オリンピックイヤー最終戦「マイナビJapan Cup 第2戦」BMXフリースタイル・パーク種目 エリートカテゴリー男子は中村輪夢、女子は大池水杜が優勝!!

2021.11.18
photograph by Naoki Gaman@JFBF

2021年シーズン最終戦「マイナビJapan Cup 第2戦」パーク種目が京都府向日市のサイクルパーク京都(京都向日町競輪場内)にて、2021年11月12日(金)~14日(日)の3日間に渡り開催された。

東京オリンピック2020も開催され、日本のBMXフリースタイル・パーク種目の歴史に残る一年となった2021年。その2021年シーズン最終戦である今大会には過去最多エントリー数となる104名が全国から集まり各カテゴリーにてハイレベルの戦いを繰り広げた。

今大会は今年初の有観客試合での開催であったが、引き続き新型コロナウィルスの感染拡大防止に配慮して全参加者(観客・関係者・運営スタッフ含む)にはPCR検査陰性結果の事前提示が義務付けられた。また大会の模様に関しては前回同様にJFBF公式YouTubeチャンネルにてリアルタイムで視聴可能なライブ放送によって配信された。

以下は、今大会男女エリートクラス決勝の大会レポート。

2021年を締め括る最終戦は男女ともに五輪出場選手が圧巻の走り。男子エリートは中村輪夢が、女子エリートは大池水杜が優勝。

男子エリート決勝に進出した8名
photograph by Naoki Gaman@JFBF

男子エリートクラス決勝は予選11名の中から勝ち上がった8名で争われ、ほとんどの選手が10代という若手が力を発揮し今後の日本のBMXフリースタイル・パークシーンの更なる可能性を感じさせる大会となった。

そんな男子エリートは東京オリンピック2020に出場し、世界大会でも優勝経験のある中村輪夢が圧巻の走り。

360・ダブルダウンサイドテールウィップをメイクする中村輪夢
photograph by Naoki Gaman@JFBF

ラン1本目から「360・ダブルバースピン・トゥ・タックノーハンド」や「720・バースピン」、「360・テールウィップ・トゥ・ダウンサイドテールウィップ」など最高難度の異なるトリックを各セクションでメイク。92.00ptを叩き出しこのスコアにより2本目走行前の時点で優勝が確定。
ウィニングランとなった2本目では1本目で出さなかった「バックフリップ ・スーパーマン」や「360・ダブルダウンサイドテールウィップ」、「フレア・テールウィップをメイク」。1本目のスコアを塗り替える93.66ptをマークして最終戦を優勝で終えるという有終の美を飾った。今回の優勝により中村は全日本選手権含め今シーズン全戦優勝と年間ランキングでも優勝を果たした。

準優勝は今シーズン2戦連続で準優勝を収めている15歳で若手ライダーの溝垣丈司。ラン2本目では「360・クアッドバースピン」や「540・バースピン」など他選手のメイクしていない大技を見事メイク。ハイレベルの技をミスなくメイクし、ラン終了後はコース全体をフェイキーで戻るというお茶目な一面を見せ、スコアはラン1本目より得点を伸ばし78.00ptをマーク。中村のスコアには惜しくも届かなかったものの堂々の2位でシーズン最終戦を終えた。

3位は2位の溝垣と仲が良く日本代表強化選手でもある19歳の大和晴彦
ラン1本目は「テールウィップ」、「360」、「バースピン」を上手く掛け合わせたコンボトリックを組み込んだライディングを魅せる。「トリプルテールウィップ」や「360・テールウィップ・トゥ・バースピン」など高難度の技をメイクする走りで73.66ptをマークした。
ラン2本目では同様にハイレベルのランを魅せるも最後のトリックの「フレア」で転倒。得点は伸びず1本目のスコアが採用され最終戦にして今シーズン公式戦初の3位入賞となった。

女子エリート決勝は3人で争われた。
photograph by Naoki Gaman@JFBF

女子エリートクラス決勝は3名で争われ、今回は東京オリンピック2020にも出場した絶対王者の大池水杜優勝。大池は前回大会の全日本選手権ではライディング中に転倒や小さなミスが目立ち得点を伸ばせずチャンピオンの座を逃してしまったが、今回はその雪辱を果たす走りで優勝を勝ち取った。

バックフリップ をメイクする大池水杜
photograph by Naoki Gaman@JFBF

決勝1本目では各セクションで異なるトリックを綺麗にメイクする完成度の高いランを魅せ、また大技の「バックフリップ」や新技でもある「タイヤグラブ・トゥ・ノーハンド」を見事メイクしてノーミスでランを終え68.33ptをマーク。
2本目では更にギアを上げ、1本目よりもトリックの完成度を上げていくも時間ギリギリでトライした「アーリーウープ・テールウィップ」で転倒。スコアを55.00ptとし、1本目よりも良いスコアが見込まれたライディングなだけに悔しい結果となったが1本目の68.33ptがトップスコアとなり勝ち越し優勝した。

準優勝は今年の全日本チャンピオンでもある内藤寧々
内藤はラン1本目で「バックフリップ」、「360」、「ワンフット・クロスアップ・トゥ・キャンキャン」など得点を伸ばすトリックをメイクするも、課題とする「エアターン・テールウィップ」で足を着くミスが響きスコアを62.33ptとした。
2本目でも「エアターン・テールウィップ」をはじめトリックを決めきれなかったためスコアが伸びず59.00ptという結果に。今回は1位の座を惜しくも逃すことになった。来シーズンでの更なる活躍を期待したい。

3位深尾梨奈。安定感のある「360」や「バースピン」をメインに組み立てるランが特徴的な彼女。2本目のランにて前回大会の全日本選手権ではメイクできなかった「バックフリップ」を見事メイク。ベストスコアを40.33pにし、優勝争いに食い込むことは惜しくも叶わなかったものの確実に大会毎にスコアを上げていて今後が注目される選手だ。

優勝者コメント

2021年シリーズ最終戦優勝した中村輪夢(左)と大池水杜(右)
photograph by Naoki Gaman@JFBF

中村 輪夢 選手(男子エリートクラス)

「今年最後の大会で優勝できてほっとしています。二本目のウィニングランは無観客だったら流していたかもしれませんが、今大会は有観客で皆さんが応援してくださっていたのでモチベーションが上がりしっかりとライディングできました。まだ足に違和感があるのでオフシーズン中にしっかり治して来年の大会の準備をしていきます。」

 大池 水杜 選手(女子エリートクラス)

「自分のやりたいことが満足にできませんでした。私の好きな技は綺麗なトリックなのですが、ポイントが低くなりがちなので今後はもっとポイントが取れる技に挑戦していきたいと思います。今後大きい舞台で自分の出したい技を出せるように練習していきながら、自分のレベルを上げていき女子全体のレベルを上げて行きたいと思います。」

大会結果

<男子エリート>
優勝: 中村 輪夢 (ナカムラ・リム) / 所属:ウイングアーク 1st 93.66pt
準優勝: 溝垣 丈司 (ミゾガキ・ジョウジ) / 所属:湘南工科大学附属高等学校 78.00pt
第3位: 大和 晴彦 (オワ・ハルヒコ) 77.00pt

photograph by Naoki Gaman@JFBF

<女子エリート>
優勝: 大池 水杜 (オオイケ・ミナト) / 所属:ビザビ 68.33pt 
準優勝: 内藤 寧々 (ナイトウ・ネネ)  / 所属:第一学院高等学校 62.33pt
第3位: 深尾 梨奈 (フカオ・リナ) 40.33pt

photograph by Naoki Gaman@JFBF

<4アンダー>
優勝: サカキバラ・カナタ / 78.67pt
準優勝: サカノ・エマ / 70.67pt
第3位: コジマ・ハル / 54.33pt

<ボーイズ5-6>
優勝: タカハシ・ヒサシ / 83.67pt
準優勝: サカキバラ・タケル / 71.67pt
第3位: コジマ・ルカ / 66.33pt

<ボーイズ7-9>
優勝: ニワ・コウキ / 88.00pt
準優勝: タニモト・リョウガ / 81.33pt
第3位: ササキ ・テンマ / 68.67pt

<ガールズロー>
優勝: コウヅ・トトリ / 73.00pt
準優勝: オクザキ・トモカ / 68.33pt
第3位: タテイシ・ノイ / 65.33pt

<ガールズハイ>
優勝: シライ・レエナ / 82.00pt
準優勝: ヨシダ・ミオ / 77.00pt
第3位: オザワ・ミサキ / 64.00pt

<ボーイズ10-12>
優勝: マツモト・ショア / 90.33pt
準優勝: マツウラ・アオウ / 85.67pt
第3位: シライ・レオン / 70.33pt

<男子13-15>
優勝: テラバヤシ・マサキ / 85.33pt
準優勝: オザワ・カエデ / 84.67pt
第3位: ヒラタ・ミオン / 67.00pt

<女子13-15>
優勝: スギオ・サクラ / 80.67pt
準優勝: ヤマモト・ユイカ / 65.33pt
第3位: イトウ・ミウ / 41.67pt

<男子30オーバー>
優勝: デグチ・サトシ / 80.00pt
準優勝: ハマダ・タカシ / 66.67pt
第3位: シモノ・マサシ / 56.00pt

大会概要

⼤会名称 : 「マイナビ Japan Cup」 第2戦
開催期間 : 2021年11月12日(金)~14日(日)- 3日間 –
※詳細は公式HPをご覧ください。
大会会場:京都向日町競輪場 サイクルパーク京都(京都府)
主催: 一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)
特別協賛:株式会社マイナビ
協賛:ヤフー株式会社
出場選⼿:104名(男⼦エリート 11 名・⼥⼦エリート 3 名)

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