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skateハイレベルな激戦を制し、アジア大会への切符を手にしたのは?!「ワールドスケートジャパン第8回日本スケートボード選手権大会 supported by Murasaki Sports」ストリート種目2025.11.06今年の日本一を決めるコンテスト「ワールドスケートジャパン第8回日本スケートボード選手権大会 supported by Murasaki Sports」が11月1日から2日にかけて開催された。会場となったのは東京・有明に位置する「livedoor URBAN SPORTS PARK」――東京オリンピックの舞台ともなったパークだ。 今大会はワールドスケートジャパン強化指定選手の選考対象大会、そして第20回アジア競技大会(愛知名古屋2026)の代表選考会を兼ねた大事な一戦となるため、男女ともに日本中から国内トップ選手たちが集まった。女子からは、先月パリで行われたSLS(Street League Skateboarding以下:SLS)で見事優勝を収めた上村葵、日本選手権3連覇を狙う織田夢海、パリ五輪優勝した吉沢恋らが出場。男子からは、今年度の日本OPEN優勝者の池田大輝、日本選手権連覇を狙う佐々木音憧、SLSテイクオーバー2025ラスベガスで初優勝を果たした小野寺吟雲らが出場し、今年の日本一を決める大会としてふさわしい顔ぶれとなった。 本記事では「ワールドスケートジャパン第8回日本スケートボード選手権大会 supported by Murasaki Sports」ストリート種目決勝の様子を男女別でレポート。表彰台に立った選手たちや、惜しくもメダルには届かなかったが会場を盛り上げたライダーを紹介する。 女子決勝レポート 10代の若手ライダーが多く出場した今大会でファイナリストには、尾関萌衣、織田夢海、松本雪聖、丹野莉愛、吉沢恋、榎並琴音、本間恋愛菜、上村葵の8名が名を連ねた。ここでは異なるスタイルで存在感を示した4名のスケーターとそのライディングを振り返る。 織田夢海 ― 揺るぎない安定感で3連覇達成 今大会を象徴するのは、やはり織田の教科書のようなライディングだ。将軍レールでの「キックフリップ・フロントサイドボードスライド」、「フロントサイドフィーブルグラインド」など、いずれも難易度が高いトリックを精度高く決めた。彼女の持ち味は、派手な技を繰り出しながらも着地に一切のブレがない安定性にある。重心の置き方、デッキコントロール、着地のバランス感が極めて理想的で、まさに“模範”と言える完成度だった。 織田夢海のフロントサイドフィーブルグラインド ©︎WSJ ラン2本目のラストには、大技「バックサイドクルックドグラインド・ノーリーフリップアウト」をクリーンにメイク。練習中は成功していなかった技を本番では決めてくるあたり、勝負強さが際立つ。ラン・ベストトリックで他を圧倒する完成度を見せ、日本選手権大会での3連覇を達成。優勝インタビューでは「ずっと目標にしていた3連覇。プレッシャーもあったが達成できてホっとしている。アジア大会は地元名古屋での開催となるので、いい結果を残せるように練習していく」と語り、次なる舞台を冷静に見据えた。 松本雪聖 ― 女子スケートレベルを牽引するパワーとスキル 2位に入った松本は、男子顔負けのパワーとスキルで会場を沸かせた。「フリップイン50-50」をバックサイド/フロントサイドの両方でメイクするなど、両サイドを自在に操るあたり、ボードコントロールの繊細さがうかがえる。スピードを殺さず、ハンドレールやステアへアプローチする姿勢は、攻撃的でありながらも安定しており、女子シーン全体のレベルアップを実感させる力強いライディングだった。 松本雪聖のキックフリップ・バックサイドリップスライド ©︎WSJ ベストトリックでは将軍レールでの「キックフリップ・バックサイドリップスライド」を三度目の挑戦で成功させ、93.66ptをマーク。女子唯一の90点台を記録した。 「女子スケートボードの技術的な天井」を押し広げるような構成であり、彼女の存在が次世代の選手たちに与える影響は大きいだろう。 尾関萌衣 ― スピードと力強さで魅せるトップガン 世界的スケートブランド 「TOY MACHINE」からサポートを受ける尾関は、今大会でも“スピード”という個性を存分に発揮した。 将軍レールでの「バックサイドリップスライド」や「バックサイド50-50」など、パワーと正確性を両立させたグラインドトリックを連発。中でも、ギャップを飛び越えながらの「トランスファー・バックサイドフィーブルグラインド」は圧巻だった。トランスファーを成立させるには、通常よりも速いスピードを維持したまま、ボードの軌道をミリ単位でコントロールする必要がある。 尾関萌衣のトランスファー・バックサイドフィーブルグラインド ©︎WSJ その完成度の高さに加え、観客を惹きつける疾走感のあるスタイルも特徴的だ。技術だけでなく、非常に楽しそうに滑る彼女には、見ていて“ワクワクさせる”魅力がある。最終的に3位でフィニッシュしたが、構成の完成度や安定感は今後の大舞台でも通用するレベルに達している。 本間恋愛菜 ― 最年少10歳、恐れを知らぬ挑戦者 今大会最年少の10歳で出場した本間は、小柄な体格ながらも果敢な姿勢で注目を集めた。身長と同じほどの高さのハンドレールに挑む姿は、観客の心をつかんだ。本人は「怖いけど、技を決めたい気持ちが強い」と語り、その強いメンタルが印象的だった。決勝ベストトリックでは、「キックフリップ・フロントサイドボードスライド」を三度目のトライで成功。82.86ptの高得点を獲得し、堂々の5位フィニッシュを果たした。 普段は埼玉所沢・SKiP FACTORYで父と二人三脚で練習を積んでいるという。「いつかはオリンピックに出場できるような選手になりたい」と語り、静かな闘志を燃やす。将来的には、現在の女子トップライダーたちに並び、次世代のシーンを牽引する存在になることが期待される。 一撃必殺の勝負へ――ルール変更がもたらす戦略への影響 今年の日本選手権ストリート種目では、ルールが大きく刷新された。決勝は、45秒間の「ラン」を3本、1発勝負の「ベストトリック」を3本行い、それぞれの最高スコアを合算して順位を決める“3/3/2形式”に変更された。準決勝はラン2本+ベストトリック3本(2/3/2形式)で、5人のジャッジが100点満点で採点し、最高点と最低点を除いた平均でスコアが算出される。 これまでの「2/5/3方式」から「2/3/2方式」へと変わったことで、選手たちの戦略面にも影響が出てくる。特にベストトリックが“1本のみ”採用となった点は大きく、選手にはこれまで以上のプレッシャーがのしかかる。わずか3本の挑戦の中で一度きりの完璧なトリックを決める精神力が試される。 一方、決勝のランは2本から3本に増え、チャンスが広がる反面、体力的にはよりハードな構成に。45秒全力で滑る3本のランをこなすには、技術だけでなく持久力と集中力も不可欠だ。 なお、東京五輪ではベストトリック4本の合計で巻き返しが可能だったが、パリ五輪以降はラン1本+ベストトリック2本の合計方式に変更。今回のルールもその流れを汲み、“一発の爆発力”と“安定した滑り”の両立が求められるフォーマットとなっている。 男子決勝レポート 国内男子ストリートシーンを牽引する若手たちが火花を散らした今大会。すべてがハイレベルに拮抗する中で、小野寺吟雲、濱村大征、池田大暉、長井太雅、佐々木来夢、佐々木音憧、八島璃央、根附海龍の8名が決勝のスタートリストとなった。その中でもメダルを獲得したトップ3のスケーターのライディングを紹介。 小野寺吟雲 ― 圧倒的な完成度で“ノーミス3本” なぜ失敗しないのか――観客の多くがそう感じたはずだ。繰り出すトリックはどれも高難度。「キックフリップ・バックサイドテールスライド・ビッグスピンアウト」や「ビッグスピンフリップ・フロントサイドボードスライド・フェイキーアウト」、「フロントサイドブラントスライド・バリアルフリップアウト」など、いずれも“ハンマートリック”と呼ばれるコンボばかりだが、彼はそれを淡々とメイクしていく。決勝ラン3本は驚異のノーミス。精度、速度、着地――すべてが高い次元で安定していた。 小野寺吟雲のギャップオーバーバックサイドテールスライド・ビッグスピンフリップアウト ©︎WSJ 特筆すべきは、その安定感の裏にある反復練習の積み重ねとトリック構成の戦略性だ。ベストトリックでは後がない3回目のトライで、将軍レールにて超大技「ギャップオーバーバックサイドテールスライド・ビッグスピンフリップアウト」を成功させ、会場は歓声に包まれた。得点は本日最高の96.87ptを記録し、堂々の優勝を飾った。 インタビューでは「自分のスタイルを貫き通して世界で戦っていきたい。そして周りのサポートしてくれる方々に恩返しがしたい」と語り、15歳とは思えない落ち着きと視野を見せた。アジア大会への出場も内定。 その滑りは、単なる“若手の勢い”を超え、すでに世界基準に到達している印象を与えた。 佐々木音憧 ― スピードと独創性で魅せる、攻めのストリートスタイル 2位に入った佐々木は、ハイスピードかつハイクオリティなライディングで観客を引き込んだ。深いパンピングと力強いプッシュでスピードを途切れさせず、全セクションを一筆書きのように流していくそのスタイルは、競技というよりも“アート”に近い。スピードの中での正確なボードコントロールは男子選手の中でも特に際立っていた。 得意の「バックサイド360」を見れば、スピードを殺さずにギャップを軽々と越え、着地後の流れもスムーズ。身体とボードが一体化しているような感覚すら覚える。ベストトリックでは、ダウンレッジで「キャバレリアル・バックサイドノーズグラインド」を成功。スピンとグラインドを組み合わせた高難度トリックであり、しかも他選手が使用しなかったセクションをあえて選択した戦略性も評価された。 佐々木音憧のキャバレリアル・バックサイドノーズグラインド ©︎WSJ トリックセンスと構成の独創性が光り、最終順位は2位でフィニッシュ。インタビューでは「ルール変更の影響は特に感じていない。決めるだけなんで」と語り、どんな状況でもブレない芯の強さと自信を示した。競技スケートの本質である“自分の滑りを貫く強さ”を体現したライダーの一人だ。 八島璃央 ― 脱力感と爆発力を併せ持つ、“静かなる実力者” 福島県出身の八島は、一見リラックスした佇まいながらも、放つトリックは強烈だ。ベストトリックでは、将軍レールでの「キックフリップ・フロントサイドリップスライド・フェイキーアウト」をメイク。キックフリップを絡めたコンボトリックを武器とする八島の注目点は、キックフリップの精度の高さだ。特に、空中でのキャッチの美しさは秀逸で、まるで足に磁石がついているかのようにデッキを吸い寄せる。 八島璃央のキックフリップ・フロントサイドリップスライド・フェイキーアウト ©︎WSJ さらに「トレフリップ」や「フロントサイド180 ワンフット」といった高反発系のトリックでも安定しており、“バネの強さと重心の柔らかさ”のバランスが唯一無二なスタイルを生み出す。滑りの随所に余裕を感じさせ、時折見せる笑顔からはスケートを純粋に楽しむ姿勢が伝わる。結果としてアジア大会の切符は逃したが、今後の成長が大いに期待されるライダーだ。 大会結果 女子 左から松本、織田、尾関の順 ©︎WSJ 優勝 : 織田 夢海 174.63pt2位 : 松本 雪聖 174.18pt3位 : 尾関 萌衣 166.19pt4位 : 丹野 莉愛 143.94pt5位 : 本間 恋愛菜 138.20pt 6位 : 上村 葵 118.42pt 7位 : 吉沢 恋 85.56pt8位 : 榎並 琴音 52.55pt 男子 左から佐々木、小野寺、八島 ©︎WSJ 優勝 : 小野寺 吟雲 192.15pt2位 : 佐々木 音憧 188.55pt3位 : 八島 璃央 183.76pt4位 : 根附 海龍 181.54pt5位 : 池田 大暉 180.03pt6位 : 濱村 大征 172.14pt7位 : 長井 太雅 171.31pt8位 : 佐々木 来夢 170.74pt 総評 今大会を通して改めて感じられたのは、男女問わずスケーター全体のトリックレベルとクオリティの高さだ。単純な難易度だけでなく、精度・構成・流れの美しさといった総合的な完成度が著しく向上している。MCも繰り返し口にしていたように、今のスケートシーンでは「日本のレベル=世界のレベル」という認識がすでに定着している。もはや国内大会で見られるトリックの多くは、世界大会の決勝クラスと遜色がない。 特に印象的だったのは、キックフリップや360などを組み合わせたコンボトリックが“前提”となっている点だ。ハンドレールやレッジといったストリートの王道セクションはもちろん、これまで派手さよりも流れが重視されてきたR(ランプ)でも、高度なトリックを自然に織り込む選手が増えている。その結果、全体のスピード感と迫力が格段に上がり観客を引き込む演技が多く見られた。 さらに今回からルールが改定され、今後は単純な成功率や難易度に加え、「勝負強さ」や「持ち技の多様性」といった側面も評価対象となる。これにより、スケーターはより幅広い引き出しと戦略性が求められることになるだろう。 ロサンゼルス五輪の代表枠をめぐる戦いは、すでに幕を開けている。
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doubledutch記念すべき20周年の節目の大会を制したのは!?「Double Dutch Delight Japan 2025」Report2025.10.232025年10月18日(土)、ダブルダッチの学生日本一決定戦『Double Dutch Delight Japan 2025』が、神奈川県川崎市・カルッツかわさきで開催された。 Double Dutch Delight (ダブルダッチデライト) は毎年開催される、パフォーマンス種目世代別No.1 を決める全国大会。上位チームは、12月14日(現地時間)アメリカはニューヨーク・タウンホールシアターにて開催される国際大会『National Double Dutch League Holiday Classic』(以下、NDDL)に進出する権利を含めたダブルダッチ本場体験ツアーが与えられる。 なお大会は今年で20周年を迎えたこともあり、オープニングセレモニーには特別ゲストとしてIJRU会長であるショーン・ハミルトン氏が登壇。今大会の開催の激励と今年の夏に同じく川崎で行われた世界選手権の開催の感謝を述べ、大会は幕を開けた。 IJRU会長ショーン・ハミルトン氏(左)とJJRU事務局長原竹純氏(右) 今大会は大学生のOPEN部門、小学生から中学1年生までのNOVICE部門、中学2年生から高校生までのADVANCED部門、年齢不問の一般部門の4つに分かれる。なお今大会へはEAST、WEST、NORTH、SOUTHの地区から上位入賞したチームのみが参加できる本当の意味で今年の日本一を決める戦いとなった。 毎年大盛況となるOPEN部門は、今大会の最注目部門。Japan大会は前年度 OPEN部門の優勝チームの出場地区で開催されることが慣例となっており、ここ3年はEAST地区のチームから優勝が続いている。この記念すべき20周年の節目の大会でトロフィーを掲げるのはどのチームか、またこのJapan大会が来年はどの地区で開催されるのかなど、今年は各チームが特別な気持ちで出場する中、終始熾烈な戦いが繰り広げられた。 一般部門 『Junk Swing』のパフォーマンス 一般部門ではWEST地区代表として挑んだ『Junk Swing』が、洗練された構成と確かな実力で見事優勝を掴み取った。音楽と一体化したリズム感あふれる演技に、ロープトリックやアクロバットの迫力を融合させ、華やかさと力強さを兼ね備えたステージを披露。次々と繰り出される技の連続に、一瞬たりとも目を離せないパフォーマンスで観客の心を惹きつけた。 NOVICE部門 『A.C.Z 』のパフォーマンス NOVICE部門では、EAST地区代表として挑んだ3人チーム『A.C.Z 』が見事優勝を掴み取った。全員がフロア・アクロバットを取り入れた迫力のステージは、観客の目を釘付けにし、その場の空気を一気に引き込んだ。ラスト曲に差し掛かるにつれボルテージは最高潮に達し、ダイナミックな動きと息の合ったパフォーマンスで、会場全体を熱気で包み込んだ。 ADVANCED部門 『BASKU RATCH』のパフォーマンス ADVANCED部門では、接戦を競り勝ち優勝に輝いたのはWEST地区代表として挑んだ『BASKU RATCH』。ステージの最初から耳に残る特徴的な音や動きで観客を自分たちの世界に引き込み、ジャンプスキルやロープスキルの両方を随所に盛り込んだダイナミックかつ緻密な演技を披露。ラストまでその世界観を貫き、観客を最後まで惹きつけた。 OPEN部門 そして、OPEN部門。大会最注目のこの部門では20周年の節目に相応しい大接戦が繰り広げられ、終始固唾を呑んで結果を待つようなジャッジも頭を悩ますハイレベルな甲乙付け難い展開となった。 3位はEAST地区、日本体育大学・乱縄所属の『珠華』 が入賞した。同日午前に行われた敗者復活戦を勝ち上がった勢いそのまま、OPEN部門一発目から会場を沸かせるパフォーマンスを披露。チャイナテイストの美しさと迫力を兼ね備えた演技で、観客を魅了した。 『珠華』のパフォーマンス なお、敗者復活戦から入賞するのは、2021年『Roar』、2023年『黄金パンダ艦隊』、2024年『SHOWMEN TOPPER’s』に続き、現行選出ルールに移行してからこれで4度目。さらに3年連続の敗者復活戦からの入賞となり、挑戦するチームの熱意と意気込みが際立つ結果となった。 2位にはEAST代表として挑んだ『第一天空部隊』(R2所属) が輝いた。所属サークル R2 にとって史上初のJAPAN出場となった舞台で、見事2位入賞を果たした。曲が流れた瞬間からラストまで、演者一人ひとりの表情の豊かさが印象的で、観客の視線を釘付けにした。終盤には選手宣誓のような一場面もあり、所属サークルの名を背負って挑む意気込みと熱量が舞台全体に伝わった。パフォーマンス後のMCでは MC YUI/REG☆STYLEも思わず涙を見せるほど、観客の心に刺さるステージとなった。 『第一天空部隊』のパフォーマンス そして栄えある優勝に輝き、トロフィーを掲げたのはEAST地区「東京大学 D-act」より『Fuzzy Bud Hub』!! 『Fuzzy Bud Hub』のパフォーマンス ステージ冒頭から華麗なロープワークとジャンプで観客を夢中にさせ、個々の高いスキルと表現力を惜しみなく披露。随所に見せる緻密な技で、圧巻のパフォーマンスに。抜群の安定感と全員が持つ華、そしてチーム仲の良さが融合した完成度の高い演技で、優勝を果たした。さらに、この結果からダブルダッチサークル「東京大学 D-act」としてJAPAN OPEN部門3連覇を達成。またFuzzy Bud Hubはメンバー全員が2年生という若いチームということもあり、来年以降の活躍にも大きな期待がかかる。 『Fuzzy Bud Hub』のパフォーマンス なお、今回も優勝者インタビューとして大会直後のFuzzy Bud Hubの選手たちのコメントが本記事の末尾に掲載されている。今大会に挑むまでのアクシデントやそれを乗り越えたチームワークを感じられる等身大の彼らの言葉の数々を是非ともご一読いただきたい。 トロフィー授与の様子 ゲストショーケース 「XII After Ours」のパフォーマンス 各部門の熾烈な戦いが終わり、選手たちが固唾を飲んで結果を見守る中、特別ゲストである日本が世界に誇る若手ブレイキンクルー「XII After Ours」とダブルダッチプロチームである「REG☆STYLE」「NEWTRAD」「FLY DIGGERZ」「Millennium Collection」によるゲストパフォーマンスが披露された。特に20周年を記念したこの4つのプロダブルダッチチームからなる合同ショーケースには会場は大盛り上がり。豪華なオールスターたちがこの20周年を祝った。 「NEWTRAD」のパフォーマンス 「FLY DIGGERZ」のパフォーマンス 「Millennium Collection」のパフォーマンス 「REG☆STYLE」のパフォーマンス 4チームによる合同パフォーマンス 編集後記 千野秀行氏 2025年という年は、日本で初の世界選手権大会が開催されるなど、ジャンプロープ史においては“転換点”といえるような年となった。そこに重なるように、ストリートの聖地・川崎で開催された20周年のDelight Japan。 「歴史」といえば、それは容易い。しかしその「歴史」の正体は、先人たち──これまでの選手やスタッフ、キャストや観客たち…多くの人々が流した汗や涙のことである。そして我々はそれらによって築き上げられたものの上にいることを、ここで感謝と畏敬の念と共に、改めて申し添えておきたい。 この大会を始めたころ、そこにいた人々はこの景色を想像できたであろうか。煌々と輝くステージを背に、原竹氏・千野氏や、MCを務めるKENSAKU氏が語った言葉の一つひとつには、私たちの想像を超えたヒストリーがあった。 Delightという言葉に込められた〈歓び〉という意味。この場所でそれを感じられるチームはごく僅かなのかもしれない。しかし、この舞台に挑戦する過程で得たものが、きっと人生において輝き、歓びとなるに違いない。 ダブルダッチデライトは、これからも多くのダブルダッチャーの夢をのせ走り続けることだろう。そしてこの日流れた汗や涙は、やがて「歓び」となり、いつかの「歴史」となって、次なる世代のダッチャーたちへ光を与えていく。 各カテゴリー優勝者勝ち名乗りの様子 OPEN部門優勝『Fuzzy Bud Hub』へインタビュー! Fuzzy Bud Hub左から ユート・エリカ・カナタ・チサ・ヒナ ──まずは優勝おめでとうございます。今のみんなのお気持ちを聞かせてください。 ヒナ私たちは2年生で、このチームでDelightに出場すること自体が初めてだったんです。そして本当は6人チームなのですが、怪我でシュンが出場できなくなって5人になってしまうなど、いろんなハプニングもありました。本当に私たちはメンタルが強くなくて、そのたびに打ちのめされていたのですが… 今はなんかもう夢みたいで、もはや何が起こっているか分からないです(笑)。 ──じゃあみんなあまり実感が湧いていないと。発表の際、名前を呼ばれて涙していたシーンもあったと思うんですが、それは実感とはまた違う感情だった? エリカそうですね、衝撃で涙が流れちゃった感覚です。少し時間が経って、今は私も「なんでここにいるんだ…?」みたいな気持ちになっていますね(笑)。 ──さきほどみんなハプニングを経たことや、あとは「メンタルが強くない」と話してくれましたが、そういったハンデもあった中でも優勝できたことは、単なる偶然ではないと思っています。そもそもメンタルが強くても1位になれるわけではないし。そこで自分たちでこの夏を振り返ってみて、どういったところに勝因があったと思いますか? チサそれでいうと、まずメンタルが弱いということを自覚しているので、大会中は他のチームのパフォーマンスは見ずに集中していました。自分たちにあった対策や、出来うる最善のことはできたのかなと。 あとはJSDDLのサマーキャンプに行ったり、いろんなイベントに出場したり、スタッフをやったりと、コツコツ自分たちのことを広めていって、色んな人に応援してもらえるようになったなとは思っています。 カナタ僕は仲の良さかなと思っています。フュージーはよくコミュニケーションを取っているんですよね。舞台袖の待機中もパフォーマンス中もよく喋りました。あと会場の近くで練習をしているときも、いつも通り話していて。緊張もしたんですけど、みんながいるしいけるでしょと思えたことが勝利に繋がったなと感じました。 ──ちなみにどんな会話を? エリカしょうもない会話とか、あとはカナタがするモノマネで笑ったりしていました(笑)。 ──なるほど(笑)。でも素敵ですね。コミュニケーションというところで1つ聞きたいんだけど、当然チームとして大会に出る以上、チームとして向き合わなければならない瞬間もあったと思います。そういうとき、みんなはどのようにコミュニケーションを取っていたのかなと。 ヒナ実はJapan大会の1週間くらい前に、私が本当にメンタルブレイクしてしまったんです。周りのチームも圧倒的に強いことを知っていたし、私たちもダブルダッチ歴は長いけれど、Japan大会に出た経験はなかった。チームの方針として、各技を易しくしてリスクを低め、ミスのない演技をすることを重視していたのですが、それでは勝てないのではないかと思ってしまったんです。不安で気持ちが落ちて落ちて、落ちまくって。でもそのとき、チームメイトが「みんなで通せば勝てるでしょ!」って言ってくれたことが大きかったです。それを信じてやってこれました。 ──みんなはヒナに声をかけたときって自信はあった? 一同ないです(笑)。 エリカその点に関しては、コーチのYoshihiroさんの存在も大きかったです。この大会からコーチになっていただいたのですが、Yoshihiroさんがずっと「ノーミスこそが正義」って言ってくださっていて。最初は私たちも半信半疑だったんですが(笑)、それをずっと聞いていて、かつ練習を進めていくうちに信じられるようになったんです。 ──最近の傾向として、自分の実力に自信がないから攻める選択をするチームも多いと思うんですが、その中でフュージーのみんなは逆の選択をしたと。実際、守りに入ったなって感覚はありましたか? 一同めっちゃありました(笑)。 ──(笑) チサでもそれ以上に、みんなで「身の丈にあったパフォーマンスをしよう」という共通認識でしたね。 コーチのYoshihiro(中央)と / 本人提供 ──ただ、守りに入ったにしては技術力の高さも感じるパフォーマンスだとは思ったんですが、どのような練習をしていたのか教えてもらってもいいですか? ヒナ今回だと3分弱のパフォーマンスで、それを4分割して、2〜3回通るまで次のパートにはいけない、というような練習をしていました。最初はやっぱり全然次に進まないんですよ。最初のほうでつまづいたりして1時間とか経ってしまったりもして。けれど、だんだん慣れてくるにつれて一発で終えられることも増えてきて。これを私たちは「鬼練」と呼んでいます(笑)。 ちなみにカナタが考案してくれたのは、普段は2回、雨の日だと「気分が下がるから」という理由で3回になっています。理由はよく分かりません(笑)。 チサこの3回という設定も、例えば「1回目:ただ跳ぶだけ → 2回目:50〜60%くらいの体感 → 3回目:100%」と設定して、次ミスしたら一からだからというプレッシャーを与えていたんですが、それが本番のようなプレッシャーの環境下で練習できていたのかなと感じます。 ■ アクシデントを乗り越えて ──少し時系列が前後しますが、先ほどフュージーは怪我でチームメイトが1名欠けてしまった状態で大会に臨むことになったと話してくれたと思います。気持ち的にも技術面でも大変だったと思いますが、どのようにしてそのアクシデントを乗り越えてきたのでしょう? ヒナみんなで落ち込みました。泣きました。終わった…って思ったけど、少しずつ時間と共に落ち切ったからこそ、ここから上がるしかないなとも思えるようになりました。そしてシュン自信も相当落ち込んだと思うのですが、「やっぱコイツがいないと勝てないなって言われるまでリハビリ頑張る」とメッセージをくれて、私たちはもうやるしかない、思いを背負って勝つしかないなと感じさせてくれました。 ──さまざまな紆余曲折を乗り越えて、憧れだったJapanのステージに立つことになりましたが、パフォーマンス中や直後はいかがでしたか? ヒナ私は緊張しすぎてあんまり記憶がないですね。気がついたらステージから捌けていました(笑)。 エリカもう、超楽しかったです(笑)。ただ実は少しだけミスもあって、私の中では見せきれなかったことが悔しさもありますね。(周囲からはミスに)気付かないと言われたりもしましたが、そこはちゃんと“ノーミスの顔”をできたことも良かったのではないかなと。 ──ダブルダッチは特性上、ミスが分かりやすくパフォーマンスの流れに大きく影響を与えてしまうと思うのですが、そのとき心の中ではきっと「あっ…」となってしまうと思います。そういう無意識下のことまでちゃんと修正するのって、やっぱり計り知れない積み重ねがあったということですよね。 エリカ私は表情に出やすいタイプで、小学生のときからずーっとそうなんです。コーチのYoshihiroさんや指導してくださった方にも指摘を受けたり、チームメイトからは半ば怒られたりもして(笑)。とにかく色んな人に指摘されて直せたと思うので、マジで感謝しています。 ──ちゃんとそういう指摘もしあえていることがよいですね。 チサ例えば誰かの気持ちが落ちちゃって、というときは、一緒に沈んでしまうこともありますけど、じゃあ他のみんなでどうでもいい話で盛り上げようとか、ピリピリしているときは和らげようというような、状況を見てバランスを取ることも大事だと思いました。 ヒナそれでも全員が沈んでしまったときは、一旦練習を切り上げて解散しちゃうこともあって。意外と次の日はケロっとしてることもあります。 カナタ変に遠慮する関係でもないですし、思ったことは伝えた方が結果にもつながると思うので、言い方さえ気をつければ伝えるべきだとは思っています。 ユウト今のようにエリカの表情のこともそうですが、みんなそれぞれが、それぞれの弱点を理解して補い合えることが強さだと思っています。例えば僕であれば、技のシルエットが良くないから、みんなで一緒に考えていこうとか。お互いの弱点を伝え合い理解しあって、質の良いものにできたことが結果につながったと思っています。 ──皆さんの話を聞いていても実感しますが、フュージーのパフォーマンスは全員が意見をしっかり擦り合わせて、表情や意識的なところも統一されているなと感じました。 ヒナ例えば表情が1つ潰れてしまっただけでも、観る側の受け取り方が全く変わってしまうよね、というようなことまで、色々と話していた気がします。 チサそうですね。私はこうがいいと思う、いや自分は… という意見の差って絶対にあるんですが、しっかりと意見を言い合って納得する形に落とし込むことが一貫性に繋がっていると思います。ただ言語化しているとはいえ、「ここはニヤッって感じで」とか(笑)。全てを事細かに言葉にしてるわけではないけど、その「ニヤッ」もどういう感じなのかということも話したりはします。 ■ シュンがいたら絶対いけるっしょ ──さて、みんなはまだ2年生ということもあり、いわば“追いかける側”で走ってきたけど、ここからは名実ともに“追われる側”となります。来年のDelightが皆さんのラストとなるわけですが、ここから先に対する思いや目標だったり、考えていることがあれば教えてください。 チサ本番前の緊張も、今回は「ラストイヤーじゃないから…」と自分たちに言い聞かせてリラックスさせてきたんですが、それがもうできないのでどうしよう、とは思っています。 カナタでもシュンがいたら絶対にいけるっしょ、とも思っていますね。来年は6人で優勝したいと思っています。 ヒナ私たちのサークルであるD-actは、私たち以外にも同期がめちゃくちゃ強いんです。5チームいて、今回は惜しくもJapanのステージには立てなかったけれど、順位や点数も高いほうで。だから5チーム全員、同期みんなでJapanのステージに立てたら良いなと思っています。 エリカ私はカナタに勝つことですね(笑)。 カナタえっ(笑)。 エリカお互いキッズの頃からダブルダッチを始めていて、お互いのことを初めて知ったのが高校時代。当時からずっとカッコいいプレイヤーだなと思っていました。高3の最後に一緒のチームを組んだんですが、自分のパートよりもお客さんを沸かせていて、めっちゃ悔しかったんですよね、それが(笑)。なので「フュージーで一番カッコいいのはエリカ!」って言われるようになりたいと思っています。 そして、さっき“追われる側になる”という話があったと思うんですが、自分が追いかけてきた人ってみんな自信がある人たちなんですよ。だから私、これからはなよなよした自分からは卒業します。そして自信を持って自分を魅せ切って、カナタを超えます。 ──全然なよなよしているようには思えないくらい力強いコメントだったけど(笑)。ありがとうございます。他の皆さんはいかがでしょう? ユウト僕は2つあって、まず1つは「JOKER」* の存在を広めたいと思っているんです。 *JOKER:松本深志高校 ダブルダッチ部の名称。大会での入賞歴もある強豪校で、多くの有名プレイヤーを輩出している。 ユウト正直最近JOKERはあまり強くはなくて、ただ名前が知られているような感覚なんですが、その自分のルーツであるJOKERのことが広がって、後輩たちに夢を与えられたらいいなと思っています。あともう1つは、世代間で最強の“3倍ヤー”(3倍を跳ぶプレイヤー)になりたいですね。近い世代にすごい上手い方々もいるんですが、「3倍ヤーといえば?」と聞かれたとき、自分の名前が挙がるようなプレイヤーになりたいです。 チサチームメイトがみんなすごく上手で、私はもっと自信をもってフュージーにいれるように努力しないといけないと思っています。みんなにおんぶに抱っこは悔しいので。正直、貢献できたかは分からないですが、もっと自信を持ってそう言えるように頑張りたいですね。 ──側からみると決してそんなことはないと思うんだけどね。ただ、自分で自信を持てる感覚というのはまた違いますからね。では最後、リーダーのカナタくんはいかがでしょう? カナタD-actの最盛期はここだぞ、ってことですかね。 エリカうわー、ちょっとそれ答えじゃん(笑)。 カナタD-actとしてはDelight Japanで3連覇していて、2023年のBølge、2024年のNoA-NoAと好調なんですが、いやここだぞ、俺らの代が一番ヤバいんだぞ、って思わせたいです。僕ら22期が最盛期を築き、そしてその筆頭格がFuzzy Bud Hubであればいいな、と思っています。 大会概要 『Double Dutch Delight Japan 2025』日時:2025年10月18日(土)会場:神奈川県川崎市・カルッツかわさき主催:一般財団法人日本ジャンプロープ連合(JJRU)共催:川崎市協賛:コムテック株式会社 / カシオ計算機株式会社 / 株式会社JTB / JBLオフィシャルサプライヤー:NEW ERA / STANCE主管:日本学生ダブルダッチ連盟(JSDDL) / OVER THUMPZ
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surf世界自然遺産・徳之島を舞台に繰り広げられた熱戦──栄冠を手にしたのは小林桂と川瀬心那2025.10.212025年10月17日から19日までの3日間、WSL Tokunoshima Town Pro QS2000が鹿児島県大島郡徳之島・花徳浜(けどくばま)で開催された。徳之島でWSLイベントが行われるのは、2023年10月に開催された「TOKUNOSHIMA TOWN PRO JUNIOR」以来、2年ぶり。開催地が南西諸島に位置することから、奄美大島や地元・徳之島出身の選手も多く出場。日本で5番目に世界自然遺産に登録された豊かな自然に囲まれたこの地で、白熱した戦いが繰り広げられた。9月から国内でQS(Qualifying Series)の開催が続いてきたが、日本で行われる今大会が今シーズン現時点では最後の一戦となる。今後はフィリピン、台湾へと舞台を移すが、日本で獲得したポイントが今季の最終ランキングに大きく影響を与える可能性もある。コンディションは3日間を通して胸前後。日中は気温上昇に伴いオンショアが吹き、海面がやや乱れる時間帯もあったが、コンスタントにうねりが届き、試合を進行するには十分な波が続いた。 ©︎WSL / CHARFILM ©︎WSL / CHARFILM ©︎WSL / CHARFILM ファイナルデー進出者は実力者4名 小林桂 ©︎WSL / CHARFILM 迎えたファイナルデー。ラインナップには、個性豊かな4名のサーファーがそろった。試合巧者の小林桂、逆転劇で勝ち上がってきた大音凛太、腰の不調を抱えながらも波を読み切った山中海輝、そして御前崎から好調を維持する岡村晃友。この好調な4名の中から、ファイナルへと駒を進めたのは小林桂と、QS初のファイナル進出を果たした岡村晃友となった。 ©︎山中海輝 WSL / CHARFILM ©︎大音凛太 WSL / CHARFILM ©︎岡村晃友 WSL / CHARFILM 岡村晃友との接戦を制し、小林桂が頂点へ ©︎WSL / CHARFILM 小林桂はどの試合でも必ずスタートから動き出す試合運びも今大会でも披露し、開始10分たたず5.83スコアをする。 しかし、岡村晃友も10分過ぎる直前でフロントサイドでスプレーをあげた縦へのアプローに4.67をスコア。 中盤戦、小林桂が7本目に5.47スコアしバックアップスコアを伸ばし、岡村晃友が優勝するための必要なスコアを6.53と伸ばす。 しかし、岡村晃友が7本目に6.10とヒートハイエストをスコアし優勝するためのスコアを5.20と縮める。 小林桂は引き続き動き続け10本目に6.67スコアしヒートハイエストを塗り替え、岡村晃友が必要なスコア6.41に引き離す。 そのまま岡村晃友はスコアを伸ばす波を見つけることができず試合終了。 見事、MIDAS CAPITAL OMAEZAKI Pro 2025 QS2000、Mera Group Corporation The Open Miyazaki Pro QS2000に続き優勝を果たした。 岡村晃友 ©︎WSL / CHARFILM 小林桂 ©︎WSL / CHARFILM 川瀬心那が宮崎に続き、徳之島でも頂点に立つ ©︎WSL / CHARFILM ウィメンズは、今季好調な川瀬心那をはじめ、吉田花瑚、徳之島・母間出身の青山コト、そして奄美大島から出場した山田佳那の4名がファイナルデーに名を連ねた。 山田佳那 ©︎WSL / CHARFILM 青山コト ©︎WSL / CHARFILM ファイナルに進出したのは、川瀬心那と吉田花瑚。お昼前、波の変化が見られるタイミングでヒートがスタートした。川瀬心那がスタートダッシュを見せ、1本目で5.50をスコア。続く2本目でも3.83をマークし、序盤からリードを広げる。しかし、その後はバックアップを伸ばすのにやや苦戦する展開となった。対する吉田花瑚は、3本目で3.67、5本目に4.17をスコアし、トップスコアを塗り替えながら必要スコアを5.17まで縮める。しかし中盤以降、波数が減少。川瀬心那はプライオリティを活かして吉田花瑚をマークし、吉田花瑚はそれを避けるようにライト方向(右側)へポジションを移す。両者がポジションを変えながらチャンスをうかがうも、最後まで決定的な波は訪れずタイムアップ。見事、川瀬心那がMera Group Corporation The Open Miyazaki Pro QS2000、そしてKitaizumi Surf Festivalに続く優勝を飾った。 吉田花瑚 ©︎WSL / CHARFILM 川瀬心那 ©︎WSL / CHARFILM 徳之島での戦いを終え、舞台はフィリピン・台湾へ ©︎WSL / CHARFILM 世界自然遺産に登録された、自然豊かな徳之島を舞台に繰り広げられた今大会。 日本で続いたQSシリーズはこの大会で一区切りとなるが、舞台はこのあとフィリピン、そして台湾へと移る。ツアーはフィリピン、台湾へと続き、選手たちは来季の出場権を懸けた重要な戦いが続いていく。 Women’s 結果 ©︎WSL / CHARFILM 優勝:川瀬心那2位:吉田花瑚3位:青山コト・山田佳那 Men's 結果 ©︎WSL / CHARFILM 優勝:小林桂2位:岡村晃友3位:山中海輝・大音凛太
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danceジュニア世代日本一決定戦が渋谷にて開催!「東急不動産ホールディングス BREAKIN’ SUMMIT 2025」2025.10.072025年10月4日(土)に東京都渋谷区の代々木公園BE STAGEにてジュニア世代に向けたブレイキンの大会「東急不動産ホールディングス BREAKIN’ SUMMIT 2025」が開催された。本イベントはパリ2024オリンピックの影響もあり、近年盛り上がりを見せるブレイキンシーンにおいて、ジュニア世代が中心となる大規模な大会が国内外問わず開催されていない背景から、ブレイキン大国である「日本」から、世界に発信できる世界最大のジュニア大会となることを目指して今回2回目の開催となった。 ©FEworks / Haru Graphics 各都道府県をレペゼンするU-15のメンバーで構成されたクルーでエントリーするのが本大会の特徴。雨天の中開催されるも、子ども達の気迫のこもった熱いバトルが繰り広げられ、会場は大きな盛り上がりを見せていた。 アンバサダーにはShigekix、ゲストショーケースにⅫ After Ours、ジャッジにも日本を代表するトップB-Boy、B-Girlが集結。ジュニア世代日本一を決める大会に相応しいメンバーが名を連ねた。 Ⅻ After Ours / ©FEworks / Haru Graphics JUDGES / ©FEworks / Haru Graphics Shigekixによる「勝ち飯」トークセッション 本戦トーナメントの開幕を前に、会場ではShigekixによるトークセッションが行われた。テーマは「食事」。パリ五輪に挑んだ際のリアルな食生活から、日々のコンディショニング、そして本番で最高のパフォーマンスを発揮するための“勝ち飯”メソッドまで。成長期を迎えるジュニア世代とその保護者に向けて、食とパフォーマンスの関係をわかりやすく語った。 ©FEworks / Haru Graphics Shigekixが伝えたのは、「本番でエネルギーを切らさないこと」の重要性だ。大会当日や練習の合間にもこまめに食事をとるよう意識していると語り、その実践例として紹介されたのが、一口サイズのおにぎり「PowerBall(パワーボール)」。この日、会場では実際にShigekixが普段口にしているPowerBallが配布され、参加者も試食を通じてその効果を体感した。子どもたちからは「おいしい!」「食べやすい!」といった声が上がり、保護者からも「これならうちの子も食べてくれそう」と好評を集めた。 ©FEworks / Haru Graphics さらに会場内には「勝ち飯ブース」が設けられ、「アミノバイタル スーパースポーツゼリー」や「だし湯」などのアイテムが提供された。バトルの合間にゼリーを“ちびちび飲む”選手の姿や、「しみる〜」「おいしい」とだし湯をおかわりする親子の光景が見られ、Shigekixのトーク後には多くの人がブースに足を運んだ。 Shigekixは「極端に食べないとか、ダイエットは避けてほしい。しっかり食べて、食べるものに興味を持ってほしい」と語り、食を通じて自分の体と向き合う姿勢の大切さを伝えていた。 ©FEworks / Haru Graphics ©FEworks / Haru Graphics HIRO10 vs Shigekix!サプライズでエキシビジョンバトルが実現! 本戦開始前のメインオープニングにてHIRO10が登場。雨天のため自身が企画した「Powermove Contest」が中止となってしまったため、急遽Shigekixとのエキシビションバトルを提案。日本が世界に誇る2人の夢の対決が実現した。 HIRO10十八番のパワームーブや、Shigekixの音に合わせたフリーズで観客を魅了。計3ムーブを踊り切り、会場を大いに盛り上げた。 ©FEworks / Haru Graphics ©FEworks / Haru Graphics ©FEworks / Haru Graphics 次世代のニュースターたちによる意地とプライドをかけた戦い 厳しい予選を勝ち抜いた8チームによるトーナメントは、どのバトルもどちらが勝つか分からない接戦となった。本イベントのルールは5ターン制となっており、必ずルーティンをしなければならないターンが含まれているのもBREAKIN’ SUMMITならでは。 特にトーナメントを勝ち進んでいくにつれ重要なポイントとなったのがルーティンの完成度だ。ルーティンのターンでいかに勢いを途切れさせず最後まで踊り切れるかが勝負の分かれ道となった。 ©FEworks / Haru Graphics 準決勝初戦のカードはStates of Styles(東京) vs YamaNasty(山梨)。こだわりの詰まった特徴的なスタイルが魅力のYamaNasty。生き生きとした踊りで会場の空気を掴む。 対するStates of Stylesは各々の洗練されたソロや多彩なバリエーションを見せ、説得力のある踊りを披露。難しい判断となったがStates of Styleに軍配が上がった。 ©FEworks / Haru Graphics ©FEworks / Haru Graphics もう一方の準決勝のカードはKCS NEXT GENERATION(熊本) vs FRESH FRONTIER(長野)。大人顔負けのパワームーブや体の柔軟性を活かしたムーブなど個性あふれるメンバーで構成されたFRESH FRONTIER。 KCS NEXT GENERATIONはバトルの姿勢を崩さず、相手を意識したムーブが印象的だった。毎ターンスキル、アイデアともに申し分ないパフォーマンスを披露したが、クルーとして一体感を見せたFRESH FRONTIERが流れを掴み決勝へ駒を進めた。 ©FEworks / Haru Graphics ©FEworks / Haru Graphics 決勝はStates of Style vs FRESH FRONTIER。お互いの持ち味を生かしたルーティンと爆発力のあるソロで会場をロック。見ごたえある一戦となった。この日一番の盛り上がりを見せたバトルは、僅差でStates of Styleの勝利。 ©FEworks / Haru Graphics States of Style / ©FEworks / Haru Graphics 随所で垣間見えたブレイキンの魅力 悪天候によるタイムスケジュールの変更など、選手達はコンディション調整が難しい中でタフな戦いを強いられた。そんな中でも仲間同士で鼓舞しあう姿など、クルーバトルらしい場面も多々見受けられた。 子供たちが本気で切磋琢磨し自分を表現できる、ブレイキンの可能性を改めて実感させられる一日となった。様々な特色を持つイベントが開催されるなか、BREAKIN’ SUMMITは子供たちが目指す新たな「大舞台」にふさわしい大会となるだろう。 ©FEworks / Haru Graphics ©FEworks / Haru Graphics 大会概要 大会名:東急不動産ホールディングスBREAKIN’ SUMMIT 2025会場:代々木公園BE STAGE日時:2025年10月4日 MC:MACCHANDJ:TEE / YOSHIKIJUDGE:ABERE / AYU / ISSEI / KAZUHIRO / Lil'En / MiMz / RA1ON / RYOGA / SHOSEI / TSUKKI / Yuika / Yurie GUEST SHOWCASE:XII AFTER OURS、Valuence INFINITIES Youth
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surfMera Group Corporation The Open Miyazaki Pro QS2000 木崎浜で熱戦!小林桂・川瀬心那が栄冠に輝く2025.10.062025年9月26日から28日の3日間にわたり、WSL Mera Group Corporation The Open Miyazaki Pro QS2000 が宮崎県宮崎市・木崎浜で開催された。大会は、直前に宮崎県日向市お倉ヶ浜で行われた WSL Mera Group Corporation The Hyuga Pro Junior に続き、頭オーバーから、潮の時間帯によってはダブル近いサイズまで達するパワフルなコンディションの中で行われた。 太田 拓杜 Photo by Kenji Sahara 渡邉壱孔 Photo by Kenji Sahara 松田詩野 Photo by Kenji Sahara 白熱のファイナルは川瀬心那と松野杏莉の対決に 松野杏莉 Photo by Kenji Sahara ファイナルデイはクォーターファイナルからスタート。サイズはやや落ち着いたものの、それでも頭オーバーのセットが押し寄せるコンディションとなった。クウォーターファイナルからマンオンマン形式で進行し、安定して素晴らしい演技を見せ、どのラウンドでも確実にスコアを重ねてきた松野杏莉と川瀬心那によるファイナル。1本目は両者ともに開始早々に波へアプローチ。その後のパドルバトルを制してファーストプライオリティを得た川瀬心那が、その権利を活かして波を掴み、7.00ポイントをスコア。さらに後半には2つのマニューバーで7.67ポイントを叩き出し、2本の高得点をまとめあげた。松野杏莉も追い上げを見せ、際どいセクションでのワンターンで7.27ポイントをマーク。さらにラスト10秒を切った場面で再びチャージし、鋭いワンターンを決めて6.47ポイントを獲得するも、逆転にはわずかに届かず。見事、川瀬心那が2023年12月の日向プロ以来となるQS2勝目を飾った。 Photo by Kenji Sahara 小林桂、今季QS2勝目 アジアランキング首位に浮上 Photo by Kenji Sahara メンズのファイナルは、セミファイナルで渡邉壱孔との接戦を制した小林桂と、今大会を通して安定感を見せていた須田喬士郎の対戦となった。1本目から積極的に仕掛けたのは小林桂。鋭いライディングで5.67ポイントをマーク。以降も必ず乗った波をインサイドまで乗り繋ぎ、着実にバックアップスコアを伸ばし、5.13ポイントを加えてトータルスコアを伸ばしていく。一方の須田喬士郎は、2本目で最初のセクションにエアーリバースを組み込むチャレンジングなライディングを見せ、4.50ポイントをスコア。さらに後半には4.87ポイントを獲得したものの、逆転には一歩届かず。小林桂が9月に静岡県御前崎で開催された MIDAS CAPITAL OMAEZAKI Pro 2025 QS2000 に続くQS2勝目を挙げ、QSアジアランキング1位に浮上した。 須田喬士郎 Photo by Kenji Sahara 小林桂 Photo by Kenji Sahara 宮崎の激戦を経て、注目は徳之島へ移る 増田来希 Photo by Kenji Sahara この後は、10月17日から19日に鹿児島県・徳之島で Tokunoshima Town Pro QS2000 が開催予定だ。 南国ならではの力強いブレイクを舞台に、さらに熱を帯びるQSアジアランキング争いが繰り広げられる。 宮崎での激戦を制した勢いをそのまま次戦へとつなげられるのか、あるいは新たなヒーローが誕生するのか――注目の一戦となる。 Women's 結果 Photo by Kenji Sahara 優勝:川瀬心那 2位:松野杏莉3位:松田詩野、松山黎音 Men's 結果 Photo by Kenji Sahara 優勝:小林桂2位:須田喬士郎3位:野呂海利、渡邉壱孔
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bmx弱冠5歳のBMXライダー田村紬が「バックフリップ男子最年少記録」でギネス世界記録™を樹立!2025.11.19弱冠5歳のBMXライダー田村紬(たむら・つむぎ)が、2025年10月10日に当時5歳313日でBMXによるバックフリップをメイク。これにより「Youngest person to land a backflip on a BMX bike (male)— BMXでバックフリップを成功させた最年少の男性」のタイトルでギネス世界記録™に認定された。 photograph by Kazuki.Y photograph by Kazuki.Y なお初めてバックフリップをメイクしたのは5歳7ヶ月の時だったが、今回ギネス世界記録認定に際し、専門家でありプロBMXライダーの勅使河原大地と高木聖雄の両名の立ち合いの元、愛知県あま市にある「Hi-5スケートパーク」で再度バックフリップをメイクしギネス世界記録™保持者となった。 ギネス世界記録認定時のライディング映像 田村紬コメント photograph by Kazuki.Y バックフリップを決めた時の気持ちと、メイクできるようになるまで頑張ったことを聞かせてください。初めてメイクできた時は嬉しかったです!メイクできるようになるまでは怖い気持ちに負けないように頑張りました! 何歳からBMXを始めましたか?また最初のトリックができるまでどれくらい期間がかかりましたか?BMXには3歳から乗っていてパークで本格的に練習を始めたのは4歳後半からです。初めてのトリックはバニーホップです。習得までに1ヶ月かかりました。 憧れのライダーはいますか?またそのライダーの好きなところを教えてください。憧れの中村輪夢選手で、好きなところは挑戦し続ける気持ちの強さです!紬ももっと強い気持ちで頑張りたいです! 今後の目標について教えてください。これからもいろんなことに挑戦して頑張りたいです!! 田村紬プロフィール 2019年12月1日生まれ•愛知県在住 | BMXフリースタイルパーク父親の影響で3歳の頃にはじめての自転車としてBMXを選び、約2年間は遊びの延長で乗る程度。愛知県に引っ越して4歳後半で初めてパークに通うようになり、セクションを使ったトリック練習を本格的にスタートした。普段は大人しく、友達と遊ぶのが大好きな普通の5歳だが、自転車に乗ると自信が湧くのか、大きな技にも果敢に挑戦。今年3月にはまだバニーホップもできなかったにもかかわらず、数ヶ月後にはバックフリップを成功。5歳313日でギネス世界記録に認定された。Sponsor: DELTA BMX, GONZO PARK
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othersハワイのアーティストによる作品とスケーターの動きが呼応するデジタルアート体験『SHIBUYA × HONOLULU WAVE RIDE 』代々木公園BE STAGEで開催2025.11.182025年10月27日(月)〜11月3日(月・祝)にわたり、代々木公園BE STAGEのスケートボードパークを舞台に、ハワイのアーティストによる作品とスケーターの動きが呼応するデジタルアート体験『SHIBUYA × HONOLULU WAVE RIDE 』を開催され、来場者は都市と自然、スケートとサーフが融合するインタラクティブなプロジェクションマッピングを体験した。 本イベントは渋谷区とホノルル市の姉妹都市提携(2024年5月締結)を記念し、株式会社ネイキッドがプロデュースする新たな文化交流プログラムとして無料で開催された。 渋谷とホノルル、カルチャーが交差する新たなアート体験 渋谷区とホノルル市は、2024年5月に姉妹都市提携を締結。両都市の交流を記念し、ホノルルのサーフカルチャーと渋谷のスケートボードカルチャーが交差する新しいアート体験として本イベント『SHIBUYA × HONOLULU WAVE RIDE 』を実施された。本プログラムは、イノベーションとカルチャーをテーマにした都市型フェス『SOCIAL INNOVATION WEEK 2025』と連携して、代々木公園BESTAGEのスケートボードパークを舞台に、ハワイのアーティストによる作品がスケーターの動きに呼応し、滑走に合わせて光と映像が広がるインタラクティブなプロジェクションマッピングである。都市と自然、スケートとサーフ、渋谷とホノルル——。異なるカルチャーが重なり合い、動きと光が共鳴する新たな文化交流のかたちを体験できるアートプログラムとなった。 <参加アーティスト> Nick Kuchar / ニック・クチャー ニック・クチャーは、オアフ島を拠点とするアーティストで、ハワイ諸島の永遠の魅力と美しさを捉えたヴィンテージ風のサーフアートやトラベルアートで高く評価されています。周囲の自然や文化からインスピレーションを受け、彼の作品は「場所」と「アロハの精神」への深い結びつきを反映しています。彼の創作は探検から始まります。サーフポイントへパドルアウトしたり、美しいトレイルをハイキングしたり、各島を特徴づける繊細なディテールを観察したりしながら、スケッチや写真を集めます。これらが後のスタジオ制作の基盤となります。スタジオでは、アクリルのウォッシュやシルクスクリーン印刷といった伝統的な技法をデジタルイラストレーションと組み合わせ、懐かしさと新しさを兼ね備えた作品を生み出します。ニックは自身のアートを通じて、ハワイの生活を象徴する驚き、温もり、そして冒険心を観る人々に体感してもらうことを目指しています。 Kate Wadsworth / ケイト・ワズワース ケイト・ワズワースは、ハワイ・オアフ島の美しい東海岸で育ち、現在も同地でイラストレーター兼グラフィックデザイナーとして活動しています。 米国東海岸で数年間を過ごし、リッチモンドにあるバージニア・コモンウェルス大学でコミュニケーションアーツのBFA(美術学士号)を取得しました。多文化都市リッチモンドでの経験は、彼女の人物画やアーバンスケッチへの関心をさらに深めることとなりました。自然界からも強く影響を受けており、大胆な色使い、誇張された形、意図的な線描を駆使して、繊細ながらも意味のある象徴表現で物語を描くことを得意としています。ケイトはこれまでに多様な国内外のクライアントと仕事をする機会に恵まれてきました。代表的な仕事として、「Vans トリプルクラウン・オブ・サーフィン」や「ソニーオープン・イン・ハワイ」のポスターアート制作、Hawaii Business Magazine、Los Angeles Times、NBC News などのエディトリアルイラスト制作が挙げられます。また、ペンギン・ブックス傘下の Kokila から初の絵本を出版しました。 Lauren Trangmar / ローレン・トランマー ローレン・トランマーは、ハワイとニュージーランドにルーツを持つアーティスト、イラストレーター、グラフィックデザイナーです。現在はハワイ・オアフ島を拠点に活動しています。ローレンは、歴史的・科学的な図版の手法を参照しながらも、現代的で遊び心あふれる要素を加えた、非常に精緻なイラストレーションを得意としています。スタジオにいないときの彼女は、熱心なスイマー、ダイバー、ハイカー、ランナーでもあります。自然の中での冒険は、彼女の好奇心と想像力を刺激し、創作の大きな原動力となっています。ローレンはこれまでに、ハワイアン航空、アメリカン・セービングス銀行、イスラーム芸術・文化・デザインのシャングリラ美術館、ホノルル美術館など、全米各地のクライアントや展示会で作品を発表してきました。 彼女の作品は、ホノルル美術館の永久収蔵品をはじめ、ハワイ州文化芸術財団(Hawai‘i State Foundation on Culture and the Arts)の「Art in Public Places」コレクションなど、世界各地の公共および個人コレクションに収蔵されています。 Gary Lee / ゲイリー・リー ゲイリー・リー(GaryDrawsFish)は、ハワイ・オアフ島出身のイラストレーター兼画家です。 海、想像力、そしてローカルな島の暮らしにインスピレーションを受け、ユーモラスな魚のキャラクターからカラフルな壁画、ファインアート作品まで、あらゆる創作に遊び心あふれるスピリットを吹き込んでいます。彼の作品は「アロハ」とユーモア、ストーリーテリングを融合させ、ハワイならではの視点で海洋生物の美しさを讃えています。制作や新しい「魚の仲間たち(fishy friends)」のデザインをしていない時は、料理をしたり、新しいアイデアを探求したり、アートと笑いを通して人々をつなぐ新たな方法を見つけることを楽しんでいます。 SOCIAL INNOVATION WEEK 2025について ソーシャルイノベーションウィーク 2025は、「カルチャーとテクノロジーの融合による都市の未来創造」をテーマに、渋谷区全体を舞台に展開する都市型フェスティバルです。アート、音楽、ファッション、テック、サステナビリティなど多様な分野が交わり、次世代のライフスタイルや表現を発信。国内外のクリエイターや企業、地域コミュニティが連携し、渋谷ならではのイノベーションと文化交流を体感できるプログラムが繰り広げられます。 SHIBUYA ✖︎ HONOLULU WAVE RIDE 開催概要 プログラム名SHIBUYA × HONOLULU WAVE RIDE会場代々木公園 BE STAGE(スケートボードパーク)開催期間 2025年10月27日(月)〜11月3日(月・祝)開催時間17:00~21:00入場料無料主催東急不動産株式会社キュレーションジャスパー・ウォン企画・演出・制作株式会社ネイキッド NAKED, INC.(ネイキッド)について 1997年に村松亮太郎が設立したクリエイティブカンパニー。“Core Creative, Total Creation, and Borderless Creativity”を理念に、ジャンルを問わず活動。近年ではリアルとバーチャルをクロスオーバーした様々な体験を創出。アート、エンターテインメント、カルチャー、伝統、教育、音楽、都市、食、スポーツなど、LIFE(生活)のあらゆるSCENE(シーン)において新たな体験や価値を生み出している。2022年より、京都のメタバースやAR/VR企画を手がけ、バーチャル×リアルで京都の文化発信とアート体験を届けるプロジェクト『NAKED GARDEN ONE KYOTO』をスタート。2025年から、京都駅ビル東広場を舞台に、京都の伝統・食・アートが融合した文化発信を担う『庭プロジェクト』を始動し、観光と日常が交差する新たな文化体験の創出に取り組んでいる。 代表作には、東京駅プロジェクションマッピング『TOKYO HIKARI VISION』、世界で開催中の花の体感型アート展『NAKED FLOWERS』、食×アートの体験型レストラン『TREE by NAKED yoyogi park』、『NAKED桜の新宿御苑2023』、G7広島サミット 社交夕食会演出、シンガポール屈指の動物園マンダイ・ワイルドライフ・リザーブとのコラボイベント、『NAKED meets 二条城』、京都駅ビル東広場のリニューアルプロジェクト『庭プロジェクト』など。
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[PR] dance【SSDW2025 アンバサダー特別インタビュー】EXILE/FANTASTICS 世界とヒップホップダンサーYASSが語る、現場だからこそ感じられるストリートダンスカルチャーの本当の“空気感”2025.11.17はじめに ストリートカルチャーの聖地、渋谷・代々木公園で毎年開催されている「Shibuya StreetDance Week (通称:SSDW)」をご存じだろうか。本イベントはストリートダンスを文化として育み、渋谷の街とともに進化を続ける地域密着型の屋外ダンスフェスティバル。ストリートをルーツに持つ表現者たちが一堂に会し、世代・ジャンルを超えてつながり合うこのイベントは、ダンスを通じて“人と街が交わる場所”を生み出しており、渋谷のカルチャーを象徴する存在として毎年注目を集めている。 そして、このSSDWは昨年10年という節目を経て、今年11年目を迎える。次の10年ないしその後何十年にわたりストリートダンスシーンを発展させ続けるべく、新たなスタートを切る本イベントは、大盛況な既存プログラムに加えて今年は新たな試みも取り入れ、大きくバージョンアップして開催される。 そんな11年目のSSDWをナビゲートする今年のアンバサダーとして、ダンス以外の分野でも幅広い活動を見せるEXILE/FANTASTICSの世界、国内外にてシーンを牽引するトップフィメールダンサーのUNO、日本のヒップホップを世界に示し続けるトップヒップホップダンサーのYASS、そしてA-POPとストリートの両方のシーンで大活躍する若手ダンサーであるREAL AKIBA BOYZの龍といった、ストリートダンスにルーツを持ち、そのバックボーンと経験を生かしたスタイルでジャンルの垣根を越えて活躍する4人のメンバーが集結。 EXILE/FANTASTICS 世界UNOYASS龍(REAL AKIBA BOYZ) 今回はその中でも同世代で長年交流があり、「FTHEB」というクルーとしても共に活動していた世界とYASSの二人にインタビューを敢行。20年以上ストリートダンスシーンに関わってきた二人のパーソナルな部分と今回のSSDWの見どころ、そしてSSDWを通して今後のストリートダンスシーンに期待することについて話を訊いた。今回のインタビュー企画だからこそ叶った二人のクロストークをチェックして、当日は是非二人にも会いにSSDWへ足を運んでもらえたら幸いだ。 同世代トップダンサー二人がたどったダンスルーツと、15年来の友達になった二人の出会い ― 最初にお二人のダンスを始めたルーツをお聞かせいただきたいです。世界さんは神奈川県出身で、劇団四季にもいらっしゃったと思うのですがストリートダンスに出会ったきっかけを教えていただけますか? 世界: 僕のストリートダンスとの出会いは生まれ育った街がきっかけです。神奈川県の横須賀というアメリカ海軍の基地がある街で育ち、音楽や人々のノリに自然と惹かれていきました。そういう環境が、自分の感性をアメリカナイズしていったと思います。ダンス自体は親の影響で2歳から始めて、バレエやジャズもやっていましたし、すごく恵まれた環境でもあったので、その点は両親に感謝しています。でもアメリカナイズされた街で育ったこともあり、普段からヒップホップの音楽もよく聴いていて、その上で1番最初にダンスの楽しさやキツさを教えてくれたのがヒップホップダンスで、そこからストリートダンスにどっぷりハマっていった感じです。 ― 一方でYASSさんは秋田県出身だと思いますが、ストリートダンスにハマったきっかけは何でしたか? YASS: 俺は本当に「むかしむかしあるところに」という昔話レベルの田舎で生まれ育ったんですが、幼少から音楽やスポーツに色々触れてきた中で、その一つとして近くに小さいダンススタジオがあったこともあり母の影響で試しに行ってみたんです。そこは普段女性しかいないスタジオだったんですけど、その時たまたまいつもストリートで踊っているお兄ちゃんみたいなダンサーが特別レッスンで来ていて「いつどこで踊ってるんですか?」って聞いたところ、国道沿いの道の駅の入り口の前みたいなところに案内されました。それが15歳の頃だったのですが、そこでストリートダンスやヒップホップに初めて触れてから「うわー楽しい!!」となってそのままずっと続けている感じです。 View this post on Instagram A post shared by YASS (@yass8889_) ― ちなみに同世代でダンサーとしてのご経歴も長いお二人ですが、初めて出会った時のエピソードを是非お伺いしたいです。 YASS: 記憶が正しければ世界との最初の出会いは渋谷の「eggman」っていうクラブで、俺が行った時に世界がショーをやっていて、同世代ということで、それこそ今回のSSDWアンバサダーの一人でもあるUNOちゃんに紹介してもらって、一緒に話したのが始まりだった気がしますね。当時は自分が「Overflow」っていうクルーで主に活動していた時期なので、確か15年くらい前だったと思います。出会った当時は世界も結構人見知りで、俺も田舎育ちで秋田から東京に出てきたばかりだったからすごく緊張していて、ファーストコンタクトは2人ともぎこちなかった気がするんだけど、でもそれから一緒に踊ったり、ショーで一緒になったりして仲良くなっていったと思います。 世界: 確かにもう15年来くらいになりますね。当時からOverflowは有名なクルーだったのでYASSの存在は知っていました。年齢はYASSの方が2個上なんですけど、僕自身は、当時バトルはたまに出るくらいで、コンテストもチームでがっつりやっていなかったのでコンテストの現場でYASSと被ることはほとんど無かったです。でも先輩から色々話を聞いていたので、大先輩の「ELECTRIC TROUBLE」というチームのDOMINIQUEさんたちのグループみたいなイメージがありました。でもその中でもYASSとは初めて会った時から一番話が合いそうだなという感覚はありましたね。 YASS: 世界の印象は大先輩たちの中にいる俺たちの同世代っていう感じで、初めて紹介してもらう前からずっと「何なんだあいつは?」みたいな気になる立ち位置の存在だったかな。世界: そうだね。僕は属しているグループとかがそんなになかったので結構謎の存在だったかもしれないです(笑) お互いがリスペクトしているのは「自分にはできないところ」 ― そんな長い付き合いのある二人ですが、ダンサーそして人としてリスペクトしている部分があればお聞かせいただきたいです。 世界: YASSの昔からカルチャーをすごい大事にしているところをリスペクトしています。またその彼のカルチャーへの思いが年々大きくなっているのを感じますし、話をしている中でカルチャーに対して勉強したりディグるのがめちゃくちゃ好きなところも伝わるので、ダンスのテクニックやスキルだけじゃなくて音楽なども含めてヒップホップカルチャーが大好きで、その思いがダンスに直結しながらカルチャーを育てているところもリスペクトしています。あとYASSは後輩の面倒見がすごく良くてキッズや若手からも慕われている先輩という印象が昔からあって、そのカルチャーを大切にしながら好きなことにのめり込んでいく姿勢がダンスにも繋がっていると思います。 YASS: 世界の人としての部分で言うと、彼と出会ってからある程度の期間ずっと一緒にダンスをやってきた後に、EXILEに入って今はメジャーシーンですごく頑張っているダンサーでありながらも、変わらずヒップホップとかそういうカルチャー的な側面だったり、自分の好きなもの対してずっと掘り続けているところは自分とも似ているので、リスペクトしています。また同じダンスという表現であっても、自分と全然違うメジャーシーンというステージでパフォーマンスし続けることの難しさや、そこで必要となるエネルギーを想像すると世界がやっていることが本当にすごいことなんだなと分かるので、「自分ができないことをやっている人」にリスペクトを持つというのは世界にはもちろんのこと、俺は誰に対してもありますね。あとダンサーとして、いつも変わらず「世界」というか、いつどんなところでダンスを見ても「これが世界だな」っていうフォームやシルエットとかダンスのつなげ方も含めて世界だけのスタイルがあるのがリスペクトできるところですね。 カルチャーへの共通する想いを持ちながらも、お互いが現在異なるシーンで力を入れていること ― 合わせてお二人のパーソナルなところもお伺いしたいのですが、最近特に力を入れて取り組んでいることがあればダンス以外でも良いので教えてもらえますか? 世界: 僕はEXILEに入った時もそうですが、色々なカルチャーや異なる職業の架け橋になることが多いです。また僕はダンスと同じくらいアニメや漫画で育ってきた人間なので、声優さんやアニメーターさん、あとはイラストレーターさんたちと仕事をすることが最近は増えてきました。またそういうアニメ業界の人たちと話していると、職業にしていくやり方や今の現状も含めてストリートカルチャーに近いところも感じるので一緒に面白いことをしたいなって思います。それこそ同じSSDWアンバサダーのREAL AKIBA BOYZの龍もそうですが、アニメとストリートの両方が好きなダンサーも多いので、上手く交わってミックスカルチャーなイベントができたら面白いなと思っています。 YASS: 俺はずっと変わらないですけど、自分が新しいことを体験すること、そしてその経験を次世代に伝えていく作業はずっと今でもやっています。なぜなら自分自身ヒップホップに生きる人間として、常に身をもって体験することだけが今の自分の表現や自分らしさに通じていると思っていますし、ダンスも含めて自分が経験したことしか次世代にシェアすることができないので、とにかく毎日刺激になるところに行くことには力を入れていますね。最近は音楽家やDJの方だったり、とにかく音楽やヒップホップといった自分の好きなことにまつわるダンス以外の人たちとどんどん繋がっています。直近でいうと「MNC(メナス)」っていうカルチャー誌があって、色々なカルチャーの人たちが特集されている中にダンスのコンテンツの一つとして自分もアサインしてもらったりと、ダンサーとして全然違うけど接点があるカルチャーの人たちと繋がっていくことは力を入れています。 ― お二人がダンスカルチャーをもっと発展させていくために、自身の好きなことや得意な分野を通してシーンをフックアップしていく姿を伺うことができました。ありがとうございます! 渋谷・代々木公園で開催されるSSDWというダンスフェスティバルについて ― SSDWが開催される代々木公園はダンサーの聖地の一つだと思いますが、代々木公園というワードを聞いて思い出す話やこの場所の印象をお聞かせください。 世界: 代々木公園は、eggmanでのショー前に練習していた場所という印象ですね。昼間は、芸人さんがネタ合わせしていたり、ランニングしている人、後輩がライブイベントを開催したりと、色々なカルチャーをお互いに受け入れている場所だと思います。 YASS: そうですね。代々木公園は “ほぼ森”っていうぐらいデカいなというのがまず最初に足を踏み入れた時の第一印象でした。あとは世界も言ったようにeggmanとかのショーに出る前のフリ合わせやリハでよく使わせてもらいましたね。またこの公園でよくサイファーをしているダンサーもいるので誘いがあれば行ったりしていました。代々木公園ってBMXやフリースタイルバスケットボール、スケートボードをはじめ全てのストリートジャンルの人たちが活動できるぐらいの規模の公園で、本当に何でもできるくらい広いので、イベントがなくても、そこに行って何かをしている人たちが集結している場所ですね。ここ最近は僕が行くたびにダンサーの数も増えている印象なのでそういう意味ではダンサーの聖地的な場所になっていっている感じもあります。 ― そんな代々木公園で開催される、今回のSSDWに関してどういうイベントなのかご紹介いただけますか? YASS: 会場が代々木公園内の大きな野外ステージを中心とした開けた場所で、そこに色々なセクションが設けられてダンスバトルやワークショップやショーケースが一緒に行われる感じです。複数のダンスジャンルで子どもから大人までが参加できる屋外イベントって、関東ではなかなか無いと思いますし、とにかく一番は屋外で青空の下なので、そこで踊れることが普通に気持ちいいっすね。 ― キッズから大人の方まで一堂に会して参加しているイベントなんですね。過去に参加した時に感じた一般のお客さんからの雰囲気は覚えていますか? YASS: 歩きながら通りかかった人たちは立ち止まって見てくれていた印象があります。でも確かにワンちゃんを散歩しながら、いつもの散歩コースの横で音をかけてダンサーたちが踊っていたら「あ、なんかやってる!」って誰でも絶対見ちゃいますよね。今回もダンサーではない色々な人たちにも気軽に遊びに来てもらいたいです。 ― オープンな場所でトップダンサーの踊りを観られたり、ワークショップも無料で参加できるのはカジュアルに訪れた一般の方にとっても魅力的な部分ですよね。 SSDW2025の注目コンテンツの紹介 ― 今回4名のアンバサダーがいると思いますが、皆さんが一緒にパフォーマンスされるスペシャルコンテンツ「DANCE WITH music」はどのようなものですか? YASS: 今までは1つのテーマソングに沿って、その歌手の方とダンサーで見せるショーケースをやっていたんですけど、今回はアンバサダーとインストゥルメンタルバンドのDA-Dee-MiXさんとの合同パフォーマンスで、いわゆる“盆踊り”的な感じで、会場が一体となって一緒に踊るコンテンツを行います。そのため、例年は5分のところを今回は20分設けていて、各コンテンツのジャッジやゲストダンサーたちにも参加してもらって、ジャムセッションしながら盆踊り的な感じで楽しめる時間にできたらなと思っています。 ― 11年目にして初の試みということですね。 YASS: そうっすね。アンバサダー陣でちゃんとナビゲートしながらも、ダンサーと一般の方々が楽しめる余白を残しつつ、その上で本番当日みんなとどんな空気ができるんだろうっていうのは楽しみなところです。 ― あとYASSさんは「Ready to Rock」というブレイクダンサーの方が所属されるクルーにも入れられていて、ブレイキンのカルチャーに触れることも多いですよね。この11年目で新設されたブレイキンコンテンツに関してどう思いますか。 YASS: 今回のSSDWでは1997年から2017年まで代々木公園で開催されていた「B BOY PARK」のエッセンスを受け継ぐ形でブレイキンエリアが新設された中で、俺自身も「Ready to Rock」というクルーに所属し、ヒップホップカルチャーの一つとして常に触れさせてもらっているのがブレイキンなので今回開催されることは嬉しいですね。 ― また今回、各々の役回りとしては世界さんがダンスバトルのジャッジ、YASSさんがワークショップを務められると思いますが、まず世界さんからダンスバトルを初めて観る人へ注目ポイントがあれば教えてほしいです。 世界: 僕は今回、「BATTLE PARK」のジャッジを務めます。普段自分がジャッジをする時の一つの基準として、どんなダンサーであっても「初めてその人のダンスを見る」というスタンスでいるようにしています。また今回、何より楽しみなのは、決勝のバトルの音楽がDA-Dee-MiXさんの生バンドパフォーマンスという滅多にない試みである点です。あとダンスバトルというと、まず音楽が分からない方も多いと思うんですが、今回はシンプルに生バンドの迫力を含めて1つの音楽ライブを観る感覚で楽しんでもらえたらいいかなと思いますし、ジャッジとかも気にせず「このダンサーは負けちゃったけどこの人のダンス好きかも」っていうぐらい簡単な気持ちで見てもらえたらと思います。 ― ありがとうございます!生バンドを楽しみながらダンスバトルが見られるところは注目ポイントですね。次はYASSさんが講師を務める「HIPHOP WORKSHOP」に関して、どういう時間にしたいと思われているのか教えてほしいです。 YASS: 「今日から始めてみたい!」という人から「バトルでバンバン勝ちまくってます!」という人までどんな人でも参加できるワークショップにしたいと思っています。ただ1時間揺れるだけなので。今回は、開放された場所で踊れる貴重な機会なので真面目にレッスンするわけでなく、みんなで開放的なダンスをしてお互いの踊りをシェアする時間にしたいです。 ― 誰でも参加可能っていうことは、この時間に世界さんが空いてたら飛び入り参加もありうるということですか? 世界: え、全然、YASSが良ければ。YASS: いや、もちろん。一同(笑) ― ということは憧れのダンサーもイベント内を歩いてたらすれ違うくらいの距離感で、みんな同じ場所でセッションしながら楽しむみたいな感じのイメージですかね? YASS: そうですね。そもそも会場内がセクションで区切られて外から見えないような場所ではないので、僕のワークショップは出入り自由ですし、別にエリア外で音だけ楽しむ人がいたり、その音楽で勝手にサイファーしてもいいくらいの空気感で気楽に楽しくできたらいいなって思っています。 東京のど真ん中で10年以上続く、地域密着型の屋外ダンスフェスの存在とは ― SSDWが今年11年目という中で、ダンスイベントを10年続けることは簡単ではないと思いますが、地域密着型の屋外ダンスフェスが10年以上続いてきたことに対してお二人の率直な感想を聞かせてもらえますか? 世界: 10年続くイベントは、周りを見てもあまり無いのでシンプルにすごいなと思います。またダンサーからするとこのような場所があるだけでも、自分たちの活動において一つの支えにもなります。この規模で10年以上続いているということは、色々なダンサーや音楽などに携わる人もいて現場も楽しい雰囲気で、かつサポートがしっかり整っているからなのだなと感じます。 YASS: 僕もイベントをオーガナイズすることがあるので、この規模のイベントを10年間続けることがすごくタフだということは分かります。それでいて、この代々木公園という場所で10年間イベントを続けることは簡単ではないと思うので、一人のダンサーとしても「本当にありがとう」と思います。そういう意味でも11年目に突入してるっていうのは本当にただただ大きな尊敬しかないです。 アンバサダー二人がこれからのSSDWの発展において期待していること ― それでは次の10年を含めて、これからダンスカルチャーをもっと盛り上げていく上で今後のSSDWに期待することを聞かせていただけますか? 世界: 今後もこのような取り組みが進んでいくことで渋谷に住んでいる方もそうでない方も、ダンサーであってもそうでなくても、色々な立場の違いを1秒でも忘れられる瞬間がこのSSDWで作れるといいなっていうのは思いますね。 ― このような一般の人やダンサーが垣根を越えてダンスを共有して楽しめるリアルな場作りが大切ということですよね。 世界: そうですね。10年後も本当に続いて欲しいし、10年後はこのSSDWというダンスフェスがもっと大きくなっている気もします。 ― YASSさんは今後10年どういう風にこのイベントが発展していって欲しいですか? YASS: そうですね。今回11年目ということで、今年10歳のダンサーたちが参加したら、その10年後は彼らが20歳になるわけなので、その人たちが20歳までこのイベントのバトルで切磋琢磨したというような思い出がみんなの中にあるような場所になって欲しいですし、今後もそうあり続けたら良いんじゃないかなって思いますね。それこそ自然に文化として発展していくと思いますし。新しい世代もどんどん入ってくることでSSDWが世代を超えて愛されるイベントに発展していく姿を一番見たいと思っています。 ― 最後にSSDWを楽しみにしてるファンの皆様や若手のダンサーたちに向けて、今回のイベントについて何かメッセージがあったらいただきたいです。 世界: ダンスはもちろんですが、ダンス以外でも音楽だったり、現場に来たからこそ楽しめる空間がここにあると思います。ただダンスを見るだけでもいいですし、YASSのワークショップに参加して揺れるも良しなので、とにかく足を運んでもらって現場の空気感を是非体感して欲しいです。 YASS: そうっすね。今、世界が言ったことももちろんその通りなので、ダンスを通じて一緒に時間を共有できたらいいなと思っています。皆さん是非揺れに来てください。SSDWで会えることを楽しみにしています。 終わりに 今回、世界さんとYASSさんのお二人とのインタビューを通して感じ取れたのが、ストリートダンスの本質は現場でしか感じられない「空気感」の中にあるということ。会場での音の鳴り方、ダンサーの身体の動き、観客の反応など、その一瞬一瞬に紡がれたリアルな体験こそが、本当の意味でのダンスカルチャーを文化として生かし続ける力になるという風に感じられた。そんなストリートダンスカルチャーを今後の次世代へ伝えていく上で間違いない「場所」と「環境」と「人」が揃っているのがこのSSDW。4人のアンバサダーをはじめストリートダンスに熱いメンバーが集まりその思いを体現する場所、この渋谷という街でリアルな熱量に触れ未来へと続くストリートダンスカルチャーの息づかいを是非感じてほしい。 Shibuya StreetDance Week(SSDW)について Shibuya StreetDance Weekは、幅広い層に支持される新しい芸術文化としてのストリートダンスの確立とストリートダンサーの聖地である渋谷から世界へ良質なエンタテインメントを発信し、渋谷をより活力に溢れた街にすることを目的に2015年からスタートした国内最大規模のストリートダンスの祭典です。 SSDW2025 アンバサダープロフィール 世界EXILE/FANTASTICSのパフォーマー。2014年「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」で新パフォーマーに選出され、2018年に佐藤大樹とともに率いるFANTASTICSがメジャーデビュー。現在はEXILEと兼任で活動している。アニメやゲームにも造詣が深く、声優として「劇場版シティーハンター 天使の涙」、「Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。」などに出演。俳優として映画「仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者」にも出演。また、2026年1月には3都市で開催される、『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《Division Jam Tour》vol.2 に出演が決まっている。 YASS15歳でストリートカルチャーと出会い、ストリートダンスにのめり込む。「Juste Debout Tokyo」、「JAPAN DANCE DELIGHT Vol.18」、「マイナビDANCEALIVE 2025」優勝など、数々の実績を誇る。ダンサーとして常に“新たな表現”を追求し、世界各国でのワークショップを通じて次世代の育成にも貢献。また、バトルやコンテストの審査員も数多く務めるなど、ストリートで培った感覚と経験を独自のフィルターで再構築し、ジャンルや国境を越えて発信し続けている。 UNO抜群のスキルとイマジネーションで見る者を魅了し続けるフィメールダンサー。安室奈美恵、湘南乃風、7ORDERをはじめ多くの有名アーティストのライブにダンサー、振付師、演出家として携わる。さまざまなカラーのプロジェクトのクリエイティブディレクターとして多岐にわたって活躍するオールラウンダー。現在は、日本とアメリカに活動拠点を持ち幅広く活動中。 龍(REAL AKIBA BOYZ)3歳でバレエとジャズダンスを始め、6歳でストリートダンスに出会う。バトルを中心に活動しているユニット龍と勇太や、A-POP CREWサンセットレーベンズとしても好成績を残し続けている。「マイナビDANCEALIVE 2023 CHARISMAX Ⅰ」HIPHOP部門にて優勝するなど確かなダンススキルを持ち、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを貫くダンサー。2022年、高校1年生にして加入したREAL AKIBA BOYZとして、2024年には初の日本武道館公演を、さらに2025年には初のソロダンスワンマンライブを満員の観客と共に成功させた。 Shibuya StreetDance Week 2025 開催概要 開催日時:2025(令和7)年11月22日(土)10:00~16:00会場:代々木公園主催:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、Shibuya StreetDance Week 実行委員会(渋谷区商店会連合会、渋谷道玄坂商店街振興組合、 一般社団法人渋谷未来デザイン、東急株式会社、株式会社パルコ)共催:渋谷区助成・協力:東京都後援:公益財団法人東京都公園協会、渋谷区教育委員会、一般財団法人渋谷区観光協会、東京商工会議所渋谷支部、渋谷公園通商店街振興組合、商店街振興組合原宿表参道欅会協賛:JBL、WEGO協力:DANCE WORKS企画・制作・運営:株式会社パルコ、ファイブメディット株式会社企画・制作協力:株式会社LAST TRAIN GETTER広報:株式会社アネックス
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othersBMXフリースタイル・パークパリ五輪日本代表の中村輪夢選手や、ローラーフリースタイル最年少チャンピオンの明賀芽泉選手が出場する「IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」チケット好評販売中!2025.11.1611月21日(金)〜11月30日(日)にかけて境町アーバンスポーツパークなどにて開催される、ローラーフリースタイル・スクータリング・BMX・ブレイキンの国際競技イベント「IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」のチケットが現在好評販売中。チケット情報は「e+(イープラス)」(記事最下部にリンクを掲載)にてチェックできる。 今大会には、ローラーフリースタイル最年少日本チャンピオンかつ茨城県境町在住の「明賀 芽泉選手」や、BMXフリースタイル・パークで二度のオリンピック競技大会に出場、またメジャー大会で多くの優勝経験を持つ「中村 輪夢選手」などの日本人選手の出場も予定されている。 「IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」 概要 主催:「IBARAKI SAKAI Urban Sports Fes.」実行委員会後援:茨城県境町日程:2025年11月21日(金)〜30日(日)会場:境町アーバンスポーツパーク(茨城県猿島郡境町上小橋560-3)など競技種目:<World Skate 世界選手権大会>(以下2競技の世界選手権を開催)①ローラーフリースタイル パーク/ストリート(11月21日〜27日)②スクータリング パーク/ストリート(11月21日〜26日) <FISE>(エクストリームスポーツ国際フェスティバル)③UCI BMX フリースタイルワールドカップ パーク/フラットランド(11月26日〜30日)※→UCI BMX フリースタイル競技のワールドカップ最終戦。今大会で世界ランキングが決定。④FISE インターナショナルブレイキンバトル(11月29日〜30日) <チケット概要> チケット種別:立ち見(スタンドあり)全エリア自由料金:大人 3,000円/1日小学生・中学生・高校生 1,000円/1日※すべての未就学児は無料。※境町住民は平日無料。土日祝は上記料金。 <参考>World Skate 日本人出場選手/UCI BMXフリースタイル出場予定選手情報 ※現時点での暫定情報となります。 <World Skate 世界選手権大会>①ローラーフリースタイル(※ワールドスケートジャパンが公表した内容に基づく。またジュニア選手も含まれている。)男子:片山 昂、荘羽 惇、岩間 葵、村田 龍、平野 歩夢、清水 悠陽、黒田 大晴、山本 拓海、山田 圭太、足利 樹女子:片山 実咲、明賀 芽泉、橋本 汐乃、宮尾 佳帆、照屋 瑠花、川﨑 空知、吉見 唯 ②スクータリング パーク/ストリート男子:榊原 颯吾、鳴海 瑛太、武井 善、後藤 大智、千葉 健、本瀬 湧麻、川島 仁、矢田 祷真、⻑井 元輝、齋藤 淳平、因 晄叶、内藤 望雄 <FISE>③UCI BMX フリースタイルワールドカップ – パーク/フラットランド(※FISEが本大会に関連し公表した年間ランキングに基づく)男子:Justin Dowell(USA・東京2020大会8位入賞)、Marcus Christopher(USA)、Anthony Jeanjean(フランス・パリ2024大会銅メダリスト)、Dylan Hessey(英国)、中村 輪夢(東京2020/パリ2024大会5位入賞)女子:Hannah Roberts(USA・東京2020大会銀メダリスト)、小澤 美晴、Kim Lea Müller(ドイツ)、Natalya Diehm(オーストラリア・東京2020大会5位入賞/パリ2024大会銅メダリスト)、Sibei Sun(中国)、吉村 想花、宮嶋 歩菜、戸高 千翠、清宗 ゆい、本村 果鈴 ④FISE インターナショナルブレイキンバトルエントリー期間中につき未確定
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surf映像作品『Blue Meet』上映会が11月29日(土)に表参道「Robin Club」で開催2025.11.152025年11月29日(土)、表参道「Robin Club」にて、8人のユニークなサーファーによる映像作品『Blue Meet』の上映会が開催される。上映に加え、VIGORMANによるスペシャルライブ、AnelaとSAWによるDJプレイなど、音楽とサーフカルチャーが融合した一夜限りのイベントとなる。“サーフムービー × ライブ × DJ”-海と都市が交わる場所で、熱気あふれ、感性を揺さぶる最高の夜をお届け。 タイトルとロゴに込めた想い 『Blue Meet』のロゴマークは、“陰と陽(yin and yang)”をモチーフにデザインされています。陰と陽とは、男と女、情熱と冷静、暗と明といった、対立する二つの要素の調和を表す考え方。一見、真逆に見えるもの同士も、互いの存在によって成り立ち、影響し合っています。サーフィンを通して出会った仲間たちは、性格も生い立ちも異なり、ときに真反対の存在です。それでも海に入れば、誰とでも自然に会える。自然は、どんな人にも平等に向き合ってくれます。人と人を繋げてくれる海と自然、そしてサーフィンへの感謝を込め、このロゴが生まれました。「Blue Meet」というタイトルには、“青い海で出会った仲間たち”という意味が込められています。サーフィンは、私たちにとって生きる理由のひとつであり、今の自分を形づくるもの。Blue Meetは、まさに私たちの“居場所”そのものです。 作品への想い 近年、サーフィンはオリンピック競技として認知が広がり、スポーツの側面が注目されています。しかし、私たちは“サーフィンは本来、遊びであり自己表現である”と考えています。スケートボードの世界では、自分の滑りを作品として残す文化が根付いていますが、日本のサーフシーンでは、いまだ競技中心の流れが主流です。もちろん、コンペティションの持つ熱狂や魅力も理解しています。実際にメンバーの多くも試合に挑んでいます。それでも、サーフィンという表現を“作品”として記録し、残すことにこそ意味があると感じています。私たちが目指したのは、YouTubeで日々消費される映像ではなく、何年経っても見返したくなる映像作品です。その想いのもと、8人のユニークなサーファーが集結しました。この作品を東京という都市で上映することで、より多くの人がサーフィンの新しい側面に触れるきっかけとなることを願っています。そしてこの映像が、誰かの心に残り、その人にとってのBlue Meet(居場所)を見つけるきっかけになれば、これ以上の喜びはありません。 開催概要 イベント名: Blue Meet 上映会 日程: 2025年11月29日(土) 時間: Open 17:00 / Close 22:00 会場: Robin Club 表参道 入場料: 3,000円(1ドリンク付)SPECIAL LIVE VIGORMANDJAnela / SAWRIDER平原颯馬 / 菊池里騎 / 中村光貴 / 田岡遼平 / 齋藤祐太郎 / 小林直海 / 仲村拓久末 / 田岡なつみ
SPECIAL EDITION
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FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
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