国内では3回目のX Gamesとなる「X Games Chiba 2024」が幕張メッセ(千葉県千葉市幕張)にて2024年9月20日(金)~22日(日)に開催され、BMX競技からはフリースタイルの「パーク」、「パーク・ベストトリック」、「ストリート」の3種目により日本人の活躍はもちろんのこと、X Gamesの歴史に新たな1ページを刻む快挙も成し遂げられた一戦が繰り広げられた。なお日本人選手最高位はX Gamesでは自身5年ぶりの銀メダル獲得となった中村輪夢選手(所属:ウィングアーク1st)の準優勝となった。
今回のX Games Chiba 2024にて大きな変わった点は、会場を前回のZOZOマリンスタジアムから幕張メッセに移したことであり、観客は天候に左右されない環境の中、より間近で世界最高峰のトップアスリートの走りを見られる会場づくりに大熱狂の中で各競技は進んでいった。
さらに今大会の各種目はベストトリックを除いて、通常の世界大会と同様にラン終了後にスコアがリアルタイムで表示されるシステムであり、高難度トリックやセクションの使い方でどう配点が変わるのかが選手たちや観客にもイメージしやすくなる中、まさに「X Games」というような各々のスタイルと大技が光るBMXが持つカルチャーがふんだんに表現された戦いが見られた。
そして何より忘れてはいけないX Gamesのもう一つの魅力は、大会ごとにその国を象徴した特徴的なセクションが用意されること。今回も日本開催ということから、パークコースでは開催時期の秋をイメージした色合いの中に寺社を模したセクションも用意され、一方でストリートのコースでは所々に盆栽もあしらわれて全体的に緑をモチーフにした中に大小様々なセクションが設置されるなど、両コースにてどのようにライダーたちがセクションを活用して観客に魅せるライディングするのかが注目された。
本記事では今大会各種目での注目選手と日本人選手の活躍をまとめた大会レポートを紹介する。
パーク種目はパリ五輪後初戦となった中村輪夢が5年ぶりに銀メダルを獲得し、幸先良い新たなスタートを切った。
パーク決勝当日の21日は前日の予選を勝ち上がった8名により争われ、40秒間のランを3本走行しその中で最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。
今回見事金メダルを獲得したのは、通称「ミスターパーフェクト」のローガン・マーティン(オーストラリア)。「X Games Chiba 2022」の勝者であり、今までに8個のX Games金メダルを獲得していた彼は、3本のランを通して「バックフリップテールウィップ」、「トリプルテールウィップ」、「720・バースピン」、「ダブルフレア」などの高難度トリックはもちろんのことハイエアーとスタイルを織り交ぜた見事なクリーンランで、2本目では92.33ptをマーク。
ラン3本目ではアップデートできずも2本目の得点を守り切り、自身9個目のX Games金メダルを獲得し、レジェンドBMXライダーであるスコッティ・クラマーとデイブ・ミラに並び過去最多のBMXパークメダリストとなった。パリオリンピックではミスが続きメダルを逃すなど、最近なかなか勝てていない時期を過ごしていただけに今回の金メダル獲得は、非常に嬉しい結果だったはずに違いない。復調した今後の彼のライディングにも注目だ。
銀メダルは今回日本人唯一の招待選手として参加した中村輪夢。前日の予選を1位で通過して絶好調で決勝へ駒を進めた彼は、ラン2本目でハイエアーを活かした豪快な「フレアダブルバースピン to レイトターンダウン」や「トリプルバースピン」をメイク。その後も各セクションでトリックを入れるトリックアフタートリックでランを進め、最後はブザーと同時にボックスジャンプで「360・テールウィップ to ダウンサイドテールウィップ」をメイクし91.33ptをマークし2位まで浮上。しかし3本目ではミスもありスコアを伸ばせなかったが、2019年の「X Games Minneapolis 2019」以来5年ぶり自身2度目の銀メダルとなった。
中村も前回の「X Games Chiba 2023」で7位、パリオリンピックでは5位となかなか結果に繋げられていない時期が続いていたため今回のメダル獲得は悔しい反面、今後に弾みをつけるに違いない。
銅メダルには「X Games Chiba」にて2度目の出場となり、「X Games Ventura 2024」では金メダルを獲得したアメリカ合衆国のマーカス・クリストファー(アメリカ合衆国)。スピーディーのライディングの中で繰り出す豪快なトリックが特徴な彼は、得意技でもある「トリプルダウンサイドテールウィップ」や、ディープエンドでの「フレアタックノーハンド to レイトダウンサイドテールウィップ」、ラストトリックには「540・フレア」もメイクし、ラン1本目で90.33ptをマーク。暫定1位の位置からラン2本目、3本目では得点を伸ばせずも表彰台の座を守り切り、見事銅メダルを獲得した。
パーク・ベストトリックは各選手が異次元のトリックに挑戦し、時間内に見事にメイクしたダニエル・サントバルが金メダルを獲得
大会最終日に開催された同競技のベストトリック。前日に行われた通常のラン種目とは違い、一発のトリックの難易度が競われるこの種目ではまたBMXフリースタイル史に新たな歴史の1ページが刻まれた世紀の一戦となった。
今大会の競技フォーマットは20分のジャムセッションの中でのベストトリック採用方式で8名の招待選手が出場。本種目には3大会連続のベストトリック金メダルを狙うビックスマイルが素敵な日本で大人気のケビン・ペラザ(メキシコ)や、本種目だけの出場となった世界初のトリックを生み出し続けるライアン・ウィリアムス(オーストラリア)らが参加した。
以下は入賞者3名が魅せた特に印象に残ったベストトリックを紹介。
まずはラストトリックで今回一の会場の盛り上がりを起こしたダニエル・サンドバル(アメリカ合衆国)の「フレアダブルテールウィップ to レイトバースピン」を紹介。このトリックはクオーターでバックフリップに180度回転を入れた中で、2回テールウィップを決めてその後にバースピンを入れる4コンボの超大技。これはサンドバルが過去に見せた「フレアダブルテールウィップ」をさらにアップデートしたトリックであり、特にハイエアーでの滞空時間とバランスがモノを言う彼だからメイクできたトリックだろう。このトリックをラストトリックで決めきれるそのメンタルとスキルの高さに脱帽だ。このトリックで前回の千葉大会では銀色だったメダルを見事金色に塗り替えてみせた。
そして本種目で銀メダルを獲得したのは時間ギリギリのラストトリックでジェレミー・マロット(アメリカ合衆国)がボックスジャンプのバックワーズでメイクした「180・ダブルテールウィップ to バースピン」だ。180度回転という背中側で着地面が見えない状態で降りるためそもそもダブルテールウィップを決め切る時点で超高難度な大技なのだが、さらに着地直前にバースピンを加えてそのまま着地後すぐターンという完全メイクで決めきった。まさにバランス、タイミング、恐怖心に勝つことなど全てがぴったり噛み合わないこのトリック。サンドバルに逆転される直前まで暫定1位となる見事なトリックだった。
なおサンドバルとは親友でトレーニング仲間であるマロット。とても嬉しいワンツーフィニッシュになったことだろう。
最後は今回パーク種目に加え、同じく2個目のX Games銅メダルを獲得した、マーカス・クリストファー(アメリカ合衆国)がメイクした「クアッドテールウィップ」。このバイクを4回転回すのが超高難度トリックをディープエンド部分でハイエアーと共にメイクしたことで余裕を持ってペダルキャッチして見せた。なお同トリックは昨年の「X Games Chiba 2023」でキーラン・ライリー(イギリス)が銅メダルを獲得した際に決めたトリックと一緒で偶然ではあるもののこのトリックの難易度を示した。
もちろん入賞争いに加わらなかっただけで、他5名の選手のトリックも個性と難易度が掛け算になったカッコいいトリックをメイクしていた。またライアン・ウィリアムス(オーストラリア)がトライした決まれば世界初のクオーターでの「ダブルバックフリップ to フェイキー」など、メイクしていればメダル争いに加わるトリックも多く、改めてBMXフリースタイルのトリックレベルの進化を実感させられた。実況もまるでビデオゲームのようだと形容するほど異次元のレベルに突入していた。
X Gamesの歴史を塗り替える。過去最高金メダル獲得数を更新したレイノルズと日本人初のストリート種目出場を果たした溝垣丈司
大会最終日に開催されたBMXストリートの決勝ではスケートボードストリート種目と同じ、階段や手すりなど街中の人工物を模したセクションが用意されたストリートのコースを使用。招待選手8名により45秒間のランを2本走行した後、良い得点のランが採用されるベストラン方式で争われた。
今回の金メダルは、今までにX Gamesで15個の金メダルを獲得し、過去4回のX Gamesで歴代最多金メダル記録の更新を試みてきた絶対王者ギャレット・レイノルズが念願の獲得。
ラン1本目ではトリックに失敗しサドルが真っ二つに折れるアクシデントもあったが、優勝をかけて臨んだラン3本目では「ダブルペグアップレール・ハード180ダブルバースピン」、「360オーバーレール」、「ダブルバースピン・オポジットトゥースピックハンガーグラインド」などの技を決め87.66ptをマークすると一気にデボン・スマイリーを追い越し優勝。ついに自身が追い求めてきたX Games歴代最多金メダル記録である16個目を獲得し記録を更新した。
銀メダルはマニュアルを使ったトランジションから繰り出すトリックに定評のあるデボン・スマイリー。今回も細かいマニュアルを駆使した中に様々なレールでのグラインドトリックを魅せると随所に細かく「バースピン」などのトリックを加えていく。特にハイレベルだったのはバンクへマニュアルで侵入するとそのままフェイキーマニュアルで後退しバンクに入り、そこからもフェイキーで平地で進むとバンクに上がりも「フェイキースイッチバースピン」を見事に自身のスタイルを見せるフルメイクランで、ラン2本目を得点85.66ptをマークし、3本目も得点を守り切ると銀メダル獲得となった。
銅メダルはナイジェリアのコウレッジ・アダムス。彼の得意とする「ノーズマニュアル」と「マニュアル」をベースし、マニュアルからバニーホップで「バースピン」を決めてハンドレールへ「アイスピック」を決めたり、他のレールでの「180バックワーズクルックドグラインド to 180アウト」も印象的だったが途中で足をついたことで減点され83.66ptをマーク。足をついてなければ金メダルに迫るランだったのが悔やまれるが銅メダルを獲得した。
今回、日本のX Gamesの歴史に新たな1ページを刻んだのは確実に溝垣丈司の出場だろう。本種目日本人初の出場選手となった彼は、パークを主戦場にするもストリートのテイストをスタイルに落とし込んでいるライダーだ。X Gamesではパークよりも先にストリートへの出場となったが見事なスタイリッシュなライディングを見せた。
結果としては転倒もあり望ましいかたちにはならなかったがインパクトのある900やフェイキーのコンビネーショントリックで爪痕を残した。ワールドカップなどの世界大会はもちろんのことX Gamesでの彼の今後の活躍にも期待したい。
今回は開催されなかったBMXフラットランドだが、トップライダーの内野洋平によるスペシャルショーケースが大会を彩った。
「X Games Chiba 2022」で19年ぶりの復活となり「X Games Chiba 2023」でも開催されたBMXフラットランド種目だったが、今回は諸事情に開催されなかったのものの、最終日にはスペシャルショーケースにて、日本人最多の11回の世界タイトルを保持しBMXフラットランドシーンを牽引する内野洋平のパフォーマンスで会場を盛り上げた。終盤ではゲストパフォーマーとして来場したブレイキンのShigekixとコラボしてパフォーマンスを見せると会場内は熱気で包まれた。
大会結果
BMXパーク
優勝 ローガン・マーティン(オーストラリア)/ 92.33pt
準優勝 中村 輪夢(日本)/ 92.33pt
3位 マーカス・クリストファー(アメリカ合衆国)/ 90.33pt
4位 ダニエル・サンドバル(アメリカ合衆国)/ 89.00pt
5位 ジャスティン・ドーウェル(アメリカ合衆国)/ 86.00pt
6位 ブランドン・ルーポス(オーストラリア)/ 83.66pt
7位 ブレイディ・ベイカー(アメリカ合衆国)/ 81.66pt
8位 ケビン・ペラザ(メキシコ)/ 77.33pt
BMXパーク・ベストトリック
優勝 ダニエル・サンドバル / アメリカ合衆国
準優勝 ジェレミー・マロット / アメリカ合衆国
3位 マーカス・クリストファー / アメリカ合衆国
4位 ジャスティン・ドーウェル/ アメリカ合衆国
5位 マイク・バーガ / カナダ
6位 ブランドン・ルーポス / オーストラリア
7位 ケビン・ペラザ / メキシコ
8位 ライアン・ウィリアムス / オーストラリア
BMXストリート
優勝 ギャレット・レイノルズ(アメリカ合衆国)/ 87.66pt
準優勝 デボン・スマイリー(アメリカ合衆国)/ 85.66pt
3位 コウレッジ・アダムス(スペイン)/ 83.66pt
4位 フェリックス・プランゲンバーグ(ドイツ)/ 83.00pt
5位 ボイド・ヒルダー(オーストラリア)/ 73.66pt
6位 ジョーダン・ゴッドウィン(ウェールズ)/ 68.66pt
7位 ケビン・ペラザ(メキシコ)/ 65.33pt
8位 溝垣 丈司(日本)/ 64.66pt
大会概要
⼤会名称 : X Games Chiba 2024
開催期間 : 2024年9月20日(金)~22日(日) – 3日間 (一般開場は21~22日の2日間)-※詳細は公式HPをご覧ください。
大会会場:幕張メッセ 国際展示場 展示ホール(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)
主催:X Games Japan 組織委員会
主管:千葉市
協賛:Monster Energy、ムラサキスポーツ、スポーツくじ
後援:J-WAVE、BAYFM78
協力:X Games Japan 千葉後援会
SPECIAL EDITION
FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
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/YUSF 準優勝はARK LEAGUEのオーガナイザーでもある内野洋平。長年大会を支える一方で、このFLATARKを含め数えきれないほど様々な大会で優勝経験を持つ現役プロライダー。BMXフラットランド界を新たなステージに引き上げ続ける彼は、今大会でも最高難度のトリックにトライ。1本目、2本目ではミスがあった「バックワーズマニュアル to バイクフリップ」からのもう一度バイクフリップで締める彼のオリジナルルーティンをしっかりメイク。 内野洋平のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF その流れのままバイクを背中向きに背負って進む「バックワーズツーフット」からのバイクの切り返しをメイクして2本目のスコアをまとめる。その後は1本失敗するも 「アップサイドのマニュアル to バイクフリップ」を加えたルーティンをメイクした。終盤戦はどのライダーもトリックをメイクできない時間が続く中、残り3分あたりで「バックスピン」からの難しいバイクの切り返すルーティンをメイク。最後は自身の代名詞トリック「ウッチースピン」も加えた長いスピントリックのルーティンにトライするも最後の最後で足をつくミス。しかし結果としてはそこまでの高難度かつオリジナリティのあるベストトリックの数々が評価されて合計17.8ptで2位となった。 田圓尚人のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 3位は2022年の「FLATARK」in YUSFで王者に輝いた田圓尚人。前半ではなかなか決めきることができず苦戦を強いられたが、残り時間5分の時点でリアトリックの体勢から「バイクフリップ to バックスピン to バイクフリップ」のコンボをメイクしていき気合いの1本目を決めきる。その後、2本目をメイクするのに苦戦を強いられるも残り2分のところではバイクをアップサイドに捉えながら片足をペダル軸に置きバックワーズからの自身のオリジナルトリックであるハンドルを握りながらバイクを足元で回す「気円斬」をメイク。意地の2本目を決めると最終的にこの2本が高評価を受けて合計点を17.0ptとして3位入賞を決めた。 WOMEN’S CLASSはネクストレベルのライディングが披露される接戦に。わずか0.2pt差の厳しい戦いを制したのは昨年大会王者の鈴木仁菜 一方で、唯一の女子カテゴリーとなったWOMEN’S CLASSにも国内外を股にかけて大活躍する女子のトップライダー10名が参加し、決勝1本勝負にて優勝争いが行われた。 なお今回のWOMEN'S CLASS決勝の競技フォーマットは、120秒間のソロラン1本にて最高30点満点でジャッジされた。「FLAT ARK」としては前回の甲子園大会から30秒延長となるこのフォーマットが導入されたのだが、今までに比べるとライディング時間が長くなるため自分の見せたいトリックを多く入れ込むことができる一方で体力勝負にもなることが予想された。 その中でも特に接戦となったのは鈴木仁菜と本村果鈴の戦い。昨年のYUSF’23で優勝した鈴木と前回の甲子園大会の優勝者の本村、どっちが勝つのか気になる今回を制したのは鈴木仁菜。 鈴木仁菜のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 今年のワールドカップでは負けなしの世界的にもその実力が評価されている鈴木は、所々でミスは見られたもののリアトリックの姿勢から、スカッフなしで「ツーフット」に移り「バックスピン」に切り替えたり、手足のポジションを入れ替えたり、難しい姿勢からバイクを回転させて切り返したりと目まぐるしく難しいバランスをとりながら行うトリックルーティンに盛り込んだライディングを見せて24.6ptと最高得点をマークし優勝を収めて2連覇を達成した。 本村果鈴のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 準優勝は鈴木にわずか0.2ptという僅差に迫った本村果鈴。スピン系のトリックを得意とする彼女は、リアトリックからフロントトリックに上手くスイッチしながら手足のポジション入れ替えたりとバリエーションの多いライディングを見せる。その後もルーティンの中にフロントトリックを軸にする中でスピンしながら「ウィップラッシュ」を入れたりハンドルを回したりとスムーズかつハイレベルなトリックを披露していく。終盤では左足をペダルに置いて片足での「ノーズマニュアル」から「ウィップラッシュ」に繋ぎ「バックスピン」という流れでルーティンを続けようとするも最後までメイクできずにランを終えると合計得点を24.4ptとして、惜しくも鈴木には届かず2位となった。 高橋七衣のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 3位はBMXフラットランド強豪である佐賀出身の弱冠13歳の高橋七衣。フロントタイヤを軸にしたトリックを中心にランを展開。1本目、2本目と上手くバランスを取りながらでのフロントトリックの 「ツーフット」からの「トランスファー」など丁寧にトリックを決めていくと、ラスト1本では途中から決められず苦戦していた「サイドヤード」の姿勢からリアへの「トランスファーからのバックスピン」をしっかり決めきった。このルーティンが高評価を受けたか合計点を23.5ptとして3位入賞を収めた。 大会結果 ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <OPEN CLASS >優勝: 片桐 悠 (カタギリ・ユウ) / 18.1pt準優勝: 内野 洋平 (ウチノ・ヨウヘイ) / 17.8pt第3位: 田圓 尚人 (タマル・ナオト) / 17.0pt ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <WOMEN’S CLASS>優勝: 鈴木 仁菜 (スズキ・ニナ) / 24.6pt準優勝: 本村 果鈴 (ホンムラ・カリン) / 24.4pt第3位: 高橋 七衣 (タカハシ・ナナエ) / 23.5pt ©︎Jason Halayko /YUSF <EXPERT CLASS>優勝: カナモト コタロウ準優勝: フジイ トハ第3位: イケダ コウタ ©︎Jason Halayko /YUSF <NOVICE CLASS>優勝: サトウ ライ準優勝: カネコ ジロウ第3位: コタベ コウイチ 大会概要 ⼤会名称 : 【FLATARK produced by ARK LEAGUE】イベント名称 : YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ24 (略称 YUSF ʼ24)会場:横 浜赤レンガ倉庫内イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区)日程・時間: 2024年11月9 日(土)・11月10日(日) 【YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ24】主催: YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ24 実行委員会 (株式会社横浜赤レンガ / 明治商工株式会社 / 株式会社ローソンエンタテインメント / 株式会社ゼータ) 共催: 横浜市にぎわいスポーツ文化局(予定) / 公益財団法人横浜市芸術文化振興財団 協賛: 三菱商事都市開発株式会社 / 富士フイルム株式会社 / GoPro合同会社 / 第一生命保険株式会社 / 本田技研工業株式会社 / サミー株式会社 / カシオ計算機株式会社 / プレミアムウォーター株式会社 / 日本たばこ産業株式会社 / レッドブル・ジャパン株式会社 / 学校法人岩崎学園協力: 一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ / 公益財団法人日本バレーボール協会 / 株式会社HANDOFFメディア協力:スカイ A / FINEPLAY
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skate世界最高峰レベルの異次元のコンボトリックの数々が披露された熾烈な一戦【SKATE ARK produced by ARK LEAGUE】in YUSF’242024.11.14「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL'24」が横浜赤レンガ倉庫内イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区)にて2024年11月9日(土)~10日(日)の2日間に渡り開催され、本イベント内でスケート・ボード種目の大会として開催された【SKATE ARK produced by ARK LEAGUE】にてWomen’sクラスでは吉沢恋選手が、Men’s Hiクラスで早川竣乃祐選手が優勝した。 2017年に誕生し、現在では世界で最もレベルの高い“世界大会”として認知される「ARK LEAGUE」の1つであるスケートボード種目の大会がこの「SKATE ARK」。「ライダーが創るライダーの為の大会」を信念に掲げて毎年アップデートされていることから、世界各国のライダーから賞賛される大会となっている。 パークやバーチカルなど様々なスタイルがあるスケートボード競技だが、そのうち日本人選手が世界のトップレベルで活躍している、街中にあるような階段やレールなど障害物のあるコースで競う「ストリート種目」をSKATE ARKでは実施。2022年と2023年に続き、今回も世界で活躍する国内トップスケーターが出場し終始大盛り上がりの大会となった。 ©︎Jason Halayko /YUSF なお、今回の「SKATE ARK」のセクションは本イベントの会場である赤レンガパークの中でも一番手前の大通り寄りに設置され、来場者ではない一般の通行客からもよく見える最高のロケーションの中で、2日間に渡って終始たくさんの観客に見守れながら大会は進行していった。 以下は、今大会最注目となったWomen’sクラスとMen’s Hiクラス決勝戦の大会リポート。 実力者と若手が入り乱れたMen’s Hiクラスは若手に軍配。実力者たちを抑えた早川竣乃祐が優勝を勝ち取った 今大会の男子カテゴリー最上級クラスとなるMen’s Hiクラスには日本国内から幅広い年齢層のトップライダー19名が参加。前日に行われた予選から熾烈な戦いが行われ、決勝では予選を勝ち上がった8名にて争われた。 そして今回の競技フォーマットはコースレイアウトの関係上、前大会とは異なりソロラン無しのベストトリック合戦となった。予選では7分間のジャムセッション、決勝ではベストトリック合計5本のうち、上位スコア2本の合計得点により順位を決める形で1本あたり最大10点の最高20点満点でジャッジされた。 今大会にはパリ五輪日本代表の白井空良をはじめ、「2023 UPRISING TOKYO Supported by Rakuten BEST TRICK WINNER」の濱村大征などベストトリックのレベルの高さが世界的にも評価されている選手が多く出場した。ただ今回は白井が惜しくも先日怪我をした膝の調子が奮わず予選敗退となる一方で、決勝は若手も勝ち上がり名を連ねて実力者と対峙する展開に。決勝は5本中2本のスコアが採用されるフォーマットであることから、最後の最後まで各ライダーが自分たちの持つベストトリックにトライする攻めのライディングを終始見せる観客にとっても見応えのある手に汗握る展開になった。 ベストトリック1本目 大場蓮のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 5本のチャンスがあるものの、2本目以降でより攻めのトリックにトライするためにもしっかり決めておきたい1本目はほとんどのライダーがスコアをマーク。その中でも8点台のスコアを残して弾みを付けたのは実力者の浦野晴と大場蓮。浦野は「スイッチフリップフロントサイドボードスライドフェイキー」をメイクすると8.2ptをマーク、大場は「ポップショービットフロントサイドフィーブルグラインド180アウト」をメイクし8.3ptをマークして強さを見せる。 早川竣乃祐のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 2人に続く形で7点台をマークして2本目に繋げたのは早川竣乃祐、濱村大征、浦野健隼の3名だ。早川は「ノーリフリップバックサイドボードスライド」を決めると7.7pt、濱村は「ハードフリップバックサイドリップスライド」で7.6pt、浦野晴の兄でトリックマスターとして知られる浦野健隼はハバレッジでの「キックフリップバックサイドクルックドグラインド」で7.3ptをマークし、早くも熾烈なベストトリック合戦の始まりを予感する1本目となった。 ベストトリック2本目 2本目では早速各ライダーがギアを上げてきたのか、なかなかトリックをメイクできない展開に。そんな中で1本目に引き続きスコアをマークしてきたのは高石颯来と濱村大征の2名。高石は「キックフリップバックサイトテールスライドフェイキー」をメイクし7.6ptをマーク。彼自身も着地が少しスケッチーだったことからトリックメイクに驚いている様子も見せた。濱村は1本目で浦野健隼がハバレッジでメイクした「キックフリップバックサイドクルックドグラインド」をレールで決めると7.0ptをマークした。今回のスコア採用は2本だけのためまだこの段階ではまだまだ勝負の行方は分からない状態。 ベストトリック3本目 大場蓮のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF ほとんどのライダーが1本以上スコアをマークしていることから、まだ残りのチャンスに余裕がある一方で勝負を優位に進めるためにもスコアアップしておきたい3本目。ただやはりスコアアップするためのトリックメイクには難易度とプレッシャーがあるからか、ここ3本目でも2名を除きほとんどのライダーがミス。一方でしっかり決めて見せたのが、3本連続で着実にメイクしている高石颯来と個性的な渋いトリックをチョイスする大場蓮。高石は「キックフリップバックサイドスミスグラインド」をメイクすると7.4ptをマーク。2本目のスコアを上回ることはできずベストスコアにはならなかったが、1本目の6.4ptを上回りスコアアップには成功。大場は2本目で失敗した「ビックスピンフロントサイドハリケーングラインド」を見事メイクし8.5ptをマーク。自身のスコアを8点台で揃えて暫定1位に躍り出た。 ベストトリック4本目 三星怜生のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 残りトライできる本数が少なくなってきたこの4本目。ここでは実力者も含め多くのライダーが相変わらずトリックメイクに苦戦を強いられている中で、8点台をマークして表彰台の座を大きく引き寄せたのは若手の三星怜生と早川竣乃祐の2名。三星は「フロントサイド360テールスライド」をレールで決めて決勝最高得点の8.9pt、早川は「ノーリーキックフリップバックサイドテールスライド」をハバレッジで決めて8.6ptをマークすると、三星は暫定3位、早川は暫定2位となり残すは自身も含めて各ライダーが5本目でどんなトリックをメイクするのかに委ねられた。 ベストトリック5本目 早川竣乃祐のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF そして迎えたラスト1本。各ライダーがチャレンジし続けてきたベストトリックを決め切る必要があるラストチャンスだったが、惜しくも番狂わせを起こす展開にはならなかった。その中でも終始トリックメイクできず苦しい時間を過ごしていた梅村敏秀が最後に「トレフリップフロントサイド5-0グラインド」をハバレッジでメイク。やっと決め切れたトリックに天を見上げる様子も見せた。 一方で流れを掴んでラストトリックも決めきって見せたのは4本目をメイクした三星と早川。三星は「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」で7.3ptをマークしてスコアアップし暫定3位となった。そして暫定1位の大場を追う展開となった暫定2位の早川はラストトリックとして「ノーリーキックフリップバックサイドリップスライドショービットアウト」を綺麗にレールで決めて8.4ptをマークすると暫定1位に躍り出た。その後の出走となった大場も濱村もトリックを決められなかったことから、最終結果としては早川が優勝。2位に大場、3位に三星となった。その中でも特に早川と三星は若手でこれからが楽しみなライダー。今後彼らがどう日本のトップ勢に食い込んでくるのかが楽しみだ。 将来有望な若手ライダーたち ©︎Yoshio Yoshida /YUSF Women’sクラス決勝に名を連ねたのは世界で活躍するトップスケーターたち。そんなハイレベルな戦いを制したのはパリ五輪金メダリストの吉沢恋 今大会のWomen’sクラスには日本国内のトップライダー12名が参加。前日の予選から熾烈な戦いが繰り広げられ、決勝では予選を勝ち上がった8名にて争われた。競技フォーマットはMen’s Hiクラス同様に決勝はベストトリック合計5本のうち、上位スコア2本の合計得点により順位を決める1本あたり最大10点の最高20点満点でジャッジとなった。 そして今大会の決勝には世界大会で活躍するライダーたちが勢揃い。その面々は上村葵、大西七海、石丸葵、丹野莉愛、藤澤虹々可、吉沢恋、織田夢海、松本雪聖といった世界王者経験者から最近急成長の若手まで全日本選手権の決勝ないし世界大会の決勝でも見劣りしないメンバーがここ横浜赤レンガ倉庫の会場で優勝の座を争った。 ベストトリック1本目 吉沢恋のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 男子同様に女子も2本目以降でより攻めのトリックにトライするため、まずしっかり堅実にスコアを残すことを優先するかと思われた1本目だったが、最初から攻める空気感を作り出したのはパリ五輪金メダリストの吉沢恋だった。吉沢は1本目からパリ五輪で金メダルを勝ち取ったハンマートリックの「ビックスピンフリップフロントサイドボードスライド」をメイクすると8.8ptをマークし後続にプレッシャーをかけていく。 織田夢海のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF しかしその流れをしっかり捉えて吉沢のトリックを上回って見せたのは織田夢海。織田は彼女の代名詞的ハンマートリック「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」をメイク。今大会唯一の9点台である9.0ptをマークして強さを見せた。 ベストトリック2本目 松本雪聖のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 1本目から吉沢と織田が攻めのライディングを見せる中、2本目ではトリックメイクに苦戦するライダーと着実に好スコアを残すライダーが二極化。そんな中で1本目に引き続きスコアをマークしてきたのは丹野莉愛、織田夢海、松本雪聖の3名。織田は1本目で松本が決めた「キックフリップフロントサイドボードスライド」をメイクし7.3ptをマーク。続く松本は「キックフリップバックサイドリップスライド」を決めると7.9ptをマークしスコアアップししっかり2本ともスコアを残した。 一方で2本のスコアメイクと共に8点台のハイスコアをマークしたのは丹野莉愛。丹野は「270フロントサイドボードスライド」をメイクしガッズポーズを見せた。しっかりスコアも評価され8.8ptをマークすると暫定2位に食い込んできた。 ベストトリック3本目 吉沢恋のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 現在トップは織田、丹野、松本という順番で迎えた中盤戦。終盤に向けて勝負を優位に進めるためにもスコアアップしておきたい3本目でプレッシャーをも感じさせずに唯一トリックを決めて見せたのがやはりこのライダー吉沢恋。8.7ptをマークするライディングでセカンドハイエストを更新して一気にスコアアップし、暫定2位の織田に1点以上の差をつけて暫定トップにジャンプアップした。 ベストトリック4本目 ライディング後にボードが折れるアクシデントがあった藤澤虹々可 ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 3本目で吉沢にリードを許す一方でしっかりトリックを決めてここで追い上げておきたいと思う4本目。しかしここでも相変わらず多くのライダーがトリックメイクに苦戦を強いられた。一方でこの4本目でなんとかトリックをメイクして見せたのは藤澤虹々可。ずっと失敗していた「ポップショービットフロントサイド50-50グラインド」をメイクして8.6ptという好スコアをマーク。あと一本決め切れば表彰台の座も見えてくる中で藤澤にトラブル。トリックの着地でデッキのテール側が折れてしまうアクシデント。スペアのボードもなく誰かのボードを借りることを余儀なくされた。そんなことも起きた展開の中で、最後5本目を残して現在トップは吉沢、織田、丹野の順に。このままで大会を終えるのか、もしくは最後に番狂わせがあるのか。そんな期待も渦巻く中でラストトリックへ。 ベストトリック5本目 吉沢恋のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF もう後が無いラストトリックとなった5本目。多くのライダーが決め切れず辛酸を舐めたこのラストチャンスだったが、暫定3位の丹野が最後に表彰台の座を盤石にするため滑走するもメイクした「フロントサイドフィーブルグラインド」ではスコアアップできずに少し不安が残る展開に。 一方で最後も高得点で締め括ったのがやはり吉沢。ラストトリックでは「ノーズグラインドビックスピンアウト」でメイクして8.3ptをマークした。そして暫定3位の丹野を追う展開となった暫定4位の松本はラストトリックに「キックフリップフロントサイドボードスライドフェイキー」をレールで決めて7.6ptをマークすると0.2pt差で3位にジャンプアップ。最終結果としては吉沢が優勝。2位に織田、3位に松本となった。 松本雪聖のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 今回表彰台に上がった3名はベストトリックのレベルの高さに定評があるのはもちろんのことだが、どんな状況でもしっかりスコアを残すことができる実力を持ち合わせているからこそ、世界の大舞台でも結果を残せているということが分かった。また4位となった丹野も松本とはたった0.2pt差。吉沢と織田に比べると若くさらにこれからの成長が楽しみなのがこの丹野と松本だ。日に日に目に見える成長著しいこの女子ストリート種目。今後はトップ勢はもちろんのこと若手にも注目だ。 今後の成長が期待される松本雪聖と丹野莉愛 ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 大会結果 ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <Women's Class /ウィメンズクラス>優勝: 吉沢 恋 (ヨシザワ・ココ) / 17.5pt準優勝: 織田 夢海 (オダ・ユメカ) / 16.3pt第3位: 松本 雪聖 (マツモト・イブキ) / 15.5pt4位: 丹野 莉愛 (タンノ・リア) / 15.3pt5位: 藤澤 虹々可 (フジサワ・ナナカ) / 8.6pt6位: 大西 七海 (オオニシ・ナナミ) / 6.2pt7位: 石丸 葵 (イシマル・アオイ) / 3.8pt8位: 上村 葵 (ウエムラ・アオイ) / 0.0pt ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <Men's Hi Class /メンズハイクラス>優勝: 早川 竣乃祐 (シュンノスケ・ハヤカワ) / 17.0pt準優勝: 大場 蓮 (オオバ・レン) / 16.8pt第3位: 三星 怜生 (ミツボシ・リオ) / 16.2pt4位: 高石 颯来 (タカイシ・ソラ) / 15.0pt5位: 濱村 大征 (ハマムラ・タイセイ) / 14.6pt6位: 梅村 敏秀 (ウメムラ・トシヒデ) / 8.6pt7位: 浦野 晴 (ウラノ・ハル) / 8.2pt8位: 浦野 健隼 (ウラノ・ケント) / 7.3pt ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <Men's Low Class /メンズロークラス>優勝: カミタニ・ユウセイ準優勝: ナトリ・ヤマト第3位: リョウジ・ワカバヤシ 大会概要 ⼤会名称 : 【SKATEARK produced by ARK LEAGUE】 イベント名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL '24 (略称:YUSF’24)開催期間 : 2024年11月9日(土)~10日(日)- 2日間 -※詳細は公式HPをご覧ください。大会会場:横浜赤レンガ倉庫 イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)主催:一般社団法人 ARK LEAGUE協賛: 第一生命グループ / GoPro / 三菱商事都市開発/ Red Bull / G-SHOCK / ムラサキスポーツ
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dance“AIRHEADZ”が世界への挑戦権を獲得!「Freestyle Session JAPAN 2024」2024.11.1320年以上の歴史があるブレイキンシーンを象徴する大会 都市型スポーツとストリートカルチャーの祭典「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2024(以下、YUSF)」が11月9日、10日に横浜赤レンガ倉庫で初開催された。本イベント内のBREAKINGコンテンツとして【Freestyle Session JAPAN 2024】が行われ、AIRHEADZが優勝を飾った。Freestyle Session は、1997年アメリカで始まった世界一のCREWを決める伝説のブレイキンバトルで、20年以上の歴史を誇り、今でもブレイキンシーンを象徴するイベントの一つである。国内では、Bboy Toshio a.k.a. Machanが2002年に日本にFreestyle Sessionを持ち込んだことで日本大会がスタート。今回と同じ横浜赤レンガ倉庫で開催された2022年のYUSFでは、Freestyle Session JAPANの20周年が祝われ表彰などが行われた。近年のYUSF内で行われたFreestyle Session JAPANには、今年パリオリンピックで活躍した日本代表勢も出場。2022年大会では、パリオリンピックで金メダルを獲得したAMIがGOOD FOOTで出場し優勝。昨年の2023年大会では、オリンピック第4位のShigekixがXII After oursで出場して同じく優勝を成し遂げている。現在、世界の第一線で活躍するBBOY・BGIRLも憧れる舞台に今年も多くの挑戦者たちが集まった。 ©AYATO. /YUSF ヤングガンズが台頭した今年の日本大会 過去の大会と比べると、今回はニューフェイスが多く登場し若手世代の活躍が目立った。決勝まで駒を進めたgunbarawはThe Floorriorzのメンバーで小学生のWatoを中心とするチーム。惜しくも決勝で敗れてしまったが、大人顔負けのパワームーブを展開し会場を沸かせていた。優勝したAIRHEADZも10代と20代で構成されるクルーであり、今大会では大躍進を遂げた。予選を勝ち抜きTOP16のトーナメントに進出したクルーの中には、YELLOW SUNSやFOUND NATIONなど、国内の様々なバトルを制し、名を轟かせるBBOY・BGIRLもいたが、そのような実績のあるクルーを破りAIRHEADZが見事、頂点に輝いた。優勝したAIRHEADZには、11月16日からアメリカ・ロサンゼルスで行われるワールドファイナルTOP16の出場枠が与えられる。 ©AYATO. /YUSF AIRHEADZ 優勝コメント 今日1日を振り返ってみてどうでしたか? DoubleNew(以下D):この人数でバトルに出るのも初めてだったし、セッション(Freestyle Session)は狙いにいきたいと思って準備していました。トーナメントの組み合わせ的にも、毎バトル全力を出すしかない状況だったので、いい動きが出来たし、それがこの結果に繋がったと思います。すごく嬉しいです! AIRHEADZらしさは出せましたか? D:僕たちは本当にチーム愛を大事にしているクルーだし、いつも一緒に過ごしている仲間たちです。そこがバトルにも出ていたと思います。 アメリカ・ロサンゼルスで行われるワールドファイナルに向けての意気込みを教えてください D:Freestyle Sessionのワールドファイナルは、夢に見ていた舞台なので、全力を尽くして勝ちにいきたいです。 ©AYATO. /YUSF