骨折、靭帯断裂、半月板損傷、頸椎脊髄損傷、右膝軟骨・滑膜損傷ーー。幾度となく選手生命の危機に陥るも、不死鳥のごとく復活してきたプロスケートボーダー清水潤。数々の“受傷歴”を持つ彼にとって、スケートボードとはいったい何なのか。39歳にして現役でありつづけるスケーターの不屈のストーリーを追った。
怪我とともに歩んできたスケートキャリア
大会の前日、記憶喪失に

「怪我っていうのはスケーターには付き物なんですけど、とくに僕は多いんですよ。何でかはわかりませんが」
現役のアスリートでありながら、会社員、日本スケートボード協会九州支部長、そして東京オリンピック日本代表強化選手選考会ジャッジを兼任するマルチプレイヤー、清水潤。
39歳のいまでこそスケーターとして生活しているが、中学校に上がるまで、清水は典型的な野球少年だった。
「あれは中学2年生の夏だったかな。『お前、毎日ジャージ着てばっかりでダサいから、たまにはスケボーでもやってみろ』って兄貴から言われたんです。最初は面倒くさかったんですが、はじめてみたら思いのほか楽しくて!」
そう言って清水は子どものように笑った。

これまで経験したことのない、自分の心と対話しながらスタイルを極めていくスポーツ。野球とは異なる魅力を持つスケートボードに、清水は没頭していった。
「プロスケーターになりたい」
突然そう言うと、清水は周囲の反対を押し切り、野球を辞めた。
「プロ野球選手を目指していましたが、スケートに出合ったのを機にスッパリと進路変更しました。僕は野球一筋で通っていたので、周りからはビックリされましたね」

スケート道を突き進んでいた清水に事件が起こったのは、2004年。神奈川県で行われたプロへの登龍門、「全日本アマチュア選手権大会」の会場に着いた矢先だった。
前日の練習時に転倒し、顔面をバンクに強打した清水は、一時的に記憶喪失となった。
「友人の話によると、コケて顔面を打った直後に白目をむいて痙攣しはじめたらしいです。病院で正気を取り戻すまで、同じ質問をずっと繰り返していたと。どう見ても、大会出場は絶望的でした」
しかし翌日、医者と友人の制止を振り切って出場を決めた清水は、結果、並みいる強豪をおさえて8位にランクイン。つづいて、1ヶ月後に行われたプロアマ戦でも5位に入賞し、夢のプロデビューを果たした。
「話しかけてくる人の顔も名前も一切思い出せなかったのですが、スケートの調子だけはよくて。不思議なことに、身体の動かし方は覚えてたんですよ。それが分かったので、あきらめるという発想はありませんでした」
事故で下半身不随の危機に

スケートボード専門誌『TRANSWORLD SKATEboarding JAPAN』をはじめとしたメディア掲載、日本スケートボード協会九州支部長の就任など、清水は順調にプロスケートボーダーとしてのキャリアを積みはじめた。
「そのころ、妻のお腹に新しい命が宿ったこともわかったんです。幸せな日々でした」
しかし、2012年、スケートのビデオパート(トリックやラインを集めた映像)の撮影中に再び事件が起こる。
「ストリートのカーブ(縁石)でグラインドをしたら引っかかってしまって。前方にあった木の幹につっこんで、頭を10針も縫いました」
半年後、手足の痺れと首の痛みを感じた清水は、病院にかかることになる。そこで医者に告げられたのは、受け入れがたい現実だった。
「下半身不随の危機だと言われました。脊髄が潰れていると。歩けていることが奇跡で、本来なら日常生活すらままならない状態だったそうです」

これまで日常だったスケートボードが、突然奪われる苦しみ。将来を悲観し、清水はしだいに塞ぎ込むようになる。食事が喉を通らなくなり、70㎏近くあった体重は59㎏にまで落ちた。
「いまだから打ち明けますが、当時は死ぬことも考えましたよ。でも死ななかったのは、妻と子どもの存在があったからです」
家族や友人、スポンサーの支えで清水はメンタルを持ち直した。
しかし、会社を休んで療養するという考えはなかった。
「スケートで怪我をしたことは、勤め先には言いませんでした。言えば二度とできなくなりそうな気がして。バカだと思われるかもしれませんが、スケートボードだけは取り上げられたくなかったんです。頭には包帯を巻いて出勤していたので、おそらくバレていたとは思いますが」
そう語る清水の表情から、当時の心境が読みとれた。

安定を保つため、首周りにテーピングを施した。家では飲食やトイレの時間以外、ベッドで横になって過ごした。そのベッドも、10万円ほどかけて新しくした。
「真偽はともかく、首を治すのによさそうだと感じたものは、すぐ生活に取り入れました。医者には引退勧告されたけど、簡単にあきらめたくなかったんです」
地道な努力が芽を出したのは、発症後6ヶ月が経ったころだ。清水は手足の痺れが和らいでいることに気づき、病院に駆け込んだ。
その回復力に、医者も目を見張った。
「こんなことはありえない。奇跡だ」
そう言われた。
「1年が経つころには、いままでの痛みが嘘のようになくなりました。ベタな言い回しですが、暗闇の中に一筋の光が射したような、そんな気分でしたね」
清水がスケートシーンへの復活を果たしたのは、発症から1年半後のことだった。
スポーツキャリアをあきらめないで
スケートボードで培った不屈の精神
プロスケートボーダーとして再始動した清水が取りかかったのは、怪我で中断していたビデオパートの製作だった。再収録と編集に4年を費やし、2018年に公開。作品はスケートシーンで大きな反響を呼び、翌年、スケートボードブランド「DORCUS GRAPHITE WOOD」からシグネイチャーモデルのリリースが決定した。
「怪我でスケートができなくなっても、スポンサーが外れることはなかった」という清水。
「ここに至るまでのストーリーとか、人間性を買ってもらえている気がします。そう言う意味でも、あの日にスケートをあきらめなくて本当によかった」

現在、半月板損傷、そして軟骨・滑膜損傷による右膝の故障を抱えている清水。PRP-FD療法(血小板から抽出した「成長因子」を注射投与することで、身体の自己修復能力を一時的に高め、痛みや機能の改善を図る最先端医療)の経過観察中だ。
通算、三度目の大怪我となるが、インタビュー中に本人から焦りを感じることはまったくなかった。

「スケートボード人生、いろいろと乗り越えてきましたからね。ここで焦ってもしょうがないことは知っているので、気長にいきますよ。あきらめなければまた復活できると信じているので」
その不屈の精神は、どう作っているのか。
「心を健康に保つこと。もうひとつは、あきらめないこと」
清水はそう答えた。
「でもそのためには、周囲の協力が必要不可欠です。困ったときは一人で抱え込まず、周りに助けを求めること。そして、その人たちへの感謝を忘れす、自分のモチベーションはは自分で調整する。シンプルですが大切なことです。僕の場合は、それらをスケートボードで学んできました」
苦しんでいる人に「がんばれ」を届けたい

「スケートボードで社会を学んできた」
そう繰り返す清水は、社会支援を目的とした組織を運営・管理してきた。そのひとつが、東日本大震災をきっかけに立ち上げた「PRAY FOR GRIP」だ。
被災地の復興支援のために興したイベントに、10万円の寄付が集まった。それが皮切りとなり、千葉県を襲った台風15号や佐賀県の集中豪雨の被災地など、助けを必要としている場所に清水は支援を行うようになった。
「スケーターってアンチソーシャルな側面がひとつとしてあるじゃないですか。それもクールなんだけど、社会貢献をするようなブランドがあってもいいんじゃないかなって。いままで周りに助けられてきたから、今度は僕の番かなって」
そう言うと清水ははにかんだ。
「人生を振り返ると、周りからの声援以上に、自分で自分を励ましてきた歴史がある。そんな気がしています。その『あきらめるな、がんばれ』という気持ちを、いま困っている人たちに形として届けたい。そんな思いでやっています」

他のアクションスポーツと同じように、怪我をしやすいスケートボード。そんなストリートスポーツプレイヤーのために、清水は現在、構想を練っているという。スケートボーダーに向けた支援機構、その名も“スケーターファウンデーション”だ。
積み立てたお金を、怪我や病気で苦しんでいるスケートボーダーの治療に役立てる。それこそ、自身の経験に基づいた「NEVER GIVE UP」精神の具現化だ。
「そのためにはまず、自分の膝を治さなくちゃいけませんね」
そう話しながら、目を細める清水。
屈託のない笑顔の裏に、不屈の闘魂を垣間見た気がした。
清水 潤プロフィール

1981年生まれ。福岡県在住のプロスケートボーダー。スケート中の事故で頸椎脊髄を損傷し、下半身不随の危機にさらされる。約1年半のリハビリを経て怪我を克服し、2014年に復帰を果たした。30代後半となったいまもプロスケーターとして現役をつづけるかたわら、「日本スケートボード協会九州支部長」や「東京オリンピック日本代表強化選手選考会ジャッジ」を勤めるなど、その活動は多岐にわたっている。
スポンサーはDORCUS、LAKAI、THE BEARINGS、ROYAL TRUCKS、PRAY FOR GRIP、ESACAPO、MURASAKI SPORTS、DNA OPTICS、BRC、FLC。
text by : 佐藤稜馬
photo 提供:清水潤
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