『WSL whitebuffalo HYUGA PRO』で脇田紗良がQS3000初優勝、男子Vはフィリピンのジョン・マーク・トコン

2023.03.05

3月5日に宮崎県日向市・お倉ヶ浜で開かれた『WSL QS3000 white buffalo HYUGA PRO』の最終日で、女子の脇田紗良、男子のジョン・マーク・トコン(フィリピン)が優勝を飾った。脇田は2022年3月のQS1000アジア・オープン以来となるQS2勝目、QS3000では初優勝となった。

脇田紗良

波のサイズはムネ〜カタとサイズアップ し、無風に近いコンディションの中、男子のクォーターファイナルがスタート。1ヒート30 分で争われた。終盤での逆転が目立つヒートが多かった準々決勝では、田中大貴、西慶司郎、ジョ ン・マーク・トコン、大原洋人がそれぞれラウンドアップ。セミファイナルヒート1では田中と西がそれぞれ6点台を揃えるハイレベルな争いを繰り広げたが、田中が2018年クイックシルバー・オープン以来となる2度目のQS決勝進出を決めた。一方のヒート2では、トコンが大原を下しファイナルへ駒を進めた。

ジョン・マーク・トコン
大原洋人

注目の決勝では、QSアジアランキング4位の田中と同10位のトコンが激突。 朝より波のサイズを落とし、北東風がわずかに吹くコンディションの中、セミファイナル終了からわずか 30分後のヒートに挑んだトコンが、開始早々、高いエアで6.50をマークして主導権を握る。田中も一度はポイントを上回ったが、そこから終盤まで激しいつばぜり合いが展開された。残り8分、再びエアリバースをメイクしてバックアップの点数を上げたトコンがリードを保ったまま、試合は終了。最後に笑ったのはトコンとなった。

ジョン・マーク・トコン
田中大貴
ファイナルの田中とトコン

一方の女子は、セミファイナルのヒート1で、15歳の池田美来が、QSアジアランキング1位の野中美波との激闘を制して自身初のQS ファイナルへ進出。ヒート2では、脇田紗良が都築虹帆を破って、池田選手が待つ決勝に勝ち上がった。ファ イナルはお互いになかなか思うような波をつかめず我慢比べの展開となる中、序盤から5点台を2本そろえた脇田が逃げ切りに成功した。

脇田紗良
池田未来

今大会の結果を受けて、QSアジアランキングが変動した。男子は、今大会2位の田中が4位から3位へワンランクアップ。優勝したトコンも10位から4位へ 順位を上げた。女子も、今大会優勝の3000ポイントを追加した脇田が、10 位から6位へ一気にジャンプアップ。3位松岡亜音との差を1092ポイント差に詰め、チャレンジャーシリーズ(CS)出場圏を射程内に入れた。5月からスタートするCSの出場 枠争いは、残り2戦。いずれも3月にオーストラリアで開催される。アジア地域の出場枠は、男子がランキング上位 5人とワイルドカード枠を加えた計6人、女子が同3人とワイルドカード枠を加えた計4人に与えられる。CS出場枠をかけた熾烈な争いからいっそう目が離せない。

脇田
脇田紗良

脇田紗良のコメント

決勝のパフォーマンスは納得できるものではありませんでしたが、最初に何本か決められたし、ラウンド・オブ・16 でもハイスコアを出せたので、そこは自分が成長したところだと思います。次も頑張ろうというモチベーションにもなったので、優勝できて良かったです。ここで優勝したことで CSへの希望が見えてきたので、CSに向けてオーストラリアの2戦でも経験を積みたいと思います。

ジョン・マーク・トコンのコメント

ファイナルは良い風が吹いて、パーフェクトのコンディションでした。エキサイティングな大会で、日本で優勝できて最高の気分です。

大会結果

<男子>
優勝 :ジョン・マーク・トコン/フィリピン  準優勝:田中大貴(たなか・だいき)
第 3 位 :西慶司郎(にし・けいじろう)  第 3 位 :大原洋人(おおはら・ひろと)

<女子>
優勝 :脇田紗良(わきた・さら)  準優勝:池田美来(いけだ・みらい)
第 3 位 :野中美波(のなか・みなみ) 第 3 位 :都築虹帆(つづき・ななほ)

大会概要

名称:WSL QS3000 whitebuffalo HYUGA PRO (ホワイトバッファロー)
開催日:2023 年 3 月 2 日(木)~5 日(日)
会場:宮崎県日向市お倉ヶ浜
賞金:Men:$30,000AUD、Women:$30,000AUD
参加選手:Men:74名、Women:19 名
公認:World Surf League Asia Pacific(APAC)
主催:HYUGA PRO 実行委員会日向プロ(一般社団法人サーフィン・ジャパン・インターナショナル、株式会社ケイズプロ ジェクト、 SketchBook,Inc.)
特別協賛:whitebuffalo(株式会社ケイズプロジェクト) 協賛:MIZUNO、カネボウ「ALLIE」、上田安子服飾専門学校、セロリー株式会社、株式会 社トボガン、株式会社パワープロジェクト、サーフ・ハードウエア・インターナショナ ル・ジャパン株式会社 後援:宮崎県、日向市、日向市教育委員会、日向商工会議所、日向市観光協会、MRT 宮崎 放送
特別協力:日向市サーフィン連盟 、日向市サーフィン業組合、株式会社ソラシドエア、 マハロレンタカー宮崎
協力:NPO 法人サーフアンドシー、NSA 宮崎支部、他
運営事務局: 一般社団法人サーフィン・ジャパン・インターナショナル(SketchBook,Inc.内)

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