2023年7月、アメリカ・コロラド州にて開催されたダブルダッチの世界大会「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD 2023」。
コロナ禍によって4年ぶりとなった、プレイヤーたちが待ち焦がれた実地での開催。
見事世界一のタイトルを掴み取ったのはガールズチーム「Mrs.DOUBLE DUTCH」(ミセス ダブルダッチ)。
チーム結成は8年前。彼女たちがどのような道のりを辿って“世界一”となったのか。
これまでの歩みと今大会へ懸けた思い、そしてこれからについて訊いた。
ABOUT “Mrs.DOUBLE DUTCH”
10名の女性ダブルダッチプレイヤーで結成されたチーム。各メンバーがプレイヤーのみならず、メディア・モデル活動や、大会でのゲスト・審査員など、多方面で活躍している女性ダブルダッチチームのパイオニア。
今回の世界大会にはこのうち7名が出場。

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
※以下、記事中ではチーム愛称「ミセス」と表記。
“女性プレイヤーの希望になりたい”
ミセスが結成されたのは2016年。
当時のダブルダッチシーンについてと結成に至った思いについて、リーダーのMISAはこう壊述する。
MISA
「多くのプレイヤーは大学のサークルでダブルダッチに出会うので、卒業というのが一つの分岐点なんですよね。プレイヤーとして続けるか否かという。ですが、当時は女性でプレイヤーとして続けている人が少なかったんです」
「どうにかして女の子たちがプレイヤーとして活躍し続けることができないか。そんな声に触れるたびに考えるようになり、女の子のチームを作ってみることにしました」
そこでMISAを中心に、現メンバー MAYU・MOEMI・HARUNA・SUMIREを含めた7名でMrs.DOUBLE DUTCHが結成された。

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
MISA
「チームを作ったことに対する責任感はありましたが、私の中ではあくまで実験的な試みでもあったんです。
前例のないチャレンジだったからその先どうなるかも予想できなかったし、当時はプロ以外で同じチームを長く続けている人も多くなかったので。
でも女性のダブルダッチプレイヤーの希望でありたい、可能性を切り拓きたいという思いはありました。そこで『Mrs.DOUBLE DUTCH』と名付けたんです」
確固たる思いを持って走り出したミセス。
結成直後に、彼女たちは国内最大級の大会「DOUBLE DUTCH CONTEST 2016」の国内予選に出場することを決める。
しかし、その結果は17位。本戦出場となる“10位以内”には届かなかった。

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
MAYU
「“女子だけ”の難しさを感じた部分もありました。今思えば妥当な結果だと思いますが、今にいたるミセスの活動の源流だったというか、そこで私たちに火がついたというか」
HARUNA
「当時、私とSUMIREは大学4年生の卒業間近で忙しい時期だったこともあり、MISAさんがほとんど全ての曲や衣装を準備してくれていたんです」
MISA
「でもミセスを“長く続けていこう”とだけは決めていて、そのためには1人が作った作品でチームを続けていくのは無理だと思ったんです。
チームメイトと関係性を築いて『ここは自分のアイデアなんだ』『この瞬間自分は輝いているんだ』ってことを自覚しながらやらないと長く続けられない」
その後、メンバーそれぞれの活動を経て、2017年の「Double Dutch Delight」では一般部門で優勝を果たすほか、「DOUBLE DUTCH CONTEST」の上海大会に2年連続で出場し、2019年には優勝。
このほか、個々がミュージックビデオの出演やゲストショーケース、アパレル活動や審査員など、多岐にわたって活躍。
“ガールズチーム”としての存在感を確立させていく。
2019年、オリジナルメンバーの一部がプレイヤーとしての活動を終えたこともあり、ミセスとしての活動を継続するべく、AYUKA・KYOKA・REINA・NATSUMI・HARUKAが加入し現体制となる。

(前列) 左から1番目 HARUKA
(写真提供: Mrs.DOUBLE DUTCH)
国内予選に向けて――「ミセス式」のパフォーマンスメソッド
それからしばらく経ち、2023年。
最大級の大会である「DOUBLE DUTCH CONTEST」に再び出場することを決意する。
世界一のためにまず国内予選を制する必要がある。同部門への参加は約120チーム。その中で、まず上位5チームに残らなければならない。

MISA
「今年は久しぶりとなる実地での開催。しかもフルメンバーで大会に出るチャンスは今回を逃すとしばらくないかもしれないと思い、出ることを提案しました。ただ各々の都合もあるし無理はさせたくないから、イエスかノーで答えて、と」
そうして集まったのが今回のメンバーである7名だ。
MISA
「ただ各々仕事や家庭もあって、社会人チームは予定を合わせるのにも一苦労です。だから最初に集まりやすいメンバーでネタ(動きや技)を作って、そこから音を合わせていきました。
MAYUが音のストックを色々持っているので、MAYUが提案して、それを曲編集をやってくれるRisA(※)に伝えて進んでいきました」
(※)RisA
ミセスのパフォーマンス音源を作成していた人物。これまでのミセスメンバーが出場していた別チームの音源も作成するなど、数多くを手がける名曲編者。

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
同じチームを継続し続けていくメリットも多いが、その反面、期待値がインフレし高いハードルにもなりうる。そんな彼女たちのパフォーマンス作りは、どのように進められていったのか。
MISA
「『みんなが見たいミセス』『メンバーがやりたいミセス』というのはそれぞれ違うと思ったんです。
だから今回、私が『こうしたい』とは極力言わないようにしていました」
SUMIRE
「逆にMISAさんが委ねてくれたからこそ、話し合いは積極的にありました。新メンバーが入ってできることが増えたのもあって、『こういうネタもできる』『これよりこっちの方が良さそう』という感じで」
MAYU
「“ミセスをどんなカラーにするか”ということを踏まえ、1つ1つ細かいことでもみんなで話し合ったからこそ、みんながやりたいものにまとまっていったんです」
KYOKA
「『これは違うんじゃない?』と言うときも、それを言うからにはしっかり代案がありますし、試す価値があるから試す。逆に『ここは⚫️⚫️が跳んだ方が良さそうだね』ということも話しました」
HARUNA
「各々が自分の出来ることをしっかり自覚しているんだけど、その上でミセスって“他薦”が多いんです。チームメイトのこともよく理解していて、その人の技やスタイルに合いそうなことを判断できる。
だから『自分たちがやりたいミセス』と『みんなが見たいミセス』を両立させることができたと思うんですよね。自分たちでワイワイ盛り上がっているように見えるかも知れませんが、客観視もしています。
パフォーマンスの多くは最後にスピード(駆け足飛び)やアクロバットなど、ダイナミックな大技で締めくくるケースが多いのですが、そのやり方だと他には勝てないなと思ったんです。
勝つための他にない部分、そこがいわゆる『ミセスらしさ』ということなのかなと。
ミセスならではの要素、ミセスならではのパフォーマンス構成に同意してくれることで、それが自信に繋がっていきました」
それぞれが意見を出し合い、自分の理想と他者像を重ね合わせながら進めるのが“ミセス式”のパフォーマンス作りだ。
どうしてもその手法だとなかなか意見がまとまらなかったり、メンバー同士で衝突することも考えられるが、彼女たちにそういったことはなかったようだ。
MAYU
「意見がまとまらない状態で置いておくことはほぼありません。『そこいいね』『そこ微妙だね』を繰り返します。だから喧嘩もないです。当然時間はかかってしまいますけどね。
あと良いものが出来たら自分たちでも盛り上がってしまいますし、自分やお互いをめっちゃ褒めます(笑)」
MISA
「険悪な空気になることもありません。もちろん議論が白熱したり、出来ないことによって落ち込んだりはしますが、それはどのチームにもあるレベルのことで、取り立てて激しいようなものではありません。
メンバーを見ていると、みんな作品を作ることに対する意識が高いんです」
KYOKA
「ミセスは最年長と最年少のメンバーで9つも離れていて、見てきたダブルダッチや影響を受けてきたものなども全然違います。だからこそ色々な意見が出るし、それらを互いにリスペクトできるんです」
MISA
「色々と意見が飛び交うので、“お蔵入り”になった技や音はたくさんあります。ボツのものだけでショーケースが1本できるくらいには(笑)。
当然自分たちが頭を絞って作ったものなので、それらを捨てることに未練が無いと言えば嘘になります。けれど客観視していくなかで、勇気を持ってボツにすることも必要。
『これはKYOKAっぽくないよね』とか『これはミセスらしさじゃないと思う』とか。皆さんが見たいと感じてくれたミセスになっているのだとしたら、そこが理由だと思いますね」
MAYU
「例えば手の開き方1つとっても、指の開き方の間隔から角度まで細かい一つ一つを擦り合わせていきます」
筆者がミセスのパフォーマンスに“女性らしさ”を感じるのは、まさにこうした部分が所以だろう。女性のきめ細やかな感性と丁寧さが、今回の勝利を手繰り寄せていることを感じる。
そうして迎えた、国内予選の当日。
KYOKA
「結果、パフォーマンスはミスが1つ。今回の大会は審査基準的に、ノーミスとミス1つで6点差がついてしまう仕組みなんです。この1つのミスが順位を大きく左右しかねないと思っていたので、終わった直後に『確実に世界大会へ上がれる』という自信はありませんでした。
本来だったら、ノーミスでパフォーマンスを終えて衣装で会場を練り歩いて、『ミセスすげえ』ってチヤホヤされて、これから出番の学生たちに「頑張ってね」なんて声をかけて… とかってこと細かくイメージして臨むんですが(笑)」

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
そうして迎えた結果発表――。5位、4位とチーム名が呼ばれていくが、ミセスの名前はまだ呼ばれていない。
HARUNA
「会場を沸かせていた他のチーム、ノーミスを出していたチームも色々と見ていて、もうダメかも…と。最初はチームメイトの手を握りながら結果を聞いていたのですが、みんなすーっとその手を離してしまって」
一瞬の静寂を経て、MCが次の結果を読み上げる。
「3位は……… Mrs.DOUBLE DUTCHーー!!」
KYOKA
「結果が出たとき、何より『ミセス』をまだ続けられることが嬉しかったんです。またミセスで練習できる。またこの人らと会える。またこの人らと一緒に帰れる。『コロラド(世界大会の開催地)に行ったらさ』ってことをたくさん話してたから、それもできるなって」
拓かれた世界への道
そうして手にした世界への切符。舞台をアメリカ・コロラド州へと移し、次なる戦いが始まる。
世界大会ではパフォーマンスに加え「フリースタイルバトル」という種目がある。DJが掛ける音楽に合わせムーブを披露し、チーム同士が1vs1で優劣を競うというものだ。
MISA
「国内予選が3月、世界大会が7月なんですが、まず国内予選のパフォーマンスをリメイクするかどうかという話になりました」
REINA
「予選と本戦ではパフォーマンスを少し作り替えるチームが多く、当然私たちもまず作り替えるかどうか、というところから話がスタートしました。ですが結果としてはそのまま持っていきました」
MAYU
「私たちは1つ1つの技や音に対してかなりの時間を費やし議論をしています。ボツになったものは私たちの中の“予選”を通過しなかったからそうなった。また同時に、あのパフォーマンスが国内予選を通過したのにも理由がある。だから変えずにいこうと」
HARUKA
「RisAに音源の編集を頼むときも、パフォーマンスの内容を変えると歌詞を途中でぶった斬ることになって、気持ちが乗っかっていかないんですよね。歌詞で振り付けを決めている部分もありましたから。
でも『こうできる?』と訊いたらすぐ対応してくれて、しかも逆に提案までしてくれて、丁寧で。こうした支えなくしてミセスは無いなと感じますね」
HARUNA
「そうなんです。本当にいろんな人に支えられているんです。世界大会の渡航にはかなりの資金が必要になるので、イベントを開いたりクラウドファンディングなどをやったんです。でもそういったツールを設けたことで、皆さんから応援の声がたくさん届くようになったんです」
SUMIRE
「練習終わりに、皆さんからクラファンに寄せていただいたメッセージを全員で読んだのですが、もうみんなボロ泣きで(笑)」
HARUNA
「ダブルダッチの仲間に限らず、それぞれ自分たちの人生で出会ってきたたくさんの人が支えてくれていることを実感して『世界大会がミセスとしての最終地点ではいけない』とも思いました。
この感謝を体現するため、大会の後まで活動し続けなければならない。だからこそ、世界大会では優勝しなければならないと」
周りの応援を力に決意を新たにしたという彼女たち。いよいよ渡米し、大会直前を迎える。
MAYU
「問題はフリースタイルバトルです。
私たちは他のチームのやり方を真似していては勝てない。決勝まで進むと5ムーブ披露することになるのですが、どのタイミングでどのムーブをぶつけるかによって勝敗が大きく左右される」
HARUKA
「実はコロラドに渡ってから、大会前日の練習で結構議論したんです。初めてくらいですかね?あれだけ熱くなったのは。
バトルムーブをどう組み替えるか、どう構成するべきかということは国内の練習で決めていたんです。でもやっぱり不安になってしまって…。
普通だと大会前日は身体を休ませたり、練習しても控えめに進めることが多いんですが、前日とは思えないくらい練習もかなりやったんです。議論もたくさんして」
応援は間違いなく彼女たちの力になっていた。しかし一方で「勝たなければならない」という思いが、じりじりと焦りを引き起こしていく。
国内予選の比にならないほどのプレッシャーだったと振り返る彼女たちだったが、議論の末になんとか方針もまとまり、練習を終えて会場に足を踏み入れたときのことだった−−。
MISA
「世界大会は何日にもわたって開催されていて、私たちの大会の前日にも競技の種目の大会があったんです。
それで、他国の選手の表彰を見ていたときです。ぼんやりと、私たちもあの表彰台の一番上で表彰されて、君が代が流れて… なんてことを考えていたら、思わず涙が溢れてしまったんです。
これまでの日々が実を結んだイメージが、勝手に湧いてくるようにして出てきて。
でも一番驚いたのは… ふと横を見たらメンバー全員が同じように泣いていたんです(笑)」
HARUNA
「私たちもMISAさんと同じように、優勝した自分たちのイメージを関係のない選手の表彰に重ねて号泣してしまっていたんです」
HARUKA
「この一件を私たちは『ブルートゥース』と呼んでいます(笑)。
でもかなりの衝撃だったと共に、大きな自信にもなりました。それぞれが目指していた先にあるものって、ここまで同じものだったんだなだと」
迎えた本番当日。メンバーのKYOKAが一時期アメリカを拠点にダブルダッチ活動を行っていたことなどもあり、ミセスに対する会場の注目度は最高潮に。
そうして彼女たちは遂に、夢にまで見た世界大会のステージに立つ。
KYOKA
「ステージに出てきただけで本当に盛り上がってくれていたんです。出てきて大盛り上がりした時『あっ、イメージ通りだ』なんて思ったりして(笑)。
でも照明が付いて音源が掛かると、余計なことは一切考えないようになって、パフォーマンスに没頭していたというか… いわゆるこれが『ゾーン』ってやつなんですかね。
疲れすらも感じなくて、結果的にノーミスで終えることができたのですが、終わってはける時までそれにすら気付かなかったんです」
MAYU
「変な例えかも知れませんが、“ショーの中に閉じ込められた”ような感じでした。終わってからしばらくして誰かが『ノーミスじゃない?』って言って初めて気付いたくらいです」

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
その結果、パフォーマンスでは見事1位に。
しかし彼女たちの戦いはこれで終わらない。世界一を決める最後の種目であり、“鬼門”であるフリースタイルバトルが始まる。
MISA
「どのチームと当たっても一筋縄ではいかないでしょうから、とにかくひるまないようにしようと話していました。でもいざ戦っているときは、それよりも『楽しい』という気持ちが勝っていました。
パフォーマンスで勝ち上がったとき、その結果以上に『まだミセスとしてできる!』という方が嬉しくて。
だから決勝まで進んでムーブがどんどん終わっていくと、不思議なことに寂しさも感じました。
私たちが必死になって考え続けたものが徐々に世に放たれていって、何とも言えない気持ちになって…
『この瞬間をしっかり覚えていたい』『目に焼き付けていたい』と強く感じたんです」
KYOKA
「私も勝ちたい思いは強かったのですが、それ以上に楽しくて、なんなら勝ちにいこうとし過ぎると勝てないでしょうから、楽しんで『ミセスらしく』やりたいと思っていました。
私たちが私たちらしく、ミセスがミセスらしくあることを、会場中の人たち、中継を見てくれていた人たち、そして応援してくれた全ての人たちに見ていてほしくて」

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
最後のムーブを終え、いよいよ結果発表。審査員が両チームの手を握り、勝利したチームの選手の腕を挙げることになっている。
カウントダウンが始まる。
一瞬の静寂。空気が張り詰める。ほどなくして、審査員が片腕を高らかに掲げる。
その腕は… MISAを掴んでいた。
女性のみのチームとして世界を征するのは、10年の歴史の中で初のことだった。

(写真提供:Mrs.DOUBLE DUTCH)
KYOKA
「もちろん嬉しかった。喜びました。ここまでの道のりで心細くなったことはあっても、前日に同じ涙を流してからは、世界一になることを信じて疑わなかった。神様がこっちを向いてくれたように感じました。
大会が終わって会場を後にしようとしたとき、虹が掛かっていたんです。『あ、天気まで私たちの味方してくれてるじゃん』なんて話しながら(笑)」
MISA
「体調を崩してしまうことも多いメンバーが、異国の地でも最終的に誰も体調を崩すことなく、万全の状態で迎えられたんです。
たくさんイメージを重ねてここまでやってきましたが、現実は“ブルートゥース”を上回る光景が待っていました」
「ここでは幸せであること」
偉業を成し遂げはや1ヶ月。最後に、世界一になった彼女たちの“これから”について訊いた。
MISA
「結成当初、8年もチームを続けていることなど想像してもいませんでしたし、こんな幸せな未来も考えられていませんでした。だから正直この先も明確な目標などがあるわけではありません。
けれど1つ、ずっと変わらないビジョンがあります。
それは『ここでは幸せであること』。
私たちはパートナーや家族、友人や職場の方々のご理解など、置かれている環境のおかげでダブルダッチに向き合うことができています。それをすっ飛ばして考えることは違うなと感じていて。
その上で続けることは難しいんです。ぼーっとただ続けることは簡単かも知れないけれど。
私はミセスのメンバーが幸せであり続けてほしい。今回大会に出ていないメンバーも、ダブルダッチから離れてしまったメンバーも。そしてそういう場である『Mrs.DOUBLE DUTCH』がこれからも続いてほしい。
そしてチーム結成当時、出たくても出られなかった子たちに道を作りたい、少しでも希望になれたらという思いがあったけど、こうした私たちの努力が、後ろに道を作れていたら嬉しいと思っています。
先のことは分からないけど、いつかまた新たなメンバーが加わったりして、私たちが『初代』なんて言われちゃったりして(笑)」
MAYU
「そうだね。いつか『もうミセス10代目? 挨拶きてないんだけど』とかって言っていたりしてね(笑)」
初のガールズチームでの世界一を成し遂げた彼女たち。
しかしそのタイトル以上に、8年という長い歳月を重ねてきた中で、彼女たちが創ってきたものの大きさは測り知れない。
そのバイタリティと原動力の源にあったのは、仲間への愛情とダブルダッチへの思い。そして、弾むような彼女たちの楽しげな会話だった。
“突飛な妄想”から夢を描き叶え続けてきたミセス。
次に何を目指し、どこへ向かっていくのだろうか。
ダブルダッチに夢を見る全ての女子たちの思いを乗せて、旅は続いていく。
SPECIAL EDITION
FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。
●今日 ○イベント開催日
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dance世界を舞台に活躍するトップダンサーMAiKAが語る。「X-girl STREET DANCE BATTLE」を通して次世代に伝えたい、自分だけのスタイルを表現する大切さ2026.01.16はじめに 世界から高い評価を受ける日本を代表するトップヒップホップダンサーMAiKA(池田舞風)と、ストリートファッションシーンを牽引し続けるX-girl。昨年5月に結ばれたスポンサー契約を皮切りに、両者の強力なタッグによる新たなプロジェクトがいよいよ始動する。それが2026年2月1日に開催されるダンスバトルイベント「X-girl STREET DANCE BATTLE」Produced by MAiKAだ。 X-girl STREET DANCE BATTLE 応募フォームはこちら! 単なるファッションブランドとアンバサダーという関係を超え、「熱いダンスイベントを創りたい」という共通の情熱から生まれた本大会は、ストリートダンスシーンに新たな旋風を巻き起こそうとしている。国内で数多くのダンスバトルが存在する現在において、誰もが知る世界的ファッションブランドが主催する大会は極めて異例でありシーン内では早くも注目が集まっている。 本大会に掲げられたコンセプトは「EXPRESS WITH STYLE」。単にスキルの完成度を競うだけではなく、ファッションや立ち振る舞い、そして「何を背負ってフロアに立っているか」というダンサーの個性や在り方そのものが問われる場所となる。 そして本大会がスポットライトを当てるのは、次世代を担う若きダンサーたち。「彼らが輝ける活動の場を創りたい」というMAiKAの強い願いから、あえてこの世代に限定されたステージが用意された。今回は本大会のプロデューサーであるMAiKAにインタビューを敢行。「X-girl STREET DANCE BATTLE」Produced by MAiKAの立ち上げから本大会に込められた思い、さらに自身の経験を踏まえて次世代に伝えたいことなど様々な角度から話を聞いた。 人気レディースストリートブランドX-girlとタッグを組み、始動するダンスイベント「X-girl STREET DANCE BATTLE」が生まれた経緯とは ― いよいよ来月2月1日に開催される、MAiKAさんプロデュースの「X-girl STREET DANCE BATTLE」ですが、今大会の立ち上げの経緯について聞かせてください。 MAiKA: 昨年の3月にX-girlとスポンサー契約をさせてもらい、それから初めて対面でお会いした時に色々と熱い話をさせてもらえる時間がありました。その時にX-girlの方から「せっかくMAiKAが入ったのだから何か一緒にできないかな?」という話があり、「実は熱いダンスバトルイベントをやりたいと思っているんだよね」という提案をいただきました。確かに私はシーンの中でもバトルのイメージが強いダンサーですし、私自身も含めて「私といえばやっぱりダンスバトルしかないでしょ」という感じで、満場一致の自然な流れで今大会の立ち上げが決まりました。 ― ダンスバトルに主戦場を置くMAiKAさんがプロデュースする本大会ですが、立ち上げが決まった際はどんな想いになりましたか? MAiKA: 今では日本のストリートダンスシーンに色々なバトルイベントがありますが、有名な大きいファッションブランドが主催しているバトルイベントはないんです。その上で、今回開催してくださるブランドさんが多くのダンスバトラーから人気のX-girlともなると、特にすごいことなんですよね。そういう点では大会としてシーン内での認知度はもちろんのこと、X-girlは一般の方にも人気の高いブランドなので、ストリートダンス界を一般の方にも知ってもらえる良い機会になると思いますし、ストリートダンスの拡散や普及という意味でもすごくいいなと感じています。今回タッグを組ませてもらって本当にありがたいですし感謝しています。 ジャンルも性別も分け隔てなく、次世代の若手ダンサーたちが輝ける活躍の場を作り出したい。 ― 今までのバトルイベントとは異なる部分や、「X-girl STREET DANCE BATTLE」の大会設計やルールを含めて重視しているポイントについて教えてください。 MAiKA:まず大きな違いとしては、今大会の年齢制限を「16歳から25歳限定」にしたことが挙げられると思います。基本的にダンスバトルイベントではキッズ部門や一般部門というカテゴリー分けがされているのですが、高校生と大学生世代限定のバトルイベントってほぼないです。私自身もキッズの頃からダンスを始めてずっとバトルに出てきましたが、高校生に上がってからは自分たちの年齢のカテゴリーがなかったので一般部門に出ていました。そういった高校生と大学生のカテゴリーのない状況が今までもずっと続いてきた中で、急に一般部門に出るにはハードルが高いと感じてしまう若手ダンサーたちも多くいて、せっかく今までダンスをやってきたのにもかかわらず、年齢が上がった瞬間に活動の場が減ってしまい困っているダンサーたちを自分のダンススクールの生徒たちも含めてたくさん目にしてきたんです。そこで「もう彼らに活動の場を失って欲しくない。」という強い思いから、今回は「高校生と大学生世代限定のバトルイベントでどうでしょうか?」と私からX-girlに提案させてもらいました。今大会では高校生や大学生が今まで積み上げてきたものや、この年代の子たちにしか出せない味のあるダンスバトルになるんじゃないかと思っています。 ― そして今回のバトルはジャンルや性別を問わないALL STYLEでの開催とのことですが、その理由を聞かせてもらえますか? MAiKA:私のことは皆さんにヒップホップダンサーとして認識していただいているものの、バトルの経歴としては実はALL STYLEで勝っていることの方が多いんです。その背景として私自身が色々なジャンルの音楽が好きで、その上で色々なダンススタイルを学んできたという経歴があります。そういった点からも私が大会をプロデュースするならヒップホップに限定するより、ALL STYLEが一番私っぽいというか自分のスタイルや大会のコンセプトに合うかなと思ったんです。 ― 今回のバトルの中でMAiKAさんが特に見たい、ダンサーたちに期待しているパフォーマンスはありますか? MAiKA: やっぱり熱いバトルが見たいですよね。ただ自分をレペゼンするだけじゃなくて、しっかり相手をリスペクトした上での「バチバチ感」や「バトル感」を見たいです。ただ踊るだけじゃなくて、その場の空気を掴んでいるようなバトルをこのX-girlが主催するバトルイベントで見られることが激アツだなと思いますし、そういう熱い大会になることをとても楽しみにしています。 ― MAiKAさんがプロデュースするこのバトルイベントだからこそ、参加予定の若手ダンサーたちに伝えたいことはありますか? MAiKA: 今回開催する上で大会のレベルをめちゃくちゃ上げようとは思っていないので、是非気軽に出てみてほしいです。16歳から25歳と制限しているからこそ、レベルを問わずみんなでその空間を楽しんで、バトルを通じてコミュニケーションを取って、自分のコミュニティをどんどん増やしていってほしいですね。ただもちろん、ジャッジやMC、DJには本当にレベルの高い人たちを今回呼んでいます。そういった私が思う「間違いない」トップの方々に自分たちのダンスを見てもらう機会も必要だと思うので、出て負けて悔しいだけじゃなくて、何か少しでも学んで帰ってもらえたらいいなと思っています。 ― 参加者にはX-girlが好きで出場するダンサーもいると思いますが、X-girlらしさみたいな部分も感じられるバトルイベントになっているのでしょうか? MAiKA:はい!やっぱり有名なファッションブランドなので、めちゃくちゃストリート寄りというよりは、ダンサーたちの服装のチョイスから全てがおしゃれな感じになるんじゃないかなと思っています。ストリート色だけじゃないX-girlさんだからこそ表現できるファッショナブルなダンスバトルイベントになると思うので、ダンサーだけじゃなく観に来られる方も皆さん是非楽しみにして欲しいです。 自分自身に嘘をつかない、ありのままの姿を見せる。「好きの塊」により作り出されたMAiKAのダンススタイルとは ― ここで少し話題を変えて、MAiKAさんのことについてもお伺いしたいです。改めて自分のスタイルってどういうものだと思いますか? MAiKA: とても難しい質問ですね(笑)。自分の場合はもう「好きの塊」ですかね。自分の根本に「この音楽が好き、このテイストが好き」という部分があって、ただその好きなものに合わせてダンスをしているという感覚です。そういう意味では自分のダンススタイルは「自分自身に嘘をつかない、ありのままの姿」を表現することだと思います。 ― ちなみにX-girlさんとのスポンサー契約を経て、自分のスタイルがアップデートされた感覚はありましたか? MAiKA:昔からX-girlがめちゃくちゃ好きで、日常でもダンスする時でもいつもX-girlを着ていたのでスポンサー契約できた時はすごく嬉しくて光栄でした。今では大好きで着ていたブランドが自分の活動をサポートしてくれるようになったと実感するたびに、本当にダンスをずっと頑張ってきて良かったなという気持ちになります。 ― MAiKAさんの活動としては、最近D.LEAGUEへの参戦やワークショップなどとさらに活動の幅が広がっていますが、それによる自身のダンススタイルの変化はありますか? MAiKA:D.LEAGUEの影響は大きいですね。今まで大阪や関西地区での活動をメインにやってきてある程度知ってもらえるようになった中で、D.LEAGUEをきっかけに満を持して東京へやってきたので、これからはダンスを知らない一般の方にも自分を知ってもらいたいという思いがありますし、実際に認知度が少しずつ広がっている感覚もあってすごく嬉しいです。現在所属しているチームはブレイキンやハウスを得意とするダンサーが多いので、今までやってこなかったジャンルに触れることも多いですし、その影響もあって自分のダンスのレパートリーが増えている気がしています。またそういったパワー系のムーブを練習するようになってから身体がゴツくなりました(笑) ― やはり別のジャンルに触れることが、元々自分のやっているジャンルの表現に活かされることも多いんですね。 MAiKA:そうですね。例えばヒップホップであればスロー目な曲を聞くことが多いですし、そういう音楽でしっかり踊る練習はいつもしていますが、ALL STYLEでバトルに出るとなると真逆のテンポの早い曲がかかることもあるので、そういう時に「さあどうしよう」と普通のダンサーだとなってしまいがちです。でも私は普段からヒップホップ以外の他ジャンルに触れていることもあって、どんな音楽にも対応できるダンスのレパートリーやアプローチが日に日に増えているので、その点でダンスバトルでもプラスに活かされています。また怪我のトラウマが怖くて、今まであまりしてこなかった動きも、色々なジャンルのバックグラウンドを持ったみんなが助けてくれるのでそこへの怖さも少しずつ克服できていて、自分の強みと言えるダンスの可動域が増えていく感覚もあるので、他ジャンルに触れることは大事だなと感じますね。 ― そうなるとRushBallの相方のKyokaさんやD.LEAGUEのチームメイトの存在が、MAiKAさんのダンスに対する考え方に影響を与えている部分も多いのでしょうか? MAiKA:RushBallでのバトルであれば相方のKyokaとお互いの個性を尊重して戦えるのですが、D.LEAGUEはそういったバトルとは異なり、チームみんなで一つの作品を作らないといけないので、すごい学ぶことが多いです。ただ自分の意見を押し通すだけでなく、時には一歩引いて仲間の意見もよく聞きお互いを理解し合いながら、一つのゴールに向かっていく過程はすごく考えさせられるものがあります。 この経験を通してダンスだけに限らず色々なことに対して考え方のキャパシティが広がった気がします。今まではバトルが多かったので「勝つためのダンス」をやってきましたが、最近は自分がこの踊りをすることやこのショーを見せるといったダンスが持つ「意味」の部分を考えるようになりました。 色々な世界を経験してきたMAiKAだからこそ、次世代の若手ダンサーに今伝えたいこと ― ちなみに「X-girl STREET DANCE BATTLE」を通して、次世代の若手ダンサーにどのような経験を届けたいと考えていますか? MAiKA:私自身、バトルでジャッジを務めることも多いので色々な世代のバトルをたくさん見てきたのですが、個人的には最近のキッズから高校生くらいの年代のダンサーたちは、自分を表現することや相手とコミュニケーションを取ることが以前より少なくなっているような気がしています。私たちが10代の頃はまだまだ触れられるダンスの情報が少なかった分、下手くそでも「今自分が何を感じていて、何をしたいかをとにかく見せるしかない!」という自己主張が激しかったんです。でも今はみんなダンスが上手いことが当たり前な状況になっていることもあり、ジャッジの立場でいうと「どうして勝ちたいのか」「自分はどういうダンスがしたいのか」が勝敗を分ける中で、彼らの個性の部分の追求が足りないのかなと感じます。だからこそ今回のバトルでは、ただ出るだけじゃなくて自分だけのかっこよさやスタイルをバチバチに出してほしいですし、バトルの中でただ踊るだけじゃなくてダンスを通じて相手とちゃんとコミュニケーションを取ってほしいです。 ― ちなみに若いダンサーたちが今後どう成長すると、もっとダンスシーンが発展していくと考えていますか? MAiKA:これも大きなスケールの話ですよね。先ほどは結構厳しいことも言いましたが、今の時代だからこそ良い部分もいっぱいあると思います。キャッチできるダンスの情報も多いですし、ダンサーの人口も増えていてコミュニティもどんどん広がっていると思います。大学で言えばサークルがあったり、高校ではダンス部があったりと、今まではダンスに触れてこなかったけど、学校を通じてダンスに出会ってハマっていく人たちもすごく増えていると思うんです。でも一方で、そういう人たちはまだダンスの「深さ」を知るところまでは辿り着いていないと思います。ダンスといえば音楽も大事な要素ですし、せっかくダンスに触れたのであればもう一歩深くカルチャーに入り込んで、そこで得たことを周りの人に共有してほしいです。そうなることで日本のダンスシーンが深いレベルでもっと広がっていくと思いますし、シーンの未来はもっと明るくなると思います。 ― 今回のバトルイベントでは、ダンスの深さを知るためにも、MAiKAさんとコミュニケーションが取れる時間もあるのでしょうか?! MAiKA:その文脈で話すと、DJタイムはしっかり作りたいと思っています。最近のバトルイベントはDJタイムがほぼBGMタイムになってしまっていて少し寂しいですし、私たちはそのDJタイムで「めっちゃいいダンスしてるやん」とコミュニケーションをとって色々なダンサーと仲良くなっていった世代なので、今回は是非復活させたいです。もちろん自分も忙しくなければそのタイミングでフロアへ踊りに出たいですし、そこで是非私に気軽に話しかけてくれたら嬉しいなと思います。 ― 色々お話を伺ってきましたが、次世代に対してこれだけは絶対伝えたいという思いがありましたらお聞かせください。 MAiKA:色々なものを自分の目で直接見て、直接コミュニケーションを取って自分で噛み砕いて分析して得られた考えやフィーリングを大事にしてほしいと思っています。今のダンス業界はキャリアのレールも敷かれていますが、そのレールの上をただ付いていくだけではなくて、自分の意見や好きなこと、そして自分で感じたことを1番大切にしてほしいです。やっぱり何でもインターネットなどを通して簡単に触れられてしまう今だからこそ、直接現場へ行って肌の細胞レベルで感じて欲しいと強く思います。 「X-girl STREET DANCE BATTLE」の今後の展望とMAiKAが目指すダンスカルチャーの未来について ― 「X-girl STREET DANCE BATTLE」の今後の展望についてお聞かせください。 MAiKA: 今回の一度きりではなく、長くこのバトルイベントを続けていきたいと思っています。今回が初めての開催ということもあり大変な部分もありますが、今後もずっと続けて開催していくからこそダンスシーンに広がって浸透していくと思いますし、そのために地域予選を開催してグランドチャンピオンを決めるような座組みにするのかなども検討中ですが、何があっても長く長く続けていきたいと思っているので楽しみにしていてもらえたらと思います。そして本大会の位置付けとしては、このバトルで勝つことがすごいということではなく、高校生・大学生世代のダンサーたちがこのバトルイベントをステップにして次の大きな舞台へ向けて頑張れるような場所にしたいと思っています。でも将来的にはアジアなどへ少しずつ広げていって、ゆくゆくは国内外の高校生・大学生のダンサーの背中を押せる大きい大会になれば最高だなと思います。 またストリートダンスバトルイベントをX-girlという有名なブランドと一緒にやらさせてもらえるということも日本全国にもっと伝えていきたいです。そういった動きをすることでストリートダンスシーンはもちろん、一般の方からのストリートダンスへの考え方も変わるかもしれないので今後のストリートダンスシーンをこのバトルイベントから世の中に伝えていきたいと思っています。 ― ダンスカルチャーの発展について、MAiKAさんは今後どのようなビジョンをお持ちですか? MAiKA: 私のメインの肩書はストリートダンサーですが、Dリーガーであり、振付師であり、スタジオを経営するオーナーでもあるので、ストリートダンスと色々な業界の「架け橋」になれたらいいなと思います。そういう意味でもX-girlとの今回の取り組みも、ただバトルイベントを開催して終わりではなくファッション業界との架け橋になりたいですし、その役回りを立ちダンサーがやっていることもダンスシーンにとって大きいことだと思うので、一つの肩書きにこだわらず、全てオールマイティに活動してダンサーのMAiKAとして知ってもらえるように頑張りたいです。 ― MAiKAさんから見るダンスの魅力って何だと思いますか? MAiKA:「ピュアさ」だと思います。自分の考えとして、ダンサーは音楽から感じ取ったものを身体1つで表現しないといけないと捉えていて、やっぱり音楽あってのダンスなので音楽に対してそれをピュアに感じ取って、自分の身体で表現することをすごい大事にしています。だから自分自身がALL STYLEで活動していてジャンルをヒップホップだけに限ってないという理由にもなるかと思います。ピュアさで言うと、私は日常もかなり素直な方だと思うのでその性格がダンスに出ますし、自分としてはその素直な感じがダンスする上での自分の味で一番大事にしたいことです。 ― 最後に、MAiKAさんにとって、ダンスとはどういった存在ですか? MAiKA: ダンスはもう「MAiKAそのもの」です。小さい頃から日常をずっとダンスに費やしてきて、今ダンスが無くなったら何したら良いのか分からないくらいの存在ですし、まだまだ上手くなりたいですし、まだまだダンスでできることがたくさんあると思っているので、本当に「ダンス=池田舞風」ですね。ダンスは自分の生活の一部ですし、自分を癒してくれるのもダンスなので。ただかけがえのないものというと自分の性に合わないので「ダンス=MAiKA」で締めくくらせてください(笑) 最後に 今回のインタビューを通してMAiKAが強く語ったのが、ダンサー各々が持つ自分だけの個性をしっかり表現するということ。だからこそ、本大会のコンセプトに「EXPRESS WITH STYLE」が掲げられたのだと感じ取れた。今回X-girlのアイテムを身に纏うことは単なる衣装選びではなく、「自分自身の意思を選び、表現すること」なのかもしれない。MAiKA自身が自分のスタイルを「自分自身に嘘をつかない『好きの塊』」と定義するように、今回バトルイベントに参加するダンサーたちにも、借り物ではない自分だけの感性を爆発させてほしいと願っているというMAiKAの思いが強く感じられた。本大会の勝敗の先にあるのは、自分自身のスタイルを確立して次なるステージへと踏み出すための確かな一歩。今回大阪から始まるこのダンスバトルイベントは、次世代のダンサーたちの活躍を通じてストリートダンスカルチャーが社会とより深く接続し、未来へと紡がれていくための大きなスタートラインとなるだろう。是非「X-girl STREET DANCE BATTLE」当日は若手ダンサーたちから開放される個性がぶつかり合うその熱狂を自分の目と肌で直接体感してほしい。 "X-girl STREET DANCE BATTLE″ Produced by MAiKA 開催概要 ◼︎開催日時:2026年2月1日 (日)◼︎会場:HEP HALL(〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE 8F)◼︎参加条件:・16歳~25歳・X-girlオフィシャルオンラインストアcalifへの会員登録 (記事最下部に登録サイト記載) ◼︎参加費:無料◼︎タイムスケジュール:X-girl DANCE CLUBオフィシャルInstagramから随時発表。◼︎エントリー募集期間:12/27(土)12:00~ ※定員に達し次第、募集を締め切ります。 【エントリー特典】 ◼︎参加特典1X-girl店舗(大阪・梅田エスト・なんばCITY・神戸)で使える1,000円オフクーポンをプレゼント。※5,500円(税込)以上でご利用可能です。 ◼︎参加特典2オリジナルバンダナをプレゼント。当日はスタイリングの一部としてバンダナを身に着けてください。 ◼︎参加特典3イベント終了後に開催される、招待制のアフターパーティーにご招待。 ◼︎CHAMPION 賞・X-girl商品券10万円分・MAiKAとの共演ムービー撮影 ◼︎X-girl BEST STYLE賞当日X-girlアイテムでベストなコーディネートを披露してくれた方に特別賞を贈呈。・X-girl商品券5万円分・MAiKAとの共演ムービー撮影 【観覧者】参加費:無料特典:イベント終了後に開催される、招待制のアフターパーティーにご招待。 イベントプロデューサープロフィール MAiKA / 池田舞風 1998年3月30日生まれ、大阪府出身。日本が誇る実力派DANCER。大阪をベースに世界各地まで飛び回る。キッズ時代からOLD、NEWを問わず身につけた確かなスキルと、豊富な経験・知識を後ろ盾に、そのパワフルかつドープ、グルービーなダンスは唯一無二で見る者を魅了してやまない。国内外を問わずコンテスト、バトル、ともに圧倒的実績を誇るほか、アーティストのPV振付・出演、テーマパーク演出、企画振付、キッズコンテストチームのプロデュースやコレオグラフなど活動は多岐に渡る。後進の指導力にも定評があり、挑戦と成長を続けている若きベテランである。 「X-girl STREET DANCE BATTLE」Produced by MAiKA とは EXPRESS WITH STYLEストリートダンスは、いつの時代も「居場所」を求める若者たちの表現だった。 言葉にできない感情、まだ形にならない衝動、そのすべてを身体で語るカルチャー。 X-girlは、そんなストリートのリアルな熱量をファッションとして掬い上げてきたブランドだ。強さも、未完成さも、スタイルとして肯定する存在として。 ⸻ このイベントは、ただのダンスバトルじゃない。 MAiKAがプロデュースするX-girl STREET DANCE BATTLEは、次の時代を生きる次世代ダンサーのためのリアルなステージ。 スキルの完成度だけで測られる場所ではなく、「どんなスタンスで踊っているか」「何を背負ってフロアに立っているか」を映し出す場。 ⸻ フロアに立った瞬間、ムーブ、表情、空気感、そしてファッション。 すべてがその人の“STYLE”として可視化される。 X-girlのアイテムを身に纏い踊ることは、衣装を着ることじゃない。自分自身の意思を選び、表現することだ。 ストリートカルチャーをルーツに持ちながら、今の感覚でアップデートされたX-girlの世界観と、リアルなダンスカルチャーが交差する。 ⸻ EXPRESS WITH STYLE.それは、「どう踊るか」だけじゃなく、「どう生きたいか」を表現すること。 まだ完成していなくていい。名前が知られていなくてもいい。 ここは、次のシーンへ踏み出すための入口。 あなたの“今”を、このフロアに刻め。
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dance世界王者の座は挑戦者に。B-Boy ShigekixとB-Girl Royalが世界選手権初優勝「東急不動産ホールディングスWDSF世界ブレイキン選手権2025久留米」2025.12.152025年を締め括る、世界一を決める世界最高峰の1on1ブレイキンバトル 2025年12月12日(金)〜13日(土)の2日間に渡り、福岡県久留米市にて「東急不動産ホールディングスWDSF世界ブレイキン選手権2025久留米」が開催された。本大会は、WDSF(世界ダンススポーツ連盟)公認の世界選手権として日本国内で初めて開催されたこともあり、ブレイキンの強豪国であるこの日本でのタイトル獲得に燃えたトップブレイカーたちが世界中約40カ国から集結。2025年を締め括る世界最高峰のブレイキンの熱いバトルが繰り広げられた。 決勝日には観客が会場一杯に 本大会コンセプトは “ONE STEP CAN MOVE THE WORLD”。老若男女経験問わず大会観戦を通して『自分も何か始めてみたい』と思ってもらえるように、会場では観客も一体となって盛り上がるライブ感あふれる演出も用意されるなど、観客の手拍子や歓声から生まれる熱量が、選手たちのパフォーマンスをさらに加速させていた。 また日本初開催である本大会では、世界中から来日した選手たちが万全な状態で試合に挑めるように手厚いサポートが与えられた。その中でも大会スポンサーであり長年日本代表選手たちのサポートを行う、味の素株式会社様からは選手たちの補給食が用意された。 味の素株式会社提供の補給食の数々 そしてさらに本大会を盛り上げるべく、久留米市内では大会キービジュアルの屋外広告を周辺駅構内などの人の目に付くエリアへ掲載。街全体で大会をサポートしている様子が見られ、その甲斐もあってか決勝日のチケットは全てソールドアウト。来場者数は3,500名に達し、会場は最大級の熱気に包まれていた。 アーバンスポーツ体験エリア また会場入口付近ではサイドコンテンツとして、全国の若手ダンサーが躍動するダンスステージや、BMX、パルクール、ジャンプロープ、フリースタイルバスケットボールを含めたアーバンスポーツ体験エリアを展開。日が落ちると光と音の演出で盛り上げるNEON STREET PARKが同時開催され、未だかつて見たことないアーバンスポーツと光と音のコラボレーションに観客は終始目を奪われていた。 ブレイキンを通して「新しいことに挑戦したい!」という思いを後押し「MIZUHO BLUE DREAM BREAKING LIMITS WorkShop」特別編 ワークショップの様子 昨年2024年からスタートし、全国の小中学校で大好評のB-Boy Shigekixとみずほフィナンシャルグループによるブレイキンワークショップツアー「MIZUHO BLUE DREAM BREAKING LIMITS WorkShop Tour」のスピンオフ企画としてスペシャルワークショップが大会2日間にわたり開催された。 今回設けられたブースでは初心者から経験者まで多くの子どもたちや親子連れが参加。実際にShigekix監修のレッスン映像を視聴した上で、インストラクターと共に各ムーブにトライした。本ワークショップではトップロック(ツーステップ)、フットワーク(CC)、フリーズ (チェア)の3つのムーブを学んだ。映像ではムーブをステップバイステップでレクチャー。正面や背面、側面など様々な角度からムーブを見せたり、かっこよく踊るための注目ポイントも教えるなど充実したプログラムとなった。 ワークショップの様子 ムーブの細かい点に関してはインストラクターがその場でサポート。終始参加者の列は途切れず、子どもたちだけのグループはもちろん、親子でトライする回もあり、中にはインストラクターをも唸らせるムーブを見せるキッズB-Boyもいたりと、お互いのスキルを見せ合いながら交流する子どもたちの姿も垣間見れた。 ワークショップ後にはShigekixサイン入りパネルのあるフォトブースで集合写真を撮るなど、和気藹々と時間を過ごしていた。記念品としてワークショップやSNSキャンペーンで参加した方にはオリジナルキーホルダー、フォトブースで写真を撮った方はクリアファイルが手渡され、思い出を一緒に持ち帰られる施策に参加者はみんな満足した様子だったのも印象的だった。 本ワークショップでは、レッスン映像内でShigekixが話していた通り、「ブレイキンを通して新しいことへ挑戦する」大切さを伝えることを目的にしており、実際に多くのキッズが各々ブレイキンに挑戦する機会となった、まさに大会コンセプトである“ONE STEP CAN MOVE THE WORLD”にぴったりなワークショップだった。 世界トップランカーや若手精鋭が揃い踏み。豪華すぎる選手ラインナップ 選手宣誓をするB-Boy Jeffro 本大会には世界約40カ国から約180名のB-Boy・B-Girlがエントリー。決勝日当日は前日の予選、TOP64、TOP32、TOP16までの4試合を勝ち抜いたB-Boy 8名、B-Girl 8名が登場。世界の強豪選手がひしめく中、日本からは男女ともに5名が進出し母国開催で強さをアピールする大会初日となった。 B-Boy ISSIN なお男子のTOP8には、パリオリンピック日本人最高位の4位であり、昨年の世界選手権準優勝のワールドランキング1位のB-Boy Shigekixを筆頭に、昨年の世界選手権で優勝し今年の「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」の優勝者であるB-Boy ISSIN、パリオリンピックの日本代表でパワームーブが世界から高い評価を受けるB-Boy Hiro10、国内外の大会で活躍する次世代のホープであり世界トップクラスの回転技を持つことで注目を集めるB-Boy Tsukki。そして同じく若手の注目株であり自身の独特な世界観をダンスに落とし込み他を圧倒するB-Boy RA1ONが進出。彼らに相対するのは、2023年度の世界選手権優勝者であり、パリオリンピック銅メダリストであるアメリカ合衆国代表のB-Boy Victor、同じくアメリカ代表選手でパリオリンピック5位の実力者B-Boy Jeffro、そしてフットワークのスキルの高さと独特なダンススタイルが特徴的なB-Boy Dias (カザフスタン)という面々となった。 B-Girl RIKO 一方、女子のTOP8には、パリオリンピック日本人最高位の5位であり日本の女子ブレイキンシーンを牽引するB-Girl Ayumiをはじめ、B-Boy Shigekixの姉で今年の全日本選手権の王者であるB-Girl AYANE、今年の「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」の優勝者であり国内外の大会で活躍するB-Girl RIKO。そして今年国内予選から勝ち上がり「Red Bull BC One Last Chance Cypher」まで進出した若手B-Girl Cocoa。さらに同じく若手でスタイリッシュなフットワークとパワームーブが特徴的なB-Girl HIYOが日本から勝ち上がった。 そんな彼女たちとマッチアップを繰り広げるのは、今年の「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」の準優勝者でパリオリンピック銀メダリストであるB-Girl Nicka(リトアニア)、パリオリンピック7位で様々な世界大会で頭角を表すB-Girl Syssy(フランス)、そして昨年の世界選手権では7位になるも、今年のユース世界選手権では優勝を果たし、勢いのある中で今大会に挑んだB-Girl Royal(中国)。 パリ2024オリンピックのトップ選手から今年の「Red Bull BC One World Final Tokyo」の入賞者まで最近話題のB-Boy・B-Girlが勢揃いしたことで、国内外から注目が集まり、まさに2025年を締め括るのに相応しい大会となった。下記はその今年の世界一を決める大会のTOP8以降のバトルレポートである。 世界の舞台でも見られた新時代の幕開けの瞬間。並いる強豪を倒し、ニューフェイスのB-Girl Royalが優勝 決勝でのB-Girl Royalのムーブ B-Girlサイドは、TOP8でパリオリンピック7位のSyssy、現全日本王者であるAYANE、「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」の優勝者のRIKO、「Red Bull BC One Cypher Japan 2025」の優勝者Cocoaなど、優勝候補といってもおかしくない実力者たちが次々と姿を消す波乱のトーナメントに。 そんな戦いを勝ち上がったTOP4は日本人選手vs海外選手という構図。1戦目はRoyal vs HIYO。お互いに緩急を付けた上下のオリジナルな動きとフローで争うも、RoyalがHIYOをストレートで破る。トーナメント反対の山の2戦目ではAyumi vs Nickaという世界トップクラスで様々な好成績を残している二人のカード。Nickaが高度なテクニックを有したムーブでAyumiに襲いかかるも、ここはよりクリエイティブかつミュージカリティを掴んだフローを見せたAyumiが決勝へ駒を進めた。 3位決定戦でのB-Girl Nickaのムーブ 3位決定戦は、TOP4で惜しくも決勝を逃したHIYO vs Nicka。ハイレベルかつよどみないフットワークからのパワームーブのフローで攻めるNickaと、音を上手く取るトップロックからパワームーブとフリーズに持ち込むHIYO。どちらもハイレベルなルーティンを見せつけたが、今回はパワームーブからフリーズなど様々なバリエーションの高難度ムーブを上手く盛り込んだNickaに軍配が上がった。 決勝でのB-Girl Ayumiのムーブ 決勝は、昨今のブレイキンシーンで見られることが多くなった若手対ベテランの戦い。今年のユース世界選手権で優勝しノリに乗る若手Royalと、長年ブレイキンシーンを牽引し世界大会で多くのタイトルを勝ち取ってきた日本を代表するトップブレイカーのAyumiが対戦。テクニカルで唯一無二のオリジナリティをフロアムーブで見せるAyumiに対して、パワフルかつキレのあるハイレベルなパワームーブを中心に勢いのあるルーティンを見せるRoyal。スタイルの違う二人がぶつかり合い、手に汗握る戦いとなったが、今回は若手の注目株であるRoyalが見事初優勝を果たした。 B-Boy Shigekixが自分の魂を乗せたパフォーマンスで自身初の世界選手権の頂点へ 決勝でのB-Boy Shigekixのムーブ 一方、今回のB-Boyサイドは日本人選手たちが強さを見せる中、日本人同士のマッチアップだからこそ見られたストーリー性に満ちたバトルが続いた。その中でもTOP8で特に会場を沸かす戦いを見せたのはISSIN vs Tsukkiのバトル。お互いが豪快なパワームーブを強みとする中、先攻で出てきたISSINの2000にTsukkiが1990を合わせるなどラウンド1から盛り上がる展開に。Tsukkiは超ハイレベルなスピンや難しい軸でのパワームーブで攻めて会場を終始沸かせるも、今回はトータルパッケージで勝ったISSINに軍配。ただこのバトルも今後ストーリーが紡がれていくような一戦となった。 TOP8でのB-Boy ISSINのムーブ またTOP4で印象的だった戦いは、XII After Oursという同じクルーで活動しているShigekixとRA1ONのバトル。お互い得意とするスタイルが違う一方で、普段から一緒に練習することも多い二人。どんなムーブをしてくるのかも想像できるからこそ、双方の気持ちの強さが激突したバトルとなった。結果は2:1でShigekixが決勝に駒を進めた。 TOP4でのB-Boy RA1ONのムーブ 3位決定戦はHiro10とRA1ONの対戦。先攻で飛び出したのはRA1ON。DJの流す音に上手くはめながらミュージカリティとスタイルの溢れるムーブで緩急を付けたパフォーマンスを展開。一方、Hiro10はキレのあるパワームーブとフリーズでルーティンを見せていく。その中でもHiro10が最終ラウンドで見せたウィンドミルからの2000では、フロアの中心から端まで移動し落ちるかどうかのギリギリのところで止まるというハイレベルなムーブを見せ、対戦相手のRA1ONを含めて会場全体を大きく沸かした。そんなムーブも相まってか今回の3位決定戦はHiro10が制し、銅メダルを勝ち取った。 3位決定戦でのB-Boy Hiro10のムーブ そして今回の決勝カードは、昨年の世界選手権決勝と同じ顔合わせ。昨年の世界選手権優勝者のISSINと、準優勝者のShigekixのリマッチとなった。先攻でバトルの口火を切ったのはShigekixで1ムーブ目から魂を乗せたキレのある音にしっかりはめたパワームーブやフリーズを見せて大きく会場を沸かせる。対抗するISSINもスタイリッシュかつ豪快なアクロバットも含めたオリジナルムーブで応戦。しかしShigekixは勢いそのまま最終ラウンドまでパワフルでバリエーションに富んだパフォーマンスを続け2:1でISSINを撃破。数々の世界大会でタイトルを獲得してきたShigekixがまだ手にできていなかったこの世界選手権の舞台で悲願の初優勝を飾った。 Shigekixコメント「今回優勝できたのは挑戦者として挑めたから」 B-Boy Shigekix 今日の感想を教えてください。世界選手権ではまだタイトルを取れていなかったので「初優勝を掴み取りに行く」という意気込みで挑んだ中、自分のやってきたことをしっかり発揮できるパフォーマンス力や勝負強さに対して自分自身掲げていたテーマがあったので、今回のタイトル獲得はすごく嬉しいです。ただ来年の同大会を迎える頃に自分がどうなっているのかまで目を向けると、今回のパフォーマンスも自分自身100点満点ではなかったなと良い意味で感じています。その伸び代も含めて、今回一番良かったのはとにかく「チャレンジャー」という気持ちを持って各バトルに挑めたことだと思います。 来年はアジア大会がありますが、今回出場権を獲得できたので今後もしっかりと挑戦者として挑めるよう、自分を心から奮い立たせるものを大切にしていきたいと思っています。 今大会で勝てた要因はなんだと思いますか?現在、ブレイキンの技術が世界的に日々レベルアップしている中で、アイデンティティやスタイルをしっかり構築してきたダンサーと対峙した時に、自分が相手を凌駕できるのか。そのような「オンリーワン同士のナンバーワン決定戦」がこのブレイキンのバトルトーナメントだと思います。 そのバトルの中で大事になってくるのは最後まで戦い抜く「粘り強さ」だと思います。スタイルが最大限発揮できている瞬間っていうのは、技術や戦術はもちろんですが、身体がしっかり準備できていることがすごく大事で、本当に1ミリの勝ち負けに作用しているのが、その力強さや粘り強さだと感じています。今回は自分自身すごく強い気持ちを持って挑めたので、その強さがメンタル面にも出ていたと思いますし、「自分の魂に自分の踊りがついてくる感覚」もあり、フィジカルの部分も含めて「3ラウンドどころか5ラウンドぐらいいけるんじゃないか」と思えるような気持ちで挑めたところが良かったと思います。 仲間と優勝を喜び合うB-Boy Shigekix 現在はクルー活動やD.LEAGUE参戦、日本全国でのワークショップなどブレイキンを通じて様々な活動をしていますが、この世界選手権優勝は今後の活動にどう活かされると思いますか?現在ブレイキンを通して色々な活動をさせていただく中で、スケジュール的に忙しくなってしまっても、プレイヤーとしては変わらず今まで通り練習もハードにやる必要はあります。でもそのモチベーションになっているのが他の様々な活動です。全国の学校訪問ではブレイキンワークショップを通して「夢や目標に向かって全力で挑むこと自体がかっこいい」「一緒に頑張ろう」ということを大きなテーマにして授業させていただいています。 そのテーマを伝える上で、僕自身すごく大事にしていることが「自分もそれを体現する」こと。 やっぱり彼らに「頑張ろうね」と言っている分、自分が頑張っている姿を見せたいですし、「あの時に授業に来てくれたお兄ちゃんが頑張ってるなら、私も/僕も頑張らないと」と思わせられる、そんな存在であり続けたいと強く思っています。僕自身、現役選手だからこそ伝えられるものがあると思いますし、今大会にも実際に現地へ足を運んでくれた子たちも多かったので、彼らにとって親近感のある「身近なヒーロー」として、その背中を見せたいという気持ちがすごく強かったので優勝できて良かったです。今後も挑戦し続ける姿を見せられるように頑張ります。 Royalコメント「今後も自分自身と向き合い続けて成長していきたい」 B-Girl Royal 今日の感想を教えてください。つい2週間前に中国国内で大会があったこともあり、今大会への準備はあまりできていなかったので、大会初日の昨日は少し緊張しすぎているなと感じていましたが、今日はこの環境にも慣れて、自分の実力を発揮することができました。 今大会で勝てた要因はなんだと思いますか?自分のダンススタイルと音楽を上手くマッチすることができたのはひとつ勝てた要因だと思いますが、今大会で意識していたことは自分のスタイルを表現することでした。決勝では自分のオリジナルのスタイルをしっかり発揮できたと思います。 今後の目標を聞かせてください。昨年の世界選手権から、自分自身この1年間でどれだけ成長できたのか気づけていませんでしたが、1年間を通して海外の様々な試合に参加して経験をたくさん積めたことで自信を持って今大会に臨むことができました。今後も他の選手に勝つことではなく自分自身と向き合いながらもっと成長していきたいと思っています。 大会リザルト 左からAyumi、Royal、Nickaの順 B-GirlGold:Royal(郭 朴) / CHN(中国)Silver:Ayumi(福島 あゆみ)/ JPN(日本)Bronze:Nicka(Dominika Banevi)/ LTU(リトアニア) 左からISSIN、Shigekix、Hiro10の順 B-BoyGold:Shigekix(半井 重幸)/ JPN(日本)Silver:ISSIN(菱川 一心)/ JPN(日本)Bronze:Hiro10(大能 寛飛)/ JPN(日本) 日本初開催の世界選手権を経て、日本人選手たちが向かうのは名古屋の地で行われるアジア大会 日本国内では初開催となった世界ダンススポーツ連盟(WDSF)公認の世界選手権。まさに世界最高峰の戦いが繰り広げられ2025年が締め括られた。そして日本人選手にとっては、本大会でTOP3に入り、かつ最上位となったB-Boy・B-Girl各1名が2026年9月に愛知県名古屋市で開催の第20回アジア競技大会への出場資格を獲得できることから、今大会で優勝したB-Boy ShigekixとB-Girl Ayumiが出場権を獲得。来年もここ日本で大きな国際大会が開催されるこのブレイキン。今後も日本人選手たちの活躍はもちろんのことブレイキンシーンのさらなる発展に目が離せない。
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skate涙の女子決勝と讃えあう男子決勝「ワールドスケートボードストリート2025北九州 – グランドファイナル – 」大会レポート2025.12.06福岡県北九州市小倉の北九州メッセにて2025年11月26〜30日に開催された「ワールドスケートボード ストリート 2025 北九州」。本記事では最終日に行われた女子決勝と男子決勝についてレポートしていきたい。 女子決勝レポート 準決勝から勝ち上がった日本勢は赤間凛音、松本雪聖、織田夢海、大西七海。 中国からツゥイ・チェンシーとジュー・ユアンリン。韓国からはシン・ジユル。 オーストラリアのクロエ・コベルの8名。 今大会で目を引くのはアジア圏の圧倒的強さである。中国には現在、成都という街がスケートパークやイベントに力を入れ、韓国でもストリート文化の急速な発展、オーストラリアのゴールドコーストにはクロエ・コベルのためを思って作られたPizzey Park Skateparkがあるという国それぞれの背景を持つのも興味深い。 表彰台に上がった3名と筆者が気になったスケーターの計4名について紹介していく。 松本雪聖 ©︎Kenji Haruta / World Skate 8名の入場時、会場からの声援が一番大きかった彼女。 ベストトリックでは唯一バンクからの飛び出しセクションにて「キックフリップフロントサイドノーズグラインド」をラストにメイクし地元九州での逆転優勝を飾った。 地元九州での開催に多くの友人が駆けつけた今大会。プレッシャーを感じていたか優勝が決まった瞬間には涙するシーンに会場からは温かい声援に包まれた。 得意とするキックフリップと超越する跳躍力はロサンゼルスの地でも羽ばたくに間違いない。来年の彼女の滑りにさらに注目したいと思わせる今大会であった。 織田夢海 ©︎Kenji Haruta / World Skate 1本目のランを完遂した彼女はラン2本目でラストトリックを「キックフリップ50-50グラインド」に変えてさらなる高得点を獲得。ラン中には女子ではあまり見られないレールでの「バックサイドノーズグラインド」もメイクした。 ベストトリックでは彼女の代名詞「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」をメイクし松本との優勝争いを繰り広げた。 逆転優勝を狙うためにトライした「キックフリップバックサイドスミスグラインド」は惜しくも決まらなかったがチャレンジしにいく姿、挑戦という過程において次回以降の大会での披露に期待したいと思わせてくれる一場面であった。 クロエ・コベル ©︎Kenji Haruta / World Skate 優勝した松本と対照的な涙を流していたのはクロエ・コベル。自身のラン3本のうち最初2本では思いもよらぬ場面でのミスの悔しさからか他のスケーターのランでの待機の間に涙している姿があった。しかし3本目のランで立て直し、ベストトリックでは「フロントサイドブラントスライドビックスピンアウト」をメイクし表彰台の3位へと登った。リカバリー能力はまさに多くの大会実績を残してきた彼女の特徴とも言える。 早くから北九州の地で調整を行ってきた彼女は今週末に行われるブラジル・サンパウロの「SLS SUPER CROWN 2025」でも表彰台へと期待がかかる。 大西七海 ©︎Kenji Haruta / World Skate ベストトリック練習時にひたすらレールに「50-50グラインド」をかけていたのが彼女。50-50グラインドはスケートボードトリックでは基本的なトリックなのだが彼女が行っていたのは丸いレールにグラインドを掛け、さらにはしっかりオーリーをしてレールアウトを行っていたのだ。丸い不安定なレールから安定した形でテールを弾き距離を出してのオーリーアウト。 本番では「50-50グラインドキックフリップアウト」をメイクした。練習で手の内を明かさず本番で度肝を抜くトリックの披露にまさにマジシャンのように見えたのであった。 女子決勝まとめ 事前練習やベストトリック前の練習を見る限り、誰がどんなトリックを繰り出そうとしているのかスケーター間でも分からないようにする心理戦も含まれているのではと思わせる戦いであった。初出場や初の決勝進出のスケーターと世界ランキングに関係なく、その日の調子やコンディション。ランでミスがあれば早めに手を上げて切り上げて体力温存するなどトリック以外の部分でも戦いに大きく関わってくるのがこのワールドスケートの大会の醍醐味であると感じた。 男子決勝レポート 日本からは白井空良、根附海龍、青木勇貴斗が決勝へと進出。韓国からはジュニ・カン。南米のブラジルからジオバンニ・ヴィアナとワラス・ガブリエウ。アルゼンチンのマティアス・デルオリオ。ペルーのデイビット・トゥエスタの8名にて決勝が行われた。 表彰台に登った3名のスケーターと筆者が気になったスケーターの計4名のトリックに注目して紹介していく。 白井空良 ©︎Jason Halayko / World Skate 誰も真似できない「バックサイド180スイッチノーズグラインド」 ベストトリック2回目にて、このトリックをアプローチしたのだがトラック部分を乗り上げてしまい腰から地面に強打したのだが、ラストにて完璧なメイクを決めたのであった。スケートボードのトリックは流行りや誰かからインスパイアを受けて新しいトリックへとアップデートされる形が多いのだが白井のこのトリックは、ここ数年を見ても誰もが真似できないほどの難しいトリックだ。近年ではNike SB | Yuto Horigome in Tokyo(2023)のラストトリックを今回の決勝進出した韓国のジュニ・カンがTampa Am 2024のウイニングランのラストトリックに取り入れたりしたのが印象にはあるが、白井のこのトリックを誰かが取り入れた前例は未だかつてない。 個人の名前がつく「ソラグラインド」他のスケーターがメイクする日はまだまだ先の未来であるかのように感じたのだった。 根附海龍 ©︎Kenji Haruta / World Skate ラン中に見せた「レイトショービットインフロントサイドボードスライド」 スケートボードは主に滞空時間の間に板を回すのだがレイトトリックとは一度空中に飛んだ状態から板を操る動きを指す。代表的なレイトトリックからのスライドとグラインドはYuto Horigome’s “April” Part(2023)のラストトリック「ノーリーレイトフリップノーズスライド」やPaul Rodriguez “Me, Myself & I “(2010)のラストトリック「ノーリーレイトフリップバックサイドクルックドグラインド」といったエンダーを飾るトリックなのだ。ビデオパートとは違いコンテストのラン45秒に他のトリックを繰り出し体力を消耗している中での1発メイク。 本人も満足のいくランに驚きを隠せない様子であった。レイトトリックの可能性を引き出す、そんなランを見せつけたのであった。 青木勇貴斗 ©︎Kenji Haruta / World Skate スラムからの気合いで乗った「ノーリービックスピンヒールフリップバックサイドリップスライド」 ベストトリック1回目に同じトリックでエントリーするもレールにデッキがうまく掛からず少しダメージがあるような転け方に見えたがベストトリック2回目で完璧なメイクを見せた。ランでも見せたクルックドグラインドバリアルヒールフリップアウトとともにビックスピンヒールフリップ回転も得意とするのが際立った今大会の青木。初のワールドスケート表彰台へと登った勢いは次回以降の大会の表彰台にも多いに期待したい。 ジュニ・カン ©︎Kenji Haruta / World Skate オリジナルへと導けるか「ノーリーバックサイド270ノーズスライド」 スケートボードではNBD(Never Been Done)と言われる誰もやってないトリックに賞賛が集まる。先述したように誰かのオリジナルトリックには個人の名前が付くのもその1つだ。ジュニが見せたこのトリックでは堀米雄斗を思い浮かべる人が多いと思われる。 スイッチフロントサイドの回転を得意とする彼が今後NBDと言われるトリックを見つけ、メイクを量産していくとなれば常に表彰台へと登る姿が想像できる。 ジュニのまだ見ぬとトリックに期待と彼のポテンシャルではなし得ることができるように感じたのだった。 男子決勝まとめ 前回のローマ大会同様コンテスト形式が変わり世界ランキングの上位のスケーターが決勝へと確実に上がるとは限らなくなってきている傾向がある。ベストトリックが3回しかないのは特典の積み重ねができるかできないか大きく鍵を握るポイントだ。そんな中、自国開催で表彰台を独占したのは誇らしい結果となった。 最後に 初めての北九州で行われた4日間の「ワールドスケートボード ストリート2025」。最終日の決勝には約2500名もの観客が訪れた。会場を一歩外に出てもスケートボードに乗って移動ができ、滑走エリアでは朝早くから滑る子供達の姿が印象的であった。会場外では日々場所を変えてのイベントが開催されるなどスケートボードの地となった北九州。多くの参加スケーターがインタビュー時には「この街が好きになった」「もつ鍋や料理が美味しく、また北九州に来たい」と語っていた。ぜひ来年もこの北九州で世界大会が行われることを期待するとともに世界の第一線で活躍するスケーターを編集部から読者へ伝えていきたい。Text by Aoi Tsuzuki
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surf想いをつないで未来へ──SURF & MIND SESSION Vol.12025.12.012025年11月29日(土)、神奈川県藤沢市・鵠沼海岸にて、「自分を信じる力」を育てる新しい価値 SURF & MIND SESSION Vol.1 が開催された。第1回となる今回は、中学生の女子ショートボーダーを対象に実施。北は宮城県・仙台から、南は宮崎県まで、全国からサーファーが参加した。 SURF & MIND SESSION が生まれた背景 Photo by shujiizumo SURF & MIND SESSIONは、世界を舞台に戦う都筑有夢路と都築虹帆、そして元競技者であり解説者として活動する水野亜彩子。この3人の視点と願いが重なって立ち上がったプロジェクト。海外のコンテストを転戦する中で、都筑有夢路と都築虹帆は遠征先でよく将来の話をしていたという。「自分たちが世界で経験してきたことを“形”にして次の世代に残したい」 「より良い環境で、サーフィンを楽しみながら続けられる子が増えてほしい」そんな思いを共有しながらも、現役選手として日々世界中のツアーを飛び回る2人には、実際に企画を動かすだけの時間や余裕がなかった。一方、元競技者として長くシーンを見てきた水野亜彩子は、若手選手のセカンドキャリアや社会との接点づくりの重要性を強く感じていた。 「現役選手が輝く姿を発信し続けることが次の世代の憧れを生み、その憧れが選手の価値を高め、やがては引退後のキャリアにもつながっていく。」そう信じながら“いつかそういう場をつくりたい”という思いを抱えていたタイミングで、2人の話を耳にすることになる。都筑有夢路と都築虹帆の「今、現役だからこそ伝えられるリアルを次の世代に届けたい」という願いと、水野亜彩子の「選手の未来を支える仕組みをつくりたい」という思い。そのベクトルがぴたりと重なった瞬間、止まっていた“夢の会話”が一気に動き出した。SURF & MIND SESSION が目指しているのは、技術指導だけではない。テクニックに加えて、メンタルの整え方、自己肯定感の育み方、壁にぶつかったときの向き合い方まで「心とサーフィンの両方に光を当てる学びの場」である。挑戦に向き合う背中をそっと支え、その心を丁寧に育てていける場所を、これからも育てていきたいと考えている。 挑戦が生まれる午前の海へ Photo by shujiizumo 午前中は集合後にビーチクリーンを行い、その後、2人から普段行っているアップ方法を教わってサーフセッションがスタートした。参加者は4人ずつのグループに分かれて海へ入り、地元の皆さまのご協力で設けられた専用エリアのおかげもあり、みんなが次々と良いライディングを披露していた。30分ほどサーフィンをした後はいったん海から上がり、2人からアドバイスと修正点を受け取る。そして再び海へ向かい、教わったことを実践していく。都筑有夢路と 都築虹帆は、参加者一人ひとりのライディングを細かく見てはノートにメモを取り、しっかりと共有しながら指導を進めていた。印象的だったのは、2人が必ず「褒める」ことから始めていたこと。たとえワイプアウトしてしまっても、プロの2人はそれが“攻めた結果”であれば、その挑戦する気持ちを認めて言葉にして伝える。そのうえで、必要なポイントだけを丁寧にアドバイスする——その流れを徹底していた。 Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo 映像で深める“気づき”の時間 Photo by shujiizumo 昼食後は、ライディング分析会からスタート。午前中のライディングを映像で振り返りながら、一人ひとりの動きを細かく確認していく。映像を止めたり、スローモーションで再生したりしながら、2人が丁寧にアドバイスを伝えていく。自分自身のライディングだけでなく、他の参加者の良い点や工夫にも触れられるのが、この分析会の大きな魅力。さらに、午前中の感覚がまだ残っているタイミングで映像を確認するため、修正ポイントが理解しやすく、次の海での実践につながりやすい。技術を“感覚”と“視覚”の両方から捉えることができる、非常に有意義な時間となった。 都筑有夢路が伝える、世界の舞台で磨かれた“心の整え方” Photo by shujiizumo そのあとは、都筑有夢路が担当するメンタルトレーニング講座へ。講座は、都筑有夢路がこれまで世界を転戦する中で試行錯誤を重ねて作り上げた「マインドチェックシート」を使いながら進められた。このチェックシートには、準備・モチベーション・自信・セルフトーク・緊張の扱い方・感情の扱い方など、メンタル、技術に関わる10項目が設定されており、それぞれを “10%刻み” で自己評価していく形式。すべてを合計すると100%になり、当日のメンタルコンディションが可視化される仕組みとなっている。このシートを使うことで参加者は、自分の感情や状態を一度立ち止まって見つめ直し、「どうしてこう感じたんだろう?」と考えるきっかけを得ることができる。感情を整理し、言葉にするプロセスを体験する貴重な時間となった。さらに都筑有夢路は、先日行われた ISA World Surfing Games 2025 や WSL CS Ericeira Pro で自身がどのようなメンタル状態にあったのか、実際のチェックシートを示しながら具体的に共有した。世界の舞台で戦う選手が、スタート前にどこに不安を感じ、どこに自信を持ち、どうセルフトークをしていたのか——そのリアルな心の動きを、参加者にわかりやすく伝えていった。 夢と向き合う、都築虹帆のリアルなメッセージ Photo by shujiizumo そして最後を締めくくったのは、都築虹帆による「夢の見つけ方・夢の叶え方」をテーマにしたトークセッション。都築虹帆は、自身がサーフィンを始めた幼い頃の話から、夢を見つけ、プロとして歩み始め、そして今、世界の舞台で戦うようになるまでの道のりを、ひとつひとつ丁寧に語ってくれた。「夢は、最初から明確に見えるものばかりじゃない。とにかく挑戦してみることで、自分の“好き”や“やりたい”が見えてくる」 「目の前のことを全力で続けていくこと。諦めないで向き合い続けること。それが結果的に夢へつながっていく」 都築虹帆が言ったその言葉は、世界で挑戦を続ける本人だからこそ説得力があり、参加者にまっすぐ届いていた。また、自分が普段つけている日記についても触れた。そこには、良いことだけが書かれているわけではない。悔しかった日、不安だった日、思うように前を向けなかった日。「私も毎日いろんな感情と向き合っているし、落ち込むこともたくさんある」と、飾らない言葉で語ってくれた。華やかな舞台に立つトップ選手でも、同じように悩み、揺れ、時に立ち止まりながら進んでいる。その等身大の姿と正直なメッセージは、参加者にとって“大きな安心”と“背中を押してくれる力”になる時間となった。 イベントを締めくくる贈り物とメッセージ Photo by shujiizumo その後は質疑応答の時間が設けられ、本イベントに協賛いただいたスポンサー各社から、参加者全員へ数多くの記念品が贈られた。さらに最後には、都筑有夢路と都築虹帆からのメッセージが添えられた 「Certificate of Completion(終了証書)」 が一人ひとりに手渡され、記念撮影をもってイベントはすべて終了した。都筑有夢路も都築虹帆も、このイベントではみんなに良い部分だけでなく、自分たちがこれまで経験してきた悔しさや迷いも率直に語っていた。そのうえで「だから大丈夫。みんなにもできるよ」と、参加者の心に寄り添う言葉を何度も投げかけていた。 セッションを通して生まれた気づきと成長 Photo by shujiizumo 参加者たちからは、初開催とは思えないほど濃い学びと気づきがあったという声が多く寄せられた。「1回のセッションなのに、コーチからのアドバイスで自分でも変わったことを実感できて嬉しかったです!」 「今まで言われたことのないアドバイスをもらって、自分でも変化を実感できた!」 と、技術面で手応えを感じる声が目立った。また、世界を転戦するトップ選手である都筑有夢路・都築虹帆の話が直接聞けたことは、参加者にとって大きな刺激となったようだ。「世界で戦う2人の考え方や経験を聞けて、もっと挑戦したいと思えた」 「夢の叶え方や挑戦に向かう気持ち、マインドチェックシートでの心の整え方がわかりやすく、自分も実践してみたいと思った」技術と心の両側面がリンクした学びが生まれたことで、 「また参加したい」「次も挑戦したい」という声が多く聞かれたのも印象的だった。今回のセッションが、参加者それぞれの“次の一歩”につながったことがうかがえる。 続いていく学び、広がっていくつながり SURF & MIND SESSION vol.1 が終了すると、すぐに「Vol.2はどうしていくか」という話が始まった。また、今回のイベントをきっかけに、大会の開催や上映会など、さまざまな可能性が見えてきた。今後も、SURF & MIND SESSIONを定期的に開催し、技術とメンタルの両面から挑戦を支える環境を育てていきたい。参加者同士が学び合い、つながり合う場を広げながら、スポーツ・教育・ウェルネスなど多分野とも連携し、次の挑戦へ向かう人々を支えていく。挑戦の先にある成長を未来へつなげる——そんな活動へと、このプロジェクトを育てていく予定だ。 イベントスケジュール 9:00~9:30 受付 / ビーチクリーン9:30~11:30 サーフィン (撮影あり)11:30~12:15 昼食 + 休憩12:15~13:15 ライディング分析会13:15~13:45 メンタルトレーニング講座 / 講師:都筑有夢路13:45~15:15 座学 トークセッション / 講師:都築虹帆15:15~15:45 質問・交流会15:45~16:00 記念撮影・解散 講師紹介 都筑 有夢路 【主な戦績】2019年:女子QS10000「ABANCA Galicia Classic Surf Pro」優勝(日本人女子初)2019年:女子ジュニア世界選手権「WSL World Junior Championship」優勝(アジア人女性初)2020年:女子CT(チャンピオンツアー)クオリファイ(日本人女子初)2021年:東京オリンピック(女子サーフィン)で銅メダル獲得神奈川県出身のプロサーファーとして、世界の海を舞台に挑戦しています。海の上にいる時間が本当に好きで、どんな時でも挑戦をする事を忘れず、自分らしく乗ることを大切にしています。「やるしかない」という言葉を胸に、世界の舞台で挑戦し続けています。試合に出始めた頃は勝ちたいのに緊張してしまう、なぜ緊張するのかわからず試合をしていました。試合で勝てるようになった今でも、緊張はいつも隣にいます。でも挑戦を繰り返していくうちに緊張しているのは、本気で夢を叶えたいから。その瞬間から「緊張」は味方になりました。技術だけでなく、夢を追うための心の強さを一緒に育てたいと思っています。 都築 虹帆 【主な戦績】WSL Challenger Series 転戦中(2023〜現在)2025年: ISA世界選手権 日本代表 世界6位2025年: QS Korea Open 優勝2024年:/2025 WSL QS アジアチャンピオン2024年: QS Miyazaki Pro 優勝2024年: QS Hyuga Pro 優勝2022/2023年: WSL QS アジアチャンピオン2022年: QS Taiwan Open 優勝2019年: ISA 世界ジュニア選手権 U16日本代表 団体3位夢は必ず叶うと信じています!世界に挑む楽しさと、壁を超えたときに得られる強さ、そして支えてくれる方々への感謝の気持ちを大切にしています。これからも自分を信じて、夢に向かって挑戦し続けます!これから夢へ挑むみんなさん。世界は想像よりもずっと広くて、強くなれるチャンスがたくさんあります。夢を叶えるのは、他の誰でもなく「自分」です。一緒に挑もう! 協賛企業紹介 株式会社Abema TV 株式会社AbemaTVは、「新しい未来のテレビ」をコンセプトに、多彩な番組を24時間配信する日本最大級のインターネットテレビ局です。スマートフォンからテレビまで幅広いデバイスで視聴でき、誰もが自由に楽しめる新しい視聴体験を提供しています。スポーツ分野では、挑戦するアスリートを応援し、熱量あるスポーツ文化の創出に取り組んでいます。 株式会社STOKEcompany 湘南で20年間、シープスキンブーツの輸入販売を続けてきました。 流行に流されず、快適さ・持続可能性・耐久性を大切にしたものづくりを追求しています。 “足に心地よく、環境にも優しい” ― そんな自分らしい快適さを届けます。 The USA Surf The USA Surfは、湘南・鵠沼海岸に根づいたプロフェッショナルなサーフショップです。 レンタルや販売、スクールをはじめ、レンタルボード用ロッカー、温水シャワー、駐車場まで完備し、サーファーの毎日をトータルにサポートしています。 BELL'S GYM BELL'S GYM 様は、骨格矯正・運動解析・メンタルサポートを組み合わせたパーソナルトレーニングを提供しています。 パフォーマンス向上はもちろん、怪我をしにくい身体づくりを大切にし、一人ひとりに合わせた最適なトレーニングを追求しています。 リーヴァレディースクリニック リーヴァレディースクリニック様は、悩みや不安を抱えて来院される患者さまに寄り添い、心が少しでも軽くなる時間を提供できるよう、丁寧なサポートと最良の治療を大切にしているクリニックです。
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others日本最大級“入場無料”のアーバンスポーツの祭典 YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25 アーバンスポーツに染まる秋の2日間に約7万⼈が来場2025.11.27アーバンスポーツとアメリカンフードで横浜赤レンガ倉庫が沸いたハイライト映像を公開︕︕ 2025年11⽉15⽇(⼟)・16⽇(⽇)の2⽇間、『YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25』が、横浜⾚レンガ倉庫にて開催された。開催4回⽬となった本イベントでは、ブレイキンの大会にパリオリンピック⽇本代表のShigekix選手をはじめ、世界最高峰の舞台で活躍する選手たちがアーバンスポーツの各大会に登場。その他にも、例年よりも体験できる種⽬を増やした各種アーバンスポーツ体験会は、多くの参加者で盛況となった。 今年はストリートアイテムの物販などで賑わうマーケットや、BOAT RACEやBEYBLADE Xの体験コンテンツのほか、全24店舗が集まり同時開催された、横浜⾚レンガ倉庫初のアメリカンフードフェス『ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL ʼ25(AAFF ʼ25)』など、朝から夜まで多くの⽅に昨年以上の「観る・体験する・食べる・飲む・遊ぶ」楽しみをご提供。2⽇間で約70,000⼈が来場し、会場は大いに盛り上がり4度⽬の開催を終えた。 https://www.youtube.com/watch?v=4wXrLtZz1Gg 開催概要 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25(略称 YUSF ʼ25)会場:横浜⾚レンガ倉庫イベント広場・⾚レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)日時:2025年11⽉15⽇(⼟)・16⽇(⽇)11:00~20:00入場料:無料※飲食や物販代金は別途必要。一部、有料の体験コンテンツあり。主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25 実行委員会(株式会社横浜⾚レンガ/ 明治商工株式会社/ 株式会社ローソンエンタテインメント/ 株式会社ゼータ)共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局協力:一般社団法⼈ARK LEAGUE / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ/ 株式会社HANDOFF / ⽇本フリースタイルフットボール連盟/ 一般社団法⼈パルクール鬼ごっこ協会/ レッドブル・ジャパン株式会社メディア協力:スカイA / FINEPLAY協賛:三菱商事都市開発株式会社/ 本田技研工業株式会社/ サミー株式会社/ BOAT RACE振興会/ THYM株式会社/ 株式会社竹中工務店/ MEMORY株式会社/ 学校法⼈岩崎学園 同時開催 ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL ’25 開催名称:ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL ʼ25(略称AAFF ʼ25)会期:2025 年11 ⽉15⽇(⼟)・16⽇(⽇)営業時間:11:00 ~20:00(ラストオーダー19:30)入場料:無料会場:横浜⾚レンガ倉庫イベント広場(神奈川県横浜市中区新港1-1)主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25 実行委員会 RESULTS [アーバンスポーツリザルト] スケートボード - SKATE ARK MENS HI 部門1位 Kairi Netsuke / 2位 Toa Sasaki / 3位 Keyaki Ike MENS LOW 部門1位 YuichiroEndo/ 2位 YoshikuniDohji/ 3位 ItsukiMatsuzawa WOMENS 部門1位 NanakaFujisawa / 2位 kotoneEnami/ 3位 Nikki Akiyama G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESS 部門 WINNER Keyaki Ike ブレイキン - KING OF COLLEGE 2025 ~秋の陣~ 優勝 東洋大学 / スノーダンサー(speedysharp/ HAL / sota / Shunpei / Molt / Nina / hiroki / tera) ブレイキン - SUPER BREAK “Special Edition 5on5 Crew Battle” 優勝XII After Ours(Shigekix / TSUKKI / RAM / RA1ON / Y-HI) BMXフラットランド - FLAT ARK MENS OPEN部門 1位 Naoto Tamaru / 2位 Ren Oshima / 3位 TakatoMoriya WOMENS OPEN部門1位 Carin Honmura/ 2位 Nanae Takahashi/ 3位 Nina Suzuki MENS EXPERT部門1位 SotaWatanabe/ 2位 GinseiKawauchi/ 3位 RyuyaKanamoto MENS NOVICE部門1位 Jiro Kaneko/ 2位 JojiHarafuji/ 3位 HiromuIde ダブルダッチ-DOUBLE DUTCH ONE'S Student edition 1位 TAIYO ダブルダッチ-DOUBLE DUTCH ONEʼS 1位 SHU-BOY / 2位 daichi / 3位 イワネスインセイン パルクール - ONE FLOW BATTLE 2025 PRO 部門 1位 Yurai PRO 部門 BEST BATTLE賞 Tomoya/ Takahiro WOMENS 部門 1位 Momo WOMENS 部門 BEST BATTLE賞 Momo/ Chiyo OPEN 部門1位 Nichiru OPEN 部門BEST BATTLE賞 THEO(テオ)/ 斎藤颯斗 パルオニ - パルオニJAPAN CUP 2025 U-12部門 1位 Souki Imahama U-12部門BEST BATTLE賞 Haruki Ogata / Akito Ogata U-9部門 1位 Shun Takahashi U-9部門BEST BATTLE賞 Ren Moriya / Kotaro Kasuga 3x3 - IMPACT - 3x3 TOURNAMENT 1位 SHONAN SEASIDE フリースタイルフットボール/フリースタイルバスケットボール - DRIVE OUT powered by WUU! 2on2 部門1位 Yu-ri & Yoh 2on2 部門2位 2One(Yo & Shion) ベストトリック賞 Uzura/ RIKU / NESS フリースタイルフットボール - JFFC 10th Final MENS 部門 1位 Shohei MENS 部門 2位 Hiro-K MENS 部門 3位 AKI WOMENS 部門 1位 Moe-K WOMENS 部門 2位 Mai WOMENS 部門 3位 Miharu その他のコンテンツ バイクトライアル - BIKE TRIAL DEMO レーザータグ アーバンスポーツ体験会(一部抜粋) DJイベント「GROOVING HARBOR NIGHT」 LIVE PAINTING -アーティスト︓秋山雅貴 イベント出店ブース その他会場の様子 ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL ʼ25




