6年ぶりにインドネシア・バリ島で開催されたS.LEAGUE第4戦『ST WORLD クラマス ムラサキプロ』

2025.03.09
@S.LEAGUE
text by 水野 亜彩子 / Asako Mizuno, 写真提供: S.LEAGUE

稲葉玲王 ©︎S.LEAGUE

2025年2月25日から28日の4日間、S.LEAGUE第4戦『ST WORLD クラマス ムラサキプロ』がインドネシア・バリ島クラマスポイントで開催された。
2023年7月に「さわかみ Asia Challenge Bali」がこのインドネシア・バリ島クラマスポイントで開催されたが、JPSA・S.LEAGUEとしては2019年「ガルーダ・インドネシア/旅工房/ムラサキプロ」以来、6年ぶりの開催となった。

波は胸から頭サイズが押し寄せ、朝の時間帯は波数が少ないながらも、風もなく、クリーンな海面で試合が行われた。
また、クラマスポイント特有の潮の満ち引きによって波のサイズや間隔が変化し、日中は風の影響も加わったが、選手たちは試合中にも変化する波に対応しながら戦いを繰り広げた。
それでも、セットが入るとクラマスらしいライトブレイクが現れ、選手たちの素晴らしいライディングが繰り広げられた。

平田咲帆がJPSAプロ公認を獲得

平田咲帆 ©︎S.LEAGUE

今回、スポンサーシードで出場した平田咲帆は、ラウンド1から攻めのサーフィンを魅せ、ラウンド2を勝ち上がり、見事JPSAのプロ公認を獲得した。
インタビューでは、今後プロサーファーとしてS.LEAGUEのツアーに参戦すると語っており、アップカマーとして注目の選手の一人となりそうだ。

グランドファイナルを前に、中塩佳那がS.LEAGUE24-25初代グランドチャンピオンに輝く!

中塩佳那 ©︎S.LEAGUE

グランドチャンピオン争いをしていた川瀬心那がラウンド3で敗退し、中塩佳那がセミファイナルを勝ち上がったことで、S.LEAGUE 24-25のグランドチャンピオンが決定した。

今シーズンは、第1戦の大洗、第2戦の伊豆下田、第3戦の千葉県鴨川と、波の状況が全く異なる中で3連勝を達成し、シーズンを通して圧倒的なパフォーマンスを見せた、中塩佳那が、その強さを見せつけた。

中塩佳那 ©︎S.LEAGUE

稲葉玲王がクラマスの波を制す

稲葉玲王 ©︎S.LEAGUE

メンズのファイナルは、大原洋人、稲葉玲王、小林桂、須田喬士郎の4名による戦いとなった。
今大会、どのラウンドでも最初に仕掛けてきた稲葉玲王は、ファイナルでも試合開始直後から積極的に動き出す。
対する小林桂は、ここまで得意のエアーを見せてこなかったが、ファイナルでは難易度の高いエアーを披露。
大原洋人と須田喬士郎も果敢に攻めるが、波に恵まれず、スコアを伸ばしきれない。
その中で、稲葉玲王はスプレーを飛ばし、パンチのあるバックサイドのライディングを決め、エクセレントスコアとなる8.17ポイントをマーク。さらに、アンダープライオリティの中で掴んだ波でも6.23ポイントを記録し、2本のスコアを揃えた。終始リズムを掴み、圧巻のライディングを見せた稲葉玲王が、見事優勝を飾った。

宮坂麻衣子、クラマスの舞台で2019年以来の勝利を飾る!

宮坂麻衣子 ©︎S.LEAGUE

宮坂麻衣子 ©︎S.LEAGUE

ウィメンズのファイナルは、脇田紗良、中塩佳那、河合美乃里、宮坂麻衣子の4名による戦いとなった。
宮坂麻衣子、脇田紗良が積極的に動きを見せる一方、河合美乃里と中塩佳那はプライオリティを活かし、良い波を待つ作戦で試合序盤を進める。
試合後半になっても、宮坂麻衣子が序盤に築いたリードを守る形で展開し、各選手が最後までライディングを続けた。試合終了のホーンがなった後もスコアを待つ緊張感が続くほどの接戦となったが、宮坂麻衣子が見事に逃げ切り、2019年「ガルーダ・インドネシア/旅工房/ムラサキプロ」以来の優勝を果たした。

中塩佳那 ©︎S.LEAGUE

試合後には秀吉内装プレゼンツの親善試合「BALI JAPAN FRIENDSHIP MATCH」MURASAKIチームチャレンジが開催

田中英義 ©︎S.LEAGUE

ST WORLD クラマス ムラサキプロの終了後には、親善試合「秀吉内装プレゼンツBALI JAPAN FRIENDSHIP MATCH」と「ムラサキチームチャレンジ」が開催された。

親善試合「秀吉内装プレゼンツBALI JAPAN FRIENDSHIP MATCH」では、日本からはS.LEAGUEランキング上位の小林桂、増田来希、稲葉玲王が参戦し、スポンサーシード枠で田中英義が加わった。
バリからはBSA(BALI SURFING ASSOCIATION)の推薦選手として、I Made Ariyana(Pajar)、I Wayan Darma Putra、I Ketut Agus Aditya Putra、I Ketut Juliartaの4名が出場した。
バリからの出場選手も、WSL CSツアー選手もおり、レベルの高い戦いとなったが、ST WORLD クラマス ムラサキプロで優勝した稲葉玲王が優勝し、見事W優勝を飾った。

稲葉玲王 ©︎S.LEAGUE

「ムラサキチームチャレンジ」は各チームが男女1名ずつにコーチを加えた3名体制。
チームムラサキスポーツからは大原洋人、野中美波。チームJPSAからはDAY-3でベストライディングスコアを獲得した西優司、脇田紗良。チームBSAはKomang Putra Hermawan、Kailani Johnsonが対戦した。

チームムラサキスポーツ ©︎S.LEAGUE

チームJPSA ©︎S.LEAGUE

チームBSA ©︎S.LEAGUE

本大会では、特別ルールとして「同じチームの2人が同時にテイクオフし、一人の選手が前の選手を追い越すことができれば、それぞれの演技に+2点が加算される」という方式が採用された。
チームBSAは新たなチームチャレンジは初めてとのことだったが、良い波を掴み見事優勝した。

Komang Putra Hermawan ©︎S.LEAGUE

次戦はグランドファイナルへ

いよいよ次戦は、シーズン最終戦となるグランドファイナル!4月16日(水)から4月19日(土)にかけて、東京2020オリンピックの舞台となった千葉県長生郡一宮町・釣ヶ崎海岸(通称:志田下ポイント)で開催されます。
頂点をかけた熱戦は、ABEMA独占生配信でお届けいたしますので、ぜひ見届けてください!

ST WORLD クラマス ムラサキプロ結果

《ショートボード男子》
優勝:稲葉玲王
2位:小林桂 
3位:須田喬士郎
4位:大原洋人

《ショートボード女子》
優勝:宮坂麻衣子
2位:川合美乃里
3位:脇田紗良
4位:中塩佳那

秀吉内装プレゼンツ「BALI JAPAN FRIENDSHIP MATCH」

優勝:稲葉玲王
2位:増田来希
3位: I Wayan Darma Putra
4位:田中英義

「ムラサキチームチャレンジ」

優勝:BSA:Komang Putra Hermawan、Kailani Johnson / I Made Sadiartha
2位:ムラサキスポーツ:大原洋人、野中美波 / 大橋海人
3位:JPSA:西優司、脇田紗良 / 高橋健人

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