東京五輪後初大会、中村輪夢が3連覇、内藤寧々が最年少タイトル「第5回全日本BMXフリースタイル選手権」パーク種目

2021.09.21
中村輪夢のビックトリック
text by 畠山大樹/ photo by Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

「第5回全日本BMXフリースタイル選手権」パーク種目が岡山県岡山市の特設会場(旧内山下小学校内)にて、2021年9月18日(土)~20日(月)の3日間に渡り開催された。

日本代表として中村輪夢と大池水杜が参戦した東京オリンピック2020以降、初の大会となった今大会には今年の日本一を決める重要な大会であることから、全国から年齢問わず多くのトップライダーが集まり各カテゴリーにて熾烈な戦いが繰り広げられた。

今大会は新型コロナウィルスの感染拡大防止対策として無観客試合での開催となり、全参加者(関係者・運営スタッフ含む)に対するPCR検査実施といった昨年以上に徹底した感染防止対策の状況下で行われた。また大会の模様はJFBF公式YouTubeチャンネルにてリアルタイムで視聴可能なライブ放送によって配信された。

以下は、今大会男女エリートクラス決勝の大会レポート。

東京オリンピック後初大会、日本一を決める戦いは男女ともに大波乱。男子エリートは中村輪夢が3連覇。女子エリートは弱冠15歳の内藤寧々が初優勝。

決勝を争った男子エリート12名
photo by Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

男子エリートクラス決勝は12名で争われ、若手からベテランまで日本のトップライダーたちが日本一の称号を勝ち取るために決勝ラン2本の中で今までの練習の成果をぶつけた。

そんな男子エリートはラン1本目から大波乱の展開。東京オリンピック2020では5位入賞を果たした中村輪夢が最初のトリック中にサドルが折れるというバイクトラブルにより最下位でスタート。

しかし、中村はラン2本目で1本目のミスを見事に修正。「バックフリップ・バースピン・トゥ・タックノーハンド」や「バースピン・720」などの大技はもちろんのこと、スピードウォールではハイエアーの中で入れる「ビック・フレア」や「ビック・540」といった自身の新技をメイク。91.00ptというベストスコアを叩き出し最下位から逆転優勝。この優勝により中村は全日本選手権3連覇及び自身4回目のタイトル獲得を果たした。

準優勝は前回のJapan Cupでも準優勝とその勢いが止まらない若手ライダーの溝垣丈司。ラン2本目では「ダブルトラックドライバー」や「テールウィップ・360・トゥ・バースピン」などトリッキーな大技をメイク。また同時にトリック中のハイエアーも追い風となって得点を伸ばし82.33ptをマークし自身初のエリートカテゴリーでの全日本選手権を2位という成績で終えた。今後の全日本選手権では中村と日本一の座を争う注目選手の1人になること間違えないだろう。

3位は国内キッズライダーをはじめ様々な年代から人気の高いベテランライダーの高木聖雄。ラン1本目は「バレルロール」や「720」など各高難度トリックをフルメイクし77.00ptをマーク。暫定2位となりベテランの貫禄をみせた。ラン2本目には高木自身が理想の走りと呼ぶ「ドリームラン」を目指し、「ダブルバックフリップ」にトライするも転倒。その後転倒による身体への影響で思い通りのランが出来ず20.33ptで終了。ラン1本目の得点が採用され3位入賞となったが、ラン2本目後にデモ走行として「ダブルバックフリップ」に再トライ。見事メイクし会場を沸かせた。

優勝した内藤寧々のエアターン・テールウィップ
photo by Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

方、女子エリートクラス決勝は3名で争われ、今年からエリートカテゴリーに昇格し日本代表強化育成選手でもある内藤寧々初優勝。内藤はラン1本目で「エアターン・テールウィップ」、「バックフリップ」、「ワンフット・クロスアップ・トゥ・キャンキャン」などバラエティに富んだ技をメイクし60.00ptをマーク。この得点が決め手となり弱冠15歳という女子最年少記録で国内最高カテゴリーでの日本一の座を獲得した。

準優勝は東京オリンピックにて7位の結果を残した大池水杜。決勝ランでは「タックノーハンド」や「バースピン」など完成度高く安定した技をメイクするも、1本目では「バックフリップ・で転倒、2本目は「360・クロスアップ」で足をついてしまうといったミスが目立ち上手くランをまとめることが出来なかった。ベストスコアは2本目の58.67ptと1位の内藤にはわずか1.33pt届かず、本大会4連覇中で臨んだ今大会であったが惜しくもその連勝記録を伸ばすことはできなかった。

3位は19歳の深尾梨奈。今回はベストスコアを37.67ptとし、優勝争いに食い込むことは惜しくも叶わなかった。しかし大会では自身初トライとなる「バックフリップ」に挑戦。着地に失敗しメイクすることは出来なかったものの、会場からその姿を称える大きな拍手が起こった。今後の大会ではこの技をマスターし優勝争いにも加わってくることだろう。

以下は男子エリート優勝者の中村、女子エリート優勝者の内藤のコメント。

優勝者コメント

左から女子エリート優勝者の内藤寧々と男子エリート優勝者の中村輪夢
photo by Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

中村 輪夢 選手 (男子エリートクラス)
「決勝ラン1本目でのバイクトラブルは、東京オリンピックでミスをした同じトリックで起きたこともあり、正直焦る気持ちがありました。プランが崩れた状態からラン2本目で各トリックを決められたことは今シーズンの課題でもあったので満足しています。次の国際大会の目処は立っていませんが、いつ出番が来ても結果を出せるようにトリックの開発を含めて準備していきたいです。 最後に無観客開催ではあったものの、次の挑戦へ向けたスタートとなる今大会の開催を実現させてくださった関係者の皆様に感謝しています。」

内藤 寧々 選手 (女子エリートクラス)
「今大会直前の1週間前にライトBMXパークで実施された合宿にて習得に取り組んだトリックでもある「エアーターン・テールウィップ」を今回はラン2本ともに成功できたことが嬉しかったです。そしてこれまでエリートカテゴリーを目指してきて、今回初の全日本でタイトルを取れたことにビックリしています。 次は課題である本番での更なるパフォーマンス向上を目指して技術を磨き今後の大会で発揮して活躍したいです。」

大会結果

<男子エリート>
優勝: 中村 輪夢 (ナカムラ・リム) / 所属:ウイングアーク 1st 91.00pt
準優勝: 溝垣 丈司 (ミゾガキ・ジョウジ) / 所属:湘南工科大学附属高等学校 82.33pt
第3位: 高木 聖雄 (タカギ・トシオ)/ 所属:JFBF 77.00pt

photo by Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

<女子エリート>
優勝: 内藤 寧々 (ナイトウ・ネネ) / 所属:第一学院高等学校 60.00pt 
準優勝: 大池 水杜 (オオイケ・ミナト) / 所属:ビザビ 58.67pt
第3位: 深尾 梨奈 (フカオ・リナ) 37.67pt

photo by Naoki Gaman / Japan Cycling Federation

<4アンダー>
優勝: 榊原 幹大 (サカキバラ・カナタ) 87.67pt
準優勝: 小島 羽陽 (コジマ・ハル) 64.33pt

<ボーイズ5-6>
優勝: 高橋 寿 (タカハシ・ヒサシ) 86.67pt
準優勝: 西村 飛祐 (ニシムラ・ヒユウ) 64.00pt
第3位: 増井 智秋 (マスイ・チアキ) 57.00pt

<ボーイズ7-9>
優勝: 丹羽 煌貴 (ニワ・コウキ) 86.67pt
準優勝: 尾後家 優斗 (オゴケ・ユウト) 77.00pt
第3位: 北村 雄大 (キタムラ・ユウダイ) 72.33pt

<ガールズロー>
優勝: 奥崎 朝香 (オクザキ・トモカ) 76.00pt
準優勝: 立石 乃衣 (タテイシ・ノイ) 73.00pt
第3位: 濵田 琉瑠 (ハマダ・ルル) 69.67pt

<ガールズハイ>
優勝: 小澤 美晴 (オザワ・ミハル) 82.00pt
準優勝: 白井 玲恵奈 (シライ・レエナ) 70.67pt
第3位: 吉田 実央 (ヨシダ・ミオ) 66.33pt

<ボーイズ10-12>
優勝: 松本 翔海 (マツモト・ショア) 90.33pt
準優勝: 松浦 葵央 (マツウラ・アオウ) 85.67pt
第3位: 白井 伶穏 (シライ・レオン) 76.00pt

<男子13-15>
優勝: 小澤 楓 (オザワ・カエデ) 92.00pt
準優勝: 寺林 昌輝 (テラバヤシ・マサキ) 86.67pt
第3位: 平田 深恩 (ヒラタ・ミオン) 80.00pt

<女子13-15>
優勝: 杉尾 咲空 (スギオ・サクラ) 45.67pt
準優勝: 伊東 海羽 (イトウ・ミウ) 20.33pt

大会概要

⼤会名称 : 第5回 全日本BMXフリースタイル選手権 パーク種目 
開催期間 : 2021年9月19日(土)~21日(月)- 3日間 –
※詳細は公式HPをご覧ください。
大会会場:旧内山下小学校(岡山県岡山市北区丸の内1-2) 
主催:公益財団法人 日本自転車競技連盟 (JCF) 
主管:一般社団法人 全日本フリースタイル BMX 連盟(JFBF)
後援:一般社団法人 日本アーバンスポーツ支援協議会(JUSC) 
出場選⼿:男⼦エリート 12 名・⼥⼦エリート 3 名

執筆者について
daiki hatakeyama
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