こんにちは、Yohです。
今回は縁あってBOX LLCの共同創業者である阿部の連載「FINEPLAY INSIGHT」に寄稿させて頂くことになりました。
僕はBOX LLCの経営を通じてマーケティングやブランディングに関するコンサルティング活動を行う傍ら、自ら2018年に立ち上げたスタートアップでストリートプレイヤー向けの動画管理アプリ-PAARK-および映像作品販売マーケット-PAARK Market-を運営しています。
その中で、音楽著作権がカルチャーシーンに与えるインパクトについて考える機会が非常に多く、皆さんにもこの場を借りてお伝え出来ればと思い、今回のテーマを設定しました。少し難しい話も多くなるかもしれませんが、是非最後までお付き合い頂けると幸いです。
音楽著作権とは?
そもそも「音楽に関する著作権」とは何か、非常に曖昧な理解をしている方々も多いのかなと思います。音楽に関する著作権とは簡単にいうと、作曲家、作詞家、演奏家、歌手などの楽曲を制作するにあたって関与した人々に「これを作ったのは君たちだから、この楽曲を独占的に利用して良いよ」という権利のことです。だからこの楽曲を作った人たち(以下「著作者」といいます)以外の人が「この楽曲を使って踊ったり何かしたい!」という場合には、基本的には著作者に利用料を支払う必要があります。
しかし、楽曲を利用したい人がその都度著作者全員の許可を得るなり利用料を支払うことというのは、双方の手間を考えると現実的には不可能です。そのために存在する団体が、JASRACやその他の著作権管理団体です。「著作権プラットフォーム」というとわかりやすいでしょうか。JASRACを例にとると、音楽を利用したい人はJASRACにお金を支払うことで使いたい音楽を利用することが出来、著作者にはJASRACを通じてお金が支払われるという仕組みになっています。この仕組みのおかげで、しっかりと利用者から著作者に著作権料としてお金が流れる原理になっています。
ややこしいのが、著作隣接権
この著作権だけでも既に難しい話になってきていますが、それよりもさらにややこしいのが「著作隣接権」です。著作隣接権とは、音楽を作った著作者本人ではなく、例えば音楽をCDに録音して複製する機能を持つ音楽レーベルなど、音楽を世の中に伝えていくのに必要な役割を果たした人や会社に発生する権利です。音楽レーベルに所属しているアーティストが新曲をリリースする場合を例に考えると、アーティストの新曲を録音してマスターテープを制作し、それをディストリビュートする役割を担っている音楽レーベルには代表的な著作隣接権の一つである「原盤権」という権利が発生します。簡単にいうと「マスターテープを制作する」という業務を担った音楽レーベルに付与される権利なので、「その録音された音源」を利用しようとする楽曲利用者は、この原盤権を持つ音楽レーベルの許諾を取る必要があります。
この原盤権がストリートシーンにとっては実は非常にやっかいなんです。なぜなら、原盤権に関しては前述のJASRACのような管理団体が広くは存在しないからです。一部、NexToneなどの団体が音楽レーベルとの契約のもと原盤権を管理している例もありますが、基本的には音楽レーベルが原盤権を保有していることがほとんどです。すなわち、基本的にはいかにJASRACにお金を支払って著作権侵害をクリア出来ても、音楽レーベルの許諾を取らないと原盤権を侵害してしまうことになるので、楽曲を利用したいストリートシーン側からしてみると、その楽曲を使って踊ったり大会を催したりすることが出来ないのです。
ちなみに著作権および著作隣接権ともに、私的利用に関しては許諾が不要となっています。みなさんが自宅でCDを聞いたりしても怒られないのはそのためです。一方で、お客さんからお金をもらったうえでその音楽を演奏したり、歌ったり、その音楽で踊ったりする場合には全て著作権もしくは著作隣接権に関する許諾を得る必要があります。許諾を得ないでやってしまった場合には、権利侵害として権利保有者である著作権者もしくは音楽レーベルに訴えられる可能性が出てきてしまいます。
YouTubeで「歌ってみてみた」動画が投稿出来るのはなぜ?
ここで少し話が脱線しますが、YouTubeでシンガーや歌うまさんによって投稿された「歌ってみた」動画が削除されずにYouTube上で閲覧可能な状態で残っているのはなぜでしょうか。
それは、YouTubeがJASRACなどの著作権管理団体にお金を払っており、かつ、音楽レーベルとの提携を通じて構築した「Content ID」という楽曲データ管理システムで原盤権に関する管理を行なっているからです。すなわち基本的にはYouTubeでは著作権および原盤権の双方に関して、ユーザーが動画をあげても権利侵害が起きないような仕組みを作ってくれている、ということになります。
まず著作権に関して、YouTubeはJASRACやその他の著作権管理団体と著作権に関する包括契約を締結しており、ユーザーがJASRACの管理楽曲を使った動画をアップロードする場合は「YouTube側がお金を払ってくれることになってるので、ユーザーの動画アップロードは自由にやってもいいよ」ということになっています。そのためユーザーは自由にJASRACやその他管理団体の管理楽曲を利用した動画をアップロードすることが出来ます。
また原盤権に関しては、前述したYouTube独自のContent IDという楽曲データ管理システムに、主要な音楽レーベルが原盤権を保有する楽曲の多くが登録されており、原盤を使用した動画がYouTube上で何回再生されたかなどの情報もすべて管理されています。そのためYouTubeは原盤権を保有する音楽レーベルに対して、楽曲の再生回数や予め定められた契約条件に基づいて音楽レーベルに原盤権使用料を支払うことでユーザーが原盤権侵害を侵してしまうことがないようにしています。また原盤権保有者の中には、金銭を原盤権使用料としてもらうのではなく、YouTubeの動画を再生すると流れてくる広告の中から一部の広告料を受け取るという形で楽曲利用を許容しているケースも多々存在します。
著作権が起点でいまのダンスシーンにおきていること
さて、ここからいよいよストリートシーン、特にダンスの話に入っていきます。ここ1〜2年はコロナウイルスの影響もあり、ダンスバトルがオンラインで配信されることも多くなってきました。ブレイキンで言えばRed Bull BC Oneなど、大きな大会になればなるほど今やオンライン配信は当たり前と言えるのではないでしょうか。
オンライン配信は無料のものもありますが、会場で観客を入れて開催していたりスポンサー企業からの収入があったり、基本的にはビジネス目的(=大会運営を通じて金銭の実入りがある)で開催されているものがほとんどです。従って、前述の著作権および著作隣接権の問題が発生します。お金をもらって大会を開催している以上、音楽の私的利用には該当せず、しっかり著作権料や原盤権料を支払う必要があります。
そのため、音楽レーベルが原盤権を保有している楽曲は、基本的には権利者の許諾をとってお金を支払わないとダンスバトルで流すことが出来ません。つまり、ダンスバトルで「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」のような有名楽曲をDJが流すためには、事前に著作権および原盤権の権利者に楽曲の利用許諾を取っておく必要がある、ということになります。
しかし、それは現在のダンスバトルの運営チームとしてはかなりハードルが高いことです。そもそも主要音楽レーベルのようなグローバル企業から小さな企業もしくは団体、場合によっては個人が許諾を得ること自体がかなり手間ですし、現実的にはほとんど不可能です。結果として、オンライン配信をしていたり集客をしている大きなダンスバトルであればあるほど「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」をバトルの中で流すことが出来なくなっています。
そのため、ここ数年は「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」ではなく、「トラックメーカーが(主催者に)提供してくれた楽曲」をダンスバトルで使うケースが増えています。トラックメーカーの中にはJASRACに著作権管理を委託していなかったり、音楽レーベルに所属していない方も多くいらっしゃいます。このような場合にはトラックメーカー自身が著作権および原盤権も保有している権利者ということになるので、トラックメーカー本人からの許諾さえ得られれば、権利侵害をすることなくダンスバトルで楽曲を利用できることになります。このこと自体はとても素晴らしいことで、トラックメーカーの楽曲が世界への配信でフックアップされる効果もあり、ストリートシーン全体にとってはとても良いことだと思います。
このように実務的な手続きの複雑さも考えると、「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」は現実的に採用がほとんど不可能で、「トラックメーカーが提供してくれた楽曲」の利用がダンスバトルで増えざるを得ない状況を、みなさんもご理解いただけるのではないでしょうか。
ダンスバトルで流れる曲がダンスシーンに影響を与えている
では「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」と「トラックメーカーが提供してくれた楽曲」をダンスバトルで使うことの違いは、どこにあるのでしょうか。これは捉え方は人によってそれぞれかと思いますが、個人的には「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」は有名曲を中心に歌モノが多かったり、有名なラップバースが入っていたり、曲自体に色んなストーリーや文脈がある楽曲が多い一方、「トラックメーカーが提供してくれた楽曲」はインストやドラム中心のブレイクビーツが多く、演奏家やシンガーが参加したバンドサウンドやメロディアスな楽曲は少ない印象があります。
そのため、著作権や原盤権侵害を防ぐ必要がある大きなダンスバトルと、地元で仲間と突発的に沸き起こる権利侵害を意識する必要性がない(=私的、もしくは私的に限りなく近い)バトルで流れる曲は大きく方向性が異なり、結果として両者で「勝つ」ために必要なダンスが違ってきているのではないか、という仮説を個人的には持っています。
大きなダンスバトル:よりアスリート志向に
すでに述べたとおり、Red Bull BC Oneのような大きなダンスバトルでは、著作権や原盤権を考慮して一般的に知られた有名楽曲ではなく、トラックメーカーが制作した楽曲が中心に流れることになります。その結果、ストーリーやメロディアスな要素が多い楽曲を使用したバトルよりも、パフォーマンス要素の強い踊りでいかにミスなくムーブをかますか、というウェイトがジャッジの評価で高まるのかと思います。
そう考えると、大きなダンスバトルになればなるほど、ダンサー側の意識は大技の成功やミスしないことが重要になってくる一方、音楽に対する表現性が占めるウェイトは相対的に下がっていくように感じます。よりアスリート的なダンススタイルが求められていることは、著作権の観点からは必然だと思います。
小さなダンスバトル:よりカルチャー志向に
一方でローカルの小さなバトルなど、お金を取らずにやっているものもたくさんある現状を踏まえると、音楽著作権の侵害を(実務的に)意識する必要性が相対的に低くなります。結果として、流れる楽曲がいわゆる「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」とか「ブレイキンといえばこの曲」みたいなものに寄っていきます。
このようなローカルやアンダーグラウンドのバトルでは、音楽性が占めるウェイトが相対的に上がってきます。楽曲が持っている時代的・人物的なバックグラウンド、過去にその楽曲を使って繰り広げられたバトルのストーリーなどに加えて、自分がどのような表現を乗せていくのか、というダンサー一人一人の生き方や価値観を踏まえた踊り方がとても重要になってくると個人的には思います。このようなシーンではアスリート的なダンススタイルだけでは物足りず、もっと幅広い一人一人の価値観や生き方、カルチャーに根ざしたスタイルがより価値を出してくると思います。
批評や対立ではなく、求められるのは相互理解
これは良し悪しの議論ではなく、現在のダンスシーンを音楽著作権の切り口から客観的にみた時に、二つの方向性が生まれてきているということだと思います。
大きなダンスバトルで「勝つ」ことを目的に据えると、そのための戦い方というものが見えてきます。これは2024年のパリ五輪を控えているブレイキンにとっても非常に重要なポイントだと思います。体操や柔道などの五輪競技と同じく、勝つための基本的な方程式があり、それを誰よりも高いレベルで実践するアスリートとして五輪の頂点を目指す。その中にも個人ごとに得意不得意があり個性があり、その個性を最大限活かしながら決められたルールの中で勝ちを目指す。日本のブレイキンシーンが現時点で五輪のメダルを狙える状況にあること自体が本当に素晴らしいですし、その背後にはJDSFを中心に尽力してきた方々の血の滲む努力と想いがあり、そこへのリスペクトをシーンに関わる誰もが持つべきだと思います。
一方で、小さな地元のバトルによって成り立っているシーンのことも同じ水準で大事にするべきです。元々音楽著作権や原盤権などは(実質的に)関係のない、ローカルのフリースタイルサイファーで成り立ってきた視点からいえば、ダンスと音楽は切り離すことが出来ないものです。その音楽自体が持っている歴史や、その音楽に乗せて繰り広げられてきたレジェンドたちによるダンスの歴史の上に、自分のアイデンティティを乗せていく。そうすることでダンスシーンを発展させていくという考え方もまた、絶対になくしてはならないものだと思います。
そもそも文化は画一的な成長の仕方をするのではなく、その時々の政治の思惑やシーンの向いている方向によって都度方向性を変えながら歴史を紡いできました。すなわち、その文化の最先端においては常に相対する考え方やスタイルがあるのが文化の宿命であり、それぞれをお互いにリスペクトして共存しているという状態こそが発展を支えているのではないか、と最近感じています。
繰り返しになりますが、僕はどちらが良くてどちらが悪いとは思いません。むしろ、その真逆です。当たり前のこととして色んなスタイルのダンサーがいて良いということと、その中でも音楽著作権がダンスシーンのバトルのあり方に影響を与えているという事実を皆で認識することで、異なる方向性であってもお互いをわかりあえる、より良いシーンに発展していくのではないか、と思っています。
BTSの事例から考えられる今後の音楽著作権の方向性
また少し話が脱線しますが、現在世界の音楽シーンを席巻しているBTS(防弾少年団)の所属事務所HYBE(ハイブ)は、ファンの音楽二次利用に関して比較的寛容な姿勢を取ることが多いことで知られています。特に韓国の音楽シーンで言えることなのですが、ファンがアーティストの楽曲を使って「踊ってみた」動画等を配信することが音楽サブスクリプションサービス上での再生回数やCDの売上枚数にプラスの影響をもたらすという考え方が主流になってきています。最近ではTikTokも音楽レーベル各社と提携契約を結びファンのTikTok上での音楽利用を正式に開放する動きが進んでいます。
僕個人としても、今後はこの流れが加速していくと考えています。そもそも音楽著作権は著作者の努力に報いることで文化の発展を促すことを目的としている権利なので、YouTubeやTikTokで消費者がUGC(User Generated Content)をアップロードして楽しむことが主流になっている昨今では、よりユーザーフレンドリーな立場で音楽著作権を捉える権利保有者が増えていくのではないかと思っています。
今後のシーンに対して思うこと
HYBEのような流れも踏まえると、今後はイベントの主催者が音楽著作権に関するスタンスを明確に打ち出すことが重要になってくると思います。例えば、ダンスバトルの主催者が音楽レーベルと包括的な業務提携を行うことによって「ダンサーのみんなが練習で使っているあの曲」をダンスバトルで利用出来るようにし、ストーリーやアンダーグラウンドのカルチャーに根ざしたスタイルのダンサーも、より大きなバトルで活躍出来るようになる方向性を打ち出すやり方も考えられると思います。
また、そうでなくとも、アスリート志向の強いダンスバトルからカルチャー志向の強いダンスバトルまで、イベントのコンセプトに幅広いグラデーションがある中で、イベントの主催者がバトルのコンセプトや目的、それに紐づいて流す音楽の方向性を明確に打ち出すことが大事だと思います。それによってダンサーが「勝つ」ための戦略を考えることも面白みですし、「色んな大会があって、色んな曲があって、色んなダンサーがいて、色んな勝ち方があって、それぞれ違うけどみんないいよね」という共存思考がシーン全体で高まるのではと思います。
今回は長々と、音楽著作権がストリートシーン、特にストリートダンスシーンに与えるインパクトについて個人的な考察を交えて述べさせていただきました。もちろん僕の考え方だけが正しいとは思っていませんし、シーン全体でも色んな意見があると思います。だからこそ、僕は色んな人と引き続きこのようなストリートシーンに関する建設的な議論を交わしていきたいと思っています。重要なことは、お互いがお互いの意見を理解し尊重したその先にカルチャーの発展があるということをみんなで理解しておくことだと思います。シーンに関わる全員がそれぞれの立場から考え、ストリートシーンの発展のためにかましていけたら本望です。
AUTHOR: 井本陽/ Yoh Imoto
幼少期をニューヨークで過ごしたことがきっかけで小学校時代からHIPHOPにのめり込む。中学時代からダンスを始め、その後DJ、ダブルダッチ、スケートボード、ビートメイキングと活動の幅を広げる。大学卒業後は会計事務所、証券会社を経て2013年戦略コンサルティングファーム ボストン・コンサルティング・グループに入社。2018年退社後ストリートカルチャー領域でストリートプレイヤー向けの動画管理アプリ-PAARK-および映像作品販売ウェブサービス-PAARK Market-を提供するスタートアップOne Dollar Bill Inc.を創業する傍ら、戦略ブティックBOX LLCを共同創業。
現在、One Dollar Bill Inc. 代表およびBOX LLC Co-founderを兼任。東京大学経済学部卒。
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FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。
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othersアクションスポーツを親子で気軽に楽しく体験できるイベント「PLAY MOVESPORT」が渋谷キャストで開催2023.03.312023年3月29日(水)に日本国内大手のスポーツウェアメーカー「DESCENTE」のニューレーベル「MOVESPORT」による「PLAY MOVESPORT」が渋谷キャストガーデンにて開催され、春休みのお出かけがてらに渋谷へ訪れた大勢の親子連れが来場し「BMX」「スケートボード」「スポーツクライミング」の3種目を体験した。 本イベントにはニューレーベル始動を機に発足した新世代アスリートチーム「MOVESPORT UNIT」の一員でBMXフリースタイル種目の大和晴彦選手、日本のレジェンドスケーターの一人である荒畑潤一選手、そしてスポーツクライミング・ボルダリング・リード種目日本代表の中川瑠選手といった豪華講師陣が、アクションスポーツを体験しにふらっと訪れた親子連れにプロのパフォーマンスを交えながら思い思いに楽しさを伝えた。 春休み中に開催されたこともあり、平日にも関わらず多くの親子連れが来場。子どもたちも初めは不安げにおそるおそる挑戦するも、うまくいってからは終始笑顔でアクションスポーツを楽しんでいた。そしてそんな子どもたちの後ろ姿を見守るように笑顔でスマホを片手に撮影する親御さんの様子が特に印象的だった。 実際にアクションスポーツを体験したとある小学生は「スケボーとかはやった事なかったんですけど、丁寧に教えてもらえたし、BMXとボルダリングも少しはできるようになったので良かったです。これからもこういうイベントをたくさんやってほしいです。特にスケボーはハマっちゃったのでこれからも続けていきたいです。」と楽しげに答えてくれ、 その親御さんからは「このようなスポーツは興味があっても自分たちでは教えられないですし、なかなかスケボーとかも教えてもらえる事がないので、今回のイベントのように気軽に教えてもらえて体験できるという機会はありがたいです。とにかく子どもも楽しんでくれて良かったです。」と満足げに話した。 以下は当日子どもたちへアクションスポーツの楽しみ方をレクチャーした講師陣のコメント。 イベント講師メンバーのコメント 大和 晴彦 選手(MOVESPORT UNITメンバー・BMX フリースタイルパーク種目) -MOVESPORT UNITメンバーとして活動していく中でBMXを通して伝えたいこと僕の活動を通して、このストリート業界でMOVESPORTをメジャーにしていきたいですし、他のライダーとは違うウェアになるので「MOVESPORT x BMXフリースタイル」でもっと自分の存在感をアピールしていきたいです。 -MOVESPORTの実際に着用してみてMOVESPORTは薄い生地ではありながら丈夫さもあって、汗もしっかり吸ってくれるのでライディングしやすいアイテムです。ただ個人的には厚手な生地の服が好きで、BMXは転倒も多いので身体を保護できる丈夫な生地を使用したアイテムも積極的に提案していきたいです。今後、見た目も機能性もよりストリートなデザインで自分の理想の形になっていったら最高です。 -イベントに参加してくれた子どもたちに伝えたいこと本当に始めるきっかけって些細なことだと思うんです。例えば、今日みたいに通りすがりにイベントを目にしたことがきっかけになったりもするので、今回のようなイベントって本当に大事だと思います。また実際に体験してもらって少しでもBMXの面白さに気づいてもらえたらとても嬉しいですし、このイベントが誰かの将来の夢の第一歩になる手助けになれば良いなと思います。 荒畑 潤一 選手 (スケートボード特別講師) 「今回のイベントもそうですが、スケートボードを体験したいという子どもが本当に多いので僕も仲間もとても喜んでいます。また今回初めてMOVESPORTを着用してみましたが柔らかくて着心地が良くて、通気性も良くて軽いのでスケーターにとっても良いアイテムだと思います。スケートボードは自己表現を無限大にできるものなので、今回のイベントで乗ってみて少しでも楽しいと思ったらこれからも乗り続けてくれれば、上手くなればなるほどもっと楽しくなっていくので、是非子どもたちにもその楽しさをどんどん追求してもらいたいと思っています。」 中川 瑠 選手 (スポーツクライミング特別講師) 「スポーツクライミングは他のスポーツと関わる機会も少ないので、このようなイベントで他のスポーツの良さも知れるのは良いことですし、なかなか子どもたちと触れ合う機会も多くないのでこうやって教えられるのはとても嬉しいです。またMOVESPORTのアイテムは生地の伸縮性がすごいので登るときにも邪魔にならないですし、大きめなシルエットもすごく良いです。今回のイベントに参加してくれた子どもたちの中にも、初めは登れなかったり怖いと思う子もいると思うんですけど、登れた時の達成感はすごいし、本当に気持ち良いので是非イベントだけじゃなくてクライミングジムでも体験してもらいたいです。」 最後に 本イベントは「MOVESPORT」としても初の試みであったが、たくさんの親子連れが来場し、アクションスポーツを親子一緒に楽しむ機会として大成功で幕を閉じた。ブランドとしても今後は「MOVESPORT UNIT」のメンバーを中心に全国各地でのイベント展開を予定しており、より多くの子どもたちやこれらのスポーツに出会えていない人たちが、トップ選手たちと交流しながら楽しく体験してもらえるような機会を提供していく。各競技の新世代アスリートたちと生まれ変わったこのブランドが一緒に二人三脚でいろんなことにチャレンジしていきながら、日本でスポーツをさらに普及していくその姿に今後も期待したい。 イベント概要 名称 : PLAY MOVESPORT 体験会日時 : 2023年3月29日(水) 13:00 - 17:00会場:渋谷キャストガーデン 屋外広場(〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-23-21)参加対象者:小学3年生~6年生参加費:無料対象スポーツ:BMX、スケートボード、スポーツクライミング
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othersU-15トップアスリートたちが学ぶエリートキャンプが開催!『Next Generations Elite Camp』2023年3月27日(月)に、渋谷区のBMW XM ポップアップ内にて、Next Generations実行委員会(主管:一般社団法人渋谷未来デザイン)主催のもと、 日本国内外のストリートスポーツシーンにおいて活躍し将来の活躍が有望な次世代アスリートを対象に、「心・技・体・智」をテーマにしたストリートスポーツアスリート向けのキャンプ、 『Next Generations Elite Camp』が開催された。 この「Next Generations Elite Camp」は、Next Generations Gamesでの実績や、連携する競技団体からの推薦などを含めた競技・種目・ジャンル等から18名のU-15トップアスリートたちが招待され、彼等の「自分の強みを知る・磨く」きっかけ創りと「同世代を知る・つながる」場つくりとして開催された。 午前と午後で様々なプログラムやゲストを招いての講義が行われ、ストリートスポーツに特化した充実の内容となった本キャンプをFINEPLAY編集部からお届けする。 「自分を表現して言葉にする」自己表現ワークショップ 午前中は「自己表現ワークショップ」がイントロダクションとして行われた。内容は、参加者に配布された雑誌の中から自分を表現する要素を切り抜き、画用紙に自由に貼り付け、自身のプロフィールを作成する、というものだ。作成後は自身のプロフィールを基に1分間以内のプレゼンテーションが行われた。 限られた時間の中で物事を作り出すこと、その中でパフォーマンスのクオリティも担保することを求められるトップアスリートにとって、必要なポイントが詰まったセッションとなった。 1分間の発表タイムでは思ったようにプロフィールを作成できず苦戦している様子も多少見られたが、参加者の緊張も徐々にほぐれ、自分とは異なるジャンル・競技アスリートたちの発表を興味深く聞いている様子がうかがえた。 「映像で自分の魅力を発信する」アスリートセッション by GoPro 左:YUUTAROU氏 右:西窪 友海氏 午後に実施された「アスリートセッション by GoPro」では、GoPro契約アスリートのYUUTAROU氏(パルクールの人)、西窪 友海氏(トライアルライダー)の2名がゲスト講師として登壇。「自分の魅力や強みを映像を通してどう表現するか」ということを参加者に語ってくれた。 YUUTAROU氏は、SNSに自分のパフォーマンス動画を投稿する際には「動画を見て1〜2秒のインパクトが大切、カッコよさも求めたいが冒頭のインパクトが一番大事。」と話し、自身がSNSに投稿している動画も参考にしながら現代のSNSのアルゴリズムをロジカルにわかりやすく解説してくれた。 「今日僕が見せた自分の映像は本気でパルクールをやっている部分ではなくて、初めて見てくれる人に『面白いな』と思ってもらえるように動画を作っています。パルクールをやっていない人にも見てもらえるように映像を頑張ると自分のスキル幅も広がるし、知って貰うことに繋がるのでぜひ皆さんにもトライして貰いたいです。」と参加者の今後に繋がる素敵なコメントも残してくれた。 「映像がきっかけでスポンサーがついたりする。」と語るのはトライアルライダー、西窪 友海さん。 「このストリート業界で生きていく、ご飯を食べていくには自分を知ってもらって、自分の価値を高めることが必要だと思います。自分のスキルをいかに社会の価値として持たせるのか、スキルで人々を喜ばせられるかが重要になってくると思います。だから自分を映像で表現して評価を得ることで、お金をもらえたり様々な仕事に繋がっていきます。」と、プロとしての映像発信の在り方を説明してくれた。 「自分で心の機嫌を取ろう!」メンタルトレーニング 辻 秀一氏 「メンタルトレーニング」では、行政・大学・地域・企業・プロチームなどと連携し、 スポーツの文化的価値「元気・感動・仲間・成⻑」の創出を目指す、スポーツドクターの辻 秀一氏が登壇した。このセッションでは「スポーツ」とは何かを考え、自らの心を整えて自分の機嫌を取ることの重要性を辻 秀一氏が説いた。 セッション冒頭のグループワークでは「スポーツとは何か」を参加者同士で話し合う際に、なかなか会話が進まない参加者に辻氏から「自分が考えていることを言葉にできないと一流にはなれない」とアドバイスが飛ぶ場面も。 辻氏は、人間の心の状態は「Flow」と「Non Flow」の2種類があると説明し、「自分のパフォーマンスの質を高めるためには心の状態が大切。心の機嫌が悪いと何をしても質が落ちるし、心の状態を整えれば結果も成果も出やすくなる。」と、パフォーマンス向上のための心の状態のあり方を参加者に語った。このセッション内では参加者も次第にグループで積極的にコミュニケーションを取るようになり、熱心にメモを取る姿も見られた。 参加者は熱心にメモを取りながら話を聞いている様子も グループ内でも積極的にコミュニケーションを取っていた 今回の「Next Generations Elite Camp」が参加者にとって、プレイヤーとしてより飛躍するために大きな学びがあり、有意義な時間になったことは言うまでもないだろう。 実際に参加者に話を聞くと、「今日は撮影の仕方やメンタルトレーニングを学んだんですけど、普段絶対に学べないことを学べたので、これからに活かして頑張りたいと思います(RA1ON)」「いろんなことを初めて学べて、心の機嫌を大事にすることなどを学べて良かったです。今後の自分のダブルダッチにも活かせそうです!(HARUKA)」「普段学べないことをたくさん学べて凄くいい1日でした!(HINATA)」と、満足した様子で本イベントを振り返っていた。 鈴木 朋彦氏 最後に、Next Generationsプロジェクト プロデューサーの上野 桂氏によるラップアップ、そして株式会社スポーツビズ 専務取締役COOである 鈴木 朋彦氏による締めくくりの挨拶が行われ、本イベントは終了となった。 鈴木氏は、「皆さんは普段自分の競技を一生懸命練習して、仲間たちと切磋琢磨していると思いますが、今日みたいに違う競技をやっている同世代の仲間と触れ合えることは、重要な機会になったと思います。皆さんは10代と若いので、技と一緒に心と体を鍛えて自分の目指す頂に登っていって欲しいなと思います。そして近い将来、皆さんと一緒に仕事ができることを楽しみにしています。」と、参加者の将来に向けてモチベーションとなるであろう言葉を残した。 2回目の開催となった今回の「Next Generations Elite Camp」だが、U-15の若い世代がストリートスポーツに特化したプログラムを学び、横のつながりを広げることで自分の強みを知り、同世代を知るキッカケとなったであろう。それがストリートスポーツシーン全体の底上げにもなると感じさせられた。今後のストリートスポーツシーンの発展のため、FINEPLAY編集部は引き続き、「Next Generations Elite Camp」を応援していきたい。 Next Generations Elite Camp概要 日 程:2023日3月27日(月)11:00〜16:30 場 所:ヨドバシJ6 ビル(jing) 東京都渋谷区神宮前6-35-6内 容:「心・技・体・智」をテーマにしたU-15ストリートスポーツアスリート向けのキャンププログラム。現時点での活躍の実績から、今後の国内大会や国際大会で活躍が期待されるアスリートを招待。U-15アスリートたちの「自分の強みを知る・磨く」きっかけ創りと「同世代を知る・つながる」場を提供します。対 象:U-15アスリート 20名招待制(保護者帯同可)主 催:Next Generations 実行委員会主 管:一般社団法人渋谷未来デザイン助 成:公益財団法人日本財団協 賛:KDDI 株式会社 / GoPro 合同会社 / 株式会社シブヤテレビジョン / 株式会社スポーツビズ / 東急株式会社 / 東急不動産株式会社 / バリュエンスホールディングス株式会社 / 後 援:渋谷区 / 渋谷区教育委員会
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culture海とふれあい、環境問題を考える。『Hug the Earth in SHICHIRIGAHAMA vol.2』2023.03.292023年 3月 19日(日)に七里ヶ浜海岸駐車場にて、子供から大人まで楽しみながら海と地球を考えることが出来るイベント、「Hug the Earth in SHICHIRIGAHAMA vol.2(主催:特定非営利活動法人 NAZe)」が開催された。 快晴の空の下、穏やかな春の始まりを感じさせた本イベントをFINEPLAY編集部がリポート。 サーフカルチャーが根付く七里ヶ浜ならではのマーケットエリア まず最初に目に飛び込んできたのは数々のブースが立ち並ぶマーケットエリア。鎌倉エリア発祥のクラフトビール「鎌倉ビール」や、ボルボ・カー鎌倉による電気自動車「XC40 Recharge」を含めた車両の展示、日本の大自然で育てられたオーガニックハーブを使用したフレグランスブランド「jote」、女性向けサプリメントとしてマカを販売してきたパイオニア企業「ホットストア」、ライフスタイルメディア「オーシャンズ」によるOCEANS Carに詰め込んだ“Feel so good”な企画など、その土地に馴染んだ企業が多くブースを構えた。 鎌倉ビール ボルボ・カー鎌倉による電気自動車の展示 フレグランスブランド「jote」 女性向けサプリメント・マカを販売してきたパイオニア企業「ホットストア」 OCEANS Carによるブース展示 また、NPO法人NAZe理事長 出川三千男氏による「再生サーフボードの展示」や、洗って使えるプラスチックフリーの食品用ラップ Bee Eco Wrap(ビーエコラップ)の販売、 自社工房で一つひとつ丁寧に作り上げた100%植物性のルナバーガーや、サステナブルな商品を通して動物や植物の環境を壊さないライフスタイルを提案するethicame(エシカミー)の物販ブースなどの、エシカルマーケットも多く立ち並び、ランチからショッピングまで日曜日の七里ヶ浜駐車場は大きな賑わいを見せた。 NPO法人NAZe理事長 出川三千男氏による再生サーフボードの展示 Bee Eco Wrapの販売 100%植物性のルナバーガー NAZe 海の学校 また親子で楽しめるコンテンツとして午前中には、湘南海上保安署による海の環境紙芝居『うみがめマリンの大冒険』の読み聞かせや、ビーチクリーン、宝探し、ビーチフラッグが体験できるビーチワークショップも多くの参加者で賑わっていた。 午後には、同じく湘南海上保安署による海の環境紙芝居『うみがめマリンの大冒険』の読み聞かせ、そして海の環境アニメーションを上映(海洋ゴミ、貝殻、流木などの海の拾い物を動かしてコマどりアニメーションの作成)する、「アニメーションワークショップ」が開催され、親子で楽しみながら地球環境問題を考える体験型ワークショップとなっていた。 ビーチワークショップ 湘南海上保安署による紙芝居読み聞かせ この日の七里ヶ浜は前日の荒天とは打って変わり、雲一つない快晴の下でイベントがスタートした。ワークショップに参加した子どもたちは、紙芝居の読み聞かせから元気いっぱいの表情で楽しむ姿が見られた。 その後はビーチへ移動し「ビーチクリーン」、「宝探し」、「ビーチフラッグ」のコンテンツを体験。まずはビニール袋を手に取り、参加者全員でビーチクリーン。自らが遊ぶ場所に感謝を込めて清掃をすることで、海を守っていく大切さを全員で共有した。 さらに子どもたちはがむしゃらに砂浜を駆け抜けてビーチフラッグに熱中。参加した保護者はわが子を収めようとスマホカメラを片手に応援する様子が印象的であった。 「宝さがし」では砂浜の中に埋まった宝物を見つけ出そうと、砂だらけになりながらも一生懸命に砂を掘って貝殻の宝物を探し出し、お宝を見つけた時の笑顔に思わず我々もほっこりした気持ちになった。宝探しでは景品として Hydro Flask、ecostore、jote の協賛物品が、そしてNAZeからオリジナルビーガンクッキーが子どもたち全員に配られた。 子どもたちがビーチフラッグを楽しむ様子 親子一緒にビーチクリーンで海の環境保護に取り組んだ NAZeから配られたビーガンクッキーに喜ぶ子どもたち アニメーションワークショップ 午後に行われたアニメーションワークショップでは、海洋ゴミ、貝殻、流木などの海の拾い物を砂浜に並べ、少しずつ動かすことで、コマどりアニメーションを作成した。 子どもたちは砂浜で互いに遊びながらも一つの作品を作り上げていき、次第に形どられた一匹のウミガメが砂浜に浮かび上がった。 バラバラに散りばめられていた貝殻や流木を、砂だらけになりながらもきれいに並べて作品を仕上げた子どもたちの顔には達成感や、「海で遊ぶことの楽しさ」を再認識したかのような笑顔がたくさん光っていた。 貝殻などを砂浜に並べていく様子 最後は制作したアニメーションを鑑賞 最後は上映ブースへと移動し、参加者で制作したコマどりアニメーションを鑑賞。砂浜に打ち上げられたものを使い、アートへと昇華する「アップサイクル」な企画に子どもたちはもちろんのこと、感心しながら見守る保護者の姿も多く見受けられた。 一日を通して子どもから大人まで全員が海とふれあい、環境問題についても考える機会となる本イベントはワークショップ参加者だけでなく、イベントエリアに通りがかった多くの人々が足を止め、エシカルマーケットやフードエリアで買い物を楽しんでいた。 「海を守るために自ら何をしていくべきか」、大人はもちろん、未来を担う子供たちが考えて行動に移していくキッカケとなる有意義なイベント。今後にも期待をするとともに、私たちも改めてできることから環境問題に対したアクションを行うことを意識するきっかけとなった。 開催概要 【開催名称】Hug the earth in SHICHIRIGAHAMA vol.2【開催日時】2023年3月19日(土) 10:00〜16:00【開催場所】 七里ヶ浜海岸駐車場神奈川県鎌倉市七里ガ浜東2丁目1-12【主 催】特定非営利活動法人 NAZe【助 成】日本財団【協 賛】RHC ロンハーマン、ボルボ・カー鎌倉、鎌倉ビール醸造株式会社、Japan Perfume Studio 株式会社、ホットストア株式会社【協 力】株式会社ライトハウスメディア OCEANS、鎌倉天幕、ダスキンレントオール湘南イベントセンター、株式会社アップサイクルジャパン【協賛物品提供】Hydro Flask / ecostore / jote【コンテンツ】■サーフカルチャー×海の環境変化展示■再生サーフボード展示■海のアート■エシカルマーケット■フードトラック■エコカー展示■湘南海上保安署・海の環境紙芝居読み聞かせ(無料・NAZe海の学校の体験前に行います)・湘南海上保安署によるブース出展■NAZe海の学校 (無料・要予約・小学生以下対象)・宝探し×ビーチフラッグ×ビーチクリーン・海の環境アニメーション上映×海洋ゴミで作るアニメーションワークショップ【協賛出店】ボルボ・カー鎌倉 / 鎌倉ビール / jote / ホットストア【エシカルマーケット】Bee Eco Wraps Japan / BLUE BUTTERFLY / birds / Davids / Ethical&SEA横浜 / エシカミー / FUZZBOXX / GUGGA / inacujira / LONG TRACK FOODS / Little Hands Hawaii / PORTRUNKS / Style du nature / 湘南野菜のベジ八 / ZEROWASTE LIVING【アップサイクル】UPCYCLE JAPAN【アート】ETSUKO TAGUCHI / かとうくみ 【フードトラック】DOUBLETALL COFFEE / LUNA BURGER 【マイバッグご持参のお願い】マイバッグをお持ちいただき、使い捨てプラスチックゴミ削減にご協力お願いいたします。【イベントでのコロナ対策・安全対策について】開催にあたっては自治体の開催ガイドラインに基づき、安全対策を行なってまいります。
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skateアクションスポーツ好きな子どもたちあつまれ!「PLAY MOVESPORT」が渋谷キャストで開催2023.03.27日本国内大手のスポーツウェアメーカー「DESCENTE」のニューレーベル「MOVESPORT」によるスポーツ体験会「PLAY MOVESPORT」が、 2023年3月29日(水)13時〜17時に渋谷キャストガーデンにて開催される。 「MOVESPORT」は「日常をもっとスポーツのように。」をコンセプトに、これまでのパフォーマンスをサポートする機能性に加えて、多様化するライフスタイルに合わせた日常でも着用しやすいデザイン性を高め、ニューレーベルとして生まれ変わり23年春夏シーズンから展開を始めた。また本ニューレーベルの始動を機に、未来のスポーツシーンの発展を目的に新世代アスリートチーム「MOVESPORT UNIT」を発足した。 そして今回の「PLAY MOVESPORT」は新世代のスポーツシーンを盛り上げていくため、「MOVESPORT UNIT」のメンバーを中心とした豪華講師陣を招いて開催するBMX、スケートボード、スポーツクライミングの体験型ワークショップである。 今回の講師には、BMXフリースタイルで活躍し「MOVESPORT UNIT」の一員でもある「大和 晴彦」選手、日本のスケートボードシーンを牽引してきた一人の「荒畑 潤一」選手、そしてスポーツクライミングからは日本代表選手「中川 瑠」選手の3名を招き、小学3年生から小学6年生までの子どもたちにアクションスポーツの楽しさを届けていく。 本イベントは対象年齢の小学生であれば誰でも無料で参加できるため、春休み中の子どもたちのみんなには是非参加してもらって一緒にアクションスポーツを楽しんで欲しい。 当日イベント講師メンバー 大和 晴彦 (BMX フリースタイルパーク種目) 荒畑 潤一 (スケートボード・ストリート種目) 中川 瑠 (スポーツクライミング・ボルダリングリード種目) イベント概要 名称 : PLAY MOVESPORT 体験会日時 : 2023年3月29日(水) 13:00 - 17:00(予定)会場:渋谷キャストガーデン 屋外広場(〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-23-21)参加対象者:小学3年生~6年生参加費:無料対象スポーツ:BMX、スケートボード、スポーツクライミング ※注意事項 ・荒天の場合は中止となります、予めご了承ください。 ・動きやすい服装でご来場ください。 ・当日はイベント保険に加入しております。 (参加者の方のご負担はございません)
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park「みんなから憧れられるBMXライダーになりたい」弱冠15歳のBMXエリートライダー小澤楓が目指す将来の姿2023.03.17東京オリンピックから正式種目として採用され、世界中で人気上昇中の自転車競技「BMXフリースタイル・パーク」。近年、世界で結果を残す日本人選手が増えているこのスポーツは、キッズライダーのレベルに関しては世界最高とも言われるほどで国内でシーンが急成長している。今回は世界最高峰の舞台で戦う注目の若手BMXエリートライダーである小澤楓(おざわ・かえで) 選手にインタビュー。小澤選手は昨年、全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)が開催する国内のシリーズ戦において最高カテゴリーのエリートクラスに最年少の14歳で出場し初戦から準優勝。その後も国内では周りの選手を寄せ付けない勢いで安定した好成績を残し、国際大会であるFISEにも出場を始め世界の更なる高みを目指している。そんな彼にBMXを始めた経緯から強さの秘訣、そして弱冠15歳で世界のトップ選手たちと戦う中で感じていることなど様々な角度から彼のBMXに対する想いを聞いた。小澤 楓(以下:K) 当時14歳で初出場したエリートクラスでの快挙 高木聖雄選手とのツーショット -エリートクラスでは初出場した大会で準優勝という好成績でした。どうしてこのような結果を初戦から残せたのでしょうか?K:実は僕自身、エリートクラス初出場のこの大会は予選突破できれば良いかなという程度に考えていました。でも前年の2021年シーズンのJFBF最終戦にて2位という悔しい結果で年齢別最後の大会を終えたこともあり、もう同じ思いはしたくありませんでした。その時の敗因が、大技にこだわりすぎてラン全体の流れを見た時にトリックをしないシングルジャンプが多くなってしまったことだったので、それ以降は大技のレベルを少し下げてでもすべてのジャンプでトリックを入れられるようにランを構成してたくさん練習してきました。そのような練習の甲斐もあって、エリートクラス初めての大会でも自分の思った通りのライディングができたので準優勝できたのだと思います。ただ最初にも話した通り予選突破を目標にしていて、初めから勝ちに行くつもりではなかったので、予想以上の結果に驚きましたがとても嬉しかったです。 -年齢別クラスからエリートクラスに昇格し、周りの選手たちの年齢もレベルも変わったと思います。エリートクラス初戦はどんな印象でしたか?K:年齢別クラスに出ていた頃は年齢的にまだ体が小さいこともあって、大技をメイクすること自体が難しいので基本的には大技がメイクできたら勝てるという印象でした。でもエリートクラスは大技をメイクしたからといって勝てるわけではないので、どういう風に試合を進めるのかをすごく考えないといけないですし、もちろん周りの選手たちも同じことを考えながら戦っています。エリートクラス独特のピリついた空気感もあり、今までのクラスとは全然違うと感じました。 -改めて、そういった空気感の中で準優勝という結果を残した初戦でした。率直にどんな気持ちでしたか?K:2位という結果は素直に嬉しかったですが、2位と1位とではその座を勝ち取る難しさが全然違うので今後どうやって戦おうかなと考えるようになりました。それと周りの選手も僕みたいに初めて出てきた選手には負けたくないと思いますし、次の大会からは更にギアを上げてくると感じたので自分自身ももっと気を引き締めて頑張らないといけないなと思いました。この初戦の準優勝という結果によって次の大会でも良い成績を残さないといけないというプレッシャーが生まれたり、他の選手からの見られ方が変わったのを感じた大会でした。 -ちなみにその準優勝を勝ち取ったライディングは個人的にどんな評価ですか?K:大技をする前の小技も含めてランを通して、全てのジャンプでしっかりトリックを決めることができたので満足のいくランだったと思います。ただ、決勝ランは他の選手たちももちろん本気で来るわけなので、結果として表彰台には乗れなくても「自分のルーティンがしっかり決められたらいいかな」という気持ちで挑んだライディングでした。 BMXフリースタイルパークとの出会いとBMXの持つ魅力 BMXを始めるきっかけとなったのは父・健司さん(一番左) -BMXを始めたきっかけを聞かせてください。K:元々は父がBMXを趣味でやっていました。それを僕が見ていた時に父から「一緒にやろう!」と誘われて、幼稚園年長くらいの頃にBMXに乗り始めました。当時、父がやっていたのはフラットランドという種目だったので、最初は僕も一緒にフラットランドをやっていたのですが、たまたまパークに行く機会があり、そこで今もトップでやられている高木聖雄選手と出会い、パーク種目の魅力に惹かれて小学2年生の時にパーク種目を始めました。 -小澤選手が思うBMXの魅力と好きなところを聞かせてください。K:BMXフリースタイルパークの好きなところは、まず「ジャンプ中に色々なトリックを決めるのがかっこいい 」というところです。また最近海外転戦をするようになってからは、大会で色々な国に遠征に行くことで世界中の選手たちと友達になれることもBMXの魅力だと感じるようになりました。 -小澤選手がライディング中に特に意識していることはありますか?K:ジャンプ中の大技の完成度はもちろんですが、大会で特に意識していることはトリックをしないシングルジャンプをなるべく作らないようにすることです。大技をメイクする前のジャンプでもしっかり技を入れるようにしたり、各ジャンプでトリックを入れてバリエーションのあるライディングを意識しています。 国内最強の15歳を生み出した練習環境 楓選手の練習の様子 -ちなみに大技を決めるために意識していることもありますか?K:僕の考えでは、大技はタイミングとテンポが合えばメイクできると思っています。そのため大技をする前はしっかり自分のライディングをイメージして、セクション1個1個を綺麗にこなしていくことを意識しています。特に練習の時は大技にトライする一個手前のジャンプを綺麗に合わせて十分に加速することを大切にしています。 -国内での練習環境についてですが、普段はどこで乗ることが多いですか?K:普段は父とBMXの仲間が作った、地元の岐阜県本巣市の根尾にある「Neoパーク」で練習しています。でもこのパークは屋外にあり天候が悪いと乗れないので、そういう時は愛知県あま市にある屋内パークの「Hi-5 スケートパーク」に行って練習しています。また父が休みの時は遠方のパークに行って練習することもあります。 -新しいトリックに挑戦する時はどういう風に練習していますか?K:「Hi-5 スケートパーク」にはスポンジプールがあるので、そこで新技を挑戦してみてメイク率が上がってきたら、自分が走り慣れている「Neoパーク」の実際のジャンプセクションで挑戦する感じです。 BMXライダー仲間とライディングを楽しむ楓選手 -ちなみに地元で普段から一緒に乗るBMXライダー仲間はいますか?K:地元にはいないですが、同じ岐阜県には高木聖雄選手や他にも一緒に乗るライダーはいます。普段は「Neoパーク」に岐阜県内からライダーたちが集まってきて一緒に乗っています。 -他のアクションスポーツのライダーとの繋がりもあったりしますか?K:「Neoパーク」にはBMX以外のライダーはいませんが、「Hi-5 スケートパーク」ではスクーターやスケボー、インラインスケートなどのライダーがいて、よく一緒に乗ることもあるので結構繋がりはあります。 15歳の等身大の姿と大家族の存在 7人兄弟のうち6人がBMXライダーの小澤兄弟 -パークで乗らないオフの日は主に何をしていますか?K:重機を使ってBMXダートコースを自分たちで作ってライディングしたり、BMXフラットランドは近くの駐車場でたまに乗ったりしますね。数年前に鎖骨を骨折してBMXが乗れなかった時はドローンを飛ばしたりラジコンでよく遊んでいて今でも趣味で父と一緒に楽しんでいます。また接骨院の先生にはとても可愛がってもらっているので時間がある時は先生の家に遊びに行ったりもします。 -小澤選手は7人兄弟とのことですが、妹の美晴選手を始め兄弟と一緒に乗ることもよくありますか?K:兄弟6人で一緒に乗ることはそんなに多くないですが、美晴の下の3番目の妹まではたまに乗る感じで、その下の4番目と5番目の弟と妹はお父さんがいれば乗るという感じです。また、上石津のパークに行く時はBMXを練習するためにみんなで行くので一緒に乗りますが、「Neoパーク」の場合はBMX以外にも楽しめる遊びがたくさんあって、乗るかどうかも基本的に自分たちの自由なので弟たちは一緒に来ても乗らないことが多いです。 楓選手に良い刺激をくれるのは妹の美晴選手 -BMXに導いてくれたお父さんや一緒に練習している美晴選手など、家族は小澤選手にとってどんな存在ですか?K:練習するには車でパークへ行かないといけないので父のサポートが必要ですし、妹が一緒に練習してくれると一人で練習するよりも気分が上がって楽しく乗れるので、家族は僕にとってとても大事な存在です。 世界最高峰への挑戦のために始めた海外転戦 2022年ワールドカップ最終戦があったオーストラリアでの一コマ -海外遠征で色々な国に行くようになったと思います。海外に行って感じた日本との違いはありますか?K:BMX関係ではとにかく海外はパークが多く、車で10分くらいの距離間でボウルのあるスケートパークがあるので1日に5ヶ所くらいは周って乗れるような環境があります。その中でも特にオーストラリアは比較的治安が良く気楽に乗りに行けるので個人的には好きです。ただ逆にこの前行ったアブダビはかなり治安が悪く、荷物にも鍵をかけながら動かないといけないので精神的にも疲れましたね。 -自分より先に世界で戦っている中村輪夢選手や溝垣丈司選手の存在についてはどう感じていますか?K:一緒に海外転戦する上で、自分より先に海外を経験している二人の存在は心強いです。普段とは全く違う環境で多くの海外選手を目の前にしても気後れすることなく大会前の練習ができたのも彼らのおかげだと思います。特別よくコミュニケーションを取るわけでもないですが、一緒にいるだけで乗りやすくなり自分に自信がつく雰囲気が作れています。 -また大会最年少選手として世界最高峰の選手たちと対峙して感じたことを聞かせてください。K:海外のトップ選手たちは基本的なランの構成がすべて大技で組まれていて、どのセクションでも大技を決めてくるところが凄いと思います。また彼らはもちろん僕のトリック以上に高難度な大技を入れてきますし、その大技まで繋ぐジャンプでも日本では大技と言われるようなトリックを軽々メイクしてくるので、全体的なランの完成度が自分よりも1段階も2段階も上なのでとにかく凄いなと感じました。 -そのようなハイレベルの戦いを求められる中、昨年12月のFISEでは準決勝へ進出し全体18位という結果でした。この成績についてはどう感じていますか?K:予選突破を目指していた大会だったので、自分のルーティンをしっかり決めたことで準決勝進出という結果がついてきたのは良かったです。まだ海外選手に比べてスキル的にも体格面でも劣るので不安な部分も多かったのですが、今回の結果から正しいトレーニングを積めば戦えることが分かったので、そういう意味では自分に自信がつきました。 -今後自分が勝つためには何が必要だと思いますか?K:確実に大技をメイクすることはもちろんですが、ライディングのスピードも採点に影響するのでスピードも上げつつ、大技を決められるようにすることが課題だと感じています。今後は筋力トレーニングを本格的に取り入れ体格面も強くしていきながら、自分の思い通りに身体をしっかり動かせるように着実にレベルアップしていきたいと思っています。 小澤楓が目指す今後の目標と理想のBMXライダー像 -年齢的にはパリオリンピックにも出場可能ですが、今後に向けて取り組んでいくことはありますか?K:パリオリンピックに向けてというよりも、まずはFISEで確実に準決勝以上へ進出していかないとオリンピック出場は難しいのでそこを目標とした上で、どれだけ自分のトリックを決めて順位を上げていけるかというところを考えながら戦いたいです。 -今シーズンの意気込みと今後の目標に聞かせて頂けますか?K:先ほども言いましたが、まず今シーズンの一番の目標はFISEで準決勝に残ることです。そして来年の2024年はUCIとFISEを含めた世界のポイントランキングでトップ6に入れるように頑張りたいと思っています。なぜかというと、パリオリンピック出場選考基準の中にトップ6に入ることが一つの条件としてあるのでそのスポットを目指しています。 -最終的にどんなBMXライダーになりたいですか?K:日本で開催された「Chimera A-side Final」にも出場したオーストラリア出身のBoyd Hilder(ボイド・ヒルダー)という選手がいるのですが、彼はどちらかというストリート系のライダーでスタイルもかっこよくてインスタグラムのフォロワー数も多く、みんなに憧れられる選手なんです。もちろん大会で優勝したり結果を残せる強い選手になることも重要だと思いますが、僕はスタイルがあってみんなから憧れられる彼のようなBMXライダーになりたいです。 小澤楓プロフィール 2007年9月7日生まれ。岐阜県本巣市出身のBMXライダー。小学校2年生の時にBMXフリースタイルを始める。自宅の近くには父親が手作りで作った練習場「Neoパーク」が設置されており、現在は7人兄弟のうち6人がBMXフリースタイルの練習に日々励んでいる。2017年及び2019年には世界選手権で優勝しジュニア世界チャンピオンとなる。2021年には13歳~15歳の年齢別クラスでJFBFの年間シリーズチャンピオンに。そして2022年からはJFBFのエリートクラスに昇格し初出場となった2022年シリーズ第1戦では準優勝、その後の第2戦では優勝。2022年のワールドカップシリーズFISEの最終戦では準決勝進出を果たした。