ナイキは三井不動産レジデンシャル株式会社と共同で、すべてのアスリート*が気軽にスポーツを日常化でき、コミュニティと共にスポーツの新たな体験を生みだすスポーツパークの新しいコンセプト「TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORT .ART」を10月10日(土)にオープンする。
ナイキはパークのデザインを担当しており、東京のスポーツを楽しく刺激的な体験を創出できるようデザイン面もよりインクルーシブで鮮やかなスポーツパークに仕上がっている。
“スポーツの日常化”という課題へのナイキの取り組み
東京は世界の大都市と比べてみてもスポーツをする場所が少ないという課題がある。またそのような環境の中、日本の今の若い世代はスポーツをすることが少なく、アクティブではない世代とも言われている。
ナイキは子どもから大人まで遊び心をもってスポーツに参加できる場を提供することで、“スポーツの日常化”という課題に取り組んでいく。
また、NIKEアプリを中心にデジタル・エコシステム(nike.com, Nike Training Clubアプリ, Nike Running Clubアプリ, SNKRSアプリ)を活用しながら、パークと近隣地域をはじめ、様々なコミュニティや利用者がプログラミングやイベントを通じて、一緒にスポーツ体験を作り上げることで参加のモチベーションを高めていくこととなる。
インクルーシブデザインを取り入れた設計
「TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORT .ART」の設計には、インクルーシブデザインを取り入れ、子どもから大人、スポーツの経験やスキル、障がいの有無に関係なく、すべてのアスリート*を最大限サポートしストレスなくスポーツを楽しむことができる環境となっている。
全長約280メートルのランニングトラック、3×3のバスケットボールコート、初心者でも楽しむことができるスケートボードプラザを中心に、広場では回転遊具などもあり、ヨガやダンスなど様々なスポーツを楽しむことができる。
さらに段差がなく、勾配角度5%未満にしたバリアフリーデザインも取り入れたことで車いすの方でもパーク内を移動でき、スケートボードプラザの回転遊具では、エリア内の様子を360度見渡すことができる設計となっている。
ランニングトラック・バスケットボールコート・広場などのフロア素材には、ナイキ製品の製造工程で発生する廃材や使用済み製品を再利用したNike Grind(ナイキグラインド)を使用。二酸化炭素排出ゼロを目指し、地球環境、そしてスポーツの未来を守ることをコンセプトにサステナブルデザインも取り入れたスポーツパークとなっている。
アスリート*:IF YOU HAVE A BODY, YOU ARE AN ATHLETE(身体さえあれば誰もがアスリートである)-共同設立者ビル・バウワーマン
TOKYO SPORT PLAYGROUND
TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORT .ARTは、6つのエリアからなり、それぞれのエリアで様々なスポーツを楽しむことができる。
また、クラブハウスにはシャワーやロッカールームがあり、スポーツを快適に楽しめるようになっています。また、本施設は、オレゴン州ポートランドにあるインクルーシブ・プレイグランドのデザインをサポートする非営利団体「ハーパーズ・プレイグラウンド」とナイキが共同でデザインしている。

パークは日本でも人気の高かったシューズからインスピレーションを得たデザイン
各年代を代表する6つシューズからインスピレーションを得たデザインを各エリアにグラフィックで表現し、ナイキの歩みをパーク内に記している。
ランニングトラックのデザインは1960年代を「はじまりのものがたり」と題し”コルテッツ”から、遊具がある広場のデザインは1970年代を「ナイキブランドの誕生」と題し”ワッフルトレーナー”から、ジャングルジムのデザインは1980年代を「新しい場所へ」と題し”ラバハイ”から、3×3のバスケットコートのデザインは1990年代を「世界中に羽ばたく」と題し”エアレイド”から、スケートボードプラザのデザインは2000年代を「スポーツとストリートの出会い」と題し”SBダンク”から、パークを一望できる高台のデザインは2010年代を「エアの進化」と題し”エアマックス”からインスピレーションを得ている。
環境面での取り組み
パーク全体のフロア素材の一部にNike Grindを用いて、地球環境に配慮したサステナブルデザインも取り入れている。ラウンジスペースの内装材、椅子やテーブル、小物には、倉庫などの外壁として使われていた板材、家屋解体で発生する廃材、産業廃棄物の木材パレット等が再利用されている。また、施設内に自動販売機はなく、無料のウォーターサーバーを設置し、マイボトルの持参をお願いすることで、ゴミの削減に取り組む。
Nike Grind(ナイキグラインド)とは
Nike Grindとは、ナイキの余剰製造素材とアスレチックフットウェアをリサイクルして作られた素材で、新しいフットウェアやアパレル、プレーをするためのサーフェイスに至るまで、幅広く使われている。この素材は、何も無駄にしたくないという思いから生まれ、アスリートのための持続可能性を念頭に置いて作られている。ラバー、フォーム、レザー、繊維の混合物を分離し、広範囲の顆粒に粉砕し素材化。製造して終わりではなく、使われなくなった後の製品ライフサイクルもデザインすることでナイキはサステナブルへ真正面から取り組んでいる。
バリアフリーデザインを取り入れたロッカールームやトイレ
使いやすさにこだわったジェンダーレストイレや、車いすの方でも利用可能なシャワールームなどがクラブハウス内に完備されている。
①CORTEZ TRACK (コルテッツトラック)
パーク全体を取り囲む様に配置され、独特のトラックの形から、常識を打ち破る高低差まで、非日常感溢れる1周280mのランニングトラック。トラックには、ナイキの前身であるBlue Ribbon Sports(ブルーリボンスポーツ)のロゴがあしらわれ、フロア素材にはNike Grindを使用している。
デザインインサイト:NIKECORTEZ(1960年代)
最も歴史のあるアイコニックなシューズ。1967年にナイキの前身であるブルーリボンスポーツとして、日本のスポーツメーカーのシューズをアメリカで輸入販売していた頃に、2社の契約の一環として製作された。1971年にナイキブランドを立ち上げ、日本のスポーツメーカーとの関係は終了し、その後、1974年にナイキが「コルテッツ」の商標権を得ることとなった。

②WAFFLE TRAINERSQUARE(ワッフルトレーナースクエア)
自然からインスピレーションを得た遊び心溢れる遊具と、様々なスポーツを楽しむことが出来る広場。広場では、ヨガやダンスなどスポーツのジャンルに捉われることなく様々なアクティビティが楽しめる。また、フロア素材にはNike Grindを使用している。
デザインインサイト:NIKE WAFFLE TRAINER(1970年代)
ランニングシューズに革新的なアイディアを生んだワッフルソールのシューズ。オレゴンで生まれたアイディアは、1973年に日本の工場で初めて製造された。この革新的なデザインのシューズは、発売後間も無くしてランナーの人気を得て、その40年後には日本のデザイナーとのコラボレーションにも登場するなど、現在でもスポーツを超えたスタイルアイコンとしての地位をも獲得している。

③ACG ADVENTURE (エーシージーアドベンチャー)
ボルダリングからインスピレーションを得た立体ジャングルジム。360°どの方面からもクライミングが可能。※この遊具は、年齢が6歳以上の子どもが対象。
デザインインサイト:NIKE LAVA HIGH(1980年代)
80年代に入ると、ナイキはランニングやチームスポーツ以外の分野にも拡大を始め、アウトドアのハイキングやクライミング向けのラバハイのようなカラフルなシューズやアパレルのデザインを開始。後にACG(エーシージー):オール・コンディションズ・ギアと呼ばれるコレクションとして展開されている。
日本を含む世界中の自然豊かな行楽地からインスピレーションや名前を得ており、ラバハイ、ラバドーム、タカオなどのスタイルは、現在でも根強いファンに愛されている。

④AIR RAID COURT (エアレイドコート)
色彩かなコートデザインが特徴的な向かい合った3.3のバスケットボールコート。一体利用でフルコートのプレーも可能。
デザインインサイト:NIKE AIR RAID(1990年代)
1990年代に入ると、バスケットボールの人気が世界中に広がっていった。野外のバスケットボールコートが世界にも増える中、日本でもナイキが原宿に3人制ゲーム用のコート「NIKE HOOP-TOWN」を作るなど、その流行の先端を走っていた。ナイキのデザイナーのティンカー・ハットフィールドは、アウトドアコートでプレーする人たちに向けてシューズをデザインしようと考え、野外に対応する頑丈さと、バスケットボーラーにも、スニーカーヘッズにも愛されるスタイルを兼ね備えたエアレイドを生み出した。

⑤SB DUNK SKATEPLAZA(エスビーダンクスケートプラザ)
ステア、バンク、ボックス、レールなどストリートのあらゆる要素が詰まったスケートプラザ。車いすでも楽しめるインクルーシブ・ホイールがあり、初心者でもスケートボートが楽しめる。
デザインインサイト:NIKE SBDUNK(2000年代)
2000年頃には、スケートボードは、アウトサイダー達の趣味や子ども達の遊びという枠から、国際的にも認められるスポーツの地位を確保していた。そして更に、スタイルやカルチャーにおいて多大なる影響力を持つ存在へと変貌していった。パークのデザインにも見られる、その中でも特に有名となったダンクプロSBコラボレーションを皮切りに、スポーツ、ストリート、ファッションとの完璧な融合を果たし、日本におけるナイキSBの黄金期の幕開けを飾った。

⑥AIR MAX TERRACE (エアマックステラス)
パーク内すべてのエリアが一望出来る高台。
デザインインサイト:NIKE AIR MAX(2010年代)
ナイキエアが初めて商品に搭載されたのは1978年、日本製のテイルウインドの中だった。しかし1987年3月26日のエアマックスの誕生まで、エアバックは見せるためのものではなく、機能として内蔵されているものでしかなかった。その後、エアバックは年々改善されていき、今となっては新しいモデルには欠かせないエアマックスのアイコニックな特徴となった。エアマックスの人気と進化は止まることなく、毎年、世界中で3月26日をエアマックスデーとして祝福している。

CLUB HOUSE (クラブハウス)
ラウンジスペースとレセプション、ロッカースペースが入った、TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORT .ARTのエントランス。

施設概要
「TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORT .ART」(トーキョースポーツプレイグラウンドサポ―テッドバイスポーツバイアート)
<オープン日> 10月10日(土)
<営業時間>平日15:00~21:00(最終受付20:00)、土日祝日10:00~21:00(最終受付20:00)
※イベントにより営業時間が変わることがございます。
<所在地/交通> 東京都江東区豊洲6丁目4-1
ゆりかもめ「新豊洲駅」徒歩2分/東京メトロ有楽町線「豊洲駅」徒歩13分
<利用方法>NIKEアプリからの事前登録制となります。
※一般開放日(主催・運営:三井不動産レジデンシャル)は当日利用も可能です。(受付にてNIKE アプリから登録していただきます)
※一般開放日、年齢による注意事項などの詳細に関しては下記をご確認ください。
※新型コロナウイルス感染症の予防及び拡大防止策に関しては下記をご確認ください。また利用人数を制限する場合がございます。
<お問い合わせ>
「TOKYO SPORT PLAYGROUND SPORTx ART」に関するお問い合わせはTOKYO SPORT PLAYGROUND事務局(info@tokyo-sp.com )までご連絡ください。
<敷地総面積>6,995.46㎡
<企画・施設運営>三井不動産レジデンシャル株式会社
<企画・デザイン>ナイキジャパングループ合同会社
<協賛>東京ガス株式会社、東京ガス不動産株式会社、無印良品
SPECIAL EDITION

FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
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●今日 ○イベント開催日
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others「武術もストリートも大切に」3年ぶりの国内トリッキング大会『極限武術GATHERING』 オーガナイザーDaisukeに大会直前インタビュー!2022.06.24来る7月18日(月)にコロナ禍以来、初の国内トリッキング大会『極限武術GATHERING』が開催決定した。トリッキングとは「XMA(エクストリームマーシャルアーツ)」と呼ばれる武術発祥のカルチャーであり、中国武術・テコンドー・カポエイラ・ブレイクダンスなどのジャンルが合わさって誕生した新しいスポーツ。今回は、トリッキング世界王者 Daisuke(TOK¥O TRICKING MOB)による合同会社TTMを主催に様々な試みを加えた”異例”のトリッキング大会となっている。 FINEPLAYは今大会のオーガナイズを務めるDaisukeにインタビューを実施。大会に込めた想いから、将来的なトリッキングのビジョンまでを深く語った。 Daisuke(以下:D) 「シーンに一石を投じる」新たなフォーマットを導入した革新的な大会へ まずは今大会『極限武術GATHERING』を開催しようと思ったキッカケを教えてください D:このコロナ禍の中で若いプレイヤーたちが練習した技術を発表する場が無い状態が続いていました。そして今コロナの影響が収まりつつある中で、シーンに一石を投じる様な大会をしたいなと思ったことがキッカケです。 今回バトルジャッジで初めてスコア制を導入した理由を教えてください D:これはスノーボードやスケートボードなど、基本的にオリンピック化されているスポーツなどをモデルにしています。それらは得点化がされていて、それが基準の一つだと思っているので今回業界初のスコア形式のジャッジを導入しました。完全に今後、国際大会化することを目標にしてこの制度を取り入れたかたちになります。また、大会の信頼にも繋がると思っているのでジャッジシステムはしっかり詰めてやっています。 写真提供:Daisuke 「勝ち上がった選手にバトルユニフォームの支給」というシステムもありますが、これはどういった狙いがあるのですか D:このロールモデルになっているのは格闘技ですね。ボクシングやキックボクシング、MMAなどで彼等はパンツに企業・スポンサーのロゴをつけて試合していますが、それがある種の興行だと思っています。 ストリートスポーツもそういうのを早めに取り入れた方が、スポンサーさんが一丸となって選手を応援するシステムが作れると思います。ゆくゆくは選手1人1人に対していろんなスポンサーさんが着くようなシステムづくりの先駆けとして、今回はこのシステムを取り入れました。 更にゲストワークショップでは、初心者向けのプログラムも打ち出されています。具体的にはどういった内容で行われるのですか D:トリッキングの大会は国内で今までたくさんあったんですけど、ワークショップだったりトリッキングを体験できるスペースというのはあまり無かったのが現状でした。そこでプレイヤー以外の方にトリッキングに触れてもらって、本物のバトルを目の前で見てもらう事で、こんな大きい魅力的なスポーツなんだよっていうのを伝えたかったです。同時に全年齢の人がトリッキングの基礎や型に触れるきっかけとなるワークショップを今回は行います。 写真提供:Daisuke 今回の大会に参加するプレイヤーに期待したいポイントはありますか? D:特に今回はスコア制ジャッジで合計点の勝負になります。難しい戦いになると思いますがスコア制だとより気が抜けない、油断が出来ない戦いになってくるので、今発表されている3つのスコア、”Difficulty”(難しさ)、”World standard score”(世界水準点)、”Character”(個性)、をよく考えて「戦略的に上手く勝ってほしい」と思っています。 3つの中で「ワールドスコア(世界水準点)」とありますが、これはどういった基準なのですか? D:これは審査する時点での世界最高基準でコンビネーションの基準を1つ決めて、そのムーブがどれくらい価値のあるムーブなのかというのを点数付けします。この「世界基準点」が無いと難易度で測れないムーブが出た時に採点し損ねてしまうので。 基準を決めておくからこそ得点化し易くなる、ということなのでしょうか D:はい。常にトリッキング界は新陳代謝が激しいので、それについていけるような採点基準だと思っています。「技の難易度」とは違って、世界基準から見たら「何点だね」という形で、常にアップデートした採点をしていきます。なので一番伸びづらいポイントであり、世界のトップランカーはその点数が伸びて勝ちやすくなるといったスコアになります。 写真提供:Daisuke 今大会で「こんなプレイヤーに勝ってほしい」といった想いはありますか? D:個人的ではあるのですが、クリエィティブが勝ってほしいと思う面もありつつ、とにかくスキルがある人に勝ってほしいなとも思っています。今回の大会の採点基準だと、中盤くらいまではクリエイティブが勝ちやすく、最終的には誰にも真似できないような技術を持った選手がギリギリ勝つと思っています。そんな中、トップランカーたちをクリエイティブの選手が追い上げる様な構図になったら面白いですね。 「トリッキングが持つ2面性を押し出したい」 写真提供:Daisuke 「極限武術GATHERING」という大会名に込めた意味などがあればお聞かせください D:トリッキングは元々源流がXMA(エクストリームマーシャルアーツ)という武術なのですが、中国語の表記が「極限武術」なんです。それは日本でも意味は通じるし、正直 Trickingっていう横文字よりも分かりやすいなっていう印象もありました。 トリッキングが持つ「ストリートスポーツと武術の2面性」の中で、武術の部分もストリートの部分も両方押し出したいっていう意味で横文字と漢字で上手くストリート調にまとめるにはどうしようと考えていました。その中で「極限武術」がピッタリだなと思い、この大会名になりました。 写真提供:Daisuke 「トリッキングが持つ2面性」という部分でご自身で考えている事はありますか? D:本当に自分がこんなにトリッキングに熱くなっている理由のひとつが「トリッキングが持つ2面性」なんです。例えばガム食べながら大会会場に入ってくる人もいれば、道着で礼をして会場に入ってくる人もいるみたいなカルチャーなんです。 トリッキングは一見派手ですが、源流を辿ったら型もあるし、蹴りのミットの基礎練習もあるし、太極拳みたいなゆっくりな型もできます。対して、フリースタイルでオシャレをしたりなど、その人たちのタレント性を使ったサブカルチャー的要素もあります。 そういった武術の面での要素と、フリースタイルなサブカルチャー的要素の「2面性」を大切に、深堀りしてより広めていきたいなというのは個人的に思っています。大会によってもその背景で全然ルールは異なってきますが、トリッキングの軸の中にも様々な要素で多様化しているので、自分はそこがとても面白いなと思っています。 創意工夫の詰まったイベントに 写真提供:Daisuke 今回大会を開催するにあたって大変だったことや、苦労した点はありますか D:自分が主催で大会をやるのは初めてなのですが、実は全部順調に思えてるんですよね(笑)逆に何をミスするのか分からなくて、イレギュラーが思いつかないんですよね。それが逆に怖いですが、今はとても順調です! コロナ禍を経たうえで工夫されたポイントはありますか? D:今回はライブ配信にもチャレンジしています。ライブ配信中にユニフォームが写ったりコマーシャルを流したり、オンラインレッスンの宣伝だったり。今までのトリッキングの大会はそこまでそこに重きを置いていませんでしたが、ライブ配信自体が身近になった中で「発信」という意味でライブ配信も面白い視点で行っていきます。 逆にオフラインの「現場でしかできない事」でこだわった点はありますか D:グッズの販売ですね。スポンサーさんの商品展示も一つの要素ですが、サブカルチャー育成としてアパレルのポップアップみたいに商品のブースをしっかり設けています。 「トリッキングに費やした時間が無駄にならないような環境を作るのが自分の役目」 写真提供:Daisuke 最後にトリッキングカルチャーに対して将来的・長期的なビジョンがあれば教えてください。 D:トリッキングの2面性を使って、選手は企業さんと協力関係にあって選手として活躍していけるような環境を作っていきたいです。更にはサブカルチャー面も育成してお金が回るシステムを作っていきたいです。 今トリッキングをやっている人が費やした時間を損しないような環境を用意することが役目なのかなと思っています。今大会はそういった目標の先駆けの大会になれば良いなと思っています。みんなが選手を目指さなくても、嗜んでやっている人も増えてきたので、逆に今度は「トリッキングに携わって働いていきたい」っていう人たちも報われるようなシステムも構想として見え始めてきました。なので、今後しっかりそういった環境を自分たちが作っていきたいです。 Daisuke プロフィール 写真提供:Daisuke 2016年日本で行われた3種類の全日本大会すべて優勝、さらに世界大会HOOKED GATHERING2017にて日本人初王者に輝く。メディアやエンターティメント活動に富み、弟のReijiと共に行うシンクロトリッキングなど、新しいトリッキングの可能性を広げている。
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bmx「今の自分しかできない事をやり続ける」BMXライダー 早川 起生の見据える未来2022.06.22現在、BMX FLATLANDシーンにて飛ぶ鳥を落とす勢いで「X Games Chiba」「FISE」など数々のタイトルを獲得し、注目を集めているBMXライダー、早川起生( はやかわ・きお =20歳 )。彼は先月にRed Bullとのアスリート契約を締結し、日本人BMXライダーとして新たな可能性を広げている。そんな今大注目の彼にFINEPLAYは独占インタビューを敢行。気になる大会の裏側から生い立ち、今後の展望まで、早川起生の素顔に迫った。 早川 起生(以下:K) X Games、FISEを制した早川起生の軌跡 photo by Hikaru Funyu / ESPN Images まずはX Gamesの事からお伺いします。出場が決まった時はどのような気持ちで挑みましたか K:嬉しい気持ちはあったんですけど、同時に凄い複雑な気持ちもありました。僕はリザーバーとしての出場だったので、欠場になってしまった海外の選手に感謝する訳でもないですし、本当に複雑な心境でいました。でも一緒に練習させてもらう中で、皆やっぱり気合の入り方が違って、初めて見る技だったり構成だったり、そういった面では気合はめちゃくちゃ入りましたね。 早川選手はライディングの構成やルーティーンは毎回変えていたりするんですか? K:X Gamesでは凄い詳しい話になるんですが、2本どうしても自分が出したい技がありました。特に決勝戦は守るものも何もないので自分の中で1番難しいと思う技をやりましたし、自分が出来る最大限を発揮しました。 photo by Hikaru Funyu / ESPN Images FINALが終わった後の心境はいかがでしたか K:大会に出た以上、もちろん優勝したいという想いはあったんですけど、それよりも技を決めたいという気持ちの方が大きかったので、決勝戦で技を決めたときは自分が一番興奮していたかもしれないです。自分の持ち時間が終わった時には達成感みたいなものが結果が出る前からありました。X Gamesの舞台のために練習してきた技だったので、勝敗が分かる前から達成感が凄かったです。 photo by Hikaru Funyu / ESPN Images 優勝が決まった瞬間はいかがでしたか K:言葉にならなかったです。嬉しい、という気持ちを感じる前にみんなに胴上げしてもらって、ただ単にやり切った感というか、達成感がこみ上げてきました。嬉しさを感じる前に、様々な感情がありました。 先日行われた FISE は X Games を優勝してからの大会だったと思います。FISEはどういった気持ちで挑みましたか? K:とにかく人が多くて、初めてのFISEという事もあり、他の大会とは全然違う緊張感の中でのライディングでした。開催地のモンペリエに行く前は昔のFISEの動画を見たり、FISEっていう大会のジャッジの仕方だったり、どういったライディングをすれば評価されるのかというのを調べてモンペリエに行くくらい、特に緊張していました。でも初のUCIワールドカップだったのでそれぐらいの気合を入れて挑みました。 周りの早川選手を見る目も、X Gamesなどを経て変わってくると思いますがその点は意識されましたか K:やっぱり意識はしました。X Gamesで自分は勝ったのでここで負けられないという気持ちはありました。特にX Gamesに出ていた選手もみんな出ていたのでかなり意識しちゃいましたね。 FISEの時は出したい技や考えていた構成はありましたか? K:FISEはどの様にしたらいい点が取れるのかジャッジによって違うのですが、公式ルールに沿って得点を出すためにはどうすればいいのかという事は考えて練習していました。なので手堅くいく時、挑戦する時はしっかり選別して本番も挑みました。 予選の時はなかなかうまくいかず予選落ちの危機だったとお伺いしましたが K:一回戦目の一回目でミスしてしまって、そこから調子を戻せずかなりグダグダになってしまいました。ここ最近国際大会に出ていて、あんなにグダグダなライディングが無くて、頭が真っ白になって最後まで切り替えられませんでした。本当にパニックになっていました。 そのマインドの切り替えはどこかのタイミングでできたんですか? K:僕がダメダメだったライディングの後に一日だけ練習だけできる日があり、その後が2回戦という形式でした。その一日だけ練習できる日が本当に重要でした。最初は長いと思ってたんですけど、逆に長かったのもあり、その1日でミスしてしまった理由を考えながら練習して切り換えることができました。 photograph by ©︎JFBF 特に日本人選手は今回、佐々木選手や荘司選手など、高得点をだして、早川選手が最終ライディングでした。その時の気持ちはどうでした? K:僕は人のライディングを見ない時があって、今回は特に緊張していて自分の世界に入って集中していました。裏にいても舞台の盛り上がりは聞こえてきていて、荘司ゆう君のスコアが「本当にヤバイ!」みたいなのは聞こえてきていたんです。 僕のいるところからモニターも見れないし、ライディングも見ていなくてかなり焦りました。荘司ゆう君の出番は前半グループというのもあって、更に佐々木モトさんは僕と同じグループで僕の前の前に乗って90点だったので、「ちょとこれヤバいな」っていうのは感じていましたね。 最後自分のライディングをした時に、出そうと思ってたトリックは頭にありましたか? K:ありました。でもその技はモトさんや荘司君が90点台を出したから切り替えようと思ってたわけではありませんでした。そこで普段やらないようなことをやるよりも、しっかり考えてきたことをやろうと思ってました。焦った気持ちもあったんですけど、そこだけはブレずに自分がやってきたことを見せようというのは思ってました。 X Gamesに続き連覇になったと思うのですが、自分の中で大会に向けてやっていたことはありますか K:X Gamesも今回のFISEも勿論なのですが、どうしても決めたい技を集中的に練習していたのが特に大きかったと思います。日本の大会とかでは全体的に「こういうルーティーンをしよう」って平均的に練習をするんですが、X Gamesでは決めたい技をただひたすら毎日繰り返していました。FISEもそんな感じで練習して大会に挑みました。 photograph by ©︎JFBF 直近で達成したい目標などはありますか K:やっぱり新しい技を作るとか、ワールドカップで優勝したいとかはもちろんです。それに付随して、周りがやっていないことを進んでできればいいなと思っています。今回のFISEやX Gamesでリザルトを取れてからどう動くかが凄い重要で、行動面でも新しいことをできていければ良いなっていうのは思ってます。 それが今の目標でもあり、BMX FLATLANDを知らない方に知ってもらって、更に応援してもらえるように、今の自分しかできない事をできるようになりたいと思っています。 海外に挑戦するキッカケ 海外に挑戦しようと思ったキッカケを教えてください K:キッカケは海外の大会に招待してもらったことです。お金の面だったり、自分が一人で行けるのかっていう話だったり、だいぶ家族で話し合ったりはしましたが、海外の人から招待してもらえるっていうのは凄く光栄なことだと思ったので何とかして自分で行こうと思いました。 ルクセンブルグの大会もスイスの大会も招待されたので行きました。大会に招待されたら自分も何かが重ならない限りは行きたいと思っていますし、そういう面で海外に行くことは最近増えました。 初めて海外の大会はどうでしたか K:一番最初の印象はとにかく見てくれてる人だったり、その国の人がとにかく暖かかったという印象が強いです。自分が技を決めて凄い盛り上がってくれるっていうのは日本でも全然ある事なんですけど、ライディングが終わった後に話しかけてくれたり、対戦相手ですらも僕が技を決めたら喜んでくれたり、凄く暖かさを感じました。 帰りの飛行機で荷物のX線をやった時に、僕はトロフィーを預けれなくて手持ちで行ったんですよ。そこでカバンの中身がトロフィーだってことを知って、空港の人たちがその場で「おめでとう!」と祝ってくれたこともあって。「暖かすぎるなぁ!」というのは感じました。 日本の大会と海外の大会の違いなどは感じましたか? K:一番感じたのはリスペクトじゃないけど、バトルの相手に対する気持ちみたいなのは見習わなくてはいけないなっていうのはありました。X Gamesでも取り上げて頂いてるんですけど、決勝戦の相手のアレックス・ジュメリン(フランス)は、僕がスピンしてるときに、場を沸かせるために煽ってくれたりしてくれていました。 対戦相手ってバトルしてるのでそういう気持ちになれないこともあると思うんですよ。応援していても心のどこかで倒す、倒されるっていう気持ちもある中でそういうのを一切出さないでライディング中に応援してくれるっていうのは、自分が一番これから見習っていかなきゃいけないことだと思っています。 BMX FLATLANDに出会うまで「何もないところから生み出せるFLATLANDに惹かれた」 photo by Hikaru Funyu / ESPN Images 今、練習は1日どのくらいやっているんですか K:1日7~8時間くらいはやっていますね。今の自分の練習場所である、借りている倉庫で練習しています。フィジカルトレーニングなどもその倉庫で練習前と後に1時間行っています。 FLATLANDを始めたキッカケはなんですか K:12歳の頃に普通の自転車を買い替えるタイミングで僕の父親がBMXの動画を見たのがキッカケです。実は見た動画もFLATLANDでは無くて、その時はSTREETの自転車を買いました。そこでSTREETをちょっと乗っていたんですけど僕の住んでいる新潟県長岡市にパークが無く、ちょっと遊べるようなところも無くて。 なのでそこまでBMXに本気ではなく趣味程度でした。その時にたまたま何もない場所でできるBMX FLATLANDを知って、今自分が悩んでいる「何もないからこそできるBMX FLATLAND」が逆に魅力だと惹かれてすぐに、両親に頼み込んで買ってもらいました。 実際にFLATLANDの練習を始めたのは何歳くらいからですか? K:それも12歳くらいです。近くにBMXのお店があったのでそこに通いながら、お店の息子さんたちと歳も近くて一緒に乗っていました。 今の練習場所である倉庫というのはどなたかが作ってくれたんですか? K:空いてた倉庫の中にコンパネを敷いて作りました。やっぱり新潟は冬だと雪が凄くて外で乗れないことが多いんです。練習場もあるんですけどそこで自分の練習をしていると、人数が多ければ多いほど、練習効率も上がらなくて。そういった理由があって倉庫を借りてもらっています。僕の父が毎月支払ってくれているんですけど、そこは今後しっかり自分でどうにかしていきたいです。 X GamesやFISEで優勝したりなど活躍を収め、地元のテレビや新聞から取材などは増えましたか? K:かなり増えました!新聞に取り上げて頂いたり、地元のテレビ局から連絡をいただいたりだとか、そういったのは大きいですね。 BMXでいうとパーク種目の方がオリンピック種目なのでまだまだ世間的にはメジャーではあります。FLATLANDはメディアでの扱われ方がかなり小さいことが多いんですけど、僕自身が新潟出身だという事を知ってくれてお仕事を貰うことが多くなったので、その点は凄く嬉しいです。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool 今後、地元の新潟県から発信していきたいことなどはありますか? K:新潟県でもBMX FLATLANDはまだまだメジャーじゃなくて「応援したくても応援の仕方が分からない」という声が多くあります。なのでもう少し一般の方がBMXと触れ合えたり、見に来れる環境だったり、体験してもらえたり、まずはBMXをメジャーにできるように、新潟から発信していきたいです! 新潟にライダーを増やすっていうのはかなり大きな目標だと思っています。まずは自分が住んでいる新潟から、自分をもっと知って貰えるように動いていきたいっていうのは思っています。 今BMXに乗っていて楽しいですか? K:楽しいですね!よく聞かれるんですよ、「1日何時間乗ってるの?」とか「オフの日はあるの?」みたいな。僕は全然オフっていう感覚が無いです。しっかり仕事にしなきゃいけないという自覚を持たなきゃいけないっていうのはあるんですが、今は常にBMXに乗っていたいという気持ちで乗っているので、全然苦に思っていないです。 もちろん大会で思うようにいかなかったり、自分が自信を持ってやった技が評価されなかったりなど、悔しい思いもあるんですけど、練習することに関しては技を考えたり、兄弟と乗ったりすることは楽しいです! 憧れのRed Bull アスリートへ Jason Halayko / Red Bull Content Pool 先日Red Bullアスリートとして契約を結ばれましたが、そのことは事前に知っていたんですか K:全く知らなかったです。本当にサプライズでした。X Gamesが終わった後に色んな人から「Red Bullから声かかった?」ということを聞かれたんですけど、全く声はかかっていなかったので諦めかけていました。「X Games優勝しても無理なのかな」っていう気持ちはあって、尚更想像もしていなかったです。なのでかなり嬉しかったですね。 Red Bullアスリートになる前は早川選手にとって「 Red Bull 」はどういった存在でしたか? K:Red Bullって夢のスポンサーみたいな感じに思っていました。大きな企業でRed Bullアスリートっていうのはかなり高い位置に思ってました。どんなに大きい大会でリザルトを残しても、それでもコンタクトを取れないっていうのは本当になりたくてもなれるものじゃないというのは感じていました。 最後に今後の展望があれば教えてください。 K:先程の話もそうですが今この時にしかできない動きをするという事です。大会のリザルトを獲るのも大事ですが、リザルトを獲ってからの動きが重要だと思っています。リザルトやそこまでの自分の行動が在るからこそ、できる事を探して自分から行動していきたいなっていうのは思っています。それが今の目標で、今しかできない事だと思っています。 早川 起生 プロフィール 2002年3月8日生まれの20歳。新潟県長岡市出身。12歳の時にBMXフラットランドを始め、普段は長岡市内の空き倉庫を借りて練習している。長岡工業高校を卒業し、現在はプロBMXライダーとして活躍している。2021年では、東京五輪の閉会式にBMXのパフォーマンスで出演し、スイスで行われた世界大会でも優勝を飾る。その功績が評価され、10代の日本人では初となるBMX界最高峰の賞「NORA CUP(ノラカップ)」を受賞した。 今年の4月に開催されたX Games Chiba 2022 Presented by Yogiboでも世界の名だたる強豪を抑え、見事金メダルを手にした。
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bmx世界を獲った勢い止まらず。エリート男子は早川起生が大会3連覇「マイナビ Japan Cup」BMXフリースタイル・フラットランド 第1戦2022.06.21BMXフリースタイル「マイナビ Japan Cup」フラットランド第1戦がイオンモール幕張新都心(千葉県)にて、2022年6月18日(土)~19日(日)の2日間に渡り開催され、男子エリートでは早川起生選手が、女子エリートでは川口朔来選手が優勝を収めた。 2022年シーズン開幕戦となった今大会は、キッズ6アンダーから30オーバーという幅広い年齢層で計10クラスに分けられ、出場者は北は北海道から南は沖縄まで日本中から合計61名が集まり、それぞれの選手が日々の練習で磨きあげた技を披露してトップの座を競い合った。 今大会の会場となったのは千葉県千葉市幕張にある商業施設「イオンモール幕張新都心内グランドモール1階 グランドコート」。3階まで吹き抜けになった会場には専用ステージが特設で用意された。会場は一般のお客さんも買い物がてら気軽に立ち寄って観戦できる仕様であったため、特に決勝時にはたくさんの観客が集まりトップライダーたちのパフォーマンスを観ながら固唾を呑んでその勝敗を見届けていた。 また同施設内でBMX試乗会も同時開催され、大会を観て興味を持った親御さんや子どもたちが試乗会に向かう姿も見られるなどBMXの普及を間近に感じられた機会となった。 なお、今大会は新型コロナウィルスの感染拡大防止に十分配慮した上で有観客での開催。会場内はソーシャルディスタンスを守った観戦席配置とマスク着用が義務づけられたが、徐々にコロナ禍以前のような日常を取り戻しはじめている様子も見受けられた。 以下は、今大会最注目の男女エリートクラス決勝の大会リポート。 2022年シリーズ開幕戦は若手とベテランによる熱い戦い。男子エリートは世界王者の早川起生が優勝。女子エリートでは弱冠16歳の川口朔来がエリートカテゴリー初出場初優勝 男子エリートクラス 男子エリートクラス決勝は、参加選手14名の中から予選を勝ち上がった上位8名にて争われ、決勝には8名中4名がフランス・モンペリエで行われた「UCIワールドカップ」での1位から4位の上位入賞者というまさに世界大会の決勝さながらのハイレベルな戦いがトップ選手たちにより繰り広げられた。 優勝を収めた早川起生photo by ©Naoki Gaman/JFBF そんなトップ選手たちによる接戦を制したのは早川起生。早川は今年「X GAMES CHIBA 2022」での金メダル獲得に続き、先月の「UCIワールドカップ」でも優勝するなどと過去最高成績を収めている注目選手。 早川起生のライディングphoto by ©Naoki Gaman/JFBF 今大会では世界一を勝ち取ったスピン系のリアトリックを更に進化させて他選手を圧倒。彼の持ち味であるペグではなくペダルを軸とする高難度のリアトリックの数々の中に、高難度トリック「サーカス」や新技も交えた新しいルーティンのライディングは92.75ptの評価となり見事優勝。今回の優勝により大会三連覇も収め、次の大会にも弾みを付ける幸先の良い開幕戦となった。 佐々木元のライディングphoto by ©Naoki Gaman/JFBF 準優勝は今大会に並々ならぬ思いで挑んだ佐々木元。日本のBMXフラットランド界を牽引している佐々木は今年で競技生活21年目を迎え、また今大会は佐々木が所属する鎌ヶ谷巧業株式会社の協賛の下、活動拠点の千葉県での開催ということもあり特別な思いの中、攻め切るライディングで優勝を狙った今大会。 佐々木元のライディングphoto by ©Naoki Gaman/JFBF 持ち前のフロントトリックにクロスフットやシートグラブなどを取り入れ自転車を変幻自在に入れ替える動きの中に、自身のオリジナル技 「元スピン」や、「クリフハンガースピン」など高難度のトリックと新技を組み込んだハイレベルなライディングを魅せるも1位の早川の得点にはわずかに届かない91.25ptで次回にリベンジの思いを募らせる悔しい結果となった。 観客を盛り上げる荘司ゆうphoto by ©Naoki Gaman/JFBF 3位は20歳の荘司ゆう。荘司も先月の「UCIワールドカップ」では海外の名だたるトップ選手たちを抑え、早川に続き準優勝という結果を残し急激に頭角を現している若手ライダー。 荘司ゆうのライディングphoto by ©Naoki Gaman/JFBF 様々なフロントトリックを中心にしながらもジャンプでリアやフロントにスイッチする豪快なトランスファーが特徴の彼は、終始完成度の高いライディングを魅せ、終盤ではタイヤでの「フットジャム」を挟んだ「ダブルブーメラン」で会場を沸かせ90.75ptをマーク。優勝の早川、準優勝の佐々木に迫る90点台で「マイナビJapan Cup」では初の表彰台に上がった。 女子エリートクラス 一方、女子エリートクラスは今回6名で争われた。前大会に比べて人数も多く初出場の選手からベテラン選手まで多様なメンバーが揃い、ベテランの経験と若手の勢いが交差する中で熾烈な戦いが繰り広げられた。 優勝した川口朔来photo by ©Naoki Gaman/JFBF ベテラン選手や前回優勝者たちを抑えて優勝を勝ち取ったのは大会及びエリートカテゴリー初出場の川口朔来。リアトリックとフロントトリックどちらも上手く組み合わせたライディングが特徴的な彼女はリアトリックの「メガスピン」やフロントトリックの「スチームローラー」、そしてフロントでの「バックスピン」など完成度の高いトリックを多くメイクし75.25ptをマーク。見事初出場初優勝を成し遂げた。 川口朔来のライディングphoto by ©Naoki Gaman/JFBF 準優勝は咋年度全日本チャンピオンの中川きらら。技数のバリエーションとロングルーティンを組み込んだライディングが特徴の中川は「ハングファイブ」を中心としたライディングの中で「フロントスクェーカー」や「スチームローラー」をメイクしていくも、終盤は足をついてしまう箇所が多くありルーティンとしてまとめ切れずスコアを71.75ptとし今大会は2位でフィニッシュとなった。 中川きららのライディングphoto by ©Naoki Gaman/JFBF 3位は伊藤聖真。リアトリックを中心に構成されたルーティンの中で「バックスピン」などメイク。前大会でメイクした高難度のジャンプトリックである「ファイヤーディケイド」にチャレンジするも今回はフルメイクできず悔しさの残るライディングとなったが、その他のトリックやルーティンが評価され64.25ptをマークし3位で大会を終えた。 優勝者コメント 優勝した川口朔来(左)と早川起生(右)photo by ©Naoki Gaman/JFBF 早川 起生 選手(男子エリートクラス)「今回は先日の国際大会でタイトルを獲ってから初の国内大会で結果にもこだわっていたので優勝できて嬉しいです。 現在短いスパンで色んな大会に出場しているので新技を習得することは簡単ではありませんが、今まで通りだと自分自身楽しくないですし、観に来てくださる方々を驚かせたいという思いがあるので今回も新技を取り入れました。 今後は勝つことももちろんですが、自分自身も観ている方もどちらも楽しめるライディングをしたいと思います。」 川口 朔来 選手(女子エリートクラス)「優勝できたことが素直に嬉しいですし、応援してくれた皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。この大会に向けてとにかくメイク率を上げる練習をしてきました。今後も更にメイク率と完成度を上げて次の大会でも良い結果が残せるように頑張ります。」 大会結果 <男子エリート>優勝: 早川 起生 (ハヤカワ・キオ) / 92.75pt準優勝: 佐々木 元 (ササキ・モト) / 91.25pt第3位: 荘司 ゆう (ショウジ・ユウ) / 90.75pt 左から佐々木、早川、荘司の順photo by ©Naoki Gaman/JFBF <女子エリート>優勝: 川口 朔来 (カワグチ・サクラ) / 75.25pt準優勝: 中川 きらら (ナカガワ・キララ) / 71.75pt第3位: 伊藤 聖真 (イトウ・セイマ) / 64.25pt 左から中川、川口、伊藤の順photo by ©Naoki Gaman/JFBF <キッズ6アンダー>優勝: ハラフジ・ジョウジ / 56.50pt <ガールズロー>優勝: コガ・ココア / 60.00pt準優勝: マエダ・ユイ / 50.50pt第3位: ナベタ・ラン / 40.00pt <ボーイズ7-9>優勝: トダカ・ヤマト / 73.00p準優勝: ムライ・ユウト / 72.75pt第3位: ヤマシタ・トウマ / 69.25pt <ボーイズ10-12>優勝: ハヤカワ・ユオ / 74.00pt準優勝: カジワラ・レンヤ / 72.75pt第3位: ヒシカワ・タカトラ / 72.50pt <ガールズハイ>優勝: トダカ・アズサ / 78.50pt準優勝: キヨムネ・ユイ / 77.63pt第3位: カジワラ・サリヤ / 77.00pt <男子13-15>優勝: サセ・ハルキ / 78.25pt準優勝: カナモト・コタロウ / 71.50pt第3位: ハヤシ・セオン / 60.50pt <30オーバー>優勝: フジイ・セイジ / 66.00pt準優勝: オカヤマ・ジュン / 64.00pt第3位: ヤマシタ・ノブオ / 62.75pt <エキスパート>優勝: クドウ・タツヒト / 71.25pt準優勝: イシカワ・リョウ / 69.25pt第3位: オカダ・タク / 60.25pt 大会概要 ⼤会名称 : BMXフリースタイル「マイナビ Japan Cup」フラットランド 第1戦開催期間 : 2022年6月18日(土)~19日(日)- 2日間 -※詳細は公式HPをご覧ください。大会会場:イオンモール幕張新都心 グランドモール 1F グランドコート(千葉県千葉市美浜区豊砂1-1他) 主催: 一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)特別協賛:株式会社 マイナビ協賛:鎌ヶ谷巧業株式会社出場選⼿:全10クラス(アマチュア含め) 計61名男⼦エリート 14名・⼥⼦エリート 6名
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others【YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022】ニューヒーロー&ヒロインが誕生したイベントの様子を凝縮したハイライト映像を公開!2022.06.15スポーツ×ストリートカルチャーの魅力に 50,000人が来場! https://youtu.be/bv81GyVyQVo YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022 After Movie 競技としてのプロスポーツとバックボーンにあるストリートカルチャーの魅力が融合した、アーバンスポーツのエンターテインメントイベント『YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022』(主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022 実行委員会)が、去る6月4日(土) ~5日(日)に横浜赤レンガ倉庫 イベント広場・赤レンガパークにて、初開催された。 両日とも快晴の天候に恵まれ、SKATEBOARDING・BREAKING・PARKOUR・BMX FLATLAND・DOUBLE DUTCH・KIDS CHASE TAGの全6種目のアーバンスポーツ、キッズ向け体験会やミュージックライブ、マーケットエリアのいずれも大きな賑わいを見せ、2 日間合計で 50,000 人が来場した。 URBAN SPORTS RESULTS ©Yoshio Yoshida/YUSF SKATEBOARDING “SKATE ARK” Womens 優勝:織田 夢海(オダ・ユメカ)15 歳 準優勝:赤間 凛音(アカマ・リズ)13 歳 3 位:上村 葵(ウエムラ・アオイ)13 歳 ©Jason Halayko/YUSF SKATEBOARDING “SKATE ARK” Mens 優勝:石塚 佑太(イシズカ・ユウタ)23 歳 準優勝:佐々木 音憧(ササキ・トア)15 歳 3 位:渡邊 星那(ワタナベ・セナ)15 歳 ©Jason Halayko/YUSF BMX FLATLAND “FLAT ARK” Girls Class 優勝:Nina Suzuki 13 歳 準優勝:Kazuki Toyota 17 歳 3 位:Ao Ogawa 11 歳 ※エントリー時に入力された年齢になります ©Jason Halayko/YUSF BMX FLATLAND “FLAT ARK” Mens Novice Class 優勝:Souta Watanabe 15 歳 準優勝:Takatora Hishikawa 11 歳 3 位:Toha Fujii 12 歳 ※エントリー時に入力された年齢になります ©Jason Halayko/YUSF BMX FLATLAND “FLAT ARK” Mens Expert Class 優勝:Seiji Fujii 42 歳 準優勝:Kota Ikeda 15 歳 3 位:Kunihiro Shimakawa 55 歳 ©Jason Halayko/YUSF BMX FLATLAND “FLAT ARK” Mens Open Class 優勝:Naoto Tamaru 30 歳 準優勝:Takato Moriya 13 歳 3 位:Yu Katagiri 17 歳 ※エントリー時に入力された年齢になります ©Jason Halayko/YUSF BREAKING “FREESTYLE SESSION JAPAN 2022” 優勝:GOOD FOOT YOSHIKI / RENY REN / JUN / AMI / AYU / SHOSEI / SHUTO / GIN ©Kazuki Murata/YUSF DOUBLE DUTCH “DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2022 MEN'S SECTION 優勝 KO-YA(コーヤ)32 歳 WOMEN'S SECTION 優勝 YuI(ユイ)28 歳 ©Kazuki Murata/YUSF PARKOUR “ONE FLOW BATTLE” 優勝:関 雅仁(セキ・マサヒト)26 歳 準優勝:KAITO(カイト)19 歳 3 位:朝倉 聖(アサクラ・セイ)23 歳 AUDIENCE MVP:TAISHI(タイシ)29 歳 ※エントリー時に入力された年齢になります ©Ayato Nakamura/YUSF KIDS CHASE TAG U-9(対象学年:小学1〜3年生) 優勝:佐俣 政朗(サマタ・セイタロウ)7 歳 U-12(対象学年:小学4〜6年生) 優勝:武山 佳生(タケヤマ・カイ)10 歳 MUSIC LIVE ©yokoching/YUSF JJJ(6月4日出演) ©yokoching/YUSF MONJU(6月4日出演) ©yokoching/YUSF STUTS(6月4日出演) ©yokoching/YUSF どんぐりず(6月5日出演) ©yokoching/YUSF FNCY(6月5日出演) MARKET AREA ©Ayato Nakamura/YUSF ©Ayato Nakamura/YUSF FOOD AREA ©Jason Halayko/YUSF ©Jason Halayko/YUSF 開催概要 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022 (略称:YUSF) 会 場:横浜赤レンガ倉庫 イベント広場・赤レンガパーク (住所:神奈川県横浜市中区新港1-1) 日 程:6月4日(土)・5日(日) 両日ともOPEN 10:00 CLOSE 21:00 入 場 料:無料 来場者数:50,000人(主催者発表) 内 容: SKATEBOARDING “SKATE ARK”BMX FLATLAND “FLAT ARK”BREAKING “FREESTYLE SESSION JAPAN 2022” *6月4日(土)のみ *ワークショップありDOUBLE DUTCH “DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2022” *6月5日(日)のみPARKOUR “ONE FLOW BATTLE” *6月5日(日)のみKIDS CHASE TAG *ワークショップあり MUSIC LIVE produced by Spotify O-EAST (A to Z) 6月4日(土) LIVE:JJJ / MONJU / SPARTA / STUTS DJ:原島“ど真ん中”宙芳 / doooo(CreativeDrugStore) 6月5日(日) LIVE:どんぐりず / FNCY / tofubeats / Lil’Leise But GoldDJ:KM / shakke-n-wardaa MARKET AREAFOOD AREA 主 催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2022 実行委員会 協 賛:GoPro / 六甲バター株式会社 / Hyundai Mobility Japan / FIJI Water / Manhattan Portage / MUGENYOYO / ChargeSPOT / KIBACOWORKS / BRIEFING / カシオ計算機株式会社 / JOYSOUND 協 力:一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社 OVER THUMPZ / 株式会社 I AM / 株式会社PKM / FINEPLAY / BEAMS SPORTS / Fanatics Japan G.K. 後 援:横浜市市民局 / J-WAVE 81.3FM 企画制作:株式会社横浜赤レンガ / 株式会社シブヤテレビジョン / 株式会社ローソンエンタテインメント / 株式会社乃村工藝社 / 株式会社グリーンルーム / 株式会社ZETA
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skate「スケボーはいろんな事を学べる」理学療法士スケートボーダー中坂 優太2022.06.13【インタビュー/FINEPLAY】理学療法士兼プロスケーターとしての経歴をもち、独自理論のスクールを展開。2022年からはスケートパーク経営者として活動、また運動学に基づいたオリジナルシェイプのデッキ開発も行っており、新しい展開をスタートさせる理学療法士スケートボーダー中坂 優太にインタビュー。 https://youtu.be/bXBFDsqrlBY 中坂 優太(Yuta Nakasaka)プロフィール生年月日 : 1984.2.24出身 : 静岡市活動経歴:理学療法士兼プロスケーターとしての経歴をもち、双方の知識と経験を融合させた独自理論のスクールを展開。オリンピック選手や世界で活躍するトップスケーターを排出している。2022年からはスケートパーク経営者として活動を始める。また運動学に基づいたオリジナルシェイプのデッキ開発も行っており今後新しい展開をスタートさせる予定。所属 : F2o parkスポンサー : NESTA BRAND. esskateboarding. The bearings. PCIS. Excellent 様々な受賞や表彰、戦績経歴(箇条書き)・2007.2008年『es Game of S.K.A.T.E』2年連続優勝・2007年 Transworld skateboarding Japan のThe rookie受賞