2024年10月27日(日)、ダブルダッチの学生日本一決定戦であり、国際大会の選考会である『Double Dutch Delight Japan 2024』が、神奈川県川崎市・カルッツかわさきで開催された。
Double Dutch Delight (ダブルダッチデライト) は毎年開催される、ダブルダッチの学生大会。
上位チームは、12月7日(現地時間)アメリカはニューヨーク・アポロシアターにて開催される国際大会『National Double Dutch League Holiday Classic』(以下、NDDL)に進出する権利が与えられる。
大学生のOPEN部門、小学生から中学1年生までのNOVICE部門、中学2年生から高校生までのADVANCED部門、社会人混合の一般部門の4つに分かれる。
(※一般部門は国際大会選考非対象)
毎年大盛況となるOPEN部門は、今大会の最注目部門。Japan大会は前年度 OPEN部門の優勝チームの出場地区で開催されることが慣例となっており、どのチームがトロフィーを掲げ、このJapan大会が来年はどの地区で開催されるのか… 多くの愛好家が固唾を呑んで見守る戦いの火蓋が切られた。
一般部門
一般部門ではEast地区より『22note』が優勝!
2022年のDelight Japanで優勝した『Sypnasse』のメンバーをはじめとした、日本体育大学・乱縄22代目で構成された6名。ジャズのようなコンセプトとフォーメーションや技の美しさが光るパフォーマンスで、再び優勝のタイトルを掴み取った。
NOVICE部門
各地区から“スーパーキッズ”が結集するなか、West地区「HOT.D.D.C」より『天鈿女』(あまのうずめ) が優勝!
日本神話に登場する女神・天鈿女をモチーフにしたような神々しい世界観の中に、豊富な技のバリエーション。力強さと、女子ならではのしなやかさ。相反する要素の融合で日本一を手繰り寄せた!
ADVANCED部門
こちらも将来を嘱望されるスーパーキッズたちが揃い踏み。文字通りの“激闘”となった今大会、接戦を競り勝ち優勝に輝いたのはEast地区『No Logic』。
動きの大きさと切れ味、これまた女子のみで構成されているチームで、ヒップホップからブレイキン、アクロバットに至るまで多岐にわたる技のバリエーションと安定感が特徴。数々のタイトルを掴み取ってきたNo Logicが、チームとして2度目となるNDDL進出を果たした。
OPEN部門
そして、OPEN部門。大会最注目のこの部門には毎年ドラマがあり、“波乱の展開”という形容も毎度のことではあるが……その中でも、今年は誰がこの結果を予想できただろうか。
3位はWest地区「同志社大学 S’il Vous Plait!」より『SHOWMEN TOPPER’s』。
今年は一際猛者揃いの敗者復活戦を勝ち抜き、勢いそのままに3位入賞! まるで人形劇を見ているようなコミカルさの中に、目を惹くしなやかなアクロバットやスピード。オーディエンスの感情をそのまま反映させたような演者の“ショーマン”シップあふれる表情が、審査員そして観客の心を掴んだ!
なお、敗者復活を遂げたチームが入賞するのは、2021年『Roar』、2023年『黄金パンダ艦隊』と、現行選出ルールに移行してからこれで3度目となる。これぞデライトならでは。予測不能な展開を生み出す学生の熱量に、これからも期待だ。
続く2位も、なんとSHOWMEN TOPPER’sと同団体であるWest地区「同志社大学 S’il Vous Plait!」より『YESMAN』が入賞!!
ロープを物干し竿に見立て、優雅にジャケットを着るところから始まるショー。ステージを縦横無尽に駆け巡り、心地よく流れていくような技の応酬が、次第にショーの“テンポ感”を加速させていく。クライマックス、ロープを抜いていない5エイトの長尺にわたる3倍はまさしく今大会のハイライトだろう。審査員たちからの“YES”を獲得し、同団体からは初となるNDDLの舞台へ、何と2チームが立つことになった!
そして栄えある優勝に輝き、トロフィーを掲げたのはEast地区「東京大学 D-act」より『NoA-NoA』!!
これまたコミカルそしてファニーな動きの中に、個々の技とパーソナリティが光る。「他との差別化を意識した」と本人たちが述懐するショーは、単なる技の“火力”で勝負するだけでない、メンバーのあらゆる特徴を投影させたものに。
クスッと笑うような演出の次の瞬間、高い精度の技でどよめきが起こる、ジェットコースターのようなショーケース。感情をスリリングに大きく揺さぶりながらも、部門内唯一のノーミスでパフォーマンスを締め括り、堂々たる一位に!
全体的にも“関西勢”の躍進が目覚ましいなか、関東勢の底力を見せる形となったNoA-NoA。来年のJapan大会も引き続き関東地区にて開催されることとなった。
なお、NoA-NoAの選手たちへのインタビューが本記事の末尾に掲載されている。“ジャイアントキリング”を果たした彼らの、今大会に挑むまでの驚きの背景やショー制作の過程を是非ともご一読いただきたい。
もう「なのに」の時代ではない
審査員も大会後の総評で述べていたように、今大会は女性プレイヤーの躍進を一際感じる回であったように思う。
また、高校以前からダブルダッチに触れている“経験者”たちがシーンで活躍を見せる一方、今回優勝した『NoA-NoA』はチームの半数以上が、3位の『SHOWMEN TOPPER’s』に至ってはチーム全員が“未経験者”というのも大きな特徴だ。
「女性なのに」パワフルな技で勝負を挑む、「未経験者なのに」大会で成績を残す……。“常識”を破壊した先にある時代の変容が、新しい景色のダブルダッチシーンを切り拓きつつある今──もう「なのに」の時代ではないのだ。
そんななか、Double Dutch Delight Japanは来年、記念すべき20周年大会を迎える。ダブルダッチ、ストリートシーンが揺れ動く今。私たちが次に目の当たりにする景色は、一体どのようなものなのだろうか。
波乱の結末を迎えた2024シーズン。Delightは幕を下ろし、NY行きの切符を掴んだ選手たちの戦いは続いていく。しかし、次のDelightに向けた戦いは、もう始まっているのかも知れない──。
OPEN優勝『NoA-NoA』へインタビュー!
■「勝ちにこだわらない」
──まずは優勝おめでとうございます。今のみんなのお気持ちを聞かせてください。
コト
本当に正直な飾らない言葉でいうと「ええっ」という驚きです。私たちは「自分たちが喜べる、楽しいと思えるパフォーマンスをしよう」ということで、とにかくJapanのステージで魅せきることを第一に考えてきました。正直、勝ちにはあまりこだわっていなくて。
優勝で自分たちのチーム名を呼ばれたときも、驚き過ぎて「え…?」という感じでした。その瞬間、私たちが一番静かだったと思います(笑)。
──ただ、部門内唯一のノーミス(ミスのない演技)でしたね。
コト
演技が終わったあと、私たちの所属サークル「D-act」の仲間で集合写真を撮影したのですが、その時に仲間たちが本当に喜んでくれて。それが嬉しかったですし、続くNDDLに向けても頑張らないといけないなと強く思っています。
──先ほど「勝ちにこだわっていない」と話してくれましたが、その中でもこうして結果に繋がったのはなぜだと考えていますか。
ミズノ
コトが言ってくれた「自分たちが楽しむ」ということに加え、「お客さんを巻き込んで笑顔にさせる」ということも大切にしてきたんです。むしろ「お客さんが楽しんでもらえるから、自分たちも楽しい」という。
──なるほど。結果そのものより、観客に意識の重点を置いていたということですか。
少し時間軸を戻して伺いますが、まずパフォーマンスを披露する前から聞こうかな。どういった心境でしたか。緊張した?
コト
ずっと緊張していました。出演順も一番最後だったので(笑)。練習場で他のチームの様子を見ていて、もうみんな攻めに攻めていたパフォーマンスで。
──そうだよね。それで、パフォーマンスをやっている最中はどうでしたか。
ミズノ
みんな緊張していましたが、僕はいい感じの緊張感ではあったと思います。「本番で良いショーできるな」という。
ミスのない演技を披露できて、終わった後は本当に嬉しかったですね。
コト
「Japanの舞台でミスのない演技を披露して、観客席のほうを見る」というのは自分たちが思い描いていた最高の景色だったので…。これがまさか、この大舞台で達成できたということが最高でした。
ミズノ
コーチ陣や支えてくださった方々への恩返しをしたい!という思いが強かったので、あの瞬間は安堵感と喜びでいっぱいでした。正直もう何位でもよくて、とにかく「やりきった!」という気持ちでした。
──大トリでノーミスの演技をして、大歓声の中で喜びあうなんて最高だな。
マッスー
パフォーマンス中は、正直僕はお客さんの方はあまり見えなくて(笑)。もうとにかく、前を向いて良い表情をしよう!というパフォーマーとしての気持ちが強かったですね。
終わってから歓声が聞こえてきて、「やりきったんだな」という実感がとても嬉しかったです。
■味わった劣等感、そしてチーム結成
そんなNoA-NoAの5人だが、チーム結成は2023年末。元は別々のチームで活動していたが、各々のチームで方向性が異なったことが理由で解散に至ってしまったという。
その中で、昨年のDelight Japan 2023では同所属サークルより『Bølge』が優勝、そして同期にあたる『黄金パンダ艦隊』が3位に入賞しNDDLに進出。
先輩そして同期の大躍進に奮い立った彼らは、覚悟を決めてチームを再結成したという。
ミズノ
スポーツをやっている人はみなそうだと思うのですが、僕も負けず嫌いなので(笑)。
やるなら勝ちたい、勝つしかないし「勝つつもりがないなら解散しよう」という話し合いをみんなでして、結成に至りました。
コト
私は実は小学生のときにダブルダッチをやっていたのですが、その当時の先生がとても厳しい方だったんです。ミスがなくなるまで帰れないとか結構ザラで。
ただD-actに入って最初に組んだチームは、その当時の空気感とは違った。やっぱりやるなら本気でやりたいし、何かを得るためには何かを捨てなきゃいけないなという気持ちもあった。
1年前に『Bølge』や『黄金パンダ艦隊』を見て、改めてその事実を突き付けられました。
タダ
『黄金パンダ艦隊』は同期だったんですが、“パンダの代だよね”って言われるのが悔しくて。やっぱり勝ちたいという思いが5人それぞれにあって、意気投合してこのチームができました。
──話を聞いていて、相当な覚悟のもとにチームを結成したんだなぁと感じました。
ミズノ
『黄金パンダ艦隊』も敗者復活から勝ち上がって3位に入り、一気にみんなが注目するようになりました。凄まじい努力をしていた同期たちを横目に、自分たちは何をしてるんだろうと。
将来「自分はダブルダッチをやっていました」と言うなら、やはりその証をちゃんと残さないとなと思いました。
並々ならぬ覚悟を持ってチームを結成した5人。しかし筆者は一つの“矛盾点”に気づく。
──最初にコトが「勝ちにこだわっていない」と答えてくれたと思うのだけど、結成当初のエピソードを聞いていると、かなり勝ちに対して相当な覚悟を決めていたように伺えます。
途中で心境が変わったのかな? どのような流れを経て、そういう思いに至ったのだろう。
ミズノ
実は、ここでの「勝つ」というのは「Japanのステージに立つこと」でした。
僕らってコトとマッスー以外、ダブルダッチ未経験者なんですよ。そしてコトも小学生のときに一瞬やっていたくらいで。ただ、周りのチームやサークルには経験者たちが大勢いる。しかもみんなかなり上手い。そこで「優勝」というのは、さすがに非現実的だったんです。
──なるほど。確かにこのシーンの状況を見ていたら、未経験者がほとんどのチームで「優勝」というのは思い描きづらいかもね。
コト
“身の丈にあった”じゃないけど…。もちろん「勝ちたい!」と結成したことは事実ですが、じゃあ現実的な目指せる目標ってなんだろうと考えたとき、やっぱり「Japanのステージに立つことじゃないか」と。
正直この結果は驚きもありますが、その良い塩梅の目標設定ができていたことも、こうしてトロフィーを頂けたことの理由の一つなのかなとも思っています。
──でも逆に、地区予選を通過した時点で当初決めた目標は叶っていたなか、こうしてノーミス、そして最高の結果が出たことは素晴らしいなと思います。
ミズノ
正直、地区予選を突破した段階で、最初はすごい満足だったんです。でもコーチをはじめ、周りの方々の支えと応援が本当に温かくて。
「じゃあ頑張ろう!」と、支えてくださる周りの方々への恩返しをしていこうというのは、僕らのJapanへのモチベーションでした。
マッスー
この練習期間、確かに“慣れ”もありました。ちょっと満足しちゃったよね、やる気でないねという瞬間もあって。でもこの舞台って多くのダッチャーが憧れにしているものだし、立ちたくても立てない人もいる。僕らもJapanは一番の憧れのステージでした。
その舞台に立たせてもらうからには、当然責任もある。とにかく妥協したくないし、後悔したくない。だからJapanまでの過程で言い合いも少しあって、雰囲気が悪くなった瞬間もありました。でもそこに立つからには、周りの人たちにも評価してもらえる演技をしなければいけないなと思ったんです。
■秘密の“ダブルダッチノート”
そうして掴み取った優勝の2文字。まさしく彼らの“ジャイアントキリング”は、ダブルダッチの歴史にも爪痕を残したことだろう。
では、その肝心のパフォーマンスの内容はどのように生み出されたのだろうか。
マイト
今回のパフォーマンスは個人個人のキャラ付けをしっかり行いました。かつ、お客さんたちにも伝わりやすいようになっているかなと思います。
マッスー
一人一人のプロフィールを徹底的に書き出したんです。5人分全員、それこそ出身大学から性格の部分まで(笑)。その上でできることを考えて、例えばコトなら体格の小ささを生かして、担ぎ上げて3倍を通すとか、タダはキャラに振り切って、エンターテイナーになってもらうとか。
そこをどのように表現できるか考えたとき、“あのムーブ”が生まれたんですよね。
マッスー
他にも「ミズノは破天荒だから明るく派手に登場してもらおう」とか、「マイトはトリッキングをやっているから、その要素を入れてスーパーマン的なキャラになってもらおう」みたいな感じでした。
コト
「他のチームがマネできない」ということが私たちの強みの一つだとは思っています。逆に“技やムーブの上手さや強さ”で勝負すると、他のチームの方が優れていると思うんです。“隙間産業”というやつですね(笑)。
──「他との差別化」というところに引き絞って、人が登っていない山に登ろうと言うことだ。逆にその個々のプロフィールを書き出していて、みんな異論はなかった?
タダ
基本的には概ね同意だったんですが、ノートに「ケチ」って書かれたときはちょっと腹立ちましたね。
(一同爆笑)
コト
いくら誇張して書いていたとはいえ、あれはかわいそうでした(笑)。
■これからも、後悔しないように
和気藹々と進んでいくインタビュー。話し手までも巻き込んで楽しませる彼らの持つ雰囲気に、冒頭の「お客さんを巻き込んで……」という言葉を思い返す。優勝という大躍進の結果を果たした一因を垣間見た。
最後に、彼らが目指す“これから”について──。
タダ
今後の人生でそういった機会ってなかなか無いことを噛み締めていて。「後悔しないように」という思いが、まだまだ続いていくのだなと思いました。
コト
終わってゆっくり話し合いの場を設けたいとは思っているのですが、「NoA-NoAとして最高のパフォーマンスを」という目標は、今後もみんな変わらないのではないかなと思っています。
やるなら妥協はしません。Japan以上に魅力的なショーを披露したいと思います!
大会概要
『Double Dutch Delight Japan 2024』
日時:2024年 10月27日(日)
会場:神奈川県川崎市・カルッツかわさき
主催:一般財団法人日本ジャンプロープ連合(JJRU)
共催:川崎市
協賛:コムテック株式会社 / カシオ計算機株式会社 / 株式会社JTB
主管:日本学生ダブルダッチ連盟(JSDDL) / OVER THUMPZ
SPECIAL EDITION
FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
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●今日 ○イベント開催日
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doubledutch激戦の果てに見えてきた“時代の転換点”「Double Dutch Delight Japan 2024」Report2024年10月27日(日)、ダブルダッチの学生日本一決定戦であり、国際大会の選考会である『Double Dutch Delight Japan 2024』が、神奈川県川崎市・カルッツかわさきで開催された。 Double Dutch Delight (ダブルダッチデライト) は毎年開催される、ダブルダッチの学生大会。上位チームは、12月7日(現地時間)アメリカはニューヨーク・アポロシアターにて開催される国際大会『National Double Dutch League Holiday Classic』(以下、NDDL)に進出する権利が与えられる。 公式サイトより引用 大学生のOPEN部門、小学生から中学1年生までのNOVICE部門、中学2年生から高校生までのADVANCED部門、社会人混合の一般部門の4つに分かれる。(※一般部門は国際大会選考非対象) 毎年大盛況となるOPEN部門は、今大会の最注目部門。Japan大会は前年度 OPEN部門の優勝チームの出場地区で開催されることが慣例となっており、どのチームがトロフィーを掲げ、このJapan大会が来年はどの地区で開催されるのか… 多くの愛好家が固唾を呑んで見守る戦いの火蓋が切られた。 昨年準優勝の「Millennuim Collection」を筆頭に、フリースタイルフットボール・バスケットボールの“クロスカルチャー”ゲストショーも披露された / 写真提供:JJRU 一般部門 一般部門ではEast地区より『22note』が優勝!2022年のDelight Japanで優勝した『Sypnasse』のメンバーをはじめとした、日本体育大学・乱縄22代目で構成された6名。ジャズのようなコンセプトとフォーメーションや技の美しさが光るパフォーマンスで、再び優勝のタイトルを掴み取った。 写真提供:JJRU NOVICE部門 各地区から“スーパーキッズ”が結集するなか、West地区「HOT.D.D.C」より『天鈿女』(あまのうずめ) が優勝!日本神話に登場する女神・天鈿女をモチーフにしたような神々しい世界観の中に、豊富な技のバリエーション。力強さと、女子ならではのしなやかさ。相反する要素の融合で日本一を手繰り寄せた! 写真提供:JJRU ADVANCED部門 こちらも将来を嘱望されるスーパーキッズたちが揃い踏み。文字通りの“激闘”となった今大会、接戦を競り勝ち優勝に輝いたのはEast地区『No Logic』。動きの大きさと切れ味、これまた女子のみで構成されているチームで、ヒップホップからブレイキン、アクロバットに至るまで多岐にわたる技のバリエーションと安定感が特徴。数々のタイトルを掴み取ってきたNo Logicが、チームとして2度目となるNDDL進出を果たした。 写真提供:JJRU OPEN部門 そして、OPEN部門。大会最注目のこの部門には毎年ドラマがあり、“波乱の展開”という形容も毎度のことではあるが……その中でも、今年は誰がこの結果を予想できただろうか。 3位はWest地区「同志社大学 S'il Vous Plait!」より『SHOWMEN TOPPER's』。今年は一際猛者揃いの敗者復活戦を勝ち抜き、勢いそのままに3位入賞! まるで人形劇を見ているようなコミカルさの中に、目を惹くしなやかなアクロバットやスピード。オーディエンスの感情をそのまま反映させたような演者の“ショーマン”シップあふれる表情が、審査員そして観客の心を掴んだ! 写真提供:JJRU なお、敗者復活を遂げたチームが入賞するのは、2021年『Roar』、2023年『黄金パンダ艦隊』と、現行選出ルールに移行してからこれで3度目となる。これぞデライトならでは。予測不能な展開を生み出す学生の熱量に、これからも期待だ。 続く2位も、なんとSHOWMEN TOPPER'sと同団体であるWest地区「同志社大学 S'il Vous Plait!」より『YESMAN』が入賞!!ロープを物干し竿に見立て、優雅にジャケットを着るところから始まるショー。ステージを縦横無尽に駆け巡り、心地よく流れていくような技の応酬が、次第にショーの“テンポ感”を加速させていく。クライマックス、ロープを抜いていない5エイトの長尺にわたる3倍はまさしく今大会のハイライトだろう。審査員たちからの“YES”を獲得し、同団体からは初となるNDDLの舞台へ、何と2チームが立つことになった! 写真提供:JJRU そして栄えある優勝に輝き、トロフィーを掲げたのはEast地区「東京大学 D-act」より『NoA-NoA』!! 写真提供:JJRU これまたコミカルそしてファニーな動きの中に、個々の技とパーソナリティが光る。「他との差別化を意識した」と本人たちが述懐するショーは、単なる技の“火力”で勝負するだけでない、メンバーのあらゆる特徴を投影させたものに。クスッと笑うような演出の次の瞬間、高い精度の技でどよめきが起こる、ジェットコースターのようなショーケース。感情をスリリングに大きく揺さぶりながらも、部門内唯一のノーミスでパフォーマンスを締め括り、堂々たる一位に!全体的にも“関西勢”の躍進が目覚ましいなか、関東勢の底力を見せる形となったNoA-NoA。来年のJapan大会も引き続き関東地区にて開催されることとなった。 なお、NoA-NoAの選手たちへのインタビューが本記事の末尾に掲載されている。“ジャイアントキリング”を果たした彼らの、今大会に挑むまでの驚きの背景やショー制作の過程を是非ともご一読いただきたい。 もう「なのに」の時代ではない 審査員も大会後の総評で述べていたように、今大会は女性プレイヤーの躍進を一際感じる回であったように思う。また、高校以前からダブルダッチに触れている“経験者”たちがシーンで活躍を見せる一方、今回優勝した『NoA-NoA』はチームの半数以上が、3位の『SHOWMEN TOPPER's』に至ってはチーム全員が“未経験者”というのも大きな特徴だ。 「女性なのに」パワフルな技で勝負を挑む、「未経験者なのに」大会で成績を残す……。“常識”を破壊した先にある時代の変容が、新しい景色のダブルダッチシーンを切り拓きつつある今──もう「なのに」の時代ではないのだ。そんななか、Double Dutch Delight Japanは来年、記念すべき20周年大会を迎える。ダブルダッチ、ストリートシーンが揺れ動く今。私たちが次に目の当たりにする景色は、一体どのようなものなのだろうか。 波乱の結末を迎えた2024シーズン。Delightは幕を下ろし、NY行きの切符を掴んだ選手たちの戦いは続いていく。しかし、次のDelightに向けた戦いは、もう始まっているのかも知れない──。 写真提供:JJRU OPEN優勝『NoA-NoA』へインタビュー! 優勝した『NoA-NoA』左から マッスー, マイト, コト, ミズノ, タダ / Photo by YAMADAI ■「勝ちにこだわらない」 ──まずは優勝おめでとうございます。今のみんなのお気持ちを聞かせてください。 コト本当に正直な飾らない言葉でいうと「ええっ」という驚きです。私たちは「自分たちが喜べる、楽しいと思えるパフォーマンスをしよう」ということで、とにかくJapanのステージで魅せきることを第一に考えてきました。正直、勝ちにはあまりこだわっていなくて。優勝で自分たちのチーム名を呼ばれたときも、驚き過ぎて「え…?」という感じでした。その瞬間、私たちが一番静かだったと思います(笑)。 ──ただ、部門内唯一のノーミス(ミスのない演技)でしたね。 コト演技が終わったあと、私たちの所属サークル「D-act」の仲間で集合写真を撮影したのですが、その時に仲間たちが本当に喜んでくれて。それが嬉しかったですし、続くNDDLに向けても頑張らないといけないなと強く思っています。 ──先ほど「勝ちにこだわっていない」と話してくれましたが、その中でもこうして結果に繋がったのはなぜだと考えていますか。 ミズノコトが言ってくれた「自分たちが楽しむ」ということに加え、「お客さんを巻き込んで笑顔にさせる」ということも大切にしてきたんです。むしろ「お客さんが楽しんでもらえるから、自分たちも楽しい」という。 ──なるほど。結果そのものより、観客に意識の重点を置いていたということですか。少し時間軸を戻して伺いますが、まずパフォーマンスを披露する前から聞こうかな。どういった心境でしたか。緊張した? コトずっと緊張していました。出演順も一番最後だったので(笑)。練習場で他のチームの様子を見ていて、もうみんな攻めに攻めていたパフォーマンスで。 ──そうだよね。それで、パフォーマンスをやっている最中はどうでしたか。 ミズノみんな緊張していましたが、僕はいい感じの緊張感ではあったと思います。「本番で良いショーできるな」という。ミスのない演技を披露できて、終わった後は本当に嬉しかったですね。 コト「Japanの舞台でミスのない演技を披露して、観客席のほうを見る」というのは自分たちが思い描いていた最高の景色だったので…。これがまさか、この大舞台で達成できたということが最高でした。 ミズノコーチ陣や支えてくださった方々への恩返しをしたい!という思いが強かったので、あの瞬間は安堵感と喜びでいっぱいでした。正直もう何位でもよくて、とにかく「やりきった!」という気持ちでした。 パフォーマンス 最後のポーズ / 写真提供:JJRU ──大トリでノーミスの演技をして、大歓声の中で喜びあうなんて最高だな。 マッスーパフォーマンス中は、正直僕はお客さんの方はあまり見えなくて(笑)。もうとにかく、前を向いて良い表情をしよう!というパフォーマーとしての気持ちが強かったですね。終わってから歓声が聞こえてきて、「やりきったんだな」という実感がとても嬉しかったです。 ■味わった劣等感、そしてチーム結成 そんなNoA-NoAの5人だが、チーム結成は2023年末。元は別々のチームで活動していたが、各々のチームで方向性が異なったことが理由で解散に至ってしまったという。その中で、昨年のDelight Japan 2023では同所属サークルより『Bølge』が優勝、そして同期にあたる『黄金パンダ艦隊』が3位に入賞しNDDLに進出。先輩そして同期の大躍進に奮い立った彼らは、覚悟を決めてチームを再結成したという。 ミズノスポーツをやっている人はみなそうだと思うのですが、僕も負けず嫌いなので(笑)。やるなら勝ちたい、勝つしかないし「勝つつもりがないなら解散しよう」という話し合いをみんなでして、結成に至りました。 コト私は実は小学生のときにダブルダッチをやっていたのですが、その当時の先生がとても厳しい方だったんです。ミスがなくなるまで帰れないとか結構ザラで。ただD-actに入って最初に組んだチームは、その当時の空気感とは違った。やっぱりやるなら本気でやりたいし、何かを得るためには何かを捨てなきゃいけないなという気持ちもあった。1年前に『Bølge』や『黄金パンダ艦隊』を見て、改めてその事実を突き付けられました。 タダ『黄金パンダ艦隊』は同期だったんですが、“パンダの代だよね”って言われるのが悔しくて。やっぱり勝ちたいという思いが5人それぞれにあって、意気投合してこのチームができました。 ──話を聞いていて、相当な覚悟のもとにチームを結成したんだなぁと感じました。 ミズノ 『黄金パンダ艦隊』も敗者復活から勝ち上がって3位に入り、一気にみんなが注目するようになりました。凄まじい努力をしていた同期たちを横目に、自分たちは何をしてるんだろうと。将来「自分はダブルダッチをやっていました」と言うなら、やはりその証をちゃんと残さないとなと思いました。 Japan大会前、『黄金パンダ艦隊』からもらったという手紙・お菓子と、後輩による自作のステッカー 並々ならぬ覚悟を持ってチームを結成した5人。しかし筆者は一つの“矛盾点”に気づく。 ──最初にコトが「勝ちにこだわっていない」と答えてくれたと思うのだけど、結成当初のエピソードを聞いていると、かなり勝ちに対して相当な覚悟を決めていたように伺えます。途中で心境が変わったのかな? どのような流れを経て、そういう思いに至ったのだろう。 ミズノ実は、ここでの「勝つ」というのは「Japanのステージに立つこと」でした。僕らってコトとマッスー以外、ダブルダッチ未経験者なんですよ。そしてコトも小学生のときに一瞬やっていたくらいで。ただ、周りのチームやサークルには経験者たちが大勢いる。しかもみんなかなり上手い。そこで「優勝」というのは、さすがに非現実的だったんです。 ──なるほど。確かにこのシーンの状況を見ていたら、未経験者がほとんどのチームで「優勝」というのは思い描きづらいかもね。 コト“身の丈にあった”じゃないけど…。もちろん「勝ちたい!」と結成したことは事実ですが、じゃあ現実的な目指せる目標ってなんだろうと考えたとき、やっぱり「Japanのステージに立つことじゃないか」と。正直この結果は驚きもありますが、その良い塩梅の目標設定ができていたことも、こうしてトロフィーを頂けたことの理由の一つなのかなとも思っています。 写真提供:JJRU ──でも逆に、地区予選を通過した時点で当初決めた目標は叶っていたなか、こうしてノーミス、そして最高の結果が出たことは素晴らしいなと思います。 ミズノ 正直、地区予選を突破した段階で、最初はすごい満足だったんです。でもコーチをはじめ、周りの方々の支えと応援が本当に温かくて。「じゃあ頑張ろう!」と、支えてくださる周りの方々への恩返しをしていこうというのは、僕らのJapanへのモチベーションでした。 マッスーこの練習期間、確かに“慣れ”もありました。ちょっと満足しちゃったよね、やる気でないねという瞬間もあって。でもこの舞台って多くのダッチャーが憧れにしているものだし、立ちたくても立てない人もいる。僕らもJapanは一番の憧れのステージでした。その舞台に立たせてもらうからには、当然責任もある。とにかく妥協したくないし、後悔したくない。だからJapanまでの過程で言い合いも少しあって、雰囲気が悪くなった瞬間もありました。でもそこに立つからには、周りの人たちにも評価してもらえる演技をしなければいけないなと思ったんです。 ■秘密の“ダブルダッチノート” そうして掴み取った優勝の2文字。まさしく彼らの“ジャイアントキリング”は、ダブルダッチの歴史にも爪痕を残したことだろう。では、その肝心のパフォーマンスの内容はどのように生み出されたのだろうか。 マイト今回のパフォーマンスは個人個人のキャラ付けをしっかり行いました。かつ、お客さんたちにも伝わりやすいようになっているかなと思います。 マッスー一人一人のプロフィールを徹底的に書き出したんです。5人分全員、それこそ出身大学から性格の部分まで(笑)。その上でできることを考えて、例えばコトなら体格の小ささを生かして、担ぎ上げて3倍を通すとか、タダはキャラに振り切って、エンターテイナーになってもらうとか。そこをどのように表現できるか考えたとき、“あのムーブ”が生まれたんですよね。 “あのムーブ”の瞬間。タダ(右)側のロープにご注目 / 写真提供:JJRU マッスー他にも「ミズノは破天荒だから明るく派手に登場してもらおう」とか、「マイトはトリッキングをやっているから、その要素を入れてスーパーマン的なキャラになってもらおう」みたいな感じでした。 コト「他のチームがマネできない」ということが私たちの強みの一つだとは思っています。逆に“技やムーブの上手さや強さ”で勝負すると、他のチームの方が優れていると思うんです。“隙間産業”というやつですね(笑)。 ノートより一部抜粋。チーム全体の方針も記されていたほか、ライバルチームをチーム独自の基準で「x軸」「y軸」のグラフに反映させ分析したものもあった。 ──「他との差別化」というところに引き絞って、人が登っていない山に登ろうと言うことだ。逆にその個々のプロフィールを書き出していて、みんな異論はなかった? タダ基本的には概ね同意だったんですが、ノートに「ケチ」って書かれたときはちょっと腹立ちましたね。 (一同爆笑) コトいくら誇張して書いていたとはいえ、あれはかわいそうでした(笑)。 タダの記載箇所の一部分。このほか「顔芸や歌が上手い」など、パーソナルな面についても記載されたものがメンバー人数分存在 ■これからも、後悔しないように 和気藹々と進んでいくインタビュー。話し手までも巻き込んで楽しませる彼らの持つ雰囲気に、冒頭の「お客さんを巻き込んで……」という言葉を思い返す。優勝という大躍進の結果を果たした一因を垣間見た。最後に、彼らが目指す“これから”について──。 タダ今後の人生でそういった機会ってなかなか無いことを噛み締めていて。「後悔しないように」という思いが、まだまだ続いていくのだなと思いました。 コト終わってゆっくり話し合いの場を設けたいとは思っているのですが、「NoA-NoAとして最高のパフォーマンスを」という目標は、今後もみんな変わらないのではないかなと思っています。やるなら妥協はしません。Japan以上に魅力的なショーを披露したいと思います! Photo by YAMADAI 大会概要 『Double Dutch Delight Japan 2024』日時:2024年 10月27日(日)会場:神奈川県川崎市・カルッツかわさき主催:一般財団法人日本ジャンプロープ連合(JJRU)共催:川崎市協賛:コムテック株式会社 / カシオ計算機株式会社 / 株式会社JTB主管:日本学生ダブルダッチ連盟(JSDDL) / OVER THUMPZ
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skate「挑戦こそが我が人生」誰も成し遂げたことのない形で世界の高みへ挑戦し続ける“若手スケーター番長”櫻井壱世2024.10.24先日のパリオリンピックでも日本人選手たちが大活躍し、その人気や注目が止まることを知らない「スケートボード・パーク種目」。日本人女子のレベルは東京大会からパリ大会を経て盤石なものになっている一方で、近年急激なレベルアップを遂げているのが日本の男子カテゴリーだ。そんな日本人男子選手の中で世界最高峰の舞台へ挑戦を続けており、弱冠15歳ながら世界大会で銀メダルを獲得した日本人若手スケーターがいる。 それが先日エストニアのタルトゥで行われたヨーロッパ最大級のエクストリームスポーツイベントとも言われる世界大会「Simple Session 24」で銀メダルを獲得した櫻井壱世選手だ。日本国内ではパリオリンピック日本代表である永原悠路などと肩を並べ「番長」の呼び名で認知されている若きトップスケーターの一人。今年から海外の大会に転戦し始めた彼だが、なんと出場2大会目となる今大会での快挙に世界からの注目が集まっている。 今回はそんな大注目の若手スケーターである櫻井選手にインタビュー。「Simple Session 24」でのストーリーはもちろんのこと、彼がスケートボードを始めたきっかけから世界最高峰で戦う上で感じていること、そして「挑戦こそが我が人生」という言葉を胸に挑戦を続けている彼の今後の目標と夢について聞いた。櫻井壱世(さくらい・いっせい) 以下: I 初出場となった世界大会「Simple Session 24」で銀メダル獲得。世界のトップに肩を並べ始めた今の気持ち Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Nauris Dollins - 先日の「Simple Session 24」で銀メダルを獲得した今の心境を聞かせてください。I:今年2月のドバイの世界選手権「WST Dubai」では自分の滑りを全然見せられなかったので、この大会では自分のやりたいことを出し切って、やっと自分の滑りを見せることができて良かったなというのが1番の気持ちです。また今回の結果を得てもっと世界で活躍していけるようになりたいと強く思うようになりました。 - その「WST Dubai」の優勝者やオリンピアンなど世界大会での決勝常連のトップ選手たちと一緒に表彰台に乗った今大会ですが、彼らと肩を並べてみてどう感じましたか?I:それこそ今回は2大会のオリンピアンで「WST Dubai」でも優勝したスペインのダニー・レオンや、東京オリンピックでブラジル代表だったペドロ・キンタスとも実際に一緒に滑って競い合いましたが、大会の時は別にそんなに緊張もせず「楽しい!」って感じでしたし、大会が終わったらもうみんなと仲良くなっていたのですごく楽しい大会でした。また小さい頃からずっと大好きだったベン・レイボーンっていうスケーターがいるんですが、「Simple Session 24」ではその人と会うことができてとても嬉しかったです。 Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Nauris Dollins - 実際にそういったレベルの舞台で滑ってみて自分のパフォーマンスはいかがでしたか?I:正直ドバイの世界選手権の時は全然何も決められなくて悔しい思いをしたのですが、今回は結構決められたので結果的には2位でしたが勝てる自信は結構ありました。あとはスケーター同士みんな仲が良いので、大会中もバチバチになることもなくて、お互いにコミュニケーションを取りながらやっていたので、ライバルみたいな感じもあまりせず滑ることができました。なので目標としていた選手たちと一緒に滑って自分のパフォーマンスを見せることができて嬉しかったし楽しかったです。 - 今回の結果に繋がったライディングやトリックがあれば教えてください。I:クオーターのオーリーアップの途中でやった「アリーウープバックサイドディザスター」はできて良かったなと思いますし、その後の「ステールフィッシュグラブ」から「フロントサイド360」に繋いで「ボディバリアル540」の3コンボは今回の結果に繋がったライディングだと思います。自分はコンボが得意なので本番でメイクできて良かったです。 Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Nicolas Bouvy - Simple Sessionはパークスタイルだけではなくストリートの選手とも一緒に戦う割と結構珍しい大会だと思うのですが、普段一緒に滑らないジャンルのスケーターと滑るのはどんな感覚でしたか?I:僕自身、実はAJSAが主催しているストリートの大会にもそこそこ出ているので、このSimple Sessionではそんなに気になったことやいつもと違う感覚は無かったです。 - そうなんですね!ちなみに今はパークスタイルに力を入れて大会に出ていますが、今後はアメリカのジャガー・イートンみたいなストリートとパークスタイルの二刀流も視野に入れていたりするのでしょうか?I:はい。ジャガー・イートンみたいなストリートとパークのどちらでも世界で活躍できるようなスケーターになりたいです。ロサンゼルスオリンピックの次のオリンピックではパークもストリートも両方で挑戦できれば良いなと思っています。でもまずはパークでオリンピックに出たいです。 スケートボード1つで国境を超えられる力に魅力を感じた。 - スケートボードを始めた経緯を聞かせてください。I:スケートボードを始めたきっかけは、父がサーフィンをしているのですがそのオフトレでスケートボードを昔からやっていたこともあって小さい頃から滑っているところをよく見ていて、一緒に付いて行った時に父に乗せてもらったのが始まりです。自分の記憶がある頃にはもうスケートボードに乗っていたので始めたのは3歳位の頃だと思います。 - それから何歳ぐらいの頃から大会に出始めたのでしょうか?I:始めた年と同じ3歳の頃に宮崎のAJSAに出たのが最初だったのですがそこでボロ負けして、それから練習を重ねて8〜9歳から本格的に大会に出始めました。それからはちょっとずつですが難しい技もできるようになって勝てるようになっていき、2018年に出たFLAKE CUPや広島であったFISEのジュニアクラスで優勝したこともきっかけで、より競技としてのめり込んでいって今があるという感じです。 Fise Hiroshima 2018. Hiroshima, Japan. ©Photo/Cedric De Rodot - ちなみにそんな櫻井選手が思うスケートボードの魅力とはなんでしょうか?I:スケーターひとりひとりがリスペクトし合っていて、スケートボード1つで国境を超える力があるところだと思います。そういった部分はこの前のドバイの世界選手権やSimple Sessionに出て強く感じました。スケートボードのカルチャーの部分でもあると思いますが、本当に国籍関係なくみんなお互いが仲良くて高め合いながら競技ができるところもスケートボードの魅力だと思います。 意識しているのはスタイルと完成度。櫻井壱世の強さの秘訣とは Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Nauris Dollins - 普段はどこでどんな練習をしていますか?I:普段は「トレジャーアイル」っていう僕の父とか仲間達が集まって作ったスケートパークに、サイズは小さいのですがゴリゴリな「漢前BOWL」があるのでいつもそこで練習しています。基本的には水曜日以外はいつもトレジャーアイルで滑っていて、水曜日はトレーニングをしています。 - そうなんですね。大会遠征の時はもちろんだと思いますが、他のスケートパークに乗りに行く時はどこに行くことが多いですか?I:九州だったら「アダプト」っていうバートランプや「古賀スケートパーク」によく行きますし、関東に行くことがあれば神奈川県の鵠沼とか茨城県の笠間にある「ムラサキパーク」のようなコンクリートパークに行ったり、この間は有明にある「Livedoor アーバンスポーツパーク」にも行ったのですが、基本的にはコンクリートパークやバートランプに練習しに行くことが多いです。 Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Nauris Dollins - 練習や大会で意識していることはありますか?まず練習の前はいつも必ずストレッチをしっかりしています。あと滑っている時は手の指先まで一つ一つの技の形にこだわっていて、メイクした映像を見返してはどうしたらもっとカッコよくなるかを研究して、少しずつ改善しながら自分の理想の形になるまで何度も練習しています。僕は技の見た目も大事だと思っているので、単純に難しい技をするだけじゃなくて特にスタイルを重視して滑るようにしています。 一方で、大会の時はいつも「絶対表彰台の上に立つ!」という気持ちで挑んでいたり、大会中は「自分のやりたいことは全部やる!」と思いながら滑っています。それでも今まで結構悔いが残る結果になってしまうことも多かったんですが「必ず次に繋げる!」という気持ちでやってきました。大会前はあまり他の人の滑りは見たりせずにストレッチしながら1人の時間を大切にしています。 Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Karolis Damauskas - 櫻井選手の得意なライティングやトリックについても教えてもらえますか?I:トリックで言うと「フロントサイドステイルフィッシュグラブ」とか、色々な種類の技で「540」をするのが得意です。ライディングでは色々な技を各セクションで連続で決めていくコンボ系が得意で、あとは誰もしないようなラインで滑るのも得意なところです。 - ちなみにそんなライディングやトリックも含めて、櫻井選手が自分で感じているスケーターとしての強みはどんなところでしょうか?I: 一つ一つの技のクオリティが他の人よりもちょっと高かったり、ストリートとパークをどっちも滑れるところや、かっこいい滑りをいつも追求してるところだと思います。地元の「トレジャーアイル」でいつも滑っていることも今の自分に必要不可欠な部分なので強みの一つだと思います。 - 地元で練習できているのが強みということですが、地元で応援してくれる人たちはどんな存在になっていますか?I:トレジャーアイルが製作してくれている大会ウェアで、いつも着ている青シャツのメインロゴの「手羽先番長」は僕が小さい頃からサポートしてくださっている宮崎の会社なので感謝しています。僕の国内大会での呼び名が「番長」と定着したきっかけになったのもこの会社で、スケートボード業界では認知してもらっています。 Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Nikita Turok - そういえば今回のSimple Sessionでもコメンテーターの方々からそのウェアを見て「Leader of chicken wings!」と何度も呼ばれてましたね。日本だけでなく海外でも認知され始めてますね! 今年から世界へ本格的に挑戦。最高峰を舞台に戦う中で感じることとは Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Blair Alley - 改めてこれまで世界のトップ選手と戦ってみて感じたことはありましたか?I:今年から海外転戦を始めて、2月のドバイの世界選手権が初めての大会で、今回のSimple Sessionが2回目だったのですが、海外の選手たちは練習の時間が限られてる中で、初めて滑るパークに自分を慣らすのがすごく早いなと感じました。僕自身も普段は国内だと大会練習日が移動日になることが多いので、短い練習時間の中で慣らすという意味では元々早い方と思っていたんですけど、この前のドバイの世界選手権で特設のコースを滑った時は思ったより難しくて苦戦した中で、 海外の選手はすぐ慣らしていたので早くて正直「やべえ。」って思いました。 - 世界で戦ってみた中で櫻井選手の思う日本と世界で違っている部分を聞かせてください。I:この前のドバイの世界選手権のコースは、日本のコースと比べるとアールが緩くて大きい感じだったのでその違いに苦戦しました。また大会以外で言うと、この前のエストニアの時はデパートの中でスケボー乗ったりしていても普通にオッケーみたいな感じで、日本では全然ダメなことが向こうでは大丈夫だったりしたのでその点は全然違いましたね。 - 今後の世界でもっと戦っていくために自分に必要だと感じていることがあれば教えてください。I:まず英語をもっと話せるようになりたいですし、今は毎朝走ってるんですけどもっと持久力も付けたいと思っています。また海外の選手たちと比べて大きく違うところは筋力で、筋力があるとないとではライディングのダイナミックさとかスピードも結構変わるのでもっと強化したいです。あとは誰もしないような技をどんどんまた練習して習得していきたいです。 宮崎の若きスケーター番長が目指す今後の目標と夢 X Games Chiba 2023. Chiba, Japan. ©Photo/Bobby Schaub - 残りわずかになった今シーズンと、来シーズンについての目標を聞かせてください。I:今シーズンはまず今月10月の日本選手権で優勝することが目標で、来シーズンはまたオリンピック強化指定選手に入って世界選手権とか色々な世界大会で良い結果を残したいです。 - 4年後のロサンゼルスオリンピックに向けても意気込みがあれば聞かせてもらえますか?I:まだ具体的にロサンゼルスオリンピックに向けた準備をしているわけではないですが、スケートボードのレベルが上がっている中で世界に置いていかれないように新しい技もできるようになりたいですし、まずは世界でトップになれるように頑張っていきたいです。あとロサンゼルスオリンピックに向けての思いとしては、男子パーク種目はまだ日本人はメダルを取っていないので日本人初の金メダルを取ることを目標に練習に取り組んでいきたいと思っています。 -ちなみに日本のスケートボードのレベルも最近特に上がっていると思いますが、実際世界で戦っている櫻井選手から見てどうでしょうか?I:年々どんどん上がっていると思います。世界のトップにもどんどん近づいてると思いますし、この前のパリオリンピックはユウロ(永原悠路)だけが日本代表でしたが、次のロサンゼルスオリンピックでは多分日本人3人くらいいけるんじゃないかなって思います。 Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Karolis Damauskas - 櫻井選手にとってスケートボードとはどんな存在なのかも聞かせてもらえますか?I:あまり考えたことはなかったのですが、僕にとってスケートボードは「挑戦」ですかね。好きな言葉が「挑戦こそが我が人生」っていう言葉なんですけど、今はパークスタイルの選手として活動していますが、ゆくゆくはそれ以外のストリートとかバートにも挑戦して三刀流を目指したいと思っているので、僕にとってスケートボードは「挑戦」です。 -ちなみにそのストリートとかバートの大会にも本格的に挑戦するタイミングって具体的な予定はありますか?I:まずはパークで日本で1位になって、世界選手権でも良い順位に入れるようになったらストリートやバートにも挑戦していきたいなと思っています。 Water and Sewer Bureau. Kitakyusyu, Japan. ©Photo/ Hozumi Yamada - 将来目指しているスケーター像はありますか?I:大会ではたくさん結果を残したいし、X Gamesにも毎回招待されるようになりたいです。またZ-FLEXライダーとして映像もたくさん残して、世界の色々なスケーターはもちろんのこと、スケートボードをしてない人たちにも知ってもらいたいと思っています。そしてもっと知名度を上げて、いつか地元宮崎で世界で活躍しているスケーターたちを呼んで世界大会を開催したいです。でもその前に全国のスケーターや世界のスケーターたちにも地元宮崎の「トレジャーアイル」に来てもらって一緒にセッションしたいですね。たくさんのスケーターが滑りに来てくれることを楽しみにしています。 櫻井壱世プロフィール Simple Session 2024. Tartu, Estonia. ©Photo/Janne Jusma 2009年1月20日生まれ。宮崎県宮崎市出身のスケーター。サーフィン愛好家の父の影響で3歳の時にスケートボードを始める。8〜9歳の頃から本格的に大会に出場し始めると、2018年に出場した「FLAKE CUP」や「FISE」でのジュニアカテゴリー優勝を皮切りに国内での主要大会で数々の好成績を残す。2023年の「X Games Chiba 2023」には招待選手として出場するなど海外選手にも認知されるようになると、今年から本格的に海外の大会へ転戦を始める。初めて出場した世界大会の「WST Dubai」で望んだ結果を残せず悔しい思いをした後、先日出場した「SIMPLE SESSION 24」では並いる世界の強豪スケーターを相手に見事銀メダルを獲得。「スケートボードは挑戦」と語る櫻井は2028年ロサンゼルスオリンピックで日本人初の男子パーク種目メダル獲得を目指している。スポンサーは手羽先番長、Treasure Isle、Z-FLEX SKATEBOARDS JAPAN、FarEastSkateNetwork、187killerpads、ASICS SPORTS STYLE、NUANCE.、Green Marine Beach Service.
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others日本最大級“入場無料”のアーバンスポーツの祭典 YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’24 世界を熱狂させたトップアスリートが横浜に集結!2024.10.2311月9日(土)・10日(日)の2日間、横浜赤レンガ倉庫イベント広場にて開催する『YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL’24(YUSF ’24)』の第1弾コンテンツを発表! 会場内で開催されるスケートボード大会に、世界で活躍する吉沢恋選手・白井空良選手の出場が決定。そのほか、BMXフラットランドやダブルダッチ、パルクールの各大会に、昨年大会での優勝者の出場が決定するなど、今回もハイレベルなパフォーマンスに期待! また、カルチャーマーケットや連携イベントの企画も用意されている。横浜赤レンガ倉庫を中心とする一帯に、ストリートカルチャーが一堂に会し、朝から夜まで「観る・体験する・食べる・飲む・遊ぶ」を存分に楽しめる。 コンテンツラインアップ 【アーバンスポーツ】 ©Yoshio Yoshida/YUSF スケートボード - SKATE ARK2017年に誕生し、現在では世界で最もレベルの高い“世界大会”として認知される「ARKLEAGUE」の1つ。ライダーが創るライダーの為の大会は、世界各国のライダーから賞賛される大会となっている。パークやバーチカルなど様々なスタイルがあるスケートボード。 そのうち日本人選手が世界のトップレベルで活躍している、町中にあるような会談やレールなど障害物のあるコースで競うストリート種目を実施。2022年、2023年に続き、YUSF ’24でも世界で活躍するトップスケーターの出場が決定。 ■PICK UP選手 吉沢 恋 選手(神奈川県出身・2009/09/22生まれ)2024パリオリンピック 女子ストリート 金メダル 白井 空良 選手(神奈川県出身・2001/11/03生まれ)2024パリオリンピック 男子ストリート 4位2024 X Games Chiba 男子ストリート 優勝 © HAMASHOW/YUSF ブレイキン - FREESTYLE SESSION JAPAN1997年アメリカで始まった世界一のCREWを決める伝説のブレイキンバトル「Freestyle Session」は、世界で最もリスペクトを集め、日本人のみならず多くのBBOY・BGIRL達に多大な影響を与えてきた。アメリカのみでの開催から、現在では世界大会へと発展し、各地で盛り上がりを見せている。日本では2002年にスタート、そして2022年のYUSFにて4年ぶり復活。世界レベルのBBOY・BGIRLたちが一堂に集いハイレベルなバトルが繰り広げられる。昨年同様にクルーバトル形式を採用し、日本一を決定する。 BMXフラットランド - FLAT ARK2013年に誕生し、現在では世界で最もレベルの高い“世界大会”として認知される「ARK LEAGUE」の1つ。ライダーが創るライダーの為の大会は、世界各国のライダーから賞賛される大会となっている。 YUSFでは2022年・2023年と開催。昨年末にはFLAT ARK 10年の節目を記念し 、日本野球の聖地「阪神甲子園球場」の100周年記念事業の1つとして、世界17ヶ国のトップライダーが集結し「FLAT ARK 2023 in 阪神甲子園球場」を2日間貸し切りで開催した。 ■PICK UP選手 片桐 悠 選手(新潟県出身・2005/04/17生まれ) Circle Of Balance 2022 準優勝 X Games Chiba 2023 優勝 鈴木 仁菜 選手(東京都出身・2007/07/08生まれ)2024 UCI World Cup 江ノ島大会・モンペリエ大会 優勝 2022・2023 FLAT ARK Girls class優勝 © Kazuki Murata/YUSF ダブルダッチ - THE ONE’S2012年に誕生したダブルダッチ 1on1 BATTLE [DOUBLE DUTCH ONE'S]。12年の時を経て数々のDOUBLE DUTCH ONE’Sの顔となるJUMPERが誕生した。その“THE”DOUBLE DUTCH ONE’Sなプレイヤーが集結し、頂点を決める戦いをTHE ONE’Sと呼 ぶ。今大会では、これまでのDOUBLE DUTCH ONE'S FINAL 優勝者が一挙集結!TOP16トーナメント方式で開催。 ■PICK UP選手 KO-YA 選手(神奈川県出身・1990/02/04生まれ)DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2022 MEN’S SECTION 優勝 イワネスインセイン 選手 (東京都出身•1994/08/19生まれ)DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2023 MEN’S SECTION 優勝 DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2024 MEN’S SECTION 優勝 Elina Mizuno 選手(東京都出身・1993/02/28生まれ) DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2023 WOMEN’S SECTION 優勝 © Kazuki Murata/YUSF パルクール - ONE FLOW BATTLE 2024 -Final round-世界が注目する、究極のパルクールバトルイベント!トレーサー(選手)達は、10秒間のソロムーブに全てを賭け、その瞬間にしか生まれない唯一無二のムーブ=最強のワンフローを繰り出す!スーパートリック、ビッグジャンプ、なんでもあり!限られた時間の中で、いかに個性とスキルを表現できるかが勝敗を分ける!1vs1のトーナメントバトルを勝ち抜くのは誰だ!? ■PICK UP選手 宮﨑 裕来 選手(大阪府出身・2002/05/05生まれ)TOKIOインカラミ所属 ONE FLOW BATTLE 2023 年間チャンピオン 関 雅仁 選手(香川県出身・1996/04/15生まれ)TOKIOインカラミ所属 2023 第4回パルクール日本選手権 優勝 大貫 海斗 選手(千葉県出身・2003/03/05生まれ)TOKIOインカラミ所属 ONE FLOW BATTLE 2024 SINGAPORE・OSAKA 優勝 © Kazuki Murata/YUSF パルオニ - パルオニJAPAN CUP 2024競技の専門性によらない、誰でも行う「あそび」を競技化!指定されたフィールドに、安全面に配慮かつ、運動機能を自然と向上させるように設置されたキッズ用の障害物(オブスタクルス)を使い、1番鬼ごっこがすごい(逃げる+捕まえる)のは誰かを競う! YUSF ’23にて初開催した『パルオニJAPAN CUP』に続き、『パルオニJAPAN CUP 2024』を開催!カテゴリーやエントリー方法などの詳細は、YUSF公式WEBサイトにて。 3人制バスケットボール 3x3 - IMPACT – 3x3 TOURNAMENT国内最大級となるNEW BIGトーナメント「IMPACT – 3x3 TOURNAMENT」がYUSF特設コートで初開催決定!記念すべき第1回チャンピオンの栄冠はどのチームへ!? バイクトライアル - TRIAL BIKE SHOWトライアルは、ライディングテクニックの正確性、ライダーとマシンの信頼性を競うモータースポーツです。時間のコントロールはありますが、スピードを競う競技ではないところが、他のモータースポーツとはちょっとちがう魅力です。トライアル競技のデモでは、ライダーが専用のオートバイを駆り、コース途中に設けられた障害物を乗り越えながら、技の正確性や人間とマシンの信頼性を競う様子を披露。 ■PICK UP選手 小川 友幸 選手(三重県出身・1976/10/04生まれ)MFJ全日本トライアル選手権シリーズ 2013-2023 国際A級スーパークラス チャンピオン ビーチバレーボール - ジャパンビーチバレーボールツアー2024 第10戦 グランドスラム 横浜赤レンガ倉庫大会ビーチバレーボールの国内最高峰ツアー「ジャパンツアー 横浜赤レンガ倉庫大会」がYUSF会場内で開催!コート上の2人が縦横無尽に裸足でボールを追いかけ、駆け引きをしながらボールをつなぐ究極のビーチスポーツ!砂の上の熱い戦いを見逃すな! ©YUSF キッズワークショップ知らないスポーツだからこそ、この機会に「アーバンスポーツ」にチャレンジしてみよう。もしかしたら、楽しすぎてハマっちゃうかも。やって楽しめるのもYUSFならでは。※実施予定種目は調整中です。 【カルチャーマーケット】ファッションやカルチャーを体験できるショップやブース、美味しいフードやドリンクなど、盛りだくさんのラインアップを取り揃えます。1日中「食べる・飲む・遊ぶ」をお楽しみいただけるブース・ショップの一部をご紹介します。 Lazor Zone Yokosuka海外でとても人気のある、遊びながら運動ができるシューティングスポーツゲーム。 お子様は5歳からご参加でき、FPS(ファーストパーソンシューター)をリアルに体感できる次世代の鬼ごっこ。1ゲーム(5分)1,000円(税込)/人。場所:横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール 特設フィールド PostCoffee®️「ライフスタイルを進化させる」をビジョンに、コーヒーのサブスクリプションや国内最大級の美味しいコーヒーのショッピングモールをローンチ。国内外30店以上の有名コーヒーショップのコーヒー豆と、世界20カ国以上の自社焙煎コーヒー40種類以上をラインナップ。扱う豆はすべてスペシャルティコーヒーです。 EL CAMION by T.Y.HARBOR Brewery東京・天王洲の老舗ブルワリーT.Y.HARBOR Breweryの新鮮で美味しいビールを是非お楽しみください! スペシャルコンテンツ アーバンスポーツ競技やカルチャーマーケットのほか、ライブエンターテインメントフェスティバル「Live!横浜」との連携イベントなど、YUSF ’24では様々なスペシャルコンテンツを準備しています。こちらもご注目ください。 三菱商事都市開発株式会社 presents 吉沢恋トークショー2024年7月、まだ記憶に新しいパリでの国際大会にて、見事金メダルを獲得した吉沢恋選手のスペシャルトークショー。 開催日時:11月9日(土) 場所:スケートボードエリア内 参加料:無料 ©(株)JOL © 一般社団法人パルクール鬼ごっこ協会 Live!横浜 - YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL '24 サテライトステージ 「Live!横浜」との連携コンテンツとして、YUSF'24サテライトステージが運河パークに登場!鬼ごっこにパルクールの要素を取り入れた1対1の究極の鬼ごっこスポーツ「パルオニ」やボルダリング、スラックラインが無料で体験できます。 開催日時:11月9日(土)・11月10日(日) 両日ともに11:00~16:00場所:運河パーク参加料:無料 開催概要 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’24(略称 YUSF)会場:横浜赤レンガ倉庫 イベント広場(神奈川県横浜市中区新港1-1)日程・時間:2024年11月9日(土)・11月10日(日) 両日ともに11:00~20:00(予定)※雨天中止。協議の開始・終了時間は各競技によって異なります。入場料:無料※飲食や物販代金は別途必要。一部、有料コンテンツあり。主催: YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’24 実行委員会(株式会社横浜赤レンガ / 明治商工株式会社 / 株式会社ローソンエンタテインメント / 株式会社ゼータ)共催:公益財団法人横浜市芸術文化振興財団協賛:富士フイルム株式会社 / 三菱商事都市開発株式会社 / GoPro合同会社 / サミー株式会社 / プレミアムウォーター株式会社 / 日本たばこ産業株式会社協力: 一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社 OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ / 公益財団法人日本バレーボール協会 / 株式会社HANDOFF メディア協力:スカイA / FINEPLAY
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surf日本のキッズたちにサーフィンを通じて自然を大切にすること、そして夢を与え続けたい「Reo Inaba Meet&Greet Supported By CARIUMA」2024.10.222024年10月18日(金)に大阪府大阪市の「心斎橋BIGSTEP内 特設ステージ&SPOTAKA」 にて、この夏パリオリンピックで日本人最高位の5位入賞を果たしたプロサーファーの稲葉玲王選手と触れ合える「Reo Inaba Meet&Greet Supported By CARIUMA」が開催された。 本イベントは、世界最高峰を舞台に活躍しているプロサーファーでありCARIUMAアスリートの稲葉玲王選手から自身の経験を元に、次世代の子供達へサーフィンやサステナブルに対する想いを伝えるミート&グリートとなった。 オリンピックまでの軌跡がまとめられた「Road To Olympic 2024」の上映 イベント当日は一般の方に無料開放される形で二部制での開催。第一部では心斎橋BIGSTEP内の特設ステージにて、稲葉玲王本人による挨拶とパリオリンピックに向けたドキュメンタリーを含めて撮影した「Road To Olympic 2024」の映像前半を会場内ビックスクリーンで放映。稲葉選手に会うために会場に訪れたキッズサーファーや親子連れはもちろんのこと、会場周辺に買い物や観光で訪れた海外観光客や学生たちなど多くの人々が立ち寄った。 第二部の「SPOPAR」会場でのトークセッションの様子 第二部では場所を同じ建物内に店舗を構えるスポーツショップのSPOTAKAのスケートパーク「SPOPAR」に会場を移して、CARIUMA JAPAN(丸紅コンシューマーブランズ株式会社)の滝本氏とのトークセッション、「Road To Olympic 2024」の上映、さらには来場者とのQ&A、サイン会、写真撮影など、ここでは至近距離で実際に稲葉選手と交流できる場が設けられた。 イベントに駆けつけてくれたCole Yamane(一番右) また当日は「Road To Olympic 2024」の映像制作に携わった映像クリエイターのCole Yamane(コール・ヤマネ)も来場。偶然にも日本で旅行中の彼がイベントに駆けつけてくれた。 Q&Aではキッズサーファーを中心に多くの来場者からたわいもない質問からテクニカルなサーフィン関連の質問まで、気になることを稲葉へストレートにぶつけられ、稲葉本人も質問によっては困惑するも終始笑顔で楽しく質問に答えていた。 なお本イベントの第二部の様子はFINEPLAYの公式インスタグラムでライブ配信を行い、アーカイブ映像も残っているため具体的な内容が気になる方は是非チェックしてみてほしい。 稲葉玲王選手にイベント前に特別インタビューをさせていただいた。 そして今回のイベント開催にあたってFINEPLAY編集部では稲葉玲王選手本人に特別インタビューを敢行。この夏のパリオリンピックの話はもちろんのこと、環境保護やサステナブルな活動を推進するブランド「CARIUMA」との関係、自身の活動を通して次世代の若手に伝えたいこと、最後に今後の活動とこれからの抱負についても聞いた。 稲葉玲王特別インタビュー インタビューに答える稲葉選手と、本人が愛用する「UBA PRO」 日本人選手最高位5位となったパリオリンピックを終えて - 率直に今回初めてオリンピックに出場してみてどうでしたか? 実際に今回オリンピックに出場して、いまだにオリンピックに出たという感覚があまりないのですが、でもやっぱりオリンピックは皆さんにも知られているようなとても大きな舞台で、自分としても今までで1番大きな舞台だったので、本当にすごい良い経験になりましたね。 - 会場がタヒチでフランスから離れていたこともあったからですかね。 そうですね(笑)パリにも行っていないですし、会場にはサーフィンの選手しかいないのでオリンピック感はあまりなかったのですが、逆に日本に帰ってきてから取材やテレビ出演などで他競技のオリンピアンの人たちと会うような機会があって「あ、俺本当にオリンピック出たのか」みたいな感覚ですね。 -日本人選手最高位5位という結果でしたが、パフォーマンスを振り返っていかがですか? やっぱりあと1歩のところでメダルを取れなかったことがとても悔しいですし、もったいなかったなという気持ちです。でもパフォーマンスとしては結構良い演技ができましたし、3回戦目でワールドチャンピオンのフェリペ・トレド(ブラジル)を倒すことができたのでそういう面では良い結果だったかなと思います。 「Road To Olympic 2024」上映会ではタヒチでのライディングの様子も見られた。 - ちなみにそのパリオリンピック出場に至るまでに注力して取り組んだことはありますか? タヒチのチョープーは、世界中どこに行っても同じような場所が見当たらないくらい波がすごい特殊な場所なので、危険で怖いですしその波に慣れることが1番大事だったので、1年半ぐらい何度も現地通って、色々なコンディションの波に合わせて練習してきました。その中でもチューブがメインの大会になるのが分かっていたのでチューブを特に練習しました。 - そのパリオリンピックを終えて競技への取り組み方に変化はありましたか? メダルにあと1歩のところまで行けたことで、世界のトップレベルで戦えるという自信になったのでもう1回やっぱりあのレベルで戦いたいですし、次のロサンゼルスオリンピックも目指していきたいと思っています。 サステナブルスニーカーブランド「CARIUMA(カリウマ)」とアスリート契約を結んだ経緯 「CARIUMA(カリウマ)」の持つビジョンに共感し契約を決めた稲葉選手 - どのような経緯で「CARIUMA(カリウマ)」との契約に至ったのでしょうか? ハワイの友人であるセス・モニーツがスポンサーを受けていたこともあり、元々「CARIUMA(カリウマ)」のことは知っていました。靴のデザインもかっこよくて自分好みだったので買ったこともあり、お気に入りで普段からよく履いていた中、カリウマジャパンが始まったタイミングでありがたくアスリート契約のお話を頂いたので契約を決めました。 靴のデザインが好みと語る稲葉選手 - ちなみにアスリート契約を結んだ決め手を詳しく聞かせてもらえますか? やっぱり靴がスタイリッシュでかっこいいところが1番です。あとは環境保護やサステナビリティのこともすごい考えているブランドで、特に環境保護はサーファーがとても大事にしていることなので一緒に世界に向けて発信していけたらなと思っています。 - 稲葉選手がお気に入りの「CARIUMA(カリウマ)」アイテムの特徴があれば聞かせてください。 ちょうど今も履いている「UBA PRO」というモデルは、見た目もかっこいいんですけどすごい履き心地が良くて、昨日も1日中USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)内を歩き回ったんですが、足が疲れることもなく大丈夫でした(笑) サーファー稲葉玲王として大事にしている環境保護やサステナビリティへの想い トークセッションではサステナビリティと環境保護の大切さも語られた。 -サーフィンシーンではサステナビリティや環境保護はどのように捉えられていますか? 海を必要とするサーフィンシーンにとって温暖化は深刻な問題になっていて、やっぱりサーフスポットがどんどん少なくなっていたりと本当に深刻で、そういった状況の中で自分1人でできることはとても少ないですけど、地元のビーチで毎月ビーチクリーンをしたり今できることを取り組んでいます。 今後は、サーフィンを通じて自分のこの自然を大事にしたいという思いを色んな人に広めていくためにも、「CARIUMA(カリウマ)」がやっているような活動や今回のようなイベントを一緒にやっていきながら世の中に広めていければと思っています。 - 稲葉選手はサステナブルな活動にはどんな想いを持たれていますか? 自分にとっては海が1番大事なので、その海を含めこの自然を守っていく活動を進めながら、この自然環境に感謝して大切にしたいという想いが強いです。 自分の活動を通して次世代の若手たちに伝えたいこと 稲葉選手へキッズサーファーたちから色々な質問が投げかけられた。 -競技者稲葉玲王として次世代の若手たちに伝えていきたいことを聞かせてください。 しっかり自分の持つ夢や目標を大事にして、 それに向かって諦めないことが1番大事なことだなと感じています。あとはその目標とかに向かう過程で、人と違うことをやってみたりとかどんどん色々なことにチャレンジするのも大事だと思うので、キッズサーファーや若手の子たちにはこういったことを意識して頑張って欲しいなと思います。 - またキッズサーファーたちにサステナビリティや環境保護の観点からも知っといて欲しいことがあれば聞かせてもらえますか? そうですね。サーフィンなので当然なことでもあるんですけど、とはいえいつも好きな時に海で練習できる環境が実は当たり前ではないので、そういうことも頭に入れながら海に感謝して、今後環境保護に対してももっと意識していってほしいです。 稲葉玲王の今後の活動とこれからの抱負について 終始大盛況で終わったミート&グリートイベント - 今後の競技での目標や、競技外でも取り組む活動があれば聞かせてください。 競技者としては、もう1回オリンピックのような世界のトップレベルで戦いたいという気持ちがある中で、世界ツアーをもう1回周ろうと思っていますし、もちろんその中で次のロサンゼルスオリンピックもちゃんと頭には入れながら競技をやっていきたいと思います。 競技外だと今回のイベントもその第一歩かもしれないですが、 次世代の日本人サーファーたちの底上げに貢献していきたいです。自分も今までずっと「日本人も世界で戦えるぞ!」ということを証明したいと思ってやってきたので、自分が培ってきたものを次世代に繋げていきたいです。 CARIUMAのシューズを手にするキッズサーファー - 最後にサーファー稲葉玲王として今後目指していきたいことを聞かせてください。 日本のキッズに夢を与えていきたいです。それはサーファーに限らず何かで高みを目指している日本のキッズたちの夢に僕がなれたらかっこいいなと思っているので、これからも彼らに夢を与え続けられるように頑張ります! イベント概要 名称:Reo Inaba Meet&Greet Supported By CARIUMA 日程:10月18日(金) 18:00~20:00 場所:心斎橋BIGSTEP 特設ステージ&SPOTAKA (大阪府大阪市中央区西心斎橋1-6-14) CARIUMAについて CARIUMA(カリウマ)は、2018年にフェルナンド・ポルトとデヴィッド・パイソンによって設立されたB-Corp認定のコンシャス・スニーカー・カンパニー。現在ではオスカー受賞者、グラミー賞受賞者、オリンピック選手にも愛用されており、人と環境を第一に考える、時代を超越したクラシックスニーカー。またCARIUMのスニーカーはそのクラシックなスタイルに高級素材を使用しており、ほぼすべての服装に合わせることが可能。更に使用素材はすべて最高品質で耐久性もテスト済み。CARIUMAは長持ちする製品を作ることを信条としているため、マスプロダクション削減にも貢献している。 CARIUMAが行う「森林再生」について カリウマは靴1足が売れるごとに2本の木を植えます。このプログラムは完全に私たちのチームによって運営されており、単に木を植えるだけでなく、ブラジルの熱帯雨林の全体的な再生に焦点を当てています。私たちは、植樹の一部を先住民の土地に植え、先住民の文化や知識を高めることに取り組み、現在約70人の先住民(グアラニー族とトゥピニキム族)が私たちのプログラムに関わっています。これまでに250万本以上の植樹を行っており、今後もさらに多くの植樹を行う予定です。カリウマはあなたのために、そして地球に優しいシューズを作ります。 SPOTAKA(スポタカ)とは 従来のスポーツショップとは違う角度から「スポタカ」という新たなスタイルで発信している大阪ミナミのリアルスポーツショップ。2022年に創業100周年を迎えた当店は、日本のサーフィンシーンに関しても創成期から支えており、シーンの発展に貢献してきた立役者としても知られている。
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danceブレイキン日本代表が上海で躍進!FISE上海大会 Shigekix 金メダル、 Ayumi 銅メダル獲得!2024.10.202024年 10 月 19 日と 20 日に、中国 上海市(シャンハイ)にて、WDSF Breaking for Gold World Series が開催された。本大会では 16 ヵ国から 72 名の選手が参加し、日本からは 6 名(男女各)の日本代表選手が出場。 6 名の代表選手は危なげなく DAY2 である TOP16 へ進出し、男子決勝はパリ五輪のグループリーグでも対戦相手であった、Lithe-ing(中国)に見事勝利し、Shigekixが金メダルを獲得。また女子の Ayumi は TOP4 で Royal(中国)に敗戦したものの、3 位決定戦にて 2:1 で勝利を納め、銅メダルを獲得した。 SHIGEKIX AYUMI Shigekixコメント 今日は優勝という形で終えることができて本当に嬉しい気持ちです。これまで用意してきたものがちゃんと発揮できたその喜びに胸がいっぱいです。そし て、これがパリオリンピックの後の大きな大会になったので、一歩踏み出す勇気を出せたと思います。応援ありがとうございました。 Ayumiコメント 無事に FISE 上海が終わりました。自分自身ダメだったところもたくさんあったんですが、次に向けてそれらを課題に頑張っていきたいと思います。応援ありがとうございました。