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サーフィン
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SPECIAL EDITION
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FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。
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others約70,000人が横浜赤レンガ倉庫でアーバンスポーツに触れた2日間「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25」〜DAY 1 アフターレポート〜2025.11.21神奈川県内人気観光地である横浜赤レンガ倉庫にて行われる、日本最大級のアーバンスポーツの祭典「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL '25」が11月15日(土)〜16日(日)にわたり開催され、アーバンスポーツ競技とそのスポーツの原点とも言えるストリートカルチャーが一堂に会し、「観る・体験する・楽しむ」要素が満載のスポーツフェスティバルコンテンツが今年も実施された。 今年で4度目の開催となった「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL」。今回のイベントではストリートカルチャーとの親和性の高いアメリカンフードを取り揃えた「ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL'25」も同時開催され、来場者が実際に肌で体感できるストリートカルチャーやアーバンスポーツのコンテンツが更にグレードアップ。なんと2日間の合計70,000人と過去最大の来場者数を記録するほどの大盛況で幕を閉じた。 会場の様子photograph by Yoshio Yoshida/YUSF イベント初日となった11月15日は、朝方は冬並みの寒さで冷え込んでいたものの、日中は汗ばむくらいで上着を脱いでコンテンツを周る来場者も見られ、プレイヤーたちから湧き出る熱気で観客が一緒になって盛り上がり、初日からストリートカルチャーとアーバンスポーツを老若男女が全身で楽しんだイベントとなった。 以下は競技コンテンツの決勝を含めて会場を盛り上げたDay1の様子だ。 イベントの様子 世界最高峰のトリックが飛び出したスケートボードジャムセッション「SKATEARK “G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESS”」 G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESSphotograph by Jason Halayko/YUSF 初日の11月15日(日)にはスケートボードの大会である「SKATEARK」内で開催された「G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESS」が行われた。本戦のSKATEARKとは別に開催された本イベントは、15分間のリミットの中で限界を超えるトリックをメイクしジャッジを驚かせたライダーが勝者となるフォーマット。 またユニークなのは、SKATEARKにエントリーしていないライダーも参加可能で年齢や性別も問わないという部分で、本当の意味でのジャムセッションとなった。なおこのコンテンツにのみパリ五輪4位の白井空良や日本選手権王者の織田夢海が急遽参加するなど、注目のキッズライダーから世界最高峰のライダーまで約40名が一堂に会し、15分という短い時間の中で各々のベストトリックにチャレンジした。 池慧野巨の「ノーリー360フリップtoバックサイドノーズスライドビッグスピンアウト」photograph by Jason Halayko/YUSF 無料で参加できる上に優勝賞金が10万円ということに各ライダーが限界を超えるトリックにトライ。世界ランキング上位勢が多く参加する中で見事頂点に立ったのは池 慧野巨。大会も中盤に差し掛かる中で「ノーリー360フリップtoバックサイドノーズスライドビッグスピンアウト」という超高難易度トリックをメイクすると、それを見ていたライダーや観客を含め会場は歓声に包まれた。まさにこの日最高のベストトリックに愕然とするライダーも少なくなく、その後このベストトリックを上回るものは見られず、池が10万円と副賞のG-SHOCKの腕時計を勝ち取った。何より世界大会でも最高得点が付くようなこのトリックのメイクはYUSFの会場のボルテージを一つも二つも引き上げるもので、このイベントの最大の盛り上がりの口火を切った瞬間であった。 優勝した池慧野巨photograph by Jason Halayko/YUSF フリースタイルバスケットボールとフリースタイルフットボールの2on2バトル「DRIVE OUT powered by WUU︕」はYu-ri & YOHが優勝! 優勝したYu-ri & YOHphotograph by Hama Show/YUSF フリースタイルフットボールだけではなくフリースタイルバスケットボールも加えた2on2の大会「DRIVE OUT」も開催。こちらは初の開催となり、日本一のフリースタイラーコンビを決めるべく多くのプレイヤーが横浜へと集まった。 Yu-riのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 予選を勝ち抜いた7組とゲストバトラー1組によるトーナメントが行われた。フットボールとバスケットボールという2ジャンルが組み合わさった本大会は、それぞれの持ち味を生かしたルーティンやボールという共通の道具で戦う者同士ならではのやり取りが見られ、カルチャーの新たな可能性が垣間見えたバトル出会った。 YOHのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 優勝を収めたのはゲストバトラーのYu-ri & YOHのコンビ。フットボールのシーンではおなじみのバトラーYu-riと、バスケにとどまらずダンスバトルなどでも結果を残すYOH。フットボールとバスケットボールそれぞれのカルチャー同士でのコンビが多かった中、混合で息の合ったルーティンで会場をロックし見事優勝を勝ち取った。 キッズたちが全身を使って究極の鬼ごっこバトル「パルオニ JAPAN CUP 2025」 パルオニJAPAN CUP 2025photograph by Jason Halayko/YUSF YUSF初日、今年も昨年同様に入り口近くの会場にて「パルオニ JAPAN CUP 2025」が開催。パルオニとは、キッズ用の障害物がおかれた指定エリアの中「追う側」「逃げる側」に分かれ、1対1の「20秒間の鬼ごっこ」を行う「鬼ごっこ」×「パルクール」を組み合わせた究極の鬼ごっこスポーツ。競技。障害物を利用しつつ頭を使いながら動き続けなければならない、まさに究極の鬼ごっこスポーツ。今大会ではU-9部門、U-12部門がそれぞれ行われた。 パルオニJAPAN CUP 2025photograph by Jason Halayko/YUSF どちらのカテゴリーもトーナメント初戦から白熱した戦いが見られた。障害物をうまく利用した立ち回りや自身の特徴を生かした戦い方を含めて、俊敏性だけでなく、障害物の使い方や立ち回りなど戦略性も問われる競技性が見受けられ、ただの鬼ごっこではない「パルオニ」という競技の奥深さが伝わってきた。U-9部門ではシュンが優勝。U-12部門ではソウキが優勝。小学生ながら勝ち気に満ちた選手が多く、負けて涙する子も見られるなど、熱量の高い大会となった。 U-9部門 表彰メンバーphotograph by Jason Halayko/YUSF U-12部門 表彰メンバーphotograph by Jason Halayko/YUSF バイクトライアルとパルクールのスペシャルコラボ「BIKE TRIAL」 バイクトライアルとパルクールのコラボデモの様子photograph by Jason Halayko/YUSF 今回も昨年同様に2日間にわたり開催され多くの観客の目を釘付けにしたのが、モーターバイクのライディングテクニックの正確性と、ライダーとマシンの信頼関係を競う競技である「BIKE TRIAL」のデモラン。本企画は会場内の特設セクションにて行われ、全日本トライアル史上最多タイトルを持つ小川友幸選手がプロデュース。今回もパルクールアスリートのTaishi共に国内唯一のコラボデモを披露した。 バイクトライアルの様子photograph by Jason Halayko/YUSF なお今年特設セッションではグラフィックアーティストのWOODによりストリート仕様にペイントされたセクションを使いながら、先日のCity Trial Japanを制した黒川健一選手と2024年全日本トライアル選手権 IASクラス 7位の武田呼人選手が、90度近い急斜面や8段ステアなど難度の高い区画が連続するセクションをいとも簡単に飛び移ってみせた。さらにはパルクールアスリートのTaishiとの連携によりセクション飛び移りやハイジャンプなど迫力ある合同パフォーマンスを披露し会場を沸かす。 バイクトライアルの様子photograph by Jason Halayko/YUSF 実際にそのハイレベルで豪快なパフォーマンスを目の前に、来場者たちは演技開始とともに大勢が集まり、歓声と拍手が絶えない盛り上がりを見せた。 たった一枚のFinalへの切符を掴み取れ!学生ダブルダッチの頂点を決める戦い「DOUBLE DUTCH ONE’S – STUDENTS EDITION 2 –」 優勝したTAIYOphotograph by Jason Halayko/YUSF 大学生限定の特別ステージ「DOUBLE DUTCH ONE’S – STUDENTS EDITION 2 –」が YUSF DAY1 で開催された。 予選は本戦進出者の行方がまったく読めないほどの激戦となり、序盤から会場は緊張感と熱気に包まれた。勢いをそのまま引き継いだ本戦では、同期同士の意地のぶつかり合いや、勢いある新入生の躍進など、大学生シーンならではのドラマが次々と展開。世代が近いからこそ生まれる独特の熱さと空気感が、ステージ全体を強烈に盛り上げた。 白熱した本戦を勝ち抜き、決勝へと進んだのは、高校時代にすでにファイナリストとして名を刻んだTAIYOと、ONE’Sのみならずパフォーマンスなど多方面で大学生シーンを牽引してきたKOKOROの2人。 TAIYOのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF 音の取り方と使い方の巧さが際立つTAIYOは、立ちの振りからフロアムーブまで幅広い動きを使いこなし、その高い身体能力と表現力を見せつけた。一方のKOKOROは、空間を大きく使ったダンスで魅せ、しなやかさと迫力を併せ持つ動きで観客を引き込んだ。異なるスタイルをぶつけ合う2人の決勝は、最後まで汗握る戦いとなった。そして会場の熱が最高潮に達する中、勝利をつかんだのはTAIYO。見事、学生 No.1 の座を手にした。 決勝戦後のTAIYOとKOKOROphotograph by Jason Halayko/YUSF DAY1 を通して、大学生プレイヤーたちの勢いと可能性、そして大学生シーン特有の熱量が存分に表れた1日となった。 学生の本気!ブレイキン大学No.1を決める、大学対抗CREW BATTLE「KING OF COLLEGE 2025 ~秋の陣~」 優勝した東洋大学「スノーダンサー」photograph by Jason Halayko/YUSF YUSF DAY1では、大学ブレイキン No.1 を決める大学対抗CREW BATTLE「KING OF COLLEGE 2025 ~秋の陣~」 が初開催された。本大会は、毎年3月に行われてきた人気シリーズ「KING OF COLLEGE」の特別版で、優勝チームには本戦へのシード権が与えられることもあり、どの大学も本気度が高さが見られた。 当日実施された予選を勝ち抜いた8チームが集結。序盤から各大学が個性あふれるルーティンと勢いを見せつけ、観客席からは大きな歓声が上がった。 東洋大学「スノーダンサー」のパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF 白熱したバトルを勝ち上がり、決勝に駒を進めたのは、法政大学「強制天空」と東洋大学「スノーダンサー」。強制天空は、個々のスキルの高さや全員でのルーティンからソロへのつなぎ方、構成力など、チームとしての完成度が非常に高く、見ていて圧倒される場面が多かった。一方、スノーダンサーは突如始まるルーティンなど、誰も次の展開を予測できないサプライズなパフォーマンスで会場を沸かせた。 そんな両者の対決の勝利を手にしたのは東洋大学「スノーダンサー」。ハンズアップでの発表の瞬間、会場全体が緊張に包まれ、観る者も思わずドキドキさせられる瞬間となった。 優勝した東洋大学「スノーダンサー」の勝ち名乗りphotograph by Jason Halayko/YUSF 学生ブレイキンシーンの勢いを存分に示したDAY1。“秋の陣”は、3月本戦への期待をさらに膨らませる大会となった。 気になったアーバンスポーツをその日から始められる「アーバンスポーツ体験会」 ダブルダッチ体験会photograph by Hama Show/YUSF 国内最高レベルのアーバンスポーツを観て、「やってみたい!」と思った時からチャレンジできるように設けられたのが各アーバンスポーツの体験会。実際にプロや講師の方から手取り足取り学べ、楽しく体験できるコンテンツとして開催時間内は子どもから大人まで参加者の列は途切れず一日通して様々なアーバンスポーツに触れて楽しめる機会となった。 スケートボード体験会photograph by Jason Halayko/YUSF そして今回の体験会コンテンツで初めて設けられたのが車いすバスケ体験会。U23世界選手権優勝経験を持つ渡辺将斗選手や山下修司選手といったトッププレイヤーが直接指導。初心者でもどんな方でも体験できる本コンテンツでは、老若男女問わず車いすに乗ってドリブルやシュートに挑戦した。チャレンジ成功でプレゼントをもらえることもあり一生懸命シュートに挑戦する参加者たちの姿も印象的でインクルーシブなスポーツ体験も楽しむことができた。 車いすバスケ体験会photograph by Jason Halayko/YUSF 様々なアーバンスポーツの大会観戦はもちろんのこと、気になったスポーツをその場で体験できる機会を提供した本イベント。スポーツとしての楽しみを知る上で競技へ興味を持つ子どもたちも増えることが見込まれる。各アーバンスポーツの未来の日本代表がここから生まれていく可能性も大いにあるので今後が楽しみだ。 協賛ブースエリアとカルチャーマーケットでは、本イベントならでは買い物や体験が! カルチャーマーケットの様子photograph by Ryo Nagatomo /YUSF 協賛ブースエリアとカルチャーマーケットはとても幅広く、飲料水やコーヒー、ビールなどをその場で試飲できる“お試し”ブースが並び、来場者は気軽に立ち寄って味わいながら商品を知ることができるなど、イベントならではの体験が広がっていた。 ボートレースVR体験ブースphotograph by Ryo Nagatomo /YUSF さらにボートレースをVRで体感できるブースやベイブレードのバトル体験コーナーなど、動きのある体験型コンテンツも充実。普段ではなかなかできない体験に子ども同士はもちろんのこと親子で楽しむ姿も見られ、年齢隔てなく大人も一緒になり楽しんだ。 カルチャーマーケットの様子photograph by Ryo Nagatomo /YUSF また、ストリートファッションのワンポイントにもなる帽子などを販売するショップブースもあり、買い物を楽しむ来場者の姿も見られた。どのブースも絶えず人が行き交い、イベント全体ににぎやかな雰囲気を生み出していた。 熱いDAY1を締め括ったのは「GROOVING HARBOR NIGHT」 GROOVING HARBOR NIGHTphotograph by Ryo Nagatomo /YUSF 既に様々なコンテンツが盛りだくさんで大盛り上がりとなったDAY1を締め括ったのが、YUSF ’25の会場からほど近くの商業施設「MARINE&WALK YOKOHAMA」で一夜限定でコラボレーションしたDJイベント「GROOVING HARBOR NIGHT」。 GROOVING HARBOR NIGHTphotograph by Ryo Nagatomo /YUSF Red Bullプロデュースによる一夜限定のラウンジが登場し、「GROOVING HARBOR NIGHT」出演予定のDJによるパフォーマンスを楽しめるほか、Red Bullをはじめとした各種ドリンク、そして「MARINE&WALK YOKOHAMA」のテナントが出店するフードやアルコールなども楽しみながら、来場者は音楽に身体を揺らしDAY1を楽しみ切り、DAY2に向けてボルテージを高めていた。 DAY2では多くの競技コンテンツにて決勝があり、日本国内はもちろんのこと世界最高峰レベルの戦いが繰り広げられるため、そこに向けても大いに期待を高めたDAY1となった。 イベント概要 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25(略称 YUSF ʼ25)会場:横浜赤レンガ倉庫イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)日時:2025年11月15日(土)・16日(日)11:00~20:00入場料:無料 ※飲食や物販代金は別途必要。一部、有料の体験コンテンツあり。主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25 実行委員会(株式会社横浜赤レンガ/ 明治商工株式会社/ 株式会社ローソンエンタテインメント/ 株式会社ゼータ)共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局協力:一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ / 株式会社HANDOFF / 日本フリースタイルフットボール連盟 / 一般社団法人パルクール鬼ごっこ協会 / レッドブル・ジャパン株式会社メディア協力:スカイA / FINEPLAY協賛:三菱商事都市開発株式会社/ 本田技研工業株式会社/ サミー株式会社/ BOATRACE振興会/ THYM株式会社/ 株式会社竹中工務店/ MEMORY株式会社/ 学校法人岩崎学園
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[PR] dance【SSDW2025 アンバサダー特別インタビュー】EXILE/FANTASTICS 世界とヒップホップダンサーYASSが語る、現場だからこそ感じられるストリートダンスカルチャーの本当の“空気感”2025.11.17はじめに ストリートカルチャーの聖地、渋谷・代々木公園で毎年開催されている「Shibuya StreetDance Week (通称:SSDW)」をご存じだろうか。本イベントはストリートダンスを文化として育み、渋谷の街とともに進化を続ける地域密着型の屋外ダンスフェスティバル。ストリートをルーツに持つ表現者たちが一堂に会し、世代・ジャンルを超えてつながり合うこのイベントは、ダンスを通じて“人と街が交わる場所”を生み出しており、渋谷のカルチャーを象徴する存在として毎年注目を集めている。 そして、このSSDWは昨年10年という節目を経て、今年11年目を迎える。次の10年ないしその後何十年にわたりストリートダンスシーンを発展させ続けるべく、新たなスタートを切る本イベントは、大盛況な既存プログラムに加えて今年は新たな試みも取り入れ、大きくバージョンアップして開催される。 そんな11年目のSSDWをナビゲートする今年のアンバサダーとして、ダンス以外の分野でも幅広い活動を見せるEXILE/FANTASTICSの世界、国内外にてシーンを牽引するトップフィメールダンサーのUNO、日本のヒップホップを世界に示し続けるトップヒップホップダンサーのYASS、そしてA-POPとストリートの両方のシーンで大活躍する若手ダンサーであるREAL AKIBA BOYZの龍といった、ストリートダンスにルーツを持ち、そのバックボーンと経験を生かしたスタイルでジャンルの垣根を越えて活躍する4人のメンバーが集結。 EXILE/FANTASTICS 世界UNOYASS龍(REAL AKIBA BOYZ) 今回はその中でも同世代で長年交流があり、「FTHEB」というクルーとしても共に活動していた世界とYASSの二人にインタビューを敢行。20年以上ストリートダンスシーンに関わってきた二人のパーソナルな部分と今回のSSDWの見どころ、そしてSSDWを通して今後のストリートダンスシーンに期待することについて話を訊いた。今回のインタビュー企画だからこそ叶った二人のクロストークをチェックして、当日は是非二人にも会いにSSDWへ足を運んでもらえたら幸いだ。 同世代トップダンサー二人がたどったダンスルーツと、15年来の友達になった二人の出会い ― 最初にお二人のダンスを始めたルーツをお聞かせいただきたいです。世界さんは神奈川県出身で、劇団四季にもいらっしゃったと思うのですがストリートダンスに出会ったきっかけを教えていただけますか? 世界: 僕のストリートダンスとの出会いは生まれ育った街がきっかけです。神奈川県の横須賀というアメリカ海軍の基地がある街で育ち、音楽や人々のノリに自然と惹かれていきました。そういう環境が、自分の感性をアメリカナイズしていったと思います。ダンス自体は親の影響で2歳から始めて、バレエやジャズもやっていましたし、すごく恵まれた環境でもあったので、その点は両親に感謝しています。でもアメリカナイズされた街で育ったこともあり、普段からヒップホップの音楽もよく聴いていて、その上で1番最初にダンスの楽しさやキツさを教えてくれたのがヒップホップダンスで、そこからストリートダンスにどっぷりハマっていった感じです。 ― 一方でYASSさんは秋田県出身だと思いますが、ストリートダンスにハマったきっかけは何でしたか? YASS: 俺は本当に「むかしむかしあるところに」という昔話レベルの田舎で生まれ育ったんですが、幼少から音楽やスポーツに色々触れてきた中で、その一つとして近くに小さいダンススタジオがあったこともあり母の影響で試しに行ってみたんです。そこは普段女性しかいないスタジオだったんですけど、その時たまたまいつもストリートで踊っているお兄ちゃんみたいなダンサーが特別レッスンで来ていて「いつどこで踊ってるんですか?」って聞いたところ、国道沿いの道の駅の入り口の前みたいなところに案内されました。それが15歳の頃だったのですが、そこでストリートダンスやヒップホップに初めて触れてから「うわー楽しい!!」となってそのままずっと続けている感じです。 View this post on Instagram A post shared by YASS (@yass8889_) ― ちなみに同世代でダンサーとしてのご経歴も長いお二人ですが、初めて出会った時のエピソードを是非お伺いしたいです。 YASS: 記憶が正しければ世界との最初の出会いは渋谷の「eggman」っていうクラブで、俺が行った時に世界がショーをやっていて、同世代ということで、それこそ今回のSSDWアンバサダーの一人でもあるUNOちゃんに紹介してもらって、一緒に話したのが始まりだった気がしますね。当時は自分が「Overflow」っていうクルーで主に活動していた時期なので、確か15年くらい前だったと思います。出会った当時は世界も結構人見知りで、俺も田舎育ちで秋田から東京に出てきたばかりだったからすごく緊張していて、ファーストコンタクトは2人ともぎこちなかった気がするんだけど、でもそれから一緒に踊ったり、ショーで一緒になったりして仲良くなっていったと思います。 世界: 確かにもう15年来くらいになりますね。当時からOverflowは有名なクルーだったのでYASSの存在は知っていました。年齢はYASSの方が2個上なんですけど、僕自身は、当時バトルはたまに出るくらいで、コンテストもチームでがっつりやっていなかったのでコンテストの現場でYASSと被ることはほとんど無かったです。でも先輩から色々話を聞いていたので、大先輩の「ELECTRIC TROUBLE」というチームのDOMINIQUEさんたちのグループみたいなイメージがありました。でもその中でもYASSとは初めて会った時から一番話が合いそうだなという感覚はありましたね。 YASS: 世界の印象は大先輩たちの中にいる俺たちの同世代っていう感じで、初めて紹介してもらう前からずっと「何なんだあいつは?」みたいな気になる立ち位置の存在だったかな。世界: そうだね。僕は属しているグループとかがそんなになかったので結構謎の存在だったかもしれないです(笑) お互いがリスペクトしているのは「自分にはできないところ」 ― そんな長い付き合いのある二人ですが、ダンサーそして人としてリスペクトしている部分があればお聞かせいただきたいです。 世界: YASSの昔からカルチャーをすごい大事にしているところをリスペクトしています。またその彼のカルチャーへの思いが年々大きくなっているのを感じますし、話をしている中でカルチャーに対して勉強したりディグるのがめちゃくちゃ好きなところも伝わるので、ダンスのテクニックやスキルだけじゃなくて音楽なども含めてヒップホップカルチャーが大好きで、その思いがダンスに直結しながらカルチャーを育てているところもリスペクトしています。あとYASSは後輩の面倒見がすごく良くてキッズや若手からも慕われている先輩という印象が昔からあって、そのカルチャーを大切にしながら好きなことにのめり込んでいく姿勢がダンスにも繋がっていると思います。 YASS: 世界の人としての部分で言うと、彼と出会ってからある程度の期間ずっと一緒にダンスをやってきた後に、EXILEに入って今はメジャーシーンですごく頑張っているダンサーでありながらも、変わらずヒップホップとかそういうカルチャー的な側面だったり、自分の好きなもの対してずっと掘り続けているところは自分とも似ているので、リスペクトしています。また同じダンスという表現であっても、自分と全然違うメジャーシーンというステージでパフォーマンスし続けることの難しさや、そこで必要となるエネルギーを想像すると世界がやっていることが本当にすごいことなんだなと分かるので、「自分ができないことをやっている人」にリスペクトを持つというのは世界にはもちろんのこと、俺は誰に対してもありますね。あとダンサーとして、いつも変わらず「世界」というか、いつどんなところでダンスを見ても「これが世界だな」っていうフォームやシルエットとかダンスのつなげ方も含めて世界だけのスタイルがあるのがリスペクトできるところですね。 カルチャーへの共通する想いを持ちながらも、お互いが現在異なるシーンで力を入れていること ― 合わせてお二人のパーソナルなところもお伺いしたいのですが、最近特に力を入れて取り組んでいることがあればダンス以外でも良いので教えてもらえますか? 世界: 僕はEXILEに入った時もそうですが、色々なカルチャーや異なる職業の架け橋になることが多いです。また僕はダンスと同じくらいアニメや漫画で育ってきた人間なので、声優さんやアニメーターさん、あとはイラストレーターさんたちと仕事をすることが最近は増えてきました。またそういうアニメ業界の人たちと話していると、職業にしていくやり方や今の現状も含めてストリートカルチャーに近いところも感じるので一緒に面白いことをしたいなって思います。それこそ同じSSDWアンバサダーのREAL AKIBA BOYZの龍もそうですが、アニメとストリートの両方が好きなダンサーも多いので、上手く交わってミックスカルチャーなイベントができたら面白いなと思っています。 YASS: 俺はずっと変わらないですけど、自分が新しいことを体験すること、そしてその経験を次世代に伝えていく作業はずっと今でもやっています。なぜなら自分自身ヒップホップに生きる人間として、常に身をもって体験することだけが今の自分の表現や自分らしさに通じていると思っていますし、ダンスも含めて自分が経験したことしか次世代にシェアすることができないので、とにかく毎日刺激になるところに行くことには力を入れていますね。最近は音楽家やDJの方だったり、とにかく音楽やヒップホップといった自分の好きなことにまつわるダンス以外の人たちとどんどん繋がっています。直近でいうと「MNC(メナス)」っていうカルチャー誌があって、色々なカルチャーの人たちが特集されている中にダンスのコンテンツの一つとして自分もアサインしてもらったりと、ダンサーとして全然違うけど接点があるカルチャーの人たちと繋がっていくことは力を入れています。 ― お二人がダンスカルチャーをもっと発展させていくために、自身の好きなことや得意な分野を通してシーンをフックアップしていく姿を伺うことができました。ありがとうございます! 渋谷・代々木公園で開催されるSSDWというダンスフェスティバルについて ― SSDWが開催される代々木公園はダンサーの聖地の一つだと思いますが、代々木公園というワードを聞いて思い出す話やこの場所の印象をお聞かせください。 世界: 代々木公園は、eggmanでのショー前に練習していた場所という印象ですね。昼間は、芸人さんがネタ合わせしていたり、ランニングしている人、後輩がライブイベントを開催したりと、色々なカルチャーをお互いに受け入れている場所だと思います。 YASS: そうですね。代々木公園は “ほぼ森”っていうぐらいデカいなというのがまず最初に足を踏み入れた時の第一印象でした。あとは世界も言ったようにeggmanとかのショーに出る前のフリ合わせやリハでよく使わせてもらいましたね。またこの公園でよくサイファーをしているダンサーもいるので誘いがあれば行ったりしていました。代々木公園ってBMXやフリースタイルバスケットボール、スケートボードをはじめ全てのストリートジャンルの人たちが活動できるぐらいの規模の公園で、本当に何でもできるくらい広いので、イベントがなくても、そこに行って何かをしている人たちが集結している場所ですね。ここ最近は僕が行くたびにダンサーの数も増えている印象なのでそういう意味ではダンサーの聖地的な場所になっていっている感じもあります。 ― そんな代々木公園で開催される、今回のSSDWに関してどういうイベントなのかご紹介いただけますか? YASS: 会場が代々木公園内の大きな野外ステージを中心とした開けた場所で、そこに色々なセクションが設けられてダンスバトルやワークショップやショーケースが一緒に行われる感じです。複数のダンスジャンルで子どもから大人までが参加できる屋外イベントって、関東ではなかなか無いと思いますし、とにかく一番は屋外で青空の下なので、そこで踊れることが普通に気持ちいいっすね。 ― キッズから大人の方まで一堂に会して参加しているイベントなんですね。過去に参加した時に感じた一般のお客さんからの雰囲気は覚えていますか? YASS: 歩きながら通りかかった人たちは立ち止まって見てくれていた印象があります。でも確かにワンちゃんを散歩しながら、いつもの散歩コースの横で音をかけてダンサーたちが踊っていたら「あ、なんかやってる!」って誰でも絶対見ちゃいますよね。今回もダンサーではない色々な人たちにも気軽に遊びに来てもらいたいです。 ― オープンな場所でトップダンサーの踊りを観られたり、ワークショップも無料で参加できるのはカジュアルに訪れた一般の方にとっても魅力的な部分ですよね。 SSDW2025の注目コンテンツの紹介 ― 今回4名のアンバサダーがいると思いますが、皆さんが一緒にパフォーマンスされるスペシャルコンテンツ「DANCE WITH music」はどのようなものですか? YASS: 今までは1つのテーマソングに沿って、その歌手の方とダンサーで見せるショーケースをやっていたんですけど、今回はアンバサダーとインストゥルメンタルバンドのDA-Dee-MiXさんとの合同パフォーマンスで、いわゆる“盆踊り”的な感じで、会場が一体となって一緒に踊るコンテンツを行います。そのため、例年は5分のところを今回は20分設けていて、各コンテンツのジャッジやゲストダンサーたちにも参加してもらって、ジャムセッションしながら盆踊り的な感じで楽しめる時間にできたらなと思っています。 ― 11年目にして初の試みということですね。 YASS: そうっすね。アンバサダー陣でちゃんとナビゲートしながらも、ダンサーと一般の方々が楽しめる余白を残しつつ、その上で本番当日みんなとどんな空気ができるんだろうっていうのは楽しみなところです。 ― あとYASSさんは「Ready to Rock」というブレイクダンサーの方が所属されるクルーにも入れられていて、ブレイキンのカルチャーに触れることも多いですよね。この11年目で新設されたブレイキンコンテンツに関してどう思いますか。 YASS: 今回のSSDWでは1997年から2017年まで代々木公園で開催されていた「B BOY PARK」のエッセンスを受け継ぐ形でブレイキンエリアが新設された中で、俺自身も「Ready to Rock」というクルーに所属し、ヒップホップカルチャーの一つとして常に触れさせてもらっているのがブレイキンなので今回開催されることは嬉しいですね。 ― また今回、各々の役回りとしては世界さんがダンスバトルのジャッジ、YASSさんがワークショップを務められると思いますが、まず世界さんからダンスバトルを初めて観る人へ注目ポイントがあれば教えてほしいです。 世界: 僕は今回、「BATTLE PARK」のジャッジを務めます。普段自分がジャッジをする時の一つの基準として、どんなダンサーであっても「初めてその人のダンスを見る」というスタンスでいるようにしています。また今回、何より楽しみなのは、決勝のバトルの音楽がDA-Dee-MiXさんの生バンドパフォーマンスという滅多にない試みである点です。あとダンスバトルというと、まず音楽が分からない方も多いと思うんですが、今回はシンプルに生バンドの迫力を含めて1つの音楽ライブを観る感覚で楽しんでもらえたらいいかなと思いますし、ジャッジとかも気にせず「このダンサーは負けちゃったけどこの人のダンス好きかも」っていうぐらい簡単な気持ちで見てもらえたらと思います。 ― ありがとうございます!生バンドを楽しみながらダンスバトルが見られるところは注目ポイントですね。次はYASSさんが講師を務める「HIPHOP WORKSHOP」に関して、どういう時間にしたいと思われているのか教えてほしいです。 YASS: 「今日から始めてみたい!」という人から「バトルでバンバン勝ちまくってます!」という人までどんな人でも参加できるワークショップにしたいと思っています。ただ1時間揺れるだけなので。今回は、開放された場所で踊れる貴重な機会なので真面目にレッスンするわけでなく、みんなで開放的なダンスをしてお互いの踊りをシェアする時間にしたいです。 ― 誰でも参加可能っていうことは、この時間に世界さんが空いてたら飛び入り参加もありうるということですか? 世界: え、全然、YASSが良ければ。YASS: いや、もちろん。一同(笑) ― ということは憧れのダンサーもイベント内を歩いてたらすれ違うくらいの距離感で、みんな同じ場所でセッションしながら楽しむみたいな感じのイメージですかね? YASS: そうですね。そもそも会場内がセクションで区切られて外から見えないような場所ではないので、僕のワークショップは出入り自由ですし、別にエリア外で音だけ楽しむ人がいたり、その音楽で勝手にサイファーしてもいいくらいの空気感で気楽に楽しくできたらいいなって思っています。 東京のど真ん中で10年以上続く、地域密着型の屋外ダンスフェスの存在とは ― SSDWが今年11年目という中で、ダンスイベントを10年続けることは簡単ではないと思いますが、地域密着型の屋外ダンスフェスが10年以上続いてきたことに対してお二人の率直な感想を聞かせてもらえますか? 世界: 10年続くイベントは、周りを見てもあまり無いのでシンプルにすごいなと思います。またダンサーからするとこのような場所があるだけでも、自分たちの活動において一つの支えにもなります。この規模で10年以上続いているということは、色々なダンサーや音楽などに携わる人もいて現場も楽しい雰囲気で、かつサポートがしっかり整っているからなのだなと感じます。 YASS: 僕もイベントをオーガナイズすることがあるので、この規模のイベントを10年間続けることがすごくタフだということは分かります。それでいて、この代々木公園という場所で10年間イベントを続けることは簡単ではないと思うので、一人のダンサーとしても「本当にありがとう」と思います。そういう意味でも11年目に突入してるっていうのは本当にただただ大きな尊敬しかないです。 アンバサダー二人がこれからのSSDWの発展において期待していること ― それでは次の10年を含めて、これからダンスカルチャーをもっと盛り上げていく上で今後のSSDWに期待することを聞かせていただけますか? 世界: 今後もこのような取り組みが進んでいくことで渋谷に住んでいる方もそうでない方も、ダンサーであってもそうでなくても、色々な立場の違いを1秒でも忘れられる瞬間がこのSSDWで作れるといいなっていうのは思いますね。 ― このような一般の人やダンサーが垣根を越えてダンスを共有して楽しめるリアルな場作りが大切ということですよね。 世界: そうですね。10年後も本当に続いて欲しいし、10年後はこのSSDWというダンスフェスがもっと大きくなっている気もします。 ― YASSさんは今後10年どういう風にこのイベントが発展していって欲しいですか? YASS: そうですね。今回11年目ということで、今年10歳のダンサーたちが参加したら、その10年後は彼らが20歳になるわけなので、その人たちが20歳までこのイベントのバトルで切磋琢磨したというような思い出がみんなの中にあるような場所になって欲しいですし、今後もそうあり続けたら良いんじゃないかなって思いますね。それこそ自然に文化として発展していくと思いますし。新しい世代もどんどん入ってくることでSSDWが世代を超えて愛されるイベントに発展していく姿を一番見たいと思っています。 ― 最後にSSDWを楽しみにしてるファンの皆様や若手のダンサーたちに向けて、今回のイベントについて何かメッセージがあったらいただきたいです。 世界: ダンスはもちろんですが、ダンス以外でも音楽だったり、現場に来たからこそ楽しめる空間がここにあると思います。ただダンスを見るだけでもいいですし、YASSのワークショップに参加して揺れるも良しなので、とにかく足を運んでもらって現場の空気感を是非体感して欲しいです。 YASS: そうっすね。今、世界が言ったことももちろんその通りなので、ダンスを通じて一緒に時間を共有できたらいいなと思っています。皆さん是非揺れに来てください。SSDWで会えることを楽しみにしています。 終わりに 今回、世界さんとYASSさんのお二人とのインタビューを通して感じ取れたのが、ストリートダンスの本質は現場でしか感じられない「空気感」の中にあるということ。会場での音の鳴り方、ダンサーの身体の動き、観客の反応など、その一瞬一瞬に紡がれたリアルな体験こそが、本当の意味でのダンスカルチャーを文化として生かし続ける力になるという風に感じられた。そんなストリートダンスカルチャーを今後の次世代へ伝えていく上で間違いない「場所」と「環境」と「人」が揃っているのがこのSSDW。4人のアンバサダーをはじめストリートダンスに熱いメンバーが集まりその思いを体現する場所、この渋谷という街でリアルな熱量に触れ未来へと続くストリートダンスカルチャーの息づかいを是非感じてほしい。 Shibuya StreetDance Week(SSDW)について Shibuya StreetDance Weekは、幅広い層に支持される新しい芸術文化としてのストリートダンスの確立とストリートダンサーの聖地である渋谷から世界へ良質なエンタテインメントを発信し、渋谷をより活力に溢れた街にすることを目的に2015年からスタートした国内最大規模のストリートダンスの祭典です。 SSDW2025 アンバサダープロフィール 世界EXILE/FANTASTICSのパフォーマー。2014年「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」で新パフォーマーに選出され、2018年に佐藤大樹とともに率いるFANTASTICSがメジャーデビュー。現在はEXILEと兼任で活動している。アニメやゲームにも造詣が深く、声優として「劇場版シティーハンター 天使の涙」、「Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。」などに出演。俳優として映画「仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者」にも出演。また、2026年1月には3都市で開催される、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《Division Jam Tour》vol.2 に出演が決まっている。 YASS15歳でストリートカルチャーと出会い、ストリートダンスにのめり込む。「Juste Debout Tokyo」、「JAPAN DANCE DELIGHT Vol.18」、「マイナビDANCEALIVE 2025」優勝など、数々の実績を誇る。ダンサーとして常に“新たな表現”を追求し、世界各国でのワークショップを通じて次世代の育成にも貢献。また、バトルやコンテストの審査員も数多く務めるなど、ストリートで培った感覚と経験を独自のフィルターで再構築し、ジャンルや国境を越えて発信し続けている。 UNO抜群のスキルとイマジネーションで見る者を魅了し続けるフィメールダンサー。安室奈美恵、湘南乃風、7ORDERをはじめ多くの有名アーティストのライブにダンサー、振付師、演出家として携わる。さまざまなカラーのプロジェクトのクリエイティブディレクターとして多岐にわたって活躍するオールラウンダー。現在は、日本とアメリカに活動拠点を持ち幅広く活動中。 龍(REAL AKIBA BOYZ)3歳でバレエとジャズダンスを始め、6歳でストリートダンスに出会う。バトルを中心に活動しているユニット龍と勇太や、A-POP CREWサンセットレーベンズとしても好成績を残し続けている。「マイナビDANCEALIVE 2023 CHARISMAX Ⅰ」HIPHOP部門にて優勝するなど確かなダンススキルを持ち、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを貫くダンサー。2022年、高校1年生にして加入したREAL AKIBA BOYZとして、2024年には初の日本武道館公演を、さらに2025年には初のソロダンスワンマンライブを満員の観客と共に成功させた。 Shibuya StreetDance Week 2025 開催概要 開催日時:2025(令和7)年11月22日(土)10:00~16:00会場:代々木公園主催:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、Shibuya StreetDance Week 実行委員会(渋谷区商店会連合会、渋谷道玄坂商店街振興組合、 一般社団法人渋谷未来デザイン、東急株式会社、株式会社パルコ)共催:渋谷区助成・協力:東京都後援:公益財団法人東京都公園協会、渋谷区教育委員会、一般財団法人渋谷区観光協会、東京商工会議所渋谷支部、渋谷公園通商店街振興組合、商店街振興組合原宿表参道欅会協賛:JBL、WEGO協力:DANCE WORKS企画・制作・運営:株式会社パルコ、ファイブメディット株式会社企画・制作協力:株式会社LAST TRAIN GETTER広報:株式会社アネックス
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danceISSIN & Rikoが優勝!歴史的な一夜となった「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」2025.11.12世界最大の1on1ブレイキンバトル「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」が、2025年11月9日(日)に東京・両国国技館にて開催された。22回目を迎えるこの伝統ある大会は、日本では2016年の名古屋大会以来9年ぶり、東京での開催は2010年以来となり、伝統ある相撲の聖地で歴史的なイベントとなった。 世界各地の予選、そして7日に行われたLast Chance Cypherを勝ち上がったB-Boy、B-Girlが集結。世界一をかけた「負けられない戦い」が幕を開けた。 Little Shao / Red Bull Content Pool 日本文化の聖地、両国国技館が7,222人の観客で熱狂 アメリカ・ニューヨークから広がったストリートカルチャーが、日本文化の象徴である東京の両国国技館と交わったステージは、伝統との融合が見事に表現されていた。さらに日本が誇るゲーム「ストリートファイター6」とのコラボレーションも実現。ゲーム画面をサンプリングした演出など、様々な場面でEsportsとの融合も見られた。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool また、トーナメントの間に行われたゲストショーケースにはアバンギャルディが登場。米国の人気オーディション番組に出演するなど、活躍の幅を広げている。一糸乱れぬパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。 B-Boyトーナメント 世界最高峰の戦いにふさわしい、豪華なメンツが出揃ったトーナメント。どのマッチアップにもストーリーがあり、ベストバウトにふさわしいバトルばかりであった。 Little Shao / Red Bull Content Pool 特に1回戦で大きな盛り上がりを見せたのはISSIN vs Amir。ISSINは去年のパリ五輪の最終予選にて、あと1勝でオリンピック出場というところで敗れた相手である。 その悔しさを糧に、ISSINは初戦から自身のシグネチャームーブを惜しみなく繰り出していく。本人は、「このタイミングで倒すしかないと思い、自分の持っている一番強い持ちネタを全部ぶつけました。」と語った。 Little Shao / Red Bull Content Pool その言葉通り、気持ちの乗った迫力のあるダンスでAmirを圧倒し、見事勝利を掴んだ。 また、ワイルドカード枠で出場のHIRO10とLast Chance Cypherを勝ち上がったharutoの同郷対決も1回戦で要注目のカードであった。高難易度のパワームーブを連発するHIRO10と、クリエイティビティが光るブレイキンが魅力のharutoというスタイルウォーズ。 個性がぶつかり合う名バトルとなったが、Last Chance Cypherの勢いそのままにharutoが勝負を制した。 日本代表としてもう一人、シード枠でトーナメントに参加していたのがShigekixだ。TOP16では国際大会にてインパクトを残し続けているDjibril、TOP8では同じくRed Bullダンサーでありオリンピックにもオランダ代表として出場したLeeという、タフなバトルを勝ち抜きTOP4へと進出。 既に様々な名勝負が生まれたWorld Finalも残り3バトルとなった。TOP4に名を連ねたのはShigekix、ISSIN、Mighty Jake、harutoの4名。 Shigekix vs ISSINも、全日本選手権や国際大会でも顔を合わせている因縁の対決。日本のトップを走る2人がWorld Finalという大舞台でも実現することとなった。 ISSINは、2023年のパリ大会でも繰り出した伸身しながらエアートラックスを連発するアタックムーブを先攻で披露。さらに最終ラウンドでは大技の空中で一度体を捻るエアートラックスで隙の無い攻めを見せる。会場の空気を味方につけ、勢いを切らさないまま3ラウンドを踊り切った。 Little Shao / Red Bull Content Pool 対するShigekixも難易度の高いパワームーブのつなぎを駆使し、内容を詰め込んだ踊りで応戦。音に合わせたフリーズコンボも難なくこなしていく。Shigekixの代名詞ともいえる肩フリーズを音に合わせて崩していく技なども繰り出し、互いにすべてをぶつけた頂上決戦となった。 結果は5-0でISSINの勝利。一足先に決勝進出を決めた。 そしてもう一方はMighty Jake vs haruto。Mighty Jakeは逆立ち系のムーブを得意とし、その身体能力を生かしたパワームーブとミュージカリティでトーナメントを勝ち上がってきたB-Boy。またしてもスタイルウォーズとなった今回のマッチアップでも、ムーブの多彩さとオリジナリティ、そして終盤でも質の高いフローでharutoが勝利。決勝は日本人同士の対決となった。 同じクルー「Body Carnival」に所属する仲間でもある2人による決勝戦。World Finalに向けたバトル練習もともに行っていたという。最終ラウンドでISSINが見せた技をharutoが同じタイミングでかぶせるなど、お互いのムーブは知り尽くした中でのバトルとなった。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool Dean Treml / Red Bull Content Pool 最後までスキルと気持ちがぶつかりあい、観客の熱量も最高潮に。ジャッジの表は最後まで割れ、結果3-2の1票差でISSINが優勝を収めた。 B-Girlトーナメント B-Girlトーナメントでも好カードが続いた。TOP16では、日本代表のAYUが躍動。パリ五輪で金メダルを獲得したAMIの姉でもある。 フットワークを武器として戦うスタイルで、その洗練されたスムーズな動きが特徴的。惜しくも1票差で敗れてしまうも、その磨き上げられたダンススタイルで確実に存在感を残していた。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool そして快進撃を見せていたのが同じく日本代表としてワイルドカードで選出されていたRikoだ。彼女は2023年のパリ大会でもTOP8入りを果たしている実力者。キレのあるムーブで初戦から会場を沸かせる。 TOP4で当たったのはLast Chance Cypherを勝ち上がってきたSyssy。オリンピックにも出場した強豪。体格や体の柔軟さを活かしたムーブを武器とし、B-Boy顔負けのパワームーブも披露する。オリジナリティ、ディフィカルティ、ミュージカリティどの点を取っても隙のないB-Girlだ。 Little Shao / Red Bull Content Pool 対するRikoは先攻で自身の持ち味を存分に発揮。チェアーロールの連発や音に合わせた多彩なアプローチで観客の心を掴む。Syssyも負けじとシグネイチャーのアタックムーブやクリエイティブなフリーズを決めてくる。非常にレベルの高い戦いとなったが、勝負を制したのはRiko。決勝の舞台へと駒を進めた。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool 決勝の相手となったのはNicka。Red Bullダンサーでもあり、数々の世界大会で優勝を収める相手だ。Rikoがこれまで勝てたことがなかった相手でもある。決勝で大きな壁が立ちはだかった。 B-Girlは決勝のみ3ラウンド制となることもあり、フィジカル面、精神面でも強さを問われる。ここで先攻にでたのはNicka。決勝という場面でもフレッシュなムーブをハイクオリティで繰り出す。対するRikoも十八番のムーブや難易度の高いパワームーブを披露し、互いに一歩も譲らない接戦となった。 Dean Treml / Red Bull Content Pool 最終ラウンドでもその勢いを切らすことなく、DJが即興で作る音に合わせたヘッドスピンやパワフルなフリーズで会場をロック。初のBC One優勝を勝ち取った。 日本人がダブル優勝するという快挙を成し遂げた本大会。日本人の男女が揃って世界一となるのは「Red Bull BC One」史上初の快挙となり、歴史的な大会となった。優勝したISSIN、Riko以外にもLast Chance Cypherを含め多くの日本人が活躍し、ブレイキン大国としての層の厚さを世界に向け発信することができたのではないか。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool 会場以外にもパブリックビューイングなどが全国各地で開催されており、ブレイキンが持つパワーが日本中に広がっている証拠だ。今後もこの熱を冷ますことなく、ブレイキンを筆頭にストリートカルチャー全体が発展し、盛りあがっていくことを願う。 Rikoコメント Little Shao / Red Bull Content Pool 優勝した今のお気持ちを聞かせてくださいまだ信じられないですけど、すごい嬉しい気持ちでいっぱいだし、日本開催のこの今回の機会で優勝できたことはすごい嬉しいです。ありがとうございます。 今回対戦したNickaに対してはどういった感情だったのですか?Nickaとは何回もバトルしてるんですけど1回も勝てたことがなくて。今回こそ倒したいと思って臨んだバトルでした。バトル中はNickaもすごく内容を詰めてきてたけど、自分ができることはもう勢いで押し込むしかないって思って3ラウンド踊り切ったので、それが価値につながったんじゃないかなと思っています。 世界トップレベルのコンペティションでここまで進むことがどれだけ大変だったか、また、若いB-Boy/B-Girlに対して必要なことや辛い経験について語れることがあれば教えていただきたいです 去年1年間、本当に悔しい思いをたくさんしてきました。だから今回は、「自分のすべてをぶつけて絶対に優勝したい」という気持ちで挑みました。でも途中で気づいたのは、結果にこだわりすぎると本当の自分のダンスができなくなるということでした。そのことにBC Oneまでの道のりの中で気づいてから、マインドを切り替えられました。結果のために踊るんじゃなくて、もう一度「自分はなぜブレイクを始めたのか」という原点に戻って、初心を大切に練習してきました。だから今は、次の世代の子たちにも新しい目標に向かって頑張るときは、結果だけを追うんじゃなくて、心を大事にして、ブレイクを楽しんでほしい。そういう気持ちを持って続けていってほしいなと思います。 Little Shao / Red Bull Content Pool Rikoさんにとってブレイキンとは何ですか?自分を表現するものであり、感情や思いを表現するのが苦手な自分の性格だからこそ、ブレイキンで表現していることが、ブレイキンを続けている理由であり、ブレイキンだと思っています。 未来のB-Boy/B-Girlに向けて一言よろしくお願いします これからのブレイキンシーンをもっとみんなで盛り上げていきたいと思いますし、何よりブレイキンっていうすごい素晴らしいものを みんなで楽しんでいきましょう。 ISSINコメント Little Shao / Red Bull Content Pool 優勝した今のお気持ちを聞かせてください日本開催の決勝で自分の仲間(haruto)と当たって、最後を最高のバトルで締めくくれたのでもうめちゃ嬉しいと楽しかった気持ちでいっぱいです。 同じクルーの仲間であるharutoさんと決勝戦で戦う中で、弱点を握られてしまうのではないかという心配はありましたか?正直、決勝戦の前によくharutoと一緒に練習していて、そのときも最後のラウンドの通し練習(通し連)は、決勝戦でやるやつを一緒にやっていたんです。 2人で、きついけど最後まで一緒に頑張ろうって言いながらやってたので、もう本番ではやるだけだなって気持ちで挑みました。でも最後に(技を)返された瞬間、自分が前に飛びながらharutoが後ろに飛んでいくのを見て、「うわ、そうだ、haruto知ってるわ」って思って、ちょっと「やられたな」っていう感覚はありましたね。ただ、もうお互い長年やってきて全部分かってる仲なので、そこを考え出したらキリがないんですよ。だから特に意識はしてなかったですけど、返された瞬間は「ちくしょう!」って思いながら前に飛んでました(笑)。 世界トップレベルのコンペティションでここまで進むことがどれだけ大変だったか、また、若いB-Boy/B-Girlに対して必要なことや辛い経験について語れることがあれば教えていただきたいです本当に僕も去年はめちゃくちゃ悔しい思いをしたんです。だから今年は、唯一この悔しさを埋められるのは、BC Oneしかないなとずっと思ってました。オリンピックには出られなかったけど、それも本気で挑んだからこそ届かなかった結果で。その悲しい気持ちを乗り越えるためにも、来年のBC Oneは、どこであっても絶対に優勝するしかないって思ってました。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool その過程の中で、自分の練習への向き合い方や、体づくりについてもいろいろ学びました。去年のオリンピックシーズンを通して、体力のつけ方とか、最後のひと押しを入れられるガッツの部分も、すごく鍛えられたと思います。でもやっぱり、ブレイキン(ブレイクダンス)がスポーツとしての競技と少し違うなと感じたのは、練習している時でした。練習が完璧でも、睡眠が完璧でも、食事が完璧でも、それだけで優勝できるわけじゃない。いろんなバトルを通して、改めてそう感じました。結局、その日のステージで「自分が一番かっこいい」と思って踊れる人が、一番魅力的に見えるし、勝っていくんだと思うんです。だから、自分も「練習をやってきたから大丈夫」ではなくて、「じゃあ当日、自分の踊りをどう見せるか」というメンタルの部分を大事にしようと考えました。途中までは、練習が足りてないと不安になることもあったけど、2週間前くらいに「もうやることは全部やった」と割り切れて。そこからは、「自分が一番かっこいいと思うブレイクを、見てくれる人やジャッジの心に突き刺す」ことだけに集中できたんです。その気持ちでステージに立てたおかげで、今日は本当に羽を伸ばすように、納得のいくダンスができたんじゃないかなって思います。 未来のB-Boy/B-Girlに向けて一言よろしくお願いします ブレイクダンスを楽しんで自分の 1 番かっこいいと思ってるものを突き詰めて、自分だけのスタイルっていうものをどんどん作って、ブレイクダンスがもっと面白くなるようにしましょう。 開催概要 名称:Red Bull BC One World Final Tokyo 2025 日時:2025年11月9日(日)開場15:00 / 開演17:00 / 終演21:00 会場:両国国技館(東京都墨田区横網1丁目3-28) 出場者: <B-Boy>Shigekix (日本)ISSIN (日本)Icey Ives (アメリカ)Hiro10 (日本)Mighty Jake (ベネズエラ)Lee (オランダ)Djibril (ベルギー)Amir (カザフスタン)Fe (韓国)Fléau (カナダ)Griimsen (デンマーク)Jet Leg (イタリア) Alvin (ベネズエラ) *Red Bull Last Chance Cypher Winner haruto (日本) *Red Bull Last Chance Cypher WinnerLorenzo (オランダ) *Red Bull Last Chance Cypher WinnerPesto (イタリア) *Red Bull Last Chance Cypher Winner <B-Girl>AYU (日本)Riko (日本)Nicka (リトアニア)Sayora (カザフスタン)Swami (メキシコ)Leona (アクアドル)Carla (ルーマニア)Starry (韓国)Firebird (ブルガリア)Kimie (フランス)Julianna (ポーランド)Stefani (イギリス)Syssy (フランス) *Red Bull Last Chance Cypher WinnerFreshBella (韓国) *Red Bull Last Chance Cypher WinnerJazzy (トルコ) *Red Bull Last Chance Cypher WinnerLogistx (アメリカ) *Red Bull Last Chance Cypher Winner <JUDGE>RONNIE RUEN, CLOUD, KILL, LUMA, ATA <HOST>AMJAD, KENSAKU <DJ> KHANFU 主 催:レッドブル・ジャパン株式会社 パートナー: Reebok / PHILIPS / VISA / Jeep / G-SHOCK / BEYBLADE X / イープラス / Japan Wireless
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dance世界最高峰のブレイキンコンテンツでヒップホップカルチャーを体験した一日「Red Bull BC One Camp Tokyo 2025」アフターレポート2025.11.11世界レベルの1on1ブレイキンバトル「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」の開催を目前に控えた11月8日(土)東京・原宿駅に隣接する「ヨドバシJ6ビル」にて、体験型カルチャーイベント「Red Bull BC One Camp Tokyo 2025」 が開催された。 今回、東京・原宿駅に隣接する「ヨドバシJ6ビル」に特設で登場したのはRed Bull BC One Camp 2025の会場。会場内にはBATTLEFIELD、DO-JO、TERAKOYAという日本をモチーフにした3つの部屋が用意され、ダンスバトル、ワークショップ、トークセッション、そしてジャムセッションなど各部屋の名前に沿ったコンテンツが午前11時から午後9時までノンストップで開催された。 ©︎ Jason Halayko / Red Bull Content Pool また観戦無料ということもあり、明日開催されるRed Bull BC One World Finalに訪れた国内外のブレイクダンサーはもちろんのこと、一般の方まで多くの来場者が足を運んだ。来場者はオフィシャルパーカーやTシャツを身に纏いながらコンテンツを観戦したりと、まるで海外さながらの空間の中でヒップホップやダンスカルチャーを全身で感じる一日を過ごした。 ヒップホップとゲームカルチャーの融合。ブレイキン×ストリートファイター6の異色コラボ「Break Fighter」 Break Fighter ©︎ Little Shao / Red Bull Content Pool ブレイキンとEsportsという異色のカルチャーが融合した「Break Fighter」。ブレイクダンサーと「ストリートファイター6」プレイヤーがペアを組み、交互にバトルする前代未聞の2on2形式のフォーマットで開催。9月26日(金)に東京ゲームショウで行われた予選大会の優勝ペア1組とゲストペア2組の計3組と、当日予選を通過したペア5組を加えた計8組が今回の決勝トーナメントで激突した。 Break Fighter ©︎ Little Shao / Red Bull Content Pool ブレイクダンサーとプレイヤーが別々で行う当日予選を経て、決勝ではペアとなり、1ラウンド目はプレイヤー同士の「ストリートファイター6」対決、2ラウンド目はダンサー同士のブレイキン対決、1対1で同点の場合は、3ラウンド目にブレイカーが「ストリートファイター6」で対決する史上初のフォーマット。戦いは、トーナメント内にて何度も3ラウンド目までもつれ込む試合もあり、ブレイクダンスの躍動感とEsportsの反応速度が交錯し、会場は終始大きな盛り上がりを見せた。 優勝したJose・Sydneyペア©︎ Little Shao / Red Bull Content Pool そのような接戦の末、トーナメントを勝ち進み決勝戦へ駒を進めたのは「KONA・タンタンメン」と「Jose・Sydney」ペア。決勝戦は先に4点先取したチームが勝利となる中、1ラウンド目からJose・Sydneyペアが圧倒的な強さを見せ、ストリートファイター6対決もブレイキン対決も一切負けを許さずストレート勝ちを収めた。 ブレイキンの"フットワーク"に絞ったコンテンツ「Footworkerz Battle / Workshop」 ブレイキンのフットワーク(床に手を着いて行うステップ)の方法を学べる「Footworkerz Workshop」ではB-Boy JEYやB-Boy KATSU ONEが直接レクチャー。豪華レジェンドダンサーによるワークショップに、年齢・国籍・経験問わず多くのダンサーが参加し複数のステップを手取り足取り学んだ。 またB-Girl Amiを中心に豪華ジャッジが揃った、ブレイキンのフットワーク(床に手を着いて行うステップ)に特化した1on1バトル「Footworkerz Battle」では生バンドの演奏に合わせて争われた。 当日予選サイファーを勝ち上がった13名に加えて、先日行われたCypher Japan、Cypher Canada、Cypher USAの優勝者3名の計16名により15分間のサイファーを行い、勝ち上がったベスト8にて “7 to smoke”フォーマットで優勝者を決める形となり、そんな決勝を制したのは6 Kicks。生バンドが会場内に響きダンサーの熱気に包まれる中、先に7ポイントを獲得し見事優勝した。 世界最強ダンスクルー同士の夢の対決「Red Bull BC One Team vs Team Japan」 ©︎ Jason Halayko / Red Bull Content Pool 本イベント最注目のコンテンツとなったのが世界最強のブレイクダンサーが集結したRed Bull BC One Teamと、世界の舞台で大活躍する日本を代表するトップブレイクダンサーにより結成されたTeam Japanによるスペシャルマッチ。Red Bull BC One Teamからはパリ五輪金メダリストのPhil Wizard、昨年のWorld Final優勝者で過去4度のWorld Final優勝経験を持つMennoや、Hong10やLilouといった過去大会にて複数回の優勝記録を持つレジェンドダンサーが参戦。 迎え打ったのはWorld Final日本人初出場を果たしたTaisukeとWorld Final日本人初制覇を果たしたIsseiや、日本のブレイキン界を牽引するTsukkiらによるTeam Japan。 ©︎ Jason Halayko / Red Bull Content Pool 今回のチームバトルでは、過去の名勝負を彷彿とさせる伝説的なマッチアップが次々と実現。中でも注目を集めたのは、TaisukeとLilouの対決。このカードは、B-Boyなら誰もが知る2013年ワールドファイナルの再現として大歓声を巻き起こした。当時と同じように、LilouがTaisukeに対して足を高く上げ、回し蹴りのような仕草で挑発すると、会場はこの日一番の盛り上がりに包まれた。 さらに、IsseiとHong 10のマッチアップでは、2016年名古屋ワールドファイナル決勝の再現が実現。当時の熱戦を思い起こさせる両者の応酬に、観客は固唾を飲んで見守り、ステージは大興奮の熱気に包まれた。 まさに、Red Bull BC Oneの歴史を体現する瞬間が次々と蘇った一夜となった。 一日を締め括ったのは日本を代表するトップダンスクルーによる豪華な「Guest Dance Showcase」 YOSHIE & THE D Soraki©︎ Jason Halayko / Red Bull Content Pool ヒップホップカルチャーのコンテンツが盛りだくさんの1日を締め括ったのは、世界を股にかけて大活躍するトップダンスクルーによるGuest Dance Showcase。多くのダンスファンがこの豪華なセッションを一目見るべく駆けつけた会場にて、トップバッターに師弟関係でもあるYOSHIEとレッドブルアスリートTHE D Sorakiが登場し会場に火をつける。 続いて登場したのはATZO&FatSnake。見事なPopのパフォーマンスを披露。そしてさらに会場のボルテージを引き上げたのは、海外でも人気急上昇中のレッドブルアスリートKyokaとトップダンサーMaikaのタッグであるRush Ball。続くはBoo & SHOW-GOが人間離れしたPopの技術で会場を驚かせた。 Nobel Nextus ©︎ Dean Treml / Red Bull Content Pool その後はレジェンドハウスダンサーHiroや大人気プロダンサーMiyuなど全14名のトップハウスダンサーに構成されたNobel Nextusで計10分間にわたりソロとシンクロも含めたパフォーマンスを披露し会場をロックオン。 そして最後はレジェンドダンサーのGucchonとKeiのコンビであるCo-Thkooがパフォーマンスを披露し、その後にはATZO&FatSnake、Boo & SHOW-GOをステージに呼び出しジャムセッションを展開。台本の無い展開にMCを驚かせるも会場を大いに盛り上げて1日を締め括った。 ブレイキンの世界最高峰のコンテンツでヒップホップカルチャーを体験した一日 ©︎ Jason Halayko / Red Bull Content Pool 今回メインコンテンツでの盛り上がりはもちろんのこと、同日バトルコンテンツとして開催された2on2バトルの「Deadly Duo」や、パワームーブのみのバトル「King of Powermove」、そして男女ペアの2on2バトル「Bonnie&Cryde」といった普段とは異なるバトルフォーマットを通して、ブレイキンカルチャーの奥深さを感じる1日となった。 またその中でもTerakoyaで開催された「Beat Maker Talk Session」ではビートメイキングの変遷とWorld Finalでの曲選びについても4人のビートメーカーにより語れられ、ブレイキンカルチャーと共にどう進化しているのか、そして実際にビートメイキング作成過程も実演されてブレイキンに必要不可欠な音楽について学ぶ時間となった。 まさに次の日のRed Bull BC One World Final前に相応しいヒップホップ及びブレイキンカルチャーを全身で体感する貴重な機会がここ東京で提供される記念すべき一日であった。
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cultureブレイキン聖地“溝の口”に世界的アーティスト「DRAGON76」のミューラルアートが誕生!【本人インタビュー】2025.11.07この度、日本のストリートカルチャー発信の中心地であり、世界で大活躍するB-Boy/B-Girlたちが生まれた「ブレイキンの聖地」として知られている「MIZONOKUCHI(溝の口)」を象徴する壁画がJR南武線武蔵溝ノ口駅の南北自由通路に展示されている。今回の作品はストリートカルチャーの世界で活躍する日本人ミューラルアーティストDRAGON76氏が制作を手がけ、まさにブレイキンの聖地「MIZONOKUCHI」の歴史を伝え、日本のストリートカルチャーの今を表現する地域から愛される作品となった。 なお、ここ「MIZONOKUCHI」はパリオリンピックの金メダリストであるB-Girl Amiや世界で活躍するB-Boy Shigekixが幼少時代から練習しスキルを磨いたスポットであり、世代を超えたブレイクダンサーたちが今もなお集まることで国内外に知られている特別な場所だ。 今回のプロジェクトは、より多くの人々に「MIZONOKUCHI」を知ってもらうべく、川崎市出身のダンサーB-Boy KATSU ONEやB-Boy Steezが中心メンバーとなり、高津区内の団体や学校、ダンス関係者と共に「高津区ブレイキン・モニュメント制作委員会」を結成したことがきっかけで始動した。 壁画の前で集合写真を撮る高津区ブレイキン・モニュメント制作委員会の関係者とDRAGON76氏 12日間の制作期間を経て完成した今回の壁画の一般公開を祝して「MIZONOKUCHI ブレイキン・アート完成記念セレモニー」が先月10月11日(土)に執り行われ、今回の制作に携わった「高津区ブレイキン・モニュメント制作委員会」のメンバーはもちろんのこと、JR武蔵溝ノ口駅駅長や川崎市長をはじめ官公庁の来賓の方が招かれ、JRや駅ビルを利用される一般のお客様にもオープンな形でお披露目された。 本セレモニーではここMIZONOKUCHIを拠点に活動するB-Boy/B-Girlが、若手からレジェンドまで一堂に会し、この記念すべき日を共に祝うパフォーマンスを魅せて会場を沸かせた。パフォーマンス後はその流れでDRAGON76氏が壁画に名入れを施して作品の完成が発表された。 ブレイキンパフォーマンスの様子 DRAGON76氏の名入れの様子 その後は制作委員会のメンバーや川崎市長らがお祝いの言葉を述べ、DRAGON76氏が壁画のコンセプトや経緯を説明。最後に関係者による集合写真が壁画の前で撮られてセレモニーは幕を閉じた。 なお今回、FINEPLAY編集部は独自にセレモニー後のDRAGON76氏へインタビューを敢行。今回の壁画の制作秘話をはじめ、彼がミューラルアートを通して伝えたいストリートカルチャーへの思い、またこのシーンに関わる次世代に伝えたいこと、そして最後に今後の展望について聞いた。 是非このインタビューを読了していただいた皆さまには実際に「MIZONOKUCHI」へ足を運び、自分の目でこの壁画を見て、アートの中に込められたストリートカルチャーの思いを肌で感じ取って欲しい。 ミューラルアーティスト“DRAGON76” スペシャルインタビュー DRAGON76(以下:D) 自分の好きな絵を200%突き通した上で完成した、今後のストリートカルチャーの聖地の顔となる歴史的な作品 ― 12日間の制作期間の末に、溝ノ口駅の作品が完成しましたが率直に今の感想を聞かせてください。 D:今回は制作期間もしっかりもらえましたし、天候に左右されることもなく、想定していた日数を全て使い切ることができたので、作品のクオリティ的には最高に良いものができたと感じています。また僕自身、ヒップホップカルチャーが大好きですし、僕の息子もブレイキンをしていることもあってブレイキンのカルチャーをとてもリスペクトしています。そういった経緯もあり、今回このブレイキンの聖地である溝ノ口駅で壁画を描くという日本のヒップホップシーンにとって歴史的な瞬間に携わらせてもらえたことがとても光栄ですし、その中でも自分の好きな絵の案を200%通させてもらって1ミリも妥協することなく作品を描けたことがすごく嬉しいです。 ― 今回の作品のコンセプトについて教えてください。 D:「MIZONOKUCHI」というこの場所自体が世界に発信できるぐらいブレイキンの有名なスポットであり、昔から色々なレジェンドB-Boy/B-Girlの方々がここで踊り続けて、代々脈々と受け継いできたという背景があるので、今回はその日本のヒップホップカルチャーの聖地を世界に対して発信することがすごく重要な役目だと感じていました。この絵では「ヒップホップというニューヨークで生まれたカルチャーが海を渡り日本に来て、日本の美意識や色々な要素と交わり合いながら新しい文化として発展してきた」というストーリーを自分で作り、昔ながらの古い日本のトラディショナルなモチーフと、ヒップホップカルチャーやアメリカの文化が混ざり合ったらどういう化学反応になるのかを想像して作ったのがこの絵の真ん中のキャラクターになります。デザインはストリートやアメリカ的でありながらも、絵の中のダンサーやファッションには日本的な要素を取り入れることで、どこか日本を感じられるようにしています。海外の人に向けて「これが一番かっこいい日本のヒップホップ」と誇れて、また日本のB-BoyやB-Girlも自分たちのカルチャーに誇りを持てるような絵を作りたいと思い、時間をかけて色々考え制作しました。 ― ミューラルアートは街の人々と対話しながら描き上げていくところが個性的な面ですが、今回の作品を描くにあたって地域の方の反応はどうでしたか?D:今回意外ですごく良いなと思ったことがあります。元々若い人たちはこのような駅構内でストリートアートやスプレーアートをすることに興味を持ってくれるだろうと思っていたのですが、意外と年配の人たちが興味を持ってくれたことが嬉しかったです。今回の絵のデザインが日本風であったり、日本の伝統的な要素を取り入れて描いたことに対しての反応が大きかったのかなと感じました。そういう意味では日本風のデザインで今回描き上げて本当に良かったなと思いましたね。 MIZONOKUCHI ブレイキン・アート完成記念セレモニーの様子 ― ちなみにアメリカや日本全国で制作をされているDRAGON76さんですが、各地域ごとのミューラルアートに対して反応の違いを感じる点はありますか? D:はい、あります。もちろん普段活動しているニューヨークと日本ではミューラルアートを取り巻く環境は全然違いますし、アメリカの中でも他の州では反応が全然違います。ニューヨークを例にすると、普段描いている時に通行人の方々が作品を見て「良いな!」と思った瞬間にタイムラグなくフレンドリーに声をかけてきて、その感じた思いをすぐ表現してくれます。逆にそれが仇となって描いている途中にめちゃくちゃ話しかけられることで自分の集中力が途切れてしまうこともあるのですが、コミュニケーションを取ってくれることは嬉しいです。また街中で描くことの醍醐味は、そのような街の人とコミュニケーションが取れてリアルな反応をもらえるという良さだと思っています。 一方で、日本はそこまで良いと思った瞬間にすぐ声をかけてくれるわけではないのですが、しばらく作業しているところを見ていてくれて、自分が休憩や作業を止めてお茶や水を飲んでいる時に声をかけてくれるのですごい節度を感じます。この距離感はすごく独特で日本ならではですが、同じ日本人としてはその空気を読んでくれる心地よさがありますね。 ミューラルアートとブレイキンが共存するストリートカルチャーについて感じること ― そんなミューラルアートやブレイキンも含め、長年関わって来られたストリートカルチャーはDRAGON76さんにとって改めてどのようなものですか? D:ストリートカルチャーは元々はニューヨークで生まれたカルチャーですが、それが日本にやって来て、その当初から長年ヒップホップやブレイキン、ストリートアートに携わってきた人たちが今では「俺たち・私たちの文化」として誇れる存在になっているという点がすごく大きいなと思います。今ではストリートカルチャーといえば多くの人に知ってもらえていて、関わっている人の数も多いですが、特に10~20年前はマイノリティの文化だったので、そこに対しての誇りというのは他のカルチャーよりもすごく強いのではないかと感じています。 ― 昔から国内でもブレイキンとミューラルアートの距離感は常に近かったのでしょうか? D:そうですね、近かったです。大きく括るとブレイキンもミューラルアートもヒップホップカルチャーから始まったものなので、普段から聞いている音楽やノリもすごい近いものがあります。個人的なことで言えば、特に息子がブレイキンをやっていて、B-BoyやB-Girlとの距離も近いということもあって僕自身共感できる部分も非常に多いです。 ― 同じヒップホップカルチャーを起源としているとのことですが、ミューラルアートを描いている時にブレイキンとリンクしているような感覚を感じることもありますか? D:感じますね。表現方法は違えど、どちらも同じヒップホップやストリートの表現なので。アートはビジュアルで見せるので目から入ってくるメッセージになります。視覚的にメッセージを伝えるからこそ、絵に意味を込める時は頭で色々考えて、どうしたら相手に伝わるかを考えながら描いています。一方でダンスは体でその瞬間に見ている人たちに何かを伝えるものだと思います。でも本質的にどちらも伝えたいことは明確な言葉ではないにしても、自分の中にあるフラストレーションやピースなことなどを表現するという点においては共通点を強く感じています。また僕はヒップホップが「ピース・ラブ・ユニティ」を掲げているすごいピースな文化であるところが好きで、それはブレイキンの人たちも一緒で、元々はコミュニティが対立していたところを暴力ではなくダンスバトルで決着をつけるという文化から始まりましたし、暴力を使わず何かを伝えるという点で共通するところは歴史的にも深くあると思います。 DRAGON76が大事にしているストリートカルチャー「芯」の部分と次世代に伝えたいこと ― ストリートカルチャーが社会に浸透していく動向をどう捉えていますか? D:若い人たちが何かを表現したいと思う時に、ストリートアートを選んでくれることは僕にとっても嬉しいことです。僕はストリートアートを本当に楽しくやっていて、スプレーでミューラルアートや壁画を描くのがすごく楽しいです。制作期間中も「早く次の日になって続きを描きたい、早く目覚めて描きに行きたい」となるぐらいストリートアートが大好きなんです。その楽しさをもっと人に知ってもらいたいし、ハマる人は絶対ハマると思うので、そういう人たちにストリートアートを通してもっと人生を楽しくしてもらえたらと思っています。 ― ご自身の表現において、ストリートカルチャーの大事にしている「芯」のようなものはありますか? D:最近いろんなところでもよく言っているのですが、アートにしてもどんな仕事でも、やっぱり基本は社会貢献が大事だと思っています。アートを描くことは自分のエゴでやることでもありますが、プラスして社会に貢献したいという思いが強いです。世の中や社会を動かしたいというような大それたメッセージではないのですが、例えば今回のような駅という場所で描いていて、日々大変な仕事をされている方や毎朝出勤される方がこの絵からパワーをもらえるような、そういう人たちの力になれる絵を描きたいと思っています。だからこそネガティブな絵はあまり描きたくないです。 ― ストリートアートに関わる若いアーティストや次世代に伝えたいことはありますか? D:一つ大きなこととしては、若いうちに時間がある時に英語は絶対に覚えた方が良いということです。将来どんなことをやっていくにも、英語が話せると本当に世界が広がりますし、それによって出来ることが増えます。ストリートアートは実力社会なところもあるので英語が話せなくてもその先はあるかと思いますが、話せたらそれだけもっとその先の道や手段が絶対ありますし、英語というコミュニケーションの中で何かが生まれていくのが結構大きいからです。英語を話せるように努力するのはすごく大事です。僕自身もまだまだ苦戦していますし、もっと早く勉強すれば良かったと思うことは多いので、ストリートアートに限らずストリートカルチャーに関わる次世代には声を大にして伝えたいです。 今後の展望について ― 今後の展開や考えていることはありますか? D:アメリカで活動している中で、まだまだ日本で知られていないやばくてすごいかっこいいアーティストに会うことが多くあります。なので自分の活動の中で出会ったイケてるアーティストを日本に呼んで、彼らの作品やそのスキルを知ってもらえるような機会を作りたいと思っています。それによって、日本ではまだ知られていなかったアートに触れ合えるチャンスを作りたいですし、スプレーアートなどが日本でもっと人口が増えていけばストリートアートのシーンが盛り上がると思いますし、きっとスプレーももっと手に入りやすくなるだろうなとか考えています(笑)また他ジャンルなど興味があることに対しては今後もコラボレーションしていきたいと思っています。個人的にサッカーが好きなのですがスポーツは色々コラボしたいですし、ファッションや音楽など興味があることはジャンルを問わず一緒にコラボして作品づくりをしていきたいと思っています。 ― 最後に今後直近で計画されているイベントやワークショップ等がございましたらお聞かせください。 D:11月7日からロサンゼルスで個展があるのですが、日本国内だと来年から千葉で壁画フェスティバルを立ち上げる予定で、そこに先ほど言ったやばい海外アーティストを呼んでストリートアートを盛り上げたいと思っています。あとはまだ日程は決まっていないのですが、自分の地元の滋賀県日野町で、僕と町のみんな一緒に音楽とアートの2daysのフェスを2年に1回開催していて、そこでは自分の活動を通じて知り合ったやばいミュージシャンやアーティストを呼んでいるのですが、そのフェスを来年開催する予定です。 DRAGON76プロフィール 1976年滋賀県生まれ。 2016年よりニューヨークを拠点にストリートアートをベースとした壁画アーティストとして活動。過去と未来、静と動、正義と悪など、相反するものの共存をテーマに作品を制作し、作風は常に進化し続けている。これまでに手掛けた最大の壁画は256フィート x 53フィートで、2021年にテキサス州ヒューストンで国連の委託を受けて制作。米国の48か所で壁画を描いた経験を持つ。 またART BATTLE NYで3度優勝、2018年US CHAMPIONSHIPで優勝し初代全米チャンピオンとなり、NEW ERAやX-LARGEなどのブランドとコラボレーションも数多く経験。 また、彼のアイデンティティである日本の伝統的な侍を現代風にアップデートしたオリジナルキャラクター玩具「DR76」は数分で完売した。なお今回の壁画の舞台となった川崎市では2019年と2020年に、市役所本庁舎の工事現場の仮囲いに巨大なミューラルアートを制作した実績があり、川崎での壁画制作は3度目となる。
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