【ダブルダッチ全国プレイマップ】 北海道 JUMP FOR ALL

2019.03.06

全国に広がりをみせるダブルダッチ。とはいえ、イチから始めるには、仲間を見つけて、縄を回せるようになって・・・。ハードルが低いカルチャーではないのかもしれません。そんなときこそ、いつか聞いたあのフレーズを思い出そう。

ダブルダッチで友ダッチ

このコーナーでは、全国津々浦々、ダブルダッチの活動をしているスポットを紹介し、活動の様子を発信していきます。サークルの歴史や代表の思い、「どんな雰囲気?」「活動日は?」「いきなり行ってもいいものなのかな?」といった不安も取り除けるようなものにできたらなと思います。

北海道 JUMP FOR ALL

所在地札幌市身体障害者福祉センターor白石ポプラ若者活動センター
活動日:月2回 土曜日19時〜21時
料金:500円

「ダブルダッチは目をつぶってもできるのか・・・」そんなことに挑戦したことはありますか?2020年東京オリンピックを目前にして、パラスポーツの注目が集まってきています。日本で唯一(※)の視覚障がいを持つ方を対象としたダブルダッチサークルが北海道にあります。その名も「JUMP FOR ALL」。縄を見ることができない生徒にダブルダッチを教える龍太郎さんにお話を伺いました。(※2018年6月ダブルダッチマン調べ)

視覚障がいの方の「ダブルダッチが楽しい」想いから誕生

2年前から活動を始めた「JUMP FOR ALL」。龍太郎さんが月に2回行っている家族でダブルダッチを楽しむサークル「ファミリーダブルダッチ」に視覚障がいを持った方が来たことがきっかけだといいます。
「視覚障がいの方はもちろん、縄を見ることができません。縄の音で前の縄か後ろの縄か入る前に区別できるよう片方の縄を浮かせて回すように工夫しました。ターナーの横に立ってから何歩で真ん中にいけるか何度も何度も練習して覚えてもらったり。そうした細かい工夫を繰り返すことでだんだんと跳べるようになりました」。

視覚障がいの方は目が見えない分聴覚や触覚がかなり鋭く、「跳びながら自分の体の周りを縄が回っている」という状況がとても新鮮だということから、練習のたびに健常者の方と同じようにスキルアップを楽しんでいたそうです。

和気あいあいと準備体操をしています

しかし、練習場が野外であることから、「縄の音を聞くことが難しいので辞めようかと思います」という声から「楽しそうにダブルダッチしているのにもったいない。静かな場所で視覚障がいの方を対象にしたレッスンができないか」と考えたことから、「JUMP FOR ALL」が誕生しました。

視覚障がいの方に寄り添って教える龍太郎さん

3人チャオは成功するように。シャーは練習中。

現在は視覚障がいの方が3人、子ども3人、サポーター2人で活動している「JUMP FOR ALL」。視覚障がいを持つ方は40代と50代の女性と30代の男性です。現在は視覚障がいの方が2人、子どもが1人いれば3人チャオが成功できるようになりました。
シャーは練習中。やはり縄の位置を見ることができないことから、縄を取りに行くことが難しいそう。「シャーが成功すると、初心者の方が成功したこと以上に喜んでしまいます」と龍太郎さん。「たまに自分もタオルを巻いた状態で跳んでみたりするけど、本当に難しい。見えないので真ん中がわからない。ぜひダブルダッチをしている皆さんも試してみてほしい」と話します。

チャオの練習中!楽しそうです

サポートで来ている方も成長が見られるそう。
「最初は『サポートして』って言っても何したらいいかわからなかった方でも、今は問題なくスムーズにいくようになった。こうして障がい者の方と関わることで理解が増え、日常生活でも困った人を見かけたらスムーズに関われるようになるんじゃないかと思う」と話します。

子どもたちも生き生きとダブルダッチをしています

大会にも挑戦。「私にもパフォーマンスができるんだ」

昨年、ついに初めての大会に出場することに。通常、ダブルダッチは音楽をかけてやるものですが、「JUMP FOR ALL」は特殊で、静まった会場の中技を披露します。全員が息をのんで静かに見守る中、縄の音だけが響くなかなか無い光景だったそうです。
「終わった後に『私でもパフォーマンスできるんだ』と喜んでいたのがとても印象的でした。パラスポーツがたくさんある中でも、パフォーマンスができるものは見かけられない。ダブルダッチで表現する楽しさは、視覚を制限された中でも生きるんだと、うれしかった」と話します。

「とくに、ダブルダッチは支え合うスポーツなので、何かの障害を持つ方も挑戦しやすいと思う。過去に、車いすの人がダブルダッチをした例もある。絶対にできないということはないので、ぜひ周りにダブルダッチがしたい人がいたら、可能性をつぶさないでほしいです。制限された中にこそ、面白さがあるんじゃないかと思う」と呼びかけます。

楽しみながらスキルアップをしています。

いかがでしたか?「目が見えない」という状況でも、ダブルダッチを続けて楽しむことは可能だということを見出した龍太郎さん。「みんなで支え合うスポーツ」という認識があったからこそ、実現したのではないかと思います。「ダブルダッチをしたい」という気持ちは、どんな障害も乗り越えるのではないでしょうか。ぜひ皆さんも挑戦してみてくださいね。

提供:ダブルダッチマン

執筆者について
ダブルダッチマン
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