招待選手として出場するTAISUKE & AMI、前日予選に挑むSHIGEKIX & ISSINの独占インタビューをお届け
4月6日土曜(日本時間:7日)にアメリカ・シアトルにて、ブレイキンの原点とも言えるレッドブルの伝説的なイベントRed Bull Lords of the Floorが開催される。23年越しに開催するRed Bull Lords of the Floorは、2000年代のブレイキンカルチャーを代表するイベントであり、パリ五輪直前のこのタイミングでもう一度カルチャーとしてのブレイキンにスポットライトを当て、過去に参加していたレジェンドから、2010年代を盛り上げた現在のシーンを引っ張る世代、さらにはパリ五輪出場を決めている若手世代など、さまざまなB-Boy・B-Girlが参加し世界に向けてブレイキンカルチャーを発信する。
今大会は2対2のトーナメント勝ち抜き方式で行われ、クルーごとに直接対決を行い、5名のジャッジが勝敗を決定。対戦表はすでに公開されており、招待枠で既に12組のデュオが発表されている。本戦出場の残り4枠をかけて、前日に予選が行われ、全16組のデュオが世界一をかけてバトルを繰り広げる。
今回の記事では、現地時間5日(日本時間:6日)の予選に出場するSHIGEKIX、ISSIN。そして招待枠で本戦への出場が決まっているTAISUKE、AMIの大会直前の声をお届けします。
SHIGEKIX「今回のLords of the Floorは、10代から40代までの世代がカルチャークロスする魅力的な大会」
今回の出場を決めた背景を教えてください
Red Bull Lords of the Floorが23年越しの開催ということで、Red Bullとしての記念すべき大会に、Red Bull BC One All Starsの一員として立ち会いたいという気持ちがありました。TAISUKE&AMIが招待枠で出場することがアナウンスされて、自分もRed Bull BC One All Starsの日本チームとして出れたら良いなと考えていたので、ISSINと一緒に出よう!となりました。二人でバトルに出るのは初めてです。
Red Bull Lords of the Floorはどんな印象ですか?
映像はもちろん見たことがあって、ブレイキンを始めた頃から(今回も出場する)PHYSICXなど、レジェンドたちの映像をめっちゃ見ていました。自分がブレイキンを始めて、最初に興味を持った世界規模の大会がRed Bull BC Oneだったので、その更に前に行われていたイベントということは、自分たちの上の世代の人たちが、この大会を見て世界規模のバトルに興味を持った、という位置付けなのかなと思っています。そういう大会に出れることは嬉しいですし、ちゃんと予選を勝って、本戦でも大暴れしたいです。
今回、自分の中でのテーマはありますか?
Lords of the FloorやBC Oneはカルチャー要素が強く、独自の雰囲気があるので、それを味わいたいです。やっぱりRed Bullならではのかっこいい空気感があるし、バトル本番だけでなく、現地に入ってからのムードを楽しむ心構えで、この1週間を過ごしています。
ブレイキンカルチャーを感じる部分を教えてください
やっぱり参加する世代が幅広いところかなと思います。過去に出場していたレジェンドがカムバックしていたり、自分たちの一回り上である30代の人たちがいたり、自分たちのような10代・20代の若手がいたり、いくつかの世代に渡ってカルチャークロスする感じが、魅力的な大会になると思います。
ISSINとの2on2バトルはどのような戦い方になりそうですか?
僕も彼も若いので、とにかくエネルギッシュに戦えると思うし、勢い全開でいけるなという気持ちよさがあります。普段から、最年少や若手という立ち位置でバトルに出ることが多いですが、今回はかなり上の世代まで出場するので、より一層そうなると思います。だからこそ、レジェンドたちとの違いを存分に示して、パワー、勢い、エネルギッシュさを出していきたいです。
ISSIN「採点とかではなく観ている人の心を動かした人が勝ち!というのがカルチャーイベントの醍醐味」
今回の出場を決めた背景を教えてください
Lords of the Floorはとても歴史があり、自分が生まれる前に行われていたバトルなので、自分自身が盛り上がりを肌で感じたことはないですが、上の世代が今回の復活を聞いて盛り上がっていて、そんなに価値のある大会なら出場してかましてやろう!と思っていました。実は、Red Bull BC One All Starsとして(チーム戦に)出場する初めてのバトルなので、めちゃくちゃ気合が入っています。
Red Bull Lords of the Floorはどんな印象ですか?
映像は何度も見たことがありましたが、そのバトルがLords of the Floorという大会であることは知らなかったです。昔の人のムーブがすごい好きで、勢いだけで飛ばしていく人や、ムーブがかなり短くてもかましているB-Boyをよく見ていました。
SHIGEKIXとの2on2バトルはどのような戦い方になりそうですか?
勢いはどのデュオよりも切らさずにいけると思います。シゲキ君も体力がすごいあるし、僕もある。2on2だと片方が踊っている時に休めるので、体力の回復も早いです。2on2だからこそ、後先考えずに出来ることもありそうですし、最初からの勢いそのままに、決勝までメラメラの状態でいきたいです。
ブレイキンカルチャーを感じる部分を教えてください
採点とかではなく、観ている人の心を動かした人が勝ち!という部分が一番カルチャー要素を表していると思います。優勝も大事だけど、一番良いムーブやバトルをした人たちが、その後に語り継がれていると思うので、どれだけ歴史に名を刻めるか?という意識になるのも、カルチャー要素が強い大会の特徴だと思います。
Lords of the Floorの見どころを教えてください
幅広い世代で、いろんな人が参加しているので、バトルの中でのコミュニケーションに注目して欲しいです。バチバチしている感じもそうだし、踊りというよりも、バトルの中でダンスを通じた会話をどのようにしているか?を意識して見ると面白いと思います。これだけ上の世代が出場する大会は珍しいし、かなりスタイルにこだわっている人も多いので、それに対して挑発されたらやり返したり、いろんなコミュニケーションが生まれると思います。
AMI「本当に今回しかないマッチアップだからとても貴重なものだし、B-Boy・B-Girlの十人十色な部分を注目して欲しいです」
歴史あるLords of the Floorという大会に招待選手として出場しますが、どんな気持ちですか?
すごい光栄なことだと思います。声がかかった時も嬉しかったし、その後に他の招待選手や予選に出る人が明らかになって、レベルの高さに驚きました。それだけみんなが出たい!と思うイベントにインバイトしてもらい、TAISUKEさんと出場できることが嬉しいです。
Red Bull Lords of the Floorはどんな印象ですか?
映像は見たことがあって、木の床(体育館のような木製の床)で踊っていて、かなり盛り上がっているイベントという印象がありました。KoreanRock(ブレイキンの歴史や動画を発信するメディア)とかが発信している動画を見て、このイベントは何ていう大会なんだろう?と思っていて、それがLords of the Floorということに気がつき、23年越しに復活する大会に自分が出れるチャンスが回ってきたのは嬉しいです。
Red Bull BC Oneとの印象の違いもあれば、教えてください
BC Oneは、今現在自分からガツガツイベントに出ている人たちがインバイトされたり、予選から勝ち上がってくるイメージなのに対して。今回のLords of the Floorは、20年以上に前に活躍していた人たちを始め、いろんなジェネレーションが揃っているのが違いであり、楽しみです。どんな大会になるのかも予測不能ですよね笑。BC Oneは男女が分かれているけど、今回はミックスになっているのも楽しみの一つです。
ブレイキンカルチャーを感じる部分を教えてください
BC Oneと同様に大規模なイベントですが、やっぱりカルチャーに寄っているなとは思います。バトルの瞬間だけではなく、会場の雰囲気作りもそうですし、昔の時代を知っているジャッジやDJが参加するなど、昔からの流れを大事にしているイメージがあります。
あとは、いい意味でスキルよりもクセが強いという感じがあって、クセが強い人が多いと、カルチャー要素が強くなる気がしています。自然に醸し出している雰囲気や独特さが強い人たちが集まるので、面白いバトルになると思います。
TAISUKEとの2on2バトルはどのような戦い方になりそうですか?
TAISUKEさんとの2on2は3回目ですが、前回出たのはだいぶ前になるので、結構久々です。もちろん足を引っ張っちゃいけないという気持ちはありますが、とても安心感があって頼もしいから、自分はやりたい事を自由に出来ると思ってます笑。昔からAMIのことをよく知ってくれているからこそ、やりやすいです。
本戦に向けてコメントをお願いします
今回のLords of the Floorは、本当に今回しかないマッチアップだから、とても貴重なものだし、その中で出る十人十色な部分を注目して欲しいです。
自分自身は、(五輪予選やBC Oneのような大会での)いつものシリアスな緊張というよりは、大会自体が予測不能なので、ワクワク感やそわそわする感じがありますが、インバイト(招待枠)だからといって気負うことなくやりたいです。
TAISUKE「Lords of the Floorは競技ではなく自分をレペゼンし合う大会」
現地シアトルに入ってからは、どんな感じですか?
めちゃくちゃリラックスしてます笑。
昨日の全体ブリーフィングや、若手のB-Boy・B-Girlとも話していた時に感じましたが、Lords of the Floorを知らない世代も出るし、Lords of the Floorが何か分かっていて、あの伝説のイベントに出る!という気持ちの自分たち以上の世代とで、感覚は本当に両極端だなと思いました。
幅広い世代が集まる、かなり貴重な大会になりそうですね!
そうですね。自分の同世代は、EL NINOやLIL Gが同い年ですが、更に上の世代のB-Boy達から、お前らもヤングレジェンドだって言われて、俺らもそういう世代(立ち位置)になったんだなと思いました。
それと、昔は25歳程度がB-Boyのピークと言われていた時代もあったので、そう思うと今の自分の年齢で出来ることや、40代の人たちがまだ踊っているのを見て、複数の世代が歴史を積み重ねることで、B-Boyの寿命も大きく変わって来たなと感じました。
今回、自分の中でのテーマはありますか?
23年越しに復活したものの、次回があるかは分からないし、このメンバーが集まることはかなり貴重なので、この特別な大会を楽しみたいです。
Red Bull Lords of the Floorならではの雰囲気はありますか?
久々に会うレジェンド同士が話し込んでいる場面があって、すごく良いなと思っていますし、BC Oneの会場にはなかなか来ない人もいたりするので、通常のイベントとは感覚が違います。ブラケット(トーナメント表)の左の山は結構レジェンド達も多いので注目の対戦カードが多いですよね。個性が強いHAVIKOROと、シルエットを意識したB-BoyくさいスタイルのSKILL METHODSの1回戦は、全然スタイルが違うので、かなり面白くなると思います。
本戦に向けてコメントをお願いします
やっぱりLords of the Floorは、自分のキャラクターを際立たせられた人が目立つイメージで、だからこそ語り継がれていて、これまでにいろんな人が見て影響を受けた大会だと思います。BC Oneのようにフルセットで頑張って出し合う、というバトルとは対照的に、ムーブが短くても、気持ちがめちゃめちゃ乗っかっている踊りをする人たちが多いと思うので、個性重視で観て欲しいです。競技ではなく、自分をレペゼンし合う大会です。
個人としても、とにかく技を詰め込んで相手を倒す!というよりは、TAISUKEとは?という部分を自分がどう表現するかを見て欲しいです。「TAISUKEといえばあれだよね!あれあれ!」と言ってもらえるように、自分のイントロダクションのような踊りが出来たらと思います。
Red Bull Lords Of The Floor 概要
ルール
トーナメントの勝ち抜き方式を採用。クルーごとに直接対決を行い、5名の審査員が勝者を決定。また対戦の組み合わせは、2001年当時のオリジナルルールと同様、イベント開催日直近の週末に発表される。
スケジュール
Day 1 – 金曜日, 4/5: 予選 + ワークショップ
ブレイキンワークショップ: 1:00-2:30PM PST
OGによる講演会: 3:00-4:30PM PST
予選: 5 PM PST
Day 2: Red Bull Lords Of The Floor 本戦
Red Bull Lords Of The Floor 本戦 @ ワム・シアター: 7:00 PM – 10:30 PM PST
Red Bull Lords Of The Floor 公式アフターパーティー 11:00 PM – 2:00 AM PST
ライブ配信
Red Bull TV
日本時間:2024年4月7日·11:00 JST
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dance世界の頂上決戦が日本人対決となった「オリンピック予選シリーズ 上海大会」日本のAyumiとオランダのLeeが優勝2024.05.21パリ五輪出場をかけた世界最終予選が開幕 7月26日から8月11日にかけて開催されるパリオリンピック2024。そのパリ五輪で新種目となり注目を集めているブレイキン。日本からは、昨年のアジア大会で優勝したShigekixが既に内定を決めている。そのパリ五輪の最終予選に位置付けられている「オリンピック予選シリーズ (OQS)」が中華人民共和国・上海にて2024年5月16日(木)~5月19日(日)の4日間にわたって開催された。パリ五輪への出場権は、男女各16名で各国上限は2枠。現時点では昨年の世界選手権優勝者1枠、各大陸王者の5枠が既に決定済み。そして開催国フランス1枠、国際オリンピック委員会(IOC)などが割り当てるユニバーサリティ2枠はOQS後に確定する。残る7枠は今回の上海と6月にブダペストで行われるOQSでの上位7人に与えられることが決まっている(順位によってポイントが与えられその合計で確定する)。予選大会を通じてOQSの出場資格を得たファイナリストは世界で40名(男女それぞれ)。日本人選手は、この数年間で五輪フォーマットの大会において数多くの好成績を残しており、男女共に五輪出場への期待が高い。 photograph by haru_graphics 女子は世界のTOP4のうち3名が日本人という快挙 ブレイキンは男女共にOQS上海の結果がパリオリンピック出場に大手をかけるだけあり、今大会に照準を合わせてフィジカルやマインドを整えてきた選手も多い。日本人選手は、出場全選手がTOP16へ進出を決めDAY1を終了した。DAY2となる本日は、ラウンドロビンと呼ばれるグループに分かれての総当たり戦でTOP8まで絞られ、その後はノックアウト方式のトーナメントで優勝者が決まる。女子はTOP16のラウンドロビンで全選手がトップ通過を果たし、準々決勝に駒を進めた。TOP8では、RikoがイタリアのAntiに3-0で快勝。Amiは中国のYingziに2-1で勝利、AyumiはフランスのSyssyに2-1で勝利と、なんとベスト4にも日本人女子選手が揃って進出。世界のTOP4のうち3名が日本人という結果になった。TOP4では、RikoとAmiの日本人対決となり、世界で戦うキャリアをRikoよりも数多く持つAmiが3-0で勝利。AyumiもアメリカのLogistxに2-1で勝利し、女子の決勝は日本人対決となった。日本のAmiとAyumiが決勝戦で相対するのは、国内大会だけでなく、世界の頂上決戦も含めて過去に何度も対戦している。オリンピックの最終予選という舞台でも、日本人同士の対決で世界一を争う形となった。最後は0-3でAyumiがAmiに勝利し一つ目の最終予選で優勝を果たした。尚、3位決定戦では、日本のRikoがアメリカのLogistxと対戦し勝利。女子は世界のTOP1、2、3が全て日本人という結果になった。 photograph by haru_graphics Hiro10が日本人男子最高位の3位に輝いた 男子も出場全2名がTOP8へ進出。TOP8では、IssinがオランダのLeeと対決。Issinは自身が得意とするパワームーブを中心に組み立てながらLeeに挑んだが、このバトルではムーブの独創性や音楽性を活かしたLeeのムーブが評価され0-3でIssinが敗れた。その後に登場したもう一人の日本人Bboy、Hiro10はアメリカのGravityを相手に2-1で勝利。国際大会で数多くの実績を持つGravityに、オリンピック最終予選という大一番で勝利してTOP4を決めた。準決勝で、Hiro10は優勝したLeeに0-3で敗れるが、3位決定戦で世界タイトルを数多く持つ韓国のHongtenに勝利し、第3位に輝いた。次回のブダペスト大会へ向けても勢いをつける結果となった。今大会と1ヶ月後に行われるブタペスト大会の合計ポイントで、パリ五輪出場が決まる。女子はTOPを日本人が独占。出場権最大2枠を国内でも争うことが予想される。男子もHiro10とIssinが上位に入り高いポイントを獲得した、残り1枠をどちらが手にするのか?次回大会も要注目である。 photograph by haru_graphics 各競技で協力してTEAM JAPANのサポートを実施 またオリンピック予選シリーズ (OQS) 上海大会では日本人選手たちが最高のコンディションで試合に臨めるように、味の素株式会社「ビクトリープロジェクト」が帯同・サポートしている。本プロジェクト内容については下記の通りだ。 ビクトリープロジェクトは、2003年から味の素株式会社と日本オリンピック委員会(JOC)が共同で実施している選手のコンディショニングサポートプロジェクト。選手の目指す姿や目標に合わせた栄養サポートを提供し、パフォーマンスの最大化と意識改革に貢献している。 特に大会期間中は、「補食」を通じて選手のコンディショニングをサポート。具体的には、エネルギー補給を目的とした「パワーボール」と、カラダのコンディションを維持するためのアミノ酸サプリメント「アミノバイタル」を提供している。 今回のオリンピック予選シリーズ(OQS)では、ブレイキンだけでなく、BMX、スケートボード、クライミングチームにも「パワーボール」と「アミノバイタル」を提供し、全ての競技で選手が最高のコンディションで試合に臨めるよう支援した。選手一人一人のコンディションを詳細に把握し、適切な栄養プランを提案することで、長期間にわたり安定したパフォーマンスを維持できるようサポートしている。
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climb日本の大政涼は14位。「オリンピック予選シリーズ 上海大会」スポーツクライミング スピード種目2024.05.202024年5月18日 中華人民共和国・上海にて2024オリンピック最終予選大会「オリンピック予選シリーズ (OQS)」のスポーツクライミング、スピード種目の決勝が行われた。男子はインドネシアのレオナルド・べドリック、女子は中国のジョウ・ヤーフェイが今大会の優勝を果たした。 男子は、大政涼が14位で予選を通過しトーナメントに進出。安川潤は予選29位となった。女子は林かりん24位、竹内亜衣26位、河上史佳28位、林奈津美29位と、日本人女子は予選止まりとなった。予選を勝ち進んだ大政涼はトーナメント初戦で5秒19と好記録を出すも、インドネシアの強豪キロマル・カティビンに一歩及ばず、今大会は14位に終わった。 写真左からワン、ベドリック、ウーPhoto:OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC 決勝では、男女共に0.1秒差、0.01秒差といった僅差の熱い戦いが多く繰り広げられ、男子はインドネシアのレオナルド・べドリックが、予選一位通過を果たした中国のウー・ペンに0.05秒の僅差で勝利し優勝。女子は中国のジョウ・ヤーフェイがインドネシアのラジア・サルサビラに勝利し、予選2位通過の実力を見せ優勝を果たした。 写真左からラジア、ジョウ、ナタリアPhoto: OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC スポーツクライミングにおいて、東京オリンピック2020では各選手は3つのフォーマットを競い合い、各順位の積が得点となり最終順位が決められた。パリ2024では競技形式が変更され、スピード種目とボルダー&リード複合種目の2種目で競われる。 オリンピック予選シリーズ(OQS)において、国際スポーツクライミング連盟(IFSC)によると、スピード種目では男女各5名が出場枠を獲得できる。今大会は日本人選手の決勝進出が見られず厳しい結果となったが、6月20日~23日に行われるブダペスト大会での日本人の活躍、逆転劇に期待が高まる。 大会結果 【男子】1位:ベドリック・レオナルド(インドネシア)2位:ウー・ペン(中国)3位:ワン・シンシャン(中国)4位:ヤロスラフ・トカチ(ウクライナ)14位:大政 涼 ※予選 [トーナメント進出]29位:安川 潤 ※予選 【女子】1位:ジョウ・ヤーフェイ(中国)2位:ラジア・サルサビラ(インドネシア)3位:ナタリア・カルッカ(ポーランド)4位:ニウ・ディー(中国)24位:林 かりん ※予選26位︰竹内 亜衣 ※予選28位:河上 史佳 ※予選29位:林 奈津美 ※予選 また、オリンピック予選シリーズ (OQS) 上海大会では日本人選手たちが最高のコンディションで試合に臨めるように、味の素株式会社「ビクトリープロジェクト」が日本チーム独自に帯同・サポートしている。本プロジェクト内容については下記の通りだ。 ビクトリープロジェクトについて ビクトリープロジェクトは、2003年から味の素株式会社と日本オリンピック委員会(JOC)が共同で実施している選手のコンディショニングサポートプロジェクト。選手の目指す姿や目標に合わせた栄養サポートを提供し、パフォーマンスの最大化と意識改革に貢献している。 特に大会期間中は、「補食」を通じて選手のコンディショニングをサポート。具体的には、エネルギー補給を目的とした「パワーボール」と、カラダのコンディションを維持するためのアミノ酸サプリメント「アミノバイタル」を提供している。 今回のオリンピック予選シリーズ(OQS)では、ブレイキンだけでなく、BMX、スケートボード、クライミングチームにも「パワーボール」と「アミノバイタル」を提供し、全ての競技で選手が最高のコンディションで試合に臨めるよう支援した。選手一人一人のコンディションを詳細に把握し、適切な栄養プランを提案することで、長期間にわたり安定したパフォーマンスを維持できるようサポートしている。
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bmx日本人最高位は中村輪夢の9位。次回最終戦に望みを懸ける「オリンピック予選シリーズ 上海大会」BMXフリースタイル・パーク種目パリオリンピック最終予選大会「オリンピック予選シリーズ(略称:OQS) 」の1戦目となる上海大会が中国・上海にて2023年5月16日(木)~19日(日)にわたり開催され、競技3日目となる18日(土)にBMXフリースタイル・パーク種目の決勝が行われた。男子はフランスのアントニー・ジャンジャン、女子は中国のスン・シベイが優勝。なお日本人最高位は男子の中村輪夢選手の9位となった。 オリンピック予選も佳境に迫る中、最後の予選大会として開催されるこのOQSでは今回の上海大会と、来月6月に開催されるブダペスト大会の結果を合計したポイントランキングを元に、トップ6の選手個人(ただし国別最大2枠まで)に割り当てられる。 その後、2022年のUCIアーバンサイクリング世界選手権で男女各2枠、2023年のUCI自転車世界選手権で男女各3枠、そしてオリンピック開催国であるフランスが男女各1枠という形で、各過去大会の成績に応じて全大陸に行き渡るように国に割り当てられ、男女ともに計12枠がパリオリンピック出場枠となる仕組みだ。 なお、OQSの2大会の合計結果だけで、計6枠のパリオリンピック代表への切符が国枠関係なくダイレクトに選手たちに与えられることから、極めて独特な緊張感の中でトップ6に残るべく壮絶な戦いが繰り広げられた。 本記事では入賞者3名のライディングと日本人選手たちのパフォーマンスに関してクローズアップする。 女子カテゴリーは中国人選手が全員90ptオーバーという圧倒的な強さを見せた。日本の内藤は惜しくも16位で予選敗退で大会を終える。 女子カテゴリーには各国から選ばれた23名が参加し、決勝は予選を勝ち抜いた12人で行われた。日本からは現全日本チャンピオンの内藤寧々が出場し、東京オリンピック銀メダリストのハンナ・ロバーツ(アメリカ合衆国)や、同金メダリストのシャーロット・ワーシントン(イギリス)など世界トップ選手たちを相手に争った。そして今大会で顕著な結果を残していたのはメダリストや世界チャンピオンたちを上回り全員が90pt台を残した中国人選手だろう。 スン・シベイのライディングPhoto: OIS/Jon Buckle. Handout image supplied by OIS/IOC まずは今大会で95.86ptという超高得点を残して優勝したスン・シベイ。ラン1本目では「ダブルトラックドライバー」や「スイサイドノーハンド to バースピン」をはじめ様々なバラエティのトリックをメイクしていく。一つ一つの丁寧なトリックは高く評価され、92.72ptをマーク。最終出走者となった彼女は暫定2位の状態でラストランを迎え、逆転を目指しコンボトリックを増やしたライディングを見せる。「トリプルトラックドライバー」から「トラックドライバー」のトリックアフタートリックを皮切りに、クオーターでの「ダブルバースピン」や、トランスファー中の「トラックドライバー」などトリックの難易度はさることながら、各セクションを満遍なく使うパーフェクトランで95.86ptをマークし完全優勝を達成した。 スン・ジアキのライディングPhoto: OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC 次は普段の大会であれば十分に優勝できるスコアである93.68ptをマークして、準優勝を収めたスン・ジアキ。彼女もハイエアーの中で「360・テールウィップ」「ダブルテールウィップ」「バックフリップ」などの高難度トリックを次々とメイクしていき93.68ptをマークし暫定1位に。2本目では1位の座を確かなものにするべく1本目のランを上回るクオリティを目指し、途中に「バックフリップ・X-up」をチョイスするも足を着くミスで得点を伸ばせず57.24ptに。1本目の93.68ptのベストスコアとして準優勝となった。 デン・ヤーウェンのライディングPhoto: OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC 最後は91.50ptをマークして3位になったデン・ヤーウェン。昨年のワールドカップ中国大会で優勝した彼女は、1本目では「ダブルトラックドライバー」をはじめ、「ダブルテールウィップ」や「ダブルバースピン」など完成度の高いライディングで91.50ptをマークした。更にスコアアップを目指すべく、2本目ではファーストトリックとして「トリプルトラックドライバー」にトライするもハンドルキャッチに失敗して転倒しランを中止とする判断。ただラン1本目のスコアで順位を守り切り、3位入賞を果たした。 内藤寧々のライディング©︎Naoki Gaman : Japan Cycling Federation 一方で内藤は1本目で「360」や「X-up ワンフット to キャンキャン」そしてクオーターでの「テールウィップ」などトリックを次々メイクし51.10pt、そして2本目では1本目をブラッシュアップしたライディングを見せるも51.58ptに。2本のランの平均点が最終スコアとして扱われる今までと違うフォーマットで、最終スコアは51.34ptとすると16位で決勝進出に必要な上位12位の座を逃した。 女子カテゴリーにおいては、同じアジア大陸という括りで言うと今後も日本の1番の強敵であり続ける中国。特に現在は東京オリンピック銅メダリストでありベネズエラの現役トップライダーのダニエル・デアーズがコーチとして参画していることもここ数年の競技力の急成長に繋がっているだろう。今や世界最強国と言っても過言じゃないこの強豪国を相手にどう日本が立ち向かうのかも注目だ。 男子カテゴリーは各選手が苦戦を強いられる中、フランスのアンソニー・ジャンジャンが勝ち越す。日本人最高位は中村の9位。溝垣は15位で惜しくも予選敗退。 男子カテゴリーでは、参加選手24名の中から前日の予選を勝ち上がった上位12名にてよって争われた。今大会に日本からは中村輪夢と溝垣丈司を出場し、中村が決勝進出を果たし、世界ランク3位で最近絶好調のアントニー・ジャンジャン(フランス)や、東京オリンピック金メダリストのローガン・マーティン(オーストラリア)、現世界チャンピオンのキーラン・ライリー(イギリス)など世界のトップ選手たちと表彰台を争う熾烈な戦いとなった。 アントニー・ジャンジャンのライディングPhoto: OIS/Bob Martin. Handout image supplied by OIS/IOC そんな戦いで見事優勝を収めたのは1週間前のFISE Montpellierの覇者であるアントニー・ジャンジャン。今年乗りに乗っている彼はラン1本目から、ハイスピードでライディングしながら、滞空時間の長いエアーの中に「バックフリップ・トリプルテールウィップ」、「ダブルバックフリップ」「フレア・テールウィップ」など超高難度のトリックを詰め込みフルメイクするライディングを見せ、93.54ptと大きく後続を引き離し暫定1位に躍り出る。ラン2本目ではさらにリードを伸ばすため1本目の内容に加えて様々なバラエティのトリックを色んなセクションで行うも87.82ptをマーク。1本目を上回ることはできなかったがその後も93.54ptを超える選手はいなかったため表彰台の頂の座をもぎ取った。 ローガン・マーティンのライディングPhoto: OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC また優勝したジャンジャンに迫る90pt台をマークして準優勝したのはローガン・マーティン。ラン1本目では「コーク720・ダブルバースピン」を皮切りに「クアッドテールウィップ」や「フロントフリップ・タックノーハンド」など超高難度トリックをメイクしていくも、終盤残り10秒を前にクオーターでの「フレア・テールウィップ」でスリップダウンし得点を伸ばしきれず63.40ptとする。2本目ではなんとか1位にジャンプアップするべく、1本目のルーティンのミスをしっかりカバーし、最後はランプでの「900」も決め切り92.65ptをマークした。惜しくも優勝には一歩手が届かなかったがしっかり次に繋げる好成績を残して見せた。 キーラン・ライリーのライディングPhoto: OIS/Bob Martin. Handout image supplied by OIS/IOC そして続いて3位入賞を果たしたのは現世界チャンピオンのキーラン・ライリー。ラン1本目はダイナミックな「1080」で始めると「フロントフリップ・ノーハンダー」、「720・バースピン」など豪快かつ高難度なトリックを数々メイクし89.28ptをマーク。2本目では暫定2位から優勝争いに食い込むため1本目のランを改善するライディングをするも途中の「720・バースピン」で足がペダルから外れてしまいランを中断しスコアを28.54ptとする。しかしその後も1本目の89.28ptのスコアで表彰台の座を獲得した。 中村輪夢のライディング©︎Naoki Gaman : Japan Cycling Federation 世界ランキング4位の中村は前日の予選を8位で通過し、決勝には1組目5番目で登場。1本目のランでは「バックフリップ・バースピン・バーバック」をはじめ、「720・ダブルバースピン」や「フレア・ルックバック」などメイクするもポイントは84.00ptに。表彰台を目指すには90pt台が必要な中、2本目は攻めに出て新技「バックフリップ・バースピン・バーバック to ターンダウン」をメイクしたが、その次の「360・トリプルバースピン」のようなトリックで転倒してしまいランを中断したことで得点を伸ばせず、1本目の得点が採用されて9位で大会を終えた。 溝垣丈司のライディング©︎Naoki Gaman : Japan Cycling Federation なお溝垣はラン1本目は「360・ダブルテールウィップ to トボガン」や「360・ダブルバースピン to ワンハンド X-up」、「トリプルトラックドライバー」など良い流れで進めていき最後「180・フェイキー」でまとめると77.80ptというスコアに。ラン2本目では1本目のランをブラッシュアップし、クオーターでは「トリプルバースピン」そして最後は「180・トボガン to フェイキー」 でランをまとめてスコアを81.36ptまで伸ばした。2本のランの平均点が最終スコアとなるため79.58ptをマークすると全体15位で内藤同様に予選敗退となった。 今大会では中村輪夢をはじめ、出場した日本人選手が世界トップ選手を相手に厳しい戦いを強いられた一戦となった。この時点で2大会の合計の成績でトップ6に残るのは極めて難しい展開となっているが、最終戦のブダペスト大会で日本人選手たちが活躍する姿を期待したい。 決勝進出選手コメント 中村輪夢選手 ©︎Japan Cycling Federation 中村 輪夢 選手(男子エリートクラス) *Olympics.comのインタビューより抜粋引用 「自分のやりたいことができなかったので悔しいです。やってきたことで今回出せたこともありましたが出せなかったこともあるので、出せなかったことをもっと追求して次に向けていきたいと思います。ブダペスト大会が(オリンピック出場のための)最後の大会になるので、次こそよい走りをしてパリに向かうことができればと思います。ライブを見てくださったみなさん、応援ありがとうございます。今回は不甲斐ない結果になりましたが、次はまた頑張りますので、ぜひ応援をよろしくお願いします。」 大会結果 左からマーティン、ジャンジャン、ライリーの順Photo: OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC <男子エリート>優勝: アントニー・ジャンジャン (フランス) / 93.54pt準優勝: ローガン・マーティン (オーストラリア) / 92.65pt第3位: キーラン・ライリー (イギリス) / 89.28pt10位: 中村 輪夢 (ナカムラ・リム) / 84.00pt15位: 溝垣 丈司 (ミゾガキ・ジョージ) ※予選順位 左からヤーウェン、シベイ、ジアキの順Photo: OIS/Bob Martin. Handout image supplied by OIS/IOC <女子エリート>優勝: スン・シベイ (中国) / 95.86pt準優勝: スン・ジアキ (中国) / 93.68pt第3位: デン・ヤーウェン (中国) / 91.50pt16位: 内藤 寧々 (ナイトウ・ネネ) ※予選順位 またオリンピック予選シリーズ (OQS) 上海大会では日本人選手たちが最高のコンディションで試合に臨めるように、味の素株式会社「ビクトリープロジェクト」が日本チーム独自に帯同・サポートしている。本プロジェクト内容については下記の通りだ。 ビクトリープロジェクトについて ビクトリープロジェクトは、2003年から味の素株式会社と日本オリンピック委員会(JOC)が共同で実施している選手のコンディショニングサポートプロジェクト。選手の目指す姿や目標に合わせた栄養サポートを提供し、パフォーマンスの最大化と意識改革に貢献しています。 特に大会期間中は、「補食」を通じて選手のコンディショニングをサポート。具体的には、エネルギー補給を目的とした「パワーボール」と、カラダのコンディションを維持するためのアミノ酸サプリメント「アミノバイタル」を提供しています。 今回のオリンピック予選シリーズ(OQS)では、ブレイキンだけでなく、BMX、スケートボード、クライミングチームにも「パワーボール」と「アミノバイタル」を提供し、全ての競技で選手が最高のコンディションで試合に臨めるよう支援しました。選手一人一人のコンディションを詳細に把握し、適切な栄養プランを提案することで、長期間にわたり安定したパフォーマンスを維持できるようサポートしています。
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skate最終予選にふさわしい白熱した予選〜準決勝を勝ち抜いた「オリンピック予選シリーズ 上海大会」の日本人決勝進出者を紹介2024.05.192024年5月16日(木)~5月19日(日)の4日間にわたり、中華人民共和国・上海にて開催中の「スケートボード」、「スポーツクライミング」、「BMXフリースタイル」、「ブレイキン」4競技のパリ2024オリンピック最終予選大会「オリンピック予選シリーズ (OQS)」の第1戦だが、ブレイキンを除く各競技の決勝進出者が確定した。 これまで約2年間の中で行われてきたオリンピック予選大会。その中でも出場枠獲得のために極めて重要な2戦となるのが本シリーズ。競技によってはこの2大会だけで今までの予選大会の成績を覆し、パリオリンピック代表に返り咲くチャンスが十二分にあることから、各国の代表候補選手にとって外せない大会であり、プレッシャーもある中、並々ならぬ思いで挑んでいる様子がうかがえた予選~準決勝となった。 なおそんなプレッシャーもあってか、予選からオリンピック出場有力選手が惜しくも敗退するなど各競技にて波乱の展開となっている。本記事ではそんなハイレベルの戦いを勝ち抜き決勝へ進出した日本人選手たちの一覧と予選~準決勝のハイライトを紹介する。 各競技日本人決勝進出者 (*ブレイキンは19日のも予選あり) スケートボード・ストリート 赤間凛音のライディングPhoto: OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC 決勝進出者・男子ストリート:根附海龍、小野寺吟雲、佐々木音憧・女子ストリート:赤間凛音、中山楓奈、吉沢恋 大会ハイライト 男子は東京オリンピック金メダリストの堀米雄斗が17位で予選敗退となる波乱の展開の中、準決勝も厳しい戦いとなった。ベストトリック4本目を失敗した時点で青木勇貴斗の準決勝敗退が決まった一方で、ベストトリックラスト1本を前に根附海龍が決勝進出ラインギリギリの8位、白井空良が13位という展開に。プレッシャーと会場内の風の影響も相まってか白井がラストトリックを決めきれず決勝進出を逃し、根附もラストトリックを失敗してしまうもなんとか順位をキープして8位通過という形になった。そしてそんな中で安定したスコアで決勝進出を果たしたのは小野寺吟雲、佐々木音憧。この状況から日本人選手内での出場枠争いも決勝の結果次第でさらに激化することが想定される。 女子準決勝は、優勝候補の一角であった織田夢海が惜しくも予選敗退した中で迎えたが、最後までどうなるか分からないハイレベルな戦いに。東京オリンピック金メダリスト西矢椛はランでミスが目立ち、スコアを伸ばせなかったことが敗因で、攻めのベストトリックでハイスコア叩き出すも、やはりランが足を引っ張り準決勝敗退という展開。同じく伊藤美優もベストトリックでは自分の納得いくトリックを決め切り笑顔を見せていたが全体のスコアで一歩足りず決勝進出とはならなかった。その一方で周りの選手がミスを重ねる中、赤間凛音は終始冷静に高難度トリックを仕留めていき2位で決勝進出。続いて吉沢恋と中山楓奈はランで安定した80ptをマークしたことでベストトリックで多少のミスはあったものしっかりスコアを積み上げ、笑顔で決勝へ駒を進めた。 スケートボード・パーク 長谷川瑞穂のライディングphotograph by haru_graphics 決勝進出者・女子パーク:開心那、四十住さくら、長谷川瑞穂 大会ハイライト 女子準決勝は現在世界ランキング2位で現アジアチャンピオンの草木ひなのが、9位で通過ライン8位へ僅か及ばず準決勝敗退という展開となる中で、素晴らしいライディングを見せたのが準決勝1位通過を果たした日本人選手最年少の長谷川瑞穂。現時点では世界ランキング17位だが、今大会の結果によっては次回のブダペスト大会でも良い結果を続けて残せれば大逆転して代表枠を獲得する可能性もゼロでは無くなってきた。そして安定したライディングを3本通してまとめた開心那が2位通過。ライディング的にも決勝で勝ちにいくトリック等を準備しているような様子が伺える。そして同じくこのままで終わるはずがないのが5位通過の四十住さくら。2本目と3本目ではミスがあり、どこかまだ本調子でなさそうな雰囲気もある彼女だが決勝では強さを見せてくれるだろう。 男子準決勝はトップ選手たちでもフルメイクするのに苦戦するほど攻めるライディングを必要とされる展開に。そんな中で永原悠路がフルメイクすれば決勝進出も叶うようなコースを大きく使ったハイスピードの滑りを見せるが惜しくも途中で失敗しスコアを伸ばせず望みをブダぺスト大会に繋げる形となった。 スポーツクライミング 野中生萌のパフォーマンスPhoto: OIS/Kieran Cleeves. Handout image supplied by OIS/IOC 決勝進出者・女子ボルダー&リード:野中生萌、伊藤ふたば 大会ハイライト 女子ボルダー&リード種目にて、女子は東京オリンピックにてスポーツクライミング複合競技で総合2位となった野中生萌が予選を1位通過、念願のオリンピック出場に燃える伊藤ふたばも4位通過と好調の滑り出しを果たす。続く準決勝では野中が3位、伊藤が5位をマークしボルダーを得意とする日本人2名が決勝進出を果たした。一方の男子は楢崎智亜と安楽宙斗で日本の最大出場人数2枠を満たしているため、本シリーズには出場しない形に。明日を決勝に控える伊藤、野中の今後の活躍に期待が高まる。 スピード種目にて男子は、予選にて大政涼が14位で予選を通過したものの、安川潤は29位で予選敗退。女子は林かりん24位、竹内亜衣26位、河上史佳28位、林奈津美29位となり、日本人女子は全員予選敗退。予選を勝ち進んだ大政涼も準々決勝でインドネシアのキロマル・カティビンに敗退した。今大会は日本人選手の決勝進出が見られず厳しい結果となったが、ブダペスト大会での日本人の活躍、逆転劇に期待したい。 BMXフリースタイル 中村輪夢のライディングPhoto: OIS/Bob Martin. Handout image supplied by OIS/IOC 決勝進出者・男子パーク:中村輪夢 (決勝9位) 大会ハイライト 男女共に各選手にとって難しい戦いが繰り広げられた本大会。予選では2本のランの平均点が最終スコアとして扱われる今までと違うフォーマットになったこともあり、上手くまとめきれなかった溝垣丈司と内藤寧々が予選敗退となる中で、中村輪夢が決勝進出。本日行われた決勝では1本目で中村は「720・ダブルバースピン」や「バックフリップ・ダブルバースピン」などを決めるも84.00ptとスコアを伸ばしきれない中、さらなるスコアアップを目指した2本目ではセカンドトリックである「360・トリプルバースピン」で失敗。惜しくも自分のベストパフォーマンスを出し切ることはできず決勝9位で大会を終えた。 ブレイキン Bboy Hiro10のパフォーマンスPhoto: OIS/Jon Buckle. Handout image supplied by OIS/IOC 大会出場者・Bboy:Issin (菱川一心)、Hiro10 (大能寛飛)・Bgirl:Ayumi (福島あゆみ)、Ami (湯浅亜実)、Riko (津波古梨心) 大会ハイライト ブレイキンは男女共にOQS上海の結果がパリオリンピック出場に大手をかけるだけあり、予選のラウンドロビーから各国の猛者が集った。総勢男女40名ずつの計80名が出場する中、日本人の出場選手は男子がHiro10、Issinの2名、女子はAyumi、Ami、Rikoの3名が出場した。 Bgirl Amiのパフォーマンスphotograph by haru_graphics ラウンドロビー形式の予選は全員難なく突破し、続く1on1のバトル形式では、女子が初戦からAmiが勢いをつけFURIA(ESP)相手に2-0で快勝。続く2戦目に現れたAyumiは流れるように続く美しいムーヴを魅せKILLA KIM(UKR)を2-0で下した。間髪入れず3戦目にRikoが登場し日本のBGIRL勢の快進撃は止まらない。力強くキレのあるムーヴは対する韓国のSTARRY(KOR)のオリジナリティ溢れるムーヴに引けを取らず2-0で快勝した。日本女子勢は全3選手共に明日19日(日)に行われるベスト16に出場を決めた。続いて男子は、1on1バトル形式の予選2戦目にHiro10が登場。回転数が多い見事な技とフリーズが会場を盛り上げ2-0快勝。残る後半戦にISSINが登場しSHEKU(GBR)と対戦。Issinは自身の得意技を温存し2-0で快勝。男子も出場全選手が明日の試合に駒を進めた。全戦を通じ日本勢のレベルの高さを体感することになり、いよいよ明日は世界王者が決まる。明日の試合は決勝戦まで益々目が離せない。 今後の大会スケジュール 現地時間 (日本時間は+1時間)*なおBMXパーク、スポーツクライミング・スピード競技は18日に全プログラムが終了 スケートボード -5月19日(日) 11:00~ スケートボード女子パーク 決勝 (開心那、四十住さくら、長谷川瑞穂)12:45~ スケートボード男子ストリート 決勝 (根附海龍、小野寺吟雲、佐々木音憧)16:00~ スケートボード男子パーク 決勝 (日本人出場者無し)17:30~ スケートボード女子ストリート 決勝 (赤間凛音、中山楓奈、吉沢恋) スポーツクライミング -5月19日(日) 11:00~ スポーツクライミング男子ボルダー&リード ボルダー決勝 (日本人出場者無し)13:05~ スポーツクライミング男子ボルダー&リード リード決勝 (日本人出場者無し)16:25~ スポーツクライミング女子ボルダー&リード ボルダー決勝 (野中生萌、伊藤ふたば)18:30~ スポーツクライミング女子ボルダー&リード リード決勝(野中生萌、伊藤ふたば) ブレイキン -5月19日(日) 11:00~ ブレイキンBgirl ラウンドロビン (グループステージ)14:45~ ブレイキンBboy ラウンドロビン (グループステージ) 18:30~ ブレイキンBgirl 準々決勝19:00~ ブレイキンBboy 準々決勝19:30~ ブレイキンBgirl 準決勝19:45~ ブレイキンBboy 準決勝20:00~ ブレイキンBgirl 決勝20:10~ ブレイキンBboy 決勝 決勝戦はオリンピックチャンネルで視聴しよう オリンピック予選シリーズ (OQS) 上海大会の戦いの模様はOlympics.comのオリンピックチャンネルで配信中。また随時最新情報も同ウェブサイトから取得可能。なおパリオリンピック公式アプリをダウンロードするとスマホやタブレットでライブ配信と大会速報にアクセスできるので是非チェックして欲しい。
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skateCARIUMA(カリウマ)とは?2024.05.17「CARIUMA(カリウマ)」は、あなたのために、そして地球に優しいシューズを作ります。 サーフィンとスケートボードは私たちのアイデンティティの重要な一部であり、私たちのスケートチームとサーフチームは、より良い世界を創造することにコミットするアスリートの集合体です。 私たちはこれまでに250万本以上の木を植えてきました。私たちの活動に参加しませんか。 https://youtu.be/9UmLRrcRXjk CARIUMA(カリウマ)とは? ブラジルをルーツに2018年にスタートした「CARIUMA」は地球環境に配慮した素材など様々な『サステナブル』をコンセプトに掲げるスニーカー、アパレル、アクセサリーを継承するブランドです 。スケートボード、サーフィンなどのカルチャーに刺激された我々のスニーカーは耐久性、究極の快適性、可能な限り最高のグリップ力のために設計され時代を超越したシルエットを纏っています。 地球を育むことは、「CARIUMA」にとって非常に大切な目的です。そのため、私たちは、絶滅の危機に瀕している熱帯雨林が生息する創設者の故郷であるブラジルで独自の森林再生プログラムを開始することにしました。サステナブルなスニーカーを一足購入するごとに、ブラジルの熱帯雨林に2本の木を植えて、これらの自然生息地の回復と保全に直接貢献しています。 Our incredible skate team: Luan Oliveira, Gustavo Ribeiro, Le'andre Sanders, Roos Zwetsloot, Kelvin Hoefler and more. Our Surf team: Gerry Lopez, Kelia Moniz, Filipe Toledo, Italo Ferreira, Laura Enever and more.