この物語を、この結果を、果たして誰が予想しただろうか――。大袈裟でも比喩でもなく、ダブルダッチの歴史の“転換点”だった。
2023年 7月30日(日)、横浜赤レンガ倉庫で開催された「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’23」。
その中で開催されたダブルダッチの“個人戦”である「DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2023」にて、イワネスインセイン(MEN’S SECTION)とElina Mizuno(WOMEN’S SECTION)が初優勝を果たした。
“ONE’S”とは
3人以上のプレイヤーを要する「ダブルダッチ」だが、縄を回す2名のプレイヤーを固定し、ジャンプするプレイヤー1名の技量のみを比較し競い合うのが、この“ONE’S”(ワンズ)スタイル。
男女別にセクションが分けられ、それぞれチャンピオンを決する。
今回は、
・国内の各回予選に出場し好成績を収めた選手:16名
・“TOP STUDENT”(学生最上位):2名
・“WILD CARD”(招待枠):1名 ※MEN’Sのみ
・当日予選 勝者:2名
・海外予選 勝者:3名
以上のラインナップでFINALIST(FINAL出場者)が構成。
特に国内予選は最終回まで誰がFINALISTに選出されるか分からない、ギリギリの戦い。予選の時点から熾烈なデッドヒートが繰り広げられていた。
WOMEN’S SECTION ——Elina Mizuno vs. 奏
絶対王者と目されたASUKIや、プロチーム「FLY DIGGERZ」の一員として優勝が期待されていたAYUKAがまさかの敗退。
その両者を下したのが、Elina Mizunoと奏。“優勝候補”をなぎ倒した両者が、決勝の舞台で相対することになった。
ダンスシーンからダブルダッチに本格的に挑戦し、FINALの舞台にまでのし上がってきたElinaと、センスと凄まじい努力で現役高校生ながらFINALISTとなった奏。
彼女たちへ送られる声援のボリュームに、両者が経た知られざるバックグラウンドの大きさを感じさせる。背負うものがある2人から放たれていたその気迫は、どちらが“Queen”になってもおかしくなかった。
1人で戦うDOUBLE DUTCH ONE’Sのステージ、そこは決して独りの戦いではないことを象徴していた。
運命の結果発表。WOMEN’Sシーンの歴史に残る大接戦を制したのは、Elina Mizuno!
優勝直後、涙ながらにダブルダッチへの真っ直ぐな思いと仲間への感謝を口にしたElina。「ダンサー」としてキャリアを積み重ねた彼女は、積み重ねた日々と努力で、「ダブルダッチャー」としての姿でステージに立っていた。
MEN’S SECTION ——イワネスインセイン vs. クボユウト
こちらも大波乱の展開となった。昨年優勝となったKO-YAをはじめ、優勝が囁かれていたプレイヤーが予想外の敗戦。
決勝まで勝ち進んできたのは、共に切磋琢磨し、シーンを切り開いてきた“華の94年組” 同期のイワネスインセインとクボユウト。
盟友である両者の一戦、このドラマティックな展開を、果たして誰が予想できたことだろうか。
共に長年ONE’Sに挑み続け、優勝に対する執念を強く抱いていた2人。このバトルは、そんな思いの強さをお互いに熟知しているからこそ生まれたものだった。
ハウスをベースとし、“表現”にこだわりを持ったイワネスインセインと、コミカルにブレイキン要素を取り入れたクボユウト。
オリジナルを確立させた両者のスタイルウォーズ、5時間弱にわたるFINALのステージで、どちらも文字通り体力と魂の尽きるまで戦い抜いた。
最後まで執念と誇りを捨てない彼らの姿に、思わずMCも嘆息してしまうほどであった。
激戦の結果…。軍配が上がったのは、イワネスインセイン。
優勝直後、10年にわたって挑み続けた日々を振り返り、清々しい表情で彼はこう語った。
「ONE’Sに出始めて10年、FINALには過去に7回出場していましたが、ほぼ毎回1回戦で負けていました。負けたこと以上にやりきれなかった自分がすごく嫌で、でもお前、やればできるじゃんって過去の自分に言ってやりたいっすね」
勝敗の分水嶺はどこなのか――。
FINALISTに選出される時点で、その実力は確かなものなはずだ。しかしその僅かな差が分かれ目なのか、音との相性なのか、心の持ちようなのか、はたまたその時々のコンディションなのか…
推論で語ることはできようとも、その全て、確かなことはおそらく誰にも分からない。
しかし、確かに言えることもあった。すべからく優勝するプレイヤーには、何か懸ける思いがあったということ。それは誰かと比べてという相対的な意味ではなく、絶対的なものとして。
そしてその思いは言語や論理を超越して、結果を手繰り寄せ、人に感動を与えるものなのだと。
あの場にいた全ての人たち、そして配信を通して国境をまたぎ、応援を送っていた全ての人たちが、それぞれのFINALISTの思いに共鳴し背中を押していた。
彼らと勝利を共に喜び、敗北の悔しさを共に分かち合ったことだろう。
こうして、歴史に残る一日は幕を下ろした。しかし、FINALISTたちの戦いはこれからも続いていく。そこに「思い」があり続ける限り。
Interview:Elina Mizuno
――まずは優勝、おめでとうございます! 今の率直なお気持ちを。
めっちゃくちゃ嬉しいです!
ですが、正直毎ムーブ3:2(※JUDGE 5名の審査のこと)の戦いで、JUDGEの誰か一人でも相手方に旗をあげていたら負けていた。まだまだ自分に足りないことがあるのも感じました。
――初のFINALのステージに挑んで、いかがでしたか。
私は今まで20年以上、プロダンサーとしてキャリアを積み、その中で俳優やアーティストとしての活動もさせていただいてきたのですが、その過去の経験の全てを活かして臨みました。
ただめちゃくちゃ緊張しました(笑)。心拍数もかなり上がっていたし、今朝も手の震えが止まらず。
ですが、過去の予選のときもそれで失敗してしまっていたので、そこは乗り越えていかなければならないと腹を括って挑みました。結果、ピースがかちっとハマった感じがあって、バトルが進むにつれ手応えを感じられるようになりました。
人生で数少ない“ゾーン”に入った感覚がありましたね。
――Elinaさんはダンスシーンでも活躍されているわけですが、そもそもどのような経緯でダブルダッチを始められたのでしょうか。
ダンサーや俳優などで活動しているなかで、ダブルダッチシーンの友達が増えたことがきっかけです。最初は「やってみればいいじゃん」という軽い誘いから入ったんですが、それがめちゃくちゃ楽しかったんです(笑)。
ロープの外側でやる「ダンス」であれば簡単にできることが、「ダブルダッチ」だとギリギリだったり、全くできなかったり。
でもそれを見たダブルダッチの先輩方が「すげえじゃん!」って褒めてくれて、居心地の良さも感じたんですよね。それが4年ほど前でしょうか。
それから時が経って、1年前くらいですかね。
練習に誘ってもらい「行きたい!」と向かうのですが、とにかく失敗の連続で落ち込んで帰る日々が続いていました。それでも諦めず練習を続けると、ある日の境に「楽しい」と感じられるようになりました。
――なるほど。そこからONE’Sに出ようと思ったキッカケはなんだったのでしょうか。
あるとき周りから「何のために練習してるの?」って聞かれたんです。確かに、と思って。
楽しいと感じたことがキッカケでのめり込んだけど、特にゴールは考えていなかったなと。
そういえば2年ほど前、ONE’Sの予選の回を観に行ったのですが、そこで会った先輩たちに「見るなら出なよ」って言われて、勢いで70人近くいるサイファー予選にチャレンジしたことがあったんです。
そしたら予選を通過して、自分でも驚いたけど嬉しくて。
それで、続くトーナメントに挑んだらボロ負けして(笑)。
楽しいけど悔しくて、いつか絶対勝ちたいなと思ったことをふと思い出して、じゃあONE’Sにチャレンジしてみようと。
――Elinaさんが思う「ダブルダッチの魅力」とは何でしょうか。
「究極のリズムキープの中で踊ること」でしょうか。
ダンサーは床に付いていられるので当然いろんなリズムを出せるのですが、ダブルダッチはジャンプによってそれが制限されてしまいます。
でも、その制限が逆に面白い。ロープの中でリズムキープができると、ダンスを習っていなくてもカッコよく動けるんですよね。
ダンス出身の人間にとってはそれが新鮮で興味深くて、その秘訣を知りたいと思いました。
あとはダブルダッチを経験することで、他のことに対してのモチベーションやスキルも上がりました。
例えば、ロープの外でカッコよくアイソレーションを出来なければ、制限のあるロープの中では出来るわけがないように、ダンスやその他の活動にも活きているなと感じています。
…まあでも、結局カッコイイことを言わないでまとめると、単純に楽しかったからですね(笑)。
――優勝直後のコメントでも「まだまだ満足はしていない」と語っていましたが、そんなElinaさんの次なるゴールは何でしょうか。
そうですね、そこでもお話しましたし、このインタビューの冒頭でも言いましたが、出来ていないスキルがたくさんあるので、早く練習したいです(笑)。
3:2だった理由も自覚していて、反省点も多いです。
ONE’Sに直接関係はありませんが、ターニング(ロープを回すこと)もそのうちの1つです。
練習の時などでもロープを持つのですが、回すのって本当に難しい。
まだ始めて数年というレベルで上手くなることはないと重々承知の上ですが、それでも先輩方から「ロープを上手く回せるとジャンプも上手くなるよ」と言われたことがあるので、努力したいですね。
今日もターナーのお二人が素晴らしくて、気持ちよく跳ばせていただきましたし。
ジャンプの面だと、女性でハリー(高速のステップ)を跳ぶプレイヤーが少ないので興味がありますね。あとは、より“ダブルダッチ”らしいジャンプも追求したい。
正直、私が過去に負けて悔しいと思ってきたのだから、敗れてしまったメンバーも悔しいはずです。
準決勝で戦ったASUKIはこれまで3戦2敗。やっと手にした今回の1勝の後に「Elinaさん、絶対勝ってください」って言われて、FINALISTたちがそれぞれ持っている思いの強さを感じました。
次シーズン、みんなより強くなってステージに戻ってくると思うので、私も成長します。
器用な人間ではない私のとりえは努力なので、これからも努力し続けます!
――ますます進化するであろう、これからのElinaさんがとても楽しみです。今日は本当におめでとうございました!
Interview:イワネスインセイン
――まずは優勝、おめでとうございます! 今の率直なお気持ちを教えてください。
もう、めっっっちゃくちゃ嬉しいです。トロフィーを抱きしめて寝たいくらい本当に嬉しいです(笑)。
――イワネスさんも長いことダブルダッチをやられていると思いますが、これまでONE’Sにどれくらい挑んできたのでしょうか。
大学1年生の時に初めてONE’Sの予選に出場したのですが、それが確か2013年10月くらいですから、10年くらいが経つことになります。
FINALは2015年からほぼ毎度出場しているのですが、それでも7年経ちます。
――優勝直後のコメントでも「過去に1回戦負けが続いていた」と言及されていました。不安な思いもあったことと思いますが、今回のFINALにあたって、どのような思いで準備をされてきたのでしょうか。
なるべく不安な要素を無くしました。
実はこの前日、ダンスの大会に、自分の「Dye you in my hue」というダブルダッチのチームで出場してきたんです。
その時は勝ち負けや練習をひたすらしてっていうものでもなく、ただ気心の知れた仲間とショーをやって、同じ時間を共有して、その日の晩は泊まれるメンツだけで旅館に泊まったりとか。
振り返ると昨年、優勝したKO-YAさんや準優勝のKEITAさんは、応援しに来る人が多かったなと思った印象があったんです。
だから今回は自分のことを応援してくれる仲間をより大切にして、FINALにもたくさん来てもらって。
僕は彼らのためにやれば自ずと結果が付いてくるなと思ったんですよね。
あと、名古屋にあるDDFAMというスクールの子どもが、僕のことをすごく応援してくれていたんです。
そういうのが本当に嬉しくて、他にもいろんな人から声をかけてもらって、「自分だけじゃないぞ」と言い聞かせて臨んでいましたね。
――個人戦だけど、イワネスさんの話を伺うと“チーム戦”でもあったわけですね。そこからFINALのバトルに臨んで、途中で「いけるかも」という手応えなどはありましたか?
全然なかったです(笑)。
というか、まずなるべく先のことは考えないようにしていました。過去の経験上「これを勝ったら●●さんと戦える」とか「これを勝ったら決勝だ」みたいなことを思うと、足元を掬われそうになってしまうんです。
だから基本、目の前の一戦のことしか考えなかった。
戦ったKohtaもSTRさんも、TMYさんもクボユウトもめちゃくちゃ上手くて、少しでも油断をしたら僕が負ける可能性は全然ありましたし、振り返るとどのバトルも危なかった。だから、技も出し惜しせず出しました。
2回戦のSTRさんの時点で必殺技は全部出しきってしまって(笑)。もうやるしかねえって気持ちで今を生きていましたね。
――それは意外でした。逆に、早々に必殺技を出し切ったなかでも勝てた理由は何だと思われますか。
なんでしょうか…。まあ、練習は結構真面目にしていました。
“技リスト”みたいなものも、人生でほぼ初めて作りました。
決勝の相手のクボは僕の同期で、これまで一緒に練習もして切磋琢磨してきた間柄です。
あいつが僕以上に練習していることも知っていましたし、リストを作ったりしてたことも知っていて、感化されて自分もやったりしていましたね。
あとは、以前からクボが勝ちたがっていることは知っていて、でもあいつが優勝するのは癪(しゃく)だなって気持ちもあって(笑)。それはやっぱり悔しいじゃないですか。
クボのおかげで、自分の火がついたことも大きかったです。
――そうなのですね。「10年かかった」という話がありましたが、逆に言えば10年かけてやっと見出せたことが、今回の優勝という結果を手繰り寄せたのかもしれませんね。それでは最後に、イワネスさんのこれからの目標を教えてください。
実は、コンペティションはもうあまり出たくなくて(笑)。やっぱり自分も消耗しちゃうから。
今の率直な考えをお話しすると、僕は自分の世界を、作りたいものを自由に作りたいです。
次のシーズン、ONE’Sに出るかどうかとかも今はあまり考えられていないですね。とにかく今回、それだけ“今”に集中していました。
あと、これはちゃんと初めてチームメイト以外に話すんですが… 僕のチームで公演みたいなことをやりたいんです。ずっと密かに思っていて。
LAST ONE CYPHER(当日予選)でDJをやっていた廉太郎もチームメイトの1人で、彼にそれを話したとき、
「集客が大変そうですよね… だからそのためにも、絶対優勝してくださいよ! ネームバリユーあったらいけるじゃないですか!」
「まあまあ…」
みたいな会話をしていたんです(笑)。
まだ具体的に何かが決まっているわけでもないですが、これを良いきっかけとして挑戦してみたいなと思います。
この会話が丸ごと現実になったら嬉しいですね。
――ありがとうございます。長年の夢を叶えたイワネスさんなので、きっとその公演もいつか形になることを信じています。本当におめでとうございました!
なお、この日の激闘はライブ配信のアーカイブで確認することができる。YouTubeチャンネル「DOUBLE DUTCH TV」にて、ぜひ全バトルを観戦してほしい。
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FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
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skate世界を相手に一矢報いる今回期待の選手たちは?「X Games Chiba 2024」FINEPLAY編集部注目の日本人選手を紹介 ~スケートボード・ストリート編~2024.09.15ついに開催まで1週間を切った、世界最大級のアクションスポーツの「X Games Chiba 2024」が、2024年9月20日(金)~22日(日)の3日間にわたり千葉市の幕張メッセにて行われる。日本では3回目となる今大会だが、今回は前回会場のZOZOマリンスタジアムから本会場に舞台を移し、日本のX Gamesの歴史に新たな1ページが刻まれる。今大会はまだ記憶に新しいパリオリンピックで大活躍したスケートボード金メダリストの吉沢恋などのオリンピックメダリストを筆頭とした、年齢も国籍も異なった現在のアクションスポーツ界を牽引する国内外の世界トップアスリートが世界14ヵ国から総勢85名出場予定。現時点(8月31日時点)の詳細な選手リストはオフィシャルサイトにて要チェック。 なお本記事では編集部として注目している日本人選手の中からスケートボード・ストリート種目にフォーカスして紹介。今回紹介する2人のライダーの共通点として長年世界との差があると言われていた「パワー」という点に着目してほしい。 男子スケートボード・ストリート注目日本人選手:根附海龍 根附海龍 ©Brett Wilhelm/X Games オリンピック選手や世界で活躍するスケートボーダーを多く輩出している静岡県。そんな静岡出身のライダーで現在最も活躍していると言っても過言ではないのが根附海龍だ。注目されていたパリオリンピックには惜しくもあと1歩というところで出場は叶わなかったが、その後の国際大会でも世界王者になったり実力は間違いなく世界トップレベルであることを証明し続けている。 View this post on Instagram A post shared by kairi.netsuke 根附海龍 (@kairi.netsuke) 根附の得意技と言えば踵でボードを一回転回す「ヒールフリップ」だ。「バックサイドヒールフリップ」や「キャバレリアルヒールフリップ」などそのバリエーションはもちろんだが、もう1つの武器である力強いポップ力(デッキを弾く力)から繰り出されるヒールフリップを回してからのレールやレッジでの複合トリックが最大の武器なのでその辺りに注目してほしい。技術などでは世界との差はないが、身体能力などが影響する「パワー」という部分では海外ライダーが有利だったがその点でも世界でトップレベルの「パワー」を誇るのが根附の魅力だ。そのため高さのあるセクションでもそのパワーを活かし、ヒールフリップなどの回してからの入りでも高さが届く。根附のライディングの魅力は「パワー」の他にもう一つ、「安定感」だ。X Gamesで採用されているフォーマットである「ラン」にめっぽう強い。「ラン」セクションで構成を組み立てる際にまず優先するのが技の成功率となる。当然難易度を下げていけばそれだけ成功率が上がることは容易に想像ができるだろう。しかし、根附の場合はこの成功率の高い技の難易度が非常にハイレベルなのだ。必然的にフルメイク、すなわち全てを成功させればそれだけ高い得点が出せる構成となる。間違いなく「X Games Chiba 2024」での優勝候補の1人となるのでこれらの点も踏まえて注目してほしい。 女子スケートボード・ストリート注目日本人選手:伊藤美優 伊藤美優 ©Mpu Dinani/X Games 山形が生んだキックフリップマスターこと伊藤美優。世界で最もハイレベルと言われている日本の女子ストリートシーンでここ最近頭角を表してきている。オリンピックには惜しくも出場できなかったが、根附同様その後の国際大会で数々のタイトルを獲得している。「X Games Ventura 2024」でも初出場初優勝を飾るなどその実力は紛れもなく世界トップライダーの一員だと言える。 つい先日イタリアで開催された世界選手権、ワールドゲームズでもパリオリンピック銅メダリストのライッサ・レアウ(ブラジル)、東京オリンピック金メダリストの西矢椛(日本)に次いで3位となった。この大会にはパリオリンピック金メダリストの吉沢恋(日本)や同オリンピック銀メダリストの赤間凛音なども出場しており、彼女らを抑えて表彰台に上がった。 View this post on Instagram A post shared by X Games (@xgames) 彼女の魅力もポップ力(デッキを弾く力)だ。他のライダーがギリギリ届くか届かないかの高さがあるセクションも、持ち前のポップ力で伊藤は悠々届いてしまうことが多々ある。やはりパワーという点では海外ライダーに目が行きがちだが、彼女のパワーは世界トップクラス。パワーに優位性を持つということはそれだけトリックへの余裕が生まれるので技の成功率も高い。 もう1点の強みは並外れた体幹を保持していることで、この体幹によってレールトリックやレッジトリックでの着地が少しズレても立て直せるのだ。セクションへの掛かりが不安定だとしても伊藤はそれを持ち直し成功させているところを度々見かける。そして体幹を活かしているのはセクションでのトリックだけではない。「X Games Ventura 2024」のベストトリック部門でシルバーメダルを獲得した技で、女子ライダーで世界でも数名しか出来ない「ハードフリップ」というトリックも彼女の得意技だ。このトリックはデッキを縦に1回転、横に180度回す複雑なトリックでこれだけを聞けば技術面が多く必要と思われがちだがポップ力がなければデッキを回すことすら出来ないトリックなのだ。持ち味のポップ力、パワーを活かして「X Games Ventura 2024」に続きX Games2冠達成となるかは要注目。 X Games Chiba 2024では日本が世界に誇る「パワー」を持つライダーに要注目だ。 出場予定選手一覧 *8月31日時点 女子スケートボード・ストリート種目Rizu Akama(赤間凛音)[JPN]Chloe Covell(クロエ・コベル)[AUS]Miyu Ito(伊藤美優)[JPN]Ibuki Matsumoto(松本 雪聖)[JPN]Funa Nakayama(中山楓奈)[JPN]Momiji Nishiya(西矢椛)[JPN]Yumeka Oda(織田夢海)[JPN]Poe Pinson(ポエ・ピンソン)[USA]Jessica Ready(ジェシカ・レディ)[NZL]Pamela Rosa(パメラ・ローザ)[BRA]Aoi Uemura(上村葵)[JPN]Coco Yoshizawa(吉沢恋)[JPN]and more モンスターエナジー男子スケートボード・ストリート種目Jhancarlos Gonzalez(ルイス ハンカルロス・ゴンサレス オルティス)[COL]Kelvin Hoefler(ケルビン・ホフラー)[BRA]Nyjah Huston(ナイジャ・ヒューストン)[USA]Daiki Ikeda(池田大暉)[JPN]Alex Midler(アレックス・ミドラー)[USA]Filipe Mota(フィリペ・モタ)[BRA]Kairi Netsuke(根附海龍)[JPN]Ginwoo Onodera(小野寺吟雲)[JPN]Cordano Russell(コルダノ・ラッセル)[CAN]Raimu Sasaki(佐々木来夢)[JPN]Toa Saski(佐々木音憧)[JPN]Sora Shirai(白井空良)[JPN]モンスターエナジー男子スケートボード・ストリートベストトリック種目Kelvin Hoefler(ケルビン・ホフラー)[BRA]Nyjah Huston(ナイジャ・ヒューストン)[USA]Filipe Mota(フィリペ・モタ)[BRA]Kairi Netsuke(根附海龍)[JPN]Sora Shirai(白井空良)[JPN]and more 大会スケジュール スケートボード・ストリート種目 -9月20日(金)10:15~11:15 男子スケートボード・ストリート 練習12:30~13:30 女子スケートボード・ストリート 予選-9月21日(土)10:30~11:30 モンスターエナジー男子スケートボード・ストリート 予選13:10~14:00 女子スケートボード・ストリート 決勝15:05~15:35 モンスターエナジー男子スケートボード・ストリート ベストトリック-9月22日(日) 16:25~17:20 モンスターエナジー男子スケートボード・ストリート 決勝 大会情報 名 称:X Games Chiba 2024日 程:2024年9月20日(金)2024年9月21日(土)開場 10:00 / 開始 10:30 / 閉場20:00(予定)2024年9月22日(日)開場 10:00 / 開始 10:30 / 閉場20:00(予定)※金曜は予選日のため(一部チケットを除き)関係者・招待客・取材媒体のみ入場予定。※一般入場は土曜と日曜の2日間を予定。※開場、開始、競技時間などは変更になる場合がございます。会 場:幕張メッセ (千葉市) 料 金:¥6,500~オフィシャルサイト:下記関連リンクに記載
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doubledutchITADAKI 2024 SPインタビュー! REG☆STYLE × 若手ダブルダッチャーが語る“ダブルダッチの未来”2024.09.13いよいよ9月29日(日)、川崎ルフロンにて開催される『ITADAKI ダブルダッチ甲子園 2024』。これまでFINEPLAYはメディアパートナーとして、大会当日の様子だけでなく、大会開催前にアンバサダー・REG☆STYLEと豪華なキャストたちとの対談をお届けしてきた。 今年からキービジュアルや審査員の顔ぶれも一新し、またゲストとして、出場する高校生=“ITADAKI世代”に近い世代のプレイヤーたちがこの日限りのショーケースを披露する企画も始動。4年目を迎え、大会として成熟してきたITADAKIにまた新しい風が吹き荒れようとしている。 そんなITADAKI 2024に先駆け、今回はREG☆STYLEのKO-YA・YUIと、GUESTとして出演する「Virgin odd scrap」(ヴァージン・オッド・スクラップ)より、ikkyon・KOKOROの2名による鼎談(ていだん)をお届けする。彼らが語るダブルダッチへの思いと未来とは。 左からYUI・KO-YA・KOKORO・ikkyon かつて抱えていた“悩み”と“悔しさ” ──本日はよろしくお願いします。今回は“若手2人”との鼎談ということで、まずはKO-YAさんからこの2人がどんなプレイヤーか紹介していただいてもよろしいでしょうか。 KO-YA一言で言うなら、この2人は次世代のスターですよ。どちらも小学1年生からダブルダッチをプレーしているので、歴はもう15年くらい。僕ですら16年なので、もうベテランですよね(笑)。同じくらいの年月ダブルダッチシーンを見てきているなかで、数々のタイトルも獲得してきて、今や大学生シーンではトップランカーの2人ですから、今回ゲストとして声をかけさせてもらいました。そして、今このトップを走る2人の言葉は高校生世代にも響くんじゃないかなと思い、今回こういう形でのインタビューもお願いしたいなと。 KOKORO・ikkyon ──ありがとうございます。これを読んでくれた高校生たちにも響くようなものになることを期待したいですね。それでは最初に、2人がどういう足跡をたどってきたのかなと。高校時代のことを振り返って、当時抱えていた悩みってどんなものがあったか教えてもらえますか。 ikkyon今KO-YAさんから「小1からダブルダッチを始めた」という話があったと思うのですが、僕らは高校生のとき、自分たちだけでダブルダッチを続ける決断をしたんです。ただどうやって続けていこうか、続けていけるのか…。当時似たような境遇のチームもいなかったので、初めはすごく戸惑いました。 KOKORO私も似たような状況でした。中学生まで続けていたチームが解散し、それぞれ別の部活動や高校に進学して、高校生になって気がついたら私1人になっていて。やる場所や環境を入学してすぐに失ってしまったんです。後に別のクラブに移籍することになりましたが、最初は大変でした。 YUI高校生でその悩みに直面するのはなかなか大変だったと思うけど、どう乗り越えていったの? ikkyon僕は幸いにもチームメイトは残っていたのですが、今まで自分たちだけでパフォーマンス作りをやってきた経験がなかったんです。なので「フリーロープ*に行かせてください」と連絡したり、出られるイベントを自分たちで探したり、自分から積極的に外のコミュニティに飛び込むようにしました。 *フリーロープ:音楽に合わせて自由にロープを跳ぶ練習のこと。パフォーマンスのように規定の音楽に合わせるものではなく、ランダムに流れる音楽に合わせて跳ぶことが多い。 KOKOROしばらく1人の期間が続いて、結局自分で行動しないと何もできないなと気づいたんです。イツキくん(ikkyon)と一緒で、親に相談してついてきてもらって、イベントに行ったりしました。あと、その頃ってワークショップやレッスンがいろんなところで開講されるようになってきて、勇気を振り絞って行きました(笑)。1人で挑戦しに行くのは不安でしたが、教えてくれる先生だけではなく、(その当時)大学生の受講者も含め、上の方々は自分のことをすごく気遣ってくださるんですよね。そこから人脈も増えていって、そのタイミングで別のクラブへの移籍とチームに所属することも決まって、また頑張ろう!となったことを覚えています。 KO-YAやっぱり自分から行動しているし、自分からいろんな場所に出向いていますよね。だからみんなこの立ち位置なんですよ。 高校時代、キッズキャンプにて。手前がikkyon。当時チームメイトだったけんちゃん(後列左)とshu(後列右)の2人は、今年1on1バトルでターナーを務める / 本人提供 ──そうですね。大学生になってから…とかではなく、今輝いている子たちはこの時点から行動していたという。 YUIそもそも仲間が離れていったり、続けられる環境が不十分だったなかで、どうして2人はダブルダッチを続けたいと思うようになっていったの?逆境のなかでも頑張りたいと思えた原動力を知りたくて。 ikkyon僕は1on1のバトルですね。ダブルダッチはショーケース中心の文化なので、「1on1バトル」というものの概念が自分の中には無かったのですが、レッスンに通って1on1のイベントを知ったり、動画を見るようになって。これは自分でも頑張れるのではないか、自分一人でも続けていける足がかりになるんじゃないか、と思うようになりました。 KOKORO私は中学生のとき、昔あった「WORLD JUMP ROPE CHAMPIONSHIP」という、スポーツ(競技)のジャンルの大会に出たときのことです。その世界選手権大会のために国内の予選を通過しないといけないのですが、私たちは6人編成のチームで出場しました。ただ、その国内予選が5人しか出られないというルールで。そこで1人落とされたのが私でした。めちゃくちゃ悔しい思いをして。 無事に世界選手権大会には進出して6人でプレーすることはできたのですが、「自分の力で世界に行けたわけではないな」という思いが心のどこかでずっとあったんです。その悔しさはいまだにずっと残っていますね。 あともう1つは、憧れや目標になる方を見つけるようになった頃だったんです。それこそREGSTYLEの皆さんとか。 KOKORO YUI2人ともいい話だな〜。それこそ、KOKOROの当時のコーチと私は仲が良いんだけど、KOKOROが今でもダブルダッチを続けているのがすごく嬉しいって言ってた。 KOKORO今でもめちゃくちゃ連絡くれます。 KO-YAやっぱり「悔しい」って大事だよね。俺もそう。悔しい思いがいっぱい積み重なって今がある。むしろあの悔しさが無かったら、今辞めちゃってるんじゃないかなと思うことすらある。もはや「悔しい」をひっくり返す快感を覚えてるよね(笑)。 ──YUIさんはいかがでしょう。多方面に活躍されていますが、その原動力もダブルダッチで経験した「悔しさ」だったりするのでしょうか。 YUI悔しい思いはたくさん経験してきているけど、私はどちらかというと、このダブルダッチの素晴らしさを強く感じていることが原動力だなって思っています。REG☆STYLEの一員としてパフォーマーの活動はしているけど、今のikkyonやKOKOROの話もそうだし、「こうしてみんなが頑張っているものを広めたい!」という気持ちの方が強いです。私がどうこうというより、自分の活動を通してダブルダッチと、そこで戦う人たちのことが広がっていったら良いなと思っています。役割分担じゃないですけど。 ikkyon僕は「悔しさ」で言うと、高校時代になって、初めて自分たちだけでパフォーマンスを作るようになったんです。ただ今まで先生に作ってきてもらっていて、いきなり自分たちだけでやらなければいけなくなり、挑戦してみたら「こんなに難しいの?!」と(笑)。教えてくれる存在を失い初めて直面した挫折でした。自分たちは今まで結構頑張ってきたつもりだったけど、まだまだ未熟だった悔しさ。そしてちゃんと作らなければタイトルは獲れないという焦り。なんだこれは…という思いでした。 KOKOROさっき高校で今まで所属していたクラブからブランクを経て移籍したという話をしたと思うのですが、移籍先の「日本橋ダブルダッチクラブ」は特に当時、所属する多くの子は、小学生のときからずっとそのクラブで育ってきているんですよ。また、特に私の近い世代ってめちゃくちゃ実績を持っているメンバーで、そこで違う出自を持った私が1人入ることになって。みんな幼馴染で仲もいいし、技術もあるし。そこに入ったことで、よりレベルの差を感じるようになりましたね。 さっきのWORLD JUMP ROPE CHAMPIONSHIPのときの話もそうですが、たくさん挫折も経験しました。思うようにならない悔しさもたくさん味わってきたけど、その経験が強くしてくれました。 中学生時代、WORLD JUMP ROPE CHAMPIONSHIPにて / 本人提供 ──なるほどね。それこそ悩みや悔しさという話をしてくれたと思うんだけど、KOKOROは2021年、開催初回のITADAKIで予選を勝ち抜き、1on1のファイナリストとしてステージに立っていました。ikkyonも大会は違うけど、学生大会の「Double Dutch Delight」で優勝して国際大会に出場するなど、2人とも高校時代から相当活躍していたと思いますが、どのようにその壁を乗り越えてきたんでしょうか。 ikkyon結局、数こなすというのが一番の近道だったなと思いますね(笑)。とにかく練習もしたし、パフォーマンスもたくさん作るに越したことはない。最初は自分たちだけで作るのは相当大変で、納得いかない出来になることもありましたし、どうだ!と思っても微妙な反応ということはしばしばでした。ただ、どこかから急に「いいね!」と言われる時期が増えてきたんですよね。もちろんアドバイスなどももらうようにはしていましたが。とにかくやりまくる。まずは数で解決させてきたタイプです。 ikkyon KOKOROさっきイツキくんも話していましたけど、私も1on1に挑戦したことは大きかったです。それこそ高3の夏くらいからKO-YAさんレッスンに通い始めて、そこから3ヶ月後くらいにITADAKIという状況で。仲間も増えていきましたし、自分のプレーの幅も広がっていくことを実感しました。 ──「近道はない」ということですね。KO-YAさんは2人の話を聞いていていかがでしょうか。 KO-YAそうですね。でも唯一俺が思う近道があるとするならば、「なりたいものがあるならば、そうなっている人に聞いた方がいい」ということかな。アドバイスをもらうことは大切だし、いろんな人からもらうと良いと思います。でも、そうなっている人のアドバイスが“本物”ですよね。特にそういう人に突っ込んでいくことは勇気がいると思うけど、得られるものも大きいと思う。そしてこの2人はそれをちゃんとやっていたと思います。 ダブルダッチシーンの魅力 ──今2人は大学生シーンで活躍していると思うのですが、昔から続けてきて良かったなと思うことって何かありますか? ikkyon昔からの憧れだった人とご一緒させてもらう機会が多くて、そういう人たちを昔から見てきたことはめっちゃ良かったなと思います。 2024年にはikkyonとKO-YAでともに大会の審査員を務めたことも。写真はジャッジムーブの瞬間 KOKORO私も本当にそうです。それこそ今日のこういう企画もそうですし。昔、こうやって活躍している上の方々って、自分にとっては芸能人やアイドルみたいな感じだったんですよ(笑)。毎週そういう人たちを見られて、教えてもらえる世界線ってあるんだ!という(笑)。今こうしてご一緒させていただける機会があるということは嬉しいですね。あと、自分も憧れを持って育ってきたからこそ、憧れられる側にもなりたいですね。最近少しずつですが、そういう側にもなれるようになってきたのかなって。 YUIうんうん、こうした言葉が本当に嬉しいですよね。15年近く続けていたら辞めるとか諦めるようなタイミングもあったと思うし、継続していくことって本当に簡単じゃないと思うんですよ。それでも続けてきてくれたからこそ、こうした言葉を聞くことができたのが本当に嬉しいです。それで私から質問したいんだけど、2人が思う「ダブルダッチの魅力」ってなんでしょうか。 ikkyonやっぱり“あったかいところ”ですかね。もう辞めたいな、辛いなと思うときに、ダブルダッチって一人じゃないんですよ。先輩や周りの人が話しかけてくれたり、「良かったよ」って声をかけてもらったり。一人じゃできない、チームメイトがいるから成り立っているということもそうですし、チームメイト以外の人も仲間のようにコミュニケーションを取ってくれることが魅力ですね。 KOKORO“輝ける”ことだと思います。イツキくんも言ってくれましたが、本当にいろんな人が応援してくれるし、いろんな人がいないと成立しないんですよね。そういう人たちのおかげで、一人じゃないから輝ける。幸せなことだし、そのために次も頑張ろうって思います。 KO-YAいやでも、本当にそうだね。我らも輝けること、そのあたたかさがあって続けてこられている。 ──ありがとうございます。逆にKO-YAさん・YUIさんは大学時代にダブルダッチと出会い、ここまで続けてこられているわけですが、そのお二人が思う「続けてきて良かった」と思うことって何がありますか? YUIダブルダッチで出会う仲間はみんなそうですし、チームメイトは特にそうですけど、やっぱり共に過ごす時間が本当に多いんですよね。友人とも家族ともまた違う、濃い特別な関係性だなと思うんです。一人ではできないこと、それと共に長い時間向き合ってきた仲間がいることは大きな財産だと感じています。 KO-YA本当にそうだね。俺も一緒。仲間です。仲間が好きだから続けて来られているし、こうしてikkyonやKOKOROのように、次世代の仲間が次々できてきたことも嬉しい。 KOKOROそれこそさっきITADAKIに出場したという話があったと思いますが、予選は通過できたけど、1回戦でNAO*に負けてしまって。そしたら終わって、すごくいろんな人に声をかけてもらったんですよ。それこそKO-YAさんもすぐ私のところに駆け寄ってきてくれて。「良かったよ」「かっこよかったよ」ってたくさん励ましてもらいました。結果的には悔しかったけど、こんな私のことを見ている人がいてくれるんだ、あったかいな。そういう人たちのためにも、私、まだまだ頑張らないとなって思いました。 *NAO AKAGAMI:初年度のITADAKIでは「Crumb Company」としてショーケース部門を優勝、また1on1バトルでも優勝するなど、キッズ時代から頭角を表してきた若手トッププレイヤーの一人。大学生になった今もなお活躍し、今回はikkyon・KOKOROとともに「Virgin odd scrap」でゲストショーを披露。 KO-YAめっちゃ覚えてるな。ここからKOKOROの快進撃が始まっていくなという予感もしましたし、“名場面”の1つになるだろうなという感覚がありました。KOKOROもikkyonも、2人ともすごいことになるだろうなとは昔から思っていましたね。 ITADAKI 2021にて。出場したKOKORO(左)とKO-YA(中央) / 本人提供 ──逆にikkyonは、ITADAKIが始まった2021年が大学1年生にあたる年ということで、ikkyonから見たITADAKIってどうですか。 ikkyonいやもう、めっっっちゃくちゃ羨ましいですよ(笑)。高校生のときは「DOUBLE DUTCH ONE'S*」に挑戦してもとても勝ち上がることはできなかったんで、当時はバトルをしたい気持ちがあっても、モチベーションを保てたり、目指せる場所は少なかったんですよ。 *DOUBLE DUTCH ONE'S:ダブルダッチシーン“最高峰”と謳われる1on1バトルイベント。2022年にはKO-YAが決勝大会優勝に輝いた。 ikkyonそれで高3のとき、「跳龍門」という1on1のビギナーズラックイベントの高校生版を開催させてもらったこともありました。バトル人口も増えてきて、だけどなかなか目指す場所が少ない。そこをITADAKIという大会が風穴を開けたことで、一気に高校生シーンが盛り上がった気がします。それこそ初回とかは本当に羨ましいな、もう一度高校生やりたいな、と思いながらスタッフをやっていました(笑)。 昨年11月の「DOUBLE DUTCH ONE'S」予選大会では二人揃って優勝を果たした©︎DOUBLE DUTCH ONE'S / ISF KAWASAKI, SUPER BREAK “未来”をつくる ──さて今年で4回目を迎えるITADAKIですが、今回から新たな試みとして、ダブルダッチ部のない高校でチームを作り、ITADAKIに出場してもらうという取り組みが動いているんですよね。 KO-YAそうなんです。ITADAKIという大会を作っていくなかで、一つは高校生が本気で目指せる、輝ける舞台を作りたいという思いがあります。ただそれだけでなく、ITADAKIが掲げるもう一つの願いは「ダブルダッチの普及」。さっきもikkyonとKOKOROが言ってくれていましたが、まだ高校生世代がダブルダッチを始められたり、続けられる環境が十分に整っているわけではないと思います。もっと活躍できる場面や所属団体を増やしていきたいという思いがあり、ITADAKIでは、その普及に取り組もうという動きを少しずつ進めています。 その中の動きで、まずはワークショップに行ったことがあったりと繋がりがある高校に「良かったらチャレンジしませんか」と働きかけてみて、興味がある子たちでチームを結成し、ITADAKIに出場してもらうという。ITADAKIには昨年から「STEP UP 部門」という競技歴1年未満の子たち限定*の部門ができたので、そこに出場してカマしてもらえるよう、定期的に足を運んで指導などをしています。 *正確には「メンバーの過半数が、ITADAKI開催日時点でダブルダッチを始めてから1年以内の選手で構成されているチーム」。詳細はオフィシャルサイトを参照のこと。 KOKOROその一つに、私とREG☆STYLEのKEITAさんの母校である都立雪谷高校での活動もあります。みんなすごくフレッシュで、素直に楽しんでくれている姿に刺激をもらっています。 雪谷高校では昨年の110周年記念式典でも、有志のメンバーがダブルダッチの演目を行う取り組みを実施していた。今回のITADAKI 出場のプロジェクトはその延長線上だという / 本人提供 KOKORO私が雪谷高校に入学した当時、KEITAさんをはじめ何人かのダブルダッチの先輩の出身校であることを知って、部活動を立ち上げられたらいいな〜と思ったこともあったのですが、なかなか難しくて。まさか思い入れのある母校からチームが生まれることは嬉しいですし、母校の中庭で練習している光景がどこか不思議だし、エモーショナルな気持ちにもなります。ここでロープが回っているのが嬉しいな、と思いましたね。 ──素敵だ。そして、今ってこうした大学生世代もスクールやワークショップなどで指導をしたりということが増えてきましたね。ikkyonは所属している「COMRADE」(コムレード)というサークルから、今回ITADAKIに「N006」(ヌーブ)というチームが出場しますよね。心境はどうですか? ikkyonCOMRADEはシーンでは珍しく、高校生と大学生が年次を跨いで所属している団体なんですよね。N006とはあくまで同じサークルなので、担当しているスクールのレッスンの感覚とも違うし、コーチや教え子という関係ではなく、同じ仲間で先輩後輩という感じです。ただ面倒を見たり教えたりはしているので、もう…ドキドキですよね(笑)。自分のサークルの子たちだからやっぱり思いも一際ありますし。逆にその子たちの前で下手なゲストショーなんか見せられないなと(笑)。彼らのおかげで、こちらも気合いが入ってますね。 ゲストとして、若手世代がITADAKIのステージへ! ──さて、ikkyonとKOKOROは今回、ITADAKIのゲストショーケースを担当してくれるんですよね。「Virgin odd scrap」(ヴァージン・オッド・スクラップ)という、今回限りの特別チームということで。今まではシーンを牽引してきた上の世代のプレイヤーをお願いしていたことも多かったと思うんですが、今年は心機一転、“ITADAKI世代”の高校生たちに比較的年齢の近いプレイヤーで構成されています。まずKO-YAさんに訊きたいのですが、実行委員会としては、どういった経緯で若手世代にゲストを頼むことになったのでしょうか。 KO-YAいろいろ経緯はありますが、1つはITADAKIが、こうした次世代のスターたちがたくさん生まれる場所になってほしいという思いがあるから。高校生世代から輝いてきた奴らが、大学生になっても輝き続けているということはシーンにとっても重要な意味を持つと思うんです。そして、それを近いところで高校生たちに感じてもらいたい。そういうスターの原石みたいな子が現れてくれたらなとか、夢見て目指してくれたらなと。 あともう1つは、ゲストの彼らに近い大学生たちがITADAKIを見に行ったときに、「あの子やばくない?」とか「ちょっとうちの団体に誘ってみようよ」って思ってくれたら、もっとシーンは面白くなるんじゃないかなって思うんです。そういうムーブメントが起こってほしいという願いもあります。 KO-YA 上の世代のプレイヤーに憧れることも大切ですが、自分と近い世代でも「かっけえ」と憧れに思える存在がいることもすごく大事だと思うんです。このシーンを牽引しているのは、俺らのようなプロチームだけじゃない。もっと自分たちと近い世代のトップを走っている子たちを見てほしい。それによって高校生たちのモチベーションは上がると思うし、大学生たちもそれに共鳴して上がると思うんです。 つまり、全ての世代のマインドやスキルアップのために、この世代のゲストがベストなんじゃないかなと思って、実行委員会として声をかけさせてもらいました。 ──熱いですね。ありがとうございます! 2人はオファーをもらったとき、どうでしたか? ikkyonいやもう驚きですよ(笑)。マジかと。そしてめちゃくちゃ嬉しかったですね。さっきも言いましたが、年齢的に僕はITADAKIのステージに立つことはできなかったけど、こうして頑張っていたら立てるんだという。なんかここまで頑張ってきて良かったなって思います。 KOKORO今回のメンバーがこれまたエモいですよね(笑)。それこそイツキくんもそうですけど、キッズの時からライバルとして切磋琢磨してきたメンバーで、ただ一緒にパフォーマンスをする機会はあまりない。昔は会釈するくらいでちょっと怖いなって思っていたメンツでしたが(笑)、こうしてITADAKIのステージで、時を経て一緒にパフォーマンスができることが嬉しいですね。 ──ちなみにショーのコンセプトや内容は決まっているんでしょうか? ikkyonまだ練習をできていないので(※取材当時)具体的なことは言えませんが、ひとまず僕の中では、“誰にでも刺さるショー”を目指したいなと。特定のスタイルに寄せることは考えていません。みんな何かしら自分のスタイルを持っているしキャラ立ちしているから、高校生の時に奴らを見たら全員喰らっちゃうだろうなって(笑)。そういうメンバーが集まっているじゃないですか。まあそれで特定の形に寄っちゃったら、それはそれで面白いですが(笑)。 KO-YA実はここで2人にも初めて言うのですが、今回ゲストのみんなの衣装を、大会のオフィシャルパートナーとして開催初年度からサポートしてくれている「Champion」さまから提供いただけることになりました! ikkyonおお!ありがとうございます! KO-YAダブルダッチだけでなくストリートに根付いたChampionさんからの提供ということで、長年我々REG☆STYLEにもサポートをしてもらっていて、いつも衣装として使わせていただいているのですが、僕らだけじゃなくダブルダッチのことも全体的に応援してくれているんですよ。Championさんって今年で100周年ということで、ストリートに根付き続けているChampionさんの衣装を身に纏えることって、僕らにとっても本当に大きいことなんです。そして今回、それをゲストのみんなにも着てもらおうということになりました。 YUI衣装提供って貴重な機会だよね。 KO-YA2人にとって、Championのウェアってどういうイメージなの? KOKORO私たちダブルダッチャーからするとREG☆STYLEのイメージが強いですね。 ikkyon名前の通り“王者”が着ているイメージっていうのは自分もあって、他のカルチャーでも優勝している人ってChampionを着ていることが多いですよね。 KO-YAそうなんだよ。実は日本の大御所ラップグループの「スチャダラパー」さんが、Championの100周年にあたってChampionのことを歌った楽曲をリリースしたんだけど、めちゃくちゃかっこ良いし、どういうブランドかを知れるからぜひ聞いてほしいんだよね。「Sports」「College」「Military」「The King of Sweat」という4つのキーワードからも、色んな角度からシーンに根付いた背景が分かると思うよ。 ──確かにブランドの持つ“思い”や“思想”みたいなものを知って身に纏うことで、スイッチが入る感じや、パワーを得られる感覚はありますよね。このChampionさんのウェアをまとった皆さんのゲストショー、楽しみにしています! 「絶対に大丈夫」 ──さて色々とお話を聞かせていただきましたが、最後に皆さんのお話を改めて伺えたらと思っています。まずYUIさんは、今年もREG☆STYLEの一員で大会アンバサダーとして、そしてMCとして大会を盛り上げていただくことになると思います。意気込みのほう、いかがでしょうか。 YUIいろんな思いはありますが、まず川崎市でやらせていただいていることが大きいですよね。ダブルダッチに限らずブレイキンなど、ストリートカルチャーを広く応援してくれて寄り添ってくれる。こんな街があるということが嬉しいです。そして会場の川崎ルフロンは吹き抜けになっていて、フラっと立ち寄った人でもダブルダッチに触れることができる環境なのが、唯一無二のITADAKIらしさであり良い機会ですよね。私はアンバサダー、そしてMCとしてここで輝く皆さんにスポットライトを当てることができたらと思っています。いろんな方に「ダブルダッチって楽しい」「面白い」と思ってもらえるように頑張ります! ──ありがとうございます! KO-YAさんも大会アンバサダーの一員ですが、実行委員長として、“裏側”からも大会作りに取り組んでいる真っ最中ですよね。 KO-YAそうですね。でも、僕はとにかくみんなでワクワクしたいということに尽きますね。出場選手のみんなも、仲間と一緒に本気で目指すことにワクワクしてほしいし、俺らとしてもアンバサダー・オーガナイザーの両側から、この大会に出演する、作り上げていくことでワクワクを感じたい。そしてこの場所に関わることで、ダブルダッチが発展していく未来を感じることもできるようになりました。ただ、もっとワクワクする場を、シーンが発展していく瞬間を作りたい。その意気込みを強く感じています! YUI ──ikkyonとKOKOROにも一言もらいたいと思うのですが、さっきゲストの話の流れで意気込みは語ってくれたと思うので、ちょっと趣向を変えて「高校時代の自分」に向けて、何か伝えたいメッセージがあれば訊かせてもらいたいなと。 ikkyonんー、そうですね…。もっと怖がらず、色んな人、色んな場に突っ込んでいって良いんだよ、って言いたいです。自分も人見知りの性格で声をかけることも得意ではなかったんですが、いろんな人たちのおかげで支えてもらいました。自分からも話しかけられるようになってきましたし。だから絶対大丈夫。いけるところまでいってみて、って。 KOKORO負けず嫌いな気持ちと、やってやる、カマしてやるっていう気持ちを信じて進んでいってねって思います。今ふと振り返ると、高校時代に抱えていた夢が実現しつつあるなと思うんです。自分の知らないところで自分が思っている以上に応援してくれている人、支えてくれる人はたくさんいる。自分が感じた思いを信じてやり続けていたら絶対に大丈夫だよ、って伝えたいです。 ──ありがとうございます。過去の自分に向けて語ってくれた言葉ですが、高校生たちにも刺さるメッセージだったようにも思います。二人の背中を追いかけた高校生たちが、またシーンの未来を作っていくことを願うばかりですね。 いよいよ今月末にせまった『ITADAKI ダブルダッチ甲子園 2024』。ダブルダッチシーンの未来を作り出す一日が始まろうとしている! 開催概要 「ITADAKI ダブルダッチ甲子園 2024」日時 : 2024年9月29日(日)時間 : 12:00 会場 / 12:30 開演予定会場 : 川崎ルフロン主催 : ITADAKI 実行委員会主管 : 有限会社OVER THUMPZ協賛 : ポカリスエット / ヘインズブランズ ジャパン株式会社協力 : スキルハックメディアパートナー : FINEPLAY
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skateアクションスポーツの豪華トップアスリートたちが勢揃い「X Games Chiba 2024」FINEPLAY編集部注目の日本人選手を紹介 ~スケートボード・パーク編~ついに来週末、世界最大級のアクションスポーツの「X Games Chiba 2024」が、2024年9月20日(金)~22日(日)の3日間にわたり千葉市の幕張メッセにて開催される。日本では3回目となる今大会だが、今回は前回会場のZOZOマリンスタジアムから本会場に舞台を移し、日本のX Gamesの歴史に新たな1ページが刻まれることとなる。 今大会はまだ記憶に新しいパリオリンピックで大活躍したスケートボード金メダリストの吉沢恋などのオリンピックメダリストを筆頭とした、年齢も国籍も異なった現在のアクションスポーツ界を牽引する国内外の世界トップアスリートが出場する。まだ多少メンバーの顔ぶれには変更もあるとのことだが現時点(8月31日時点)の詳細な選手リストはオフィシャルサイトにてチェックして欲しい。おそらく日本ではこのX Gamesでなければ集まることのない豪華メンバーとなっている。 なお本記事では編集部として注目している日本人選手の中からスケートボード・パーク種目にフォーカスして紹介する。 女子スケートボード・パーク注目日本人選手:四十住さくら 四十住 さくら ©Trevor Brown, Jr./ESPN アクションスポーツに興味のある人であれば四十住さくらという名前を聞いて知らない人はいないというほど、昨今のスケートボード・パークスタイルシーンを牽引している象徴的な存在である東京オリンピック金メダリストの彼女だが、今年のパリオリンピックの出場に際しては様々なドラマがあり、苦しい期間を乗り越えてきた。 パリオリンピック予選大会では選考レース中に右ひざ後十字靭帯断裂という大怪我を経験。その後急激な回復を見せ、オリンピック予選シリーズ(OQS)上海大会では3位入賞を果たすも、最終戦となったOQSブダペスト大会では準決勝敗退と最後の最後までパリオリンピック出場が叶うか分からない苦しい展開となった。しかし親友のスカイ・ブラウンの活躍もあり日本人選手勢として3番手でなんとかパリオリンピック出場を叶えた。 View this post on Instagram A post shared by 🌸四十住 さくら🌸 (@sakura_yosozumi) そんな一縷の望みを繋ぎ止めて出場したパリオリンピックでは大会2連覇を狙うも、自分の思うようなランができず予選10位で決勝進出を逃して悔しい思いをした。しかし自分のランを終えた彼女から出てきたのは「他の選手の失敗は祈りたくない」というスケートボードのカルチャーとスケーターたちを尊重するような素敵な言葉だった。 そしてそのパリオリンピックを終えて彼女が最初に迎える大会がこの「X Games Chiba 2024」。先日行われた大会記者発表会に登壇した四十住はコースレイアウトを見て「自分が得意そうなパークなので、回って回して色々なトリックをやりたいです」と話し、今大会に向けて自信を見せた。またなんと今回は親友のスカイ・ブラウンと初めて一緒に出場する千葉大会。自分の大好きな仲間たちとこの日本でまたどんな世界を驚かすパフォーマンスを見せてくれるのかに注目したい。 男子スケートボード・パーク注目日本人選手:永原悠路 永原 悠路 ©Trevor Brown, Jr./X Games そして男子カテゴリーで紹介したいのは、今大会に唯一の日本人選手として出場する永原悠路だ。今回のパリオリンピックでは予選の選考レースを戦い抜き、自らの実力で代表枠を獲得し出場した彼。そのパフォーマンスは長年日本人選手が苦戦を強いられてきたパークスタイルの世界最高峰にて、日本人選手のさらなる可能性を示したことだろう。 パリオリンピック本戦では惜しくも自分が準備してた大技である「キックフリップボディバリアル540」を取り入れたルーティンを完璧に決めきることができず予選敗退となったが、他のトップ選手たちでもメイクに失敗することが多かったこのトリックのトライに彼の世界最高峰のレベルを感じることができた大会だった。 View this post on Instagram A post shared by 悠路 (@yuro_nagahara) そんな悔しさが残るパリオリンピックを終えて先日出場した、アメリカのポートランドで行われた「ロックスター・エナジー・オープン」では見事「キックフリップボディバリアル540」を決めるとトリックアフタートリックで「キックフリップリーンエアー」をメイクし、パリオリンピック金メダリストのキーガン・パーマーやパリオリンピック銀メダリストのトム・シャーを抑えて優勝した。 View this post on Instagram A post shared by The Platfrm (@theplatfrm) その中でも特に編集部として注目した彼のパフォーマンスは、会場を沸かせるために何度もトライしメイクした、ディープエンドから飛び出し会場の柵へスミスストールを決めてからキックフリップで戻る一連の動き。彼の独創性があふれるこういったライディングは高く評価されている上、きっと今回の「X Games Chiba 2024」でも会場を沸かせるユニークな凄技を見せてくれることだろう。彼のライディングにも目が離せない。 出場予定選手一覧 *8月31日時点 女子スケートボード・パーク種目Lizzie Armanto(リジー・アーマント)[FIN]Sky Brown(スカイ・ブラウン)[JPN / GBR]Yurin Fujii(藤井 雪凛)[JPN]Cocona Hiraki(開 心那)[JPN]Ruby Lilley(ルビー ・リリー)[USA]Heili Sirvio(ヘイリ・シルビオ)[FIN]Minna Stess(ミナ・ステス)[USA]Mami Tezuka(手塚 まみ)[JPN]Arisa Trew(アリサ・トルー)[JPN / AUS]Ruby Trew(ルビー・トルー)[AUS]Bryce Wettstein(ブライス・ウェットスタイン)[USA]Sakura Yosozumi(四十住 さくら)[JPN] 男子スケートボード・パーク種目Gavin Bottger(ギャビン・ボッガー)[USA]Tate Carew(テイト・キャロウ)[USA]Cory Juneau(コーリー・ジュノー)[USA]Gui Khury(ギー・クーリ)[BRA]Danny Leon(ダニー・レオン)[ESP]Yuro Nagahara(永原 悠路)[JPN]Liam Pace(リアム・ペース)[USA]Keegan Palmer(キーガン・パーマー)[AUS]Tom Schaar(トム・シャー)[USA]Phoenix Sinnerton(フェニックス・シンナートン)[AUS]Alex Sorgente(アレックス・ソルジェンテ)[USA]Kieran Woolley(キーラン・ウリー)[AUS] 大会スケジュール スケートボード・パーク種目 -9月20日(金)10:00~11:00 男子スケートボード・パーク 練習14:00~15:00 男子スケートボード・パーク 予選17:00~18:00 女子スケートボード・パーク 予選 -9月22日(日) 11:50~12:40 男子スケートボード・パーク 決勝13:50~14:35 女子スケートボード・パーク 決勝 大会情報 名 称:X Games Chiba 2024日 程:2024年9月20日(金)2024年9月21日(土)開場 10:00 / 開始 10:30 / 閉場 20:00(予定)2024年9月22日(日)開場 10:00 / 開始 10:30 / 閉場 20:00(予定)※金曜は予選日のため(一部チケットを除き)関係者・招待客・取材媒体のみ入場予定。※一般入場は土曜と日曜の2日間を予定。※開場、開始、競技時間などは変更になる場合がございます。会 場:幕張メッセ (千葉市) 料 金:¥6,500~オフィシャルサイト:下記関連リンクに記載
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danceブレイキンの未来と可能性を感じた一戦。ジュニア世代のための国内最高峰クルーバトル「東急不動産ホールディングス BREAKINʼ SUMMIT 2024」2024.09.102024年9月7日(土)に東京都渋谷区の国立代々木競技場第二体育館にて「東急不動産ホールディングス BREAKIN’ SUMMIT 2024」が公益社団法人日本ダンススポーツ連盟主催の下で開催された。 本イベントはパリ2024オリンピックの影響もあり、近年盛り上がりを見せるブレイキンシーンにおいて、ジュニア世代が中心となる大規模な大会が国内外問わず開催されていない背景から、ブレイキン大国である「日本」から、世界に発信できる世界最大のジュニア大会となることを目指して今回初開催となった。 そんなオリンピックの熱も冷めぬ中で行われた今大会では過去に様々なブレイキンの公式大会が開催されてきた東京は渋谷にある国立代々木競技場第二体育館にて大型ステージが組まれ、たくさんの観客が来場した。 なお大会MCにはプロダンサーのFISHBOYとBBOY NICOLAS、プロダブルダッチャーのYUI(REG☆STYLE)の3名、DJはTEEとTOSHIの2名、そしてジャッジにはトップBBOYとBGIRLの計13名と豪華メンバーが集結し、まさに世界最大のジュニア大会を目指すにふさわしい環境の中で行われた。 また今大会には、年齢も人数も様々なU15のメンバーで構成された各都道府県をレペゼンする全48チームが全国から集まり初代チャンピオンの座を競いあった。決勝まで勝ち上がると5回もバトルをすることになりスキルだけでは無く、スタミナも必要となる熾烈な戦いとなった。 以下は注目シーンをまとめた大会レポートだ。 大会レポート 注目を集めるチームがリーグ戦で敗退するなど波乱の展開。予選から大人顔負けのハイレベルバトルが勃発。 今大会にはMORTAL COMBATや九州男児新鮮組など国内外で活躍する強豪チームのジュニアクルーも多く出場し優勝候補と期待されていたが、多くのチームがリーグ戦で敗退するなどジュニア世代の各チームのレベルの高さが垣間見られる展開となった。そんな悔しい思いをする場面でもバトル後にはお互いが駆け寄り握手を交わし、ジャッジや相手チームのディレクターへ頭を下げるなどリスペクトを表す様子も印象的だった。 ブレイキンカルチャーの魅力を感じさせたリーグ戦やバトルトーナメントのTOP16を勝ち上がり、TOP8には北は秋田、南は沖縄まで各国をレペゼンする各バトルを制してきた8チームが名を連ねた。そのTOP8の4戦から特に特徴的だったのは、まさに南北の争いでお互いの地域の個性がぶつかり合った、スタイルズ(秋田) vs 沖縄LAFヤンキース(沖縄)のバトル。 スタイルズ ©JDSF スタイルズは全8名の構成でBBOY5名とBGIRL3名(HaLuTo、Mitsuki、YUZUKI、洸羽、RINO、SHIMOHAN、凌久、SORA)のチーム。ミュージカリティやパワームーブなど総合的なスキルの高さが光る。対する沖縄LAFヤンキースは、沖縄ならではの個性を活かしたルーティンで会場を愉しませ、また音ハメとシンクロの精度で圧倒する。結果はその後のソロバトルで持ち返し、勢いを取り戻すべく様々なフリーズのバリエーションや息のあったルーティンを繰り出し9票を獲得したスタイルズの勝利。準決勝に進出した。 沖縄LAFヤンキース ©JDSF BBOY6名とBGIRL1名(ryusei、richiya、kimiya、kenshi、yuzuki、towa、sakura)の合計7名で戦った沖縄LAFヤンキースは惜しくも負けてしまったものの、見ている人たちにインパクトを残したクルーであることは間違いないだろう。全体的な印象としてソロやルーティンに関わらず全員で士気を上げながら自分たちの持つ独創的なムーブを随所に取り入れてくるチーム。その中でも2ラウンド目には、今回特別ジャッジとして参加したDA-PUMPのKENZOにアピールするようなDA-PUMPの人気曲「U.S.A」内で披露されるアイコニックな動きを見せた。その後も見事な音ハメとルーティンのシンクロで会場を沸かせた。 準決勝では決勝への1枠を争うレペゼン石川クルー同士が火花を散らす。 TOP4となった準決勝ではパリオリンピックで日本代表となったBBOY HIRO10を輩出した石川県をレペゼンするクルー同士であるkicks orchestra jr. vs Rock Stream crewの戦いに。今大会には48組中4チームが石川レペゼンクルーとして出場したが、そのうちの2チームがTOP4に残るといった石川県のブレイキンシーンの厚みとレベルの高さを感じるバトルだった。 kicks orchestra jr. ©JDSF kicks orchestra jr.はBBOY5名とBGIRL1名(hajime、asahi、Kaito、7G、ko-ren、raiji)の全6名で構成されたチーム。14歳が4名いるという、今大会では比較的年齢層が高いチームであったがやはりその利点を活かした大きな身体を使うパワームーブは会場を沸かせた。またルーティンでのシンクロ率も高くメリハリのある力強く豪快なムーブで相手を圧倒すると、その完成度の高さが高評価を受けてRock Stream crewに対して13:0のストレート勝ちを果たし決勝へ駒を進めた。 Rock Stream crew ©JDSF 今回の石川対決では惜しくも敗退となったRock Stream crewはBBOY6名とBGIRL2名(KANON、FUUA、HAL、メガリック、JIN、RI-SKY、RUKITA、KO-JI)の合計8名で構成されたチーム。このチームもオールラウンドで男女のバランスも良く、ルーティンでのアクロバットや様々なムーブの一体感などレベルが高く、総じて石川出身クルーのレベルの高さを感じられた。今回は決勝に駒を進めることはできなかったが準決勝まで勝ち上がった実力をいかんなく見せ付けたバトルだった。 一方、トーナメント表の反対の山では秋田のスタイルズと、このトーナメントで無双し続けている大阪のGSB SQUADのマッチアップに。ここでも圧倒的な力を見せて決勝に駒を進めたのはGSB SQUAD。国内のジュニア世代最強のクルーを決める戦いでもある「BREAKIN’ SUMMIT」の初代チャンピオンの座はkicks orchestra jr.(石川) vs GSB SQUAD(大阪)のどちらかに渡ることとなった。 大会アンバサダーのShigekix率いる若手実力派クルーがショーケースを初披露!会場の熱をさらに上げ決勝の舞台を整える 決勝戦を目前にスペシャルゲストショーケースとして、大会アンバサダーのShigekixを筆頭に世界で活躍する同年代の若手ダンサーにより結成されたX11 After Ours(Shigekix,AYANE,Ra1on,Tsukki,Y-HI,Ram,Nanoha)が、クルー結成後初のパフォーマンスを披露し、会場のボルテージは最高潮に。彼らに憧れるジュニア世代の新たな歴史が刻まれる瞬間を盛り上げようと、心の籠った力強い後押しにより舞台は完全に整った。 X11 After Ours©JDSF 初代チャンピオンに輝いたのは圧倒的な実力と個性で快進撃をみせたGSB SQUAD(大阪) 世界最大ジュニアクルーバトル大会の初代王者に輝いたのは、初戦からみるものを圧倒し快進撃を続けた大阪のGSB SQUADが手にした。今大会では最少人数である5名のBBOY(Tomoki、Renrën、Ko-taro、Orion、Riou)で構成されたこのチームは豪快でハイレベルなパワームーブやフリーズなど大人顔負けなスキルはもちろんのこと、会場の空気や音楽をもまるで操るかのように掴み取り、独創的なムーブの数々や、アクロバティックかつストーリー性を感じさせるルーティンで強さを魅せた。そんなクルーとしてもソロとしても個性とスキルを兼ね備えたGSB SQUADが勝利し誰もが認める「BREAKIN’ SUMMIT」の初代チャンピオンとなった。 GSB SQUAD©JDSF 優勝クルーコメント(一部抜粋) GSB SQUAD (メンバー:Tomoki、Renrën、Ko-taro、Orion、Riou) GSB SQUAD (左からRiou、Renrën、Orion、Tomoki、Ko-taro)©JDSF 「BREAKIN’ SUMMIT」の初代チャンピオンになった今の率直な感想を聞かせてください。Renrën:kicks orchestra jr.という自分たちより強いと思っていたクルーに決勝で当たることができ、勝てたことが嬉しかったです。またコーチのYosh is stoic.さんがサポートしてくれたおかげでここまで来れたのでコーチにも感謝したいです。Riou:ここまで頑張ってきて優勝できたことが本当に嬉しいです。 初開催となった「BREAKIN’ SUMMIT」に出てみてどうでしたか?Renrën:ジャッジもすごく豪華で、会場も広くて、観客も多くてすごい暖かい雰囲気の大会だったので踊りやすくて楽しかったです。Orion:すごく大きいこの大会に関西を代表して出られたことも嬉しかったし、色んなチームのダンサーにも会って楽しくて最高な大会でした。Riou:全国からダンサーが集まっていて、色々な県のクルーのダンスも見られて楽しかったです。 GSB SQUAD ©JDSF クルーバトルの魅力について聞かせてください。Orion:僕はソロよりクルーの方が好きで、練習している時は仲間がいるという安心感がありますし、それで優勝できた時に普通よりも5倍くらい嬉しくなるのでそこがクルーの魅力だと思います。Riou:ルーティンを成功させた時とか一緒にやれることが楽しくて、技が成功した時にめっちゃ盛り上がってくれるので楽しいです。 BBOYとして目標としている大会について教えてください。Tomoki、Renrën、Ko-taro、Riou:Red Bull BC Oneで勝つことです。Orion:海外の大会で100回くらい優勝したいです。 将来どんなBBOYになりたいですか?Tomoki:無敵なBBOYになりたいです。Renrën:クルーだけじゃなくてソロでも活躍できる最強なBBOYになりたいですKo-taro:無双できるBBOYになりたいです。Orion:めちゃくちゃスピンをかまして、会場を全部乗っ取れるくらいのすごいダンサーになりたいです。Riou:トップロックなどもっと色々な技術を磨いてすごいダンサーになりたいです。 イベントアンバサダーShigekix(半井重幸)のコメント Shigekix ©JDSF 今回初開催となった「BREAKIN’ SUMMIT」を終えて感想を聞かせてください。 次世代のダンサーたちが持っているエネルギーをこの会場にいる全ての人たちが感じることのできた時間だったと思いますし、自分が今回この場を作る立場に携わりましたがここで生まれたドラマや空間は僕たち作り手だけではなく、出場した次世代の子たちみんなが主人公として彩ってくれたもので僕自身も素晴らしい景色を見させてもらえたことに感動しています。 今回アンバサダーとして関わる中でどういう風に大会を見ていましたか?僕自身が7歳の時、ブレイキンに出会った瞬間に稲妻が身体に走り自分の人生が変わったという風に思っていて、これだけ今の自分の生活が楽しいと思えるのはブレイキンあってこそなので、そういう風に思える子を1人でも多く世界中に作りたいというビジョンを発言しながら日々活動させていただいています。 本当に実現するために自分が何ができるのかを考えた中の一つに、ジュニア世代当時の僕が欲しかったものが目標となる大会でした。目標と仲間さえいればどれだけでも頑張れるというモチベーションと環境が作れると思うので、その現場作りを僕が旗を振って皆さんと一緒に作れたら次世代の子たちにとってかけがえのない時間になるんじゃないかなって思い関わらせていただきました。 X11 After Ours - Shigekix ©JDSF 今回ゲストショーケースにチームで参加されましたが、普段ソロで活動されているShigekixさんがチームとして改めて活動し始めたのはなぜでしょうか?ソロのプレイヤーとして大会に出場することがメインであることに変わりはないですが、 ブレイキンはカルチャーとして元々チーム色が強くて、その地域やチームを代表して主将同士が戦うのがソロバトルのような形なんです。既にソロのトーナメントの魅力は伝わってきている中で、これからはチーム戦にもこんなに面白いということも見せていきたいですし、その可能性を見せる新たなステップに入っています。また実際に踊っている瞬間以外でも、仲間も一緒に過ごす時間が自分を成長させてくれたり、先輩後輩含めて本当に関わる全ての人から学ぶこともたくさんあります。だからこそ今回は、次世代の子たちにもライバルであり戦友である、そんな仲間たちと一緒に結束してこの場に挑むっていう経験をしてもらいたいと思ったのもクルーバトル形式にした理由でもあります。 今後はどういう風にブレイキンの未来に向けて発信していきたいですか?パリオリンピックでブレイキンに対してたくさんポジティブなリアクションを世の中の皆さんから頂けてとても嬉しいのですが、その嬉しいだけで終わらせたくないですし、ここからが僕たちの腕の見せどころだと思います。今後はブレイキンっておもしろそうって興味を持ってくれた方や、ファンやサポーターの皆さまにこれからのブレイキンにもっとワクワクしてもらうために、かっこいい姿を見せて楽しんでもらいたいです。今大会のような次世代に貢献できる場所を作るのはもちろんですが、今のシーンを作っているような日本を代表して世界でも活躍するメンバーたちの熱い戦いを日本国内で見せることでブレイキンの可能性を切り開いていきたいです。そういう意味では今大会に携われたことがその第一歩目だったので、こういう形で1日を終えることができ嬉しい気持ちです。 最後に 今大会は、全国から自分たちの出身地をレペゼンしたU15のジュニアダンサーたちがクルーという本来のブレイキンのカルチャーに乗っ取った形で、大人顔負けのパフォーマンスを魅せるハイレベルな戦いが繰り広げられシーンの成長や活性を非常に感じる大会となった。その中でもちろん勝ち負けも存在するため悔しい思いをしたチームもあったが、ダンサーたちはバトルを楽しみ最終的にはお互いを称え合う姿も見られ、改めてカルチャーの素晴らしさを感じることができた。 味の素 勝ち飯トークショーの様子 ©JDSF また大会プログラムの途中で開催された、Shigekixと味の素株式会社による「勝ち飯トークショー」には親子連れや出場ダンサーなど大勢の来場者が集まり、世界最高峰の舞台で結果を残し続けるShigekixのパフォーマンスを引き出す身体の作り方や、バトル時の食事のとり方やテクニックなど、育ち盛りのジュニア世代が自らのパフォーマンスを100%発揮するために必要な耳寄りな情報を得られる機会にもなった。 バトルトーナメントの様子 ©JDSF アンバサダーのShigekixも大会後には「今大会に出場した次世代の子たちは世界的に見てもレベルが高いです。そんな日本が誇る次世代ということで、今回は国内頂上決戦でありながら世界戦でも通用するようなレベルの、この次世代の日本のジュニアダンサーたちのバトルを見させてもらい僕も嬉しい気持ちでいっぱいです。」と日本の明るいブレイキンの未来を肌で感じる1日となった。 大会概要 大会名:東急不動産ホールディングスBREAKIN’ SUMMIT会場:国立代々木競技場 第二体育館(東京都渋谷区神南2-1-1)日時:2024年9月7日(土)9:00-19:30主催:公益社団法人日本ダンススポーツ連盟(JDSF)MC:FISHBOY / BBOY NICOLAS / YUIDJ:TEE / TOSHI JUDGE:JACK / KAZUHIRO / KENZO / WINGZERO / YURIE / KATSUYA / Matt Action / SHOWSKI / AYANE / ISSEI / YASMIN / YOUTEE / RAM GUEST SHOWCASE:XII AFTER OURS スポンサー:東急不動産ホールディングス株式会社 / ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社 / 株式会社みずほフィナンシャルグループ / 株式会社コーセー / 第一生命保険株式会社 / AlphaTheta株式会社 / バリュエンスジャパン株式会社 / 味の素株式会社
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danceDJの流すヒットソングに合わせて、即興で自分だけの踊りを見せつけろ!「Red Bull Dance Your Style 2024 Japan Final」が10/5(土)に名古屋で開催!2024.09.05名古屋のランドマーク、テレビ塔の真下で「Red Bull Dance Your Style」がフリーイベントとして開催決定! 歴代のヒットソングで踊り、会場を盛り上げたダンサーが勝つというシンプルなルールのダンスバトルイベント「Red Bull Dance Your Style」の2024年度の日本最終予選大会となる「Red Bull Dance Your Style 2024 Japan Final」が10月5日(土)に名古屋の中心地「久屋大通公園」で観覧無料のフリーイベントとして開催される。 今大会には全国からヒップホップ、ハウス、ロッキングなど、さまざまなジャンルのストリートダンサーたちが集結。最新ヒットソングから往年のポップス&ダンスクラシックまで、DJが何をプレイするか予測不能な状況で、国内屈指のダンサーたちは観客を盛り上げ、歓声を勝ち取ることができるのか。 レディー‧ガガ、ブルーノ‧マーズ、ビリー‧アイリッシュ、ケンドリック‧ラマーなど大人気トップアーティストの楽曲はもちろんのこと、アース‧ウインド&ファイアーやバックストリート‧ボーイズなど色褪せない往年の人気アーティストの人気曲、さらに最新のJポップまで誰もが知るヒットソングに合わせて、日本トップクラスのダンサーたちが踊る様子は大いに盛り上がること間違いない。 ©Red Bull Content Pool 2022年にはこの大会で優勝してワールドファイナルに勝ち進んだTHE D SoraKiが観客や会場、さらには音楽までも味方につけ、破竹の勢いで決勝に進出すると、世界30カ国以上のストリートダンサーの中から見事にワールドチャンピオンの称号を勝ち取る快挙を日本に持ち帰った。 またワールドファイナルで彼がダイアナ‧ロスの「Im Coming Out」で踊った映像が、累計総再生数が1億を超えるバイラルヒットとなり、ダイアナ‧ロス本人やプロデューサーのナイル‧ロジャースから直接コメントが寄せられるなどTHE D SoraKi本人と日本のストリートダンスシーンにとっても伝説の一夜となった。 ©Red Bull Content Pool このシンプルでありながら、人生を変える転機にもなり得るダンスバトルイベント「Red Bull Dance Your Style」の日本チャンピオンは、2024年11月9日にインド‧ムンバイで行われる世界大会への切符が手に入れることができる。 本大会の出場は基本的に招待制。今年は東京と大阪の予選を通過した2名と、招待されたダンサーたち計16名が、10月5日(土)に名古屋で開催される「Red Bull Dance Your Style 2024 Japan Final 」に集結する。 また勝者を決めるのは審査員ではなく観客というところが他のダンスバトルイベントとは異なるところ。観客は自分が最も好きなパフォーマンスをしたダンサーに投票するだけ。誰よりも観客を盛り上げ、会場の空気を支配したダンサーが勝者となるシンプルなルールなのだ。 是非あなたの1票で次の世界王者を誕生させて欲しい! 出場選手名一覧 IKKI、Jenes、KAZUfreak、KEIN、Kotori、LADY TWIGGZ、RYO-TA、SHOW-GO、TsUmU、Twin Twiggz aka Loopz、Umi、UWA、ターザンMIRAI、Ben-jin (東京予選勝者)、Kottie (大阪予選勝者) and more.. バトルルール DJの音楽にあわせて即興で踊る「1 on 1 All-style」ダンスバトル。16人のトーナメント、1バトル2ムーブ、決勝のみ3ムーブ。「リズム」「スキル」「クリエイティブ性」「カリスマ性」を基準に会場の観衆がジャッジ。カードの赤‧⻘で勝者を決定。優勝者は2024年11月9日インド‧ムンバイで開催のワールドファイナル出場を賭けた「Red Bull Dance Your Style 2024 Pre-Final」への切符を獲得。 Red Bull Dance Your Styleについて 最新のグローバルヒットからクラシックなビートまで、何が流れるか予測がつかないヒット曲を使って、ダンスのスタイルと音楽センスが試されるユニークなフォーマットのストリートダンスイベントシリーズ。ヒップホップ、ハウス、ロッキング、そしてポッピングに至るまで「Red Bull Dance Your Style」に参加するダンサーに求められるのは観客を盛り上げ、票を勝ち取ることだけである。 大会概要 名称: Red Bull Dance Your Style 2024 Japan Final日時: 2024年10月5日(土) 13:00開場∕13:30開演∕15:30終演予定会場: 久屋大通公園内(愛知県名古屋市)協賛: MITSUBISHI MOTORS UNDER ARMOUR後援: 名古屋市MC: MACCHANDJ: Yaechi料金:観覧無料※13時に観覧エリアへの入場が可能となります。※事前の場所取りはご遠慮ください。 ※一般道線の確保や周辺店舗への配慮のため、開場時間前の待機はご遠慮頂く場合があります。 ※観覧においては当日のスタッフや警備員の指示に従っていただきます。 ※今後イベント注意事項を追加する場合がありますので、ホームページにてご確認ください。