持続可能な森づくりを実践するDIVERSE LINES CLUBによって間伐された長野県産カラマツ材。その木材を成形するのはハンドメイドのスノーボードを製作しているVOLTAGE。そして最後そのスノーボードにデザイナーとして命を吹き込むのはスノーボードの日本女子ストリート界を牽引してきたプロスノーボーダーMIYON。 環境に優しく良い選択肢として、-NAKAIMA-に乗って、地球を、自然をいっしょに遊びつくしませんか? -NAKAIMA-製作ムービー View this post on Instagram A post shared by DLC🌼ORIGINALS (@_dlc_originals) 「-NAKAIMA-2025年モデル」製品紹介 【2025model】DLC ORIGINALS -NAKAIMA-"DIVERSE LINES CLUB × VOLTAGE × MIYON collaboration model" Forester/DIVERSE LINES CLUBCraftsman/VOLTAGEDesigner/MIYON Custom Hand Madeサイズ・スタンス幅 カスタム可能※ご注文後にカスタム内容のヒアリングをします。ご不明点等はお気軽にお問い合わせください。 〈DESIGN〉TWINTIP / CAMBER〈SPECIALTY〉オールラウンド〈FLEX〉MEDIUM〈CORE〉長野県産カラマツ材〈COLOR〉Yang(陽) もしくは Ying(陰) 〈DESIGN〉パウダースノーボード / CAMBER〈SPECIALTY〉オールマウンテン〈FLEX〉MEDIUM〈CORE〉長野県産カラマツ材〈COLOR〉Yang(陽) もしくは Ying(陰) NAKAIMA RIDE SESSION and 試乗会 2024年2月1日〜2日の2日間にて開催する、南魚沼を中心にバックカントリーツアーを主宰する日本山岳ガイド協会認定山岳ガイドによる案内の下で行われるライダーたちとのスノーボードセッション。南魚沼の大自然の中で味わうバックカントリースノーボードを体験しながら-NAKAIMA-に試乗することができます。またスノーボードの製作工房「板蔵」の見学会や交流会の場を通じて、みなさんに製作・販売に込められたそれぞれの思いをシェアします。 〈参加ライダー〉AMANO SACHI/天野紗智(DIVERSE LINES CLUB 代表)MIYON(プロスノーボーダー兼デザイナー) 〈BCガイド・板蔵オーナー〉NAGAI TAKUMI/永井 拓三(VOLTAGE オーナー) 〈開催地〉新潟県南魚沼市(ムイカスノーリゾート予定) 〈参加費〉【2/1-2/2 両日参加】45,000円(税込)内容:試乗、BCガイド代、BCギアレンタル、リフト代、保険代、1泊2食、板蔵見学、交流会【2/1のみ 日帰り参加】20,000円(税込)内容:試乗、BCガイド代、BCギアレンタル、リフト代、保険代【2/2のみ 日帰り参加】20,000円(税込)内容:試乗、BCガイド代、BCギアレンタル、リフト代、保険代 〈申込方法〉記事最下部のリンクより申し込みください。申込締切:2025年1月26日(日)
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others『KUMAMOTO URBAN SPORTS FES 2025』開催決定!2025.01.20熊本がアーバンスポーツで燃え上がる2日間! 国内トップレベルの選手やパフォーマーを招聘し、生のパフォーマンスに触れるとともに各競技を無料で体験できる体験会も開催。 スペシャルゲストには吉沢恋選手(スケートボード)、中村輪夢選手(BMX)、九州男児新鮮組(ブレイキン)、FLY DIGGERZ(ダブルダッチ)、TAISHI(パルクール)と超豪華な面々が並ぶ。 また、スケートボード ストリートの大会『くまモンカップ』も同時開催! Lowクラス、Womensクラス、Openクラスの3カテゴリーに加え、誰もが参加可能な「自分越え」に挑戦する『くまモンチャレンジ』も実施する。 そしてWomensクラスとOpenクラスでは、招待選手としてパリオリンピック金メダリストの吉沢恋選手や地元熊本の期待の新星、松本雪聖選手が準々決勝から登場!世界トップクラスの選手と一緒に戦えるチャンスも! 大会を盛り上げるMCには寺井裕次郎氏、ジャッジも清水潤氏、池田幸太氏、瀬尻稜氏とこちらにもスケートボード界のレジェンドが集結。是非この機会をお見逃しなく!! コンテンツ KUMAMON CUP また、両日イベント内で開催予定の「くまモンカップ」では、Lowクラスは全員が滑走を終えた後、オールランキング方式で順位を決定。 女子クラスとオープンクラスはランによる予選、準々決勝はオールランキングを用いて実施、準々決勝からは日本が誇る世界トップレベルのライダーが登場する。 一緒に世界のトップ選手と戦える貴重なチャンスとなっている。準決勝からは1対1のバトルフォーマットという独自のルールで競技が進行する。 エントリーはこちらから>> ※スケートボードはくまモンカップ&くまモンチャレンジ開催の特設スケートボードパークとスケートボード体験会コーナー以外でのスケートボードの滑走は一切禁止となります。会場周辺の駅から会場までの間もスケートボードに乗っての来場はお控えください。 GUEST【RIDERS-MC-JUDGE】 吉沢恋 RIDER 吉沢恋 パリオリンピック金メダリスト。その後も世界最高峰の各大会で上位入賞、その実力は止まることを知らない。 松本雪聖 RIDER 松本雪聖日本強化指定選手A。2028年のロサンゼルスオリンピック出場を目標に、更なる飛躍を目指す。熊本出身。 上村葵 RIDER 上村葵小学5年生で全日本アマチュアスケートボード選手権で2位に入り、2023年からはWSJ日本強化指定選手に選ばれ、国際大会にも出場をしている。2023年に開催された「UPRISING TOKYO」では初の世界女王に輝いた。 濱村大征 RIDER 濱村大征持ち前の体幹と非常に高い回しスキルを組み合わせた高難易度のレールトリックを得意とする日本でも屈指の次世代ライダー。 寺井裕次郎 MC 寺井裕次郎 ACT SB STOREのオーナーを務める側、吉沢恋選手を幼少期から指導。解説やMCとしても活動中。 瀬尻稜 JUDGE 瀬尻稜 17歳で日本人初の世界チャンピオンに輝き、その後も長きにわたり日本を世界に押し上げたパイオニア。 清水潤 JUDGE 清水潤 日本強化指定選手選考会審査員のトップとして尽力、自身もキャリアを継続するレジェンドスケートボーダー。 池田幸太 JUDGE 池田幸太 若くして世界からも認められている実力者。日本代表選手を決めるジャッジを務める等、多岐に渡り活躍中。 URBAN SPORTS SKATEBOARDING SKATEBOARDING初心者の方も挑戦できる「くまモンチャレンジ」や3つのクラスで「くまもんカップ」を開催。世界レベルの選手を生で見れる貴重な機会を是非体感してください。実際にスケートボードに乗れる「体験会」も無料で開催こちらも是非。 BREAKING BREAKINGブレイクダンスとも呼ばれ、 パリオリンピックで採用されたブレイキン。体験会では、簡単なフットワークやフリーズなど初めて挑戦する方でも楽しめる技をレクチャー予定!九州男児新鮮組が来場!※23日のみ開催 DOUBLE DUTCH DOUBLE DUTCH2本のロープを使い、ロープ の中でジャンプをしながらダンスやアクロバットをするスポーツ。ジャンプができれば誰でも簡単にできるので、体験会に参加して様々な跳び方にチャレンジしてみよう!FLYDIGGERZが来場! PARKOUR PARKOURフランス軍発祥のトレーニ ングカルチャーのパルクー ル。「走る」「跳ねる」「乗り越える」「掴まる」「バランスを取る」5大基礎能力を目覚めさせる様々なミッションに挑戦しよう!23日はシニアパルクールも開催! PARUONI PARUONI『鬼ごっこ』x『パルクール』究極の鬼ごっこスポーツが、菊陽町に上陸!安全で運動機能を向上させるキッズ用障害物が置かれたエリアの中で行う、1対1の「20秒間鬼ごっこ」。みんなでパルオニを楽しもう! SPECIAL TALKSHOW SPECIAL TALKSHOW22日にはパリオリンピックスケートボード女子ストリートの金メダリスト吉沢恋選手が、23日には日本選手権 6連覇中、世界大会でも活躍するBMXの中村輪夢選手が登場!貴重な機会を是非お見逃しなく!※体験会は当日受付となります。 SPECIAL GUEST 吉沢恋 吉沢恋 【SKATEBOARDING】パリオリンピック金メダリスト。22日トークショー、23日出場! 中村輪夢 中村輪夢 【BMX FREESTYLE】パリオリンピック5位入賞。23日登場! 九州男児新鮮組 九州男児新鮮組 【BREAKING】数々のタイトルを総なめ。23日登場! FLY DIGGERZ FLY DIGGERZ 【DOUBLE DUTCH】国際大会2連覇。両日登場! TAISHI TAISHI 【PARKOUR】世界大会入賞。両日登場! INFORMATION ■日時:2025年2月22日(土)、23日(日)10時~17時■場所:菊陽町総合体育館熊本県菊池郡菊陽町原水5352番地3 ■主催:くまもっと旅スポコミッション(熊本県)■協力:菊陽町■問合せ先:KUMAMOTOURBANSPORTSFES事務局 お電話 / 096-361-3226
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bmx人生もレースも一瞬。ドキュメンタリー映画「LIFE IS SNAP」プロBMXレーサー 中井飛馬×映画監督 廣瀬“MARCO”裕平 上映会前特別インタビュー2025.01.14昨年2024年も世界的なスポーツの祭典である「オリンピック2024パリ大会」で世界から注目が集まった自転車競技「BMXレーシング」。どの競技に限らず世の中ではメダリストばかりにスポットライトが当たりがちだが、パリ大会にこのBMXレーシング種目にて並々ならぬ思いで挑んだのが同競技男子日本代表の中井飛馬(なかい・あすま)だ。実際結果だけ切り取れば、惜しくも彼のパリオリンピック出場は叶わなかったのだが、その裏側には「出場できなかった」の一言だけではまとめきれないほど多くのストーリーがあった。今回はそのオリンピック予選シーズン中に起きた出来事をまとめて映画化。それがドキュメンタリー映画「LIFE IS SNAP」である。なお本映画は2025年1月24日(金)に渋谷HUMAXシネマにてプレミア公開が行われる。今回は「LIFE IS SNAP」の上映まで残り1ヶ月を切った中、ドキュメンタリー映画制作のきっかけから制作後の現在に至るまで、また今後の展望を含め、本映画の主役であるプロBMXレーサー中井飛馬と二人三脚で制作を担当したストリートライダーでクリエイティブレーベル「MANNERS KNOWS.」のディレクターで本映画の監督を務めた廣瀬“MARCO”裕平へ特別に話を聞いた。 中井 飛馬(以下:中井)廣瀬"MARCO"裕平(以下:MARCO) 今回のドキュメンタリー映画制作に至る背景とは – 最初にお二人の出会いについてお聞かせください。 中井:遡ると結構前のことになるのですが、僕が17歳ぐらいの頃なので、7〜8年前に今回のプロジェクトのスポンサーで入ってくれているアパレルブランド「CHROME」の展示会かパーティーで「同じ新潟出身のお兄さんいるよ。」みたいな感じでMARCOくんを繋いでもらいました。 MARCO:確か展示会でしたね。僕がその時CHROMEのライダーだったこともあって、CHROMEの選手担当をやっていたマネージャーを通じて紹介してもらったのが飛馬との出会いでした。 中井:そこが最初の出会いで、それからはたまに僕がMARCOくんの展示会に行ったりとか元々働いていた自転車屋の「W-BASE」に顔を出したりとかでずっと繋がっていました。当時は共通点があるだけでそんなに深い付き合いではなかったです。 でもMARCOくんが「ALL GREEN island / alley」っていう飲食店をオープンしてから、僕もお店に行くようになって会う回数が増えていくうちに、「何かやりたいんすよね」みたいなことも会った時によく話していました。それからしばらく経ってドキュメンタリーを撮りたいと思ったので相談したら「それ俺撮るよ。」って言ってくれたのでお願いする形になりました。 MARCO:飛馬が自主制作で進める上で、実費で活動資金から各項目の概算を出してきたのですが、彼が求めていたドキュメンタリー映像のクオリティは普通の制作会社に頼むと、現実的に想定していた予算じゃ収まらないことが想像できて、また話している中で飛馬の理想の映像って尖っていて感覚が大事だなと感じたので、そうなると普通の企業だと実現するのは正直厳しいと思いました。 でも「俺だったら撮れるんじゃないか?」と思った中で、具体的に色々考えてみると、すごく大変な作業になるので腹括れるのかという部分もあったんですが、でも飛馬の人間性も踏まえた上で是非撮りたいと思ったのが一緒にこのプロジェクトを始めたきっかけでした。 – どうしてドキュメンタリーとして映像を残そうと思ったのでしょうか? 中井:理由は色々ありますが、僕が好きなスケーターやスノーボーダーは自分たちでイベントを企画したり、映像を作ってみんなに見てもらう形がある一方で、BMXレースの場合は開催される大会に出て結果を残すかどうかだけなので、自分たちでコントロールできる部分が少ないですし、僕が普段感じていることや表現していきたいことを見せていくのが今のBMXレースシーンの中では難しいと感じたんです。 その葛藤の中で、自分が好きなものをもっと詰め合わせて、僕が好きなBMXレースをもっと色々な人に広めるためにも映像を作りたいと思うようになりました。でもスケーターみたいにエディットとかビデオパートを作るのも何かが違うと感じていました。 MARCO:その話で相談された時も「自分のプロフィールになるようなものを作りたい。」ということを飛馬がよく言ってたのを覚えています。 中井:そこでBMXレースを通じて「これが自分!」みたいなものを出せる場所として思い付いたのが「ドキュメンタリー」だったんです。最初想定していたのは10分〜15分ぐらいの映像だったので、映画になるとは思っていなかったですけどね。 MARCO:現在最終調整段階なのですが、結果的には90分から100分の映画になる予定です。クオリティもすごい良いものになっているので観に来てくれる人たちも驚くと思います。多分みんなは期待値を少し下げていると思いますけど、謙遜した上でも「これ映画だな。」って思ってもらえるものになっています。 – 「LIFE IS SNAP」という題名にした理由は何でしょうか? MARCO:撮影の後半だったんですけど、この映画をどうやって世間へ発信していくかを考えないといけないタイミングで世界選手権の前だったのですが、ここからのストーリーを少しだけでもSNSを通してみんなに見せていくことで、このプロジェクトが本格的に始まっていく動きを上映会に向けて作っていこうと思いました。そしてそのためには映画の名前が必要ということに気づきました。 そこでレースにまつわる言葉やスラングっぽいワードも含めて色々な単語を出し合っていたら「SNAP」っていう言葉が引っかかったんです。 中井:そうなんです。「SNAP」というワードにいくつか意味はあるのですが、まずはBMXレースのスタートで“よーい、どん”の時にする「スナップ」。そして怪我で骨折する表現の「スナップ」。あとは人生は長く感じるけど、気づいたらもう一瞬で終わるっていう意味での「スナップ」ですね。それ以外にも僕自身、写真撮るのも好きだったりするのでそういう意味での「スナップ」みたいな形でこのワードが自分の状況に綺麗にハマったんです。ただ「SNAP」だけだとちょっと寂しいので人生を切り取るっていう意味もかけて「LIFE IS SNAP」にしました。 作品の中でこだわったのはアスリートの一面だけではない人間味溢れるリアルな姿 – 今回の作品の見どころをお聞かせください。 MARCO:見どころはやっぱり「あの怪我」ですね(笑)ネタばらしみたいになるのであまり話せないんですけど、大怪我の瞬間を偶然撮れてしまった時に、本当の意味でドキュメンタリーが始まったなって感じました。むしろその瞬間は今後の撮影も打ち切りでこのプロジェクト終わったなと思ったぐらいの出来事でした。 あとは自分が今まで色々なライダーを撮ってきて分かったことですが、どのジャンルでもトップに立つ選手たちって、オンとオフの切り替えで目が変わる瞬間があるんです。そういう瞬間は見ていると結構ゾクッとするんですけど、そのゾーンに入った時の表情の変わり様もこの映画で上手く描けていると思います。 これは自分自身、今回の制作の中でやりたかったことで、トップ選手だからこそ戦い抜いてこれた今までの経験から来るその感情の移り変わりが見られる映像になっているので、観ている側もジャンルは違えど何かしら感じられるものがあると思います。 – そういった部分を見せる上でも撮影でこだわった点はありますか? MARCO:こだわりはたくさんあるのですが、分かりやすく技法で言えばスタビライザーは使わないとかですかね。機材も20万円ぐらいでボディを買えるカメラやiPhone15 Proを使っていますが、このレベルの機材でこのクオリティの作品を感じさせることができたのは大きいと思います。何百万〜1千万みたいな機材じゃないと撮れない世界ではなくて、こういう風に超雑草で育ってきた自分たちでも作れたという実績を見せることで、今後次の世代から「俺でもできる!」って思える人たちが出てきたら面白いなと思っているのでそういう部分はこだわりですね。とはいえそれなりにお金は掛かっていますが。。 – またそんな撮影の中で大変だったところはありますか? MARCO:許可取りですね。特にワールドカップとかはUCI(国際自転車競技連盟)の規定があったりで、まずコースに撮影で入らせてもらえないですし、選手の控え室にも入らせてもらえないところからのスタートなので、どういう理由で入らせてもらうかを交渉する点はかなり骨が折れました。 中井:すごい頑張ってUCIのメディア担当の偉いおばさんと仲良くなって交渉しました。色々理由も聞かれたのでなんとか了承してもらえるように必死で説得しました(笑) MARCO:以前NHKでも飛馬のドキュメンタリー企画を放送したんですけど、それに今回の映画でも使っている素材を提供しているんです。そのため交渉の時にもNHKっていう言葉をすごい使わせてもらって、個人制作というよりは地上波のテレビ局に流れる映像を撮るという目的を兼ねたことで進めやすくなりました。 この方法にはNHKの方もすごい協力的でプロジェクトを応援したいからって色々手伝ってくれましたし、本当に色々な方々が力を貸してくれたので皆さんのおかげでこの映画が撮れています。だからこそ「絶対良いものにします!」っていう思いです。 中井:他には予算とかの資金繰りも大変で、お金もなんとか上手くセーブしながら進めてきました。 MARCO:本当に自分たちだけでやるようなプロジェクトのレベルではなかったんですけど、この映画のクオリティの高さは見てもらったら分かると思います。「この映像本当に1カメだけ?」みたいなところもあります。 – ちなみに中井選手、この作品を撮影しながら転戦したシーズンはいかがでしたか? 中井:実はこのプロジェクトのおかげで競技活動の面でもとても助かりました。これは誰にも言ったことがなかったのですが、MARCOくんはかなり先輩ですけど仲良いですし、今までの海外遠征ではレーサーとしか一緒に生活していなかったこともあって、MARCOくんと一緒に活動することですごい気分転換にもなりました。またあまりレースのことは知らないけど感覚が似ている人が「いけるいける!」と励ましてくれたことがすごい自分の力になっていて、普段のトレーニングや大会の時もより一層パワーが出ましたね。だからとても楽しかったです。プレッシャーとかはもちろんありましたけど良い方向に働きました。 – この作品で注目して見てほしい部分があればお聞かせください。 MARCO:大体アスリートの日常が描かれる時って、超アスリートモードのカッコいいところだけピックアップされがちだと思うんですが、この映画では競技外でバカやってるシーンもリアルに描いているので「アスリートも俺らと一緒じゃん」って感じながら是非観て欲しいですし、何かに向かってコツコツ頑張ってやり続けることってアスリートに限らずみんな誰しもが一緒なんだなって撮影の中で感じました。 また作品全体としては、僕の知り合いや仲間の才能のあるアーティストが大勢協力してくれていて、フライヤーのデザイン1つから、映像内の楽曲やナレーション、また飛馬のヘルメットペイントやグッズだったり、何から何まで色々なアーティストの協力の下で出来上がっていることがこの作品の大きな魅力です。 当初からBMXレース特有の超ゴリゴリのザ・エクストリーム系で作るわけではなく、飛馬が大好きなこの街のカルチャーとBMXレースを組み合わせて作りたいと思っていました。この2つは全く対極にあるものだと思うんですけど、飛馬はレースの世界では超アスリートでありながら、中身は超ストリートでヒップホップなので、本当にその両方の要素を兼ね備えているレーサーが、この街のカルチャーと繋がることが面白いと思っています。実際に中井飛馬っていう人間もこの街でかなり認知され始めているので、自分たちのやりたかった形になっていると思います。 「LIFE IS SNAP」上映会を直前に控えた今の心境と思い – ドキュメンタリー映画の上映会間近というところで今の心境はいかがですか? 中井:この上映会が近づくにつれて、より具体的な動きが増えてきているので「ドキドキ50%、ワクワク50%」って感じです。「みんな見に来てくれるかな?」っていう不安な気持ちもありますが、これだけ大勢の方々にサポートしてもらって完成した映像なのでできるだけ大きいイベントにしたいと思っています。 僕自身はもうレースも終わって、映像に関してもMARCOくんに編集をバトンタッチしている状態なので、今は上映会に向けて自分ができることをずっとやってます。やっぱり初めての試みということもあって緊張もありますが、この映画を観てみんながどういう反応をするのか楽しみです。 – また今回の目標の一つだったパリオリンピック出場は惜しくも叶いませんでしたが、パリオリンピックからしばらく経った今どのような思いでしょうか。 中井:今はこのプロジェクトで目指しているものがあるので、まだパリオリンピックについてはあまり深く考えすぎないようにしていますが、もちろんオリンピックにはとても出たかったですし、現地で大会を観戦したことでなおさら強い悔しさを感じています。 でも個人的にはやれることは全部やりましたし、もう過ぎ去ったことを憂いても仕方ないので、アスリートとしてもこのプロジェクトにしても、今後どうすることが自分にとって一番良いのかを考えることがパリオリンピックの悔しさよりも、ちょっと高いモチベーションになっているので、このプロジェクトに自分自身救われているところが多いです。 それは競技からの現実逃避という意味ではなく、本当に普段練習やトレーニングをしている時は一人でいることが多いので、こうやって他の人と一緒にいられる時間にはすごい救われました。でもパリオリンピックに出られなかったことは今思い返しても、もう一度挑戦したいくらい悔しい思いです。 – 今回のドキュメンタリー映画を通して伝えたいことはありますか? 中井:MARCOくんも言ってたことではありますが、人間はみんな同じなんですよね。僕はアスリートという一面もあって初対面の人に「本当にすごいよね!」って言われることもよくあるんですけど、「そんなことはないんだけどな」ってずっと思っています。僕はたまたまBMXが得意なだけで、みんなと同じように苦労もしてますし、成功の喜びや失敗の悲しみも知っているので、アスリートも本質的にみんなと同じなんだというのを感じています。 MARCO:アスリートだけが特別な存在ではないということですよね。一般の人と違うところは、努力の先にそういう大舞台に立つチャンスがあってたまたま注目してもらうことができたからなんだということは飛馬とよく話しています。 中井:そうなんです。ちょっとだけ目立つ立場なだけです。この期間は怪我も多くて自分のキャリアの中で1番しんどい時期だったんですけど、そこから自分なりにうまいことポジティブに気持ちを持っていくことができました。でもそれも同じレーサー仲間のユウイチ(増田優一)とかBUGZY(島田遼)や周りのサポートしてくれた方のおかげでした。 そしてまた今回このように映像になったことで、一緒に生活してる時間で感じた仲間の大切さやサポートしてくれた方々の大切さを改めて確認させてもらえて、自分は周りにすごい救われていたんだなって強く思います。本当にアスリートうんぬんとかじゃなくて、人生の中で誰もが直面することがこの映画ではより濃く見られるのかなと思います。 – アスリートだけではなく色々な人が自分事としても捉えられるような内容になっているんですね。 中井:はい。あとは「LIFE IS SNAP」のタイトルにもあるように、「人生は一瞬だからやりたいことは本当にやった方が良い」というのを伝えたいです。自分は物事に対してあまり計画的なタイプじゃないですけど、今までやってきたことで後悔したことはないですし、このプロジェクトも「じゃあとりあえずMARCOくんの飛行機(フランス行きのチケット)取るっすね。」ってみたいな感じで、スポンサーも何も決まってない時に飛行機のチケットを取ったところから始まったんです。でもあの時に行動していなかったら今は無いので、本当にやりたいことは全力でやった方がいいと思っています。 – ちなみにどんな方にこの映画を観てもらいたいですか? MARCO:まだ何も知らない人に見てもらいたいです。このプロジェクトを通して中井飛馬やBMXレースに興味を持ってもらうことが目的なので、全く何も知らなかった人がこの映画を観ることによって少しでも興味を持ってくれて、「ちょっと大会も観に行きたいな」って思った人が1人でも多く増えてくれたら嬉しいです。 中井:僕もそう思います。逆に僕のことを知っていてもBMXレースについてよく知らない人は結構いますし、またBMXは知ってるけどBMXレースはあんまり知らないっていう人も多くいるので。そういう人たちに観てもらいたいのはもちろんですけど、目標があって今頑張っているけど、上手くいかなくて苦労してる人にも観てもらいたいです。映画の中では競技でのヘビーなシーンも多いんですけど、その分自分たちがバカやってるシーンとかを観たら、「今は辛くてもなんとかなるんじゃないかな」って思ってもらえると思うんです。ただ自分も結果的には目標達成したわけでもないので、まだまだ逆境真っ只中なのですが、同じような状況を突き進んでいる人たちに少しでも勇気が与えられたらいいなって思っています。 二人の今後の活動について – 今回のプロジェクトに続編はありますでしょうか? MARCO:まだ考えていないですけど、ドキュメンタリーって作品が決まったから撮るものではなく日々を記録していくことの積み重ねだと思っているので、撮れる時に撮りに行きますっていうスタンスでいます。 – 今後他に一緒に進めていこうと考えていることはありますか? MARCO:アパレルを作ったりとか既に色々一緒にやっていることもあります。僕は飛馬がすごい才能のある人間だと思っているので、その才能の活かし方をこのプロジェクトや一緒に取り組むことの中で学んでもらいたいなと思っています。だから今は結構色々お願いしてやってもらっていますが、既にその能力の高さを感じているので、彼となら何でもできると思っています。 オリジナルグッズはキャップからTシャツ等まで多岐に展開中 中井:とりあえずはこの映画をできるだけ色々なところで上映したいのですが、これって結構時間かかることだと思います。それでもできる時は映画祭に出展したり、上映会だったりを1つでも多くやりたいと思っています。実際周りの人たちも今回の上映会を1回だけやって終わりだと思ってる人が結構多いですし、ネット上のストリーミングで観られるようになるまではまだまだ時間もかかると思いますが、今はそこを一つの目標にしています。 ゆくゆくは全国だけじゃなくて世界各地でも上映会を開催したいですね。実はもうアメリカでは開催することが決まっているのですが、そういう動きがもっとたくさんできたら良いなと思っています。 – 中井選手はBMXレーサーとして新しいスタイルでこのストリートカルチャーに関わっていますが今後はどうしていきたいですか? 中井:僕はBMXレースで育ってきてBMXレースももちろん大好きですけど、自分がカッコいいと思う人はBMXレース以外の世界にもたくさんいて、それこそMARCOくんや今回関わって下さったアーティストの皆さんもリスペクトしているので、その姿を見てこういう風になりたいと思うことが多くあります。 今後は自分自身も同じようにBMXレース以外の世界で色々な活動ができるようになりたいですし、いちBMXレーサーとしても絶対そういう動きをしなければならない時期が来ると思っています。アスリートとしてBMXに一生乗り続けることは現実的にできないので、自分は他のこともしないといけなくなった時に、よりたくさんのことを知っていたり経験している人間でいたいんです。 そういう意味ではこのプロジェクトも自分の貴重な経験値になっていますし、今後仕事とかじゃなくても色々な人と会ったり話したり、色々なものを見て経験することが結果として自分が何かやりたいと思った時にとても役立つと思うので、今はとにかく自分が好きになったものをたくさん経験したいと思っています。 MARCO:実際に飛馬がその経験やスキルをゲットすることで、BMXレースシーンにも良い形で還元できるようになっていくんじゃないかなと僕も強く思っています。 中井:はい。BMXレースシーンへの還元の仕方については僕ももう考えていますし、そのためにこのプロジェクトを始めた部分もあります。周りからは「飛馬、BMXレースにもう興味なくなっちゃったんじゃないの?」って言われることもありますがそんなことは絶対ないです。ただBMXレースっていう小さい円の中でどれだけ大きいことをしようとしても限界があるので、その円から出て大きなことができるようになった上で、BMXレース以外の色々な円も一緒くたにしていきたいと思っています。 でもこの動きを始めてから今までBMXレースを知らなかった人もSNSを通してBMXレースを目にする回数って多分すごい増えていると思います。しかもこのカルチャーにいるカッコよくてイケてる人たちが見てくれていると思うので、これからこのBMXレースへの認知が何倍、何乗になっていって、今は目に見えた動きはないかもしれないですけど、長い目で見た時にこれがきっかけで色々できることが多くなると思います。 自分のスタイルを追求し続ける彼らが見据える未来 – 中井選手と一緒に成し遂げたいことはありますか? MARCO:これも先ほど話したことですけど、別に今回のプロジェクトで「はい完璧で最高でした!」で終わるのではなくて、今後の選手活動として資金も必要になる中で、飛馬がスポンサー獲得を進めやすくなったり、次のロスオリンピックに向けて万全な状態で挑めるような準備をするために「中井飛馬ってやばいでしょ!」を知ってもらう活動でもあります。それが実現できた時にこのプロジェクトが成功だと思うので、引き続きロスオリンピックに向けて撮りたいと思っています。 – 4年後にはロサンゼルスオリンピックもありますがアスリートとしてどのような将来像を描いていますか? 中井:オリンピックは絶対目指したいですし、その舞台でメダルを獲得するという夢は20年間、BMXを始めて早い段階からずっと目指していることなので成し遂げたいと強く思っています。でも個人的には自分がアスリートっていう感覚があまり無いんですよね。アスリートって何なんだろうって考えた時に、僕にその要素は当てはまらないと感じたので、アスリートというより自分自身のアイデンティティと夢の一つとしてBMXレースは今後もやっていきたいと思っています。 – 最終的に「中井飛馬」としてはどういう人間になりたいですか? 中井:本当に自分が「カッコいい」とか「やりたい」と思ったことをこれからも続けていきたいですし、自分がカッコいいと思うものは周りからもカッコいいと思われる自信もあるので、BMXに限らず自分が好きなものをどんどん取り入れながら、これからも尖り続けていきたいですね。 その動きの中で自分にとっての新しい何かが生まれる気がしますし、1つのことに固執しないで柔軟に興味のあるものを色々混ぜ合わせていくことで、さらに面白いと思えることにたどり着くと感じているので、今はそのプロセスも楽しんでいます。最終的にはBMXレースに自分が培ってきたものを繋げて還元してBMXレース自体もカッコいいものにしていけたらなと思っています。 でも何より自分がBMXレースをはじめ色々なことに挑戦できているのは、ライダー仲間や友人、家族そしてスポンサーと関係者の皆様のおかげなので本当に感謝しかないですし、心からありがとうございますと伝えたいです。その気持ちを改めて伝えるためにも、1月24日は会場でお会いできることを楽しみにしています。 中井飛馬 プロフィール Asuma Nakai / Pro BMX racer2000年、新潟県上越市生まれ。5歳の頃に地元上越でBMXレースと出会い、11歳の夏に世界選手権で初めて決勝進出を果たしてワールドゼッケンを獲得する。その後12歳で本場アメリカの強豪チームにスカウトされ、海外への転戦をスタート。2019年にはプロ1年目ながら全日本選手権で優勝。2021年には日本人として初めてUCIワールドカップシリーズのU23シリーズチャンピオンに輝く。2023年にはアジア大会杭州大会で金メダル獲得。 廣瀬“MARCO”裕平 プロフィール 廣瀬"MARCO"裕平10代よりFIXED GEARプロライダーとして国内外を飛び回る。同時に裏原で遊び働き街で過ごす生活を送り続ける中で見てきた自身の経験と感覚から生み出される世界観をフィルター無しで表現する場として2019年クリエイティブレーベル"MANNERS KNOWS"を設立。今この場所、この瞬間でしか切り取る事の出来ないRAWで鮮度の高い作品創りを信念に活動を続ける。 「LIFE IS SNAP」 について ”LIFE IS SNAP”カルマのように幾度となく襲い来る怪我から復帰する日本では敵無しのトップレーサー中井飛馬。オリンピックを目指しフランス、アメリカを中心に海外を拠点に生活を続ける日々。2022年10月、絶好調でパリオリンピックの選考大会初戦を終えるがその直後に悲劇が起こる。二度の大怪我を乗り越えた飛馬に残された時間はわずか7ヶ月。が、またしても悲劇が、、、裏原カルチャーに育てられた生粋のストリートライダーが初監督世界と戦う23歳の今を追ったノンフィクション青春ドキュメンタリー映画2025年1月24日(金)に 渋谷HUMAXシネマにてプレミア公開!主演: 中井飛馬監督/撮影/編集: 廣瀬”MARCO”裕平ナレーション: 高良健吾アートディレクション: GUCCIMAZE 主題歌: “Transition” Calli Stephus, BUGZY, bill marcos prod.by mee mee_ Colorist: 川崎清正Supervisor: 村上貴紀Script Supervisor: 濱田真和Flyer Design: witnessMusic: CYBERHACKSYSTEM, mee mee mee, WATTERCast: 島田遼, 増田優一, 他Production: MANNERS KNOWS Sponsor : Mongoose Bicycles, XLARGE, CHROME, Stance Socks, SHOEI
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dance【EP.1】金メダル獲得だけではない。BREAKING TEAM JAPANが残した功績。 〜 ユニフォーム文化の脱却 〜2024.12.312024年を振り返るに欠かせないのがパリオリンピック2024。HIPHOPのカルチャーであるBREAKINGがオリンピック競技に採択され話題を呼んだ。 結果として、日本代表選手が金メダルを獲得しBREAKINGという競技が連日ニュースに取り上げられた。連日テレビや雑誌など多くのメディアに出演しBREAKINGを日本中にリーチした。だが、これまでの道のりは常に開拓の連続で苦悩と共に歩んできたことも多かった。そんな、日本のBREAKINGをこれまで盛り上げてきた立役者たちのRoad to Parisへの挑戦は約8年前から始まっていた。 BREAKINGが競技に採択された当時は反発や理解を得られないことも多かった。なぜならBREAKINGはカルチャーであり、スポーツではないからだ。今でも、BREAKINGが競技化したことに戸惑いや否定的な意見を持つ人も多くいるだろう。 ただ、間違いなく言えることはパリオリンピック開会式の日、セーヌ川ではShigekixが日本選手団を代表し堂々と旗手を務め、大会当日AYUMIは最年長の41歳で果敢に挑みシーンに光をみせた。HIRO10は自慢のパワームーブで会場中を沸かせ、AMIは金メダルを獲得し初代女王となった。 日本代表選手の4名はそれぞれがベストを尽くし多くの感動を与え、私たちにBREAKINGを通じて多くのメッセージを残してくれたが、それらに加えて忘れてはならない存在がいる。彼らと二人三脚で共に歩んできたJDSF ブレイクダンス部をはじめとするBREAKING TEAM JAPAN(以下、BREAKING JAPAN)の存在だ。 彼らが選手たちと一体になり歩んできたことや、その地道な活動の上に、この結果が結びついたことを多くの方に伝えたいと思い、FINEPLAYでは幾つかのエピソードにわけ、取材を敢行する。第一弾は彼らが発足時より掲げていた「ユニフォーム文化の脱却」についてJDSFブレイクダンス部の渡邊マーロック氏と千野秀行氏に話を訊いた。 BREAKING JAPANが挑んだユニフォーム文化の脱却 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟「JPN M NK DFADV LS TOP PRT OLYBを着用 BGIRL AYUMI」 そもそも、読者の皆さんはNIKEのスポーツウェアに「ブレイキン・ダンス」カテゴリがあり、現在も一般販売をされていることをご存じだろうか。そのアイテム数はシューズも合わせると60種を超える。このカテゴリが生まれたきっかけは「パリオリンピック2024」だった。NIKEを含めBREAKING JAPANのユニフォーム(フェデレーションキット)にかける熱量と本気度がとてつもなく高く、結果としてこれだけのラインナップが揃うことになる。 BREAKING BGIRL部門において金メダルを獲得したAMIは、毎試合ごとに異なる衣装チェンジで注目を集めた。一見、どの選手たちも私服のような“いつものスタイル”であり、統一性は無く、ユニフォームには見えない。男女ともに同じユニフォームを着ていた他国の選手たちもいたが、そもそも競技においてその規定は無い。なぜ、60種ものアイテムを作る必要があったのか。そこにはカルチャーとして欠かせない要素が関係する。 HIPHOPの精神は「愛・平和・団結・楽しむ」この4要素が根底にあり、表現方法として「DJ・MC・BREAKING・GRAFFITI」の4要素がある。BREAKINGはHIPHOPカルチャーとしてのルーツがあり、オリジナリティやスタイルを大切に考えるカルチャーが前提にある。この考えをリスペクトし体現をするため、今回のパリオリンピック2024でBREAKING JAPANは「ユニフォーム文化の脱却」を掲げていた。 NIKE JAPANとの取り組み BREAKING JAPANはオフィシャルユニフォーム開発先を探し奔走していた中、NIKEが手を挙げる。NIKEは誰もが知るグローバル企業であり、数々のアスリートをサポートし多くのスポーツアパレルアイテムも手掛けている。今回、オリンピックに向けてBREAKING競技に参加した国でNIKEとオフィシャル契約を結んだのは日本に加え、アメリカと韓国の3カ国だった。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟「コーディネートのバリエーションが豊富」 試行錯誤だったオフィシャルウェア JDSFマーケティング担当の千野氏はこう語る。「トータルで約3年ほど制作に時間を費やしました。逆に言うと3年でよくここまで作ってもらったなという想いです。NIKEさんとご一緒させていただき、我々のリクエストをとても的確に受け入れてもらうことができました。日本代表選手は4名ですが、その4名にそれぞれ個性があるため、セットアップなど1つのコーディネートではなく、それぞれの選手が自由に組み合わせられるファッション性のあるフェデレーションキット(ユニフォーム)を目指しました。オリジナリティがパフォーマンスにも影響を与えると思いますので。でも、そうした考えを進めていくとあれもこれも必要というようにどんどん話が膨らんでいき、付属品も含めると気がついたら60アイテムほどになっていました。それを、我々のフィードバックも反映いただきながらこの期間で作りあげていただき感謝しています。」 さらに、今回のユニフォームの制作にあたり、世界的に有名な抽象ストリートアートの先駆者である「FUTURA」がデザインを担当しており、NIKEの本気度が伝わってくる。随所に彼の代表的なキャラクターやアイコンなどが取り入れられていた。中でもスタジャンは、ファッション性の高いアイテムに仕上がっている。どれも実際に販売をするにあたり、アパレル商品としての側面も持ち合わせている。 FUTURAの象徴と「日本」のコラボが際立つスタジャン デザイン性に加えて、こだわった着心地と機能性 例えば、ブレイキンはフロアに接触する部分が「頭」「ひじ」「膝」「背中」「尻」「肩」など多岐に渡る。さらにスピン技など摩擦が生じる技については、周りやすいテクスチャーか、またその布の丈夫さや厚さなど、細かい部分を加味すると気を遣うポイントが多々ある。取材を重ねて驚いたことは「言われないと気が付かない」機能が随所に施されていることだった。 肘は厚めに作られているパンツの裾は折り返しでき、絞りもでき、さらに紐のストッパーがある JDSF理事であり、ブレイキン ディレクターの渡邊マーロック氏はこう語る。「最初に上がってきたサンプルを実際にJDSFの強化選手やスタッフたちに着て踊ってもらいました。例えば、パンツの足元は絞る紐と捲ることができるようにしたいと言うことや、フードは被りたいけど、被って絞ると紐が垂れて踊る時の妨げになるので無くしたいなど、細かくフィードバックをさせていただきました。生地の質感や、ボタンやチャックなどフロアに当たる部分の位置関係など、ファッション性の部分と機能性の部分のバランスをNIKEさんにはとても上手に表現していただきました。このフェデレーションキットはよく見るとBREAKINGならではの体裁になっているんですよ。」 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 こうした背景により、選手たちに“着させる”ユニフォームではなく、“自ら選んで着る”ユニフォームが生まれ、その結果AMIは出場するたびにユニフォームを変更し、その模様が大きくメディアに報道されるなど本来のHIPHOPのカルチャーの側面である“個性”を表現することに寄与した。勝ち負けだけではなく、シーンを盛り上げるきっかけにも繋がった。こういった考え方そのものが、これまでのIOC率いるスポーツ競技になかったように思う。もちろん、団体競技などそれぞれスポーツ競技には歴史がありルールがある上で、ユニフォームを統一するものもあり、それらを否定するわけではない。ただ、今大会でBREAKING JAPANが、ブレイキンカルチャーをリスペクトする姿勢を新たな角度で主張し、カルチャーシーンからも応援される組織づくりやBREAKINGならではのメッセージを活かし体現したことは、スポーツシーンにおいて新たなフォーマットを提示できたように思う。 スポーツカルチャーへの風穴 ユニフォームとは「その集団の意識的統一をはかると同時に、他の集団との区別を明確化するもの」という定義がある。さらに競技により様々な規定がある上で制作をするものであるが、そもそもアスリートファーストを考えると、そのユニフォームひとつをとっても、パフォーマンスに影響が出るものと考える。 さらには、ユニフォームが話題を呼びアスリート自身の露出が増えると、BREAKINGの競技としての存在感が際立つことに加え、メーカー側にとっても喜ばしいことであり、BREAKING JAPANは他国にはない形で双方に貢献した。シーンにリスペクトを残しつつも“いつもの”スタイルで競技に参加する。こうした一つひとつのチャレンジがチームを底上げする力になったことに違いなく、シーン全体への影響をも考えた讃えるべき功績と言えるのではないだろうか。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟「BREAKING TEAM JAPAN」 【BREAKING Federation Kit】全60種+シューズ3種■Mens 23種 ※■Womens 27種 ※■その他 カバン、ユニセックスのキャップなど10種 ※■シューズ NIKE JAM 3種※カラーバリエーション含む 渡邊マーロック日本ダンススポーツ理事/ブレイキン ディレクター日本のBBOYであり、日本のブレイキン競技のハイパフォーマンスディレクターとして、2024年パリオリンピックに向けたプロジェクトマネジメントを担当。パリ大会ではブレイキンナショナルチームの監督としてチームを率い、成功に貢献した。大会後も、日本ダンススポーツ連盟の業務執行理事として、強化・普及・マーケティングの各分野でブレイキンを軸にストリートスポーツ(アーバンスポーツ)の発展に尽力している。また、ナショナルコーチアカデミーでも、豊富なマネジメント経験を活かし、日本の指導者の質を向上させるための施策を推進している。これまでに、飲料メーカーやスポーツブランドのマーケティング担当としてプロジェクトマネジメントを行い、企業のブランド力強化やスポーツとの連携を促進してきた。さらに、2020年からは渋谷未来デザインのスポーツプロデューサーとして、地域とスポーツを結びつける新たな取り組みを企画・推進している。 千野秀行日本ダンススポーツ連盟 ブレイキン マーケティングパートナー1997年にダブルダッチチームを結成。2002年と2003年には、ニューヨークのアポロシアターで開催された世界選手権で2連覇を達成し、日本ダブルダッチ界の礎を築いた。2005年には日本学生ダブルダッチ連盟を設立し、2006年には「OVER THUMPZ」を結成。以降、ダブルダッチを中心にアーバンスポーツの普及・発展を目的に、イベントプロデュースやパフォーマー育成を精力的に行っている。その後、ストリートカルチャー全般への知識と経験を活かし、日本ダンススポーツ連盟のマーケティングパートナーとして立ち上げ時から活動を開始する。現在では、スポンサーの獲得やメディアリレーションのみならず、競技の普及を目指したコミュニケーション活動を主導する。現在もブレイキン競技やストリートスポーツの認知向上と発展を目指し、多角的な活動を続けている。 日本ダンススポーツ連盟(JDSF)とは公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 (Japan DanceSport Federation * 略称JDSF) は、日本におけるダンススポーツの統一組織。ダンススポーツの振興を図り、国民の心身の健全な発達に寄与することを目的としている。ブレイクダンス部はJDSF内のBREAKINGに関するプロジェクトに特化したチームで、主に世界ダンススポーツ連盟 (World DanceSport Federation : 略称WDSF)との連携をはじめとする日本代表選考業務や、JOCとの連携による選手強化業務、スポンサーやメディアとの連携を行うマーケティング業務を中心に活動。 JDSF 第6回全日本ブレイキン選手権オープン・ジュニアの2部門で総勢約200名のBBOY / BGIRLが、日本一の称号をかけて熱いバトルを繰り広げる。日時:2025.2.15(土) - 16(日)会場:NHKホール(東京都渋谷区神南2丁目2−1)共催:NHK■2025年2月15日(土)開場 10:15(予定)競技開始 11:00 (予定)競技終了 20:00 (予定)・ジュニアカテゴリー:プレセレクション~決勝・オープンカテゴリー:プレセレクション~TOP16 ■2025年2月16日(日)開場 10:30(予定)競技開始 11:00 (予定)競技終了 18:00 (予定)・オープンカテゴリー:TOP8~決勝 ■チケット情報・1月中旬より販売開始予定JDSFのInstagramアカウントをご確認ください。