いよいよ今週末に控えた『ITADAKI ダブルダッチ甲子園 2022』。昨年からスタートした同大会は、ダブルダッチシーン史上初の高校生をメインとしたコンペティション。昨年大盛況のうちに幕を閉じたITADAKIが、開催を夏季に改めまもなく開幕する。
今回は豪華ゲスト陣に、お笑いコンビ「2700」のツネと、社会人チームとして業界内では有名な「YUTTY KINGDOM.」そしてアンバサダーを務める「REG☆STYLE」の3組が登場!
高校生が主役となる1日を間違いない布陣で彩ってくれる彼らが今回、一同に会しインタビューを受けてくれた。
彼らがゲストという大役に際し、ステージに込める思いとは。そして高校生タブルダッチャーに期待することは何か?

※GUEST・ENTERTAIMENT JUDGEとしてご出演予定だった2700・ツネさんについて、先日新型コロナウイルスへの感染が確認され、ご出演を取り止めることとなりました。
当該記事については大会実行委員会とも協議の上、「ITADAKIに携わる関係者の熱量と思いを届けたい」という意図から、一部再編集を加え、予定通り掲載させて頂きます。
“エンタメ”色に溢れるITADAKI
「ITADAKI」という大会は他のストリート業界のコンペティションとは一線を画しており、同じカルチャー内の最前線プレイヤーだけでなく、キャストとして他カルチャーや“ストリート文化”を飛び越え、あらゆるジャンルの面々が名を連ねることが特徴だ。
この異色の大会構成について、まずITADAKIの運営にも携わるアンバサダー・KO-YAにその意図を訊いてみた。

KO-YA:
「ダブルダッチ」そして「高校生の頑張る姿」を、業界の中やストリート関係者はもちろん、それ以外のエンタメ好きの方にもご覧頂きたいという思いがあるんですよね。
ツネさんのような方がいらっしゃるからこそ、枠を飛び越えて様々な方にご覧頂ける“きっかけ”になると思っています。
――出場する高校生たちには、ITADAKIのどんな部分を楽しんでもらいたいですか。
KO-YA:
これだけのメンバーが揃っていますが、あくまで主役は高校生たちです。出場する選手のみんなには、「俺たちが主役なんだ!」という思いで臨んでもらいたいです。
業界を飛び越えて自分たちのダブルダッチを披露する瞬間なので、噛みしめて楽しんでもらいたいですね。
好奇心を持って
今回、ITADAKIの様々な企画に関与してくれていた2700・ツネ。高校生のエンターテインメント性を審査する「ENTERTAIMENT JUDGE」だけでなく、GUESTとして自身の持ちネタも披露してくれる予定だった。
アンバサダーのREG☆STYLEも「沢山笑わせてもらった」と語る、耳に残る警戒で独特なリズムネタが特徴のツネ。インタビューでは多岐にわたる活動やモットーについて訊いていた。

――最初に、このような形でダブルダッチの大会の依頼が来たときはどういった心境でしたか。
ツネ:
嬉しかったですね。実はストリートカルチャーが昔から好きで、いつか携わりたかったんです。「芸人」というお仕事とカルチャーがリンクすることが少なかったので、垣根を超えるような存在になりたいという思いはずっとありました。
――普段から色々なパフォーマンスをご覧になると伺ったのですが、ダブルダッチをご覧になったことはございますか。
ツネ:
もちろんです。つい先日も『PADMA』という舞台に出演させて頂いて。
(※) PADMA
ダブルダッチをはじめダンス・BMXやアクロバット・DJや歌など、あらゆるジャンルのパフォーマンスが混在するパフォーマンス集団。コントやお笑い要素も取り入れつつ、時折ホロっとさせる演劇を融合させた「パフォーマンス+演劇」の舞台作品を作り続けている。
ツネ:
PADMAとは付き合いも長いんです。色々なカルチャーが混在するショーが特徴なので、PADMAを見てあらゆるショーの見識が増えたといいますか。
「こんなグループがあって、こんなパフォーマンスがあるんだ」と衝撃を受けました。
――ツネさんのジャンルレスなご活躍、いち視聴者として凄いなと感心ばかりなのですが、改めてツネさんが今どんなことをやられているか、教えてください。
ツネ:
お笑い以外にも「カジサックチャンネル」(キングコング・ 梶原雄太さんのYouTubeチャンネル)のメンバーとしてや、キッチンカーを経営していたり。あとは「アマチュアナイト」というパフォーマーの大会で、アポロシアターを目指していたりもしました。
――多岐に渡る活動、凄まじいパワーを感じます。こうしたジャンルレスな活動の“原動力”は何なのでしょうか。
ツネ:
ひとえに「好奇心」なんですよ。「やりたい!」「楽しそう!」という感性の赴くままに色々なことにチャレンジしています。
色々な媒体で僕を知って頂けることが嬉しいですし、逆に僕も色々なことを知れることが嬉しいですね。
KO-YA:
先ほども話がありましたが、アポロシアターって僕らダブルダッチプレイヤーにとても縁がある場所なんですよね。
ITADAKIのおよそ1カ月後にスタートする「Double Dutch Delight」(ダブルダッチデライト) という大会は、日本決勝を勝ち進むとアポロシアターでパフォーマンス出来る機会があって。
YUI:
REG☆STYLEだと私とKEITAがそのステージに立ったことがあって、KEITAは優勝しています。
ツネ:
ワオ! マジですか?!
KEITA:
いやーもう、最高でしたね。アポロシアターに行ったらこれをやってもらいたい、みたいなことも色々あります(笑)。
――ツネさんがアポロシアターへの挑戦を報告している動画の1つで「ネタ作り」「練習」「ネタの調整」「ネタ見せ」など、やらなければならないことを列挙されていたと思うのですが、動画を拝見していて「ダブルダッチプレイヤーと一緒だ」と思ったんです(笑)。
――そんなダブルダッチにも通ずる部分がお持ちのツネさんからご覧になる、ダブルダッチの印象を教えてください。
ツネ:
むちゃくちゃ特殊だと思うんです。アクロバット、ダンス、根底にある“なわとび”の要素など、あらゆるジャンルがまとまっていますよね。
普通はまとまらないんじゃないか?と思う部分が1つになって形になっていることが凄いです。
YUI:
もうそれはよくダブルダッチをご覧の方の目線じゃないですか(笑)。嬉しいですね。

そんなツネに、中高時代からダブルダッチを始めたREG☆STYLEのKAIと、YUTTY KINGDOM. のYoshが「高校生のダブルダッチ」の魅力を語ってくれた。
KAI:
ダブルダッチって1人じゃできない。だからこそ、1つの目標にメンバー全員で向かうときの熱量があります。これは容易く大学生や大人には出せない、ひたむきで情熱的で、見ていても常に感動が続くような。
技術云々を超えた“純粋な感動”を感じます。
Yosh:
ダブルダッチって男女の優劣がなく、むしろ珍しい男女混合のスポーツです。KAIさんも言ってくれましたが、チームワークの育まれ方もこれまた特殊。ダブルダッチという競技ならではの「空気感」を見て、感じて頂きたいです。
ツネ:
めちゃくちゃ楽しみですね!
僕のパフォーマンスのコンセプトとして「バカになる」というものがあって。高校生たちもとにかく全身全霊で、なりふり構わずそのステージに思いを注ぎ込んで欲しいですね。
新型コロナへの感染が確認され、当日は残念ながら出演できなくなってしまったツネ。しかし、SNSでは事前に撮影されたコラボ企画も実施されるということで、そちらも是非お楽しみ頂きたい。
そして、ツネの熱い思いを受け取るように代演を務めるのは、お笑いコンビ「ダイノジ」の大地洋輔。
エアギター世界一になったプロフェッショナルなパフォーマンスをはじめ、お笑いだけでなく、歌舞伎や舞台にもチャレンジするなど、多岐にわたって活躍する大地。当日のGUEST SHOWにも期待が集まる!!

「ダブルダッチが好き」の一心で

2組目のGUESTは「YUTTY KINGDOM.」(ユッティキングダム)。
社会人チームの先駆けとして活動している彼らは、2017年の「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD」(世界大会)パフォーマンス部門で見事優勝。
今年の3月に映像審査で行われた「DOUBLE DUTCH CONTEST JAPAN」(国内大会)でも準優勝に輝き、世界大会へ駒を進めた。
結成当時は前例のなかった社会人との“二足の草鞋”で、今となってはシーンの憧れとして定着した彼ら。
今回、チーム名にもなっているメンバーのYUTTY(ユッティ)と、高校時代から本格的にダブルダッチを始めたYosh(ヨッシュ)の2人に、チームを代表して思いを聞いた。
――本格的なダブルダッチ活動と社会人との両立はなかなか難しいことだと思うのですが、皆さんのそのバイタリティはどこから湧き上がってくるのでしょうか。
YUTTY:
全員目立ちたがり屋なんですよね(笑)。そしてダブルダッチが本当に好きなメンバーで、ステージが大好きなんです。
――なるほど(笑)。ただ「ステージが好き」と言っても、良いと思える経験だけではなかったとも伺います。
Yosh:
そうですね。チームを結成して8年目ですが、負けた経験のほうが多いです。
でもステージは好き。ステージが好きで挑戦して、負けて悔しい。だから「次のステージに立ちたい」という気持ちがより強くなる。
負けたくはないですが、心のどこかで負けすらも楽しんでいるんだと思います。
――今となっては「YUTTY KINGDOM.」というチームに沢山の学生が影響を受けていますが、メンバーで今日お越しのYoshさんと、ITADAKIではDJも兼任されるt.taishiさんは、それぞれ中高時代からダブルダッチをプレーされています。
Yosh:
僕のきっかけは中3ですね。実家は剣道一家で、僕も剣道をやっていたのですが、文化祭で「DIANA」(ディアナ) というチームと昼休みに一緒に練習したときに、「うわ、これだ」ってなって。
剣道には剣道の良さがありつつも、その時は仲間と笑って楽しく練習するようなスポーツの経験がなかったので、一気に引き込まれたんです(笑)。
その日家に帰って、すぐに「剣道を辞める」と両親に伝えて、高校からダブルダッチに励もうと決意しました。剣道で決まりかけていた高校の推薦もあったので余計に反対されましたが、あの瞬間の衝撃が今でも繋がっているので、決断は正しかったなと。

Yosh:
その後すぐにダブルダッチにどっぷりはまって、中学の卒業時に「DOUBLE DUTCH CONTEST VOL.8」という大会に出たのですが、ミスが多くとても悔しい思いをしました。
「これは真剣にやらないと勝てないな」と決意を新たにして、高校では部活動に所属せず、学校が終わったらチームで集まってひたすら練習する日々でした。
YUTTY:
Yoshが高校生の時のチーム「high BARO」(ハイバロ)では優勝していたよね。最初にダブルダッチを始めた大学生のころは画面の向こう側の人でした(笑)。
KO-YA:
high BAROといったら、当時の高校生だけじゃなく、色々な世代に影響を与えたスターチームだったもんね。
――一方でtaishiさんは、REG☆STYLEのKAIさんと同じ高校というご関係で、KAIさんも高校時代からダブルダッチを始められたと伺いました。
KAI:
高校生の時のタイシは大トガリ人間でしたね(笑)。
僕がダブルダッチ部に入りたいと思ったものの、その時は男子が僕1人で。良くも悪くも目立っていたタイシに声を掛けたら、体験に来てくれたんです。
そしたら体験が楽しかったのか、気怠そうに「やるわー」って(笑)。
YUTTY:
タイシっぽいエピソードだなあ(笑)。
KAI:
でも当時は仲が悪かったんです。トガったタイシとそうじゃない僕、なかなかウマが合わなくて。でもその後は2人で同じサークルに入って、今でも毎週のように会っています(笑)。
ダブルダッチの1つの良さがここですよね。こうしてかげかえの無い仲間と出会えることと、性格が真逆の人間でもそうなれること。
ダブルダッチ歴としては15年で、今僕らが30歳なので、人生の半分がダブルダッチということになります。

――そんなティーン時代からダブルダッチを始められたYoshさんは、この「ITADAKI」という大会をどのような思いでご覧になっていますか。
Yosh:
高校生がフィーチャーされる大会って本当になかったから、羨ましいですよね。
そしてこのステージによって、その下の世代も活性化すると思いますし、高校を卒業した子は大学生になっても続けて、社会人になっても続けることもあると思うんです。
――業界の黎明期を見ていたYoshさんからすると、感慨深いものがありますね。
Yosh:
野球の甲子園がそうであるように、高校生シーンが盛り上がることで、それ以外の色んな年代も盛り上がっていくと思います。この「ITADAKI」という大会が、1つの憧れの場となって、シーン活性化の中心地であり続けて欲しいです。
――ありがとうございます。最後に、YUTTY KINGDOM. のパフォーマンスを通して高校生たちに伝えたい思いなどあれば聞かせてください。
YUTTY:
僕が大学生だった頃は「プロとして残るか、ダブルダッチから離れるか」という2択でした。前例のない道を作るうえで、REG☆STYLEをはじめ、プロチームとして活躍していた人たちを倒してみたいという思いもあって。
練習が始まると結構大変でした。当たり前ですが、本業の傍らダブルダッチに取り組むので時間の制約があるし、金曜日の夜に会食や接待が入ったら、次の日の練習はヒイヒイ言いながらやっていたりとか(笑)。
その上、そこまで努力しても結果に繋がらないことも多かった。油断したとかじゃなくて、真剣にやって食らう「負け」。悔しかったです。

YUTTY:
けれど、最初に自分たちが決めたことだから曲げたくなかったですし、何より社会人でやっていても報われる時がある。長く続けたからこそ味わえた感動の尊さを高校生たちにも伝えたいです。
卒業を機に辞めてしまうのではなくて、5年後も10年後も続けて欲しい。なにも僕らも特別な存在だったわけではなくて、ただただ「ステージが好き」「負けず嫌い」そして「ダブルダッチが好き」という思いがあったメンバーだった、というだけなので。
“面白くて格好いい”存在を目指して
3組目は、業界をけん引するプロチーム「REG☆STYLE」。
ITADAKIではアンバサダーを務めている彼らだが、世界大会「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD」では前人未踏の3連覇という偉業を果たすなど、パフォーマーとしても大活躍。
個人活動もチームとしても躍進し、業界の可能性を拡げ続ける彼らが、ITADAKIでもGUESTとしてパフォーマンスを披露してくれる。

――アンバサダーとしての思いはFINEPLAYの記事でも何度かお伺いしていると思うので、今回はREG☆STYLEの皆さんのパフォーマンスの部分についてお伺いしようと思います。そもそもこのチーム名には「おもてなし」という意味があると。
KO-YA:
そうです。Regaleという「おもてなし」を意味する単語が由来になっていて、“Regale Style”が転じてレグスタイル、と。
――観客を楽しませる“おもてなし”や創意工夫を感じる見ごたえのあるショーですが、何か大切にされている価値観などはありますか。
KEITA:
まず「技術がある」ということは前提ですね。技術が一番じゃないとプロは名乗れないと思います。
その上で、その技術をどう魅せるか。どれだけ見ている方々のフィルターを突破して、パフォーマンスの中にある技術や僕らの思いを伝えられるか。どれだけ観客の空気感を僕たちの味方に出来るか。
そこへの創意工夫がREG☆STYLEの魅力であり、まさに“おもてなし”だと考えています。

KAI:
大元の「何を伝えたいのか」という思いを大切にしています。
伝えたい思いに対してどんなネタや曲を載せていくのか。ここはダブルダッチャーだったら、みんな同じような作り方をしていると思います。
KO-YA:
僕らのショーのテーマとして、“クール & ファニー”というのを掲げていて。掲げているというより、無意識的にそういう思いがあるといいますか。
よく僕ら、芸人さんって本当に凄いなって話すんですよ。リスペクトしていて。
「面白くて格好いい」「格好良くて面白い」芸人さんたちの、そういう部分に僕らも魅了されているからこそ、ダブルダッチの業界の外にも通ずる、面白くて格好いいパフォーマンスを目指しています。
――確かにパフォーマンスの中には、ただ「すごい」という部分だけでなく、思わず笑ってしまうような“ファニー”な部分もありますよね(笑)。
KO-YA:
練習中もよくふざけているんですよ(笑)。
音に合わせて即興で跳ぶ“フリーロープ”という文化があって、練習でもそれを取り入れているのですが、練習が進むと段々皆がふざけだす。
そうやってふざけていると、ネタが勝手に出てくるんです。「あ、これ使えるじゃん」みたいな。
――技術があるから、思いの部分や笑いなど、エンタメ要素を足していけるということですね。当日が楽しみです。
KO-YA:
なんと今回、ITADAKIで新しいショーをやらせて頂きます。
――ワクワクしますね。新しいショーの見どころを教えてください。
KAI:
今回は前例のない形式のショーにチャレンジしています。
簡単に言うと… 短い時間に“クール & ファニー”を詰め込んで、10分間ぶっ通しでやる感じです。今までだと一度、YUIのMCを挟んで流れを止めてということがありましたが、今回はぶっ通しです。
KO-YA:
新しい試みだよね。そのままラストまで続く、僕らにとってもチャレンジングなショーです。
ITADAKIの最後に僕らのショーを見て、ファニーな気持ちになって帰ってもらいたいですね。

最後にGUEST 3組に、出演する高校生たちへのメッセージを聞いた。
Yosh:
高校生たちに一番に楽しんでもらいたいです。そして僕らは「ITADAKI」という大会を盛り上げるために頑張ります。
ダブルダッチはミスもつきものですし、上手くいかないこともあるかも知れませんが、またとない素晴らしい機会だと思うので、思う存分楽しんで欲しいです。
KENGO:
大会だから結果は出てしまう。優勝する1チーム以外は全て“負け”となってしまう。でも、それでも「楽しかった」と思い出にできるかはどうかは、結果ではなく“過程”だと思うんです。
チームメイトへの愛と感謝をもって、本番に臨んで欲しいです。それ1つで、ITADAKIにチャレンジした経験は最高なものになると思います。
ツネ:
さっきも言いましたが、僕のモットーは「バカになる」。高校生たちには全力で、直球でカマしてもらいたいですね。結果はどうであれ「自分が一番楽しむんだ!」という気持ちでやって欲しいです。

いよいよ大会まで数日を迎えたITADAKI。是非とも出演する高校生たちには「バカになって」臨んで頂きたい。ITADAKI世代には、大人にはない感動と無限の可能性を秘めている。がむしゃらに臨む姿が、きっと多くの人々の胸をうつことだろう。勝負の一日まで、残りわずか――。
開催概要

「ITADAKI ダブルダッチ甲子園 2022」
日時 : 2022年 7月24日(日)
時間 : 開演 13:30 / 終演 19:00 予定
会場 : 川崎ルフロン
主催 : ITADAKI 実行委員会
共催 : 川崎市 / INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI 実行委員会
主管 : 有限会社OVER THUMPZ
協賛 : ポカリスエット / ヘインズブランズ ジャパン株式会社
協力 : スキルハック / JSDDL (日本学生ダブルダッチ連盟)
後援 : 一般財団法人 日本ジャンプロープ連合 (JJRU)
協力メディア : FINEPLAY
SPECIAL EDITION

FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。
●今日 ○イベント開催日
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park「みんなから憧れられるBMXライダーになりたい」弱冠15歳のBMXエリートライダー小澤楓が目指す将来の姿2023.03.17東京オリンピックから正式種目として採用され、世界中で人気上昇中の自転車競技「BMXフリースタイル・パーク」。近年、世界で結果を残す日本人選手が増えているこのスポーツは、キッズライダーのレベルに関しては世界最高とも言われるほどで国内でシーンが急成長している。今回は世界最高峰の舞台で戦う注目の若手BMXエリートライダーである小澤楓(おざわ・かえで) 選手にインタビュー。小澤選手は昨年、全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)が開催する国内のシリーズ戦において最高カテゴリーのエリートクラスに最年少の14歳で出場し初戦から準優勝。その後も国内では周りの選手を寄せ付けない勢いで安定した好成績を残し、国際大会であるFISEにも出場を始め世界の更なる高みを目指している。そんな彼にBMXを始めた経緯から強さの秘訣、そして弱冠15歳で世界のトップ選手たちと戦う中で感じていることなど様々な角度から彼のBMXに対する想いを聞いた。小澤 楓(以下:K) 当時14歳で初出場したエリートクラスでの快挙 高木聖雄選手とのツーショット -エリートクラスでは初出場した大会で準優勝という好成績でした。どうしてこのような結果を初戦から残せたのでしょうか?K:実は僕自身、エリートクラス初出場のこの大会は予選突破できれば良いかなという程度に考えていました。でも前年の2021年シーズンのJFBF最終戦にて2位という悔しい結果で年齢別最後の大会を終えたこともあり、もう同じ思いはしたくありませんでした。その時の敗因が、大技にこだわりすぎてラン全体の流れを見た時にトリックをしないシングルジャンプが多くなってしまったことだったので、それ以降は大技のレベルを少し下げてでもすべてのジャンプでトリックを入れられるようにランを構成してたくさん練習してきました。そのような練習の甲斐もあって、エリートクラス初めての大会でも自分の思った通りのライディングができたので準優勝できたのだと思います。ただ最初にも話した通り予選突破を目標にしていて、初めから勝ちに行くつもりではなかったので、予想以上の結果に驚きましたがとても嬉しかったです。 -年齢別クラスからエリートクラスに昇格し、周りの選手たちの年齢もレベルも変わったと思います。エリートクラス初戦はどんな印象でしたか?K:年齢別クラスに出ていた頃は年齢的にまだ体が小さいこともあって、大技をメイクすること自体が難しいので基本的には大技がメイクできたら勝てるという印象でした。でもエリートクラスは大技をメイクしたからといって勝てるわけではないので、どういう風に試合を進めるのかをすごく考えないといけないですし、もちろん周りの選手たちも同じことを考えながら戦っています。エリートクラス独特のピリついた空気感もあり、今までのクラスとは全然違うと感じました。 -改めて、そういった空気感の中で準優勝という結果を残した初戦でした。率直にどんな気持ちでしたか?K:2位という結果は素直に嬉しかったですが、2位と1位とではその座を勝ち取る難しさが全然違うので今後どうやって戦おうかなと考えるようになりました。それと周りの選手も僕みたいに初めて出てきた選手には負けたくないと思いますし、次の大会からは更にギアを上げてくると感じたので自分自身ももっと気を引き締めて頑張らないといけないなと思いました。この初戦の準優勝という結果によって次の大会でも良い成績を残さないといけないというプレッシャーが生まれたり、他の選手からの見られ方が変わったのを感じた大会でした。 -ちなみにその準優勝を勝ち取ったライディングは個人的にどんな評価ですか?K:大技をする前の小技も含めてランを通して、全てのジャンプでしっかりトリックを決めることができたので満足のいくランだったと思います。ただ、決勝ランは他の選手たちももちろん本気で来るわけなので、結果として表彰台には乗れなくても「自分のルーティンがしっかり決められたらいいかな」という気持ちで挑んだライディングでした。 BMXフリースタイルパークとの出会いとBMXの持つ魅力 BMXを始めるきっかけとなったのは父・健司さん(一番左) -BMXを始めたきっかけを聞かせてください。K:元々は父がBMXを趣味でやっていました。それを僕が見ていた時に父から「一緒にやろう!」と誘われて、幼稚園年長くらいの頃にBMXに乗り始めました。当時、父がやっていたのはフラットランドという種目だったので、最初は僕も一緒にフラットランドをやっていたのですが、たまたまパークに行く機会があり、そこで今もトップでやられている高木聖雄選手と出会い、パーク種目の魅力に惹かれて小学2年生の時にパーク種目を始めました。 -小澤選手が思うBMXの魅力と好きなところを聞かせてください。K:BMXフリースタイルパークの好きなところは、まず「ジャンプ中に色々なトリックを決めるのがかっこいい 」というところです。また最近海外転戦をするようになってからは、大会で色々な国に遠征に行くことで世界中の選手たちと友達になれることもBMXの魅力だと感じるようになりました。 -小澤選手がライディング中に特に意識していることはありますか?K:ジャンプ中の大技の完成度はもちろんですが、大会で特に意識していることはトリックをしないシングルジャンプをなるべく作らないようにすることです。大技をメイクする前のジャンプでもしっかり技を入れるようにしたり、各ジャンプでトリックを入れてバリエーションのあるライディングを意識しています。 国内最強の15歳を生み出した練習環境 楓選手の練習の様子 -ちなみに大技を決めるために意識していることもありますか?K:僕の考えでは、大技はタイミングとテンポが合えばメイクできると思っています。そのため大技をする前はしっかり自分のライディングをイメージして、セクション1個1個を綺麗にこなしていくことを意識しています。特に練習の時は大技にトライする一個手前のジャンプを綺麗に合わせて十分に加速することを大切にしています。 -国内での練習環境についてですが、普段はどこで乗ることが多いですか?K:普段は父とBMXの仲間が作った、地元の岐阜県本巣市の根尾にある「Neoパーク」で練習しています。でもこのパークは屋外にあり天候が悪いと乗れないので、そういう時は愛知県あま市にある屋内パークの「Hi-5 スケートパーク」に行って練習しています。また父が休みの時は遠方のパークに行って練習することもあります。 -新しいトリックに挑戦する時はどういう風に練習していますか?K:「Hi-5 スケートパーク」にはスポンジプールがあるので、そこで新技を挑戦してみてメイク率が上がってきたら、自分が走り慣れている「Neoパーク」の実際のジャンプセクションで挑戦する感じです。 BMXライダー仲間とライディングを楽しむ楓選手 -ちなみに地元で普段から一緒に乗るBMXライダー仲間はいますか?K:地元にはいないですが、同じ岐阜県には高木聖雄選手や他にも一緒に乗るライダーはいます。普段は「Neoパーク」に岐阜県内からライダーたちが集まってきて一緒に乗っています。 -他のアクションスポーツのライダーとの繋がりもあったりしますか?K:「Neoパーク」にはBMX以外のライダーはいませんが、「Hi-5 スケートパーク」ではスクーターやスケボー、インラインスケートなどのライダーがいて、よく一緒に乗ることもあるので結構繋がりはあります。 15歳の等身大の姿と大家族の存在 7人兄弟のうち6人がBMXライダーの小澤兄弟 -パークで乗らないオフの日は主に何をしていますか?K:重機を使ってBMXダートコースを自分たちで作ってライディングしたり、BMXフラットランドは近くの駐車場でたまに乗ったりしますね。数年前に鎖骨を骨折してBMXが乗れなかった時はドローンを飛ばしたりラジコンでよく遊んでいて今でも趣味で父と一緒に楽しんでいます。また接骨院の先生にはとても可愛がってもらっているので時間がある時は先生の家に遊びに行ったりもします。 -小澤選手は7人兄弟とのことですが、妹の美晴選手を始め兄弟と一緒に乗ることもよくありますか?K:兄弟6人で一緒に乗ることはそんなに多くないですが、美晴の下の3番目の妹まではたまに乗る感じで、その下の4番目と5番目の弟と妹はお父さんがいれば乗るという感じです。また、上石津のパークに行く時はBMXを練習するためにみんなで行くので一緒に乗りますが、「Neoパーク」の場合はBMX以外にも楽しめる遊びがたくさんあって、乗るかどうかも基本的に自分たちの自由なので弟たちは一緒に来ても乗らないことが多いです。 楓選手に良い刺激をくれるのは妹の美晴選手 -BMXに導いてくれたお父さんや一緒に練習している美晴選手など、家族は小澤選手にとってどんな存在ですか?K:練習するには車でパークへ行かないといけないので父のサポートが必要ですし、妹が一緒に練習してくれると一人で練習するよりも気分が上がって楽しく乗れるので、家族は僕にとってとても大事な存在です。 世界最高峰への挑戦のために始めた海外転戦 2022年ワールドカップ最終戦があったオーストラリアでの一コマ -海外遠征で色々な国に行くようになったと思います。海外に行って感じた日本との違いはありますか?K:BMX関係ではとにかく海外はパークが多く、車で10分くらいの距離間でボウルのあるスケートパークがあるので1日に5ヶ所くらいは周って乗れるような環境があります。その中でも特にオーストラリアは比較的治安が良く気楽に乗りに行けるので個人的には好きです。ただ逆にこの前行ったアブダビはかなり治安が悪く、荷物にも鍵をかけながら動かないといけないので精神的にも疲れましたね。 -自分より先に世界で戦っている中村輪夢選手や溝垣丈司選手の存在についてはどう感じていますか?K:一緒に海外転戦する上で、自分より先に海外を経験している二人の存在は心強いです。普段とは全く違う環境で多くの海外選手を目の前にしても気後れすることなく大会前の練習ができたのも彼らのおかげだと思います。特別よくコミュニケーションを取るわけでもないですが、一緒にいるだけで乗りやすくなり自分に自信がつく雰囲気が作れています。 -また大会最年少選手として世界最高峰の選手たちと対峙して感じたことを聞かせてください。K:海外のトップ選手たちは基本的なランの構成がすべて大技で組まれていて、どのセクションでも大技を決めてくるところが凄いと思います。また彼らはもちろん僕のトリック以上に高難度な大技を入れてきますし、その大技まで繋ぐジャンプでも日本では大技と言われるようなトリックを軽々メイクしてくるので、全体的なランの完成度が自分よりも1段階も2段階も上なのでとにかく凄いなと感じました。 -そのようなハイレベルの戦いを求められる中、昨年12月のFISEでは準決勝へ進出し全体18位という結果でした。この成績についてはどう感じていますか?K:予選突破を目指していた大会だったので、自分のルーティンをしっかり決めたことで準決勝進出という結果がついてきたのは良かったです。まだ海外選手に比べてスキル的にも体格面でも劣るので不安な部分も多かったのですが、今回の結果から正しいトレーニングを積めば戦えることが分かったので、そういう意味では自分に自信がつきました。 -今後自分が勝つためには何が必要だと思いますか?K:確実に大技をメイクすることはもちろんですが、ライディングのスピードも採点に影響するのでスピードも上げつつ、大技を決められるようにすることが課題だと感じています。今後は筋力トレーニングを本格的に取り入れ体格面も強くしていきながら、自分の思い通りに身体をしっかり動かせるように着実にレベルアップしていきたいと思っています。 小澤楓が目指す今後の目標と理想のBMXライダー像 -年齢的にはパリオリンピックにも出場可能ですが、今後に向けて取り組んでいくことはありますか?K:パリオリンピックに向けてというよりも、まずはFISEで確実に準決勝以上へ進出していかないとオリンピック出場は難しいのでそこを目標とした上で、どれだけ自分のトリックを決めて順位を上げていけるかというところを考えながら戦いたいです。 -今シーズンの意気込みと今後の目標に聞かせて頂けますか?K:先ほども言いましたが、まず今シーズンの一番の目標はFISEで準決勝に残ることです。そして来年の2024年はUCIとFISEを含めた世界のポイントランキングでトップ6に入れるように頑張りたいと思っています。なぜかというと、パリオリンピック出場選考基準の中にトップ6に入ることが一つの条件としてあるのでそのスポットを目指しています。 -最終的にどんなBMXライダーになりたいですか?K:日本で開催された「Chimera A-side Final」にも出場したオーストラリア出身のBoyd Hilder(ボイド・ヒルダー)という選手がいるのですが、彼はどちらかというストリート系のライダーでスタイルもかっこよくてインスタグラムのフォロワー数も多く、みんなに憧れられる選手なんです。もちろん大会で優勝したり結果を残せる強い選手になることも重要だと思いますが、僕はスタイルがあってみんなから憧れられる彼のようなBMXライダーになりたいです。 小澤楓プロフィール 2007年9月7日生まれ。岐阜県本巣市出身のBMXライダー。小学校2年生の時にBMXフリースタイルを始める。自宅の近くには父親が手作りで作った練習場「Neoパーク」が設置されており、現在は7人兄弟のうち6人がBMXフリースタイルの練習に日々励んでいる。2017年及び2019年には世界選手権で優勝しジュニア世界チャンピオンとなる。2021年には13歳~15歳の年齢別クラスでJFBFの年間シリーズチャンピオンに。そして2022年からはJFBFのエリートクラスに昇格し初出場となった2022年シリーズ第1戦では準優勝、その後の第2戦では優勝。2022年のワールドカップシリーズFISEの最終戦では準決勝進出を果たした。
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[PR] danceバトル型オーディション番組「WARPs DIG」の現場に潜入!ストイックにデビューを目指す、次世代ボーイズグループ「WARPs ROOTS」のリアルとは2023.03.16メジャーデビューまでのラストスパート!ダンスをルーツとする2名のメンバーに独占インタビュー WARPs ROOTSとは、決められた筋書きでオーディションをするのではなく、365 ⽇間をかけて参加者が仲間を選び、時に審査を⾏う“バトル型オーディション 番組”『WARPs DIG』に出演する、デビュー前の次世代ボーイズグループである。 2022年4⽉25⽇から活動がスタートし、これまでデビュー組選出に向けた数々のオーディションが1年間かけて展開されている。現在では計12名の候補⽣がデビューを⽬指してバトルを続けており、この中からメジャーデビューするメンバーが『WARPs DIG』内で選抜される。 SEASON 3 FINALは1on1 POSITION BATTLEと、6vs6で戦うUPSET TEAM BATTLEで順位が決まる この日は、ボーカル&ダンス・ラップ・ボーカルのジャンルからなる1対1のソロバトルである、1on1 POSITION BATTLEと、チームでダンスボーカルのパフォーマンスを行う6対6のUPSET TEAM BATTLEがバトルが行われ、総合的なジャッジの評価で1位から12位までの順位が決まる。また、初めて有観客での収録が行われ、会場の観客も手元のスマートフォンでオーディエンスジャッジに参加した。 WARPs ROOTSのオーディションの一番の特徴は、バトルに特化したオーディション番組であるところ。加えて、過去に韓国合宿で、世界的ダンススタジオ「1MILLION Dance Studio」とのコラボレーションを実施するなど、ダンスにおけるクオリティの追求も、WARPs ROOTSならではと言っても過言ではない。この日は、ボーカルやラップなどの演技も審査の対象となった為、ダンスのスキルに加えて、どこまで表現力の幅が広げられるか?にも注目が集まった。 今回は、ハイクオリティなダンスを魅せるWARPs ROOTの中でも、ダンスを強みとする2人のメンバーに独占インタビューを実施。 Takeru「歌を歌えるメインダンサーは、なかなか世の中にいないと思っているので、そのポジションを狙いたい」 本名:伊藤彪流 18歳 埼玉県出身 今日の「WARPs DIG SEASON 3 FINAL」はどうでしたか? グループダンスの難しさだったり、皆で揃えるダンスが凄く難しかったです。 1on1 POSITION BATTLEと、UPSET TEAM BATTLEのそれぞれで、気を付けたことや頑張ろうと思ったところがあれば教えて下さい ソロに関しては、歌がメインだと思っていたので歌に支障がないように、でもダンスもカッコいいっていう感じの振りを重視して踊りました。グループの方はダンスが得意なメンバーでもあるので、引っ張っていかないといけないという気持ちでやっていました。 これまで、自分の中ではどんなダンススタイルを大事にやってきましたか? 自分はHIPHOPとアニメーションダンスが得意なんですけど、やっぱりステージに立つ時にはパッションが大事だなとも凄い思っていて。なのでヒットを強く打ったりとか、僕は体が小さいのでオーバーにダンスしたりとか、そこが僕のダンスをやってきた人生の中で、大事にしてるところですね。 特に観て欲しい部分や、ダンスの注目ポイントについて教えてください 自分の特徴的でもあり、得意な部分はキレキレなダンスなので、止めるところや、止めた後の流しとかに注目してもらいたいです。あとは、ヒットなどの細かい身体の動きもそうですし、いろんな振り付けを綺麗に踊れる、バリエーション豊かな部分を観て欲しいと思っています。 本名:伊藤彪流 18歳 埼玉県出身 ここまで話していただいたように、ダンスがバックボーンにありながら、今回のプロジェクトに対してはどんな想いを持っていますか? やっぱり僕のルーツはダンスで、アーティストとしての振る舞い方と、ダンサーとしての魅せ方は真逆な部分もあり、正直、結構苦戦はしています。特に映像で撮る時に、ダンスは一番目に付くものだと思っているので、そういった面に関しては、今までいろんな人や色んな先生に教わったものを活かしてやっている感じですね。 ダンスをルーツに持つメンバーとして、これを伝えていきたい!という部分があれば教えてください 自分がアーティストになろうと思った理由が、なかなかダンスが踊れるアーティストの人たちが少ないなってのが、元々印象でありました。尚且つ、最近ダンスの楽しさっていうのが凄く知れ渡ってきてると思うんですけど、アーティスト業界の方にもその楽しさを凄く伝えていきたいっていうのが小さいころからの夢だったので、もしもデビューが出来たら、ダンスの楽しさや面白さを、いろんな人たちに伝えていきたいなって思っています。 デビューに向けて、今後の意気込みをお願いします ますはデビューするのが第一で、なおかつ自分の得意なダンスにもっと磨きをかけて、プロとも交われるようなダンスを目指していこうと思ってます。あと、歌を歌えるメインダンサーは、なかなか世の中にいないと思っているので、そういったポジションを狙いたいなと思います。自分の小さいころからの夢である、ダンスの楽しさを発信できるようなアーティストになりたいなと思っています。 Ryota「ダンスで人を感動させられる、ダンスで泣いてもらえる、そんなアーティストを目指したい」 本名:今井亮太 23歳 埼玉県出身 今日の「WARPs DIG SEASON 3 FINAL」はどうでしたか? 自分のパフォーマンスは、正直ダンスが練習より弱かったなという印象で、出しきれない部分もありました。でも、ソロでもグループでも、自分のやりたいことは、上手くできたかなっていう印象です。 1on1 POSITION BATTLEと、UPSET TEAM BATTLEのそれぞれで、気を付けたことや頑張ろうと思ったところがあれば教えて下さい ダンス&ボーカルで、自分が歌っていない時に周りからどのように観られているか?というのを意識して、歌詞を口にしながら踊るのか、目線はどこに持っていくのかなど、細かい部分を練習でも気をつけていました。あとは、歌詞の意味を感じて、踊り方を変えたりとかしていて、普段はガツガツ系のダンスが得意ですが、今回は少し雰囲気が違う曲調だったので、そのニュアンスを取り入れながらというのは意識しましたね。 初めての有観客での収録となりましたが感想はどうですか? 観られてるなぁ~って感じですかね(笑)。アーティストとしては、観られてナンボじゃないですか(笑)。でもそのおかげで、しっかりスイッチを入れてパフォーマンスをすることが出来ました。 WARPs ROOTSは、バトルが醍醐味だと思いますが、今日のバトルはどうでしたか? 相手のMASAYA君が先攻だったんですけど、結構遊んでくるラップをするのが分かってたので、その流れにつられないように…とは思っていました。その後に、全くスタイルの違う、ブチかます系のフローで自分が魅せようって思っていましたし、相手の流れを断ち切りながら、自分が出したい部分を出せたという感じはあります。 特に観て欲しい部分や、ダンスの注目ポイントについて教えてください 普段から声や言葉で遊んだり、いろんな楽器の音を口から出す遊びもしているので、ラップはこれからも注目して欲しいですね。ダンスの魅せ方は、正直誰にも負ける気がしないです。キレもそうですし、アクロバットが得意なので、ぜひそこに注目してパフォーマンスを観て欲しいです。 どんなダンスのジャンルがルーツになっていますか? HIPHOPがメインで、それを軸にしながらアクロバットやブレイキン、あとはジャズヒップホップだったりを付け加えながらやってきました。なので、引き出しもたくさんあると思うし、いろんな魅せ方が出来ますね。 これまでも踏まえて、オーディションのバトルはどのような気持ちで挑んでいますか? もちろん、ブチかます!ということは思いつつ、観ている人にも伝わるパフォーマンスをしたいと思っています。一番大事にしているのが、自分自身が楽しんでパフォーマンスをすることで、緊張して低レベルな演技になっちゃうと、観ている人たちも盛り上がらないので、たとえ緊張してもそれをパワーに変えて、自分が楽しむ!という気持ちで挑んでいます。 ダンスをルーツに持つメンバーとして、これを伝えていきたい!という部分があれば教えてください ダンスで人を感動させられる、ダンスで泣いてもらえる、そんなアーティストを目指したいです。自分の感情を、ダンスのみで表現しても周りに伝わるようなパフォーマンスをしていきたいです。やっぱりまだ、HIPHOP以外の曲調が苦手だったりするので、他のジャンルや歌の歌詞を意識したダンスのレベルを上げて、表現したいと思っています。 デビューに向けて、今後の意気込みをお願いします ボーカル&ダンスで、マイクを持ってのパフォーマンスに慣れていないので、今日もその部分で弱いな…と感じることがありましたし、そこはしっかり技術を磨いて、鍛えながら、自分の得意なダンスを軸にして、次のパフォーマンスでもブチかましたいです! WARPs ROOTS とは 「WARPs ROOTS」とは、決められた筋書きでオーディションするのではなく、365日間かけて参加者自らが仲間を選び、時に審査を行う“バトル型ドキュメンタリー番組”「WARPs DIG」に出演する、デビュー前の次世代ボーイズグループ。様々な年齢・領域の才能が切磋琢磨しながら、日本から世界に通用する新グループの誕生を目指している。WARPs ROOTSのメンバーは、番組内で幾つかのチームに分かれており、ダンス、ラップ、ボーカルなどエピソード毎の様々なテーマをもとに戦いながら、365日間をかけてメジャーデビュー組が選出される仕組み。技術だけでなく人間力や精神性を高めるための仕掛けも用意されている。 動画はこちらから https://www.youtube.com/watch?v=ApKw7JpR9GI https://youtu.be/L_XpuMAWRvo THE MOMENTS of「1 on 1 POSITION BATTLE - UPSET TEAM BATTLE」
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danceU-15のブレイキン頂上決戦。RA1ONとCocoaが優勝!「Next Generations Games 2022」2023.03.112023年 3月11日(土)に渋谷区立北谷公園にて、「Next Generations Games 2022(ブレイキン)」が開催された。昨年 2022年11月の開催が雨天のためキャンセルになってしまった「Next Generations Games 2022」。本大会は、2月18日(土)に国立代々木競技場 第二体育館 特設会場にて開催された「ヒップホップ(Mix)」と「ダブルダッチ(Mix)」の代替大会に引き続き、「ブレイキン ソロ(Boys・Girlsの2部門)」の代替大会として開催された。 JUDGEはShigekix、KODEE ONE、YURIEの3名が務め、予選から決勝までブレイキンU-15の日本一を決める熱戦が続いた。通りがかった多くの通行人も足を止めて観戦する様子が見られ、休日の北谷公園は「ブレイキン」で大きな盛り上がりを見せた。 Bgirl部門 Bgirl部門ではサークルピックアップ形式による予選を勝ち抜いた、Cocoa、HINATA、HIYOの3名がTOP4に進出、そして昨年11月に開催された「Next Generations Games 2022 U-12 限定バトル」にて優勝したHARUもシードとしてTOP4に名を連ねた。 HINATA / ©Next Generations : Jason Halayko U-15の世代を代表する4名の中で、CocoaとHINATAの2人が準決勝を制して決勝に進出した。Cocoaは昨今のバトルシーンでも好成績を残しており、「Breakdance Dream Cup 2022」や「JDSF 関東甲信越ブロック選手権 2022」でも準優勝に輝いている注目のBgirlだ。対するHINATAもKRUMPやWaackのジャンルをバックボーンに持ち、ダンス力の高さを武器にブレイキンでも昨年から様々なバトルで頭角を現している実力者だ。 Cocoa / ©Next Generations : Jason Halayko 先攻のCocoaはクオリティの高いパワームーブに加えて、フットワークなども途切れないフローでムーブを構成していく。対するHINATAも他ジャンルの要素を入れ込んだステップやグルーヴで、オリジナリティあふれるムーブを展開した。 近年のブレイキンシーンの盛り上がりを象徴するようなレベルの高さを見せた両者の勝敗は、見事Cocoaが勝利。U-15のBGIRL 日本一となったCocoaは、「自分の中でバトルで優勝するのは今回が初めてでした。勝ち負けが全てではないと思いますが、今まで負けてきたことで得られたこともあったので今日の優勝は凄く嬉しいです。次はもっと今よりも上手くなって自信を持って踊れるようになりたいです。」とコメントを残した。 Bboy部門 左:RA1ON 右:yu_shin / ©Next Generations : Jason Halayko Bboy部門でTOP4に進出したのは、RA1ON、RAIA、Atsuya、そしてBgirl部門と同様、昨年11月に開催された「Next Generations Games 2022 U-12 限定バトル」にて優勝したyu_shinがシードとして参戦した。 全国各地からU-15トップレベルのBboyが集結した中で、決勝戦の組み合わせははRA1ON VS yu_shinの対決。多くの注目が集まったこのバトルでは、先攻で勢いよく飛び出したRA1ONが2000(ツーサウザンド)から1990(ナインティー)を3連発で決めるコンビネーションを見せ、戦いの火蓋を切った。対するyu_shinも負けじとエアートラックスを連発からスイッチで逆方向にエアートラックス、といったムーブを披露。1ムーブ目からのハイレベルな攻防に、観衆は驚きと共に大きな盛り上がりを見せた。 RA1ON / ©Next Generations : Jason Halayko そんな中でRA1ONは2ムーブ目も圧巻の貫録とバトル運びで、クオリティの高いムーブを展開。中学生らしからぬ完成度で見事優勝に輝いた。RA1ONはNext Generations Gamesを2連覇中であり、今回の優勝で前人未到の3連覇を達成した。 優勝後のコメントでは、「今回は優勝したら3連覇という事で大会に参加しました。そんな中で気持ちよく踊れて3連覇できたので良かったです。来年はこの大会に出れるラストの年なので4連覇を目指して狙いに行こうと思います!」と、大会4連覇を次回の目標に掲げた。 FLY DIGGERZによるダブルダッチ体験会 / ©Next Generations : Jason Halayko Valuence INFINITIESによるヒップホップ体験会 / ©Next Generations : Jason Halayko また今大会のコンテンツとして、準決勝前にはプロダブルダッチチーム「FLY DIGGERZ」によるショーケースとダブルダッチ体験会、そしてD.Leagueに所属する「Valuence INFINITIES」によるショーケース、ヒップホップ / ブレイキンの体験会も行われた。体験会に参加した多くのBboy・Bgirlたちは、楽しみながらも熱心に体験会に取り組む姿が見られた。 イベントの最後には「PICK UP PLAYGROUND」として参加者がトングとゴミ袋を手に取り、会場のゴミ拾いを実施。自らが踊った場所をきれいに清掃することで、このイベントを締めくくった。 PICK UP PLAYGROUNDの様子 / ©Next Generations 開催概要(ブレイキン) 日時:2023年3月11日(土) 会場:渋谷区立北谷公園(東京都渋谷区神南1丁目7-3)競技:ブレイキン ソロ(Boys・Girls)参加資格:中学校3年生以下の男女 エントリーフィー無料 ※必ず保護者の承認を得てエントリーすることプライズ:優勝・準優勝…トロフィーおよび2023年3月下旬に開催予定の「Next Generations Elite Camp & Awards」へのインビテーション主催:Next Generations 実行委員会主管:一般社団法人渋谷未来デザイン助成:公益財団法人日本財団協賛:KDDI 株式会社 / GoPro 合同会社 / 株式会社シブヤテレビジョン / 株式会社スポーツビズ / 東急株式会社 / 東急不動産株式会社 / バリュエンスホールディングス株式会社後援:渋谷区 / 渋谷区教育委員会 / 公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 / 一般財団法人日本ジャンプロープ連合運営協力:株式会社スポーツビズ / 株式会社IAM / 有限会社OVER THUMPZ / 渋谷区立北谷公園
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skateスケートボードを通じた社会貢献。”楽しさ”を伝えたい。 藤澤虹々可とPODコーポレーションが行った「POD Games」とは!?2023.03.09去る3月4日、日本を代表するガールズスケートボーダーの藤澤虹々可による初の主催イベント「POD Games」 がムラサキパーク東京にて開催された。今回が初の試みということもあり、終了後に彼女と運営会社を直撃。イベントに対する思いの丈を語ってもらった。 PODとの出会い イベント主催者の藤澤虹々可。 ―まずどういった経緯でこのイベントを開催することになったのでしょうか? 藤澤(以下 藤):きっかけは、2018年に同じムラサキパーク東京で開催した「SKATE EXCHANGE」というガールズイベントです。その時に運営されていた方が、現在POD Corporationで働いていて、そのイベントで知り合ったことから、私とPODさんとの関わりが始まったんです。 そんな縁から、以前私のお話を聞いてもらうディナー会を開いていただいたんですけど、その時にPODの社長さんが「またイベントをやりたいね」と言ってくださって、私もスキップ学園祭というイベントに関わらせてもらってすごく楽しかったし、やりがいも感じていたので、「やりたいです!」と話したら、後日連絡がきて開催が決まったという流れになります。そこから何月にやりましょうと具体的に話を進めたのが去年の11月なので、約4ヶ月かけて準備してきました。 ―その「SKATE EXCHANGE」で藤澤選手は優勝されていましたが、今回のイベントはそういった過去の実績があったからなのでしょうか? 藤:いえ、「SKATE EXCHANGE」はマライア・デュランとかアレクシス・サブローンとか、海外からもいろいろなプロライダーをゲストとして呼んでいたので、私はその中の1人という位置付けでした。 ただ運営の方とは別でも接点があって、海外のエージェーシーとの間に入って取り持ってくれたので、そういったイベント絡みでちょくちょくお世話になっていたんです。 イベント内ではスケートボードの体験会も行われた。 スケートボードを通じた社会貢献 最後の最後でメイク。オーディエンスからは拍手がわき起こる ―POD Corporationさんとはどういったことを行なっている会社なのでしょうか? こうして社名を冠にしたスケートボードイベントを催したのは初めてかと思うので、ご説明いただけないでしょうか? POD(以下 P):確かにスケートボーダーの方からしたら、急に出てきてよくわからないという方もいらっしゃると思います。簡単にご紹介させていただくと、当社は事業投資、資産運用など様々な事業を展開しているのですが、今回イベントを企画させていただいたのが企業価値の向上をESGの観点からサポートする「ソーシャルブランディング」というチームになります。私たちはESGのS。つまり「社会」を軸にスポーツ業界やNPOなどの多様なネットワークを活用しながら、企業様のブランディングをサポートしています。アスリートのキャスティングをしたり、様々な企業様のイベントやったりというところでスポーツと関わっています。 スケートボードを題材にした漫画作品『スケッチー』の作者、マキヒロチさんのブースも設けられた。 これからの可能性 オリンピック効果もあり、スケートボードをする子供は以前よりも確実に増えている。 ―数あるスポーツの中でスケートボードを選んだのには何か理由があるのですか? P:すでに皆さんがご存知のように東京オリンピックで急激に注目度が高まったことでスポーツ性が増しましたし、若年層の選手が多いというところから、伸びしろという面で、会社としてもこれからの可能性に非常に興味があったんです。ただスケートボードそのものにこだわってるというよりも、今回POD Gamesと名付けさせていただいたように、自社コンテンツとして藤澤選手の想いをサポートしたいというところの方が大きいですね。 例えば、これがサーフィンで環境に対する想いのある方がいて、環境を守るようなイベントしたいということであれば、そこをサポートするようなこともできたらなと思っています。スケートボードはもちろんなんですけど、それ以外でも今後はもっと多角的にアスリートの想いをカタチにできるようなイベントをするという可能性はありますね。 スケートボード本来の楽しさ 常に笑顔を振りまくガールズスケーター達。 ―今回の出場選手や開催場所、イベント内容はどうやって決めたのですか? 藤:私がこんなのがやりたい、ココでやりたい、こう考えているんですといったことをPODさんだったり、今回全面的に協力してくれたゆりゆり(村井祐里。長年ガールズスケートシーンを撮影し続けている映像作家)に相談して決めました。私はとにかくガールズのスケートセッションをやりたかったんです。大会や試合みたいなものは他にもあるので、皆で楽しくで滑ろうよ! っていう感じのものができたらいいなと思っていました。 その結果ベストトリックコンテストを行うことになったんですけど、すごく盛り上がったなと実感してます。「乗れ乗れー! 乗ったー!! ワー!!」と皆が沸くところも見れましたし、そういったスケボー本来の楽しさ、自由さを伝えるっていう私のコンセプトは具現化できたんじゃないかと思います。 ベストトリック終了後は皆で楽しくセッション。 ベストトリックで優勝した前田日菜の全越えキックフリップ ―イベント内容をベストトリックにしたのにはどんな理由があるのですか? 藤:他の大会、いわゆるオリンピック選手選考大会などになると、最初にランがあって、それが必ず点数に加算されるんです。だから仮にそこでミスしたら、もう優勝の可能性はほぼ潰えてしまいます。その後のベストトリックにしてもトライできる本数が決まっているので、とにかくプレッシャーがすごいんです。もちろんその先には名誉もあるんですけど、純粋に楽しむという観点で見ると、緊張の方が優ってしまうところも否定できないのではないかと思います。 でも今回のように制限時間内なら何度もトライできるベストトリックのルールにすると、気持ちの面でもリラックスしてできますし、成功する確率が低い、自分の持っている最高難度のトリックにもトライできます。何度失敗しても大丈夫なので、転び続けた末に制限時間ギリギリで成功したらオーディエンスもすごく盛り上がりますし、なおかつ優勝できたらエンターテインメント性もすごく高いと思うんです。 今回は制限時間終了後にも1人1トライずつ行うルールを付け加えたんですが、そこには「もっとエンターテインメント性をあげたい」という想いが詰まっているんです。そういったプロセスも含めて、私個人としてもベストトリックはすごく好きなんですよね。成功した瞬間みんなが喜びますし、そこにはスケートボードが本来持っているカルチャーの要素が詰まっているんじゃないかと思っています。 ベストトリック2位は上村葵。こちらはヒールフリップで全越え。 P:今回その藤澤選手の想いのところで共感したことがあるんですが、スケートボーダーって、意外と女性が少ないということを相談された時に、少ないとは思うけど、スケートボーダーって男女平等で、スケートボーダーであればみんなが友達みたいな文化があるんだということを聞いて、すごく素敵だなと思ったんです。私たちは企業のブランディングをする時にESGなどで女性の活躍推進を売り出すこともしているんですけど、そういったところなんかと関連づけて、スケートボードが持つ素晴らしい文化を、もっと一般企業さんにもアピールしていきたいと思いましたね。 3位の石丸葵はフロントサイド50-50グラインドからノーリーキックフリップアウトを披露。 藤:日本の社会だと、今も女性だからと差別とまではいかなくても、ちょっと不利な思いをすることって少なからずあると思うんです。でもスケボーの世界ではあまりなくて。もちろん男子と比べたらスキルは全然違いますけど、みんなが同じように接してくれますし、それがこの世界の良いところなんですと、PODさんに伝えたんですよね。 ベストトリックコンテストのトップ3の面々 初の主催イベントを終えて 初めてイベントを主催するとは思えないほど、MCもスムーズにこなしていた藤澤虹々可。 ―今回はゼロからイベントの運営を一通り経験されたましたがいかがでしたか? 終わった率直な感想をお聞かせください。 藤:皆に楽しんでもらえたので、ひとまず安堵してます。準備から頑張って、みんなで協力してやってきましたし、参加者さんの楽しんでくれる姿を見れたので、よかったなという気持ちでいっぱいです。 P:私たちは藤澤選手がそう思ってくれたことが何よりで、彼女が達成感を感じてくれてたのであれば、それが1番です。私達は彼女をサポートするという思いで、POD Gamesをやらせていただいたので、もし藤澤選手がよければ、今後も継続していきたいと思っています。 コンテスト終了後はもちろん滑る。そうして後輩達に自らの背中を見せていた。 ―なにか当日の印象的なエピソードはありますか? 藤:いろいろあったからひとつには絞れないですね。美優(伊藤)ちゃんが借りたのも含めてデッキを2枚も折っちゃったのは、いろんな意味で本当にヤバかったですし。(笑) ただみんなが盛り上がってるところとか、ちびっ子たちが頑張ってる姿は最高でした。メインイベントが終わって皆で滑っていいよっていう時間に、ベストトリックコンテストで決まらなかった技を一人で黙々と練習してる女の子がいたんですけど、やっぱりスケボーってこうだよね、順位よりも自分超えができるかだよね! って思いましたし、凜ちゃん(青木)が最後の最後にバックサイドフィーブルグラインドの全流しを成功させた時は、最高に盛り上がりました。 本当に思い出はたくさんあります。すごく良いもの見せてくれたライダーには感謝しかありません。ただベストトリックコンテスト中は自分も滑りたくてウズウズしてしまったので、次は絶対出ようと思います! しっかりとメイクしたものの、デッキを折ってしまい顔を覆う伊藤美優。 最後の最後できっちりメイクした青木凜のバックサイドフィーブルグラインド より幅広い世代が楽しめるイベントに イベントの最後には村井祐里の最新作『TSUMEATO』の試写会も行われた。 ―では今回の反省点も踏まえて、次回以降どんなことをやっていきたいですか? 藤:私はとにかく皆が笑顔で終わってくれたことが一番だったんですけど、欲を言えばもっともっとたくさんのガールズスケーターが来てくれたら嬉しいなと思いました。もちろん今回も多くの方が来てくれたんですけど、もっと大人のガールズスケーターも来れるようなコンテンツを増やしていきたいですね。20歳、30歳、40歳オーバーの方っていっぱいいらっしゃると思うので、そういう方々も来たいって思えるような、大人から子供までみんなが楽しめるイベントを目指して、これからも頑張りたいなと思います。 ―ありがとうございます。では最後にメッセージをお願いします。 藤:来てくれた皆さんには本当に感謝してます。次のイベントを早く開催してほしいという声があったのもすごく嬉しかったです。今回みたいなベストトリックコンテストももちろん盛り上がるんですけど、もっと競技競技していないというか、みんなが楽しめるコンテンツを作っていきたいと思っているので、次回もぜひ参加してください。どうもありがとうございました! 今回のイベント参加者達による集合写真
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surf『WSL whitebuffalo HYUGA PRO』で脇田紗良がQS3000初優勝、男子Vはフィリピンのジョン・マーク・トコン2023.03.053月5日に宮崎県日向市・お倉ヶ浜で開かれた『WSL QS3000 white buffalo HYUGA PRO』の最終日で、女子の脇田紗良、男子のジョン・マーク・トコン(フィリピン)が優勝を飾った。脇田は2022年3月のQS1000アジア・オープン以来となるQS2勝目、QS3000では初優勝となった。 脇田紗良 波のサイズはムネ〜カタとサイズアップ し、無風に近いコンディションの中、男子のクォーターファイナルがスタート。1ヒート30 分で争われた。終盤での逆転が目立つヒートが多かった準々決勝では、田中大貴、西慶司郎、ジョ ン・マーク・トコン、大原洋人がそれぞれラウンドアップ。セミファイナルヒート1では田中と西がそれぞれ6点台を揃えるハイレベルな争いを繰り広げたが、田中が2018年クイックシルバー・オープン以来となる2度目のQS決勝進出を決めた。一方のヒート2では、トコンが大原を下しファイナルへ駒を進めた。 ジョン・マーク・トコン 大原洋人 注目の決勝では、QSアジアランキング4位の田中と同10位のトコンが激突。 朝より波のサイズを落とし、北東風がわずかに吹くコンディションの中、セミファイナル終了からわずか 30分後のヒートに挑んだトコンが、開始早々、高いエアで6.50をマークして主導権を握る。田中も一度はポイントを上回ったが、そこから終盤まで激しいつばぜり合いが展開された。残り8分、再びエアリバースをメイクしてバックアップの点数を上げたトコンがリードを保ったまま、試合は終了。最後に笑ったのはトコンとなった。 ジョン・マーク・トコン 田中大貴 ファイナルの田中とトコン 一方の女子は、セミファイナルのヒート1で、15歳の池田美来が、QSアジアランキング1位の野中美波との激闘を制して自身初のQS ファイナルへ進出。ヒート2では、脇田紗良が都築虹帆を破って、池田選手が待つ決勝に勝ち上がった。ファ イナルはお互いになかなか思うような波をつかめず我慢比べの展開となる中、序盤から5点台を2本そろえた脇田が逃げ切りに成功した。 脇田紗良 池田未来 今大会の結果を受けて、QSアジアランキングが変動した。男子は、今大会2位の田中が4位から3位へワンランクアップ。優勝したトコンも10位から4位へ 順位を上げた。女子も、今大会優勝の3000ポイントを追加した脇田が、10 位から6位へ一気にジャンプアップ。3位松岡亜音との差を1092ポイント差に詰め、チャレンジャーシリーズ(CS)出場圏を射程内に入れた。5月からスタートするCSの出場 枠争いは、残り2戦。いずれも3月にオーストラリアで開催される。アジア地域の出場枠は、男子がランキング上位 5人とワイルドカード枠を加えた計6人、女子が同3人とワイルドカード枠を加えた計4人に与えられる。CS出場枠をかけた熾烈な争いからいっそう目が離せない。 脇田紗良 脇田紗良のコメント 決勝のパフォーマンスは納得できるものではありませんでしたが、最初に何本か決められたし、ラウンド・オブ・16 でもハイスコアを出せたので、そこは自分が成長したところだと思います。次も頑張ろうというモチベーションにもなったので、優勝できて良かったです。ここで優勝したことで CSへの希望が見えてきたので、CSに向けてオーストラリアの2戦でも経験を積みたいと思います。 ジョン・マーク・トコンのコメント ファイナルは良い風が吹いて、パーフェクトのコンディションでした。エキサイティングな大会で、日本で優勝できて最高の気分です。 大会結果 <男子>優勝 :ジョン・マーク・トコン/フィリピン 準優勝:田中大貴(たなか・だいき)第 3 位 :西慶司郎(にし・けいじろう) 第 3 位 :大原洋人(おおはら・ひろと) <女子>優勝 :脇田紗良(わきた・さら) 準優勝:池田美来(いけだ・みらい)第 3 位 :野中美波(のなか・みなみ) 第 3 位 :都築虹帆(つづき・ななほ) 大会概要 名称:WSL QS3000 whitebuffalo HYUGA PRO (ホワイトバッファロー)開催日:2023 年 3 月 2 日(木)~5 日(日)会場:宮崎県日向市お倉ヶ浜賞金:Men:$30,000AUD、Women:$30,000AUD参加選手:Men:74名、Women:19 名公認:World Surf League Asia Pacific(APAC)主催:HYUGA PRO 実行委員会日向プロ(一般社団法人サーフィン・ジャパン・インターナショナル、株式会社ケイズプロ ジェクト、 SketchBook,Inc.)特別協賛:whitebuffalo(株式会社ケイズプロジェクト) 協賛:MIZUNO、カネボウ「ALLIE」、上田安子服飾専門学校、セロリー株式会社、株式会 社トボガン、株式会社パワープロジェクト、サーフ・ハードウエア・インターナショナ ル・ジャパン株式会社 後援:宮崎県、日向市、日向市教育委員会、日向商工会議所、日向市観光協会、MRT 宮崎 放送特別協力:日向市サーフィン連盟 、日向市サーフィン業組合、株式会社ソラシドエア、 マハロレンタカー宮崎協力:NPO 法人サーフアンドシー、NSA 宮崎支部、他運営事務局: 一般社団法人サーフィン・ジャパン・インターナショナル(SketchBook,Inc.内)