今春、慶應義塾大学を卒業し2024年パリオリンピック出場を目指してアスリートとしてまた社会人としても新たなスタートを切るウインドサーフィンJSAFオリンピック強化選手の新嶋莉奈。
大王製紙株式会社との所属契約を結び、強力なパートナーとともに更なる高みへの挑戦に向けて準備を進める彼女にウインドサーフィンの魅力と今の率直な想いを聞いた。
物心がつく前から海で育ってきた。彼女を世界へ導いたウインドサーフィンとの出会い

-ウインドサーフィンを始めたのは何歳からですか?
初めてウインドサーフィンに触れたのは4歳の頃でした。元々父親がプロウインドサーファーで、実家がウインドサーフィンショップということもあり、物心が付いた頃には既にウインドサーフィンをしていました。
両親の英才教育のおかげもあって、気付いた時には本格的に競技を始めていて自ずとオリンピックを目指すようになっていました。また私は全く覚えていないのですが初めて海で遊んだのは1歳の時だそうで、ボディーボードで一人で波に乗っては巻かれて大泣きしていたようです(笑)
本当に記憶にない頃から海で遊んでいて常に海に囲まれて育ってきた幼少期でしたし、気づいた時にはいつも横にウインドサーフィンがありました。
-新嶋選手が思うウインドサーフィンの魅力はどんなところですか?
風の力だけで海の上を自由にどこでも走っていけることだと思っています。
ウインドサーフィンはボートや船と違ってエンジンが無いにも関わらず凄いスピードが出るところも魅力の一つです。競技によっては最高時速100km以上出た記録もあり、私のやっているコースレースという競技はスピードに特化したものではありませんがそれでも最高時速で50kmくらいは出ます。このように風の力だけで海の上をハイスピードで移動する姿もレース中の見どころの一つだと思います。
ウインドサーフィンを知らない人にもこのスポーツならではのスピード感だったり、自然の力だけで自由に海の上を移動できるおもしろさや楽しさをもっと伝えていきたいと思っています。

-新嶋選手の種目の競技方法についても教えていただけますか?
私のiQFOiLという種目は1本約15分のレースを1日6本行い、最大5日間かけて争います。
風の状態に大きく左右される競技なのでレース本数や日数も多めに設定されていて、その時々によって日数や本数は変わりますが、フルで行われる場合は合計30本ほど走ることもあるのでそういう大会の時は本当にヘトヘトになりますね。
-そんな自然との戦いでもある競技ですが、新嶋選手の強みはどんなところだと思いますか?
私の強みは4歳からウインドサーフィンをしているという競技経験の長さだと思っています。
他のライバル選手と比べても私の方がキャリアが長いことが多く、また艇体がパリオリンピックの種目でも採用されるフォイルというフィンがついていて、海の上を艇体が浮いた形で進むものに新しく変わってからは今までの長い競技経験が特に活かされていると感じています。
やはり大人になってから競技を始めた選手よりも小さい頃から競技をしている私の方が感覚を掴むのが早い印象を感じているので、そこが競技歴の長さから来る強みだと思います。

左が新嶋選手
-年齢の話が出ましたが同じ種目で競う海外選手は何歳から始めている選手が多いですか?
海外選手は小学生くらいから始める選手が多い印象です。日本では競技自体がまだマイナーなこともあり小さい頃から始めている選手はほんの僅かです。
ただヨーロッパの方ではセーリングというヨット競技が人気なので、小さい頃からウインドサーフィンとセーリングを一緒にやらせてウインドサーフィンの選手に育てていくやり方はよく耳にしますし、海外選手の強さの秘訣の一つだと思います。
-ちなみに世界のトップレベルの年齢層はどのくらいの選手が多いのでしょうか?
ウインドサーフィンは年齢層も幅広く、選手としてのピークも本当に人それぞれですが、年齢層として一番多いのは私と同じくらいの歳を含めた20代の選手です。
ただ私の出ているシニアクラスで若い子だと15歳の子もいますし、最高齢だと女子は45歳くらいで、男子ではこの前の世界選手権に60歳の選手が出場していたりと本当に幅広いです。また須長由季選手という私の先輩は41歳で去年の東京オリンピックに出場されました。
必ずしも若くて力があれば強いわけではなく、風の方向や波の流れを読んだり、人との駆け引きも勝つために必要な要素になるのでたくさん経験を積むことも大事だと感じます。
今まで一番大変だったのは「学業との両立」

-これまで競技と向き合う上で新嶋選手が苦労されたことはありますか?
今までのウインドサーフィン人生の中で一番大変だったことは「学業との両立」でした。中学3年生の夏にユースオリンピックの日本代表になったのですが受験勉強真っ盛りのタイミングだったので、当時の私はどちらかというと大会に出るより勉強したいと思っていました。周りの友達がみんな高校受験に向けて必死に勉強しているのに、私はウインドサーフィンの練習があって勉強できないことがすごく嫌でした。
正直その時はどっちを優先すればいいかすごく迷いましたね。「ユースオリンピックは人生で一度しかない」と思う一方で「高校受験で失敗したくない」という葛藤もあり、その中でどうにか工夫して時間を作るようにしていました。レースの風待ちの時にビーチで勉強したこともありましたが、この時期が一番辛かったです。
-中学生の頃からそういう葛藤を経験されていたんですね。
はい。高校に入ってからも通っていた学校は土曜日まで授業があったので週6で勉強していました。ウインドサーフィンは日中にしか海に出られないので結局高校生の時は週に1回しか練習できず、平日はウェイトトレーニングをするような日々でした。
でも世界を見てみると、海外の友人やライバル選手は通信制の高校に通ったりとウインドサーフィン中心の生活を送っていることが多かったので、そういった環境による世界との差ができてしまったことも辛かったです。
-そういった海外選手との差を埋めるために努力されたことはありますか?
とにかく時間を有効に使うようにしました。通っていたのが私立の高校で夏休みや冬休みは一般的な高校よりは長かったので、その期間で目一杯海外遠征に行って、できるだけ多くのことを吸収しようと思って練習に励んでいました。
またウインドサーフィンが忙しくなり勉強の時間が無い時は移動時やレースの風待ちの時間でもテスト勉強をしたりすることでなんとか競技と学業を両立してきました。
今春からウインドサーフィン一本に絞りパリ五輪出場を目指す
-先日、大学を卒業されましたが新生活を迎えるにあたって今の気持ちを聞かせてください。
私は今まで一番苦労したことが「学業との両立」だったので、新生活としてウインドサーフィンだけに集中できる環境にすごくワクワクしています。
また「自分がここからどれだけ成長できるのか?」や「どれだけウインドサーフィンだけに集中できるか?」ということについても、まだ未知の領域なのでとても楽しみです。
-この春、大王製紙株式会社と所属契約を結びましたが所属アスリートになり思うことや意気込みはありますか?
大王製紙様に応援していただけることは本当にありがたいです。ウインドサーフィンはマイナースポーツでかつ競技ルールを理解するのも比較的難しい競技だと思います。そういう中でも今回応援していただけることが決まって本当に嬉しいですし心から感謝しています。
応援の体制もしっかり整えてくださっているので、安心してウインドサーフィンに打ち込むことができる環境が私にとってとても大きな力になると思います。
そして大王製紙様のエリエールというブランドは女性を応援しているということで、私のイメージとしても「エリエール」や「エリス」というブランドは「自立した女性」を連想させるので、私もブランドイメージに合うようなかっこいい女性選手になりたいと思っています。

-今シーズンに向けて新しく取り組まれていることはありますか?
東京オリンピックを目指していた頃と変えた取り組みとしては、データを全て数値化するということです。
ウインドサーフィンは道具も多くてパーツもたくさんあるのですが、今までは自分の感覚を頼りに練習やレースで調子が悪いと感じたところだけ修正するような感じでした。
私のコーチがウインドサーフィンの方からヨットの方に変わったこともあり、今ではヨット競技の細かく数値を取る文化をウインドサーフィンにも取り入れて全部数値化することにしました。これにより、調子が悪い時も元のデータと比較して立て直しやすくなるので、この方法が今シーズンで活きてくればいいなと思っています。
-パリオリンピック出場に向けて今の課題があれば教えてください。
パリオリンピックに向けて私の一番の課題なのは「体重を増量」することです。今私が乗っている艇種は体重が重ければ重いほど速く進むものなので、元々華奢で太りにくい私にはどう増量していくかが重要な要素になります。
実は半年前までは順調に増量できていたんですが、そこで一気に増量するために無理して食べ過ぎてしまったことで逆流性食道炎になってしまい、そこから2ヶ月で7kgくらい痩せてしまったんです。
今ではトレーナーさんと管理栄養士さんに相談しながら私に合った増量方法を色々試しているところで、増量の成功の有無がパリ五輪の結果に大きく繋がってくるのではないかなと思っています。

-また技術的な部分で必要となる改善点もありますか?
全体的に日本人選手は海外選手に比べて「スピードが足りない」というところが課題としてあります。
私は日本人の中では一番スピードがあるんですが、海外ではまだまだ上には上がいます。特にスタートでスピード負けしてしまうとレースが苦しい展開になってしまうので、スピードをつけるためのトレーニングやスキルアップが必要だと感じています。
-そのためにも増量がスピードを上げるために必要なんですね。
そうですね。体重が全てというわけではないんですが、体重の重要度が9割くらいを占めるのでスピードを上げるための増量を頑張っています。
-また世界の舞台で戦う中で新嶋選手が一番大切にしていることはありますか?
日本は競技人口が少なく海外へ行ける回数も少ないので、海外に行った時は少しでも多く海外選手の情報を盗むためにも海外選手と仲良くなることは常に意識しています。
例えば今海外では抹茶味のキットカットが流行っているので、日本からそのキットカットを持って行って海外選手にあげたりしてコミュニケーションをたくさん取り、より仲を深めるようにしています。
そんな中で現在苦労している増量の方法などの意見交換ができたりと格上の選手から学べることも多く、私としてもとても良い影響を受けることができています。
今後の目標と彼女の目指す選手像
-選手としてパリ五輪含め今後の目標を聞かせてください。
東京オリンピックには出場できずとても悔しい思いをしたのでパリオリンピックには出場して良い結果を残したいと思っていますし、国内外の大会でも結果を残して世界で活躍する選手になりたいです。
また私が憧れている選手は、普段は穏やかで面白いんですけど競技になったらガラッと雰囲気が変わって集中するような選手なので私もそういう選手を目指しています。
私の偏見かもしれませんがアスリートの方々は普段から何事にもストイックにされているイメージがあるのですが、私は普段の性格はフワフワしていてトロいとも言われることも多いです(笑) そういった自分の個性は残しつつ、競技の時は周りに恐れられるような普段とギャップがあるかっこいい選手になりたいです。
-また新嶋選手の活動を通してどういうウインドサーフィンシーンにしていきたいですか?
ウインドサーフィンは私が住んでいる湘南エリアや海がある地域ではよく知られているスポーツではあるんですが、一方で地方や海がない県だとまだ知られていないことが多いので全国的に広まって欲しいと思っています。
例えばスノーボードだと平野歩夢選手が全国的に有名なのでハーフパイプという競技を知らない人はいないと思います。私もオリンピックや国際大会で結果を残して平野選手のようなスター性のある選手になれたらウインドサーフィンが広まるきっかけにも繋がると思うので、たくさんの人に応援されるような選手になりたいと思います。
-最後に応援してくれる皆様へ一言お願いします!
「いつも応援していただいてありがとうございます。パリオリンピックに出場し良い成績を残せるように、日々尽力して自分が精一杯できることは全部やり切りながら頑張っていきますので引き続き応援よろしくお願いします!」
新嶋莉奈プロフィール

1999年11月13日生まれ。神奈川県鎌倉市出身のウインドサーファー。両親の影響で4歳からウインドサーフィンに触れ、6歳の時に本格的に始める。その後全日本ジュニア5連覇や数々の国際大会で実績を積み重ね、2024年パリオリンピックから正式種目となる iQFOiL級の 2021年全日本選手権で優勝する等、今後世界を舞台に活躍が期待される国内トップクラスの選手。この春慶應義塾大学を卒業し今年度から大王製紙株式会社に所属。パリオリンピック出場に向けて更なるトレーニングと国際大会参戦を進めている。スポンサーは柳屋本店、伊藤園、マジックマリン、O’NEILL、SMITH OPTICS、セブンシーズ
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climb有観客・声出し応援解禁で熱気を帯びた「ボルダージャパンカップ 2023」大会リポート2023.02.062023年2月5日(日)に、駒沢オリンピック公園 総合運動場屋内球技場にてスポーツクライミング・ボルダージャパンカップ 2023(BJC 2023)男女準決勝・決勝が有観客(マスク着用での声出し応援有り)にて開催された。また今年はパリ2024のプレシーズンとなり、今大会は第6期JMSCAパリオリンピック強化選手の選考も兼ねている。 結果は、女子:伊藤ふたば、男子:楢崎明智が優勝し日本一に輝いた。 伊藤ふたばが全課題を一撃で3年ぶり優勝 photo by Kazuki Murata 準決勝を4位で通過した伊藤ふたばは、第1課題から絶好調のパフォーマンスを見せつける。多くの選手が苦しんだスラブの第2課題も勢いはそのまま、一撃で登り切り他の選手を大きく突き放す。第3課題もなかなか完登者が出ないなか一撃で仕留める。最後の第4課題においても圧巻の登りを見せて一撃。満面の笑顔と共に3年ぶり3度目の優勝をつかみ取った。 2位には東京オリンピック2020 銀メダリストの野中 生萌。惜しくも第2課題は完登できなかったが、持ち前のパワフルかつ正確なクライミングで3完登(第3・第4課題は一撃)を記録した。そして弱冠15歳の中学生、関川 愛音(めろでぃ)が、ポテンシャルを感じさせる力強い登りで3位に入賞した。 伊藤ふたばは決勝後のコメントで、「決勝では全課題を一撃して優勝することが出来たので率直に嬉しいです。オブザベーションの段階で自分が得意な課題だと思っていて、集中してトライするようにしました。」と自身を振り返った。 楢崎明智が初優勝で兄・智亜と表彰台へ photo by Kazuki Murata 男子優勝に輝いたのは3完登を記録した楢崎 明智。大会前には 「国内の選考大会があまり得意ではなく、プレッシャーであまりいい動きが出来たことがない。今年は楽しんで自分の存在感やスタイルを見せられたらいいなと思います。」と語っていたが、第1課題から持ち前の身長、手足の長さを活かして完登でスタート。 続く第2課題、第3課題もダイナミックな登りで完登を続けて首位をキープした。優勝が大きく近づいた第4課題では、疲れも見え始め完登とはならなかったが、ゾーンを獲得し自身初の優勝を決めた。 尚、2位には2完登の佐野 大輝。3位には楢崎 明智の兄である楢崎 智亜が食い込み、兄弟で表彰台を飾った。 楢崎明智は決勝後に、「オブザベーションした段階で僕にとって得意な課題なのが見て分かったし、智くん(兄・智亜)とも『これはいけそう!』と話していました。まさか本当に優勝するとは思ってなかったですけど(笑)」と驚きを半分に優勝コメントを残した。 開催概要 photo by Kazuki Murata 名称:ボルダージャパンカップ2023(BJC2023) 主催:公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)後援:スポーツ庁、公益財団法人日本スポーツ協会、公益財団法人日本オリンピック委員会、世田谷区主管:公益社団法人東京都山岳連盟(TMF) 企画・運営:BJC2023実行委員会 協賛:KDDI株式会社、三井不動産株式会社、住友商事株式会社、オリエンタルバイオ株式会社、牛乳石鹼共進社株式会社、日新火災海上保険株式会社、東商アソシエート株式会社、西尾レントオール株式会社、サントリー食品インターナショナル株式会社オフィシャルマーケティングパートナー:株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 会場:駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
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