東京の地で頂上決定戦開幕!「PARKOUR TOKYO CHAMPIONSHIP 2022」

2022.03.16
text by 山本 大方 / 写真提供: 東京都体操協会

国内大会史上最大、賞金総額は何と400万円——! パルクール日本一決定戦となる『PARKOUR TOKYO CHAMPIONSHIP 2022』が、去る3月12日(日)に、日本の中心・東京都は「TOKYO TORCH PARK」で開催された。

 

PARKOUR TOKYO CHAMPIONSHIP 2022 とは

セットを駆け抜けるタイムを競う「スピードラン」と、技や構成でパフォーマンスを行う「フリースタイル」の2種目から構成。男女計 32名の招待選手によるパルクール日本一決定戦となる。
会場は常に多くの観覧客で賑わい、凄腕トレーサー達の華麗なパフォーマンスに惜しみない歓声や拍手が送られていた。

 

スピードラン種目

セットを駆け抜けるスピードを競うこの種目は、 1つのミスでも大幅な差となってしまう緊迫感の中、 流石招待選手たちと言わんばかりに0コンマ数秒の差で順位が決まる大接戦が繰り広げられた。

女子カテゴリで優勝に輝いたのは泉 ひかり。2019年のワールドカップではスピードラン世界一の実績を持つ“女子パルクール界の第一人者”が、18秒105でこの大接戦を制覇!

泉 ひかり

そして男子カテゴリでは宮正 完が、12秒457の好タイムで優勝。長身を生かしたしなやかな疾走を見せ、0コンマで争われる激戦を制覇。これまで2位の経験しかなかった宮正だったが、涙ながらにこの大会で悲願の自身初優勝を果たした。

宮正 完

 

フリースタイル種目

繰り出される技とオブスタクルの活かし方が問われるこの種目は、スピードランとはまた異なる戦い方に。
選手それぞれが独自のスタイルを持っており、中には体操やブレイキン(ブレイクダンス)の要素を絡めながら演技するトレーサーも。

女子カテゴリはこれまた接戦に。コンマ以下の争いを制したのは、日本選手権でも連覇を重ねる永井 寧々
弱冠15歳の若きスターが、恐れ知らずのビックトリックの数々を華麗に魅せ優勝を掴み取った。

永井 寧々

男子カテゴリは鈴木 智也が1位に。無尽蔵な体力とオブスタクル(障害物)を鮮やかに利用し、ダブルサイドやトリプルコークをはじめ、他選手よりも多い技の量を詰め込んだパワフルなパフォーマンスを披露。2位に約2点差を付けての堂々たる大会制覇を遂げた!

鈴木 智也

 

晴天のもと、鮮やかに映えるオブスタクルのブルー。 そこで躍動するトレーサーたちの姿は、時に優雅に空を駆ける鳥のようでもあり、時に緻密な動きは海を泳ぐ魚のようでもあり、勝利への執念を覗かせる姿は陸の野獣のようでもあった。そしてトレーサー達が試合後、舞台袖で互いの健闘を讃え合う姿には、トレーサーとしての気高い精神と、カルチャーへの愛そのものであった。

2028年のロサンゼルス五輪での種目化を目指すパルクール。更なる高みに向け羽ばたこうとするトレーサーたちの姿に、今後も目が離せない。

なお、YouTubeチャンネルでは当日の様子のアーカイブが残っているので、是非トレーサーたちの雄姿をチェックして頂きたい。

アーカイブはこちらから

 

大会結果・優勝者コメント

【 スピードラン
●女子優勝: 泉 ひかり(18.105秒)
「もちろん優勝したことも嬉しかったのですが、出場していた他の選手が『スピードラン楽しかった!』と口にしていたことが、私まで嬉しくて。選手たちも観ている方も楽しんで頂けて、凄い良かったと思います」

●男子優勝: 宮正 完(12.457秒)
「今までずっと2位までしか獲れていなかったので、1位を獲れて本当に嬉しいです。本当にありがとうございました。今はパルクールを学ぶ環境も整っているので、『やりたい!』という気持ちが少しでもあれば、是非チャレンジしてみて欲しいです」

【 フリースタイル
●女子優勝: 永井 寧々(24.6点)
「最後のミスは悔しいですが、1位を獲れて良かったです。これからも自分らしく明るく、満足いくような演技を見せていけたらと思います」

●男子優勝: 鈴木 智也(28.0点)
「“追われる立場”としてのプレッシャーもありましたが、3連覇出来て、そして大会で初めて出した技が決まったことが本当に嬉しいです。これからも『自分らしいパルクール』を見せていけるよう、頑張りたいと思います」

 

大会概要

PARKOUR TOKYO CHAMPIONSHIP 2022
日 程: 2022年 3月12日(土)
場 所: TOKYO TORCH Park(TOKYO TORCH 常盤橋タワー前)
主 催: 東京都体操協会
主 管: 株式会社ストラグル/東京都体操協会パルクール委員会
特別協賛: 株式会社ストラグル
協 賛: 美津濃株式会社 / DEPARTURE株式会社 / マクセル株式会社 / 株式会社ビタミンアイファクトリー / 株式会社BLAN / 株式会社BLUE OCEAN INT. / 信金中央金庫 / 株式会社Meat Plus / 日建総業株式会社 / BOAフィットシステム / 株式会社BEST JOBs / イツモスマイル株式会社 / 株式会社エイトキューブ / 株式会社ナインキューブ警備
大会テーマ曲: Soala「Glorious」

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FINEPLAY編集部
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