Japan Final 前回王者のKITEが語る『Red Bull Dance Your Style Japan Final 2021』開催直前スペシャルインタビュー

2021.07.14
Tomislav Moze / Red Bull Content Pool

参加したダンサーから見た、全く新しいバトルイベント『Red Bull Dance Your Style』

歴代のヒットソングでトップダンサーがバトルする、Red Bullが仕掛ける次世代ダンスバトルイベント『 Red Bull Dance Your Style 』。

いよいよ今週、7月17日福岡県にて、各ジャンルをレペゼンした国内のダンサーが集まり、 プレワールドファイナルへの出場権をかけて戦う。

今回は、2019年のJapan Finalを制したKITEへ特別インタビュー。
出場経験があるからこそ語れる Dance Your Style についての感想。そして、自身が取り組んでいる、ダンスを世の中に広げるための活動についても語ってもらった。

Jason Halayko / Red Bull Content Pool

2019年のJAPAN FINAL優勝!PRE-WORLD FINAL へ出場

-『Red Bull Dance Your Style』へ出場してみてどうでしたか?

まず、Red Bull Dance Your Style自体がダンスバトルとして特殊なので、普段のバトルと比べて本当に全く違う世界観があったのと、JAPAN FINALとWORLD FINALでは、状況が全然違うなという感じでしたね。

photo by Kazuki Murata

-違いとは具体的にどのようなものでしたか?

まずは曲ですよね。

ヒットチャートなので、海外主体で流行っている曲と、日本で流行っているものは全く別で、WORLD FINALでは、お客さんが盛り上がっているけど、こっちとしては「あれ?なんだろこの曲?」みたいなことが結構ありました。

加えて、普段のストリートダンスバトルと比較しても曲が違うので、そうなってくると踊り方やアプローチも変わってくるので、その辺りは苦労しましたね(笑)

photo by Kazuki Murata

-『Red Bull Dance Your Style』で流れるようなヒットチャートを聴くことはありますか?

ある程度の曲は聴くんですけど、ただ『踊る』っていう意識で聞いていないです。
特にヒットチャートとかは、踊るではなくて聴くっていう感覚じゃないですか、だからバトルとかの「聴き方」じゃないんですよね。

特に僕がやっているPOPで言ったら、昔の曲だったり特殊な曲が多かったりするので、そういう意味では他のジャンルの人よりヒットチャートを聞いていないと思うんですよね。

photo by Kazuki Murata

-ヒットチャートで踊るポイントは?

ヒットチャート = ある程度皆さん曲を知っちゃってるんで、そうなってくると大体山場が分かるじゃないですか。

盛り上がりに合わせて踊れる反面、逆に言うと外したのも分かりやすいんですよね。踊り的に「あれこの曲とマッチしてないな…」という感じで。

photo by Kazuki Murata

僕がバトルしたときは、Bruno Mars さんの曲が流れたりしたので、みんな知ってるわけですよね。
「あ、この後に抜けるな」とか「この後にサビ来るな」とか「この後にこういうサウンド来るな」とか全部分かっちゃってるんで。

その音をあえて取るのか取らずに踊るのかっていう…どっちがお客さんに響くんだろって考えながらやるのもかなり大変でした。

-『Red Bull Dance Your Style』 で勝つ為に意識していたことはありますか?

これはもう、実際お客さんを巻き込むしかないなと思ったんですよね。

そういう意味では普通に相手にだけ向けて踊る、もしくは自分の世界観だけで躍るっていうのは、リスクが大きいなとは思ったんで。
僕は、全バトルで会場に向けて意識して踊ったていうのはありますね。

会場へのアピールが多かったです(笑)

photo by Kazuki Murata

『Red Bull Dance Your Style』 がダンスシーンに与える影響

-一般層へダンスが広がるきっかけになりそうでしょうか?

そうですね~、ダンスの盛り上がりで言うと、やっぱ海外の方が凄い盛り上がるんですよ。

その理由は、音楽を皆知ってるていうのもあったり、音楽に対してのリアクションが素直にパンって出てくるっていうのは、やっぱり海外の人の方が強いというか反応が早い。

恥ずかしさがなく、「イェーイ!」ってすぐ反応できるカルチャーがありますよね。

photo by Kazuki Murata

その辺が日本は「イェーイ」っていう事が恥ずかしいっていうのがあったりするし、特に一般の人からすると教育的にも人前ではしゃがないっていう教育が根付いているので…。

ただ、『Red Bull Dance Your Style』はヒットチャートが流れるので、どこかで聴いたことある曲が流れるし、一般の人でも反応がしやすいなと思いました。

僕が出た日本予選に関しては、皆んな曲に対して反応してたって印象があって、曲という部分ではノリやすさはより出てくるかなっていうのと、あとお客さんも観ていて楽しいと思います。

AYATO. / Red Bull Content Pool

あと、僕らが普段やっているダンスバトルは、曲が専門的になっていくんで、そうすると一般の人からすると曲を知らないので、まずスタートの時点で置いてかれちゃう感覚があるんですよね。

でも『Red Bull Dance Your Style』 は、曲がキャッチーという部分がとても大きくて、まず音がかかった時点でお客さんもノれるっていうところが良いと思います。

で!逆に曲を知ってるからこそワクワクがあると思うんですよ。
見る側からすると。「え!?この曲でどう踊るんだろう」ってなれるんで。そうするとお客さんとの距離感も近くなるんですよね。

これまでのイベントの楽しみ方とだいぶ変わってくると思うので、一般の人と出ているダンサーとで、一緒に楽しめる空間ができるんじゃないかなと。

これは、シーンにとってかなりいい意味でムーブメントが起きてくれたらなと思っています。

Tomislav Moze / Red Bull Content Pool

KITEがダンスを世の中に広げる活動やその目的

-ダンスを広げる活動として、KITEさん自身が取り組んでいることはありますか?

いろいろ貪欲にぼくはやってますね!
ダンスの市場だけでやると、ダンサーしか目を向けてくれないんですよね。

一般の人に届けるという意味でいうと、今やらせてもらってるのは、アパレル関係の活動や、講演会での登壇を通じてダンスを広げていくということ。
あとはCMや、アーティストさんとの活動をすることはもちろんですけど、なんか違った部分の扉を開こうと色々活動してますね。

これまではダンスを先頭に(まずダンスから入る)やろうとしていたんですけど、今はそうではなくて、ダンスはプラスアルファの方が一般の人には伝えやすいと思っていて。

まずダンス以外のことでも興味を持ってもらって、その後に「それやってるのダンサーなんかい!」っていう「じゃあそのダンサーはどんな奴なんだい」ていうところから「じゃあそいつが活動してるダンスってのはどんなもんなんだい!」という。

一番初めにフックする部分ていうのを、一般の人でも分かりやすく作れるように、そういうシーンや現場にも顔を出して活動をしています。

Little Shao / Red Bull Content Pool

-KITEさんにとってダンスを広げていく目的は何でしょうか?

理想はみんなが踊ってくれたらと思うんですけど、楽しんで貰うことは誰でも出来ると思うので、ダンスの楽しみ方だったり、何が楽しいのか?を伝えていきたいと思ってるんですよね。

あと、ダンサーって職業としての認知はまだ低くて、世の中的には趣味の延長で頑張っている人という印象もあり、書類でも『ダンサー』って書いても通じないんですよね…。
扱いはアルバイトと一緒だったり。

社会的な地位として、プロのアスリートや、役者さん、お笑い芸人さんと横並びで「ダンサー」がいる、そういう地位に持ってこれたら良いと思っています。

Little Shao / Red Bull Content Pool

実際、今は昔よりも発展していると思うんですよ。
プロのダンスリーグや、Red Bullさんがダンスを取り上げてくれることも多かったりとか。

だって、ドリンクの缶にダンサーが載るんですよ?(笑)
今までは、アニメキャラとかだったのが「BBOY TAISUKE載ってる!」みたいな(笑)
それが当たり前にある時代になってきているんで。

そういう意味でも、僕らがダンスを始めたことに比べると、ダンサーの地位はどんどん上がってきていて、後もう少しだと思うんですよね。

ダンサーの地位が上がって、社会貢献がもっとできたりとか、人の不満を解決したりだとか、最終的にそういうところまでいければいいかなと思っていて。

自分が成し遂げることが出来ればいいですけど、年齢も年齢なので限界はあるんで(笑)
ただ、動き出して道が出来れば、下の世代にもパスが出来て盛り上がるので、そういう受け渡しが出来るようにしていきたいです。

Little Shao / Red Bull Content Pool

-プレイヤーとしては、2019年の Red Bull Dance Your Style Pre-World Final の際に「13年連続で世界大会優勝のタイトルを獲っている」と言っていましたが…

そう!そうなのよ!(笑)
あの時はね、13年連続で世界大会で優勝していて、自分のプライドもあって、続けて獲っていたんですけど。
もうその記録止まりましたからね!コロナのおかげで(笑)
去年なんかはコンテスト自体が無かったので、仕方なくて。

まぁまたリスタートですよね!
でも、13年連続で優勝していたプレッシャーも合ったんですよ。
なので、ちょっと気が楽になったてのはあるんですけど(笑)

またね、自分が優勝したい大会とか、自分が絡みたい、戦いたいダンサーがいるので、そういう場には自分から出ていってやっていこうとは思っていますね。

photo by Kazuki Murata

-『Red Bull Dance Your Style』に出て、成長出来たことはありますか?

FINALまで参加して、世界のレベルの高さは痛感しました。世界への遠さも改めて実感しました。
僕が活動しているのは、POPPIN’っていう小さなコミュニティだったんだなっていうのは痛感して…。

世界は広いし、色んなダンサーがいて、まだまだ頑張らなきゃなってのは思いましたね。
それが一つの学びってのと、あとはもう一つ「ダンス力」っていうものが無いと勝てなかったですね。やっぱり技術力だけでは勝てなくて。

photo by Kazuki Murata

ジャンルが違うので、通常では絶対に戦わない相手もいましたが、ダンスの世界大会という土俵で見ると一緒ですよね。
そういう意味では、自分は世界ランクの10位にも入れなかったです。

世界の広さを改めて痛感して、逆にもっとこうしなきゃいけないなってのはDance Your Styleで学べたことですし、改めてダンスっていうものはどうあるべきかってことを、こう..頭叩かれたというか、それぐらいの衝撃を受けて、それが今の自分には活きていますけどね。

-今年『Red Bull Dance Your Style』参加するダンサーへメッセージをお願いします。

Jason Halayko / Red Bull Content Pool

そうですね、僕らっていつもダンスを練習しているときに、やっぱ自然と技術面での練習が多くなってきちゃうんですよね。
そうすると、その場所で踊るダンス感っていうのが薄れてくると思います。

ダンス感が無いとこの大会は勝てないかなと思っています。何故かというと専門的なダンサーのジャッジではなく一般の方が見ているので。

僕自身もこの2019年大会に出て、日本予選の1回戦、2回戦はやっぱり踊っててしっくりこなかったんですよね。
多分映像見て貰えばわかるんですけど、始めの方はやっぱり踊ろうとしちゃってるんで。

ただ後半はノリでやってて、本当にその場で楽しんで踊ってて。
なんならほぼ躍ってないんで後半(笑)
FISHBOYと戦った時なんか床でこう、泳いでたりとかね(笑)

photo by Kazuki Murata

自分の踊りを前もって用意して、その会場で披露する、だと絶対勝てないんですよ。
その場で自分が一番誰よりも楽しんで、誰よりも自分をレペゼンできるかだと思うんですよね。

その意識1個持っておくだけで全然変わりますね。楽しんだもん勝ちっすよRed Bull Dance Your Styleは(笑)

これからの活動について

-最後に今年の目標やチャンレジしたいことがあれば教えて下さい!

Little Shao / Red Bull Content Pool

やっぱりプレーヤーとしてっていうモチベーションを保つのが凄い大変なんですよね。
特に大会に出る機会が無くなってくると、自分をどう焚きつけるかっていう部分が大変なので、自分からそういう場に赴いてトライしていこうかなと思います。

今までバトルずっと出てたんで、これだけ空くと感覚的に薄れてしまうので、そういう意味では、今までみたいには簡単に結果に繋がってこないかなっていう覚悟はあります。
チャレンジャーとして挑戦する者として、バトルに参加していきたいです。

そして、最後に伝えいたことあります。1個だけ!

ダンサーは現場がないと活動もできないし、モチベーションをキープするのが難しい…。

こうやって大会を開催してくれるのは、ダンスシーンにとってすごく大きなことだし、大事なことだと思うんですよね。

なので、とても有り難いですし、今回は Red Bull Dance Your Style に参加できないですけど、大会があることでダンスシーンが盛り上がるので、開催して頂けるのはすごく嬉しく思っています!

これからも Red Bull が大会などを主催して、シーンを盛り上げて欲しいです。

Red Bull Dance Your Style2021ジャパンファイナル開催概要

日時:7月17日(土)15:00~18:00(予定、開場14:00)
会場:イベントホールスカラエスパシオ
住所:福岡県福岡市中央区渡辺通4丁目8−28F.TビルB2
出場:招待ダンサー16名
観覧:公式サイトをチェック
備考:優勝者は12月に開催されるWorld Finalへの出場を賭けたPre-Finalへの切符を獲得。公衆衛生の状況によりスケジュールが変更又は中止となる場合があります。新型コロナウイルス感染拡大防止については、ウェブサイトをご覧下さい。

大会当日はAbema TVでの配信も実施!※下部にリンクあり


Text & Interview by Shin Akiyama

執筆者について
FINEPLAY編集部
FINEPLAY は世界中のサーフィン、ダンス、BMX、FMX、スケートボード、スノーボード、クライミングなどストリート・アクションスポーツに関する情報を提供するWebマガジン
ピックアップフォト
アクセスランキング
FINEPLAY
アクションスポーツ・ストリートカルチャー総合メディア

FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。

アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。

直近のイベント
直近のイベントはありません
イベントスケジュール
7月 2021
    1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
« 6月   8月 »

●今日 ○イベント開催日

ピックアップフォト
編集部おすすめ記事
アクセスランキング
FINEPLAY
アクションスポーツ・ストリートカルチャー総合メディア

FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。

アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。

配信先メディア一覧