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dance【SHIROFES.10周年記念対談】ストリートダンスが紡ぐ弘前と世界、そして未来への街づくり2025.06.20
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skateバートとパークスタイルの二刀流で日本の新たな時代を切り拓く。世界初の新技「雷神(RAIZIN)」とは?今注目の若手スケートボーダー猪又湊哉インタビュー2025.06.17
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snow【TOKIOインカラミ所属会見】スノーボード部に長谷川帝勝と荻原大翔の所属が決定!2025.06.13
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skate世界最高レベルのトリック一発勝負を制したのは!!「DeNA presents Spark ONE supported by ARKLEAGUE」スケートボード・ストリート種目2025.05.23
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bmx熱狂のバトル!CHIMERA GAMES Vol.10 BMX STREET BATTLE2025.06.14『全人類アソビだおれ!』とワクワクするようなテーマで10周年を迎える、CHIMERA GAMES Vol.10が開催された。 2025年5月17日&18日、開催場所はもちろん、東京・お台場。音楽ライブやお笑いライブ、FMXショーやドリフト体験、挙げだしたらキリがないほどの「遊び」や「エンターテイメント」が詰め込まれた、年に一度の特大フェスティバル。雨にも負けず、風にも負けず、2日間を通して大勢の人たちに最高の楽しみを提供した。 入場したらまずはフードコートやカラオケブース、大人も子供も気になって仕方がないベイブレードブースを横目に通り過ぎ、奥の開けたスペースにあるのがBMX FREESTYLE & STREETエリア。 CHIMERA GAMES Vol.8で幻獣キメラの尾をモチーフに制作されたKinky Tailをメインセクションとして、お馴染みのSUBROSA STREET RAILも共に配置し、今年もユニークな動きが期待できるコースが展開されている。 こちらのエリアでは去年から「BMX STREET BATTLE」が行われており、実はこのバトル形式、BMX STREETのジャンルで開催したのはCHIMERA GAMESが世界初だということ。去年も熱い戦いが繰り広げられていたが、今年は今年で予想外の展開に会場は大盛り上がり! それもそのはず、今回シード枠としてトーナメントから参加した昨年の優勝者Yuma Oshimoと、SIMPLE SESSIONで銀メダルを獲得して世界を騒がせたJoji Mizogakiがなんと中学生達に敗れたのである。それは会場も沸くはずだ。2人には申し訳ないが、いち観客としては激熱な展開である。 そして絶対に見逃せないのが、前回の大会で足を骨折してしまったKota Watanabeのリベンジライドだ。期待度MAX、気合いもMAX。間違いなく本大会のハイライトだ!Big Up Kota!!! 大興奮のバトルを映像で今すぐチェック! 結果は以下の通り。オープンクラスの決勝はまさかの、中学生ライバル対決!表彰台は全員未成年!?日本のBMX STREETは完全に、新時代へと突入しているのであった。 Beginner Class1位:Sena Saito2位:Ichi Ono3位:Hibiki Amemiya Open Class 1位:Yu Yoshida 2位:Sosuke Hayata 3位:Joji Mizogaki そしてバトルの後には、恒例のSTREET RAIL JAMも開催された。制限時間内でSUBROSA STREET RAILを使ったトリックを決めまくるのだ。 大人数が一斉にレールを攻める様子はまさに「カオス」。しかしジャッジはひとつひとつのトリックを見逃さない。 結果は以下の通り。 STREET RAIL JAM1位:Jayden Johnson2位:Yu Yoshida3位:Ichito Ouki BMXエリアはライダーじゃなくても参加できるミニゲームも毎年の恒例だ。 そして、単純明快なルールと短い競技時間でワッと会場を熱くさせたのが、「BMX相撲」。 勝つ方法はひとつ、徐々に迫ってくる四角く張られたロープの中でひたすらBMXに乗り続け、最後の一人になることだ。 誰もが参加できるゲームとして大人気ではあるが、ここで有利になってくるのは、BMXに乗り慣れたライダーの熟練の体幹だ。まさに結果がそれを示したようで、勝者はBMXエリアでMCをしていたYuma Minamiだ。 最後に、今回BMXエリアの”裏”メインイベントと謳われていた、「パン食い競争」ならぬ「BMXドーナツ食い競争」が、間違いなくあの瞬間、世界で1番平和な空間を作り上げていただろう。当イベントの協賛社であるSkid.andが提供するドーナツを口でくわえてBMXでゴールを目指すのだ。 最近自転車に乗れるようになった子供からプロライダーまで、そしてキッズライダーの親御さん達も子供のBMXを借りて参加するなど、まさにCHIMERA GAMESが目指す、ボーダーレスな「多様性」の最終到達点。 一番にゴールへと辿り着く人間はいるが、参加者が得られる喜びはみんな同じ。ドーナツという甘い幸せだ。 間違いなく、CHIMERA GAMES 10周年にふさわしい盛り上がりになったであろうBMXエリアだが、当然ほかのエリアの盛り上がりも半端じゃなかった。日曜日の夜、帰宅したみんなはまさに『アソビだおれ』たことだろう。 Photo : Hikaru FunyuText : Masakazu YanakaSupported by GATSBY430CHROME JAPANJUSTIN DAVISJykK JapanMOTO-BUNKA Motocross InternationalRODI STORE - TOKYOSkiD.andZEN distribution
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surf笑顔溢れるパラサーフィンの祭典『静波パラサーフィンフェスタ2025』 イベントリポート2025.06.082025年5月30日(金)から31日(土)の2日間にかけて「第4回 静波パラサーフィンJAPAN OPEN」が行われ、翌6月1日(日)には身体に障がいを持つ子どもたちや地元小学生を中心とした初心者向けサーフィン体験会も行われた。大会開催期間中は会場である静波サーフスタジアムの駐車場を大きく使いマルシェも同時開催され、飲食店舗に加えキッチンカーやハンドメイド作家による雑貨店と多くのお店が並び、来場者やアスリート達が交流を深めていた。 ここ数年は日本人パラアスリートの活躍がめざましく、世界選手権での国別順位を年々上げている。この静波パラサーフィンフェスタは日本のトップ選手たちに加えて世界各国からもトップアスリートが集い、この大会を通じて選手たちのコミュニケーションの場にもなっているのはもちろんだが、各選手の技術向上の促進する場とも位置付けられている国内唯一の国際大会である。 「静波パラサーフィン JAPAN OPEN」とは? 2022年にスタートし今年で4回目の開催となる、静波パラサーフィン JAPAN OPEN。ISA World Para Surfing Championship(以下:WPSC)や先日ハワイで開催されていたAssociation of Adaptive Surfing Professionals(以下:AASP)のツアーには紐付けされていないもののパラサーフィン日本代表選手を含む世界5か国から多くのアスリートがエントリーされている国際的大会である。今年は日本・アメリカ(ハワイ含む)・オーストラリア・フランス・アルゼンチンの5ヵ国から43名の世界トップパラアスリートがここ静波に集結。昨年から女性アスリートもエントリー可能となり男女混合でアツい熱戦を繰り広げた。 牧之原市出身の加藤あすみのライディング クラス分け区分と今大会レギュレーション ハワイ出身 ジョシュ・ボーグルのライディング 生まれつきや事故などによって、身体に障がいを持っている方が行うパラサーフィンは、さまざまな身体的個性を持ったサーファーが計9種類のクラスに分かれ、オリジナルのスタイルでサーフィンを演技し得点を競い合う。そしてJAPAN OPENオリジナルクラスである2種類のオープンIDとオープンクラスが加わり全11クラスとなっている。 今大会のレギュレーションはエントリー数が最多のKneelクラスは予選・セミ・ファイナルと3セッション。予選はライト4本、レフト4本。セミファイナルは予選のベスト2ウェーブからトップ8がセミファイナルへ進出。セミファイナルも同様にライト・レフト計8本からベスト2ウェーブで競い、上位4名がファイナル進出となる。決勝も同様でレフト・ライト計8本からベスト2ウェーブで勝敗を決める。 S1・S2クラスは予選と決勝の2ラウンド。予選はライト・レフト各6本の計12本からベスト2ウェーブで上位4名がファイナル進出へ。ファイナルも同様で争い勝者を決める。 その他S3・P1・P2・SIT・VI2・OpenID・Openの各クラスはエントリー選手が4名以下のため、DAY1、DAY2と2日間にかけてライト8本、レフト8本の計16本からベスト2ウェーブの合計で順位を決定する。(波に乗り遅れた場合は1本とカウントし、ポイントは0点とする。)採点基準はISAが定めた国際ルールに加えスピード・パワー・フローに加え各選手のスタイルも加点のポイントとなる。JAPAN OPENオリジナルの2クラスも同様の採点基準となっているが、オーディエンスからの歓声など会場の盛り上がりも加点評価となっていた。 参照図 提供 : 一般社団法人静波パラサーフィンフェスタ実行委員会 *オープン ID ・クラスはパラリンピック競技の基準に合わせます。本年はダウン症候群もエントリー可能・IQスコアが75以下である・ コミュニケーション能力や生活自立能力、社会的・対人的スキルなどの適応行動に制限がある・障害が18歳までにあらわれている 第4回を迎えたJapanOpenの各カテゴリーを制したのは? 大会1日目の5月30日(金)は朝から薄日が差すものの曇り空が先行した。翌5月31日(土)大会2日目では終始雨のあいにくの空模様で時より強く降る時間もあったが、閉会式には雨は止み素晴らしいフィナーレを迎えた。またパラサーフィンフェスタ最終日の6月1日(日)は天気は回復し絶好のコンディション。最終日のサーフィン体験会は子供から大人まで今まで触れた事のない波を存分に感じていた。 Stand 1 スタンド1・加藤真吾のライディング スタンド1は上肢切断、先天性もしくはそれに相当する障がいを持つサーファーのクラス。決勝ヒートは加藤真吾・近藤健太郎・島川幹生・奈良優の4名が勝ち上がってきた。昨年ISAパラサーフィンチャンピオンシップにて金メダルを獲得した加藤が、やはりスピード・パワーが他を圧倒するライディング。ボトムからトップへとアクセスするスピードが素晴らしく、スピードを保ったままのトップアクションは秀逸。惜しみなく世界レベルを披露してくれた。近藤、島川も怯む事なく果敢に攻めるも惜しくも加藤には届かず、加藤がこれで3連覇を達成した。また加藤は今回別スケジュールでエントリーできなかった池上凪が中心となるNPO法人『NOMARK-adapt』に賛同し、自身の選手活動とともに次世代へ繋げる活動もしている。 Stand 2 スタンド2・伊藤健史郎のライディング 決勝は伊藤健史郎・小磯孝章・山本晴一・CaterParry(USA)の4名が出揃い争われた。優勝は伊藤健史郎。日本代表でもある伊藤はつい先日の5月15日から5月19日まで行われていたAASPツアー第2戦にBKSクラス(膝下切断クラス)で出場し準優勝。彼自身その悔しさをこのJapan Openにブツけ見事連覇を達成した。彼は軸足欠損のためフロントよりもバックハンドでのライディングが身体が回しやすいのだろう。バランスを崩しそうになってもリカバリー能力が非常に高く、ライディングはボトムからトップへの伸びが素晴らしくバックハンドでのビックターンから出る大きなスプレーが印象的。際どいトップでのターンでポイントを伸ばし2位以下を大きく引き離した。 Stand 3 スタンド 3 ・勝倉直道のライディング 今回のスタンド3クラスはアダプティブサーファーの中でもレジェンド的存在の勝倉直道。今回のS3クラス唯一の選手。先週ハワイで行われていたAASPツアー第2戦目では2年連続で準優勝と素晴らしい結果で帰国し、その勢いのまま今回のJAPAN OPENへ参戦。今回は優勝は決まっているので、ここはもう自分との戦い。自分を高めてどこまでポイントを伸ばせられるか?どんなパフォーマンスを魅せてくれるのか?とギャラリーは期待を高めた。そんなたくさんのギャラリーが注目する中、期待通り技をメイクし沸かしてくれた。レフトスタートの決勝日は勝倉にとってはバックサイド。波を掴み膝立ちからバランスをとりつつテイクオフ。少しレイト気味からボトムにしっかり降りてスピードをつけトップへのアクセス。うまく板を返しアクションを決めギャラリーを沸かす。波の方向が変わりライト方向。先ほどとは変わって、フロントサイドとなり、テイクオフさえしてしまえばあとは勝倉タイム。縦横無尽に波を切り刻みエクセレントポイントを叩き出した。 Kneel Kneel ・ Mrak” MONO” Stewart のライディング Kneelクラスはパラサーフィン種目の中でも花形的種目と言えるだろう。スピードも速くアクションも大きいので、見応えのあるクラス。エントリー数も11名と多く予選、準決勝、決勝と行われた。そして決勝へ進んだのはMrak”MONO”Stewart(AUS)・小林正佳・小林”masa”征郁・井上英彦。やはり今年もパラサーフィン界Kneelクラスの世界的アイコンである、マーク”MONO”スチュワートが3連覇を達成。各クラスのファイナルの造波種は選手間の話し合いで決め、Kneelクラスはバレル波でチャレンジされることが決まった。MONO以外バレルの経験が浅いためかストールし波に包まれるものの、波のパワーにレールを入れることができず撒かれ波に消えていたった。他選手が苦戦する中、MONOは難なくバレルをメイクする。残り2本の時点で彼はまだ10ptをマークできずにいた。ジャッジの採点も厳しくなっているのだろう。ラインどりにバレルインの深さをしっかりとジャッジしている。ギャラリーはMONOの10ptを期待しプールサイドに集まる。皆が期待する中。ラストのライディングはジャッジが待ち侘びた通り文句なしのパーフェクトライド。スタジアムのバレルはテイクオフからそこ掘れし途中一旦無くなり、再度バレルが現れる。1本の波で2回のバレル。その2回のバレルを深くしっかりとメイクしたことにより今大会最高得点のパーフェクト10の評価を受け、3連覇を達成した。最後に『全てのスポンサー・企業・牧之原市行政それから実行委員の皆さんにボランティアスタッフの皆さん、そしていつも支えてくれる家族・友人みんな本当にありがとうございました。そして今回の来日するにあたりスペシャルなサポートをしてくれたマサ、ケンジロウ本当にありがとう!是非また来年静波に帰って来たいと思います。』と感謝と喜びを話してくれた。 SIT SIT・辰巳博実のライディング シットは板の上に座った状態でカヌーのようにパドルを持ってライディングするクラス。辰巳博実・石原望・ChrisAstill(AUS)の3名で競わさせた。ディフェンディングチャンピオンの辰巳はやはりスタジアム経験があるだけに1本目から波の上下を上手に大きく使い乗り、辰巳の持ち味である深いボトムから波を削る姿は圧巻である。やはりシットは長めでボリュームある板で手にはパドルも持つことでライディング全体が大きくなり見応えがある。 Prone 1 プローン1・Parker Olenick(USA)のライディング プローン1の決勝はParker Olenick(USA)・Nicolas Gallegos (ARGENTINA)・市川友美の3名。市川はパラローイングのオリンピアンであり昨年このパラサーフィンフェスタでサーフィン体験をしその後全日本パラサーフィン選手権では2位。そのままの勢いでISAパラサーフィン世界選手権大会日本代表として出場し、トントン拍子に世界へといった市川の活躍に期待されたが、やはり経験の差は埋められず惜しくも今大会は3位となった。そんなプローン1を制したのはJAPAN OPEN常連のパーカー・オレニックだ。先週の5月21日木曜日から家族で来日し、ちょうどスタジアムで開催されていたstabも観戦しながら静岡を満喫しつつ調整してきたパーカー一家。おしゃれに髭を整え男前になったパーカーは終始リラックスムードでこのJAPAN OPENにも望み、安定したスピードとスキルからなる圧巻のライディングで見事優勝した。 Prone 2 プローン2・藤原智貴のライディング プローン2では藤原智貴が優勝。プローン2は藤原智貴・加藤あすみ・生方亮馬の3名。藤原はテイクオフからの身体の使い方、体幹の使い方が非常に素晴らしい。腹ばいなので、レールtoレールはしやすいと思うが、テイクオフ後にそのままボトムに降りるのではなく、レールを入れややフェイスを走りスピードをつけてからのトップカービングは彼の持ち味だろう。またプローン2では介添者とのコミュニケーションも演技の一部と言える。また技のバリエーションも多く藤原のボトムtoトップで大きくアクションするライディングは迫力がある。やはり日本を代表し国内外を転戦し培った経験からのライディングは他を圧倒する強さがあった。 VI 2 今大会はVI1のクラスのエントリー者はおらずVI2クラスのみ。VI1に比べ軽度といえども普段我々が目隠ししながらサーフィンする感覚。この研ぎ澄まされた感覚の中でのライディングはいつ観ても驚かせられる。VI2は阿部寛之・西久保涼子・EmilyPurry(USA)の3名で争われた。DAY1にライト8本、DAY2で8本という中での演技となった。勝利した西久保は視野が狭くなる病。海でのサーフィンは視界が狭いためか、他のサーファーの前乗りをしてしまう事も多くなり、海から遠ざかっていたという。最近はあまり海に入る事ができていない中での今回は思いっ切った挑戦とも言える。十分練習出来ていないと言っていた彼女であったが、DAY1のライトウェーブの3本目が勝負を決めた。テイクオフからしっかりとウネリからテイクオフし、波のパワーゾーンをしっかりキープしてスピードをつける。最後まで波に乗り切れ高ポイントを獲得し優勝を決めた。このVIクラスは引率者はいるものの、選手の板をテイクオフゾーンへ誘導やテイクオフを補助したりと板を触っての補助は全て失格となる。その為補助者の声を頼りに方向やテイクオフのタイミングを選手自身が行う。このパラサーフィンの中で最も高難易度なカテゴリーと言えるだろう。 Open ID オープンIDクラスは菊地翔万と佐々木央太。昨年ミラクルライドを披露し、同じ知的障がい者のサーファーを増やすべく地道な活動をしてきた菊地のこれまでの功績により今回のクラスが生まれた。今年は親友でもある佐々木と共に参戦した。昨年はプッシュからライディングだったが今年は自力パドリングでのテイクオフとなったので、両者ともになかなか波を掴むことができなかった。そんな中で佐々木がレギュラー方向へスピードにのりライディングできたので、そこがポイントとなり佐々木が勝利した。彼ら菊地と佐々木はこの大会のムードメーカー的に会場にいる誰もを笑顔にしてくれる。来年も彼らの成長した姿に会えるのが楽しみだ。 Open オープン・吉見総之助のライディング オープンクラスは上級の波で勝負。決勝ヒートは堀川裕之・安田京弘・吉見総之助の3名。優勝したのは吉見総之助。彼は見た目には私たち健常者と変わらないサーフィンをする。彼の病は肩から手のひらにかけて骨が回らないとのこと。実際にパドルからテイクオフにかけて骨の各所が稼働してテイクオフからライディングに持っていくのだが、腕の骨が動かないということはかなりのスキルがなければメイクすることは不可能だろう。そこを何も感じさせずに波に乗る姿には並々ならぬ努力が感じられる。彼のサーフィンの印象はとにかくスムーズ。テイクオフからボトム・トップアクションが全てスムーズで流れるようなサーフィンを魅せてくれた。 パラサーフィンフェスタ最終日はサーフィン体験会 午前中の体験会では身体や心にハンディを持つ子ども達。今まで波に触れた事のない子供達が参加。午後には学校に馴染めずうまく通えない子供達が集まり思いを共有し、校外学習の一環で波乗りを含めた自然学習や食育を学ぶ一般社団法人波なり学校の子供達が参加してくれた。午前、午後2部制の間にはエキシビジョンが行われた。昨日まで開催されていたJAPAN OPENに出場した選手に加え、地元のプロサーファー三輪紘也もエキシビジョンに参加してくれ会場を沸かせてくれた。 三輪紘也のライディング 今回も昨年パラサーフィンフェスタのサーフィン体験会からサーフィンに興味を持ち、今年は選手としてエントリーしてくれた方々のように今後も新しい選手が生まれてきてくれて、このパラサーフィンフェスタに帰ってきてくれる事を楽しみにしている。 エキシビジョン 菊地翔万のライディング エキシビジョン会場を MC で盛り上げる右から nico ・伊藤健史郎・小林征郁 選手のキャッチャーとして選手の安全を第一に守ってくれているナミニケーションの皆さ ん パラサーフィンフェスタの実況・解説をしてくれている nico さんと水野亜彩子さん このあと6月最終週に三重県志摩市国府の浜海岸でNSAが主催する『全日本パラサーフィン選手権』が行われる。この大会は『ISA パラサーフィン世界選手権大会』の日本代表を選考する上での重要な大会となる。 大会結果 スタンド11位 Shingo Kato (JAPAN) 15.03pt2位 Mikio Shimakawa (JAPAN) 12.76pt3位 Kentaro Kondo (JAPAN) 11.43pt4位 Suguru Nara (JAPAN) 7.86pt スタンド21位 Kenjiro Ito (JAPAN) 13.10pt2位 Carter Parry (USA) 5.60pt3位 Takaaki Koiso (JAPAN) 3.76pt4位 Seiichi Yamamoto (JAPAN) --.--pt スタンド31位 Naomichi Katsukura (JAPAN) 11.00pt ニール1位 Mark MONO Stewart (AUS) 18.83pt2位 Masayoshi Kobayashi (JAPAN) 9.30pt3位 Hidehiko Inoue (JAPAN) 6.30pt4位 Masafumi MASA Kobayashi (JAPAN) 5.24pt シット1位 Hiromi Tatsumi (JAPAN) 15.66pt2位 Chris Astill (AUS) 11.07pt3位 Mikio Shimakawa (JAPAN) 10.27pt プローン11位 Parker Olenick(USA) 13.66pt2位 Nicolas Gallegos (ARGENTINA) 11.83pt3位 Tomomi Ichikawa (JAPAN) 2.33pt プローン21位 Tomoki Fujiwara (JAPAN) 13.67pt2位 Ryoma Ubukata (JAPAN) 10.23pt3位 Asumi Kato (JAPAN) 4.77pt VI21位 Ryoko Nishikubo (JAPAN) 3.67pt2位 Emily Purry (USA) 3.54pt3位 Hiroyuki Abe (JAPAN) --.--pt オープンID1位 Eita Sasaki (JAPAN) 7.73pt2位 Shoma Kikuchi (JAPAN) 6.84pt オープン1位 Sonosuke Yoshimi (JAPAN) 15.93pt2位 Kyohiro Yasuda (JAPAN) 8.33pt3位 Hiroyuki Horikawa (JAPAN) 3.30pt Powered by LiveHeats 大会概要 【 イベント名称 】第4回 パラサーフィンフェスタ2025【 開催日時 】 5月30日(金)〜6月1日(日)【 スケジュール 】5月30日 (金) JAPAN OPEN 4th予選5月31日(土)JAPAN OPEN 4th 決勝6月 1日 (日) サーフィン体験会【 会場 】 静波サーフスタジアムPerfect SwellⓇ(〒421-0422 静岡県牧之原市静波2220)【 主催 】 一般社団法人静波パラサーフィンフェスタ実行委員会【 共催 】一般社団法人日本アダプティブサーフィン協会(JASA)・Nami-nications・サーフスタジアムジャパン(株)【 参加団体 】一般社団法人静波パラサーフィンフェスタ実行委員会・NSA (Nippon Surfing Association)【 後援 】 静岡県牧之原市・ふじのくにパラスポーツ推進コンソーシアム・(公社)星いきいき社会福祉財団
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surf逆転劇と初優勝、ドラマが生まれた──WSL Sumatran Surfariis Hamamatsu Open2025.05.292025年5月21日(水)から25日(日)までの5日間、静岡県浜松市・中田島海岸で「WSL Sumatran Surfariis Hamamatsu Open Nami Matsuri powered by YAMAMOTO co., ltd.」が開催された。本大会は、WSL公認のロングボードLQS1000およびショートボードQS2000イベントが同時開催となり、LQSの日本開催は約8年ぶり。フィリピン、インドネシア、中国、タイなどアジア各国からの選手も出場した。QSは今季の初戦とし、CS出場を決めている加藤翔平、安室丈、池田美来、中塩佳那、さらに2024年パリ五輪5位入賞・S.League初代チャンピオンの稲葉玲王らが参戦した。また、地元・浜松出身の竹内克斗、刑部樹真たちの活躍もあり、会場は大いに盛り上がりを見せた。大会期間中はコンディションが目まぐるしく変化し、潮のタイミングによりポジショニングや対応力が試される展開に。最終日は頭半〜ダブルサイズの波が押し寄せ、ファイナルはハードコンディションでの熱戦となった。 刑部樹真 photo:yutokanai 竹内克斗 photo:yutokanai 井上鷹、土壇場の逆転劇で優勝! 井上鷹 photo:yutokanai アウトに出るのもハードコンディションの中、ロングボードメンズファイナルが行われた。ファイナリストは、井上鷹、塚本将也、秋本祥坪、Jomarie Ebueza(PHL)、の4名。序盤からJomarie Ebuezaが6.00と6.33を立て続けにスコアしヒートをリードする。井上鷹は2本目に5.00をスコア、塚本将也も攻めのライディングで6.76をスコアするが、もう1本の波をなかなか見つけられず、苦戦する時間が続く。試合終了間際、井上鷹がノーズライディングからエンドセクションの難所でロールインを決め、エクセレントの8.33をスコア。劇的な逆転劇で優勝を果たした。 最後まで戦い続けた田岡なつみが劇的な逆転勝利 田岡なつみ photo:yutokanai ロングボードウィメンズのファイナルは田岡なつみ、吉川広夏、井上楓、井上桜の4名が出場。セミファイナルではエクセレントスコアの9.33を出した田岡なつみは1本目に4.33をスコア。しかしその後は、沖から続々と押し寄せる波とインサイドの強い流れに苦しみ、沖へ出るタイミングを辛抱強く待つ展開に。その間に吉川広夏は5.50と、5.00を揃えてヒートをリードする。井上桜もアウトで3.33をスコアした後、波を待つ時間が続き、井上楓もインサイドで沖へ出るタイミングを待つ時間が続く。残り時間が少なくなった終盤、田岡なつみがついに沖に出て波をキャッチ。ハングファイブからマニューバーを決め、見事6.50をスコアし逆転に成功。ロングボードメンズに続き、ロングボードウィメンズもラストライドでの劇的な優勝となった。 田岡なつみ photo:yutokanai 渡邊壱孔がWSL初優勝 渡邊壱孔 photo:yutokanai ショートボードメンズファイナルは、渡邊壱孔と西優司による一騎打ち。先に仕掛けたのは西優司。1本目に7.17、続く3本目にも5.73をスコアし、安定な試合運びを見せる。追いかける形となった渡邊壱孔は5本目に7.67をマーク。さらにラストライドでは、際どいセクションで1発技を決め、7.60ポイントをスコア。今シーズンに向けて5kgの増量と、それに伴うサーフボードの調整を行い、今大会でも攻めの姿勢を貫いた渡邊壱孔が、嬉しいWSL初優勝を飾った。 渡邊壱孔 photo:yutokanai 渡邊壱孔 photo:yutokanai 冷静な試合運びで中塩佳那が優勝! 中塩佳那 photo:yutokanai ショートボードウィメンズのファイナルは中塩佳那と野中美波の2名による戦い。試合は野中美波は沖に出るタイミングを逃し、沖へ向かう状況のままスタート。中塩佳那が1本目にサイズのあるフロントサイドの波にアプローチし、6.67をスコア。その後は慎重に波を待つ時間が続く。一方の野中美波は中盤に4.33をスコアするも、もう1本揃えるのに苦戦する。中塩佳那は終盤に3.73をスコアし2本揃え、ハードコンディションの中、シチュエーションが聞こえにくい状況でも冷静な試合運びを貫き、見事優勝を果たした。 Super Kids Challengeも開催 photo:yutokanai WSLと同じシステムを採用した「Super Kids Challenge」も同時開催され、今大会のジャッジによる審査のもと、将来を担うキッズたちにとって貴重な経験の場となった。 photo:yutokanai 特設ステージではライブイベントも行われた photo:yutokanai 大会4日目、5日目となる週末には特設ステージで音楽ライブイベントも開催された。サーフィンと音楽が融合した、海辺の魅力を五感で体験できる特別なフェスティバルとなり、会場も大いに盛り上がりを見せていた。 photo:yutokanai 今後のスケジュール 今回の大会を皮切りに、ロングボード・ショートボードともにいよいよ本格的にシーズンがスタートします。【ロングボード】LQS1000:7月18日〜20日「Siheung Korea Open LQS1000」(韓国・Wave Park)LT 第1戦:7月26日〜30日「Huntington Beach Longboard Classic」(アメリカ・ハンティントンビーチ)【ショートボード】QS6000:6月11日〜17日「Krui Pro」(インドネシア・クルイ)QS6000:6月21日〜26日「Nias Pro」(インドネシア・ニアス)QS6000:7月18日〜20日「Siheung Korea Open QS6000」(韓国・Wave Park)さらに、いよいよ始まるCS(チャレンジャーシリーズ)は、トップ選手たちがしのぎを削る世界への登竜門。CS 6/2-8「Burton Automotive Newcastle Surfest」オーストラリアCS 6/30-7/6「Ballito Pro」南アフリカ海外での試合が続く中でも、日本人選手たちが世界の舞台でどんどん存在感を高めています!これからの活躍にぜひ注目して、一緒に応援していきましょう! SumatranSurfariis Hamamatsu Open QS 2000 結果 photo:yutokanai 《男子》優勝:渡邉壱孔 2位:西優司 3位:加藤翔平、足立海世《女子》優勝:中塩佳那 2位:野中美波3位:脇田紗良、松野杏莉 SumatranSurfariis Hamamatsu Open LQS 1000 結果 photo:yutokanai 《男子》優勝:井上鷹 2位:Jomarie Ebueza(PHL) 3位:塚本将也4位:秋本祥坪 photo:yutokanai 《女子》優勝:田岡なつみ2位:吉川広夏 3位:井上桜 4位:井上楓 Sumatran Surfariis賞 photo:yutokanai 秋本祥坪 / 田岡なつみ竹内克斗 / 中塩佳那 Super Kids Challenge(U-12) photo:yutokanai 《BOYS》優勝:窪田海琉2位:原田海真3位:長谷川漣4位:西川玲以 photo:yutokanai 《GIRLS》優勝:宗政優実2位:川瀬煌渚3位:石川芽衣4位:中嶋凜《ベストライディング賞》窪田海琉
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danceCyberAgent Legitが史上初の3年連続シーズン優勝!【第一生命 D.LEAGUE 24-25 REGULAR SEASON ROUND.14レポート】2025.05.282025年5月22日(木)、日本発のプロダンスリーグ「第一生命 D.LEAGUE 24-25 REGULAR SEASON ROUND.14」が東京ガーデンシアターにて開催され、CyberAgent Legitが3年連続のシーズン王者に輝いた。また、審査員の評価やオーディエンス投票を含め、様々な項目から選出されるMVDには同じくCyberAgent Legitからenaが受賞した。 なお、今シーズンからはJUDGE項目に変更があり、ダンサー1名だけが踊るソロパートである「エースパフォーマンス」と、8名全員で動きを完全に揃える「シンクロパフォーマンス」が新設された。 各チームのショーの評価点をよりわかりやすくするため、勝敗の決定ポイントが「オーディエンス」「テクニック」 「コレオグラフィー」「ステージング」「シンクロパフォーマンス」「エースパフォーマンス」の6つの審査項目へと変更となった。 審査員は「オーディエンス」以外の項目ごとに優れていたと感じたチームに投票し、各項目で得票数が多かったチームが1ポイントを獲得。合計6ポイント中、多くのポイントを獲得したチームが勝利となる。 6月19日(木)に開催の「第一生命 D.LEAGUE 24-25 CHAMPIONSHIP」に出場できる6チーム内に入るべく争われた今回の最終ラウンドを振り返る。 1st MATCH【FULLCAST RAISERZ VS avex ROYALBRATS】 1st Match 先攻 FULLCAST RAISERZ©D.LEAGUE 24-25 1st Match先攻に登場したのは、斬新なパフォーマンスを強みとしKRUMPをレペゼンするFULLCAST RAISERZ。KILLA TWIGGZをエースダンサーとし、KTR、INFINITY TWIGGZ、KID TWIGGZ、WILD TWIGGZ、ILL TWIGGZ、LANDALL、Luiのメンバーで参戦。今回のテーマは「Switch」。シルバーを基調とした衣装で揃え照明の演出も緻密に考えられた構成で、さまざまに変化していく展開のあるルーティンで今シーズンのラストパフォーマンスを締め括った。 1st Match 後攻 avex ROYALBRATS©D.LEAGUE 24-25 1st Match後攻に登場したのは2021年D.LEAGUEの初代チャンピオンに輝いたavex ROYALBRATS。エースダンサーのDaikiをはじめ、JUMPEI、Kohsuke Hattori、Shungo、Kanta、MATSURI、 Haruhi、yuki tamaruが参戦。「Inside」をテーマに掲げ、白と黒を基調としハットを被ったシックな衣装で登場。これまで数々の遊び心あるショーケースを披露してきた彼らだが、最終ラウンドではオーソドックスな内容で勝負に出る。テーブルを用いたアクロバティックなパフォーマンスも印象的だった。 1st Matchはavex ROYALBRATSが4-2で勝利を飾り、今シーズン最後のパフォーマンスを締め括った。 2nd MATCH【Medical Concierge I’moon VS DYM MESSENGERS】 2nd Match 先攻 Medical Concierge I'moon©D.LEAGUE 24-25 2nd Match先攻に登場したのは今シーズン躍進を果たし、 CHAMPIONSHIPの出場の希望を残したまま今回のラウンドに挑んだMedical Concierge I'moon。エースダンサーに初期メンバーのKarenが登場。メンバーは他にCHIKA、Maari、Aina、Serina、Moa、Yuna、MaRinで挑んだ。全員が赤のヘアーにヒールを履いた特徴的な衣装で登場。SWEEP勝利が CHAMPIONSHIPへの条件となる状況で最後の可能性に懸けて出場。 2nd Match 後攻 DYM MESSENGERS©D.LEAGUE 24-25 2nd Match後攻に登場したのは23–24シーズンで、チーム設立初年度からCHAMPIONSHIPに出場し、3位タイを収めたDYM MESSENGERS。ディレクターを務め今回エースダンサーのTakuyaをはじめとし、Yasmin、AITO、FOOL、Quraio、Yu-mah、HANA、 TAKUTOが参戦。DYM MESSENGERSならではの独特のフレーバーやコンセプトを醸し出しながら個々のスキルも魅せ、ここまで今シーズンのエースパフォーマンスでは92パーセントと脅威の勝率を誇っている。 DYM MESSENGERSは今回もエースパフォーマンスでポイントを獲得したが、全体では3-3のDRAWとなり、Medical Concierge I'moonと共に今シーズンラストパフォーマンスとなった。 3rd Match【List::X VS dip BATTLES】 3rd Match 先攻 List::X©D.LEAGUE 24-25 3rd Match先攻に登場したのは今シーズンから新しく参戦した横浜初のチームList::X。MOCCHINをSPダンサーに迎え入れ、エースダンサーのTenjuに加え、RISA、SHO-HEY、SAKU、Runa Miura、恋春Donguri、RINKAAAが参戦。「イニシエノタミ」を今ラウンドのテーマとし太古の儀式のようなイメージの中にヒップホップのテーマも感じさせるダンスを表現した。 3rd Match 後攻 dip BATTLES©D.LEAGUE 24-25 3rd Match後攻に登場したのは今期大きく飛躍をみせたdip BATTLES。「強さ」と「情熱」をテーマに、ジャンルにとらわれないテクニックとパフォーマンスで魅せる。エースダンサーのHIBIKIをはじめ、KENSEI、Asahi、NAKI、REI、UMI、LIL'BEAN、Jillie Jayが参戦。「結」をテーマとし、POPPINGとHOUSEを軸に後半にかけてボルテージが上がっていくダンスに観客は大きな歓声をあげた。 3rd Matchは5-1でdip BATTLESが勝利し、CHAMPIONSHIPに向けて弾みをつけた。 4th MATCH【LIFULL ALT-RHYTHM VS SEPTENI RAPTURES】 4th Match 先攻 LIFULL ALT-RHYTHM©D.LEAGUE 24-25 4th Match先攻に登場したのは、表現力や技術に優れた多彩なメンバーで構成されるLIFULL ALT-RHYTHM。エースダンサーのCHIHIROに加え、calin、Su-yang、Karim、GO、浜田 純平、雪乃、 hirokoboogieが参戦。「Energy Never Dies」のテーマのもと、終始エネルギー全開のダンスを披露。個々の実力と個性を存分に表現する構成で勝負をした。 4th Match 後攻 SEPTENI RAPTURES©D.LEAGUE 24-25 4th Match後攻に登場したのはコンテストやバトル、アーティスト活動、舞台など様々なフィールドで活躍するダンサーたちで構成されるSEPTENI RAPTURES。エースダンサーのHarutoをはじめ、eigh10、YUYA、TORA、AMI、AYUMI、NENE、TANUKIが参戦。「宣誓」をテーマとし、小道具を使った立体的な構成のダンスが次々と展開され、最後まで瞬きもできないほどの密度のあるダンスを披露。 4-2でSEPTENI RAPTURESが勝利し、出場を確定させていたCHAMPIONSHIPへ向け拍車をかけた。 5th MATCH【KADOKAWA DREAMS VS Valuence INFINITIES】 5th Match 先攻 KADOKAWA DREAMS©D.LEAGUE 24-25 5th Match先攻に登場したのは22-23シーズン、23-24シーズンとCHAMPIONSHIPで2連覇を達成したKADOKAWA DREAMS。エースダンサーのKELOに加え、Ryo、Daichi、颯希(SATSUKI)、syuichi、HINATA.M、ASUHA、 TSYが参戦。 「序曲 OVERTURE-天詠みの唄」をテーマとし、CHAMPIONSHIPを含めた3部作で完結する、その1作品目を今回のラウンドで披露。KELO、颯希(SATSUKI)の2人が対になるような構成となっており、ダイナミックなアクロバットの技も流れの起点となり観客に大きなインパクトを与えた。 5th Match 後攻 Valuence INFINITIES©D.LEAGUE 24-25 5th Match後攻に登場したのはブレイキン、ヒップホップ、ハウスなど、ストリートダンスの主要ジャンルを融合し、唯一無二のスタイルを確立しているValuence INFINITIES。エースダンサーのMAKOをはじめ、SEIYA、STICH、NAOKI、RYOGA、MASSA、TOMOYA、LÓNが参戦。「インフィニティ」をテーマにし、囚人と看守による終わりのない逃走劇をValuence INFINITIESらしいストリート感を感じさせるダンススタイルで表現した。 両チームすでにCHAMPIONSHIPへの出場が決まっていたチーム同士の5th Matchは5-1でKADOKAWA DREAMSが勝利を収めた。 6th Match【KOSÉ 8ROCKS VS SEGA SAMMY LUX】 6th Match 先攻 KOSÉ 8ROCKS©D.LEAGUE 24-25 6th Match先攻に登場したのは、ラウンド13時点で6位とCHAMPIONSHIPへのボーダーに立っており、ブレイキンの精鋭で構成されたKOSÉ 8ROCKS。エースダンサーのYOUTEEに加え、Shigekix、Taich、TETSU、YU-KI、Ryo-spin、REIMI、RENが参戦。「techUnique」をテーマとし、照明を巧みに用いた時間差で技を決めていったり、パフォーマンス中にも関わらず全員がステージから捌けるユニークな演出に会場は興奮に包まれた。 6th Match 後攻 SEGA SAMMY LUX©D.LEAGUE 24-25 6th Match後攻に登場したのは、初代ディレクターであるBOBBY氏が生んだ「J.S.B basic」のヒップホップスタイルを軸としたパフォーマンスが特徴のSEGA SAMMY LUX。エースダンサーとして登場したCanDooをはじめ、KANAU、HINATA、Køødy、KENTARO、MAAAO、TAS、JOが参戦。アクロバティックな技も交えつつ、ステップワークを用いたヒップホップで観客を魅了。 CanDooが務めたエースパフォーマンスはSEGA SAMMY LUXが1ポイントを獲得したが、それ以外のポイントを全て勝ち取ったKOSÉ 8ROCKSが5-1で勝利し、KOSÉ 8ROCKSがCHAMPIONSHIPへの最後の1枠を手にした。 7th Match【Benefit one MONOLIZ VS CyberAgent Legit】 7th Match 先攻 Benefit one MONOLIZ©D.LEAGUE 24-25 7th Match先攻に登場したのは、バックアップダンサー、コレオグラファー、モデル、女優など多岐にわたる才能を持つメンバーが揃うBenefit one MONOLIZ。元リーダーのKenがSP dancerとしてカムバックし、エースダンサーのHikari Oricciに加えShiom!、HONAMI、YOICHIRO、Cheri、 RiNnA、Yukicheruで挑んだ。「I AM ME」をテーマとし、チームが得意とするVOGUEにKenのスタイルを取り入れ、音にアプローチした個性との競演がで会場を魅了した。 7th Match 後攻 CyberAgent Legit©D.LEAGUE 24-25 7th Match後攻に登場したのはストリートダンスの多様なジャンルを得意とし、ラウンド13時点でシーズンランク1位のCyberAgent Legit。エースダンサーのenaに加え、TAKUMI、KAI→、1ch、ATO、KANATO、Chris Ackey、CHAAが参戦。序盤から息の揃ったシンクロパフォーマンスを披露し、後半では全員でハットを投げるシーンで会場のボルテージは最高潮に。その演出をきっかけに終盤にかけて歓声が止むことなくシーズン最後のラウンドを終えた。 結果は6-0のSWEEPでCyberAgent Legitが勝利。CyberAgent Legitは史上初となる3年連続のシーズン王者に輝いた。また、今回ディレクションを務めたenaがMVDとして表彰された。 MVDを獲得したCyberAgent Legitのena©D.LEAGUE 24-25 enaコメント「メンバーのみんな、本当にありがとう。最後の最後にディレクションを頼まれて、すごくプレッシャーが大きかったんですが、みんなに支えられて最高のショーができたと思います。レジットはCHAMPIONSHIPで昨年、一昨年と負けてしまっていて同じ景色を見たくはないのでレジットが絶対に獲ります。みなさんそれまでサポートよろしくお願いいたします。今日もありがとうございました!」と、涙ながらもCHAMPIONSHIPに向けた熱い意気込みと感謝を伝えた。 レギュラーシーズン結果©D.LEAGUE 24-25 6月19日(木)に開催の「第一生命 D.LEAGUE 24-25 CHAMPIONSHIP」に出場するチームが出揃った。その全6チームは、CyberAgent Legit、KADOKAWA DREAMS、SEPTENI RAPTURES、Valuence INFINITIES、dip BATTLES、KOSÉ 8ROCKS。CHAMPIONSHIPでは史上初の2連覇中のKADOKAWA DREAMSが王者を死守するのか、それとも新たな時代の幕開けとなるのか引き続き24-25シーズンのDリーグの結末に注目したい。
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dance【EP.3】金メダル獲得だけではない。BREAKING TEAM JAPANが残した功績。 〜 競技システムを0から構築する組織の裏側 〜2025.05.122025年も初夏に入り、あのパリ五輪での感動が遠い記憶に移り変わろうとしている中、JDSF(公益社団法人日本ダンススポーツ連盟)がブレイキンを競技化にする活動は止まるどころかこれから益々活性化していく。今回は、その競技システムを作り上げている立役者の一人であるJDSFコーチのノンマンこと、石垣元庸氏に課題となる“コーチ育成”について話を訊いた。 指導者育成プログラムとは JDSFが推進するブレイキンの指導者育成プログラムについて教えてください。 2028年の長野国民スポーツ大会(以下:国スポ)で、ブレイキンが公開競技として採用されることが決まりました。これを受けて、各都道府県で適切な指導者を育成し配置する必要性が高まっています。JDSFとしては2028年の国スポまでに、各都道府県に公認のブレイキンコーチを少なくとも1名配置することを目指しています。私たちとしては、オリンピックを経て次なるステージにブレイキンがチャレンジしていく上で指導者の資格や一定の水準を設けることがマスト要項になりました。 第1回目の指導者講習を実施した感想を教えてください。 まず、最初の感想としては、指導者講習会を実施してとても手応えを感じました。準備期間に約2年を費やし、その間オリンピックなど大きなイベントも控えている中で構築してきましたから、色々と大変でしたが本当に実施することができて良かったです。様々な観点で手応えを感じましたね。それは、同時に課題も顕になりました。 日本においてJSPO(日本スポーツ協会)が、全国のコーチ資格などを管理している団体になるのですが、まず最初に彼らに対しアクションをしたのは我々側でした。大きな枠組みでのサポートをもらいつつ、ブレイキンは独自の文化やルールがあるので、我々が主導となり指導者育成プログラムを作っていくことになります。 JDSFでは強化と普及の両面から、ジュニアユースからトップレベルの選手まで一貫した育成を目指しています。その根幹には「人間力」を土台とし、その上に「心・体・技」を育むというピラミッド型の指導理念があります。これまでは、トップチームの選手を中心に展開をしてきたのですが、今回の指導者講習で外部の指導者の方々にもその内容に触れていただいた際、反響が非常に大きかったです。「僕たちが、ブレイキンを通じてやってきたことは間違っていなかった」という強い実感を得ることができました。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 その指導理念の中心にある「人間力」とは、ブレイキンにおいて具体的にどのような重要性を持つと考えますか? ブレイキンの選手(プレイヤー)においては、テクニックだけでなく“人間としての経験値”が非常に重要だと考えています。オリンピックの審査項目にも含まれる「オリジナリティ」や「ボキャブラリー」は、表面的な技術だけでは深めることができません。多様な経験を通じて自己と向き合い、自分らしさを磨くことこそが、ブレイキンの本質であり、競技力向上にも繋がると考えています。他のスポーツとの違いをあえていうならば、ここに尽きます。これまでは、ブレイキンシーンにおいてそう感じるだけで仮説でしかなかったのですが、それがこうしてオープンに扱われるようになり、仮説が事実になった気がしました。JDSFの指導理念は、まさにこのようなブレイキンならではの価値観を反映したものと言えると思います。 ブレイキンカルチャーとスポーツの共存 ブレイキンのスポーツ化が進む中で、カルチャーとして育まれてきた側面との共存について、どのように感じていますか? ブレイキンがスポーツとしてオリンピック競技になったことは、先人たちが築き上げてきた価値が時代に認められた証だと感じています。一方で、ダンスの価値がスポーツの枠組みで相対化されてしまう可能性についても懸念があり、ブレイキン独自の魅力をどのように伝えていくかが今後の課題だと認識しています。 パリ五輪でブレイキンのスポーツ競技化のフォーマットは完成されたと思いますが、今後の展開について教えてください。 今後もスポーツ競技化は続いていきます。むしろ、パリ五輪が基盤となり、より進化していくような気がしています。まず、長野国スポに採用されたことが大きいですね。私たち自身はずっとフラットにいるので、「スポーツ化したい!」と思って働きかけていることではないんですよね。世の中の流れがブレイキンに注目をし、ある意味競技のひとつとしてフックアップいただいたのだと思っています。その中で「シーンにいる僕たちがどのように参加できるのか」「フォーマットやルール化ができるのか」という課題をクリアしてきたという感覚でいます。 ブレイキンはあくまでもHIPHOPの4要素におけるひとつの要素に過ぎず、そして他の3つの要素は社会的に評価され成功しています。例えばDJは職業としても世界的認知度があり億プレイヤーも数多くいます。MCもいわゆるラッパーとしてグラミー賞を受賞したアーティストがいますし、ラップという文化も世界中に浸透してきていると思います。また、グラフィティの面においても、バンクシーをはじめ、キース・ヘリングや、ジャン=ミシェル・バスキアなども世界的なアーティストとして作品も高額で売買され非常に著名です。 それらに比べるとブレイキンだけ、まだまだニッチというか世界的に成功したと言えるスーパースターがいないと思いますし、人々の生活にも浸透していないと感じます。 パリ五輪で金メダルを獲得し風穴を開けたBgirl Ami Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 一方で、社会的にインパクトを与えることが正解とも思っていないです。今のカルチャーでも充分意味のあることをしているし、知っている人が楽しめたらそれで良いという価値観もあります。ただ、客観的に見た時に、4つの要素の中でブレイキンだけ社会的インパクトが足りないなと思ったんです。その最後の4つ目の末っ子の立場だったブレイキンがオリンピック競技に採用されて、それを現地で目の当たりにした時「あぁ、やっぱりHIPHOPは凄いんだな」と実感しました。シーンにいた僕たちとしては、何も変わっていないのですが、先人たちが築き上げてきたものが時代にマッチして、突然フックアップされたというエナジーをパリ五輪で感じました。 ただしこれが、業界全体にとって良いことなのか。正直まだわからないんですよね。パリ五輪を通じて、より多くの方々に知ってもらったことで「ブレイキンはわかりにくい。」「めちゃめちゃ感動したよ。」など、本当に様々なご意見をいただきました。賛否両論当然ありました。その中でやろうと思えば、わかりやすく務めることはできるのですが、わかりにくい美徳もあるじゃないですか。ジャッジとは違う価値観を持てるのも、ある意味新しいスポーツだなと捉えることもできると思うんですよね。勝敗がはっきりしていることが正とされているスポーツ競技において、新しい価値観が生まれることも気づきとしては良い傾向だと言えると思うんです。一方で、ダンスの他ジャンルだとスポーツに昇華することは難しいとも感じます。一定水準の審査基準を設けるとどうしても相対化してしまうんですよね。 ブレイキンは世の中に対するカウンターカルチャーがルーツにあると思いますが、それがスポーツ化されたことで選手たちとの向き合い方や指導者講習を実施するにあたり苦労された点はありますか? まず、指導者講習については、そのカリキュラム作りなどに約3年を費やしました。強いて言えばその軌跡そのものが苦労でしたね(笑)。苦労というか、大変な作業でした。「僕らがこれまで積み上げてきたものって、何だっけ?」というところから考え始めました。良くも悪くも、ダンスには言語が無い。踊って繋がって、共感してっていう表現方法ですよね。これまではその感覚で成立していたものを、一つひとつ言語化していく作業が大変でした。 カリキュラムの作成についてはJDSFの関係者が必要な項目を炙り出し、お互いの得意分野に振り分けていき、それ自体はスムーズに決まりました。ブレイキン界隈だけでは完結させず、柔道の金メダリストの選手に講義をお願いしたり、僕は弁護士という肩書きもあるので、人間力を高めるという大枠の中にコンプライアンスやハラスメントについての講義も取り入れるなど一般教養と広く捉えるスポーツ視点も取り入れました。また、女性アスリートに対しての講義も専門家をお呼びして積極的に取り組みました。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 ブレイキンの経験がない方でも受講可能とのことですが、どのような方がコーチ資格を取得することができるのでしょうか? JDSFが認めるコーチ資格を取得するために、指導者育成プログラムを立ち上げ指導者講習を実施したのですが、対象者はブレイキンの未経験者でも受講可能です。実際、他のダンス経験を持つ指導者も参加してくれました。普段は、体育指導を行っている学校の先生もいらっしゃいました。我々としても、ブレイキン経験の有無だけでなく指導の熱意や子供たちの育成に貢献したいという意欲のある人材に、広く門戸を開きたいと考えています。コーチ研修を受け一定水準をクリアすると、JSPO公認のコーチ免許を取得することができます。最終的にはサッカーのようにコーチ免許のフォーマットを作っていくことを目指しています。また、講義は上層組織のJSPOの管理下で受けていただくカリキュラムとJDSFの管理下で受けていただくカリキュラムの2種あります。 指導者講習を受けることのメリット この資格を取得することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか? 指導者講習を受けていただくと「ブレイキンコーチ1指導者資格」を取得することができます。これは、各都道府県の代表コーチとして国スポに関わる道が開かれるだけでなく、JDSF公認の指導者として地域での普及活動など、多岐にわたる活動が可能になります。その資格が必須な公式大会のチームを率いる、コーチとして参加資格を得られるということです。JDSFは、この資格がブレイキンの文化を尊重しながらスポーツとしての魅力を広め、次世代の育成に貢献するための重要な一歩となることを期待しています。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 指導者講習の今後の展開について教えてください。また、指導者資格は男女共通とのことですが女性指導者の育成についてはどのようにお考えでしょうか? 年1回以上の開催を目指しており、将来的には半年に1回など、より頻繁な開催も視野に入れています。 ブレイキンコーチ1指導者資格は男女共通の資格として実施されます。しかしながら、全国的に見ると女子のブレイキン指導者は少ないのが現状です。そのため、女性アスリート特有の体のケアやメンタルのサポートといった観点を取り入れた指導ができる指導者の育成も、今後の重要な課題とされています。本音を言うと、現役では無いBBOY・BGIRLの皆さんにも是非コーチとしてまたシーンに参加していただきたいと思っています。 ブレイキンから離れた経験のある方、例えば、ママパパになって子育てに落ち着いてからでも大歓迎です。サラリーマンになったけど、コーチとしてシーンに関わりたいという方も大歓迎です。今後、全国の都道府県に必ず1名は必須になってくるわけですから、ご自身のスキルやキャリアを問わずに是非チャレンジしていただきたいですね。世の中にそういう方々が多くいるのではと感じているので、僕たちにはそういった“ブレイキン以外”の様々な経験をされてきた人間力のある方にもぜひ参加していただきたきたいなと考えています。 最後に、読者の方へメッセージをお願いします。 ブレイキンを愛しその発展に貢献したいという熱意のある方々に、ぜひ指導者講習を受講していただきたいと心から願っています。ブレイキンが過去に好きだった方々でシーンからは離れてしまったけれどという方にもぜひライセンスを取得いただきたいと思っています。 プレイヤーでなくなると、関わり合い方がわからないBBOY・BGIRLも多いのではないかなと感じます。このライセンス取得がシーンに戻ってくるきっかけに繋がればとても嬉しいですね。経験の有無に関わらず、オープンマインドでブレイキンの未来を共に創っていく仲間を求めています。「学ぶことをやめたら、教えることもやめなければいけない」という言葉があるように、私たち自身も学び続け、皆さんと共にブレイキンの未来を育んでいきたいと思っています。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 インタビューを通して感じたこと ブレイキンシーンは今後どこへ向かうのか。日本においてこの数年、キッズを含めた若手の実力あるBBOY・GGIRLたちが台頭してきているのはJDSFの存在が大きい。国内だけでも全国大会やその予選大会、キッズクルーのみが参加できる全国大会などを年間通じて数多く開催し、テレビやWEBでの中継など露出も多いことでプレイヤー個人やブレイキンというカルチャーそのものの価値向上を測っている。パリ五輪で熱狂を生み、次のロサンゼルス五輪に繋げるところが不採用となった。目指すべきロードマップが途切れたように感じた人も多くいたはずだ。そんな中、JDSFは次なる山を目指し歩みを止めてはいなかった。次世代のプレイヤーたちのために、そして先人たちが残してくれたシーン全体のために、それらをアップデートする活動は次のステージへ向けて勢いを増して続いていきそうだ。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 プロフィール石垣 元庸 / Motonobu Ishigaki弁護士、起業家、ブレイクダンサー(“B-BOY NONman”)。1978年生まれ、愛知県名古屋市出身。 大学在学中にブレイクダンスに出会い、日本が世界に誇るブレイクダンスチーム「一撃(ICHIGEKI)」で活躍。 2005年には世界大会「Battle of The Year」に日本代表として出場し、Best Showを受賞。現在は自身の弁護士事務所で弁護士として働きつつJDSFのコーチとして活躍。 今後の動向についてはJDSF公式WEBサイトやSNSをチェック!
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dance【SHIROFES.10周年記念対談】ストリートダンスが紡ぐ弘前と世界、そして未来への街づくり2025.06.20はじめに 青森県にある弘前市(ひろさきし)をご存知だろうか。弘前の特徴として青森県南西部にあり日本で最初に市制を施行した都市の一つである。弘前藩の城下町として発展し、津軽地方の中心都市として弘前都市圏を形成し、青森県唯一の国立大学法人である弘前大学が設置されているほど青森を代表する中心地だ。 また、りんごの生産量は弘前市が全国一を誇り、弘前公園で開催される弘前さくらまつりや弘前城も全国的に知られており「お城とさくらとりんごのまち」のフレーズは古くから使われている。8月には、国の重要無形民俗文化財に指定されている「弘前ねぷたまつり」が開催され、例年100万人以上の人出があり、全国的に知名度のある夏祭りも開催されている情熱と伝統が色濃く残る地でもある。 その弘前で、近年急成長を遂げているイベントが今年も開催される。それが弘前城の城が由来の「SHIROFES.」だ。 「SHIROFES.」は、今年で10回目の開催を迎える。初期から内容を拡張し、現在は音楽、ダンス、そして様々なアートが融合した、まさに複合型の一大イベントへと成長を遂げている。観客の熱気、ダンサーのエネルギーとパワー、そして運営スタッフの情熱がエネルギーの塊となり、まさに「目覚めろ、個性。燃え上がれ、弘前。」というキャッチフレーズを体現するイベントとなっている。今回は、このSHIROFES.を支える弘前の櫻田市長と、イベントを牽引するオーガナイザーのNOBUOにその軌跡と現在のSHIROFES.がもたらす影響、そして街づくりについて話を訊いた。 SHIROFES.2025 - 本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございます。早速ですが、昨年のSHIROFES.をご覧になられた感想を教えていただけますか? 櫻田市長: 昨年のファイナルは、まさにエネルギーの塊を体で感じ、圧倒されました。ブレイクダンスなど各大会の決勝戦では、ダンサーの方々が相手をリスペクトしながらも最高のパフォーマンスを繰り広げ、会場が一体となっていました。若い人たちが市民会館を埋め尽くしている姿を見て「これが今の時代の新しい、全てを融合した一つの文化になっているのだな」というのが私の率直な感想です。SHIROFES.は単なるダンスイベントではなく、弘前が世界と繋がる象徴となっており、若者たちが自己表現できるかけがえのない舞台になっていると強く感じました。 SHIROFES.2024 1on1バトルの様子 - 昨年は予期せぬアクシデントがあったかと思いますが、無事に終えられた時の感想を教えてください。 NOBUO: そうですね、コロナ禍に入ってオンライン開催や無観客開催もありましたが、昨年ようやく市民会館がある弘前公園の方で実施することができました。そこに災害レベルの雨が降ってきたのですが、奇跡的に市民会館を使わせていただくことができ、屋内に急遽残りのプログラムを移動することができました。通常なら中止になっていただろう状況で、関わってくれるスタッフや日本を代表するダンサーの方々が裏で同じように動いてくれて、結果的に最高の盛り上がりを見せることができました。コロナ禍を経て、トラブルに見舞われながらも開催できたことが、自分としては非常に大きかったと感じています。オンラインからリアルな対面開催への移行、そしてトラブルを乗り越えたからこそ生まれた熱量が、ダンスイベントならではの得られた経験だったと感じています。 SHIROFES.2024 ゲリラ豪雨に見舞われ会場は一時騒然となる - 櫻田市長も現場にいらっしゃったと思いますが、当時の状況をみてどのように感じましたか? 櫻田市長: 私も2日間ほど会場で観覧をさせていただいていたのですが、豪雨になった時は大変な状況だと感じました。しかし、コロナ禍でも中止せずオンライン開催で世界と繋がるきっかけを作った彼らの「常に前を見続けて進む、止めることはしない」という強い思いが、様々な人たちの力を借りながらイベントとして成立しているのだと実感することができました。市民会館への急な変更にもかかわらず、まるで最初からそこで予定されていたかのような完成度の高いステージになっていました。これは市民が自ら作り上げてきたイベントの象徴であり、これからも市民、アーティスト、スタッフが交流しながら新しい文化を作っていくイベントになると感動しました。 SHIROFES.の成長と街づくりの影響 - SHIROFES.は全国的に見てもその規模や招集されるダンサーのレベル、そして幅広い世代が集まる点が他に類を見ないイベントだと感じます。この10年間の努力が積み重なってのことだと思いますが、特に成長する上で大きなきっかけになったことがあれば教えてください。 櫻田市長: 最初は弘前城の天守の石垣工事をきっかけにイベントが始まったのですが、私が思うに、急成長の大きなきっかけはコロナ禍でのオンライン開催だったと思います。あの時、「どうすれば自分たちの取り組みを止めることなく続けられるか」と真正面から向き合い、オンライン開催に踏み切ったことが、通常開催を重ねるよりもさらに飛躍的な成長を遂げたのではないかと感じています。困難があればあるほどそれを乗り越えていく力を持っているからこそ、実際に乗り越えていける。これが人としての成長、そして市民を巻き込んだイベントとしての成長に繋がっていると思います。 コロナ禍でのオンライン開催時の櫻田市長とNOBUO NOBUO: 弘前市の方々には本当に数え切れないほど多くの部分で協力していただいています。SHIROFES.が生まれて10年になりますが、その前から僕個人としては様々なイベントを開催していましたし、SHIROFES.の10年間も並行して様々なイベントや事業を行ってきました。そうしたなかで実感するのは、SHIROFES.以外の他のイベントに足を運んでくださる方が凄く増えたこと、そして初めて会うお店のスタッフさんから「SHIROFES.楽しみにしています!」と声をかけていただけることです。“楽しみにしてもらえる”という点で地元の方からも理解が得られていることが、協力してもらっていると凄く感じる部分ですね。僕がダンススタジオを始めた18年ほど前は、ダンスに対する理解度や認知度が低く、ダンサーや子供たちも今ほど市民権を得ていなかった中で、皆がそれぞれの立場でダンスシーンを盛り上げようとしてきた結果、今ではダンス関係者のみならず、地元の方からの応援も多く感じられるようになりました。SHIROFES.がそれをさらに繋げてくれたという手応えがとてもあります。 - 櫻田市長は、SHIROFES.が街に広まり、良い影響をもたらしていると実感されていますか? 櫻田市長: はい、そうですね。SHIROFES.は、若い人が集まるイメージでしたが、会場に行くとご高齢の方や私と同年代のご夫婦まで来られていました。地域の方々がSHIROFES.を認知し、若い人たちが集まる姿を見に来る、そうした「街づくり」に近いところまで来ていると思います。先日も、Shigekixさんをはじめとした世界レベルのダンサーの方々が十名ほど市役所を表敬訪問してくださいました。その際、私の目の前でパフォーマンスをしてくれたんです。こんな贅沢な市長はいないなと思いましたし、これは地域に対する大きな貢献であり、市民がどう受け止め、どう育てていくかが試されている、これこそが街づくりそのものであると感じました。 弘前市役所を表見訪問する世界トップクラスのBBOY・BGIRLたち - 今年は近隣の宿泊施設がすでに満室になっているほど、盛り上がりをみせていると伺いました。まさに街づくりですね。NOBUOさん、昨年の反響が大きいのでしょうか? NOBUO: そうですね、今年の大会はエントリー数がすでにものすごい速さで昨年の記録を超えていて、定員に達している大会もあります。15歳以下の子供たちの参加人数だけで400人を超えていて、そのご家族もいらっしゃると考えると400家族くらい。大会参加者(出演者)全体ですでに1,300人を超えている状態です。そして、全国だけでなく、昨年よりもさらに海外のダンサーのエントリーが増えているんです。さらに驚いたのは、エントリーをせずにただ「見に行きます」と言ってイタリアから来られる方がいることです。直接DMをもらい、おすすめのホテルや食事、SHIROFES.の楽しみ方、弘前での5日間の移動手段などを尋ねられました。見に来るためだけにわざわざ海外から来られる方がいるというのは、僕の知る限りはこれまでなかったので、とても新鮮でしたし昨年の反響を感じますね。 SHIROFES.2024 市民会館の様子 海外から5日間も弘前に滞在してイベントを見に来てくれるというのは、ある意味本当に一線を越えた、僕らの中では「ダンスの聖地」になったという感覚があります。そして今年からは、オンライン開催時に繋がったベトナムのダンサーから要望を受けたSHIROFES.の予選大会をベトナムで開催することができました。そこで優勝した大人と中学生の男の子が、初めてパスポートを取って弘前に来るんです。ベトナムの大会もすごい盛り上がりで、台湾の方々も見に来ていて「来年はぜひ台湾でもやってほしい」と言われました。弘前の地元企業の方々も、海外での観光PRや、弘前りんごジュースを参加者に配るといった形で協力してくださっています。アジア圏では弘前は認知度が皆無に等しいと思うのですが、「SHIROFES.に行きたい!」と言っている人がたくさんいて、弘前を訪れてくれる機会になればと思います。弘前からもベトナムへ連れて行った子供たちがいるのですが、そこでベトナムの子供たちから「SHIROFES.はすごい!」と言われたり、見知らぬ土地でSHIROFES.を目標にダンスを頑張っているダンサーたちと触れ合うことができ、良い意味でカルチャーショックを受けていました。コロナ禍を経て海外の人たちと繋がったことで、日本から視る海外、弘前から視る海外といった視点で考えるようになり、文化交流や経済的なPR、おもてなしの部分で弘前らしさを出せるのではないかと考えるようになりました。 SHIROFES. ベトナム予選大会の様子 弘前のダンス文化を支える「練習場所」誕生秘話 - ダンスは言葉も道具もいらないツールとして、国際交流の文化として地域に根付き発展しているんですね。櫻田市長はストリートダンスに対してSHIROFES.以前から関心をお持ちでしたか? 櫻田市長: ええ、実は弘前市役所の隣にある市立観光館の建物で、もう20年以上前から夜になるとカセットデッキを持ってきて音楽をかけ、ダンスをする若者をたくさん見てきました。観光館の管理者はその様子を危険だと考えていましたが、私は当時弘前市長の秘書をしていたのですが、市長に対し「彼らは自分たちでペットボトルを持ってきて、ゴミも残さずきれいに片付けている。純粋にダンスをしている。この人たちにスポットライトを当てられないか」と相談したことがありました。 市立観光館のガラス張りは現在も貴重な練習場所に その後、私の職員時代のことですが、弘前の駅前にある複合施設「HIRORO」のフリースペースに若者が集まってダンスをしているという話を聞き、鏡を設置することを提案しました。市役所の食堂の建て替えで残っていた昭和40年代の鏡を貼り、足りない分は市役所の方で整備をして全体で3、4枚貼ったところ、若者がただ集まるだけでなく、そこでダンスをすることで治安が良くなったんです。ダンスをしていた人たちをサポートできた経験があったので、SHIROFES.が始まったときも「あの時、あの場所で踊っていた人たちが、弘前で成長をし、いろいろと挑戦をしているんだな」と思い、職員として応援し、市長になってからもその想いは継続しています。 HIROROの練習広場親子共に安心して自由に練習ができ交流場にも NOBUO: まさにその観光館でカセットデッキを持って練習していた第一世代が僕らなんですよ。櫻田市長がおっしゃる20数年前というのはまさに僕らの時代です。当時から、弘前には「中下(ナカシタ)」というダンサーの聖地と呼ばれる練習場所があったのですが、上手い人達が沢山いて僕は大学に入ってからダンスを始めたので、そこに行くのが怖くて(笑)。大学から自転車で行ける距離にあった観光館がとても良い場所だったので、ダンスを始めた頃は夜になると毎日行っていました。ライトアップされると光の加減で鏡のように映る場所があってちょうど良かったんですよね。HIROROの鏡の設置についてですが、この動きに関してはおそらく日本で一番最初の試みだったと思います。弘前ではデパートのフロアに鏡を設置して無料で練習できる場所を提供していて、今ではその経緯を知らない子供たちや、僕自身の子供でさえ、学校終わりにスクールからHIROROまで行って練習しています。複合施設のフリースペースで、親としても安全な場所なので、今では完全に子供たちにとってのダンスの聖地になっています。冬でも練習できるこうした場所はなかなかありません。多くの自治体の方がSHIROFES.を見に来る際にイベントだけでなく、そうした普段の練習環境や流れを追って視察されます。この鏡の経緯を聞かれると10年以上前の話なので、ダンスがオリンピック競技になるという話もない時代にすでに自然とできていたことに驚かれます。こうした環境が整っていたことが、若い子たちが伸びている要因だと強く感じています。SHIROFES.に限らず、この街には恵まれたダンスの環境がかなり早い段階からあったのだなと改めて思いました。 カセットデッキを片手に練習をしていた当時の仲間たち - 櫻田市長が当時、危険視されがちな若者の集まりを純粋にダンスに打ち込む姿として捉え応援しようと思われたのは、行政管理視点としては真逆のように感じたのですが何かきっかけがあったのでしょうか? 櫻田市長: 当時、私の仕事が忙しく夜中に残業して帰る時も、彼らはひたすらカセットデッキで音楽をかけて踊っていました。冬の寒い中でも毎日見ていたので「この人たちにコーヒーでも差し入れしようかな」と思うほどでした。ある時「大丈夫?寒くない?」と、声をかけたら「大丈夫です。ダンスの練習がしたいんです!」と元気いっぱいに答えてくれたことがすごく印象に残っています。その時に、見方を変えることによって「この若い人たちは何をしたいのか」が分かったんです。若い自分も何か挑戦したかった想いと重なり、少しでもサポートできないかと考えるようになりました。怪しいことをやっているという見方ではなく、何をしたいのかが分かると、自分たちがやりたいことを実現するためにはルールを守るといった、人としての当然のところが活きてくるんです。してはいけないとだけ言うのではなく、「一緒にこの地域で成長していこう」と感じたので、その当時からダンスが好きで踊っている人たちに何かしらサポートできないかと思っていました。それが鏡の設置となり、今に繋がっています。 SHIROFES.2024 優勝者を讃える櫻田市長 SHIROFES.が持つ魅力と未来への展望 - ストリートダンスやSHIROFES.の魅力について、改めてお伺いできますか? 櫻田市長: ダンスを通して自分の想いを表現していく。これはリズム感、身体的な筋力、柔軟さなど様々なものが関わってきます。自分の持つ能力の強い面、良い面を伸ばし、それが世界で戦う場に繋がっていることが素晴らしいと思います。ダンスを通して様々な人が関わり、自分は踊れなくても見ることで楽しめます。昨年は台湾の小さな子供が応援するためにSHIROFES.を訪れたという話も聞きました。このようにダンスを通して交流人口や関係人口が増えています。私は職員時代に観光を担当していましたが、現在のSHIROFES.はまさに観光誘致の世界であり、宿泊施設が満室になっている状況です。これは弘前では“さくらまつり”や“ねぷたまつり”くらいしかありません。観光誘致のみならず、文化の交流によって新しい経済活動が生まれていると感じており、これからの地域活性化に繋がると確信しています。 - ストリートダンスはジャンルが様々で、SHIROFES.はバトルコンテンツが多いと思います。特にダンスバトルは分かりにくい側面もあると思いますが、櫻田市長は率直に「楽しめるもの」だと感じますか? 櫻田市長: そうですね。率直にお答えすると・・「よく分かりません」。 一同(笑) SHIROFES.2024 クルーバトルの様子 櫻田市長: よく分からないんですけど「何かがすごいんだな」ということは周りの観客の方々の反応で感じます。私自身、どこがすごいのかはよく分かっていないかもしれませんが、昨年の会場の一体感やダンサーの方々がお互いをリスペクトし頂上を目指しハイレベルな戦いをしていることはわかりましたし、心が震える場面も多くありました。なので、私のような方がいらしても大丈夫です。わかっていなくても一緒になってこの空気感を楽しむということをすれば、新しい楽しみ方ができるかと思います。NOBUO: 僕としては、大会としてダンスバトルを行っているのですが、一方でダンスバトルだけじゃないダンスの楽しみ方を知ってもらいたいというのも正直あります。ダンスは音楽が軸であり、ヒップホップなどの洋楽だけでなく様々な音楽があり、地元の伝統芸能が入ると、他の地域から訪れたダンサーも「津軽三味線を生で初めて見た」と新しい発見をしてくれます。ダンスバトルは一つの「フック」だと思っていて、バトルを軸に弘前に来ようと思ってもらえる大会にしていくのが僕らの役目だと考えています。昨年のイベントが終わった際には、多くの地元の方々から「SHIROFES.のステージに立つのが夢なんです」と言っていただき、今年は地元市民のパフォーマンス時間を増やしました。ダンスを軸に始まったイベントかもしれませんが、ダンスバトルがきっかけで市外から人が訪れ、地元で様々な音楽や伝統芸能をやっている人たちもSHIROFES.の同じステージに立ちたいと思ってくれる。ダンスバトルも大事にしつつ、様々な音楽、ダンス、アート、伝統芸能が複合的に混ざることで生まれる地元密着型の空気感を大事にしていきたいと思っています。 SHIROFES.2024 地元アーティストによる津軽三味線の演奏 - 弘前市を代表する祭りと言っても過言ではない程に成長したSHIROFES.を、市としてはどのように捉えていますか? 櫻田市長: そうですね、SHIROFES.10年、あっという間でした。市民の皆さんがこのイベントを認知し、さらに楽しみにしてきている、市民の成長が大きな効果を与えてくれていると思います。ダンス、音楽、アート、地元の伝統芸能を含め、これらが総合的に地域と繋がり、弘前とSHIROFES.が成長を遂げてきています。これは若い人たちが弘前から世界へ羽ばたく大きなきっかけになっていると思います。夢を描き、自らの能力に挑戦し、世界で戦うんだという自信を市民の皆さんに与えてくれているのはこのSHIROFES.です。弘前は桜とりんごの街ですが、ダンスの街として大きく打ち出していける集客力がある。国外から人々が訪れ、世界で予選会を開きたいという声も出てきている。その中心が弘前だということは、ダンスの世界では弘前が「聖地」になりうるのではないかと感じています。これを市もしっかりと支え、様々な意味で協調していくことがこれからの地域づくりに繋がっていくと思っています。 SHIROFES.2024 野外ステージの様子 - 今後に向けて、どのような展望をお持ちですか? NOBUO: 一つひとつのコンテンツはこれからもレベルが上がっていくだろうと思います。僕自身は考える側ですが、実際に作るのは現場に立つアーティストやダンサーになってきているので、そこはどんどん伸びていくだろうと。その中で、僕らが弘前でやっていることが、他の地域でも同じようにできるのかという問いには、他の地域のオーガナイザーや海外のダンサーともっと繋がっていきたいという想いがあります。自分がやっているイベントが一番良い、と言いたいわけではなく、もっと他の地域との交流、そして弘前でダンスをやっている子供たちが地元にいながら外の地域の人たちと交流できる環境作りをしていきたいです。それがベトナム開催のきっかけにもなっていますし、海外で予選大会をやって、そこに地元の子供たちも連れて行ってパフォーマンスする機会を作るなど、もっとできることがたくさんあると感じています。 SHIROFES.2024 アクセス良好な弘前公園内で開催 日本では「決勝大会と言えば東京」といった主要都市にメインコンテンツが集中しがちですが、東南アジアなど他の地域にも広げることで、地方にいる子供たちが経験の格差を感じずに済むようにしたい。弘前だけで頑張るのではなく、全国の地方で頑張っているオーガナイザーと繋がって新しいムーブメントを作っていきたい。ベトナムをはじめ、今後はインドでの開催も考えています。僕自身はSHIROFES.を誰かに継いでほしいとは正直全く思っていません。若い世代の子たちが刺激を受け「弘前でイベントを作りたい!」と自主的に思うような環境を作りたいです。今あるものを育てるというよりは、新しいことができるようにするために、新しい文化や他の文化を持つ人たちとの交流をどんどんやっていかないと、結局何も感じないまま高校を卒業し、地元を出ていってしまうという地方の課題を解決したいです。ダンスシーンがどうこうという次元の話ではなく、僕らが僕らの立場で何を後世に残せるか、どういうことができるかが、下の子供たちやこれからの街に大きく影響すると感じています。 SHIROFES.2024 地元の学生もステージでパフォーマンスを披露 おわりに - 最後に、今年のSHIROFES.に来場される方や読者の皆様にメッセージをお願いします。 櫻田市長: このSHIROFES.は、ストリートダンスが単なるパフォーマンスではなく、その人の生き方そのもの、自分を表現する自由な手段であるということをダンスで表現していると思います。地元の子供たちも超一流の方々のダンスを見て大きな刺激を受けている、そのようなイベントに成長してきました。初開催から10年が経ちますが、市民の皆さんと一緒に作り上げてきたこのSHIROFES.というイベント、国内外から多くの皆さんにレベルの高いパフォーマンスダンスをぜひ見ていただき、そして文化としての祭典だと認識してもらいたいと思います。若者や地域の方々、さらには世界に挑戦する方々が一体となって作り上げるイベントですので、ぜひ多くの方々にお越しいただければと思います。 弘前城を舞台に開催され、まさに日本の複合型ダンスフェスの象徴とも言えるイベントに成長 NOBUO: そうですね、まず僕は弘前市で地元行政と連携を取りつつ10年間このイベントを開催してこれたことに関して、“恵まれているな”ととても思います。それを感じているのは僕自身だけでなく、「ダンスでここまでのものができるの?」という全国の関係者からのお声も多くいただきます。夢を与えてくれる街なのかなとすごく思いますね。だからこそ「どうやってやってるの?」と皆が思うところで、それは単純に「恵まれている」の一言に尽きるのかなと思います。どの地域でもできることかもしれませんが、やっぱりこれだけのことは弘前じゃないとできないよな、と自分自身すごく感じています。弘前だからこそこういうことができている、こういう相談もできる、という理解も少しずつ広がってきていると感じます。なので、SHIROFES.に遊びに来る人たちには、イベント自体を作っている人たちの熱量や、街全体の魅力も、ぜひ来ていただいた時に感じてもらえたら嬉しいです。 - 弘前はグルメも魅力的ですよね。ぜひ読者の方へおすすめグルメを教えてください。 NOBUO: 弘前の名物と言えばアップルパイですね! 櫻田市長: そうですね。また、弘前はイタリアンもフレンチも美味しいです。実はお寿司もびっくりするくらい新鮮なものが食べられるのでとっても美味しいですよ。 - 食も和洋折衷で楽しめるんですね!歴史も深く、食も文化も幅広く楽しめる弘前は観光としても非常に魅力的な地域ですね。本日は大変貴重なお話をありがとうございました。 プロフィール 青森県・弘前市長 櫻田 宏弘前大学人文学部経済学科卒業 略歴昭和58年4月 弘前市役所(福祉事務所保護課)採用昭和62年4月 総務部人事課 主事平成6年4月 市長公室企画課 主事平成8年4月 市長公室企画課 企画担当主査平成10年4月 企画部企画課男女共同参画室 男女共同参画担当主査平成11年4月 企画部秘書課秘書係 係長平成16年4月 企画部秘書課 課長補佐平成18年8月 商工観光部観光物産課 課長補佐平成23年4月 商工観光部観光局観光物産課 参事平成24年4月 商工観光部観光局観光物産課 課長平成25年4月 市民文化スポーツ部市民協働政策課 課長平成26年4月 経営戦略部 理事平成27年4月 観光振興部 部長平成30年4月16日 弘前市長に就任 NOBUO岩手県出身。弘前大学ストリートダンスサークルA.C.T.に所属し、ダンスを始める。大学院修了後、2008年にダンススタジオ「FUNKY STADIUM」をオープン。2012年、弘前市で芸術舞踊に関する活動を発展させるため、「ひろさき芸術舞踊実行委員会」を設立。2016年、弘前城本丸にて大規模野外フェスティバルSHIROFES.を開催。2021年、国が主催する「スポーツ文化ツーリズムアワード2021」で SHIROFES.が国内最高賞「スポーツ文化ツーリズム賞」を受賞。自身もダンサーとして活動し続け、更には育成などにも力を注いでいる。ダンススタジオ事業・イベント事業、レッドブルジャパン(株)のダンスコンテンツプロジェクトディレクターも務める。2023年10月より弘前大学大学院博士課程に進学。「カルチャーに対する熱量が及ぼす影響について」をテーマに研究も行っている。
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dance2on2バトルに豪華ショーケース追加!ジャンルミックスの祭典が板橋に集結!「FREESTYLE SPACE 2025 東京大会」が7月19日に開催!2025.06.202025年シーズンの二発目が東京・板橋にて開催!今回はショーケースもコンテンツが追加され、初のパーティーイベントとして開催が決定!優勝チームとピックアップされたチームは11月に行われるファイナルに進出することができる重要な一戦だ。 本大会はフリースタイルカルチャーミックス2on2バトル。その名の通り、過去にはストリートダンス、フリースタイルフットボール、フリースタイルバスケットボール、けん玉、ヨーヨー、ディアボロ、ダブルダッチ、シングルロープ、フリースタイルコマ、ポールダンスなど、様々なジャンルが参加。チームは同ジャンルでも、ジャンルを混ぜても参加可能となっている。 さらに今大会ではショーケースコンテンツ追加!すでに豪華なゲストショーケースも予定されており、プレイヤーでなくても楽しむことができるイベントとなっている。 会場でしか味わえない生の興奮と感動を味わおう!ぜひこの熱いフリースタイルカルチャーを肌で感じに、会場へ足を運んでみて欲しい。 FREESTYLE SPACE 2025 東京大会 概要 【日時】2025年7月19日 (土)OPEN:12:00START:12:45CLOSE:19:00 (エントリー受付12:00〜12:40) 【会場】 板橋Diorama Skate Lounge (東京都 板橋区 板橋 1-48-8 B1) 【コンテンツ】 ・フリースタイルカルチャーミックス2on2バトル ・SHOWCASE ・DJ Time & Party (過去の参加ジャンル)ストリートダンス、フリースタイルフットボール、フリースタイルバスケットボール、けん玉、ヨーヨー、ディアボロ、ダブルダッチ、シングルロープ、フリースタイルコマ、ポールダンス、など…同ジャンルのチームでも、ジャンルバラバラでも参加可能です ※当日予選は16チーム限定 【JUDGE】 ・Runa Miura (happen inn Mnchr-m / List::X) [Dance] ・青宙ノート [ディアボロ] ※本戦からオーディエンスジャッジが追加 【MC】 ・ししがみ 【DJ】 ・nock (STILL BALLIN) ・Shinichi (Tacobell Crew) 【ゲストショーケース】 ・Leon & Jun ・Dawg〜ギャルとメイド〜 【エントリー費】1人2,500円+1D (500円)エントリー早割有。6月中までのエントリーで500円オフ! 【観戦費】3,000円+1D (500円) 【賞金】優勝:50,000円+11月の日本一決定戦の出場権獲得準優勝:10,000円 ※優勝でなくても印象に残ったチームは11月のワイルドカード枠としての出場可能性あり※11月の日本一決定戦の優勝賞金は30万 (予定) 大会ルール 【予選】対面形式でバトルをしてもらいます。先行後攻はどちらもでなければ先に呼ばれた方が先行ジャッジの合計点数上位8チームが本戦出場 本戦トーナメントの場所は(1位vs8位など)順位で自動的に決定 どちらも1ムーブ45秒の1チーム2ムーブビートor先攻後攻選択とオーディエンスジャッジは無し 【本戦トーナメント】ここからルールが追加されます ①DJが1曲目の曲を2曲流す②お互いジャンケンをし、勝った方がビート選択or先攻後攻を決める③負けた方が選ばれなかった方を決める(例えば勝者がビート選択をしたら、敗者は先行後攻を決められる)※1曲目のビート選択はできるが2曲目は何がかかるかわからない④バトルスタート⑤先にオーディエンスジャッジを行う。ジャッジは歓声の大きさでMCが判断する⑥その後にジャッジの挙手を行い、オーディエンス+ジャッジの票数の多いチームが勝利 best8・4は1ムーブ45秒の1チーム2ムーブ決勝は1ムーブ45秒の1チーム3ムーブ
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doubledutchDOUBLE DUTCH ONE’S 2025 SCENE 4が6月21日(土)に開催!2025.06.202025年6月21日(土)、京都府京都市・西京極総合運動公園内に新たにオープンする「SPORTS BASE NISHIKYOGOKU」にて、DOUBLE DUTCH ONE'S 2025 SCENE 4が開催される。 「ONE'S」とは 3人以上のプレイヤーを要する「ダブルダッチ」だが、縄を回す2名のプレイヤーを固定し、ジャンプするプレイヤー1名の技量のみを比較し競い合うのが、この“ONE’S”(ワンズ)スタイル。 11月22日(土)に開催されることが決定している決勝大会・DOUBLE DUTCH ONE'S FINALへの進出権を賭けた予選大会として開催される。 今回の舞台は、西京極総合運動公園内に新たにオープンする「SPORTS BASE NISHIKYOGOKU」。ONE'S SCENE 4は、そのオープニングイベント内で開催されることとなる。 “西京極総合運動公園を愛する人の「BASE」となる場所”を目指して開かれる新天地において、FINALへの切符を掴み取るのは誰なのか。 開催概要 「DOUBLE DUTCH ONE'S 2025 SCENE 4」日 程:2025年 6月21日(土)時 間:11:30〜16:20 *予定会 場:西京極総合運動公園「SPORTS BASE NISHIKYOGOKU」参加費:〜大学生 ¥3,000 / 社会人 ¥3,500観覧費:無料
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dance渋谷区と日本ダンススポーツ連盟が連携協定を締結!ダンススポーツを通じた地域の活性化と多様性社会の推進へ2025.06.19渋谷区と公益社団法人日本ダンススポーツ連盟は、ダンススポーツの普及・振興に加え、地域コミュニティーの活性化と多様性社会の推進を目指す連携協定を締結した。この協定は、ダンススポーツ競技の普及、地域イベントでの協力、学校部活動の地域展開支援などを連携して推進することを目的としている。 この締結式が2025年6月19日(木)に渋谷区役所で行われ、長谷部健区長、日本ダンススポーツ連盟の布村幸彦会長、渡邉マーロック理事、渋谷未来デザインの長田新子理事事務局長らが出席した。また、日本ダンススポーツ連盟ブレイクダンス本部長のKATSU ONE氏も来場し期待のコメントを述べた。 日本ダンススポーツ連盟 代表理事・会長 布村幸彦氏 布村幸彦氏 日本ダンススポーツ連盟の布村幸彦会長は、地方自治体としては初めて渋谷区と連携協定を結べたことに深い感謝を述べた。同連盟は社交ダンスやブレイクダンスのアマチュア競技団体であり、特にブレイクダンスは代々木第二体育館をはじめ渋谷が「聖地」として長年応援されてきたと強調。 「東京体育館や代々木体育館で競技会を開催しており、協定を通じて渋谷区民がより身近にダンススポーツを楽しめる機会が増えること、そしてスポーツの力で渋谷の街づくりに貢献できることを期待しています。お互いにウィンウィンの関係を築き、ダンススポーツ競技の振興と渋谷の発展に尽力したいです。」と語った。 日本ダンススポーツ連盟・渡邉マーロック氏 渡辺マーロック氏 日本ダンススポーツ連盟の渡邉マーロック理事は、協定締結の背景に三つの根拠を挙げた。一つ目は、1970年代後半に代々木公園から日本のヒップホップカルチャーが始まり、ストリートダンスが定着した渋谷との深い関わり。 二つ目は、スポーツ庁が提唱するマルチスポーツ環境の実現に協力し、ブレイクダンス、ダブルダッチ、スケートボード、フリースタイルフットボールの「渋谷ユナイテッドストリートスポーツクラブ」を連盟としてサポートすること。 三つ目は、ダンススポーツが持つ多様性への対応で、社交ダンスにおける同性ペアの容認や、ブレイキンにおいて男女や健常者・障害者の区別なく共に競い合うカルチャーが、渋谷区の多様性推進の方針と親和性が高い点を述べた。 今後の取り組みとして、2026年3月の全日本ブレイキン選手権の渋谷区開催や、渋谷区ストリートスポーツクラブ部活動の地域移行への協力、探究授業を通じた多様性の学びの機会提供を挙げた。 渋谷未来デザイン 長田新子氏 長田新子氏 渋谷未来デザイン理事事務局長の長田新子氏は、多様な人々が集まり、ダンスやヒップホップカルチャーが育まれてきた渋谷で協定を結ぶことの意義を強調した。 「協定締結だけでなく、それを具体的なアクションに落とし込み、街に根付かせることが渋谷未来デザインの役割です。自身が両団体に属することで実現できたことに喜びを感じています。今後は、渋谷から他の地域へ、そして国際的なネットワークへと活動を広げていきたいです。」とコメント。 子供たちがダンスを通じて成長し、競技だけでなく自己肯定感や多様性の学びにつなげたいと語る一方、社交ダンスを通じてシニア層も健康で楽しめる機会を提供したいとの考えも示し、具体的なアクションを通じて、街の魅力を高め人々や地域をつなぐ役割を果たすことに意欲を見せた。 渋谷区長 長谷部健氏 長谷部健氏 長谷部健渋谷区長は、今回の協定締結に喜びを表し、ヒップホップが渋谷で生まれた歴史に触れながら、「ダンスのまち」としてさらなる発展に期待を寄せた。 特に、スポーツ離れが指摘される中学校の女子にとって、ダンスが新たなスポーツへのきっかけとなる可能性に言及。健康づくりや生涯スポーツの観点から、行政としてスポーツを大切にすることの重要性を語った。 渋谷区は運動場を増やすことが難しい現状を踏まえ、「15平方キロメートルの運動場」と見立て、街全体で多様なスポーツに取り組む姿勢を示した。ガラスがあれば踊れるようなダンスの特性を生かし、街づくりの中でダンスを推進することへの協力を求め、今後の取り組みへの応援を呼びかけた。 日本ダンススポーツ連盟ブレイクダンス本部長 KATSU ONE氏 KATSU ONE氏 今回の締結式に来場した日本ダンススポーツ連盟ブレイクダンス本部長のKATSU ONEこと石川勝之氏は、ダンス、特にブレイクダンスが持つ「多様性」の重要性を心の底から感じていると語った。 「ヒップホップが生まれた時代背景には、現代の子供たちへの教育につながる要素が大きく含まれていると考えています。ダンスを通じ、ヒップホップカルチャーや若者文化、アーバンスポーツといったストリートカルチャーを行政と連携して推進できることに、個人的に大きな喜びと期待を感じています。良いことしかないですね。」と述べ、この連携がもたらすポジティブな影響に確信を示し、引き続き関係者への協力を呼びかけた。 最後に 全体集合写真 この連携協定は、ダンススポーツの普及と振興に留まらず、渋谷区が持つヒップホップカルチャーの歴史的背景と多様性への意識を融合させることで、地域社会に新たな価値をもたらすものになるだろう。 日本ダンススポーツ連盟と渋谷区は、大規模競技会の開催や学校部活動の地域移行支援、さらにはダンスを通じた多様性の学びの機会提供を通じて、子供からシニアまで、あらゆる世代の人々がスポーツに親しみ、自分らしく輝ける社会を目指している。 今回の協定は、渋谷を「ダンスのまち」としてさらなる高みへ導き、スポーツと文化の力で活力のある多様なコミュニティーを形成する、未来に向けた大きな一歩となっただろう。
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skateスケボー×アート×レゲエ融合の祭典『COOK’s Kitchen Lantern Block Party』2025.06.18松原市と大阪関西国際芸術祭実行委員会は、2025年6月21日(土)に、『まつばランタンフェスティバル』内の阪南大学4号館にて、アートと音楽の特別イベント『COOK’s Kitchen Lantern Block Party』を開催する。 毎年6月21日は国際スケートボード協会(IASC)が制定した『Go Skateboarding Day』。松原市を象徴するスケートボード文化とアート、音楽を掛け合わせ、地域の魅力発信と文化振興を目指すイベントだ。 大阪の国際的アーティストCOOKによるスケボーを使ったワークショップ 大阪・関西万博会場や、松原市の「おくさま印スケボーパーク」の巨大ミューラルでも知られるCOOKが、松原市内で回収したスケートボードの廃デッキをアップサイクルして子どもたちとワークショップを行う。 COOKが子どもたちとワークショップを行うのは今回が初めて。その場で子どもたちの名前入り作品を制作、「松原での特別な思い出」として持ち帰っていただく。子どもは参加費無料。※本プロジェクトは、スケートボード体験格差の是正に取り組む松原市内の事業者のSDGs推進活動「NEXT STEP OLLIE」とも連携している。 大阪レゲエカルチャーライブ 【Jr.SANTA】(ジュニアサンタ) 2003年生まれ、大阪府岸和田市出身。レゲエアーティストFAT SANTAを父に持ち、幼少期から古き良き音楽に囲まれる環境で育つ。彼の楽曲は「さ・し・す・せ・そ」「Dan Di Might」など、耳に残るフレーズと等身大のメッセージで多くの支持を集める。 ジャマイカでも活動し、国内外のアーティストとのコンビネーション曲を多数制作している。ラバダブやハイエストマウンテンといった大型イベントへの出演歴も持ち、クラッシュイベント「コンバット」での存在感も話題となった。 Frankie Paris、U the Starr、AN-KUN、TAK-Z、NINETY-Uなどの楽曲にも参加し、フリースタイルと持ち歌とのバランス感覚に優れ、次世代のレゲエシーンを牽引する存在として注目されている。 【ZENDAMAN】(ゼンダマン) 2000年生まれ。「個性を大切にし、自分で判断すること」の重要性を、レゲエを通じて発信し続け、次時代の旗手として熱い視線が注がれている。岩手県矢巾町出身、18歳で単身ジャマイカへ渡り、現在はジャマイカと日本をベースに国内外で活動。 音楽プロデューサーGACHA MEDZ(ガチャ・メッズ)のもとで修行を積む。ジャマイカの国民的イベント「STING」に出演し、現地でも注目を集める存在となっている。2023年には日本で凱旋ライブを成功させ、国内外での活動を広げている。YouTubeチャンネル「Zenda Mi Zenda」では、ジャマイカでの生活や音楽活動の様子を発信し、約650万回の再生回数を記録するなど、幅広い年代から支持を得ている。 彼の音楽は、クラシックなレゲエから最新のダンスホールまで幅広いスタイルを取り入れ、パトワ語(ジャマイカ英語)でのリリックも特徴。また、HIPHOPアーティストとのコラボレーションも行い、ジャンルを超えた音楽活動を展開している。 【PIKKAL fr KING JAM】(ピッカル) 大阪のクラブを中心に1998年から活動を開始。2000年、活動の枠を広げる為にNYに渡米。KING JAMのメンバーはNYで出会ったMiki、Haji、Steel-Tを加えた4人。2001年からNYのブロンクスで定期的にイベントに出演。 それ以降、ジャマイカやNYのビッグサウンドやアーティストとのイベントにゲスト出演。またアトランタ、ニュージャージ、ワシントンDC、コネチカット、ノースキャロライナ、そしてアメリカ国内に留まらず、カリブのアンティーガ、バハマ、バミューダ、EUではイギリス、ドイツ、イタリア、スイス、ポルトガル、スウェーデン、2016年はイスラエルでツアーを開催するなどインターナショナルな活動を続けている。 さらに、70年代から活動を続けるジャマイカのBeres Hammondがキャプテンを務める Love & Harmony クルーズに2019年から毎年招聘されている。 大阪レゲエシーンを牽引するミュージシャンらが参加しライブやDJを披露。音楽の面でも地域と来場者をつなぐ。音楽とアートが融合する「大阪レゲエ文化」の魅力を体感いただける。その他にアップサイクルのWUYの草木染めWS、物販ブースなども予定している。 開催概要 日時:2025年6月21日(土)11:00〜18:00会場:阪南大学本キャンパス4号館(松原市)主催:大阪関西国際芸術祭2025、パートナーシティ:大阪府松原市入場料:入場無料
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