【02】Dance Video Evolution.- ストリートダンスと音楽のつながりをミュージックビデオからひもとく -Around 90’s おさえておくべきMV4選

2020.09.17
FINEPLAY編集部

FINEPLAY新連載「Dance Video Evolution. – ストリートダンスと音楽のつながりをミュージックビデオからひもとく – 」が前回よりスタート。
本企画は日本のストリートダンスシーンに影響を与えたミュージックビデオにスポットをあて、音楽とダンスの双方の視点からご紹介をしていきたいと思います。ナビゲーターには日本のストリートダンスシーンにおいて、自身もダンサーの肩書きを持ちつつ、DJとして約20年に渡りシーンを支えてきたDJ HIROKINGを迎え、音楽とダンスの関係性を解説してもらい読者にたのしんでいただきたいと思っています。

Around 90’s おさえておくべきMV4選

Bobby Brown「Every Little Step」(1988)

これは当時の現役ダンサーは全員見てるんじゃないかなっていうほど有名なミュージックビデオです。ダンスもファッションも、ニュー・ジャック・スウィングのカルチャーの中でも象徴的で、聴けば誰もがランニングマンしたくなっちゃう曲ですね。Usherも2001年のヒット曲“U-turn”の中で、「高校時代はBobby Brownの曲でランニングマンやってたなぁ」と歌っています。

ニュー・ジャック・スイング全体に言えることですが、ブラック・コミュニティで支持されるR&Bよりはメインストリームのダンスポップ的なポジションに近く、コンシャスな音楽ファンからは少しダサく感じられる部分もあるかもしれませんね。

この曲の特大ヒットでランニングマンを定番ダンスステップというまで有名にしたボビー・ブラウンの功績は計り知れません。

Lalah Hathaway featuring Mop Top Crew「Baby Don’t Cry」(1990)

これもね〜。みなさんご存知の方は多いのではないでしょうか。残念ながら公式に公開されているビデオを見つけることができなかったので、ここではビデオの紹介ができないのですが、(ピンとこない方は、ぜひ検索して見ていただきたい!)出演ダンサーは、Link, Kito, Caleaf, Marquest, Voo Doo RayとHIP HOP第一人者といわれるダンサーばかり。もったりとしたグルーヴを強調したミドルスクールHip Hopダンスが最高にかっこいいです。Hip Hopダンスだからノリノリ、ではなくて、スロウでグルーヴィに大人っぽく、という価値観が生まれたのはこのあたりからだったんじゃないでしょうか。

MISIAのデビュー曲「つつみ込むように…」のMVもだいぶ影響を受けているのではないかなと個人的に感じます。当時は多くのダンサーがこの雰囲気とかノリに影響を受けましたね。ていうか今見てもかっこいいですよね。全くダサくない。代わりといってはなんですが、こちらのビデオは公式にありますので、紹介させていただきます。

MISIA 「つつみ込むように…」(1998)

ダンサーはU-GE(Mo’ Paradice / J.S.B Unerground)、STEZO(MO PARADISE)、TAKUYA(Soul 2 Soul)、Hyrosshi(ROOTS/ALMA / GOLD RUSH)、MAKIDAI(BABY NAIL / J Soul Brothers / PKCZ)U-GEさんが振付を担当されたとか。

知ってる方はご存知と思いますが、ダンサー陣が超豪華ですよね。今も現役に活躍されているダンサーたちばかりで、実際に「Baby Don’t Cry」に出ているような海外のダンサーに自ら会いに行ったり今でも繋がりを持って仲良くしているのって凄いですよね。

ちなみに僕がDJを始めたのが1997年で、その頃はまだまだインターネットは主流ではなかったので、音源の情報源は擦り切れたビデオが知り合いや友人から回ってきて知る時代でした。MTVで流れるミュージックビデオを誰かが録画して、それをダンスの練習スポットで回したりして、ダンサーはみんな音源もダンス情報もそうやって入手していたなぁと振り返ります。

TLC 「Creep」(1994)

ミドルスクールHip Hopのもったりしたグルーヴといえば、Creepも外せませんね。元祖歌って踊れるガールズ・グループとして有名なTLCがビルボード首位を獲得した最初の曲です。バートシンプソンやバタフライなどのステップは、このMVが代表的です。振付はメンバーのT-Bozによるものだそうです。こういうゆったりしたダンスチューンにぴったりですよね。今でもフロアにHipHopダンサーがいればプレイしたくなる曲です。

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今回は1990年代のダンスMVにフォーカスしました。音楽的にもダンス的にも、30年たった今なおダンスシーンにおける影響が色濃いですし、ブラックカルチャーの歴史的な観点でも意義深いMVばかりですよね。

次回もおたのしみに!

DJ HIROKING
1982年生まれ東京出身のDJ。早稲田大学 教育学部卒。15歳でDJをはじめ、16歳でBREAKINをはじめる。現役ダンサーから絶大な人気を誇り、国内外の多くのダンスイベントで活躍する。HipHopとFunkを中心に、新旧の様々なジャンルをスムーズに行き来するスタイルが高く評価され、世界最大級のダンスバトル「DANCE ALIVE HERO’S」のレギュラーDJをはじめ、Inter FM897「TOKYO DANCE PARK」や自身がオーガナイズするライブ・パーティ「Tokyo Soul Drive」のライブ・バンド・ディレクターとしても活動を広げつつある。ニューヨーク、ラスベガス、ヒューストン、シドニー、シンガポール、台湾、ジャカルタ、上海など、世界30都市以上をまたにかけて活動中。ダンサーとしても、BBOY PARK準優勝、映画「マスク2」への出演、Madonnaのベストアルバムプロモーションへの参加、韓国のトップブレイクチームGamblersとの共演など、シーンの第一線で活躍するプレイヤーでもある。2010年、iTunesでリリースしたコンピアルバム「Dancers Masterpiece」がダンスチャート1位・総合チャート4位を獲得し、8月にはその続編となる「Dancers Masterpiece Official Mix」をリリース。また2012年Sweet Soul Recordsからリリースされたカヴァー・アルバム「Dance, Soul Lights」を監修、iTunes R&B チャートの1位を獲得。一方、2011年の「風営法のダンス規制における公開質問状」を皮切りに、政治や行政に対して独自のアプローチを行ったことからNHKや朝日新聞にも取り上げられ、風営法改正運動における先駆者の一人として広く認知される社会派DJ。

Written by :Takako Ito

Takako Ito
1986年東京生まれ。都立工芸高校グラフィックアーツ科、東京家政大学造形表現学科卒。アート・教育・エンタメを軸に現在はフリーランスとして活動。グラフィックデザイナーを経て、世界最大級のストリートダンスバトルイベントを主催する(株) アノマリーにジョインし、イベント・振付・キャスティング・映像などの制作ディレクションや、営業・広報と幅広く経験。その後リデル(株)にジョイン。Instagramの運用企画やマネジメント、クリエイティブ案件を中心にSNSマーケティング事業に携わる。1万人が来場する共感型フォトジェニック・アート展「VINYL MUSEUM」や「LittleTwinStars MILKYWAY MUSEUM -T A N A B A T A-」を統括する。

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