今回ピックアップするのは、関西のダブルダッチシーンを裏側で支え続けるKAZMAさん。学生の頃、立命館大学のダブルダッチチーム「Ballon D’or」に所属し、チームを世界2位まで導きました。その後イベント運営のスタッフに入り、のちに主催側へ。2016年にはダブルダッチシーンを支える有限会社オーバーサンプの関西支社を立ち上げ一年後に支社長に就任され、言わずと知れた縁の下の力持ち的存在です。関西のダブルダッチシーンの未来を見据えるKAZMAさんの想いとは。ALL STYLE JUMPERS vol.3、始まります。
<KAZMA>
立命館大学BKCキャンパスのダブルダッチサークル「Fusion of Gambit」所属の時に、「Ballon D’or」としてDOUBLE DUTCH DELIGHT JAPAN準優勝、National Double Dutch Leag準優勝を果たす。その後イベント運営に関わりNPO法人「京都府ダブルダッチ協会」を立ち上げる。のちにダブルダッチの運営会社「有限会社オーバーサンプ」の関西支社を立ち上げ、一年後に支社長に就任。関西ダブルダッチシーンの裏側を支える中心人物。
感謝の気持ちを伝えたい。プレイヤーから運営側へ
ダブルダッチのイベントの裏側を支えるKAZMAさんですが、もともとはダブルダッチの世界大会に出場経験をもつ凄腕プレイヤー。いつからこのような形でダブルダッチに関わるようになったのですか?
大学生からダブルダッチを始めてのめりこみ、3回生の時に「Ballon D’or」というチームで世界大会へ進んで準優勝をいただきました。世界大会はニューヨークのアポロシアターで行うんですが、人生で初めてニューヨークに降り立った時に「世界って広いな~」って感じたんです。シンプルに。
当時は12月くらいから就職活動が始まるときで「大会が終わってからどれだけ早くスーツを着て就職活動に切り替えられるかが重要」という風潮がありました。自分も大会が終わったら就職活動をして、大手企業に就職を決めたいなと思っていたんですが、広い世界を見て「本当にそれは幸せなのかな?」と疑問を感じ始めたんです。もちろん、それが幸せな人もいると思うんですけど、それは一般論であって自分にとっての幸せは違うのではないかと。
そんなとき、ダブルダッチでアポロシアターの舞台に立ち、自分達が培ってきた3分間のパフォーマンスで多くの人に伝えることができたことに、大きな達成感を感じました。今後はプレイヤーとしてではなく、違う観点でダブルダッチを楽しんでいきたい気持ちが大きくなりました。
まずは、これまで出ていたイベントを支えてくれた皆さんに恩返しをしようと、スタッフ側として入ってみたところ、思った以上のたくさんの人が裏で支えていることにびっくりして。大変な中にも、イベントを回していることの楽しさがあって、どんな小さなイベントでもスタッフとして関わるようになりました。当時は就活かプレイヤーで活躍するOB・OGしかいなかった中、僕の存在は特殊だったのではないかと思います(笑)
こうしてイベント運営が面白い気持ちから、大きい組織の一員になるのではなく自分の考えで動いていける場所で働きたいと思い、卒業後もダブルダッチの道に進むことに決めました。
1人ではできない。支えがあるからこそ成り立つ運営。
今では、KAZMAさんがいるからこそ年間のダブルダッチのイベントは成り立つのではないかと思っています。その裏には、どのような苦労があるのでしょうか。
最初はalttypeのJUNさんがイベント運営を担っており、その下で学ばせてもらいました。それでも、すぐ引き継ぐつもりだったので23歳の時にはすでにイベント運営を任せてもらっていましたね。現在は1~2カ月に1回は何かしらのイベントがあり、それに向けて日々準備をしています。場所の確保のために抽選をしたり、ポジションを決めたり、当日は自分がトップで自由に動けるように工夫しています。
実は最初はなんでも一人でやっていました。というか、一人でやることが良いことだと思っていたんですね。ただ、手が回らなくて装飾とかもできなくなって外から見たら「本当に大会やっているの?」っていうような殺風景な大会になってしまったこともあり…。同じオーバーサンプ関西支社メンバーのSHIMOに「もっと俺らにできることは仕事振ってよ」って言われて、頼っても良かったことに気づきました。
それから、会場の装飾はおしゃれ担当・NEWTRADのUrynaとAIにお願いしたり、SNS担当や物販担当など役割を分けたりして、「そこはその人に完全に任せる」といった形でお願いしてみたんです。そしたら、役割を与えられた人が最大限の力を発揮してくれて、おしゃれなフォトブースができたり、物販も売り上げが上がったり、僕一人の力じゃできなかったことがどんどん実現していきました。
そして、忘れてはいけないのがボランティアで参加してくれている多くの皆さん。正直、いつもスタッフ集めが大変で、「どうして大会に出ていたのに手伝ってくれない人がいるんだろう」と思っている時期もありました。でも、そうではないんですよね。手伝いたくなるようなイベントの裏側づくりも僕の仕事の一つです。今までダブルダッチプレイヤーとしてイベントに出ていた皆さんが裏側を知って、プレイヤーを支えることがシーンを支えることに繋がると感じ、「またスタッフしたいな」とか、「楽しいからスタッフしよう」という輪が広がっていけるよう頑張らないといけないです。って頭を切り替えてから、毎回手伝ってくれる子がでてきて、本当に感謝しています。そのうち、僕みたいにイベント運営の中心部にどんどん関わりたい子が将来でてきてくれたらうれしいですね。
5年後にワクワクできるか。ダブルダッチを通して感動を届けることを仕事に
現在、有限会社オーバーサンプの関西支社長のKAZMAさんですが、今後の展望を教えていただけますか。
ダブルダッチの認知度は、僕が1回生の時に比べて各段に変わりました。僕はダブルダッチのこの先5年後がどうなるのか、ワクワクしてこの業界に入りました。もちろん、楽な道ではないですが、こうして好きだと思えるダブルダッチの仕事を通して誰かに感動を与えられたらなと思うんです。その誰かは、いろんな形でダブルダッチに出会った人たちです。自分は人生の多くの選択肢の一つとして、ダブルダッチという好きなことを広めていく仕事にすることを選びました。ダブルダッチのイベントなどで関わった人たちが、「明日も頑張ろう」と思える原動力になる一つになりたい。僕は、有限会社オーバーサンプの関西支社メンバーをそういったことを作り出していくクルーにしていきたいと思っています。
僕が、自分が最初は「普通」という概念にとらわれたからこそ、好きなことをどんどんして周りの人を巻き込んで幸せをつかんでいっていいのではないかと思います。自分達はとくにキッズや学生たちに関わることが多いので、そういう風に自分の将来を考えるきっかけの一つになりたいですね。僕は卒業当初に思い描いていた未来に、やっと近づいてきました。ダブルダッチは「かっこよさ」「すごさ」だけではない、チームのスポーツです。チーム一人ひとりを生かすための組織力が求められる、こんなに面白いスポーツはほかにないのではないでしょうか。まだまだ、ダブルダッチの魅力を多くの人に広めてシーンを大きくしていけたらと思います。これから動きに期待してくださいね。
文・小田切萌
SPECIAL EDITION

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dance日本最高峰のブレイキンバトル「THE JAM FINAL by SEIKO」大混戦のBBOY OVER15を制したのはBBOY Steezyskee!2023.02.062023年2月5日(日)、兵庫県西宮市立塩瀬体育館にて「THE JAM FINAL by SEIKO」が開催された。昨年開催された「THE JAM」の成績上位者と前日予選を勝ち抜いたBBOY・BGIRLが集結し、BBOY OVER15部門は16名、BGIRL部門は8名、UNDER15は8名、そして、3ON3部門は8チームで頂点を争った。 「THE JAM」は2018年にBBOY TAISUKEが「THE JAMから世界へ」という理念の元、この舞台で輝き、そして世界へと飛び出していく場となってほしいという思い込めて設立した大会で、今回の「THE JAM FINAL by SEIKO」でも、まさにその理念にふさわしいBBOY・BGIRLが頂点へと駆け上がった。 BBOY OVER15を制したのはBBOY Steezyskee! 左:Hiro10 右:Steezyskee / THE JAM FINAL (c)harugraphics 注目はBBOY OVER15。 昨年のディフェンディングチャンピオンでありJDSF強化選手でもあるBBOY TOA(24)、昨年のRed Bull BC One World FinalでTOP4となったBBOY ISSIN(17)、さらにはD.League・KOSÉ 8 ROCKSでも活躍するBBOY Kaku(37)、BBOY Taichi(21)、その他にもベテランから若手まで錚々たる顔ぶれが揃った中、混戦を制したのはSteezyskee(20・北海道)だ。 Steezyskeeのブレイキンは、まさに今の自分をレペゼンするスタイル。 本人が「優勝は1mmも思ってなかった。自分のやってることに自信はあるけどそれを受け入れてもらえるかどうか」と優勝後に語ったように、ブレイキンだけではなく様々な遊びの要素を取り入れ、独自のスタイルで勝負を制した。トーナメントが進むにつれて、Steezyskeeのスタイルに観客も呼応し、彼の醸し出すフレーバーが会場を包んだ。 「今までは大会前はめちゃくちゃ練習して意気込んで大会に臨んでいたが、今回は大会のための練習をせず、今の自分のダンスで魅せる実験をしました」と新たなアプローチを貫いてこの日の頂点を掴んだ。 2週間後、2月18日、19日に開催される全日本ブレイキン選手権にも出場するSteezyskeeはどんなカラーに会場を染め上げるのか、今から楽しみだ。 BGIRLを制した新星は地元西宮育ちのBGIRL YASMIN YASMIN / THE JAM FINAL (c)harugraphics そして、BGIRLは、地元西宮からのワイルドカードで出場したBGIRL YASMINが優勝した。実に自身が個人で出場するバトルは1年半ぶりだったいうYASMIN。 「今のフィーリングと今までやってきたことを自分らしく出すことを考えた」というように入場から観客の気持ちを掴む表情や相手のムーヴ中も音楽と同調してリズムを取りながらYASMINの空気感を作っていった。そこに持ち前の幅広いミュージカリティやステップワークを加えながら会場を魅了。JDSF強化選手であるBGIRL AYANE、BGIRL AYUや、昨年のRed Bull BC One Cypher Japanを制したBGIRL YURIEなど、強者揃いのトーナメントを制した。 「ワイルドカードで大会の招待を受けた時、出るかどうか迷ったが、この大会にフォーカスして自分に集中していい準備ができたので結果に繋がって良かった。地元・西宮で勝ててやっと誇れるなと思います」と笑顔が絶えなかった。 UNDER15はJDSF強化選手BBOY RA1ON RA1ON / THE JAM FINAL (c)harugraphics U15は地元兵庫県の尼崎出身BBOY RA1ON(14)が他を圧倒して優勝を果たした。 BBOY RA1ONのこだわりはシルエットのカッコ良さ。トップロック、フットワーク、パワームーヴ、フリーズのすべてにおいて理想のシルエットを日々追及している。この1年ですべての動きにスピード、キレ、力強さが加わったと本人が語るようにもはやU15の領域にはいない。 しかし、優勝後のインタビューでは「決勝では足がつりそうになった。決勝のムーヴは自分で納得がいっていない。目標は、すべての年代の中で1番になることなので今のままでは通用しない」と自分自身で課題も語った。2週間後に出場する全日本ブレイキン選手権ではユースの枠を超え、オープン部門で出場するRA1ON。高みを目指す14歳が日本ブレイキン界に風穴を開けるかもしれない。 解説付き大会アーカイブはこちら! https://youtu.be/0BHSGdyRY7Y 2023年2月5日(日) /「THE JAM FINAL by SEIKO」 BBOY OVER15優勝:Steezyskee準優勝:Hiro10 BGIRL部門優勝:YASMIN準優勝:AYU BBOY UNDER15優勝:RA1ON準優勝:NAKKURU 3ON3優勝:WASEDA BREAKERS 準優勝:GSBシューゲイザ ー
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dance「全日本ブレイキン選手権」開催間近!今後が楽しみなティーン世代のBBOY・BGIRLをピックアップ来る 2月18日(土)・19日(日)ブレイキン日本一を決める頂上決戦、「第4回全日本ブレイキン選手権(以下:全日本)」が、国立代々木競技場 第二体育館にて開催される。 昨今は特に、ジュニア世代も含めた10代のBBOY / BGIRLが着々と実力をつけてきている。そこでFINEPLAYでは今大会に出場する選手の中から気になる注目のティーン世代BBOY / BGIRLをピックアップ。 入れ替わりの激しいシーンの中でさらなる頭角を現すであろう彼らを、今後の活躍も見据えてチェックしていきたい。 HIRO10 HIRO10 / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 まず注目したいのは、石川県出身のHIRO10 (GunSmokeBreakers) だ。現役高校生でありながら、グローバルに世界各地のバトルでも活躍している実力派BBOY。昨年からは全日本へのポイント獲得大会にも精力的に参戦し、昨年末に開催された「SETTSU BREAKIN’ JAM」では優勝も果たしている。 ハイレベルなパワームーブを武器に早くも世界の舞台で結果を残し、実力も知名度も折り紙付きである。オリンピックに向けてのポイント争いも激化してくる中で、今年からはこの争いにHIRO10が新たに加わってくるであろう。まずは全日本への出場ポイントランキング堂々の1位で決勝大会進出を決めたHIRO10が、今大会で頂点へ近づくことが出来るのか、非常に楽しみである。 Lil′Bom Lil′Bom / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Lil’Bom(Bioneer Crew)は昨年の関東甲信越ブロック選手権での優勝をキッカケに、さらに勢いを増したBBOYだ。1年前までは高校生であり、昨年の春から地元の大学である群馬大学に進学した現役の大学1年生である。JDSF強化選手であり、前回の全日本では3位まで登り詰めている。 スピード感とキレを兼ね備えたパワームーブを武器とし、その完成度は正に国内トップレベルである。大学生になり、より経験値を積むことで今後の更なる飛躍が楽しみなBBOYだ。今年は昨年の全日本より順位を上げ、決勝戦に進むことが出来るか注目していきたい。 Lil Kong Lil Kong / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Lil Kongは弱冠11歳の小学5年生のBBOY。THE FLOORRIORZ ACADEMYの生徒として日々スキルを磨き、昨年開催された「Breakdance Dream Cup」では優勝に輝いている。ジュニアカテゴリーでは出場ポイントランキング1位で、見事決勝大会への進出を決めた。 高い身体能力から繰り出されるパワームーブや、キレのあるフットワークもさることながら、雰囲気のあるトップロックやバトル運びの上手さが、彼独自のスタイルを感じさせる。全てにおいてポテンシャルが高く、今後が楽しみなBBOYの一人である。 ジュニアカテゴリ―は正に群雄割拠であり、数多くの実績を誇るBBOYが数多くいる中でLil Kongが一歩リードすることが出来るのか。今大会も期待しながら見ていきたい。 7G 7G / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 BGIRL 7Gは、昨年開催された「マイナビ JDSF ブレイキン ジャパン オープン 2022」や「Breakdance Dream Cup 2022」で連続優勝を飾り、着実に実績を積み重ねている小学6年生のBGIRLだ。7Gは体の柔軟性を活かしたフットワークやトリッキーなフリーズが武器であり、そのフレッシュなスタイルでジュニアBGIRL世代の先頭を走っている。 昨年は全日本には出場していないため、今年が決勝へ初参戦となる7G。ジュニアカテゴリーでの出場となるが、今勢いに乗るBGIRLが今大会でも旋風を巻き起こすのか、注目していきたい。 Mirei Mirei / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Mireiは岡山県出身のBGIRLであり、JDSF強化選手にも選出されている。ハイレベルなパワームーブも特徴的だが様々なジャンルのダンスを経験していることから、高いミュージカリティで魅せるスタイルもMireiの強みである。 同じジュニアBGIRL世代の中でも、高いダンス力を誇るMireiは間違いなく今後目立ってくる存在になるであろう。国内の大会では多くの実績を残しつつあるMireiが、今回の全日本で有終の美を飾ることができるかも期待していきたい。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 ブレイキンにおいて10代のティーン世代が国内外で大きな活躍を見せていることは言うまでもないが、その中でも今後が楽しみなBBOY / BGIRLをピックアップした。今回紹介した選手以外でも国内のブレイキンの平均レベルは年々高くなっており、今後も新たなスターが生まれてくるであろう。 特に今回の全日本では、昨年まで出場していなかった面々が全日本に出場を決め、昨年以上に盛り上がることは間違いない。今後さらなる成長を遂げたティーン世代が世界の舞台に進出し、活躍する事を楽しみにしている。 尚、当日の観戦チケットはe+(イープラス)にて絶賛発売中。ご購入は下記関連リンクよりお買い求めください。
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climb有観客・声出し応援解禁で熱気を帯びた「ボルダージャパンカップ 2023」大会リポート2023年2月5日(日)に、駒沢オリンピック公園 総合運動場屋内球技場にてスポーツクライミング・ボルダージャパンカップ 2023(BJC 2023)男女準決勝・決勝が有観客(マスク着用での声出し応援有り)にて開催された。また今年はパリ2024のプレシーズンとなり、今大会は第6期JMSCAパリオリンピック強化選手の選考も兼ねている。 結果は、女子:伊藤ふたば、男子:楢崎明智が優勝し日本一に輝いた。 伊藤ふたばが全課題を一撃で3年ぶり優勝 photo by Kazuki Murata 準決勝を4位で通過した伊藤ふたばは、第1課題から絶好調のパフォーマンスを見せつける。多くの選手が苦しんだスラブの第2課題も勢いはそのまま、一撃で登り切り他の選手を大きく突き放す。第3課題もなかなか完登者が出ないなか一撃で仕留める。最後の第4課題においても圧巻の登りを見せて一撃。満面の笑顔と共に3年ぶり3度目の優勝をつかみ取った。 2位には東京オリンピック2020 銀メダリストの野中 生萌。惜しくも第2課題は完登できなかったが、持ち前のパワフルかつ正確なクライミングで3完登(第3・第4課題は一撃)を記録した。そして弱冠15歳の中学生、関川 愛音(めろでぃ)が、ポテンシャルを感じさせる力強い登りで3位に入賞した。 伊藤ふたばは決勝後のコメントで、「決勝では全課題を一撃して優勝することが出来たので率直に嬉しいです。オブザベーションの段階で自分が得意な課題だと思っていて、集中してトライするようにしました。」と自身を振り返った。 楢崎明智が初優勝で兄・智亜と表彰台へ photo by Kazuki Murata 男子優勝に輝いたのは3完登を記録した楢崎 明智。大会前には 「国内の選考大会があまり得意ではなく、プレッシャーであまりいい動きが出来たことがない。今年は楽しんで自分の存在感やスタイルを見せられたらいいなと思います。」と語っていたが、第1課題から持ち前の身長、手足の長さを活かして完登でスタート。 続く第2課題、第3課題もダイナミックな登りで完登を続けて首位をキープした。優勝が大きく近づいた第4課題では、疲れも見え始め完登とはならなかったが、ゾーンを獲得し自身初の優勝を決めた。 尚、2位には2完登の佐野 大輝。3位には楢崎 明智の兄である楢崎 智亜が食い込み、兄弟で表彰台を飾った。 楢崎明智は決勝後に、「オブザベーションした段階で僕にとって得意な課題なのが見て分かったし、智くん(兄・智亜)とも『これはいけそう!』と話していました。まさか本当に優勝するとは思ってなかったですけど(笑)」と驚きを半分に優勝コメントを残した。 開催概要 photo by Kazuki Murata 名称:ボルダージャパンカップ2023(BJC2023) 主催:公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)後援:スポーツ庁、公益財団法人日本スポーツ協会、公益財団法人日本オリンピック委員会、世田谷区主管:公益社団法人東京都山岳連盟(TMF) 企画・運営:BJC2023実行委員会 協賛:KDDI株式会社、三井不動産株式会社、住友商事株式会社、オリエンタルバイオ株式会社、牛乳石鹼共進社株式会社、日新火災海上保険株式会社、東商アソシエート株式会社、西尾レントオール株式会社、サントリー食品インターナショナル株式会社オフィシャルマーケティングパートナー:株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 会場:駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
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climb楢崎明智が初優勝!「ボルダージャパンカップ 2023」2023.02.052023年2月5日(日)に、駒沢オリンピック公園 総合運動場屋内球技場にてスポーツクライミング・ボルダージャパンカップ 2023(BJC 2023)が行われ、男子決勝は楢崎明智が優勝に輝いた。 準決勝を勝ち抜いた上位6名によって争われた決勝では、楢崎智亜や、藤井快など国際大会で多くの実績を誇る選手が揃った。 しかし優勝した楢崎明智は、長身からなる長い手足や身体能力を活かし、決勝トップとなる4課題中3完登を記録。堂々の優勝を飾った。 2位には佐野大輝、3位には楢崎智亜が入った。 今年はパリ2024のプレシーズンとなり、今大会は第6期JMSCAパリオリンピック強化選手の選考も兼ねている。
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climb伊藤ふたばが3大会ぶり3回目の優勝!「ボルダージャパンカップ 2023」2023年2月5日(日)に、駒沢オリンピック公園 総合運動場屋内球技場にて、スポーツクライミング・ボルダージャパンカップ 2023(BJC 2023)が行われ、女子決勝で伊藤ふたばが優勝に輝いた。 決勝は同日開催された準決勝を勝ち上がった上位6名にて争われ、優勝した伊藤ふたばは、全4課題を全て一撃で仕留め圧倒的な成績で頂点に立った。 2位は野中生萌、3位には関川愛音が入った。 今年はパリ2024のプレシーズンとなり、今大会は第6期JMSCAパリオリンピック強化選手の選考も兼ねている。