20周年を迎えた国内最高峰のダンスバトルイベント!「マイナビDANCEALIVE 2025 FINAL」

2025.05.01

2025年4月20日(日)、両国国技館にて世界最大規模のストリートダンスイベント『マイナビDANCEALIVE 2025 FINAL』が開催された。今回は20周年という節目の大会となっており、更なる進化を遂げた大会となった。

2日間にかけて開催された本イベントでは、19日に決勝大会への最後の切符をかけた予選大会、マイナビHIGH SCHOOL DANCE COMPETITION 2025 FINALも開催。メインステージであるMYNAVI STAGE以外にも、UNDERGROUND STAGE、SKY STAGE、ANOMALY STAGEの計4つのステージにて様々なコンテンツが行われ、会場は大いに盛り上がりを見せた。キッチンカー等のフード・ドリンクも充実しており、一日中ダンスを楽しむことができる空間が広がっていた。

さらに、20周年を記念した特別企画として、各ジャンルの本戦トーナメントに歴代優勝者を招待する形式を導入。レジェンドダンサーたちが一堂に集結し、記念すべき20周年にふさわしい白熱のバトルが繰り広げられた。

KIDS 優勝 「FLAME」

中学生以下のオールスタイルバトル「KIDS」カテゴリーではFLAMEが初優勝。クランプを軸としながらも、豊富なバリエーションと緩急で、観る人を飽きさせない踊りを披露した。

FLAME

決勝では 大人顔負けの完成度でトーナメントを勝ち上がってきたYou-kiとマッチアップ。You-kiは3連覇、FLAMEもKIDSカテゴリーのラストイヤーということもあり、まさに魂のぶつかり合いを見ることができた。WAACK、LOCKを得意とし 、スタイリッシュな踊りの中にも爆発力のあるダンスを披露するYou-kiに対し、感情を乗せながら、圧倒的なスキルで存在感のある力強い踊りを見せたFLAMEに軍配が上がった。

【FLAME コメント】

2年前くらいから本気でアライブにチャレンジしてやっと取れた優勝で、しかもキッズラストイヤーで、なんか久々に言葉じゃ表せないぐらいの嬉しい気持ちです。これからもっと今より成長してかっこいい姿をみんなに見せれたらなと思うので、今後もよろしくお願いします。

FLAME

RIZE 優勝 「$uck unfair」

大学生限定の3on3クルーバトルの「RIZE」。今回で最後の開催となるカテゴリーであり、過去に出場経験のあるOB、OGも参加可能な形式。UNDERGROUND STAGEで予選、MYNAVI STAGEにて準決勝、決勝が行われた。

優勝は福岡のクルー$uck unfairLotus、Aisatsu、SO-TA)。クルーバトルということもあり、ルーティンを軸とした戦い方をするチームが多かった中、1ターンずつ各々のソロを軸として戦っていた。質の高いムーブを繰り出していき、準決勝、決勝ともにフルでジャッジ票を取り、見事優勝。

【$uck unfair コメント】

僕たち福岡出身なんですけど、わざわざ会場に応援だけのために東京まで来てくれる仲間たちに感謝したいと思います。普段からメンバーそれぞれがダンスアライブっていうバトルを目標にしてて、こういう結果を残せたのがとても嬉しく思います 。これからも九州やっぱやばいぞっていうところを見せていけたらなと思うので、この3人を始めとした九州のやばいバトラーたちをよろしくお願いします。ありがとうございました。

$uck unfair

HOUSE 優勝 「HIRO」

HOUSEの優勝を飾ったのはHIRO。2度の世界一にも輝いた経歴を持つハウス界のスーパースターがシード枠としての貫禄を見せた。

決勝の相手はSHUHO。こちらもシードダンサーとして圧巻の踊りを披露し決勝まで勝ち進む。アライブではおなじみのカードが20周年で再び実現した。

HIRO

先攻のSHUHOは、体を大きく使い、視覚的にわかりやすい動きを入れながらステップを踏んでいく。一方HIROはフロアムーブも取り入れつつ、多彩な音へのアプローチを見せた。勢いのあるムーブを見せてくれたSHUHOが押しているようにも見えたが、結果は4対1でHIROが勝利。HOUSEダンスの奥深さが垣間見えるバトルであった。

HIRO コメント

20回記念ということで今回シードをいただいたのですが、私たちと近い年代のダンサーたちは出場すること自体も迷ったと思うし、『何のために戦うんだろう』という思いもあったと思います。でも、この20年間、私たちが若い時から続いていて、大会の規模ではなく、この大会自体にかける思いをダンサーみんなが持っている気がしています。だから、自分も1回優勝したからもう出ないとかではなく、こういう場所が日本にあって、自分が関わらないのも嫌だし、けれど若い世代にも譲るべきか、といろんなことを考えました。でも、こうやって声をかけてもらって、全然ベストなダンスではないんですけど、ここに最後まで立っていられたのは自分にとってすごく光栄です。ハウスというジャンルは地味で分かりづらいこともあるかと思うんですが、良いところもたくさんあるので、これをきっかけにぜひ皆さんに知ってもらって、好きになってもらえたらいいなと思います。

HIRO

HIPHOP 優勝 「YASS」

HIPHOPサイドでは、予選大会から勝ち上がってきたYASSが優勝。

トーナメントTOP8からシード選手全員が敗れるという波乱の展開に。新たな世代の躍動が、新たなスターの誕生を予感させた。

YASS

決勝はYASS vs LEO。先攻を取ったLEOは体を大きく使ったダイナミックな動きで攻める。一方YASSはオリジナルなフロアムーブも取り入れたスタイルで、独自の音楽へのアプローチを見せた。スタイルが対照的であった決勝は4対1でYASSが勝利。

YASS コメント

お疲れ様でした。 振り返ると、今は今のままで生きるしかなくて、だからこそ常に今を更新できて、今日もまた良い形で終えれたことに感謝しています。このような場所を作ってくれて、本当に感謝したいです。 Tatsukiとかもずっと知ってて会場作るのとかすごく大変なんだなって思うので、このような場所をみんな 1人1人 がサポートしていったら、この文化ももっと大きい渦になってくと思うんで、自分もその中の一部になれることを本当に感謝してます。ありがとうございました。

YASS

BREAKING 優勝「ISSIN」

シード枠で出場したISSIN2連覇を果たした。オリジナリティあふれるパワームーブと切れのあるフローで、前回王者として貫禄のあるムーブを披露。

ISSIN

決勝の相手はISSEI。互いに火力の高いシグネチャ―ムーブの応酬で、甲乙つけがたい接戦に。フレッシュなムーブと最後まで勢いが途切れなかったISSINが勝利したかに見えたが、結果はジャッジ2人がタイブレークを出し、延長戦へともつれ込む異例の事態に。

ISSIN

お互い準備していなかった延長戦なだけに、即興性が試される。3ムーブ目にしてなお難易度の高いパワームーブを披露しながらも、多彩な音の取り方を見せたISSINが優勝が勝ち取った。

【ISSIN コメント】

今日はTAISUKEさんとかISSEI君とか倒したかった人達をアライブっていう舞台で倒せたのがすごい嬉しいです。あとアライブが20周年ということで、僕も10日後に20周年迎えるんで、自分へのいいプレゼントできたなと思ってすごい嬉しいです。ありがとうございました。

ISSIN

ALL STYLES 優勝 「バファリン」

ALL STYLESでも豪華なダンサーが揃っている中で決勝まで駒を進めたのはバファリン優弥の2人。名だたるシードダンサー達を倒して勝ち上がってきていることもあり、2人とも調子を上げてきていた。

バファリン

様々なジャンルの動きも取り入れつつ、内容の詰まった踊りで攻めていく優弥。POPPINGを軸としたスキルフルな踊りの中でも、コミカルな動きを入れつつ会場の空気を掴んでいたバファリン。結果はジャッジ5票をすべて獲得し、バファリンが勝利。

【バファリン コメント】

僕は10年前に初めて両国に立って、準優勝だったんです。で、その時はおばあちゃんが来てくれてて。もう死んじゃったんですけど、今日のダンスはおばあちゃんに届いたかなって思います。ここに来るまでマジで辛くて何回もダンスやめようと思ったんですけど、地元の人とかそれこそ奥さんとかにいっぱい迷惑かけながら支えられてなんとかここまで来れました。

自分は茨城っていう地方でずっと踊ってて、何か大きな組織に入ることもしないで、ずっと茨城っていう町だけで踊り続けてここまで来れたので、茨城の後輩、そして全ての地方の皆さんにここで優勝するチャンスがあるっていうのを証明できました。ありがとうございました。20年間続けてくれてありがとう。

バファリン

イベント創始者が20年間を振り返って

マイナビDANCEALIVE 2025 FINAL 前プロデューサー
カリスマカンタロー

皆さん、まず20年間ここまでやってきてくれて本当にありがとうございます。多くのスポンサーの方に支えられてこの場ができております。「え、もう20年?」というくらい本当にあっという間で、生まれてない子がいる頃からダンスアライブはずっとやってきています。僕たちの先輩から学んだダンスをまた下の世代へ受け継ぐ。こういう形で20年間続けて来れて今があります。

今様々な企画を練っているんですが、将来的に世界中どこでもボーダレスで大会をやって、その決勝大会、ワールドカップ的なものもできたらいいなと思っています。僕はダンスで友達を作るということと、1年前から学んでる英語をたどたどしく喋りながらパッションでコミュニケーションをとることしかできませんが、これからも日本のダンス界の発展に挑みつつ、一緒になって世界を繋げていけたらなと思ってます。まだまだこれから日本そして世界がダンスで繋がっていくと思いますので、今後も全力で頑張ってきます。

マイナビDANCEALIVE 2025 FINAL プロデューサー
Tatsuki

まずはご来場いただき誠にありがとうございます。そしてスポンサーの皆さんも本当にありがとうございます。

自分はこのダンスアライブっていうものをもらったんですが、イベントをやるっていうこと自体が初めてのことでした。それが自分の中でバランス取るのが難しかったりしたんですけど、そんな中で自分が今 1番思うことはこういう現場があるっていうこと、現場を作ってくれる人にまず感謝をしてほしいなと思ってます。

お金の面もそうだし、時間の面もそうだし、そこに対してかかる自分のカロリーだったり測り知れないものが絶対にあって。そうした愛情があるものに対して皆さんからも愛情を注いでいかないといけないなってすごく思っています。こうした部分からも、改めてダンスアライブを20年やってきたっていうのが自分の中でカンタローさんをリスペクトしてるところです。

最後に

普段のバトルでは見れないようなマッチアップを見ることができたDANCE ALIVE20周年。レジェンドダンサーたちの踊りは、これまで紡いできたカルチャーの歴史を感じさせてくれた。またその背中をみて育ってきた世代の躍動にも目を見張るものがあった。本大会での経験は会場に居合わせたダンサー達にとって、これからのストリートダンス界を担っていくための原動力となるだろう。

各ジャンル優勝者

「マイナビDANCEALIVE 2025 FINAL」とは

2005年に「DANCE@LIVE(ダンスアライブ)」として日本で誕生した、1on1形式の世界最大規模のストリートダンスバトル。

カテゴリーは6つのダンススタイルごとに分かれており、HOUSE(ハウス)・BREAKING(ブレイキン)・HIPHOP(ヒップホップ)・ALL STYLES(オールスタイルズ)の計4スタイルが一般部門。加えて中学生以下の部門であるオールスタイルズバトルのKIDS(キッズ)、大学生・専門学生限定3on3バトルのRIZE(ライズ)に分かれて開催される。

予選は北海道・東北・北陸・関東・中部・中国・関西・九州の全国8地区で開催され、延べ1万人の参加を誇る予選を勝ち上がったダンサーのみが、両国国技館で行われるFINAL(決勝大会)へと勝ち進むことができ、毎年ストリートダンス界の日本最強ヒーローを生み出し続けている。
FINALは、12,000人以上のダンサー・ダンスファンが来場し、年に一度のストリートダンスのビッグフェスとして老若男女に親しまれている。

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FINEPLAY編集部
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