2024年パリ五輪で初採用!ブレイキン国内トップ選手が会見 「世界で戦う日本人BBOYの先駆者TAISUKEが語る」

2020.12.16
Photo by AYATO.

SHIGEKIX、AMIなど全日本選手権のチャンピオンが参加

2020年12月14日、ブレイキンの聖地である神奈川県川崎市にて、2024年パリオリンピック競技大会の新競技として決定したブレイキン (ブレイクダンス) の、国内トップ選手と日本ダンススポーツ連盟 ブレイクダンス本部(以下、JDSF) による会見が開催された。

オリンピックの新競技種目としての発表は、約1週間前の12月7日(ヨーロッパ中央時間)に実施された、国際オリンピック委員会(IOC)理事会において、ブレイキン種目の追加が正式に決定。

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当日の会見には、11月に行われた 「第2回全日本ブレイキン選手権」 の各部門の優勝者や、JOCジュニアオリンピックのチャンピオンも参加し、2024パリ五輪に向けての意気込みや、ブレイキンの魅力についてコメントした。

以下、選手コメント。

SHIGEKIX
「一番最初に思ったのは、自分がずっと好きでやっているブレイキンが、いろんな人に知って貰える機会が出来た、ということにとても嬉しく思います。
自分にとって、パリ五輪が大きな目標やモチベーションになることも間違いないので、もちろん一人のプレイヤーとしても楽しみです。」

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RAM
「私はユースオリンピックでメダルを二つ獲得してきたのですが、その時に新聞やテレビなど、様々なメディアさんに取り上げて貰いました。
今回更に多くの人たちに知って貰える機会になり、とても嬉しく思います。」

AMI
「私自身ブレイキンを通じて、たくさんの人に会い、たくさんの経験をして、とてもブレイキンに感謝しています。
なので、そのブレイキンがオリンピック競技になり、これから多くの人に知って貰えるきっかけが出来て嬉しいですし、楽しみです。
私もオリンピックを目指して練習していきたいと思います。」

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YUIKA
「素直に嬉しいという気持ちと、頑張ろう!という気持ちがあります。自分にとって、国を背負うというのはまだ想像できないけど、まずは国を背負って代表で戦えるレベルにパワーアップして、目指していけるように頑張ろうと思います。」

当日は記者会見後に、選手によるエキシビションバトルや、ダンスショーケースも行われた。

当日行われたエキシビション Photo by AYATO.
当日行われたエキシビション Photo by AYATO.
KOSÉ 8ROCKS(ダンスプロリーグ「D.LEAGUE」)によるショーケース Photo by AYATO.

TAISUKEが語る『ブレイキンはカルチャーでありアスリート』

Photo by AYATO.

やっと時代が追いついてくれた

今日登壇していた人の誰よりも、俺が一番「ブレイキンはカルチャーでありアスリート」だよねって、ずっと言ってきたと思います。なので、十何年も経って、やっとアスリートとしてこうやって認められたというか、自分が昔から言っていることに時代が追いついてくれたというか。素直に嬉しいと思いますね。

もしも、これがもっと早く、2020年の東京オリンピックでブレイキンが採用されていれば、俺もガチガチに調整したと思うのですが、2024のパリオリンピックに関しては、日本代表として皆にメダルを取らせて上げるということが、一つの目標です。

Photo by AYATO.

特に、これまで何千、何万っていうBBOY・BGIRLを見てきて、経験して、体感している自分には、教えられる部分もたくさんあるので、それが今後の自分の役目と思っています。

キッズダンスシーンが始まって以来、それを先駆者としてやって、「ブレイキンはスポーツやアスリートでもある」って言い続けて、ユースオリンピックになって、本番のオリンピックになって、

本当に「言ってみるもんだな…」って思いましたね(笑)

日本が世界で勝てる国になる為に

日本チームが世界で勝てる為の環境つくりはJDSF中心にやって貰いつつ、今後コーチや監督となる人も出てくると思うし、自分はまだどういう立場で関わるか、どういう風になるか分からないですけど、選手をサポートしたいと思っています。

でもやっぱり、選手はいろんな人たちのサポートがないと成り立たないんですね。自分自身、過去にスポンサーを初めてゲットして、そこからいろんなサポートがあって、ここにいるし、食べることが出来ているし、それが今の若い子たちにも必要な部分で。

Jason Halayko / RedBull Content Pool



『プロのダンサーになる』って将来の夢で書いているのって見たことありますか?あまりないと思うんですよね…、でも今こそそれをつくってあげないといけない。だからこそ、その部分での環境つくりは、今後一番大事な部分かなと思います。

日本は強いし、恵まれているからこそ、他の国との違いも出せるし、環境の土台つくりはしっかりやって、その中で選手やシーンをサポート出来たらいいですね。

俺は常に海外の奴らを意識して戦っている身なので、世界で戦うことや、日本を背負うことでのメンタル面も教えていってあげたらいいのかな。でも本当オリンピックになると、そこで差が出てくると思います。

それと、今日、会見でも中国とかロシアを競合視するようなコメントがありましたが、俺からするとそんなこと考えなくて良くて、日本も団結すれば全然負けないチームがつくれるので、2024年に向けて、団結出来たらいいなと思いますね。

スポーツとしてのブレイキン カルチャーとしてのブレイキンのすみ分け

Little Shao/Red Bull Content Pool

自分は、「ブレイキンはカルチャーでありアスリート」ってずっと言ってきた人間なので、オリンピック競技になったことで、アスリートの部分でやっと皆が認識して、スタートした感じ。

そこでじゃあ俺が選手としてやるの?って言われると、今のところそうではなくて、サポートや立役者として、どれだけ還元出来るのかってことだと思う。

カルチャーの側面に関することや、これまで世界と戦ってきて築いてきたからこそ得られる情報、自分にしか出来ないこと、自分だから行けるところなどもたくさんあるし、ある意味自分は恵まれているので、そういうのも全部皆に共有出来ればと思います。

引き続き攻めいていく領域と、そこで得たものを還元する、というすみ分けですかね、俺の中では。

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Text by Shin Akiyama

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