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INTERVIEW

【独占インタビュー】プロフリークライマー安間佐千

オリンピックはひとつの大きなチャンス

安間佐千

日本人初となる5.15aグレード登攀。2012年、2013年と2年連続でワールドカップリード年間総合優勝。2015年は活躍の場をコンペティションから岩場へと移し、「5.14dを 10本登る」という目標を掲げ海外で経験を積み、進化を続けるファイブテンサポートのプロフリークライマー“安間佐千”選手に「2016年の目標」や「オリンピック」について株式会社キャラバン協力のもとインタビューを行った。

—2015年のクライミング、特に海外での経験から学んだことを教えて下さい。

安間:2015年は、それまでずっとコンペを頑張ってきてた流れを岩にシフトしていく1年でした。そのシフトしていく過程で、自分には岩の経験がすごい欠けてるかなと思って、もっと先の大きな目標に向けて頑張っていくうえで、2015年は「経験を積む年」にしようということで「5.14dを 10本登る」という目標を立てました。
この目標の意味は、とにかく世界中の色んな所で色んなルートを完登して、とにかく量をこなしつつ、いろんな経験を積んだ一年でした。
この目標を達成していく過程で、世界中の色んな質感の岩だったりとか、色んな天候に出会うことができました。
キナバルでは激しい天候に揺さぶられたりしましたし、フランスでは予想外の苦戦を強いられたりしました。経験という意味では、本当に濃い一年でしたが、この「経験を積む」という部分では充分に積み重ねられたと思っています。

2015年のクライミング中でも一番忘れられないのは、やっぱりセユースのJungle Boogie(5.15a)かな。すごい苦労したという意味で心に残っています。ここから学んだことはたくさんありました。
ただ(ルートに)ぶつかっていって、ひたすらぶつかりつつけるだけでは突破口は 見つからないっていうことを学びました。結局僕はぶつかり続けて最後に登れたんですけどね。
完登までに惜しいトライは何度もあったんですけど、日程的にも最後の最後だという気持ちが、最終日の完登に繋いでくれたんだと思います。 これは不思議な例えですけど、目の前に幸せや成功があるけど、掴めない。
成功を先延ばしにしていたというか、その上手くいかない自分にハマり続けたいという深層心理があったのかもしれません。もちろん表面 的には完登したいという意志があるにもかかわらずですけど。

安間佐千
—2016年の目標、具体的なエリアやトライしたいルートがあれば教えてください。

安間:いま具体的になっているのは、2月のスペインツアーの「First Round First Minute (5.15b)」を登ることです。

このルートは現在までに第3登まで出ているので、完登することで大きなニュースになることはないと思うんですけど、このルートの短くてパワフルなスタイルは、僕が将来登りたいと思っている5.15cグレードに向けてこのルートに必要とされる能力はキーになってくると思いチョイスしました。あとは春には岡山のプロジェクトに挑戦して、完成させたいと思っています。

安間佐千
—2016年の目標を通して、世界に表現したいことをおしえてください。

安間:今年は、本当は5.15cに行きたいんですけど、まだ実力不足なのかなと 思っています。去年は5.15bを触る勇気さえもなかったんです。その時の苦労をまたすると思うと、ちょっと気が引けていました。
今年はメンタル的にもそこから回復もして、挑戦していく準備はできてると思います。また5.15bを何本か登って行きたいと思いますが、目標をどう立てて世の中に伝えていくかはまだ悩んでいるところです。
昨年立てた目標は、とてもハードで、義務感的なところで頑張っていた部分もあったので、今年の目標に関しては自分の中でゆとりをもちつつも、しっかりとしたアイデアに向かって頑張っていけたいいのかなと思います。
あ、Jumbo Love(カリフォルニア)とかやりたいですね!このルートは自分の中でしょっちゅうやりたいと思っているんです。あそこにはそれしかないから、チームを組むのが大変ですね。これはまた秋くらいかな。

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FINEPLAY編集部

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