【BBOY Shigekix × Xperia 特別インタビュー】アンバサダーに就任した BBOY Shigekixが語るブレイクダンサーとしてのキャリアとライフスタイル
世界最年少でRed Bull BC One World Finalに出場しベスト4を獲得。次の時代を担うBBOY、Shigekixがソニーのスマートフォン・Xperiaの魅力を発信する「Xperia Ambassadors」に就任!
FINEPLAY編集部が「Xperia Ambassadors」に就任したShigekixへインタビュー。ShigekixのBBOYとしてのスタイル、ブレイキンに対するアティチュードやシーンのこれから、最新機種・「Xperia 1 II」を活用したライフスタイルに至るまで、Shigekixの魅力を余すことなく深掘りする。
―ダンスを始めたキッカケ
Shigekix:僕がブレイキン(ブレイクダンス)を始めたキッカケは、姉であり現在は世界で活躍しているBGIRL Ayaneの影響です。
幼い頃から4つ上のAyaneと一緒にさまざまな習い事に通っていたのですが、トランポリンという体操競技をメインにしながら、趣味として地元のダンススクールにも通っていました。
ある日、トランポリンの練習にBBOYが遊びにきたことがあり、そこで「ダンス」と「トランポリン」という共通項で話が盛り上がりました。そのBBOYに誘われるかたちでAyaneがブレイキンを始め、一緒にパフォーマンスをしたりするようになったんです。
その頃の僕はまだ小さかったこともありAyaneの練習についていくだけで、スタジオではBBOY/BGIRLが練習している方向に背を向けて絵を描いたりしていました。それくらい初めのうちはブレイキンに対してピンときていた訳ではありませんでしたが、BBOY/BGIRLにかわいがってもらったり、何度もブレイキンを見る回数を重ねていくうちに、ブレイキンの魅力にどんどん引き込まれていったようです。
「気付いたら逆さまになっていたよ」と親に言われるほど、自分でもブレイキンをいつ頃から始めたのかを正確には覚えていません。最初は見よう見真似でタオルを頭に巻き、三点倒立の練習をしていたことは覚えています。
それからは習い事もブレイキン一本に絞り、本気で取り組むようになりました。大会を勝ち抜いたり、世界で活躍したいと強く感じたのはブレイキンが最初の体験です。その時に感じた思いは、今でも変わらず持ち続けています。
―現在のブレイキンのシーンについて
Shigekix:ブレイキンに限らず、ストリートのカルチャー全体が世界で盛り上がっている印象を受けます。その中でもブレイキンのシーンはストリートを発信する先駆けの存在としてのイメージが強まっていると感じています。
ストリートカルチャーの中でも、ブレイキンはスポーツとアンダーグラウンドの間をバランスよく取ることができているジャンルであり、カルチャーだと思っています。しかし悪い人たちが治安の悪い場所でやっているというイメージがあったこともあり、一般の人からは遠ざけられていたような印象も持っています。
そのイメージを覆し、現在のブレイキンの認知度を向上させるに至った陰にあるのは、信念を貫いてシーンを築いてきた偉大な先輩たちの血のにじむような努力です。
パリオリンピックやユースオリンピックの開催、そしてSNSの普及によってテレビなどのメディアでの露出も増えていますし、BBOY/BGIRLだけでなく一般の人たちからの評価も上がっているように感じています。
―シーンの中で自分の役割
Shigekix:現役でどれだけかっこいいBBOYになれるか、良い成績を残せるかを24時間考えながら、毎日全力でトレーニングに励んでいます。
ShigekixみたいなかっこいいBBOYになりたいと思ってもらい、BBOY/BGIRLや一般の人からも憧れの存在となり、世界的な視野でブレイキンのシーンを引っ張っていけるBBOYになることを目指しています。
また僕は「どっちが本物か、偽物か」ではなく、アスリートとしての意識とBBOYとしての意識の両方を持っていたいと思っているので、Shigekixとしてたくさんの人にアスリートとして知ってもらい、そこからBBOYとして知ってもらいたいと思っています。そして最終的にはブレイキンを含むストリートのカルチャーを多くの人に知ってほしいと考えています。
―バトルで勝つには?
Shigekix:バトルで勝つためには「うまくなりたい」「勝ちたい」「かっこいいBBOYになりたい」というような、「なりたい」という気持ちを強く持つことが大切です。
僕がブレイキンを始めた7歳の頃はBBOY/BGIRLが増えていった時期だと言われています。しかし実際には、僕の周りには同世代の子はほとんどいませんでした。
ダンススクールもバトルに出る子たちが行けるような場所はなく、どこに行ってもそこでは僕が最年少のBBOY。当然相手は僕よりも身長も体格も、年齢も経験も上の人たちです。そんな人たちを相手にすることが僕のBBOYとしてのキャリアのスタートだったからこそ、強い気持ちで勝ち進むためには誰よりも努力をすることが必要でした。
その時のハングリーな気持ちは一生忘れずに、これからも挑戦していく心積もりで毎日の練習に励んでいます。
―目指すBBOY像
Shigekix:僕は踊りのうまさで評価されるだけではなく、BBOYとして評価されたいと考えています。
これはただ勝つことができれば良い、ダンスがうまければ良いというだけではなく人間として、BBOYとしてもかっこよくありたいという意味合いです。
ブレイキンのスキルやかっこよさの追求は僕も含めてBBOY/BGIRL全員が考えています。どういうアティチュードでブレイキンに取り組んでいるか、どんなバックグラウンドがあってどんなことに挑戦しているかといったような、踊りや動きだけじゃない人間としての側面も含んだ全体で評価されるBBOY像を目指しています。
―自身にとってブレイキンとは?
Shigekix:僕にとってのブレイキンをひと言で表すと、それは「僕自身の生き方であり、ライフスタイル」です。
始めた頃は単なる趣味の一つだったことが、今ではブレイキンを中心に自分の生活が動いていて、文字通り寝ても覚めても、夢の中でも踊ってしまうくらいブレイキンというものが僕の人生と生活の中心になっています。
Xperiaについて
―BBOY/BGIRLにとってスマートフォンで便利な機能は?
Shigekix:僕たちBBOY/BGIRLにとってスマートフォンで便利な機能は、カメラのムービー撮影機能です。
BBOY/BGIRLは練習の際に鏡を使って踊っているシルエットを確認するのですが、ブレイキンではスタジオ以外のストリートや鏡のない環境で練習をすることも多いため、靴にスマートフォンを立てかけたり三脚を使ってムーブを録画して自分の動きを見返しています。
特にブレイキンは回ったり激しい動きをすることもあり、鏡を見て確認がしにくいこともあるので、気軽に映像が撮れるスマートフォンのムービー撮影機能はBBOY/BGIRLにとって身近で便利な機能です。
―自ら撮影しているシーンをSNSにもアップしていますが、どんな写真が好きですか?
Shigekix:僕は風景写真やポートレートが好きで自分でもよく撮影しています。大会で月2回ほど海外に行くこともあり、そこで知り合った人や初めて見た日本にはない景色を撮影し、写真として思い出に残しています。
SNSの方からのリアクションも多く、ブレイキン以外の僕のライフスタイルや感性、感覚で撮影した写真に対して共感をしてもらえることは、BBOYとして応援してもらえることとはまた別の嬉しさがあります。
—「Xperia 1 II」の第一印象は?
Shigekix:今回「Xperia Ambassadors」のお話をいただいて、Xperiaという誰もが知っている、使っているブランドがブレイキンという僕たちのカルチャーに対して興味を持ってくれていることを知って、率直に嬉しく思いました。
Xperiaは、Xperia5から使っているのですが、「Xperia 1 II」の第一印象はそのフォルムや持った時の感覚が僕のライフスタイルにフィットしていると感じました。
縦長のスマートなフォルムは洗練されてかっこいいデザインですし、ポケットに入れた時にも目立ちにくくさまざまなファッションに合わせやすいと感じました。
手に持った時にもしっくりときて、「結構使いやすいかも」という予感がありましたね。
―「Xperia 1 II」を実際使ってみてどう思いましたか?
Shigekix:もともと僕は趣味で写真を撮ることが好きだったので、ソニーのカメラの技術に注目していたこともあり、Xperiaもカメラの機能が良いのではというイメージを持っていました。
実際に「Xperia 1 II」を使ってみると、やはりカメラの機能が特に素晴らしいと感じましたね。
映画のワンシーンのように動画を撮影できる「Cinematography Pro(シネマトグラフィープロ)」や、一眼レフのように使える「Photography Pro(フォトグラフィープロ)」など、たくさんの機能があることに驚きました。カメラが好きで普段から一眼レフカメラを使っている僕にとっては嬉しい機能です。
さらに「Xperia 1 II」の音質へのこだわりには驚きました。僕は小さい頃から音楽に囲まれたライフスタイルを送っているので、練習の時はもちろん、家でのリラックスタイムや移動の時間など、常に音楽を聴いています。
踊る時や普段の生活でも、音質の良し悪しはメンタル的な部分にもつながってくるため、いい音楽をいい音質で気持ちよく聴くことができることは、僕にとってとても重要なことであり嬉しいポイントです。
普段はBluetoothでスピーカーやイヤホンにつないで音楽を聴くことが多いのですが、海外や日本全国の現場などの旅先では充電がなくなってしまうので、有線のイヤホンも常に持ち歩いています。
「Xperia 1 II」にはイヤフォンジャックがついているので、旅先で有線のイヤフォンを使用する際やスタジオでの練習で大きなスピーカーにミキサーコンソールを通してつなぐ際などにも重宝しています。
また、以前に使っていたXperia5にもあった機能なのですが、2つのアプリを分割して同時に起動できる「マルチウィンドウ」が僕にとっては革命的でした。
調べものをしながら同時にYouTubeで動画や音楽を再生したり、料理のレシピを読みながらタイマーを起動したりできるので便利に使っています。
—「Xperia 1 II」のカメラ機能について感じたことはありますか?
Shigekix:「Xperia 1 II」のカメラ機能を使ってみて感じたことは、スマホのカメラという枠を越えて、よりハイレベルなカメラになっているという驚きです。
Photography Proは一眼レフと遜色がないくらい細かく設定することができます。自分の思い描いているようなベストな写真が撮れるのですごいと感じました。
トリプルレンズカメラ+3D iToFセンサーという、超広角、望遠、標準のレンズの装備と暗所で力を発揮する距離測定センサーがついているおかげで、撮影のシチュエーションや被写体にかかわらずクリアで高精度な写真を撮影できますし、AF/AE追従高速連写と強力な手ブレ補正があるので、ブレイキンの激しいアクションにも対応していて撮りやすいです。
一枚一枚にしっかりとフォーカスが当たっていて、撮影した写真もブレていないですし、被写体の目に反応してフォーカスを合わせてくれることも含めて、「Xperia 1 II」のカメラ機能はアクションスポーツの撮影に適したカメラだと思います。
実際に今日のスチール撮影は「Xperia 1 II」で撮影してもらったのですが、写真を見たら「これ、撮りたかったやつ」と一眼レフで撮影したかと思うほど綺麗なクオリティ。カメラマンに「このまますぐにInstagramに投稿したい」と伝えたくらいに、撮影したままのオリジナルの素材で十分にいい写真だと思いました。
プロの方が使う一眼レフカメラよりもコンパクトなので緊張感も少なく、カメラマンに寄って思い切ったムーブができました。
「 Xperia 1 II」はカメラはもちろん、ほかの機能も踏まえて利便性やさまざまな環境への適応性が高く、僕自身のライフスタイルになじみやすいスマートフォンだと感じました。一般の人はもちろん、いろいろな場所へ行って活動するBBOY/BGIRLやアスリートにも良さを知ってもらい、ぜひ使ってもらいたいです。
今後の活動について
Shigekix:大阪出身で東京へ出てきて数カ月という段階ですでに、身の回りにあるチャンスの数が大阪にいた頃に比べて多く、トレーニング環境も整っていると感じているので、たくさんのチャンスをつかんで活動の幅を広げていきたいと思っています。
BBOYとしてはこれまで通り、全てを極めるために日々のモチベーションを高く維持して挑戦していきたいです。
もちろんブレイキンがメインですが、同時に趣味である絵やカメラに対しても挑戦を続けていくことで、BBOY Shigekixとして何か別の形でも発信していきたいと思っています。
そして、ブレイキンがうまくなりたいと思っている人や、あるいはブレイキン以外でもこれから何か好きなことを続ける人たちの憧れの存在になりたいと僕は思っています。
好きなことを続けることが難しくなる時期がやってくることもあるとは思いますが、いつでも「好き」という気持ちがあれば何歳だって、どんな時だって始められるし再開できる。「好き」という気持ちを自分の中でしっかり受け止めて隠さずに本気でやってみたら、自分が思い描く理想に一歩ずつ近くことができるはずです。
自分がやりたいと思ったことに対して、全力で突き進んでほしい。きっと明るい未来が待っていると思いますし、そんな「好き」を突き詰める人たちの希望になることができるように、これからもBBOY Shigekixとして挑戦し続けていきます。
Xperiaアンバサダー Shigekixのブレイキンパフォーマンスムービー
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doubledutch国内最大級のダブルダッチの祭典!「DOUBLE DUTCH CONTEST JAPAN 2024」Report2024.03.192024年3月16日(土)・17日(日)、東京都世田谷区・日本大学文理学部 百周年記念館にて、ダブルダッチ世界大会の日本選考会となる「DOUBLE DUTCH CONTEST JAPAN 2024」が開催された。 DOUBLE DUTCH CONTESTとは 2002年から日本で始まった大会「ダブルダッチコンテスト」。2012年には初の世界大会が開催され、現在では“日本発祥の世界大会”として展開。今年2024年は、7月になんと神奈川県川崎市にて世界大会 “WORLD” が開催される。 そんなCONTEST JAPANは、「2つの種目」と「4つの部門」に分けて開催。JUNIOR・SENIOR部門については、上述の世界大会の予選も兼ねている。 注:オフィシャルサイトの「ルール」を元に編集部で作成 このうち、最も盛り上がりを見せるパフォーマンス種目の採点は、大会独自の基準によって決定。簡潔にまとめると、「審査 4項目の合計※+加点項目─減点項目」で審査される。※4項目はそれぞれ 5つの小項目の観点から判断 注:オフィシャルサイトの「ルール」を元に編集部で作成。詳細なルールはサイトを参照のこと 特にミスの多発しやすいダブルダッチにおいて、“ノーミス”が優遇され、逆にミス数によって減点される制度は、パフォーマンスの大会としては唯一無二。ミスのない演技を求めつつ、しかし“攻めた”パフォーマンスを作ってほしいという大会側の意図が反映されたルールだ。 SPEED 30秒でジャンプした回数を競う「SPEED」。各部門の優勝者の勇姿を、大会オフィシャルカメラの写真と共にご紹介! ■ALL AGES 部門『SP eight』MIYAKO JUMP ROPE CLUB(93回) ■KIDS部門『月読命』HOT.D.D.C(102回) ■JUNIOR部門『UNITENITE』ダブルダッチスクール Be Color(124回) ■SENIOR部門『マイケル』株式会社JUMPLIFE(131回) PERFORMANCE:ALL AGES部門 年齢構成が自由、つまり何歳からでも、および年齢をまたいでのチーム構成も可となる「ALL AGES部門」。日本一に輝いたのは IDDC 所属『Battle Cry』。オールドスクールで洗練されたミスの無い演技で、審査員を唸らせ優勝に輝いた。 PERFORMANCE:KIDS部門 次いで、小1〜10歳の「KIDS部門」。優勝に輝いたのは Nagareyama Jump Rope Club 所属『BROADPEAK』。多種多様な技と豊かな表情、そして大人数を生かしたフォーメーションの美しさで映えある日本一に。 PERFORMANCE:JUNIOR部門 そしてここからは11歳〜14歳の「JUNIOR部門」。こちらの部門からは7月の世界大会に向けた選考会も兼ねている。上位2チームがWORLDへの切符を得られる戦いは白熱。 準優勝に輝いたのは高槻ダブルダッチスクール『Ave』。関西で頭角を表しつつあるチームということだが、健在のアクロバティックかつダイナミックな動きで、世界大会行きの切符を獲得した。 そして優勝は、SPEEDとの“二冠”を果たす形となった、ダブルダッチスクール Be Color 所属『UNITENITE』!! アクロバット・ステップ・ベーシック・ターニング… どのジャンルにおいても大人と引けをとらない極めて高い技術力で、部門内で唯一となるミスのない演技を披露。文句なしの優勝に輝いた! PERFORMANCE:SENIOR部門 そして最年長の「SENIOR部門」。年齢的に“高校生以上”が対象となるこの部門は、107チームがWORLD出場権を懸けて戦う熾烈な競争。今回は、その切符を掴み取った5チームのご紹介だ! 5位は、女性らしさを生かし、しなやかに舞うようなパフォーマンスで魅せた社会人チーム『dazzle』。 CONTEST JAPAN 2019にも出場していたこのチームがカムバック。しなやかなアクロバットと、ロープを生き物のように操る華麗なテクニックで、当時果たせなかったWORLD行きを叶えた。 4位は OVER THUMPZ 所属のプロダブルダッチチーム『NEWTRAD』。 チーム結成から8年、メンバーの新加入や出産・育児による休止を経て、初となる大会への出場。覚悟を背負いステージで輝く彼らのパフォーマンスは、会場に衝撃と、そしてそれ以上の感動を与えた。 続く3位は社会人・学生混合の『HEARTS』。 学生大会のチャンピオンや、ソロバトル大会での優勝者・準優勝者などが集う、まさに“ドリームチーム”。個々のスキルが違和感なく詰め込まれ、かつテンポ良く展開。1回ミスはあったものの、それを見るものを終盤まで一切飽きさせないショーケースで堂々の入賞を果たした。 続く2位は、関西を拠点とする社会人チーム『SAMURAI DRIVE』。 実はこちら、昨年のCONTEST JAPANの優勝チーム。世界大会に進出したものの、惜しくも決勝で敗れ準優勝。その雪辱を果たすため、CONTESTのステージへカムバックし、再び世界大会への切符を掴み取った。目標である世界一に向け、日本を背負った“サムライ”たちの逆襲が始まる! そしてなんと、数々の強豪たちを抑え107チームの頂点に立ったのは、9名の高校生チーム・栄光ROYAL 所属の『ROYAL LAPLACE』!! 長年、縄のターニングに特に高い評価のある栄光ROYALだが、まさにこのパフォーマンスはその集大成とも言えうるものだろう。大人数を生かしたフォーメーションと、基礎的な技をあっと驚く見せ方でアレンジする極めて高い技術で、会場は大盛り上がり! ルールの性質上たった1回、たった1か所のミスでも大きく失点する可能性があるわけだが、そのリスクを極限まで大きくさせても見せたい形を追い求め、ノーミスの演技を披露!並み居る大学生や社会人たちを差し置いて、見事高校生が日本の頂点に輝いた! 各部門・種目の日本代表がついに決定。果たして世界一に輝くのはどこの国なのか、そしてどこのチームなのか…この戦いは、7月のWORLDへ続いていく! 大会概要 「DOUBLE DUTCH CONTEST JAPAN 2024」日程: 2024年 3月16日(土)・3月17日(日)会場: 日本大学文理学部・百周年記念館主催: 一般財団法人日本ジャンプロープ連合(JJRU)主管: ダブルダッチコンテスト実行委員会協賛: カシオ計算機株式会社 G-SHOCK協力: 有限会社OVER THUMPZ / JJRU公認C級審判員
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freestyle『Eyes on me』×『IFBC』フリースタイル界の一大イベントが共同開催!IFBCはSENAが初優勝!2024.03.152024年3月2日(土)東京・江東区のHYPERMIX 門前仲町にて、全国からトップフリースタイルフットボーラーが集まり、バトルとは違う魅力を発信するイベント『Eyes on me』と、フリースタイルバスケットボーラー大学生日本一を決める大会『IFBC』が共同開催され、両大会共に大きな盛り上がりと熱量が感じられるイベントとなった。 Eyes on me MC Gyoza / photograph by Nobe 『Eyes on me』 フリースタイルフットボールイベントEyes on meは「新しい形を。かっこいい奴らで。」をコンセプトにフリースタイルフットーボーラーAKIによって今回初開催された。階段上に囲まれたステージでトップフリースタイラーが自分を表現する舞台 “Best of the Best”、スポットライトの上で行う回し技のハイレベルコンテンツLower edition“Challenge”の2コンテンツが行われた。 Eyes On Me “Best of the Best” Mizo & Ryoya / photograph by Nobe 階段上に囲まれたステージでトップフリースタイラーが自分を表現する舞台 “Best of the Best”ではHiro-K、Ko-suke、Shohei、Leon、AKI、Mizo & Ryoya、Pelusa、Yu-ri & Syun-yaがそれぞれの色を押し出したハイクオリティーなショーケースを披露し、会場を盛り上げた。 Eyes On Me “Best of the Best”出演者Hiro-K(2017世界チャンピオン、JFFC2021優勝)Ko-suke(RBSS2016準優勝、JFFC2022優勝、日本一5回)Shohei(Superball2021 Routine優勝)Leon(Superball2022 Routine優勝)AKI(Superball2023 Routine優勝、現日本チャンピオン)Mizo & Ryoya(From Aunit, OneParkCrew)Pelusa(明治大学公認フリースタイルフットボールサークル)Yu-ri & Syun-ya(Yu-ri from Air Technician, Syun-ya from Zwo Ball) Lower edition“Challenge” Challengeチャンピオンのmasa / photograph by Nobe Eyes On Meではショーコンテンツの “Best of the Bestに加え、スポットライトの上で行う回し技のハイレベルコンテンツLower edition“Challenge”が行われた。Challenge JudgeはYo(Air Technician)によって務められ、Invited FreestylerのHinataを筆頭に30名を超えるフリースタイラーが参加し、全国から回し技の猛者が集まった。お題がクリアされていく度に会場のボルテージが上がっていく様子も見られ、masaが最後の一人に勝ち残りChallengeのチャンピオンに輝いた。 Eyes On Me オーガナイザーAKI コメント Eyes On Me オーガナイザー AKI / photograph by Nobe まずはたくさんのご来場ありがとうございました。今回初めての開催ということもあって、どれだけの人が来てくれるか不安もありましたが、蓋を開けた時に会場が満員になるくらいのお客さんが来てくれたことが主催者としてとても嬉しかったです!!会場の雰囲気も動画ではある意味伝えきれないような、熱気が出ていたと思います。フリースタイルフットボールの可能性を強く前面に押し出したイベントとして、一つ新しい形を見せられたかと思います。フリースタイラーであれば誰しもがあの場所に立ちたいような場所かつ、誰しもが集まれる最高の場を作りたいと思って企画をし始めました。1年を通して輝いていた奴らがあの場所に立てる。そんな場所にできたらと思ってます。あの場にいた人しか感じられない盛り上がりをもっと大きく、たくさんの人が感じられるように、今後も開催できたらと思います!!期待していてください!!! Eyes on me / photograph by Nobe 『Eyes on me』イベント概要 ■『Showcase « Best of the best »』… トップフリースタイラー達が魅せるベストショーケース‼︎PLAYERS:AKI / Hiro-K / Ko-suke / Leon / Mizo & Ryoya / Pelusa / Shohei / Syun-ya & Yu-ri ■『Lower edition « Challenge »』…スポットライトの上で1人。固唾を飲む中で行う回し技のみのハイスキルコンテンツ‼︎ ■事前申込(※事前フォームにて申し込んだ方が対象)一般(23歳以上):3500yen16歳〜22歳:3000yen7歳〜15歳:2000yen6歳以下:無料 ■当日(※事前フォームで申し込んでいない方が対象)一般(23歳以上):4000yen16歳〜22歳:3500yen7歳〜15歳:2500yen6歳以下:無料 ■主催:スポーツショップアラジン 『IFBC』 IFBC トーナメントに進出した16名 / photograph by m_drop フリースタイルバスケットボーラー大学生日本一を決める大会『IFBC』がEyes on meと共同開催され、才能あふれる若きフリースタイルバスケットボールプレーヤーたちが熱いバトルを繰り広げた。今大会のJudgeはRIKU(IFBC 2023年度 チャンピオン)、yu-ta(IFBC 2022年度 チャンピオン)、AKI(JFFC 2023 チャンピオン)、JUNYA(Double Dutch Delight Japan 2021 準優勝)の4名によって務められ、彼らによるジャッジショーケースも披露された。最大30秒1本の予選オーディションによって選出された上位16名がトーナメントに勝ち進み、大学生日本一の座を懸けて争われた。見どころの多いバトルが数多く繰り広げられる中、予選1位通過のSENA、予選2位通過のRickyyyが決勝に勝ち進んだ。ダイナミックな大技を得意とするRickyyyに対し、SENAが高い音楽性で自身のハイレベルな繋ぎを決め切り、SENAがIFBC今年度チャンピオンに輝いた。 IFBC チャンピオンSENA コメント IFBC チャンピオンSENA(右)、ジャッジを務めた前年度チャンピオンRIKU(左) / photograph by m_drop まずは率直に優勝できて超嬉しかったです!フリースタイルバスケットボールを始めて10年が経ってやっと優勝できたなって感じです。 何気に個人バトルに関しては今回が初タイトルなんですよ(笑)。なのでこれまで支援してくれた家族に優勝という形で恩返し出来てよかったです、ありがとう。フリースタイルバスケットボール業界で、学生シーンで頑張る同年代から刺激をもらうことあって、だからこそ今回のIFBCは優勝しか狙ってなかったです。過去1ボールと向き合った大会だったと思います。直近の目標としては来年のIFBCで2連覇することですかね。またフリースタイルバスケットボールを「freestyle」に楽しむ、そして来年こそは完膚なきまでの優勝とベストバトルを残したい!「ヤバい」よりも「カッコいい」フリースタイルバスケットボールという自分の基本スタイルをこの一年で更に追求していこかなと、常に最新のSENAを発信していけたらなと思います! 『IFBC』イベント概要 ■開催概要日時:2024/3/2 (土) 17:00〜場所:HYPERMIX門前仲町エントリー料は1年生 ¥1,000円※学年・在籍年が上がるごとに+500円 ■予選オーディション(最大30秒1move)・ランダムに参加者を5グループ(A~E)に振り分け、最大30秒1本のオーディションを実施・ボールを動かしムーブを開始したと見なした瞬間からカウントスタート・グループ内のパフォーマンスの順番は自由。切り替わる曲を聞きながら各人のタイミングで判断・誰も飛び出さない場合はボトルスピンで順番をランダムに決定・それぞれ10点ずつもつジャッジ4人の持ち点の合計(MAX40点)で上位16名をピックアップ・予選所属グループに関係なく、予選参加者全体の中での順位で判断・本戦トーナメントの組み合わせは順位に応じて自動的に決定・15位までに同ポイント獲得者が複数いた場合じゃんけんで組み合わせ位置を決定・16位の同ポイント獲得者が複数いた場合、該当者で30秒1本の追加オーデションを実施 ■本戦 トーナメント・1,2回戦は ”1人30秒2move” で行う・準決勝、3位決定戦、決勝は “1人60秒 2move” で行う・時間は全て使い切らなくもOK・誰も飛び出さない場合は、ボトルスピンで順番をランダムに決定 ■JUDGE・RIKU(IFBC 2023年度 チャンピオン)・yu-ta(IFBC 2022年度 チャンピオン) ・AKI(JFFC 2023 チャンピオン)・JUNYA(Double Dutch Delight Japan 2021 準優勝) ■MC・KOHEI(MASHDOG) ■DJ・nock ■ショーケース・WASEDA BALLERS(早稲田大学)・SHAMGOD(慶應義塾大学) 『Eyes on me』×『IFBC』
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dance今シーズンの最強BBOY/BGIRLが決定!「BBOY TAISUKE presents THE JAM FINAL supported by G-SHOCK」2024.03.12世界チャンピオンHong10もジャッジで参加 国内最高峰のブレイキンバトルイベント「BBOY TAISUKE presents THE JAM FINAL supported by G-SHOCK」が2024年3月2日(土)に兵庫県西宮市のホテルヒューイット甲子園内で開催された。OVER15 SIDE、UNDER15 SIDE、BGIRL SIDE の3つのコンテンツが行われる今回のTHE JAM FINAL。当日行われた最終予選の上位も、THE JAM FINALトーナメントに進出することができ、各地で開催されてきたTHE JAMの勝者たちとトーナメントを戦った。 この大会のプロデューサーは日本で最も多くの世界タイトルを持ち、G-SHOCKアスリートでもあるBBOY TAISUKE。BBOY TAISUKEが2018年に立ち上げたこの大会のコンセプトは、『無名のブレイカーがいきなり優勝するかもしれない!間口が広く、誰でもチャンスを掴み取れる大会、それがTHE JAM』。世界を知るBBOY TAISUKEだからこそ思う“より多くのダンサーに世界への扉を開けるチャンスを作りたい”という願いがこの大会に詰まっている。その願いの通り、U-15、O-15 BBOYではここまで大きな大会では優勝経験のないダンサーが優勝した。 次世代BBOYとBGIRLが頭角を表した今回のTHE JAM FINAL U-15は愛知出身のBBOY RAIAが優勝。実はこれまであまりバトルで勝ちたいという思いが強くなかったというRAIA。しかし、最近、DANCEALIVE(4月14日両国国技館)のKIDSで予選を通過したことをきっかけにバトルに自信が持てるようになり、この日もバトルひとつひとつで自信を深めていきながら一気に優勝を掴み取った。 ©haru_graphic ©haru_graphic ©haru_graphic O-15 BBOYは地元大阪出身のBBOY Ichigoが優勝を勝ち取った。『前回はベスト4まで進んだが、悔しい思いが強かった。今日は当日予選からだったが、来た時から優勝することは決めていた。去年よりも体力や技術が進化した自分を見せたかったので優勝できて嬉しい』とはにかみながら語ってくれたBBOY Ichigo。 さらに、自身のブレイキンに対する熱い思いも語った。『自分が所属するGun Smoke Breakersをレペゼンするために戦っている。勝つことよりも自分の好きなムーヴやスタイルを今日出し切ることを一番に考えている。それは自身が所属するGun Smoke Breakersを引っ張っているYosh is stoic.から学んだこと。そして、同じチームのHiro10(現在、オリンピックランキング国内3位)の活躍にも大きな刺激を受けている。これからは海外にどんどん出ていきたい』とBBOY Ichigoは、この優勝をきっかけに世界への目標が広がったようだ。 ©haru_graphic ©haru_graphic ©haru_graphic ©haru_graphic B-GIRLは、全日本ブレイキン選手権でも2位に輝いたB-GIRL Ayaneが持ち前のエネルギッシュでパワー溢れるダンスで貫録の優勝を果たした。 『今までのTHE JAM FINALは決勝で負けたりと悔しい思いをしてきたので今日は絶対に優勝するとちゃんと調整をして臨んだ。RedBull BC ONE Cypher Japanの出場権が得られたことももちろん嬉しいが、THE JAM FINALは自分の中でとても大事な大会なので優勝できて本当にうれしい。自分より下の世代の活躍もとても刺激になっている。』と語ってくれた。 ©haru_graphic ©haru_graphic ©haru_graphic 今シーズンも一年をかけて各地でバトルが行われ、様々なBBOY/BGIRLが活躍した。これまで数々のドラマを生んできたTHE JAM、日本ブレイキンシーンの先駆者であるBBOY TAISUKEが今後もこの大会を通じて発信していくメッセージに注目だ。 大会結果 U15 優勝 RAIA 2位 WATO 3位 Renren、ASAHI BGIRL 優勝 AYANE 2位 Nanoha 3位 Amane、Mirei BBOY 優勝 Ichigo 2位 Peeta 3位 TOA、OKEYJOE
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freestyleフリースタイルフットボール大学生世代No.1を決めるバトル 「Outgraw」が開催。初代王者はD.I.L!2024.03.082024年2月24日(土)六本木CUBEにてフリースタイルフットボール大学生世代No.1を決めるバトル Outgraw Vol.1 Supported by Yakudo が開催された。本大会はフリースタイルフットボーラーDaikichiによって開催されたイベントであり、誰が大学生世代日本一に輝くのか注目が集まった。今大会はゲストバトラーとして出場したAKI、D.I.Lに加え、当日の予選サイファーにて勝ち上がった6名による合計8名によるトーナメントで争われ、大学生同士による白熱したバトルが繰り広げられた。 ジャッジを務めた3名(左からLeon、Ibuki、横田陽介) 本イベントでは 2020年 世界連盟WFFA公式ワールドランキングランク2のIbuki、SuperBall2022(世界大会) Routine部門 優勝のLeon、RBSS2008(世界大会) 準優勝、日本フリースタイルフットボール連盟代表の横田陽介の3名がジャッジを務めた。 ベスト8に進出した8名(左からTATSUKI、zeeky、Yamato、ちょふ、eito、D.I.L、AKI)photograph by m_drop Outgraw初代王者はD.I.L! チャンピオンに輝いたD.I.L photograph by Yu-ta 予選サイファーからはeito、Yamato、zeeky、ちょふ、いずみん、TATSUKIの6名が勝ち上がり、ゲストバトラーのAKI、D.I.Lを加えた合計8名による2ラウンド制トーナメントで争われた。大学生シーンの筆頭であるゲストバトラーのAKI、D.I.Lがトーナメントを勝ち進み、決勝戦はゲストバトラー同士が激突した。AKIとD.I.Lによる決勝戦は3ラウンド制で行われ、AKIの緩急がありスピード感溢れる独自のスタイルに対し、D.I.Lはオリジナリティ溢れる唯一無二なスタイルで対抗。会場の雰囲気を掴み取り、D.I.LがOutgraw初代王者に輝いた。 D.I.L 優勝コメント 優勝できて嬉しいし、勝てて良かったです。大学生シーンは大学生全体が一つの場所に集まることが少ないと思います。その中でも個人個人はめっちゃ練習している人がいると思うし、大学生みんなの熱がグッと一箇所に集まったのがOutgrawだったと思います。これからも自分がやばくなり続けることで、何かが起こると思っているのでとにかくかましたいです。今回の大学生シーンの中では自分はPelusa(明治大学フリースタイルフットボールサークル)に所属していますが、始めたばかりだったり、バトルに出始めた人がたくさんいる中でいい背中を見せられたらいいなと思います。Outgrawを主催したDaikichi自身も大学生で、他の人のためにフットボールシーンを見て動いてくれているところが素晴らしいと思います。今後もこの大会は続いていくとのことなので非常に楽しみです。僕もやることやって行きたいと思います。 【大会結果】優勝:D.I.L 準優勝:AKI3位:eito Outgraw 【大会コンセプト】フリースタイルフットボール大学生世代No.1を決めるバトル【日程】2024年 2月 24 日(土)14:00〜18:00【参加資格】満18~22 歳もしくは大学生資格を有している者(高校卒業済)【会場】六本木CUBE 〒106-0041 東京港区麻布台3-4-11中央飯倉ビルB1【料金】Entry 3,000 円 + 2d Entrance 2,500円 + 2d【ジャッジ】横田陽介(BallBeatCrew)Ibuki (Air technician, MonsterBallaz) Leon (Air technician, MonsterBallaz)【ゲストバトラー】AKI、D.I.L (ZwoBall,Pelusa)【MC】GyoZa (BallBeatCrew,SUPERFOOTBALLBROS)【DJ】Chitraw (LoopyLoop)【サポート】株式会社 Yakudo、株式会社 Ball Beat、ZwoBall、Anandamide
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skateSkateboarding Unveiled vol.10 ~My Favorite Local 静岡~2024.02.29「ローカルスポットはありますか?」 こう聞かれて「ありません」と答える人の方が少ないのではないだろうか。 今の時代、様々に枝分かれしているとは思うが、国や地域によってショップやパークはもちろん、気候や建築、街並みも違う。スケートボードは100ヶ所あれば100通りの個性が生まれるものだと思っている。別の言葉に置き換えるなら「地元愛」といえば良いだろうか。 そこで、今回は筆者の地元で撮影した写真をもとにコラムを進めていきたいと思う。 静岡を代表するスケーター 今や立派な静岡代表。高校生の頃の青木勇貴斗と根附海龍。 その地は静岡県。今や東京暮らしの方が長くなってしまった自分だが、誰にとっても生まれ育った街は特別なもの。静岡と言えば、今は多くの方が彼らを思い浮かべるのではないだろうか。 青木勇貴斗と根附海龍の2名だ。 左端が4位の根附海龍、右から2人目が優勝した青木勇貴斗。2015年に浜松市にあるS.L. Parkで開催されたNESTA CUPより。右端は当時の彼らを育てていた中坂優太 共に2003年生まれで同い年の彼らの出会いは、小学校1年生の頃に遡る。互いに親に連れてきてもらった藤枝市のスケートパークで初めて会うことになるのだが、双方の距離が近づいたのは、現F2O PARKオーナーで小野寺吟雲やチェンシー・ツイ(中国)の専属コーチを務める中坂優太のスクールに通い出してから。そこで共にメキメキと上達すると、程なくして同パークのライダーへと昇格。写真のNESTA CUPはちょうどその頃のものになる。 NESTA CUP出場時のライディングカット。根附海龍がヒールフリップ・フロントサイドボードスライド、青木勇貴斗が360キックフリップと当時から得意なトリックはそのまま 2019年に東静岡アート&スポーツ広場で開催されたAJSAプロツアー、H.L.N.A. Cupにて。今度は根附海龍がプロ初優勝、青木勇貴斗が4位に。2人はいつの時代も優勝を争う良きライバルであり親友 その後は青木勇貴斗が2015年、根附海龍が2016年にAJSA(日本スケートボード協会)のプロ資格を取得。高校1年生時にはH.L.N.A. Cupとムラサキプロで共に優勝を飾るなど、舞台がプロに変わっても躍進は止まらず、ついには世界最高峰のアマチュアコンテストであるTAMPA AMも、それぞれ2019年と2021年に制覇。高校生のうちに国内だけでなく国際大会も獲ってしまうのだから凄まじい。そして20歳となった今は、世界最高峰の舞台で鎬を削る静岡を代表する存在となっている。 AJSAプロツアー、H.L.N.A. Cupにおける青木勇貴斗のバックサイド・スミスグラインドと根附海龍のバックサイド180・レイトショービット それだけに静岡のこの世代は、本国のDGKからサポートを受ける澤島裕貴や超絶テクニカルスケーターの浦野建隼など粒揃い。ちなみに浦野建隼は上記のNESTA Cupでも3位に輝いている。そして彼らに続くように、高校生の繁延亜周もプロ資格を取得し、さらに下の竹下煌輝なども頭角を現し始めてきた。ここにきてようやく確固たるシーンの基盤が固まってきたようにも感じる。 昨年のAJSAプロツアーDC & ELEMENT CUPでは青木勇貴斗が優勝、浦野建隼が2位に。根附海龍は出場しなかったものの、地元の仲間の滑りにガッチリ抱擁 静岡のシーンを創り上げてきた先駆者たち 彼との個人的な撮影の思い出は数知れず。中坂優太のギャップ to フロントサイド・クルックドグラインド 今の彼らの活躍があるのは、以前からシーンを盛り上げてきたスケーターがいたからに他ならない。 その代表的なスケーターが前述の中坂優太ではないだろうか。今年40歳を迎えた彼の戦歴は2007年、2008年のéS Game of S.K.A.T.E.連覇が燦然と輝く。そこでテクニカルスケーターとしての地位を確固たるものとした彼は、2年連続でアメリカへ乗り込み日本代表として戦い、権威ある専門誌TRANSWORLD SKATEboarding JAPANの「ROOKIE OF THE YEAR」にも輝いた。静岡から全国に名前を広めた走りの存在と言って差し支えないだろう。 また彼と自分は同世代でもあるため、共に繰り広げた撮影セッションは数知れず。そこで自分の撮影スキルは格段に向上したと思う。現在の彼はコーチとして五輪候補と共に世界を飛び回るまでに飛躍。いつの時代も自分に良い影響を与え続けてくれる存在だ。立場は違えど、これからも彼とはお互い切磋琢磨して自分越えを果たし、いろんな現場で仕事をし続けていきたいと思っている。 TRANSWORLD SKATEboarding JAPANのローカル特集「AROUND The Mt. Fuji」より。レール越えのキックフリップ では彼の一世代下の代表格といえば誰になるだろうか。そこは原悠真で異論はないはず。レッジやステアを中心に攻める”ド”ストリートスタイルは、いかにも静岡らしい。これは私見ではあるのだが、彼は程よく都会な静岡市で生まれ育ったモデルケースではないかと思う。 また知られざる話として、彼は青木勇貴斗が本格的にスケートボードにのめり込むきっかけとなった存在でもあることも忘れてはいけない。それは幼少期に彼を通じて多くのスケーターと知り合えていなければ、今の自分はないとインタビューで本人が断言しているほど。とあるローカルの世代間の素晴らしい繋がりが垣間見られるエピソードではないかと思う。 某所に置かれた期間限定のフルパイプ。薩川”verjon”幸矢のバックサイドターン ここまでは静岡シーンを引っ張ってきた人物を紹介したが、他にも様々な人を撮影させてもらってきたので1枚だけ紹介したい。これは過去に自分が撮影した静岡の写真の中でも、とりわけスポットのインパクトが大きかった写真。このフルパイプはなかなかお目にかかれるものではない。 ライダーは薩川幸矢、通称バージョンと呼ばれるスケーターで、この世代の静岡におけるマスコットキャラクターのような人物。彼のようなスケーターが、帰省するたびにスポットをアテンドしてくれたので、素晴らしい写真を残すことができたと思っている。この場をもって感謝の言葉を伝えたい。 古くから静岡を支えるショップ&バーチカル 静岡県牧之原市にあるjack ocean sportsのバーチカルには数々の歴史が詰まっている。 次はパークやショップで静岡を括ってみたいのだが、「歴史」という観点で見るとjack ocean sports は外せないだろう。 古くは日本の大御所フォトグラファー、樋貝吉郎氏の写真集『JUDO AIR』のカバーになった、クリスチャン・ホソイによるフロントサイド・ジュードーエアーが撮り下ろされた場所で、90年代から2000年代前半にかけてはStussyの旗艦店として名を馳せ、ファッション誌にもたびたび登場。若い世代にはHUFのお膝元といえばわかりやすいだろうか。 海の目の前にあり、サーフカルチャーも根付くこの地域にjackが果たした歴史的役割は果てしなく大きいと思う。個人的に見ても、このエリアの高校に進学したからからこそスケートボードに出会うことができたし、1999年に初めてスケートボードを購入したショップもjackだった。今はバーチカルだけでなくコンクリート製のコンビボウルも完備され、当時とはだいぶ変わってしまったが、それでも帰省した際に立ち寄ると当時を思い出す貴重な場所だ。 ツアーで訪れた静岡 2011年にElementのジャパンチームで訪れた際の集合写真。左から田中達也、瀬尻稜、前田正義、久賀翼、川渕裕聡 今までは静岡に住むスケーターたちを紹介してきたが、最後はツアーで全国各地のライダーが静岡を訪れた時の写真を紹介したい。 オーリーマスターとして一時代を築いた前田正義。某有名スポットでのオーリーイン まずはElementのツアーで訪れた福岡のオーリーマスター、前田正義。105cmを日本で初めてメイクした元日本記録保持者が見せたのは、いかにも彼らしいオーリーイン。最近ではCREATUREチームが訪れてフッテージを残したことでも記憶に新しいこの有名スポットを、上から物越えしてバンクへ降りたのは彼が初めてだったと思う。 この時も「下から上って窪んだ縁部分に掛けた人はいるけど、上からオーリーしてバンクにドロップしたらヤバいよね」となんとなく話したら、即座に「イケます!」と回答し、あっさりメイク。秀でた身体能力を持つスケーターは、対応できるスポットの幅が広いからこそ、写真映えするんだなと感じた出来事だった。 砂川元気が遊びでメイクしたバックサイドウォールライド 続いては2012年の奥野健也、砂川元気、谷川祐馬、弓場逸星というスポンサーもチームもバラバラの4人によるプライベートツアー。 結果的に雑誌の特集にはなったものの、メディアが企画したツアーではなく、偶然タイミングがあった4人が「じゃあ行っちゃおうか!」とノリで行った通常とは一線を画した内容。 ただこのスポットでは弓場逸星がフロントサイド・クルックドグラインドをメイクしている。雑誌にはそちらを使ったので、今回はお蔵入りとなっていた砂川元気のバックサイド・ウォールライドをチョイス。半分遊び感覚で「どこまで高く上がれるか」とトライした時の一枚だ。 あえて新幹線が通るタイミングを狙った北詰隆平のバックサイドキックフリップ 最後は阿部直央、北詰隆平、久賀翼、三枝純也で行ったSUPRAツアーを。この旅のメインの目的地は名古屋だったのだが、その道中に静岡に寄った時のもの。 トリックもさることながら、この写真は後ろを走る東海道新幹線がポイント。 スケートボードの写真や映像はよくアートに例えられることがあるが、こういった特定のタイミングや季節、時間帯でしか撮影できないものを組み合わせるのは、その良いサンプルだと思う。そう何度もトライできるものではないからこそ一瞬を狙って、視覚的な価値を高めているのだ。 今回は以上になるのだが、静岡をしっかり紹介しようと思ったら、とてもじゃないがこれだけでは収まらない。それなら、次は県内のどこかで写真を展示できたらいいなと思っている。 というのも、ここでも紹介したあの場所もあと2年ほどで……、という話はすでに知っている人もいるだろう。それなら最後は盛大に、自分が記録してきた静岡スケートシーンを見てもらうことで地元へ恩返しができたら幸いだ。 吉田佳央 / Yoshio Yoshida(@yoshio_y_)1982年生まれ。静岡県焼津市出身。高校生の頃に写真とスケートボードに出会い、双方に明け暮れる学生時代を過ごす。大学卒業後は写真スタジオ勤務を経たのち、2010年より当時国内最大の専門誌TRANSWORLD SKATEboarding JAPAN編集部に入社。約7年間にわたり専属カメラマン・編集・ライターをこなし、最前線のシーンの目撃者となる。2017年に独立後は日本スケートボード協会のオフィシャルカメラマンを務めている他、ハウツー本の監修や講座講師等も務める。ファッションやライフスタイル、広告等幅広いフィールドで撮影をこなしながら、スケートボードの魅力を広げ続けている。