天国の恩師に捧げた優勝「第1回マイナビスケートボード日本OPEN」パーク種目 女子はオリンピック銀メダリストを抑え、草木ひなのが優勝

2022.04.10
text by 畠山大樹/photograph by Kazuki Murata

「第1回マイナビスケートボード日本OPEN」パーク種目が神奈川県藤沢市の鵠沼海浜公園スケートパークにて2022年4月9日(土)~10日(日)の2日間に渡り開催された。女子は草木ひなの(クサキ・ヒナノ)選手が優勝を収めた。

大会リポート

昨年の東京オリンピックで四十住さくら選手と開心那選手がメダルを獲得したことで、国内で人気急上昇しているスケートボード・パーク種目。今大会においては国際大会派遣選手及び2022年強化指定選手の選考に関わる重要な大会であることから、東京オリンピック銀メダリストの開心那選手を始め全国からトップ選手たちが集まりハイレベルな戦いが繰り広げられた。

今大会の女子カテゴリーには15名の選手が参加。決勝では45秒間の自由演技「ラン」3本のうちベストスコアのランが採用される形で、準決勝を勝ち上がったトップ選手8名によって争われた。なおラン中に転倒してしまうと残り時間に関わらずライディングを続行できないため、いかに高難度のトリックを転倒せずにメイクできるかが肝となった。

優勝した草木選手

女子決勝では、草木ひなのが53.53ptで優勝小川希花が47.27ptで準優勝開心那が45.67ptで3位という結果となった。

今回優勝した草木はラン1本目・2本目では転倒してしまい得点を伸ばせず2本目終了時には最下位の暫定8位だったが、背水の陣で迎えた3本目では「バックサイド・540」を始め高難度のトリックを連発。ランの最後には自身が一番のトリックだったと語る「アンドレクトプラント」をメイクし逆転優勝を勝ち取った。草木は今大会の優勝により前回の全日本選手権に続き2連覇を成し遂げた。

優勝した草木選手のライディング

またこの勝利の背景には、長年草木の指導にあたり惜しくも今年2月21日に他界されてしまった櫻井恵三さんへ捧げる熱い想いがあった。優勝という結果と共に「これからもかっこいいスケーターになっていくので空の上から見守っていてください」と記者陣に話す草木の姿が印象的だった。

準優勝した小川のライディング

準優勝小川は1本目では転倒してしまうも、2本目では「バックサイド・テールスライド」などの高難度のトリックを多くメイクしスコアを47.27ptまで伸ばした。3本目では優勝に必要なスコアを狙って攻めのライディングをするも転倒。得点を伸ばすことができず惜しくもトップの座は逃した。

3位になった開のライディング

3位となった東京オリンピック銀メダリストのは準決勝を52.67ptでトップ通過。優勝が期待されていたが、決勝では安定して高難度のトリックをメイクするも決勝ラン3本とも終盤で転倒してしまい決めきれずラン2本目の45.67ptを最高スコアとし今大会を終えた。

優勝者コメント

記者陣の質問に笑顔で答える草木選手

草木 ひなの(クサキ・ヒナノ)
「正直あんまり実感がないです。(大会まで)練習時間が少なかったのでその中で頑張って練習しました。今年の目標はたくさんスラムしてたくさん攻めまくりたいと思います。皆様応援ありがとうございました。」

大会結果

左から小川希花、草木ひなの、開心那の順

<⼥⼦>
優勝 草木 ひなの(クサキ・ヒナノ) / 53.53pt
準優勝 小川 希花(オガワ・キハナ) / 47.27pt
第3位 開 心那(ヒラキ・ココナ) / 45.67pt 
第4位 溝手 優月(ミゾテ・ユヅキ) / 43.00pt 
第5位 千田 小陽(チダ・コハル) / 41.93pt 
第6位 能勢 想(ノセ・ココロ) / 40.27pt 
第7位 藤井 雪凛(フジイ・ユリン) / 39.17pt 
第8位 貝原 あさひ(カイハラ・アサヒ) / 27.27pt

大会概要

⼤会名称 : 第1回 マイナビスケートボード日本 OPEN
開催期間 : 2021年12月9日(土)~12日(日)- 4日間 –
大会会場:鵠沼海浜公園スケートパーク  
主催:一般社団法人ワールドスケートジャパン(WSJ)
主管:ワールドスケートジャパン スケートボード委員会 
特別協賛:株式会社マイナビ 
協賛:NIKE SB、株式会社ムラサキスポーツ、株式会社ブルボン、株式会社ダスキン
後援:神奈川県藤沢市、一般社団法人日本スケートボード協会(AJSA)、一般社団法人日本スケートボーディング連盟(JSF)

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