2025年6月21日(土)、京都府京都市・西京極総合運動公園内に新たにオープンする「SPORTS BASE NISHIKYOGOKU」にて、DOUBLE DUTCH ONE’S 2025 SCENE 4が開催される。
「ONE’S」とは
3人以上のプレイヤーを要する「ダブルダッチ」だが、縄を回す2名のプレイヤーを固定し、ジャンプするプレイヤー1名の技量のみを比較し競い合うのが、この“ONE’S”(ワンズ)スタイル。
11月22日(土)に開催されることが決定している決勝大会・DOUBLE DUTCH ONE’S FINALへの進出権を賭けた予選大会として開催される。

今回の舞台は、西京極総合運動公園内に新たにオープンする「SPORTS BASE NISHIKYOGOKU」。ONE’S SCENE 4は、そのオープニングイベント内で開催されることとなる。
“西京極総合運動公園を愛する人の「BASE」となる場所”を目指して開かれる新天地において、FINALへの切符を掴み取るのは誰なのか。
開催概要

「DOUBLE DUTCH ONE’S 2025 SCENE 4」
日 程:2025年 6月21日(土)
時 間:11:30〜16:20 *予定
会 場:西京極総合運動公園「SPORTS BASE NISHIKYOGOKU」
参加費:〜大学生 ¥3,000 / 社会人 ¥3,500
観覧費:無料

SPECIAL EDITION

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●今日 ○イベント開催日
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dance【SHIROFES.10周年記念対談】ストリートダンスが紡ぐ弘前と世界、そして未来への街づくりはじめに 青森県にある弘前市(ひろさきし)をご存知だろうか。弘前の特徴として青森県南西部にあり日本で最初に市制を施行した都市の一つである。弘前藩の城下町として発展し、津軽地方の中心都市として弘前都市圏を形成し、青森県唯一の国立大学法人である弘前大学が設置されているほど青森を代表する中心地だ。 また、りんごの生産量は弘前市が全国一を誇り、弘前公園で開催される弘前さくらまつりや弘前城も全国的に知られており「お城とさくらとりんごのまち」のフレーズは古くから使われている。8月には、国の重要無形民俗文化財に指定されている「弘前ねぷたまつり」が開催され、例年100万人以上の人出があり、全国的に知名度のある夏祭りも開催されている情熱と伝統が色濃く残る地でもある。 その弘前で、近年急成長を遂げているイベントが今年も開催される。それが弘前城の城が由来の「SHIROFES.」だ。 「SHIROFES.」は、今年で10回目の開催を迎える。初期から内容を拡張し、現在は音楽、ダンス、そして様々なアートが融合した、まさに複合型の一大イベントへと成長を遂げている。観客の熱気、ダンサーのエネルギーとパワー、そして運営スタッフの情熱がエネルギーの塊となり、まさに「目覚めろ、個性。燃え上がれ、弘前。」というキャッチフレーズを体現するイベントとなっている。今回は、このSHIROFES.を支える弘前の櫻田市長と、イベントを牽引するオーガナイザーのNOBUOにその軌跡と現在のSHIROFES.がもたらす影響、そして街づくりについて話を訊いた。 SHIROFES.2025 - 本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございます。早速ですが、昨年のSHIROFES.をご覧になられた感想を教えていただけますか? 櫻田市長: 昨年のファイナルは、まさにエネルギーの塊を体で感じ、圧倒されました。ブレイクダンスなど各大会の決勝戦では、ダンサーの方々が相手をリスペクトしながらも最高のパフォーマンスを繰り広げ、会場が一体となっていました。若い人たちが市民会館を埋め尽くしている姿を見て「これが今の時代の新しい、全てを融合した一つの文化になっているのだな」というのが私の率直な感想です。SHIROFES.は単なるダンスイベントではなく、弘前が世界と繋がる象徴となっており、若者たちが自己表現できるかけがえのない舞台になっていると強く感じました。 SHIROFES.2024 1on1バトルの様子 - 昨年は予期せぬアクシデントがあったかと思いますが、無事に終えられた時の感想を教えてください。 NOBUO: そうですね、コロナ禍に入ってオンライン開催や無観客開催もありましたが、昨年ようやく市民会館がある弘前公園の方で実施することができました。そこに災害レベルの雨が降ってきたのですが、奇跡的に市民会館を使わせていただくことができ、屋内に急遽残りのプログラムを移動することができました。通常なら中止になっていただろう状況で、関わってくれるスタッフや日本を代表するダンサーの方々が裏で同じように動いてくれて、結果的に最高の盛り上がりを見せることができました。コロナ禍を経て、トラブルに見舞われながらも開催できたことが、自分としては非常に大きかったと感じています。オンラインからリアルな対面開催への移行、そしてトラブルを乗り越えたからこそ生まれた熱量が、ダンスイベントならではの得られた経験だったと感じています。 SHIROFES.2024 ゲリラ豪雨に見舞われ会場は一時騒然となる - 櫻田市長も現場にいらっしゃったと思いますが、当時の状況をみてどのように感じましたか? 櫻田市長: 私も2日間ほど会場で観覧をさせていただいていたのですが、豪雨になった時は大変な状況だと感じました。しかし、コロナ禍でも中止せずオンライン開催で世界と繋がるきっかけを作った彼らの「常に前を見続けて進む、止めることはしない」という強い思いが、様々な人たちの力を借りながらイベントとして成立しているのだと実感することができました。市民会館への急な変更にもかかわらず、まるで最初からそこで予定されていたかのような完成度の高いステージになっていました。これは市民が自ら作り上げてきたイベントの象徴であり、これからも市民、アーティスト、スタッフが交流しながら新しい文化を作っていくイベントになると感動しました。 SHIROFES.の成長と街づくりの影響 - SHIROFES.は全国的に見てもその規模や招集されるダンサーのレベル、そして幅広い世代が集まる点が他に類を見ないイベントだと感じます。この10年間の努力が積み重なってのことだと思いますが、特に成長する上で大きなきっかけになったことがあれば教えてください。 櫻田市長: 最初は弘前城の天守の石垣工事をきっかけにイベントが始まったのですが、私が思うに、急成長の大きなきっかけはコロナ禍でのオンライン開催だったと思います。あの時、「どうすれば自分たちの取り組みを止めることなく続けられるか」と真正面から向き合い、オンライン開催に踏み切ったことが、通常開催を重ねるよりもさらに飛躍的な成長を遂げたのではないかと感じています。困難があればあるほどそれを乗り越えていく力を持っているからこそ、実際に乗り越えていける。これが人としての成長、そして市民を巻き込んだイベントとしての成長に繋がっていると思います。 コロナ禍でのオンライン開催時の櫻田市長とNOBUO NOBUO: 弘前市の方々には本当に数え切れないほど多くの部分で協力していただいています。SHIROFES.が生まれて10年になりますが、その前から僕個人としては様々なイベントを開催していましたし、SHIROFES.の10年間も並行して様々なイベントや事業を行ってきました。そうしたなかで実感するのは、SHIROFES.以外の他のイベントに足を運んでくださる方が凄く増えたこと、そして初めて会うお店のスタッフさんから「SHIROFES.楽しみにしています!」と声をかけていただけることです。“楽しみにしてもらえる”という点で地元の方からも理解が得られていることが、協力してもらっていると凄く感じる部分ですね。僕がダンススタジオを始めた18年ほど前は、ダンスに対する理解度や認知度が低く、ダンサーや子供たちも今ほど市民権を得ていなかった中で、皆がそれぞれの立場でダンスシーンを盛り上げようとしてきた結果、今ではダンス関係者のみならず、地元の方からの応援も多く感じられるようになりました。SHIROFES.がそれをさらに繋げてくれたという手応えがとてもあります。 - 櫻田市長は、SHIROFES.が街に広まり、良い影響をもたらしていると実感されていますか? 櫻田市長: はい、そうですね。SHIROFES.は、若い人が集まるイメージでしたが、会場に行くとご高齢の方や私と同年代のご夫婦まで来られていました。地域の方々がSHIROFES.を認知し、若い人たちが集まる姿を見に来る、そうした「街づくり」に近いところまで来ていると思います。先日も、Shigekixさんをはじめとした世界レベルのダンサーの方々が十名ほど市役所を表敬訪問してくださいました。その際、私の目の前でパフォーマンスをしてくれたんです。こんな贅沢な市長はいないなと思いましたし、これは地域に対する大きな貢献であり、市民がどう受け止め、どう育てていくかが試されている、これこそが街づくりそのものであると感じました。 弘前市役所を表見訪問する世界トップクラスのBBOY・BGIRLたち - 今年は近隣の宿泊施設がすでに満室になっているほど、盛り上がりをみせていると伺いました。まさに街づくりですね。NOBUOさん、昨年の反響が大きいのでしょうか? NOBUO: そうですね、今年の大会はエントリー数がすでにものすごい速さで昨年の記録を超えていて、定員に達している大会もあります。15歳以下の子供たちの参加人数だけで400人を超えていて、そのご家族もいらっしゃると考えると400家族くらい。大会参加者(出演者)全体ですでに1,300人を超えている状態です。そして、全国だけでなく、昨年よりもさらに海外のダンサーのエントリーが増えているんです。さらに驚いたのは、エントリーをせずにただ「見に行きます」と言ってイタリアから来られる方がいることです。直接DMをもらい、おすすめのホテルや食事、SHIROFES.の楽しみ方、弘前での5日間の移動手段などを尋ねられました。見に来るためだけにわざわざ海外から来られる方がいるというのは、僕の知る限りはこれまでなかったので、とても新鮮でしたし昨年の反響を感じますね。 SHIROFES.2024 市民会館の様子 海外から5日間も弘前に滞在してイベントを見に来てくれるというのは、ある意味本当に一線を越えた、僕らの中では「ダンスの聖地」になったという感覚があります。そして今年からは、オンライン開催時に繋がったベトナムのダンサーから要望を受けたSHIROFES.の予選大会をベトナムで開催することができました。そこで優勝した大人と中学生の男の子が、初めてパスポートを取って弘前に来るんです。ベトナムの大会もすごい盛り上がりで、台湾の方々も見に来ていて「来年はぜひ台湾でもやってほしい」と言われました。弘前の地元企業の方々も、海外での観光PRや、弘前りんごジュースを参加者に配るといった形で協力してくださっています。アジア圏では弘前は認知度が皆無に等しいと思うのですが、「SHIROFES.に行きたい!」と言っている人がたくさんいて、弘前を訪れてくれる機会になればと思います。弘前からもベトナムへ連れて行った子供たちがいるのですが、そこでベトナムの子供たちから「SHIROFES.はすごい!」と言われたり、見知らぬ土地でSHIROFES.を目標にダンスを頑張っているダンサーたちと触れ合うことができ、良い意味でカルチャーショックを受けていました。コロナ禍を経て海外の人たちと繋がったことで、日本から視る海外、弘前から視る海外といった視点で考えるようになり、文化交流や経済的なPR、おもてなしの部分で弘前らしさを出せるのではないかと考えるようになりました。 SHIROFES. ベトナム予選大会の様子 弘前のダンス文化を支える「練習場所」誕生秘話 - ダンスは言葉も道具もいらないツールとして、国際交流の文化として地域に根付き発展しているんですね。櫻田市長はストリートダンスに対してSHIROFES.以前から関心をお持ちでしたか? 櫻田市長: ええ、実は弘前市役所の隣にある市立観光館の建物で、もう20年以上前から夜になるとカセットデッキを持ってきて音楽をかけ、ダンスをする若者をたくさん見てきました。観光館の管理者はその様子を危険だと考えていましたが、私は当時弘前市長の秘書をしていたのですが、市長に対し「彼らは自分たちでペットボトルを持ってきて、ゴミも残さずきれいに片付けている。純粋にダンスをしている。この人たちにスポットライトを当てられないか」と相談したことがありました。 市立観光館のガラス張りは現在も貴重な練習場所に その後、私の職員時代のことですが、弘前の駅前にある複合施設「HIRORO」のフリースペースに若者が集まってダンスをしているという話を聞き、鏡を設置することを提案しました。市役所の食堂の建て替えで残っていた昭和40年代の鏡を貼り、足りない分は市役所の方で整備をして全体で3、4枚貼ったところ、若者がただ集まるだけでなく、そこでダンスをすることで治安が良くなったんです。ダンスをしていた人たちをサポートできた経験があったので、SHIROFES.が始まったときも「あの時、あの場所で踊っていた人たちが、弘前で成長をし、いろいろと挑戦をしているんだな」と思い、職員として応援し、市長になってからもその想いは継続しています。 HIROROの練習広場親子共に安心して自由に練習ができ交流場にも NOBUO: まさにその観光館でカセットデッキを持って練習していた第一世代が僕らなんですよ。櫻田市長がおっしゃる20数年前というのはまさに僕らの時代です。当時から、弘前には「中下(ナカシタ)」というダンサーの聖地と呼ばれる練習場所があったのですが、上手い人達が沢山いて僕は大学に入ってからダンスを始めたので、そこに行くのが怖くて(笑)。大学から自転車で行ける距離にあった観光館がとても良い場所だったので、ダンスを始めた頃は夜になると毎日行っていました。ライトアップされると光の加減で鏡のように映る場所があってちょうど良かったんですよね。HIROROの鏡の設置についてですが、この動きに関してはおそらく日本で一番最初の試みだったと思います。弘前ではデパートのフロアに鏡を設置して無料で練習できる場所を提供していて、今ではその経緯を知らない子供たちや、僕自身の子供でさえ、学校終わりにスクールからHIROROまで行って練習しています。複合施設のフリースペースで、親としても安全な場所なので、今では完全に子供たちにとってのダンスの聖地になっています。冬でも練習できるこうした場所はなかなかありません。多くの自治体の方がSHIROFES.を見に来る際にイベントだけでなく、そうした普段の練習環境や流れを追って視察されます。この鏡の経緯を聞かれると10年以上前の話なので、ダンスがオリンピック競技になるという話もない時代にすでに自然とできていたことに驚かれます。こうした環境が整っていたことが、若い子たちが伸びている要因だと強く感じています。SHIROFES.に限らず、この街には恵まれたダンスの環境がかなり早い段階からあったのだなと改めて思いました。 カセットデッキを片手に練習をしていた当時の仲間たち - 櫻田市長が当時、危険視されがちな若者の集まりを純粋にダンスに打ち込む姿として捉え応援しようと思われたのは、行政管理視点としては真逆のように感じたのですが何かきっかけがあったのでしょうか? 櫻田市長: 当時、私の仕事が忙しく夜中に残業して帰る時も、彼らはひたすらカセットデッキで音楽をかけて踊っていました。冬の寒い中でも毎日見ていたので「この人たちにコーヒーでも差し入れしようかな」と思うほどでした。ある時「大丈夫?寒くない?」と、声をかけたら「大丈夫です。ダンスの練習がしたいんです!」と元気いっぱいに答えてくれたことがすごく印象に残っています。その時に、見方を変えることによって「この若い人たちは何をしたいのか」が分かったんです。若い自分も何か挑戦したかった想いと重なり、少しでもサポートできないかと考えるようになりました。怪しいことをやっているという見方ではなく、何をしたいのかが分かると、自分たちがやりたいことを実現するためにはルールを守るといった、人としての当然のところが活きてくるんです。してはいけないとだけ言うのではなく、「一緒にこの地域で成長していこう」と感じたので、その当時からダンスが好きで踊っている人たちに何かしらサポートできないかと思っていました。それが鏡の設置となり、今に繋がっています。 SHIROFES.2024 優勝者を讃える櫻田市長 SHIROFES.が持つ魅力と未来への展望 - ストリートダンスやSHIROFES.の魅力について、改めてお伺いできますか? 櫻田市長: ダンスを通して自分の想いを表現していく。これはリズム感、身体的な筋力、柔軟さなど様々なものが関わってきます。自分の持つ能力の強い面、良い面を伸ばし、それが世界で戦う場に繋がっていることが素晴らしいと思います。ダンスを通して様々な人が関わり、自分は踊れなくても見ることで楽しめます。昨年は台湾の小さな子供が応援するためにSHIROFES.を訪れたという話も聞きました。このようにダンスを通して交流人口や関係人口が増えています。私は職員時代に観光を担当していましたが、現在のSHIROFES.はまさに観光誘致の世界であり、宿泊施設が満室になっている状況です。これは弘前では“さくらまつり”や“ねぷたまつり”くらいしかありません。観光誘致のみならず、文化の交流によって新しい経済活動が生まれていると感じており、これからの地域活性化に繋がると確信しています。 - ストリートダンスはジャンルが様々で、SHIROFES.はバトルコンテンツが多いと思います。特にダンスバトルは分かりにくい側面もあると思いますが、櫻田市長は率直に「楽しめるもの」だと感じますか? 櫻田市長: そうですね。率直にお答えすると・・「よく分かりません」。 一同(笑) SHIROFES.2024 クルーバトルの様子 櫻田市長: よく分からないんですけど「何かがすごいんだな」ということは周りの観客の方々の反応で感じます。私自身、どこがすごいのかはよく分かっていないかもしれませんが、昨年の会場の一体感やダンサーの方々がお互いをリスペクトし頂上を目指しハイレベルな戦いをしていることはわかりましたし、心が震える場面も多くありました。なので、私のような方がいらしても大丈夫です。わかっていなくても一緒になってこの空気感を楽しむということをすれば、新しい楽しみ方ができるかと思います。NOBUO: 僕としては、大会としてダンスバトルを行っているのですが、一方でダンスバトルだけじゃないダンスの楽しみ方を知ってもらいたいというのも正直あります。ダンスは音楽が軸であり、ヒップホップなどの洋楽だけでなく様々な音楽があり、地元の伝統芸能が入ると、他の地域から訪れたダンサーも「津軽三味線を生で初めて見た」と新しい発見をしてくれます。ダンスバトルは一つの「フック」だと思っていて、バトルを軸に弘前に来ようと思ってもらえる大会にしていくのが僕らの役目だと考えています。昨年のイベントが終わった際には、多くの地元の方々から「SHIROFES.のステージに立つのが夢なんです」と言っていただき、今年は地元市民のパフォーマンス時間を増やしました。ダンスを軸に始まったイベントかもしれませんが、ダンスバトルがきっかけで市外から人が訪れ、地元で様々な音楽や伝統芸能をやっている人たちもSHIROFES.の同じステージに立ちたいと思ってくれる。ダンスバトルも大事にしつつ、様々な音楽、ダンス、アート、伝統芸能が複合的に混ざることで生まれる地元密着型の空気感を大事にしていきたいと思っています。 SHIROFES.2024 地元アーティストによる津軽三味線の演奏 - 弘前市を代表する祭りと言っても過言ではない程に成長したSHIROFES.を、市としてはどのように捉えていますか? 櫻田市長: そうですね、SHIROFES.10年、あっという間でした。市民の皆さんがこのイベントを認知し、さらに楽しみにしてきている、市民の成長が大きな効果を与えてくれていると思います。ダンス、音楽、アート、地元の伝統芸能を含め、これらが総合的に地域と繋がり、弘前とSHIROFES.が成長を遂げてきています。これは若い人たちが弘前から世界へ羽ばたく大きなきっかけになっていると思います。夢を描き、自らの能力に挑戦し、世界で戦うんだという自信を市民の皆さんに与えてくれているのはこのSHIROFES.です。弘前は桜とりんごの街ですが、ダンスの街として大きく打ち出していける集客力がある。国外から人々が訪れ、世界で予選会を開きたいという声も出てきている。その中心が弘前だということは、ダンスの世界では弘前が「聖地」になりうるのではないかと感じています。これを市もしっかりと支え、様々な意味で協調していくことがこれからの地域づくりに繋がっていくと思っています。 SHIROFES.2024 野外ステージの様子 - 今後に向けて、どのような展望をお持ちですか? NOBUO: 一つひとつのコンテンツはこれからもレベルが上がっていくだろうと思います。僕自身は考える側ですが、実際に作るのは現場に立つアーティストやダンサーになってきているので、そこはどんどん伸びていくだろうと。その中で、僕らが弘前でやっていることが、他の地域でも同じようにできるのかという問いには、他の地域のオーガナイザーや海外のダンサーともっと繋がっていきたいという想いがあります。自分がやっているイベントが一番良い、と言いたいわけではなく、もっと他の地域との交流、そして弘前でダンスをやっている子供たちが地元にいながら外の地域の人たちと交流できる環境作りをしていきたいです。それがベトナム開催のきっかけにもなっていますし、海外で予選大会をやって、そこに地元の子供たちも連れて行ってパフォーマンスする機会を作るなど、もっとできることがたくさんあると感じています。 SHIROFES.2024 アクセス良好な弘前公園内で開催 日本では「決勝大会と言えば東京」といった主要都市にメインコンテンツが集中しがちですが、東南アジアなど他の地域にも広げることで、地方にいる子供たちが経験の格差を感じずに済むようにしたい。弘前だけで頑張るのではなく、全国の地方で頑張っているオーガナイザーと繋がって新しいムーブメントを作っていきたい。ベトナムをはじめ、今後はインドでの開催も考えています。僕自身はSHIROFES.を誰かに継いでほしいとは正直全く思っていません。若い世代の子たちが刺激を受け「弘前でイベントを作りたい!」と自主的に思うような環境を作りたいです。今あるものを育てるというよりは、新しいことができるようにするために、新しい文化や他の文化を持つ人たちとの交流をどんどんやっていかないと、結局何も感じないまま高校を卒業し、地元を出ていってしまうという地方の課題を解決したいです。ダンスシーンがどうこうという次元の話ではなく、僕らが僕らの立場で何を後世に残せるか、どういうことができるかが、下の子供たちやこれからの街に大きく影響すると感じています。 SHIROFES.2024 地元の学生もステージでパフォーマンスを披露 おわりに - 最後に、今年のSHIROFES.に来場される方や読者の皆様にメッセージをお願いします。 櫻田市長: このSHIROFES.は、ストリートダンスが単なるパフォーマンスではなく、その人の生き方そのもの、自分を表現する自由な手段であるということをダンスで表現していると思います。地元の子供たちも超一流の方々のダンスを見て大きな刺激を受けている、そのようなイベントに成長してきました。初開催から10年が経ちますが、市民の皆さんと一緒に作り上げてきたこのSHIROFES.というイベント、国内外から多くの皆さんにレベルの高いパフォーマンスダンスをぜひ見ていただき、そして文化としての祭典だと認識してもらいたいと思います。若者や地域の方々、さらには世界に挑戦する方々が一体となって作り上げるイベントですので、ぜひ多くの方々にお越しいただければと思います。 弘前城を舞台に開催され、まさに日本の複合型ダンスフェスの象徴とも言えるイベントに成長 NOBUO: そうですね、まず僕は弘前市で地元行政と連携を取りつつ10年間このイベントを開催してこれたことに関して、“恵まれているな”ととても思います。それを感じているのは僕自身だけでなく、「ダンスでここまでのものができるの?」という全国の関係者からのお声も多くいただきます。夢を与えてくれる街なのかなとすごく思いますね。だからこそ「どうやってやってるの?」と皆が思うところで、それは単純に「恵まれている」の一言に尽きるのかなと思います。どの地域でもできることかもしれませんが、やっぱりこれだけのことは弘前じゃないとできないよな、と自分自身すごく感じています。弘前だからこそこういうことができている、こういう相談もできる、という理解も少しずつ広がってきていると感じます。なので、SHIROFES.に遊びに来る人たちには、イベント自体を作っている人たちの熱量や、街全体の魅力も、ぜひ来ていただいた時に感じてもらえたら嬉しいです。 - 弘前はグルメも魅力的ですよね。ぜひ読者の方へおすすめグルメを教えてください。 NOBUO: 弘前の名物と言えばアップルパイですね! 櫻田市長: そうですね。また、弘前はイタリアンもフレンチも美味しいです。実はお寿司もびっくりするくらい新鮮なものが食べられるのでとっても美味しいですよ。 - 食も和洋折衷で楽しめるんですね!歴史も深く、食も文化も幅広く楽しめる弘前は観光としても非常に魅力的な地域ですね。本日は大変貴重なお話をありがとうございました。 プロフィール 青森県・弘前市長 櫻田 宏弘前大学人文学部経済学科卒業 略歴昭和58年4月 弘前市役所(福祉事務所保護課)採用昭和62年4月 総務部人事課 主事平成6年4月 市長公室企画課 主事平成8年4月 市長公室企画課 企画担当主査平成10年4月 企画部企画課男女共同参画室 男女共同参画担当主査平成11年4月 企画部秘書課秘書係 係長平成16年4月 企画部秘書課 課長補佐平成18年8月 商工観光部観光物産課 課長補佐平成23年4月 商工観光部観光局観光物産課 参事平成24年4月 商工観光部観光局観光物産課 課長平成25年4月 市民文化スポーツ部市民協働政策課 課長平成26年4月 経営戦略部 理事平成27年4月 観光振興部 部長平成30年4月16日 弘前市長に就任 NOBUO岩手県出身。弘前大学ストリートダンスサークルA.C.T.に所属し、ダンスを始める。大学院修了後、2008年にダンススタジオ「FUNKY STADIUM」をオープン。2012年、弘前市で芸術舞踊に関する活動を発展させるため、「ひろさき芸術舞踊実行委員会」を設立。2016年、弘前城本丸にて大規模野外フェスティバルSHIROFES.を開催。2021年、国が主催する「スポーツ文化ツーリズムアワード2021」で SHIROFES.が国内最高賞「スポーツ文化ツーリズム賞」を受賞。自身もダンサーとして活動し続け、更には育成などにも力を注いでいる。ダンススタジオ事業・イベント事業、レッドブルジャパン(株)のダンスコンテンツプロジェクトディレクターも務める。2023年10月より弘前大学大学院博士課程に進学。「カルチャーに対する熱量が及ぼす影響について」をテーマに研究も行っている。
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skateバートとパークスタイルの二刀流で日本の新たな時代を切り拓く。世界初の新技「雷神(RAIZIN)」とは?今注目の若手スケートボーダー猪又湊哉インタビュー2025.06.17昨年のパリオリンピックでの日本人選手たちの大活躍がまだ記憶に新しい「スケートボード・パーク種目」と、世界最大のアクションスポーツの祭典「X Games」の花形種目で世界最高難度トリックを有する日本人選手が多いことから今大きな注目が集まっている「スケートボード・バート種目」。この両種目の二刀流で世界最高峰を舞台に様々な快挙を残しており、3年後のロサンゼルスオリンピックでの大活躍も期待されている現在15歳の若手日本人ライダーがいる。 それが「X Games」のバート種目銀メダリストであり、先日のイタリア・ローマで行われたロサンゼルスオリンピック選考レースの第1戦目となった「WST WORLD CUP ROME 2025」のパーク種目で初決勝5位という結果を残した猪又湊哉選手だ。そんな国内外での活躍が著しい彼だが、今年新たな快挙を成し遂げた。それがバートでメイクした世界初の新技「バックサイドバリアル540 to ハンドバリアルステイルフィッシュグラブ」だ。彼はこの新技に「雷神(RAIZIN)」と名付け自身のシグネチャートリックとして今シーズンを戦っていく。 今回は今大注目が集まっている猪又選手にインタビュー。世界初メイクとなった新技習得の裏側をはじめ、彼がスケートボードを始めたきっかけから世界最高峰で結果を残せるその強さの秘訣、そして日本のスケート界の若き風雲児である彼の今後の目標と夢について聞いた。猪又湊哉(いのまた・そうや) 以下: S 世界初メイクの新技。「雷神(RAIZIN)」と名付けられた世界を驚かすこのトリック習得の背景とは View this post on Instagram A post shared by soya inomata (@soya_inomata) ― 今回メイクした新技「バックサイドバリアル540 to ハンドバリアルステイルフィッシュグラブ」を習得しようとした経緯を聞かせてください。S:今後もっと自分のライディングのレベルを上げていくために、元々メイクできていた「バリアルフリップ540」を上回る難易度のトリックを習得したかったのと、あと誰もやってない技にも挑戦してみたいという思いから自分の得意な動きを派生したこのトリックを選びました。 ― ちなみにこの新技についてはどのようにインスピレーションを得たのでしょうか?S:この新技は自分で思い付いてチャレンジしました。自分の普段のライディングがベースになっているので、自分の持ち技をやっていく中で今回の新技もメイクできそうだなと思ったので挑戦し始めました。何度も練習してなんとかメイクできるようになっていきました。 ― 実際にこの新技を習得するために苦労した部分はありますか?S:正直、まだいつでもメイクできるほどマスターできているわけではないので、これからもっと練習してメイク率や完成度を上げていかないといけないのですが、バリアルフリップ540した後にステイルフィッシュグラブに持ちかえる部分が結構怖くて、その恐怖心を克服するメンタルを持つためにもこのトリックにトライする時はずっと集中して滑っていました。なので習得するまでは特に集中力を切らさないことが苦労した部分で、新技にトライする上で大事なことだなと学びました。 ― ちなみにこのトリックを習得するのにどれくらい時間がかかりましたか? S:実際に練習してメイクするまでにかかったのは合計3日間くらいです。元々この新技を思いついたのは、自分がバリアルフリップ540をした時にボードの回転が速くなってしまうことがきっかけで、結構勝手に回りすぎてしまったので、その時にこの新技ができるんじゃないかってふと思いました。この感覚を秩父スケートパークのバーチカルで練習していた時に気づいたんですが、その日と同じ週に大会があって大会の練習がメインだったので、新技の練習は秩父にいる2日間くらいの間で少しだけやって、それから大会が終わって結構時間も空いた頃に「あの新技乗りたいな!」と思ったので、もう1日丸々新技の練習だけをしてなんとか初メイクできた感じです。 ― 最初に練習した2日間からトリックをメイクしたその1日までしばらく時間が空いたとのことですが、その間に自分のライディングの分析もしましたか?S:かなり分析しましたね。最初の2日間の時は少ししか練習してなかったのもありますが、結構体も回りすぎてバランスを制御できていなかったので、回転する時に肩を回しすぎないようにしたりと練習の動画を見返しながら分析していました。その中でこうした方が良いなという修正点を反映させて、その後の1日の練習の中で落とし込んで何度もチャレンジしたらメイクすることができました。 ― また今回の新技は世界初ということで「雷神(RAIZIN)」と名付けるという話を耳にしました。この名前を選んだ由来はありますか?S:はい。元々普段から秩父神社のお守りをずっと付けて遠征をしているのですが、その神社で祀られている神様が雷神様で、この新技をメイクできたのもその神社の近くにある秩父スケートパークだったのが理由の一つと、あとこのトリックで「雷が打たれたような衝撃」を与えたいという思いも含めて「雷神(RAIZIN)」という名前に決めました。 世界的なレジェンドライダーのトニー・ホークに憧れた幼少時代。今は彼と連絡を取り合う仲へ。スケートボードを始めたきっかけとは ― スケートボードを始めた経緯を聞かせてください。S:小学生の頃に、鵠沼スケートパークで開催された「SHONAN OPEN」というイベントで開かれていたスケートボードの無料体験会がきっかけで始めました。当時から鵠沼スケートパークに遊びにいくことが多かったので、パークにあった大きなランプを滑っている子たちに魅力を感じて、自分も同じように滑れるようになりたいと思いたくさん練習していく中で、上手くなっていったので自然と大会にも出始めるようになりました。 ― 猪又選手が引き込まれていったこのスケートボードの魅力とは何だと思いますか?S:スケートボードの魅力は、年齢や性別関係なくみんなで滑ったり、新しいトリックができた時にお互いが喜びを分かち合えて楽しめることだと思っていて、パークスタイルもバートもちろんストリートもそうですけどスケートボード1本で同じ喜びをみんなで共有できるところがスケートボードの魅力だと思います。 ― ちなみに猪又選手が影響を受けたスケートボーダーがいたら聞かせてください。S:影響を受けたライダーはトニー・ホークですね。自分が小学3年生くらいの時に昔のムラサキパーク東京で行われたLAKAIのイベントにトニー・ホークが来ていて、その中で彼の滑りに見て感動したというか魅了されました。今でも彼は僕が好きなスタイルを体現していて、特に尊敬しているライダーの一人です。 ― 今回の新技の「雷神(RAIZIN)」という名前を決める上でも、実際にトニー・ホークにも相談されたようですね。 S:はい。世界初の新技に自分で名前を付けているライダーたちもいるので、今回の僕の新技も「自分が世界で初めてメイクした技だからオリジナルの名前を付けてもいいのかな?」ってトニーに相談しました。そうしたら「ソーヤが世界で初めてメイクしたトリックなら付けていいと思うよ」って言ってくれたのでとても嬉しかったですし、この「雷神(RAIZIN)」という名前を付けることにしました。 どんな大会でもプレッシャーに負けないようにトリックの完成度にこだわり続ける。猪又湊哉の強さの秘訣とは ― 普段はどのようなことを意識しながら練習していますか?S:普段から大会の時のプレッシャーをイメージして練習しています。実際の大会のように指定のフォーマットに沿って決められた時間の中でライディングしてみたり、自分が大会で出したい技に関してはセクションによってメイクできるものが変わってくるので、メイク率や完成度を上げられるように特定のトリックに集中して練習したりもしています。 ― 常に大会を意識して練習されているとのことですが、大会前のルーティンや大会に良い状態で挑むためにしていることはありますか?S:大会前はテンションをあげるために結構ヒップホップ系の音楽を聞くことが多いですね。あとは普段からいつも同じネックレスをつけていて、自分のお守りみたいなものなので大会の時も忘れずにつけるようにしています。 ― ちなみにライダーによっては大会前は話しかけて欲しくない人もいるかと思いますが、猪又選手はどういうタイプですか?S:僕は集中しようとして音楽だけを聴いているとどんどん緊張してきてしまうタイプなので、むしろ他のライダーたちと結構たくさんコミュニケーションを取りながら、みんなでおもしろい話をしたりして緊張をほぐすようにしています(笑) ― そんな猪又選手の得意なライティングやトリックについても教えてもらえますか?S:バートとパークスタイルのどちらもですが、ステイルフィッシュグラブのひねりのスタイルとかエアーの高さは自分のスタイルで強みだと思っています。トリックという面では自分が回転したりボードを回したりするのも得意としている部分です。 ― バートとパークスタイルの二刀流で国内外の大会を転戦されていますがこの二種目でどんな違いがありますか?S:違いで言うと、バートはどこのパークもアールの形が大体決まっていて同じような形状なのでできるトリックも結構たくさんあるんですが、パークスタイルはパークによってアールの形とかセクションが違うので、本当にパーク次第でトリックセレクションが変わってきますね。 ― 最近は世界でも強さを見せている猪又選手ですが、逆に今まで負けた経験から学んだことにはどんなことがありますか?S:やっぱり負けた悔しさをバネにして練習することですかね。自分が勝つために全力を尽くして挑んだ大会で負けることの悔しさは本当に言葉にできないものがあるので、それを原動力に負けた原因を分析しながらもっと練習に励むようにしています。 ― また競技を続けていく上では応援してくれる人たちの存在も大きいと思います。猪又選手にとってサポーターはどういう存在ですか?S:本当に大切な存在で、家族や仲間の応援とかスポンサーさんのサポートのおかげで自分はスケートボードを続けられているので本当に感謝しています。特に父親はずっと自分のライディングを見てきてくれているので、大会の時はトリックセレクションの変更だったり、その時調子が悪かった所をどう変えたらいいのかをよく相談しています。結構色々な意見を言ってくれるので、色々試してみてどれがその時の自分に一番合ってるかみたいなことを一緒にチューニングできるので大切な存在です。 X GamesやWSTといった世界最高峰の舞台に戦いの場を移した今、肌で感じているネクストステップ ― バートとパークスタイルの両方で世界のトップ選手と戦う中で感じていることはありますか?S:本当に海外のライダーはみんなエアーが高くて全体的にスキルが高いことはもちろんですが、選手たちがみんな楽しんでいるところがやっぱり印象的です。もちろん日本のみんなも彼らと同じくらい楽しんでいますが、海外のライダーはみんなレベルが高くて余裕があるので、その彼らの雰囲気に自分の気分も上がるというか、このトップライダーたちと一緒に滑れることがすごく楽しいといつも感じています。 ― 海外転戦する中で感じた日本と世界で違う部分を聞かせてください。S:海外はとにかくパークの数が多くて、どのパークも規模が大きい上に無料で開放されているところも結構多かったりするのでライダーにとってすごくありがたいですね。海外遠征中は大会のパーク以外にも近くにある色々なパークを気軽に行ったり来たりできるのも楽しいです。 ― そんな海外遠征で経験した猪又選手が個人的に驚いたことも聞かせてください。S:初めてアメリカ行った時にロサンゼルスのベニスビーチでスケートをしていたのですが、ウィードの匂いが結構きつくてスケートに集中できなかったことと、アルゼンチンでホテルに泊まっていたら夜に外で銃声が聞こえたのが印象的な出来事です。日本では絶対に遭遇しないことなので驚きました。。汗 ― 今後世界で戦っていくために今の自分に必要だと感じていることがあれば教えてください。S:必要なところはやっぱりパワーですかね。もっとパンピングでしっかり漕いで、高く飛ぶっていうところが世界と比べると日本人ライダーは欠けていると思っていて、その力が自分にも必要だと強く感じています。 ― パワーが大事ということですが、普段からフィジカルトレーニング等もされているのでしょうか?S:実際に滑ってパンピングしていたら結構パワーも付くとは思いますし、もちろん脚力がないと話にならない感じはありますが、最近海外の選手では上半身がしっかりしてるライダーの方がもっとパワーがあるなと感じているので、自分も少しだけ上半身のトレーニングを始めました。 まず目指すはロサンゼルスオリンピックでのメダル獲得。今後の目標と将来なりたいスケーター像 ― 今シーズンが始まり、先日のWSTワールドカップではパークスタイルでトップ5と幸先良いスタートを切りましたが、今後の目標を聞かせてください。S:今シーズンの目標は世界選手権ではパークスタイルでトップ8以内に入ることで、 「X Games」では大阪とソルトレイクシティの両方に出場するのでどちらでもバートでメダルを取りたいです。あとはトニーホークが主催しているバートの大会の「Vert Alert」があるのでそこでもメダルを取りたいと思っています。 ― 今週末にはその「X Games Osaka 2025」がありますね。メダル獲得以外に注目してほしい部分はありますか?もしかして新技が見られたり?S:そうですね。今回の新技もやると思いますし、とにかく高く飛ぶところを注目して観てもらいたいです! ― ちなみに次にメイクしたい新技って既にあったりしますか?S:実はやりたい技はもう数えられないくらいたくさんあるんですけど、目先にある目標というか、今メイクしたい技はまだ思い浮かんでいないので、また決まったらメイクして見せます。それまで楽しみにしていてください。 ― また3年後に迎えるロサンゼルスオリンピックに向けても意気込みを聞かせてください。S:オリンピックはずっと自分がスケートボードを始めた頃からの夢なので、絶対その舞台に立ってメダルを取りたいです。今オリンピックのことしか考えられないくらい力を入れて練習にも取り組んでいるので、まずは選考に関わる大会ではしっかり結果を残して出場権を獲得できるように頑張ります。 ― 将来目指しているスケーター像はありますか?S:ずっとカッコいいスケーターであり続けたいです。トニー・ホークみたいに何歳になってもバチバチに滑っていたいですし、日本のスケーターでも色々なビデオを残していたり、イベントでかましているスケーターも見ていてカッコいいと思うのでそういうスタイルが特徴的なカッコいいスケーターになりたいです。 ― 最後に猪又選手にとってスケートボードとは何でしょうか?S:スケートボードは大切で隣にいなくてはいけない相棒みたいな存在ですね。 猪又湊哉プロフィール 2009年10月16日生まれ。神奈川県茅ヶ崎市出身のスケーター。7歳からスケートボードを始めると、スケートボードの魅力にはまり毎日練習を重ねて国内の大会に出場するようになる。2021年に出場した「NIKE SB NEWTYPE JAMVERTICAL」での優勝をはじめ、同年に「全日本選手権大会」で2位、2022年に「JSFバーチカルコンテスト東京」にて優勝とバートとパークスタイル両方で国内の主要大会にて数々の好成績を残すようになる。2024年には「X Games Ventura 2024」にバート種目の招待選手として呼ばれるとルーキーイヤーながらベストトリックで銀メダル。その後の「X Games Chiba 2024」ではランで銀メダル・ベストトリックで銅メダルとバート界を驚かす好成績を残す。一方パークスタイルでは同年の「マイナビスケートボード日本選手権」にて優勝を収めると、先日2025年6月に出場したワールドカップの「WST Rome」にて初めて決勝に進出し5位に。今年はバートにて世界初の新技「雷神(RAIZIN): バックサイドバリアル540 to ハンドバリアルステイルフィッシュグラブ」とメイクし、実力とスタイル共に世界から今最も注目されているライダーの一人である猪又は2028年ロサンゼルスオリンピックで日本人男子選手初のパーク種目メダル獲得を目指す。スポンサーはFeelings、 Powell Peralta、 187 Killer Pads、 Bones Bearings、 Protec。
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snow【TOKIOインカラミ所属会見】スノーボード部に長谷川帝勝と荻原大翔の所属が決定!2025.06.13国内外で展開する一流ヘアケアブランド「TOKIOインカラミ」を有するイフイング株式会社は2025年6月13日(金)に都内で会見を開き、同社の「TOKIOインカラミ」スノーボード部で新たに長谷川帝勝選手と荻原大翔選手の2名と所属契約を結んだと発表した。 なお「TOKIOインカラミ」スノーボード部は平野歩夢や村瀬心椛といった世界王者経験を持つトップライダーを筆頭に、平野海祝、村瀬由徠、清水さら、工藤璃星など世界最高峰で活躍するトップ選手の面々が所属するドリームチーム。 そのメンバーに加えて、ビッグエアとスロープスタイルにて世界大会優勝経験を持ち、来年2026年のミラノ・コルティナ五輪での金メダルも期待される今特に勢いに乗っている長谷川帝勝と荻原大翔の2名の所属が決まり「TOKIOインカラミ」スノーボード部は新たに8名体制で進化を遂げる。 下記は今回の記者会見で語られた両選手とイフイング株式会社代表取締役社長の冬廣應尚氏のコメントをまとめたものだ。 冬廣社長、新加入選手の2名に「金メダル」への強い期待を示す 冬廣社長は会見冒頭で「このスノーボード界で日本人選手たちは世界を席巻していて、その中心にいるのが長谷川選手と荻原選手です。」と述べると、「先月、弊社スノーボード部所属の選手たちが1年間の活動報告に来てくれたのですが、その時に来シーズンの話になりました。お二人も言ってくれましたけども、全員が口を揃えてオリンピックで金メダルを獲得すると言うので、本来であれば最高のパフォーマンスを出してくださいと期待するのが良いのかもしれませんが、今回に関しては全員望むオリンピックでの金メダルを取って欲しいなという期待を持っております。」と控えめながら選手たちの背中を押す強い期待の言葉を述べた。 長谷川帝勝・荻原大翔の両名、ミラノ・コルティナオリンピックでの金メダル獲得を誓う 長谷川帝勝は、平野歩夢選手をはじめとする他のスノーボード選手がTOKIOインカラミに所属していることを元々知っており、自身もその一員として加わることができてとても嬉しいと話すと、来年のオリンピックシーズンに向けて、モチベーションを維持し続けることの難しさを認識しつつも、「自分の滑りをいつも通りずっとどの大会でも出し続けること」が大切だと語った。そして「オリンピックではスロープスタイルとビッグエア両方で金メダルを取り、冬廣社長にしっかりメダルをかけてあげたい」と意気込みを表明。「ミラノ・コルティナオリンピックは俺が主役になってやる」と話し、彼の持つ強い自信を見せた。 荻原大翔もTOKIOインカラミに自身もサポートされると聞いた時は驚きと嬉しさを感じたと話す。荻原は長谷川と同種目であり、隣で強気に思いを話す長谷川に少し苦笑いを浮かべながらも、オリンピックでは彼も「僕もスロープスタイルとビッグエア、どちらも金メダルを目指しています。帝勝が言ってましたが、俺が代わりに冬廣社長に金メダルをかけてあげたいです。」と決意を語り会場を沸かせると、長谷川とは小学4年生の頃からの友人でかつライバル関係である二人の絆の深さを感じさせた一コマだった。 唯一無二のトリックを有する二人の今後の挑戦 両選手はそれぞれ誰にもできない唯一無二の技を持っているがで知られている。長谷川は2023年9月に世界で初めて「バックサイド・フロントサイド・キャブ・スイッチバックサイドの4方向すべてで5回転半(1800)の技」を成功させた。来シーズンに向けては、ビッグエアでは6回転やそれ以上の回転技が求められると話し、スロープスタイルではスノーボードの総合的な部分が評価されるため、ジブや3D系の回転技が必要になると述べ、それらをしっかり磨いていきたいと語った。 一方、荻原は今年2025年のX Games Aspenで6回転半のトリックである「バックサイド2340」を世界で初めて成功させたことで国内外から注目を集めている。来年のミラノ・コルティナオリンピックのビッグエアでは、このバックサイド2340をしっかり出したいと意欲を見せると、さらに「まだいつになるかわからないが、7回転半(2700)はいつかやりたい」と話し、回転力では誰にも負けないように長所を活かしたいと今後の目標を語った。 両選手が考える今後のスノーボード界の盛り上げ方 日本のスノーボード界の現状について、長谷川は正直なところ大谷翔平選手が出てきた野球に比べると比べ物にならないほどまだまだ注目度が低いと認識しつつ、「俺がオリンピックで勝てば勝手に注目も集まるし、スノーボードというものがもっと国内に広まっていく」と、自身の活躍が業界の盛り上げに繋がると自分自身に喝を入れながら積極的な考えを示した。 荻原もスノーボードの中で特にスロープスタイルとビッグエアの認知度が低いと感じており、周りの友人にスノーボードを聞くと平野歩夢選手の金メダル獲得が印象的だったハーフパイプばかりが連想されると話、自身の金メダル獲得によって「一気にスロープスタイルとビッグエアを世間に広めたい」と、その思いを語った。 TOKIOインカラミが託す所属アスリートへの想い 冬廣社長は「TOKIOインカラミは日本の最高レベルの商品や技術、教育を世界に発信し、世界の美を変えていくというコンセプトを掲げており、所属選手をサポートする背景には、日本のアスリートが持つ実力や才能を世界で見せつけてほしいという思いがある」と会社のビジョンとの共通点を強調した。今回長谷川帝勝と荻原大翔を迎えてさらに強靭なチームとなった「TOKIOインカラミ」スノーボード部。次のシーズンでは所属選手たちが世界中で大活躍し、ミラノ・コルティナオリンピックでのメダル獲得を日本にもたらしてくれることを期待したい。 長谷川帝勝プロフィール 2005年10月23日生まれ。愛知県岩倉市出身。4歳からスノーボードを始め、8歳で競技デビューを果たした。ジュニア時代から注目の若手選手として頭角を現し、2021年のジュニア世界選手権ではビッグエア種目で優勝を収めた。さらに2023年の世界選手権のビッグエア種目で日本人初の金メダルを獲得。同年のジュニア世界選手権ではビッグエアとスロープスタイルの両種目で優勝するなど、国際舞台での実力を証明した。2024年X Gamesビッグエア種目では他を寄せ付けない圧倒的な滑りで優勝。2025年W杯種目別総合優勝(ビッグエア種目)、オーバーオール総合優勝を果たしており安定的な強さを発揮している。長谷川選手の特筆すべき点は、2023年9月に世界で初めてバックサイド・フロントサイ ド・キャブ・スイッチバックサイド4方向すべてで5回転半の技を成功させ、この偉業はスノーボード界に大きな衝撃をもたらした。2026年ミラノ・コルティナ五輪に向けては「出るからには金メダルを目指す」と強く意気込む日本の若きニューリーダー。 荻原大翔プロフィール 2005年7月19日生まれ。茨城県牛久市出身。両親の影響で3歳からスノーボードを始め、幼少期からその才能を開花させた。 9歳の時にバックサイド1080(3回転)を成功させた映像が話題となり注目を集めた。 その後、12歳という若さでプロ資格を取得し、国内外の大会で研鑽を積む。そして2023年ワールドカップ・ビッグエアで初優勝を果たすと、2024-25シーズンでは大きく飛躍し、2024年ワールドカップにて通算2勝目を上げ、さらには2025年X Gamesビッグエアではコンテスト史上初となるバックサイド2340(6回転半)を成功させて初優勝を成し遂げた。2026年ミラノ・コルティナ五輪では金メダル獲得を目標に掲げ、長谷川とともに頂点を目指す。
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dance10周年を迎えて過去最大規模に!青森・弘前発!日本最大級のダンス+カルチャーイベント「SHIROFES.2025」の全コンテンツを紹介!2025.06.04「SHIROFES.」は青森県・弘前市で2016年から毎年開催されているダンスバトルをメインとした弘前市を代表するダンスとカルチャーの複合イベント。毎年全国から著名なダンサーや大勢の観客が集っては大いに賑わい、地元観光の一手を担っている弘前市に必要不可欠なイベントだ。そして今年10周年を迎える「SHIROFES.2025」はコンテンツの数もイベントサイズも過去最大規模にスケールアップし、2025年6月27日(金)〜29日(日)の3日間にわたり、昨年同様に青森県弘前市にある弘前公園内にて開催される。弘前公園は、弘前城がシンボルの東京ドーム10個分以上の広さがある公園。歴史と文化を学べる貴重な文化財として公園全体を通して様々な見どころがあり、年中様々なイベントが開催されるなど、1日を通して老若男女が楽しめるスポットとして例年全国から観光客が訪れることで知られている。今年もこの歴史的な建造物を含む、見どころ満載の自然溢れる公園内に「SHIROFES.」がコンテンツとステージ数を増やして開催し、10周年の記念すべき3日間を参加者全員で祝う。ダンス好きやフェス好きにはたまらない本イベントの豪華すぎるコンテンツをまとめて紹介! 「SHIROFES.2025」のコンテンツはこちら!全7項目をチェック! ①豪華ダンサーが集う11種のダンスバトル SHIROFES.と言ったらやっぱりダンスバトル!今回も様々なバトルが開催され、それぞれのジャンルにてナンバーワンを決定する。さらに今大会ではイベント初のALL STYLE CREW BATTLE「G-COAT」が追加され全11バトルに。SHIROFES.ならではの普段見ることができない混合チームのバトルが観られるチャンス!終日繰り広げられる様々なバトルに目が離せない!なお今回はPOPPIN’ 1ON1 「SAMURAI」のトーナメントを除く、ほとんどのバトルが全天候型の屋内で行われるため、観覧にはチケットが必要になるのでダンスファンの皆さまは是非プレイガイドサイトからチェックして欲しい! 下記は豪華バトルMC陣を筆頭にそれぞれ年齢別やカテゴリー別に行われる各バトルの詳細だ。 バトル全体MC:CRUDE、GUCCHON、KENTARAW、MC SUV、TK、プラチナポーク ・POPPIN’ 1ON1 「SAMURAI」カテゴリー:POPPIN’(OPEN・FEMALE・Global Edition)(男女国籍問わず参加可能)ジャッジ:Poppin’J、Boogie Frantick、KEI、KITE、YUKIDJ:Satoci Enomotion ・BREAKIN’ 1ON1 <U15>「THE JAM」カテゴリー:BREAKIN’ 1on1 (男女国籍問わず15歳以下が参加可能)ジャッジ:NORI、TAISUKE、WUTA、MiMz、KATSU ONE DJ:GABAWASH ・BREAKIN’ 1ON1 「ON THE BEAT」カテゴリー:BREAKIN’ 1on1(男女国籍問わず参加可能)ジャッジ:NORI、TAISUKE、WUTA、MiMz、KATSU ONEDJ: GABAWASH ・HIP HOP 1ON1「DO OR DIE」カテゴリー:HIP HOP 1on1 (性別年齢国籍不問)ジャッジ:Yusei、TATSUKI、KATO、Atsuki、HONGOUDJ:DJ OBA ・LOCKIN’ 1ON1「EVERYBODY’S UP!!」カテゴリー:LOCKIN’ 1on1 (性別年齢国籍不問)ジャッジ:POG、TONY GOGO、福助、HANA、SORIDJ:3104st ・HOUSE 1ON1「OPEN YOUR EYES」カテゴリー:HOUSE 1on1 (性別年齢国籍不問)ジャッジ:PInO、HIRO、TAKESABURO、TAIKI、HARUDJ:OHISHI ・WAACKIN' 1ON1「MIYABI」カテゴリー:WAACKIN’ 1on1 (性別年齢国籍不問)ジャッジ:Si4、Mizuki Flamingo、RYO-TA、ryj.、MIKIDJ:DJ MAR SKI ・ALL STYLE 2ON2「DEADLY DUO」カテゴリー:ALL STYLE 2on2 (性別年齢国籍不問)ジャッジ:KOOJI、ATZO、TheRetro、Yasmin、KEIN、KYOGO、LOCO YOKODJ:辰 ・KIDS ALL STYLE 1ON1 BATTLE 「NINJA」カテゴリー:KIDS ALL STYLE 1on1– Under 10 division (男女国籍問わず大会当日に10歳以下が参加可能)– Under 15 division (男女国籍問わず大会当日に15歳以下が参加可能)*Wエントリー可です。ジャッジ:GEN ROC、Yu-mah、RINKA、THE D Soraki、Aoi、SHOW-GO、MEI、BUMMEIDJ:辰 ・OVER18 COLLEGE ALL STYLE 1ON1 BATTLE「ROOKIE」カテゴリー:OVER18 COLLEGE ALL STYLE 1on1(男女国籍問わず、18歳以上の学生が参加可能)*高校生は不可ジャッジ:BOXER、Boo、KAZANE、YUUSHIN、METH、Takuya、SEAN、バファリンDJ:3104st ・ALL STYLE CREW BATTLE 「G-COAT」カテゴリー:ALL STYLE CREW BATTLE (性別年齢国籍不問、3名以上15名未満で出場可)ジャッジ:Teddy Dan、KAZU、LEO、MITSU、YASS、MOCCHIN、P-STAR、RYUZYDJ:WANI、DJ BLAZE新たな注目ポイント:今回初開催のALL STYLE CREW BATTLE「G-COAT」。初代王者に輝くCREWはどこになるのか? ②トップパフォーマーによるパフォーマンス 全国から国内外で活躍するプロダンサーやダンスクルーをはじめ、フリースタイルボーラーなど様々なトップパフォーマーが大集結。10周年を記念して過去最多のショーケースが用意され、世界水準のパフォーマンスを通して観客を沸かせる。 シーンを長年牽引してきたトップパフォーマーたちから、最近飛ぶ鳥を落とす勢いでSNS上や各イベントで話題のダンサーたちなどダンスカルチャー好きなら誰もが知っている豪華な面々が勢揃い。是非この貴重な機会を見逃すな。 出演者:Boo&SHOW-GO、BUG!? 、Co-thkoo、D'oam(Dance Of Artistic Movers)、D&F、ebony(YOSHIE+LEE+MEDUSA)、FULLCAST RAISERZ(KTR aka Jr Twiggz+KILLA TWIGGZ)、GRYSOURCE、IB6side(バファリン+Aoi)、KOOJI&FUKUSUKE、Let’s Boogie、METH&HONGOU、MiMz&Yasmin、MONOLITH、Novel Nextus、Reray、S.kitchen、Teddy Dan&KATO、WATER BOYz(Gucchon+PInO+Boo+Yacheemi)、WAVE FAM JAPAN(ATZO+KEI+P-STAR)、YOSHIE&THE D Soraki、Yu-mah&Yacheemi、Yusei&TATSUKI、BOXER(ソロショー)、HARIBOW ③プロダンサーによるワークショップ SHIROFES.といえば、やっぱり出演ダンサーによるダンスワークショップは外せない!昨年ありがたいことに参加者から大好評だったこともあり、今年はなんと開催するクラス数が2倍にパワーアップ! しかも、講師を務めるのは各ジャンルで国内外を飛び回っている実力派ダンサーたちばかり。そんな豪華メンバーと一緒に、ダンス未経験者からプロを目指す人まで、50人以上が集まってワイワイ楽しめるのがこのワークショップの魅力。 「興味はあるけど、普段のレッスンはちょっと敷居が高くて…」という人こそ、気軽に参加できるこの機会をお見逃しなく!会場内の開放的な空間でどんな人でも気軽に参加できるので、家族や友達と一緒に楽しむコンテンツとしても◎ ダンスに興味がある人なら誰でもOK。みんなウェルカムな空気感でご参加お待ちしています!*ワークショップ参加にはチケットが必要になります。詳しくは記事最下部のプレイガイドを参照ください。 ダンスワークショップ講師名:【6/24(火)開催】KYOKA @FUNKY STADIUM CStudio【6/27(金)開催】YOSHIE & THE D SoraKi、Yusei / Atsuki / HONGOU、IB6side (バファリン+Aoi)、HANA&Yasmin、Novel Nextus、WAVE FAM JAPAN (ATZO+KEI+P-STAR)【6/28(土)開催】KATSU ONE / WUTA / NORI【6/29(日)開催】FULLCAST RAISERZ : KTR aka Jr Twiggz / KILLA TWIGGZ、黒須洋嗣、JUNNA、Boogie Frantick ④アーティストによる音楽ライブ ダンスパフォーマンスもさることながら、それ以外にもご当地ならではのアーティストたちが多数出演するこの音楽ライブ。青森県を代表する人気アイドルから伝統楽器奏者など幅広いアーティストたちが織りなす青森の魅力が詰まった生演奏のグルーヴに身をまかせよう。 出演アーティスト名(6月4日現在):りんご娘、ジョナゴールド、ライスボール、アルプスおとめ、クローバー(from リーフ)、creeps、KAZZ、渋谷和生 and more. 毎年SHIROFES.の風物詩として親しまれている「DJ TIME」が、今年も3日間にわたり終日開催。ジャンルや世代を超えて、出演者も観客も垣根なく、音楽とともに語らい、踊り、笑い合う。そんな心地よいひとときが広がる時間。お気に入りのドリンクを片手に、リズムに身をゆだねながら、SHIROFES.ならではの非日常の空気を全身で感じて欲しい。GUEST LIVE(6月4日現在):Olive OilライブDJ(6月4日現在):QUROVER、MAR SKI、D.I.K.、3104st、KAZMA、BLYS、OZORA、STO、MOTOYAMA、shinta、magistery、randyranzy、Coohey、SUI、Lachi、BLAZE ⑤今年も帰ってくる人気コンテンツ「エアー遊具」 そして今年も昨年好評だったSHIROFES.とコラボした巨大なエアー遊具も登場!SHIROFES.と「ふわふわ遊具」を通して遊び場を提供しているASOVIVAがコラボして、今年は更にパワーアップしたふわふわ遊具エリアを開設!踊って、観て、遊んで、全身で楽しんでほしい。 ⑥全21店舗が軒を連ねるフードエリア 青空の下、緑に囲まれた会場内には、約21店舗の多彩なフード&ドリンクブースがずらりと並ぶ。地元・弘前の名物グルメに舌鼓を打つもよし、冷たいドリンクを片手に芝生の上で一息つくもよし。陽の光を浴びながら、フェスの熱気とともに、お気に入りのメニューを見つける楽しみもこの場所ならでは。 ⑦お土産にオフィシャルグッズはいかが?ここでしか買えないアイテムが揃う「物販・グッズエリア」 今年もSHIROFES.オフィシャルグッズの販売コーナーが登場。ファンはもちろん、ダンサーや来場者の心をくすぐるラインナップをご用意。注目は、10周年を記念した限定デザインのTシャツとトートバッグ。手がけたのは、日本のブレイキンシーンを牽引するBBOYであり、デザイナー/クリエイターとしても高い評価を集めるTENPACHI。彼ならではのセンスが光るアイテムは、まさにこの瞬間だけの特別なデザインだ。SHIROFES.で過ごした熱い夏の記憶を、形にして持ち帰ろう。 SHIROFES.2025 ティザー動画 最後に 今回10周年を迎えるSHIROFES.2025は、これまで以上のスケールで過去最大規模の開催!地元・青森の方々はもちろん、全国から弘前観光とあわせて訪れる価値のある一大イベントとなっている。さらに今年は新たにステージが一つ追加されたことで屋外のフォレストステージでは昨年の約2倍の出演者によるパフォーマンスが実現し、ダンスバトルだけでなく、見応えたっぷりのショーケースやライブパフォーマンスも充実。ぜひご家族や仲間と一緒に、SHIROFES.ならではの“非日常”を体感しに来て欲しい。自然と音楽、そして人が織りなす、この夏だけの特別な体験を五感で味わおう。 なお、本日6月4日(水)よりSHIROFES.オリジナルグッズなどが抽選で15名に当たるSNSプレゼントキャンペーンを開催中!FINEPLAYもしくはSHIROFES.2025のInstagramアカウントをチェック!
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skate世界最高レベルのトリック一発勝負を制したのは!!「DeNA presents Spark ONE supported by ARKLEAGUE」スケートボード・ストリート種目2025.05.232025年5月17日(土)に「DeNA presents Spark ONE supported by ARKLEAGUE」 が神奈川県川崎市で開催された。今大会の会場は株式会社ディー・エヌ・エーが「川崎新!アリーナシティ・プロジェクト」の建設予定地である自動車教習所跡地を活用し運営するアーバンスポーツパーク「Kawasaki Spark」で行われ、BMXフラットランドの大会と共にスケートボードストリート種目の大会が、世界最高峰で戦うトップライダーたちを筆頭にトリックに定評のある幅広い年齢層で豪華なメンバーにより繰り広げられた。 photograph by Jason Halayko 今大会はジャムセッションでのベストトリック形式で予選なしの一発勝負で争われたのだが、大会当日は朝から夕方まで豪雨に見舞われ大会中止も予測されるほどの状況。しかしライダーたちの熱い思いと大会運営側の入念な雨対策が功を奏し、夕方から奇跡的に天気が回復すると、惜しくもMENS LOWクラスは中止となってしまったものの、優勝者100万円というビックな賞金を争うWOMENS HIとMENS HIは無事に開催。大会後半は多くの電灯によるナイター仕様も相まってセクションにスポットライトが当たる形で大会の盛り上げに一役買っている様子も見受けられた。 吉沢恋のトークショーの様子 photograph by Jason Halayko また大会前には特別トークショーとしてパリ五輪金メダリストの吉沢恋が登壇し、キッズスケーターや親御さんに向けて自身の練習やトリックについて、またパリ五輪での話など実際にメダルを見せながら語った。トークショー後には子どもたちにサインする時間も設けられ、大会に出場しない観覧客も体験しながら楽しめる時間が提供されていた。 なお本記事では入賞したトップ6のライダーの滑りを中心に当日大会の様子をお届けする。 大会レポート 【WOMENS HI】 WOMENS HI ジャムセッションの様子 photograph by Jason Halayko 今大会は全18名の出場者の中、2ヒートに分かれて各15分間のジャムセッションで戦いが繰り広げられた。なお今回は15分間のジャムセッションではあるものの、カウントされるのはベストトリック一つのみ。さらにそのベストトリックに対して3名のジャッジが付けたスコアの平均点が採用されるため、万が一ジャッジが誰か1人でもそのトリックを見ていなければカウントされないというシビアなフォーマットとなった。ジャムセッションという形式上、各ライダーが縦横無尽にコース上を行き来できる中で、ジャッジ陣にトリックを見てもらえるように絶妙なタイミングでのセクションへのドロップインや、またしっかりその場でベストトリックを決め切るスキルなどと複合的な要素が求められたが、一方でストリートらしさも垣間見れる展開だった。 吉沢恋 photograph by Jason Halayko そんな中で見事強さを見せて優勝し、賞金100万円を持ち帰ったのはパリ五輪金メダリストの吉沢恋。吉沢はプラクティスの時点から淡々とセクションに飛び込んでは、トリックを誰よりも多く練習している様子が見受けられたが、競技中もその姿勢は同様でとにかく数をこなしながら自分のベストトリックをチューニングしているようだった。その中でも彼女の代名詞の一つである「ビッグスピンフロントサイドブラントスライドショービットアウト」をはじめ数々のトリックメイクを成功させた。ジャッジがどのトリックをベストトリックとしてピックアップしたかは分からないが、8.8ptをマークし優勝を果たした。 伊藤美優 photograph by Jason Halayko 吉沢に続き準優勝に輝いたのは伊藤美優。伊藤はレッジを中心にスライド系の高難度トリックに挑戦。アップレッジとダウンレッジと様々な角度からトリックを決める中、ダウンレッジでの「フロントサイドブラントスライド」の完成度は高く見事なライディングを披露した。そんな伊藤にはベストトリックに8.4ptの評価が付き2位となった。 綿引愛留 photograph by Jason Halayko そして今回伊藤と同スコアとなったものの、ヘッドジャッジのスコアの差から3位となったのは若き才能の1人である綿引愛留。長身で長い手足から繰り出されるトリックの数々は世界トップレベルでも戦えるほどのレベルである中、彼女は今回独特なオリジナリティの高い玄人好みのトリックを見せる。レールからバンクの角にかける「バックサイドクルックドグラインドtoバックサイド50-50グラインド」を決めると会場を沸かした。今後が注目の若手ライダーの1人だ。 福田葵 photograph by Jason Halayko 続いて今回4位となったのはストリート・パーク・バーチカルの3刀流で活躍する福田葵。ライディングの随所にパークスタイルの動きが垣間見られる福田は、トランジションはもちろんトリック後のランディングの懐が深くストリートのライダーとは違う部分があるのが特徴的だった。特にハンドレールでの「ビッグスピンフロントサイドボードスライド」は見事だった。ジャッジはベストトリックを7.9ptを付けて4位となった。彼女の3刀流での今後の活躍にも期待したい。 織田夢海 photograph by Jason Halayko 5位に入ったのは世界選手権での優勝経験も持つ、日本が世界に誇るライダーの1人である織田夢海。織田はハンドレールを中心にトリックにトライ。見事な「フロントサイドブラントスライドショービットアウト」をメイクするも、自身の代名詞である「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」を時間内に決め切ることはできず、ベストトリックは7.7ptをマークした。 黒田希杏 photograph by Jason Halayko そして最後に6位になったのは綿引同様にストリート種目の若き有力株である黒田希杏。他のライダーがなかなかトライしないトリックから繰り出されるスタイリッシュなライディングが特徴的な彼女は、今大会で「フェイキーキャバレリアルキックフリップ」を決めるなど会場を沸かした。そんな彼女のベストトリックは7.5ptをマークし見事入賞して賞金を獲得した。 【MENS HI】 MENS HI ジャムセッションの様子 photograph by Jason Halayko 女子カテゴリーと同様に各15分間のジャムセッションで戦いが繰り広げられたMENS HIは、全21名が参加したこともあり、3ヒートに分かれると各々がベストトリックを決めるためにしのぎを削った。ただヒートが進行する中でライダーたちも前ヒートを見ながら学んでいるのか、各ライダーが阿吽の呼吸でテンポよくトリックにトライ。最終ヒートの頃には全員がジャッジに自分たちの表現を見てもらう最適なタイミングを掴んでいる様子も見られた。ただジャムセッションの中でベストトリックをメイクするのは簡単なことではなく、各ライダーがトリックメイクに苦戦する様子がとても印象的だった。その代わりトリックが決まった時の盛り上がりはとてつもなく、会場全体が歓声に包まれそのトリックメイクを称賛していた。 佐々木来夢 photograph by Jason Halayko そんな誰が勝っても全くおかしくない熾烈な戦いを制し、賞金100万円を持ち帰ったのは佐々木来夢。脱力感がありながらもその中に強いコアを感じられる彼のライディング。トリックセレクションも多くその中でもスイッチ180から繋がれる高難度トリックの精度はピカイチ。今回もダウンレッジで「スイッチフロントサイド180バックサイドクルックドグラインドノーリーキックフリップアウト」をはじめ数々の高難度トリックメイクを成功させた。彼のベストトリックには9 Clubの9.3ptの評価が付きベストトリックの猛者たちを抑えて見事優勝を果たした。 浦野建隼 photograph by Jason Halayko 佐々木に続き準優勝に輝いたのはこちらもトリックマスターの浦野建隼。浦野はレッジやハバセクションを中心に様々なトリックを織り交ぜた高難度トリックに挑戦。トリックが決まるたびに歓声が上がる彼のライディングだが、その中でもダウンレッジでの「インワードヒールフリップスイッチバックサイドノーズスライドキックフリップフェイキー」はMCやジャッジも驚かせるほどだった。そんな浦野にはベストトリックに9 Clubの9.1ptの評価が付き、わずかに佐々木には届かなかったが2位という結果となった。 そして今回佐々木と浦野に続き9 Clubである9.0ptをマークし、3位になったのは群馬出身の若手の下境瑠祈空。彼のライディングからはSOTY(Skateboarder of the Year)受賞経験のあるトップライダーのジェイミー・フォイらしさが感じられ、特に今回ダウンレッジでメイクした「フェイキーフロントサイドスイッチクルックドグラインドフェイキーフリップアウト」はジェイミーを彷彿とさせた。今後の更なる活躍が期待される注目の若手ライダーだ。 栗栖悠 photograph by Jason Halayko 続いて今回4位から6位までは8.8ptで同点となったものの、大会ルールで定められた「ヘッドジャッジのスコアが高い方が上位となる」という基準によって順位が振り分けられた。まず4位となったのは九州の雄である栗栖悠。ハイスピードかつ豪快なジャンプが特徴的な栗栖は、今回もダイナミックで目を惹くトリックを披露した。中央のセクションでの「レールオーバーバックサイド180レイトショービット」はバンク越えのフラット着地で会場を沸かせていた。 そして同点8.8ptで5位に入ったのは、スケートボードの聖地の一つである湘南出身でスイッチスタンス系のトリックに定評のあるトップライダーの坂本倭京。坂本はアップレッジやアップバンクtoレールを中心にトリックにトライ。その中でアップレッジを上がってメイクした「バックサイドノーズスライドビッグスピンヒールフリップアウト」は会場を盛り上げた。 最後、入賞圏内6位に滑り込んだのは、ぶっ飛んだ豪快なライディングの中に正確なボードさばきを見せるスタイラーの安倍来夢。今大会でも豪快なライディングを見せて会場を沸かした。その中でも「アーリーウープレールオーバーフロントサイドキックフリップ」はハイエアーから綺麗にバンクイン。その完成度の高さに歓声が上がった。ベストトリックのスコアは4位と5位と同じ8.8ptだったため実質上6位とは言えないレベルでまさにそれを象徴するライディングを見せてくれた。 大会結果 photograph by Jason Halayko WOMENS HI1位 吉沢 恋 / 8.8pt2位 伊藤 美優 / 8.4pt3位 綿引 愛留 / 8.4pt4位 福田 葵 / 7.9pt5位 織田 夢海 / 7.7pt6位 黒田 希杏 / 7.5pt*同ポイントの場合はヘッドジャッジのスコアが高い方が上位となる photograph by Jason Halayko MENS HI1位 佐々木 来夢 / 9.3pt2位 浦野 建隼 / 9.1pt3位 下境 瑠祈空 / 9.0pt4位 栗栖 悠 / 8.8pt5位 坂本 倭京 / 8.8pt6位 安倍 来夢 / 8.8pt*同ポイントの場合はヘッドジャッジのスコアが高い方が上位となる 最後に photograph by Jason Halayko 今大会を通して感じられたのは、ベストトリック一発だけがカウントされるジャムセッション形式というコンペティションとしては最近珍しいフォーマットだからこそ表現されたストリート感だ。各ヒートを通して、ライダーたちがメイクに苦戦していたトリックを次々と決めていく時間の盛り上がりはいつものコンペティションではなかなか見られない画だったと思う。また誰かがトリックを決めたことでその勢いが連鎖していくのもスケートボードならではのことで、お互いを称え合い切磋琢磨しながらレベルアップしていく様子も本質的な魅力を感じる部分だった。そして筆者からはライダーたちが勝ち負け関係なくこのジャムセッションの時間を楽しんでいるように見えた。 一方で、コンペティションの側面からは若手ライダーたちの成長を顕著に感じる大会でもあった。今大会の表彰台の面々を見てみると世界を舞台に活躍する日本代表ライダーたちはもちろんのこと、次世代の若手ライダーたちが彼らの牙城を崩すために上位に食い込む様子が垣間見れ、ベストトリックのレベルだけで言えば若手ライダーも十分に世界で戦える実力を持っていることを証明する結果となった。今後彼らがどのように成長して海外のトップライダーたちに肩を並べるのかにも期待して注目していきたい。 ロサンゼルスオリンピックに向けて歩む3年が注目されがちなコンペティションシーンだが、日本国内のスケートボードのレベルがどう進化していくのか、また日本代表以外のトップライダーや若手ライダーの活躍にもしっかり編集部として目を向けていきたいと思わされる大会だった。 「Spark ONE」大会概要 名称:Spark ONE(スパークワン)日程:*2025年5月17日(土) スケートボード・ストリート種目*2025年5月18日(土) BMXフラットランド種目*雨天によるスケジュール変更後場所:Kawasaki Spark内特設会場観覧料:無料主催:株式会社ディー・エヌ・エー協力:一般社団法人ARK LEAGUE協賛:不二サッシ株式会社、株式会社ムラサキスポーツ