次世代サーファーたちが集結!2025年ISA World Junior Championship日本代表選手が決定

2025.05.04
足立 海世 photo by Satoshi Kawano
text by 水野 亜彩子 / Asako Mizuno

2025年4月24日から27日までの4日間、神奈川県藤沢市・鵠沼海岸で「NSA第33回ジュニアオープン選手権」が開催された。
カテゴリーは年齢別に分かれ、男子はSMキッズ、SMボーイズ、SMジュニア、SMジュニアメン、女子はSWキッズ、SWガールズ、SWジュニア、SWジュニアウィメンの8クラスで競われた。
さらに今回は特別開催として、プッシュクラスも実施された。

Photo by yoge

今回、SMボーイズ、SMジュニア、SWガールズ、SWジュニアの各クラスは、2025 ISA World Junior Championship日本代表選考を兼ねて行われ、リパチャージが設けられる特別なシステムで実施された。
また、18歳以下の選手についてはプロ選手の出場も認められた。
そして、試合終了後には、2025 ISA World Junior Championshipの日本代表選手も発表された。

試合はAポイントとBポイントに分かれて進行した。

大会初日は胸〜肩サイズの波が押し寄せていたが、日を追うごとにサイズが徐々にダウン。大会3日目には厳しいコンディションとなった。
Aポイントでは、潮の干潮時に一時試合を中断し、波のコンディションが上向くのを待つ場面もあったが、試合期間を通じて、波のコンディションにかかわらず選手たちの素晴らしいライディングが繰り広げられた。

SWキッズ優勝は石田 海夏

石田 海夏 Photo by Satoshi Kawano

決勝は、石田 海夏山本 璃々宗政 優実大江 こなみの4名による戦いとなった。
山本 璃々が試合開始直後に6.00ポイントをマークし、好スタートを切ったが、石田 海夏が徐々にリズムを上げ、5本目にバックアップとなる5.50ポイント、さらに6本目にはハイスコアとなる6.00ポイントを記録。
難しいコンディションの中でも、2本を揃え、見事優勝を果たした。

Photo by Satoshi Kawano

SWジュニアウィメンズは菅谷 帆那が逆転優勝

菅谷 帆那 Photo by Satoshi Kawano

SWジュニアウィメンの決勝は、菅谷 帆那原田 葵原田 紫成瀬 まあれ能 恋菜の5名によるヒートで行われた。
潮が引き、難しいコンディションの中、各選手が攻めあぐねる時間帯が続いた。
試合終盤、5位のポジションだった菅谷 帆那が6.00ポイントをスコアし、見事な大逆転に成功。そのまま逃げ切り、菅谷 帆那が優勝を果たした。

SMキッズ優勝は飯田 夕惺

飯田 夕惺 Photo by Satoshi Kawano

SMキッズクラスの決勝は、飯田 夕惺浦山 裡央林 虎ノ助中村 勇晴によるファイナルヒートとなった。
各選手は、積極的に波に乗ってリズムを作る戦略で決勝に臨み、7本以上のライディングを重ねた。その中で林 虎ノ助が、5.00ポイント台を2本揃えてリード。しかし、飯田 夕惺が5本目にこのヒートのハイエストとなる5.75ポイントをスコアして逆転。そのまま試合は終了し、飯田 夕惺が見事優勝を飾った。

攻め続けた大住 唯斗がSMジュニアメン優勝

大住 唯斗 Photo by Satoshi Kawano

SMジュニアメンの決勝は、大住 唯斗西野 龍成薮内 大河都築 然の4名によって争われた。
この頃から風が強まり、海面は乱れた状態に。しかし、海面にできたコブをうまく利用して演技を見せる選手も増えてきた。
ファイナルでは各選手が波に乗ってリズムを作る戦略を選び、積極的にライディング。その中でも、最も波に乗り、マキシマムの10本を試合終了間際に乗り終えた大住 唯斗が、見事優勝を果たした。

SWガールズは草深 心虹が優勝

Photo by Satoshi Kawano

SWガールズの決勝は、草深 心虹森 舞果行廣 唯波荻上 美蘭の4名による戦いとなった。
1本目から3.25ポイントをスコアしてリズムをつかんだ草深 心虹は、4本目に4.00ポイントをマークしてハイスコアを更新。行廣 唯波も5.25ポイントと、このヒートのハイエストスコアを出してトップに立ち、森 舞果も4.00ポイントをスコアして追い上げた。しかし後半、草深 心虹が5.00ポイントをマークし、2本を揃えて見事そのまま逃げ切り、優勝を決めた。

草深心虹 Photo by Satoshi Kawano

SWジュニアは池田 美来が怪我復帰戦で見事優勝

池田 美来 Photo by Satoshi Kawano

SWジュニアの決勝は、池田 美来登坂 祐妃平井 こいまり松山 黎音の4名による戦いとなった。
各選手が積極的に波に乗る戦法でヒートが進む中、松山 黎音がじっくりと波を待ち、2本目で6.00ポイントをスコア。一方、池田 美来、登坂 祐妃、平井 こいまりはリズムを作りながら果敢に波を攻めた。終盤に平井 こいまりが5.65ポイントをスコアし、4位から2位に浮上する。その後、池田 美来はライト方向の波をつかみ、8.00ポイントをスコア。これが決定打となり、肩の手術からの復帰後初となる試合で圧倒的な強さを見せつけ、見事優勝を飾った。

Photo by Satoshi Kawano

SMボーイズは髙井 汰朗が優勝

高井 汰朗 Photo by Satoshi Kawano

SMボーイズの決勝は、髙井 汰朗和氣 堆人佐藤 頼斗都築 成海の4名によって争われた。
オープニングウェーブで佐藤 頼斗がインターフェアという痛恨のミス。しかし、その後すぐに6.10ポイント、さらに6.40ポイントとハイスコアを重ねた。髙井 汰朗は開始5分で5.90ポイントをスコア。和氣 堆人もエアリバースを成功させ、5.25ポイントをスコア。終盤、高井 汰朗が7.50ポイントをマークし、このヒートのハイエストスコアを塗り替えてトップに躍り出る。
そのまま試合は終了し、見事、高井 汰朗が優勝に輝いた。

佐藤 頼斗 Photo by Satoshi Kawano

高井 汰朗 Photo by Satoshi Kawano

SMジュニアは足立 海世がリパチャージから勝ち上がり優勝

足立 海世 Photo by Satoshi Kawano

SMジュニアの決勝は、足立 海世岡野 漣山本 來夢久保池 大和の4名によって行われた。
エンドセクションでエアリバースを組み込んだライディングを見せた足立 海世が7.75ポイントをスコア。その後、岡野 漣がすかさず6.25ポイントを出して対抗した。一方、山本 來夢と久保池 大和は、コンビネーションを含む波を見つけるのに苦戦する場面が見られた。後半、足立 海世は5.05ポイントをスコアし、バックアップを伸ばしてリードを固める。
そのまま試合は終了し、リパチャージから見事優勝を果たした。

足立 海世 Photo by Satoshi Kawano

岡野 漣 Photo by Satoshi Kawano

2025年ISA World Junior Championship日本代表決定

Photo by Satoshi Kawano

今大会は、2025年ISA World Junior Championship日本代表の2枠目を決める重要な1戦となった。
日本代表として出場できる人数は、U18 Boys、U16 Girls、U16 Boys、U16 Girls各3名。
1枠目は、ISA World Junior Championshipの対象となる各年代のクラスにおいて、2024年NSAランキング1位の選手が選ばれる。
U18 Boysは小野 里弦、U18 Girlsは高橋 結奈、U16 Girlsは馬場 心が既に決まっている。
U16 Boysのみ、昨年のNSAボーイズクラスランキング1位は足立 海世だったが、今年からU18に進むため、1枠目はまだ決まっていない。
2枠目は今大会の第33回ジュニアオープン選手権の結果と、3月に行われた鴨川選考合宿の総合成績で選ばれる。昨年までは、ジュニアオープン選手権大会で優勝すればISA World Junior Championship日本代表の出場権が得られたが、今年から選考基準が変更された。
残りの3枠目は推薦枠となり、ISA国際大会、アジア選手権、その他国際・国内大会の成績から決定される。
大会終了後、2025年ISA World Junior Championship日本代表選手が全員発表された。
開催国はまだ発表がないが、日本の若手選手たちが世界舞台で活躍する姿に、期待が高まる。

2025年ISA World Junior Championship日本代表選手

《U18 Boys》
小野 里弦 (2024年SM ジュニアランキング1位)
足立 海世(2025年ジュニアオープンSM ジュニアの成績と鴨川強化合宿の総合)
岡野 漣(推薦枠)
山本 來夢(補欠)

《U18 Girls》
高橋 結奈 (2024年SW ジュニアランキング1位)
池田 美来 (2025年ジュニアオープンSWジュニアの成績と鴨川強化合宿との総合)
松野 杏莉 (推薦枠)
松山 黎音 (補欠)

《U16 Boys》
髙井 汰朗 (2025年ジュニアオープンSM ボーイズの成績と鴨川強化合宿との総合)
佐藤 頼斗 (推薦枠)
松野 太郎 (推薦枠)
和氣 堆人 (補欠)

《U16 Girls》
馬場 心 (2024年のNSAランキング1位)
草深 心虹 (2025年ジュニアオープンSWガールズの成績と鴨川強化合宿との総合)
石井 有紗 (推薦枠)
高橋 花音 (補欠)

NSA第33回ジュニアオープン選手権大会結果

Photo by Satoshi Kawano

《SMキッズ》
優勝:飯田 夕惺
2位:林 虎ノ助
3位:浦山 裡央
4位:中村 勇晴

Photo by Satoshi Kawano

《SMボーイズ》
優勝:髙井 汰朗
2位:和氣 堆人
3位:佐藤 頼斗
4位:都築 成海

Photo by Satoshi Kawano

《SMジュニア》
優勝:足立 海世
2位:岡野 漣
3位: 山本 來夢
4位:久保池 大和

Photo by Satoshi Kawano

《SMジュニアメン》
優勝:大住 唯斗
2位:西野 龍成
3位:都築 然
4位:薮内 大河

Photo by Satoshi Kawano

《SWキッズ》
優勝:石田 海夏
2位:山本 璃々
3位:宗政 優実
4位:大江 こなみ

Photo by Satoshi Kawano

《SWガールズ》
優勝:草深 心虹
2位:行廣 唯波
3位:森 舞果
4位:荻上 美蘭

Photo by Satoshi Kawano

《SWジュニア》
優勝:池田 美来
2位:松山 黎音
3位:平井 こいまり
4位:登坂 祐妃

Photo by Satoshi Kawano

《SWジュニアウィメン》
優勝:菅谷 帆那
2位:原田 葵
3位:原田 紫
4位:成瀬 まあれ
5位:能 恋菜

Photo by Satoshi Kawano

《プッシュクラスU8》
優勝:石塚 夏偉
2位:飯作 旺介
3位:古川 虎太郎
4位:関谷 新

Photo by Satoshi Kawano

《プッシュクラスU10》
優勝:田中 瑠璃
2位:相馬 英玲愛
3位:齋藤 梢真

池田 美来 Photo by Satoshi Kawano

ベストライディング賞:池田 美来

山本 璃々 Photo by Satoshi Kawano

敢闘賞:山本 璃々

競技種目詳細

ジュニアオープンクラス
<ショートボード>
男子
・SMキッズクラス      (2025年度NSA登録がSMキッズクラスの方)
・SMボーイズクラス    (2025年度NSA登録がSMボーイズクラスの方)
・SMジュニアクラス    (2025年度NSA登録がSMジュニアクラスの方)
・SMジュニアメンクラス (2025年度NSA登録がSMジュニアメンクラスの方)女子
・SWキッズクラス  (2025年度NSA登録がSWキッズクラスの方)
・SWガールズクラス    (2025年度NSA登録がSWガールズクラスの方)・SWジュニアクラス (2025年度NSA登録がSWジュニアクラスの方)・SWジュニアウィメンクラス (2025年度NSA登録がSWジュニアウィメンクラスの方)

 <特別開催クラス>
男女混合
・プッシュクラス・・・波に乗るのに、補助が必要なレベル
(基本的には学校等の休みの土日開催予定)
・未就学児クラス       20名
・小学校1・2年生クラス   20名
・小学校3・4年生クラス   20名
・小学校5・6年生クラス   20名
・中学生クラス    20名

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FINEPLAY編集部
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