今年、大阪万博で世界から注目と多くの観光客が集まっているここ大阪で、日本では4回目のX Gamesとなった「X Games Osaka 2025」が京セラドーム大阪にて2025年6月20日(金)~22日(日)に開催され、スケートボード競技からは「パーク」、「ストリート」、「バート」、「バート・ベストトリック」の4種目が行われた。なおスケートボード競技における日本人最高位として男子ストリートで根附海龍選手が自身初のX Games金メダルを獲得した。
世界最高レベルの選手たちを大勢有し、今では世界からスケートボード最強国と知られる日本から、今大会にはオリンピックや世界大会で結果を残すトップ選手たちが出場。同じく世界最高峰の豪華海外招待選手たちを相手にX Gamesの歴史に新たな1ページを刻む快挙も生まれるほど熾烈な戦いが繰り広げられた。
「X Games Osaka 2025」の会場は大阪市の中心地にある京セラドーム大阪。交通の利便性も相まって関西地域の各方面からのアクセスも良く、会場内は屋内で天候に左右されず、かつ今回のコースもスタンドとアリーナ共に観戦しやすい配置となったことから観客は今まで以上に臨場感を感じながら、目の前で繰り広げられる世界最高峰のトップアスリートのパフォーマンスを観戦。その熱気は大きな会場を包み込み終始大盛り上がりであった。
そして毎年注目集まるのが、日本らしさが詰まったオリジナリティあふれるコースレイアウト。パークコースでは都会のど真ん中をイメージしたコースに様々なセクションの数々が、そしてストリートコースでは大阪の人気観光地の「道頓堀」をモチーフにしたコースの中に大小様々なセクションが設置された。この普段の国際大会とはコースの形状も雰囲気も異なるX Gamesならではの環境下、いつもより短い練習時間の中で自分たちのライディングをプラクティスでまとめる技術も求められた。
本記事では各種目の入賞者にフォーカスした大会レポートとしてご紹介。
ストリート種目は根附海龍が昨年のリベンジを果たし、自身初X Games金メダルを獲得!

©Jason Halayko/X Games
女子ストリート

大会初日に行われた女子ストリートは、優勝候補の一角であった赤間凛音が怪我のリハビリ中のため出場を見送ったことでリザーバーの松本雪聖が出場を決め、吉沢恋、中山楓奈、織田夢海、伊藤美優、西矢椛の日本人選手勢6名に加えて、アメリカ合衆国のペイジ・ハイン、そしてオーストラリアの英雄クロエ・コベルの8名により争われた。
X Gamesの新フォーマットであるプレイオフを勝ち上がった4名が決勝で争う形になり、決勝へ勝ち上がったのはクロエ・コベル、伊藤美優、吉沢恋、松本雪聖。プレイオフと同様に決勝でも45秒間のランを2本走行し、その中で最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。
まず、スピードあるライディングの中に様々なトリックを軽々とメイクしてきた弱冠13歳の松本雪聖はレールでの「キックフリップフロントサイドボードスライド」やクオーターでの「ブラント to フェイキー」、さらには「ハーフキャブフロントサイド180」などを次々とメイク。ラストは「キックフリップバックサイドリップスライド」までフルメイクしラン1本目で77.00ptをマーク。そのまま3位の座を守り切り今回は見事銅メダルを獲得した。
「X Games Ventura 2024」にて初出場で初のX Games 女王に輝き、昨年の「X Games Chiba 2024」で銀メダルを獲得している伊藤美優はハンドレールでの「フロントサイドフィーブルグラインド」でランをスタートすると、クオーターパイプでの「バックサイドブラント」や、彼女の代名詞トリックの一つでもある「ハードフリップ」を決めるなど安定したライディングの中に見られるパワーとフローを合わせたラインで1本目からフルメイク。2本目以降ではスコアアップできず銀メダルとなったものの、これで今まで出場してきたX Gamesでは全てメダルを獲得しているという功績を示した。
いつも練習からいち早くパークの特性を把握して、自身のラインを完成させている様子がうかがえるオーストラリアのクロエ・コベルは、まずX Gamesサインで「バックサイドクルックドグラインド」を決めてランをスタートすると、ヒップ越えの「ヒールフリップ」や、約11メートルにもおよぶ透明なプレキシグラスルーフセクション上で繰り出した「キックフリップ・マニュアル」で会場を沸かせる。ラストトリックでは波状のセクションから飛び出してレールでの「バックサイドリップスライド」も決め切りフルメイク。唯一の90点台をマークして見事金メダルに輝いた。
なお今回でコベルは昨年の「X Games Chiba 2024」続いて優勝し自身3個目の金メダルを記録し、全体では6個目のX Gamesメダル獲得となった。
男子ストリート

計12名と今大会では一番出場者数多かった男子ストリートは、X Gamesの新フォーマットであるプレイオフを勝ち上がった6名が決勝で争う形に。プレイオフと同様に決勝でも45秒間のランを2本走行し、その中で最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。
今回は昨年の「X Games Chiba 2024」の覇者である白井空良が以前から痛めていた関節の大事をとって欠場となりオーストラリアのキーラン・ウーリーが急遽パーク種目とのダブルエントリー。日本人勢からは根附海龍、小野寺吟雲、佐々木音憧、池慧野巨、池田大暉の5名が出場となった。
なおプレイオフを終えて決勝に進出したのは根附海龍、小野寺吟雲、佐々木音憧、韓国のジュニ・カン、アメリカ合衆国のジェイク・イラーディとジュリアン・アギラルディの6名に。
入賞メンバーはまずラン2本目でフルメイクを決めた小野寺吟雲が銅メダルを獲得。ハンドレールでの「キックフリップバックサイドテールスライドショービットアウト」でランをスタートすると、フラットバーでの「キックフリップフロントサイドブラントスライドビックスピンアウト」などをメイク。ラストトリックでは「ビックフリップフロントサイドボードスライドビッグスピンアウト」を決め切りフルメイクで90.66ptをマークした。
そして今回終始見事なパフォーマンスを見せて銀メダルを獲得したのは韓国のジュニ・カン。現在16歳のカンは世界最高レベルのアマチュアの大会「Tampa Am」で優勝し世界から注目を集めているライダー。特筆すべきは彼のスタイルで2大会オリンピック金メダリストの堀米雄斗を彷彿とさせるトリックセレクション。
決勝では2本目でスコアを伸ばしてきたのだが、ハンドレールでの「スイッチフロントサイド270バックサイドリップスライド」、「ノーリーヒールフリップ」、ギャップからの「バックサイドノーズブラントスライド」、ラストトリックには堀米の名前がつく「ノーリー270ノーズスライドバックサイド270アウト(通称:ユウトルネード)」を決め切りフルメイクで終えると91.66ptというハイスコアをマーク。今回韓国人スケーターとして初のX Games出場かつ初のX Gamesメダリストという快挙を収めた。
そして今回並いる強豪たちを抑えて念願の金メダルを獲得したのが根附海龍。昨年の「X Games Chiba 2024」では最後の最後で逆転を許し銀メダルに終わっていた彼。今回でのリベンジを胸に挑んだ決勝では1本目から見事なランを見せる。
ハンドレールでの「ヒールフリップバックサイドリップスライド」を皮切りにランを始めると、クオーターでの「キャバレリアルヒールフリップ」、ボックス越えの「レイトバックサイドビッグスピン」を決める。ラストトリックにはハンドレールでの「ヒールフリップバックサイドテールスライドビッグスピンアウト」を決めてフルメイク。スタイルとレベルの高さがミックスされたランに92.33ptがスコアされて暫定で首位に立ち、その後もその座を守り切り去年の雪辱を晴らす結果を見せた。
バート種目は女子カテゴリーが日本初開催!そして男子はブラジルのギー・クーリーが昨年に続き2冠達成!
「X Games」の花形種目とも言えるほど、ストリート種目やパーク種目と同様に日本人選手たちが大活躍を見せているバート種目。今大会ではついに日本初の女子カテゴリーも開催されて男子カテゴリーと共に世界最高峰のトリックの数々が観客たちを大いに沸かした。その中には新技も飛び出し、また世界のバート種目のレベルを引き上げた大会となった。
女子バート

大会初日の一番最初の種目となった女子バートは、優勝候補のスカイ・ブラウン(イギリス)が欠場したことからリザーバーの松岡樹ノが出場を決め、日本人選手勢は貝原あさひと長谷川瑞穂の3名に加えて、オーストラリアのアリサ・トルーとミア・クレッツァー、リリー・ストファシウス(ドイツ)、リース・ネルソン(カナダ)、ライカ・ベンチュラ(ブラジル)の8名により争われた。
X Gamesの新フォーマットであるプレイオフを勝ち上がった4名が決勝で争う形になり、決勝へ勝ち上がったのはアリサ・トルー、貝原あさひ、ミア・クレッツァー、松岡樹ノ。プレイオフと同様に決勝でも30秒間のランを2本走行し、その中で最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。
日本初開催の女子バートが行われた「X Games Osaka 2025」で銅メダルを獲得した日本の松岡樹ノ。今回リザーバーで急遽出場が決まった彼女だが、実は前日のプラクティスで転倒し肩を脱臼していたが、大会救護班の迅速な対応もあり大会出場が叶った。決勝まで勝ち上がった彼女は2本目でベストランを披露。
ハイエアーから繰り出される「540」や「キックフリップインディグラブ」、「アリウープバリアルキックフリップインディグラブ」、「マドンナ」そしてラストトリックには「ロックンロールスライド」をメイクして77.66ptをマーク。そのままスコアを守り切り銅メダルを2大会連続で獲得した。まだ14歳の若手ライダーの彼女。今後の活躍に期待したい。
今回、女子バートで日本人最高位をマークしたのは貝原あさひ。昨年の「X Games Ventura 2024」にて銅メダルを獲得した彼女は、ラン2本目で素晴らしいライディングを見せた。
「ボディバリアルベニハナ」を皮切りにランをスタートすると、彼女の得意技である「マドンナ」や「キックフリップインディグラブバックサイドエアー」、コーピングでの「フロントサイドノーズグラインド to リップスライド」そしてラストトリックには「フェイキーバリアルステールフィッシュグラブ」を決め切り79.00ptをマーク。
前回大会の銅メダルを塗り替える銀メダルを獲得した。長い手足が映えるライディングがスタイリッシュな彼女の今後のさらなる活躍にも期待したい。
今回見事金メダルを獲得したのは近年負けなしの強さを見せるアリサ・トルー(オーストラリア)。今回も1本目から高難度なトリックでまとめたランを見せて圧勝。ベストスコアを残した2本目はウィニングランで迎える形となった。
そのランでは30秒という限られた時間にも関わらず「バックサイド540」、「インディ360」、「スイッチマックツイスト」、そして「ハーフキャブフロントサイドノーズスライド」をメイクしアップデートするとさらにスコアを87.66ptまで伸ばし金メダルを獲得した。翌日のパーク種目を控えるこの時点で自身6個目のX Games金メダルを獲得する快挙となった。
男子バート

同じく大会初日に開催された男子バートは、優勝候補のギー・クーリー(ブラジル)やエリオット・スローン(アメリカ合衆国)などを相手に、日本人選手勢は芝田モトと猪又湊哉、そして最年少出場選手の河上恵蒔の3名が出場。加えてアメリカ合衆国からJD・サンチェス、テイト・カリュー、トム・シャーが出場して計8名により争われた。
女子カテゴリー同様に、X Gamesの新フォーマットであるプレイオフを勝ち上がった4名が決勝で争う形になり、決勝へ勝ち上がったのはギー・クーリー、JD・サンチェス、トム・シャー、猪又湊哉。プレイオフと同様に決勝でも30秒間のランを2本走行し、その中で最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。
まず今回銅メダルを獲得したのはアメリカ合衆国のトム・シャー。数々の世界大会で結果を残しているトップライダーである彼は、大きな身体を活かしたパワフルで滞空時間の長いハイエアーの中で繰り出される高難度トリックが特徴的。
決勝では1本目でベストランを披露。「フェイキーテールグラブ720」を皮切りに「アリーウープヒールフリップインディグラブ」、「キックフリップボディバリアル540」などをメイク。そして1本目と2本目共にラストトリックには「ブラントキックフリップフェイキー」をトライするも失敗しフルメイクとはならなかったが、1本目でマークした83.00ptを守り切り表彰台の座を獲得した。
今大会では新世代として強さを見せたのはアメリカ合衆国の16歳、JD・サンチェス。プラクティスの時点から好調な様子を見せていた彼。幅広いトリックセレクションの中からひとつひとつのトリックを高い精度を繰り出した彼は、ラン2本目で素晴らしいライディングを見せた。
「フロントサイド360 to フェイキー」を皮切りに、常に高いエアーを保ちながら「キックフリップステイルフィッシュグラブ」や「フロントサイドヒールフリップボディバリアル360」そして「インディグラブ720」を綺麗に決め切るフルメイクランで88.33ptをマーク。1本目のスコアをアップデートし順位をジャンプアップ。自身初のX Gamesメダルを銀メダルとした。
今回唯一の90点台をマークし盤石な強さを見せたのはギー・クーリー(ブラジル)。1本目から見事なフルメイクで強さを見せると周りのライダーにプレッシャーをかけた。その1本目で見せたのは「900」、「ボディバリアル・キックフリップ540」、「ステイルフィッシュグラブ540」、「キックフリップ・インディグラブ540」、「キックフリップ・インディグラブ・トゥ・フェイキー」、そして「インディグラブ720:といった高難度の技を次々と成功させて、ランを終えるとスコアを90.66ptをマークして自身6個目のX Games金メダルを獲得した。
男子バート・ベストトリック

大会最終日に行われたバート・ベストトリックでは20分間のジャムセッションの中で異次元のトリックが飛び出した。今大会では世界初メイクのトリックも披露されるなど、バートの競技レベルがさらに引き上げられた戦いが繰り広げられた。またなんと今回の表彰台の面々は偶然にも「X Games Chiba 2024」と同じメンバーとなった。
昨年の「X Games Chiba 2024」と同様に今回銅メダルを獲得したのは猪又湊哉。彼の最終トライで決め切って見せたのは「バックサイドバリアル540 to ハンドバリアルステイルフィッシュグラブ」だ。このトリックは世界初のトリックで彼自身が「雷神(RAIZIN)」と名付けた新しいシグネチャートリック。今大会ではランディングが少しブレてしまったことで銅メダルに止まったが完璧に決めきれば金メダルも狙えるトリックであることは間違いないだろう。
そして前回同様に銀メダルを獲得したのは芝田モト。彼が3度目のトライでメイクしたのは前回の「X Games Chiba 2024」でもメイクした「フロントフットインポッシブルリーンエアー540」。もちろんこのトリックだけでも異次元の難しさを誇るのだが、実は他にも出したいトリックがあったという。今後彼がどんなトリックを繰り出すのかに注目だ。
そんな異次元の高難度トリックバトルを制し、金メダルを獲得したのはギー・クーリー。昨年の「X Games Chiba 2024」にて時間ギリギリにメイクした「キックフリップボディバリアル900」を一発に決めて見せた。さらに完成度を上げたこのトリックは今回のベストトリックとなった。そしてクーリーはこれで2年連続でバートとバート・ベストトリックの2冠を達成し、彼の金メダル数は通算7個となった。また次のX Gamesではどんな歴史が生まれるのかにも期待したい。
そして今回メダルは逃したものの触れておきたいのは河上恵蒔のライディング。河上は関西出身ということもあり大会前から多くの注目を集め、大会では結果としてはメダルに一歩届かず5位にとどまるも「1080」を決めてみせた。まだ弱冠10歳ながら世界を驚かせ続けている彼。今週末の「X Games Salt Lake City 2025」にも出場予定の彼だが今後の大会でどんなライディングをするのか注目だ。
パーク種目はアリサ・トルーが女子スケーター最多金メダル記録を更新!日本の四十住さくらが3年ぶりの銀メダル獲得

女子パーク
女子パークは大会最終日に開催され、優勝候補のアリサ・トルー(オーストラリア)やスカイ・ブラウン(イギリス)を相手に日本人選手勢からは開心那、四十住さくら、草木ひなの、藤井雪凛の4名が出場。さらにアメリカ合衆国のブライス・ウェットスタインとリリー・エリックソンを加えた計8名により争われた。
X Gamesの新フォーマットであるプレイオフを勝ち上がった4名が決勝で争う形になり、決勝へ勝ち上がったのはアリサ・トルー、開心那、四十住さくら、草木ひなのの4名。プレイオフと同様に決勝でも45秒間のランを2本走行した上で、最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。
今大会で銅メダルを獲得したのは草木ひなの。今回の彼女のベストランは1本目で、ボックスジャンプで「サランラップ」をメイクしてランをスタートさせると、「バックサイド540」やコーピングでの「バックサイドロックンロールスライド」を綺麗にこなしながら、ボックスジャンプで「サランラップ360」をメイク。ラストトリックにはウォールセクションに「バックサイドボーンレス」を当て込みランを終えると85.66ptをマーク。そのスコアを最後まで守り切り見事銅メダルを獲得した。
そして今回の3年ぶりのX Gamesメダルを獲得した四十住さくらは、2本目でランをアップデート。ボックスジャンプでの「バックサイドエアー」を皮切りにランをスタートし、「ヒールフリップインディグラブ」やコーピングでの「フロントサイドリップスライド」、そして昨年の「X Games Chiba 2024」ではメイクできなかったトランスファーでの「ノーグラブバックサイド540オーリー」を決め、ラストトリックを「バックサイドディザスターリバート」で締めてフルメイクでランを終えた。このランには87.66ptがスコアされ2位まで浮上。
銀メダル獲得が決まった瞬間喜びの涙が浮かぶ様子も見られ、過去のX Gamesを含めて今までどれだけ努力をしてきたかを感じられた瞬間だった。
そして今回見事金メダルを獲得したのは、昨年の「X Games Chiba 2024」の覇者でパリオリンピックでも金メダルを獲得するなどパーク種目においてもほぼ負けなしのアリサ・トルー(オーストラリア)。
ラン2本目ではよりスピードとパワーをプラスしたランへアップデート。彼女の得意技の「マックツイスト」をはじめ「キックフリップインディグラブ」や「フロントサイドキャバレリアルステイルフィッシュグラブ」などを決め、ラストトリックには「スイッチマックツイスト」を決め切りフルメイクで終えるとトップの座を獲得した。
なおこの結果から通算7個目となる金メダルを獲得し、レティシア・ブフォーニが保持していた「女子スケーター最多金メダル記録」を更新。しかもバート種目と2種目での2冠は3大会連続の快挙!どこまでこの記録を伸ばし続けるのか目が離せない。
男子パーク

男子パークは今大会の最終競技として開催され、日本人選手勢からは永原悠路が出場。海外招待選手としてトム・シャー(アメリカ合衆国)、キーガン・パルマー(オーストラリア)、テイト・カリュー(アメリカ合衆国)、ペドロ・バロス(ブラジル)、ギャビン・ボドガー(アメリカ合衆国)、キーラン・ウーリー(オーストラリア)、トレイ・ウッド(アメリカ合衆国)といった世界トップクラスのライダーたちを加えた計8名により争われた。
他の種目と同様にX Gamesの新フォーマットであるプレイオフを勝ち上がった4名が決勝で争う形になり、決勝へ勝ち上がったのはトム・シャー、キーガン・パルマー、ペドロ・バロス、テイト・カリューの4名。こちらもプレイオフと同様に決勝でも45秒間のランを2本走行した上で、最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。
まずは様々なフリップトリックをコンビネーションを中心にランを構成したテイト・カリュー(アメリカ合衆国)。今回は豪快な「キックフリップインディグラブ」や、コーピング周りでの流す「バックサイドスミスグラインド」や、「バックサイド540」、そしてディープエンドからX Gamesサインに当て込む「オーリーtoテール」など高難度かつスタイリッシュなランで84.00ptをマークし銅メダルを獲得した。
次にカリューを上回ったライディングを見せたのは2大会オリンピック金メダリストであるオーストラリアのキーガン・パルマー。コースを広く満遍なく使いながらライディングする彼は、クオーターでの「メロングラブ540」や「キックフリップアリーウープリーンエアー」、ボックスジャンプでの「リーンエアー360」、トランジションには「バックサイドテールスライド」を上手く使い加速。ラストトリックには「キックフリップインディグラブフェイキー」を決めきり見事銀メダルを獲得した。
そんな二人を上回ったのは昨年の「X Games Chiba 2024」と同様に今大会のバートでも銅メダルを獲得したトム・シャー(アメリカ合衆国)がパーク種目でも金メダルを獲得。彼はバートで培われたハイエアーとトランジションでの見事な安定感が特徴的で、ベストランでは「テールグラブ540」や、ボルケーノでの「フロントブラント」、クオーターでの「アリーウープキックフリップインディグラブ」や、ボックスジャンプでの「ステイルフィッシュ360」、またディープエンドからX Gamesサインに当て込む「ノーズストール」、ラストトリックでは「フェイキー5-0」など幅広いトリックコンビネーションをフルメイクし2大会連続の金メダルを獲得。自身16個目のX Gamesメダルを持ち帰った。
大会結果

©Jason Halayko/X Games
女子バート
優勝 アリサ・トルー(オーストラリア)/ 87.66pt
準優勝 貝原 あさひ(日本)/ 79.00pt
3位 松岡 樹ノ(日本)/ 77.66pt
4位 ミア・クレッツァー(オーストラリア)/ 52.66pt
5位 長谷川 瑞穂(日本)
6位 リリー・ストファシウス(ドイツ)
7位 リース・ネルソン(カナダ)
8位 ライカ・ベンチュラ(ブラジル)

©Jason Halayko/X Games
女子ストリート
優勝 クロエ・コベル(オーストラリア)/ 90.00pt
準優勝 伊藤 美優(日本)/ 81.00pt
3位 松本 雪聖(日本)/ 77.00pt
4位 吉沢 恋(日本)/ 74.00pt
5位 中山 楓奈(日本)
6位 織田 夢海(日本)
7位 ペイジ・ヘイン(アメリカ合衆国)
8位 西矢 椛(日本)

©Jason Halayko/X Games
男子バート
優勝 ギー・クーリー(ブラジル)/ 90.66pt
準優勝 JD・サンチェス(アメリカ合衆国)/ 88.33pt
3位 トム・シャー(アメリカ合衆国)/ 83.00pt
4位 猪又 湊哉(日本)/ 51.66pt
5位 テイト・カリュー(アメリカ合衆国)
6位 河上 恵蒔(日本)
7位 エリオット・スローン(アメリカ合衆国)
8位 芝田 モト(日本)

©Jason Halayko/X Games
男子バート・ベストトリック
優勝 ギー・クーリー / ブラジル
準優勝 芝田 モト / 日本
3位 猪又 湊哉 / 日本
4位 エリオット・スローン / アメリカ合衆国
5位 河上 恵蒔 / 日本
6位 JD・サンチェス / アメリカ合衆国
7位 トム・シャー / アメリカ合衆国

©Jason Halayko/X Games
女子パーク
優勝 アリサ・トルー(オーストラリア)/ 93.33pt
準優勝 四十住 さくら(日本)/ 87.66pt
3位 草木 ひなの(日本)/ 85.66pt
4位 開 心那(日本)/ 83.66pt
5位 スカイ・ブラウン(イギリス)
6位 ブライス・ウェットスタイン(アメリカ合衆国)
7位 リリー・エリックソン(アメリカ合衆国)
8位 藤井 雪凛(日本)

©Jason Halayko/X Games
男子ストリート
優勝 根附 海龍(日本)/ 92.33pt
準優勝 ジュニ・カン(韓国)/ 91.66pt
3位 小野寺 吟雲(日本)/ 90.66pt
4位 ジェイク・イラーディ(アメリカ合衆国)/ 88.66pt
5位 ジュリアン・アギラルディ(アメリカ合衆国)/ 86.00pt
6位 佐々木 音憧(日本)/ 84.33pt
7位 池 慧野巨(日本)
8位 ケルビン・ホフラー(ブラジル)
9位 池田 大暉(日本)
10位 ブレイデン・ホーバン(アメリカ合衆国)
11位 コルダノ・ラッセル(カナダ)
12位 キーラン・ウーリー(オーストラリア)

©Jason Halayko/X Games
男子パーク
優勝 トム・シャー(アメリカ合衆国)/ 90.33pt
準優勝 キーガン・パルマー(オーストラリア)/ 85.33pt
3位 テイト・カリュー(アメリカ合衆国)/ 84.00pt
4位 ペドロ・バロス(ブラジル)/ 79.66pt
5位 ギャビン・ボドガー(アメリカ合衆国)
6位 キーラン・ウーリー(オーストラリア)
7位 トレイ・ウッド(アメリカ合衆国)
8位 永原 悠路(日本)
大会概要
⼤会名称 : X Games Osaka 2025
開催期間 : 2025年6月20日(金)~22日(日) – 3日間 (一般開場は21~22日の2日間)-※詳細は公式HPをご覧ください。
※金曜は公式練習日のため関係者・招待客・取材媒体のみ。一般入場は土曜と日曜の2日間です。
会場:京セラドーム大阪(KYOCERA DOME OSAKA)
主催: X Games Osaka 2025 組織委員会、株式会社 XGJ、日本テレビ放送網株式会社、株式会社ライブエグザム、株式会社イープラス、株式会社CB、株式会社グッドスマイルカンパニー、読売テレビ放送株式会社
主管: 大阪府、大阪市
後援: 一般社団法人ワールドスケートジャパン、一般社団法人日本スケートボーディング連盟、一般社団法人全日本フリースタイルBMX連盟、一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会、一般社団法人TEAM JAPAN MX PROJECT
、FM802 / FM COCOLO、読売新聞社
協賛: Monster Energy、INSTYLE GROUP、ムラサキスポーツ、モスフードサービス、日本郵政、SANDISK、バンテリン、Mizkan NEW酢SHOT
協力: 公益財団法人JKA、モトクロスインターナショナル、株式会社JTB、シミズオクト、Skatelite by 井上スダレ株式会社、Yogibo、TOYO TIRE株式会社、
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dance「人生よりダンスの方が大きい」次世代を牽引する若き才能「龍と勇太」インタビュー2025.09.17キッズ時代からこれまで、ストリートダンスシーンで目覚ましい活躍を見せる二人の若き才能がいる。Red Bull Dance Your Style 2023 Japan Final で優勝を果たした龍と、龍と共にWORLD DANCE COLOSSEUM WORLD FINAL 2024で高校生世界一に輝き、先日Red Bull Dance Your Style 2025 Japan Finalでも優勝して日本代表に選出された勇太だ。 彼らは「龍と勇太」というチームとしてアニソンダンスバトル全国大会で史上初の2連覇を飾るなど、その名を轟かせている。ジャンルに捉われない唯一無二のスタイルを追求する龍と、Popを軸にミュージカリティと遊び心溢れるダンスで観る者を魅了する勇太。彼らの活躍はダンスシーンに留まらず、勇太のポカリスエットCM出演など、多方面で注目を集めている。 FINEPLAYは、今最も勢いのある彼らにインタビューを実施。その卓越したダンススキルと魅力的なキャラクター、そしてストリートダンスやA-POPダンスカルチャーへの深い情熱を深く掘り下げていく。SNSやCMで彼らの存在を知り、ダンスカルチャーに興味を持った読者の方々に、彼らの魅力をお届けする。 「優勝以外許されない」快挙と躍進の背景にあった二人の思い -勇太さんは先日Red Bull Dance Your Style 2025 Japan Finalで優勝されました。龍さんも2年前に同じタイトルを獲得されています。この立て続けの快挙について、お互いへの率直な感想をお聞かせください。 勇太:2年前に龍が優勝したので、今回声をかけてもらって出場する以上、優勝以外は許されないと思っていました。プレッシャーという感じではなかったですが、「龍が優勝したから俺も優勝するだろう、それしかないだろう」という感覚でした。負ける想像は一切しなかったので勝ててよかったです。 龍:勇太が出るって決まった時点で、もう絶対勇太が優勝すると思っていました。自分が優勝した時もRed Bull Dance Your Styleは世界大会で注目度の高いイベントだったのでめちゃくちゃ嬉しかったし、勇太が優勝した時もすごい嬉しかったです。 ―勇太さんはバトル以外にも幅を広げてポカリスエットのCMにもご出演されていますが、この活動を通して感じたことはありますか? 勇太:CMに出ることがまず理解できないことでした。全国で流されたり、電車の中にポスターが貼られたり、スカイツリーの展望台でもCMが流れていたらしいのですが、とにかく全ての状況が理解できないというのが、決まった時点での状態でした。反響もすごく大きくて、長年連絡を取ってなかった友達や、幼稚園の頃の友達のパパママからも「CM出てるのやばくない?」みたいな反響がたくさんあったと聞きました。 ジャンルレスな踊りをみせる二人だからこそ表現できる「龍と勇太」としての魅力 photo by AYATO. ―お二人は「龍と勇太」としてアニソンダンスバトルの最高峰「あきばっか~の」でチーム史上初の2連覇を飾るなど好成績を残し続けています。お二人ならではのダンススタイルや、チームとしての強みはどういう部分だと感じていますか? 勇太:自分たちの特徴として「ピリピリしない」、「ふざけながらショーケースやバトルをやっている」ところは他のチームにないことかもしれません。ルーティンとして固めた内容を本番でしっかり決めるところも強みだと思います。 龍:バトルで使うルーティンは、ショーケースのために作ったものを転用していることが多いです。キャッチーな曲や分かりやすい曲でショーケースをよくやっているので、一般の人にも面白いと感じてもらえるようなルーティーンが多いのが強みだと思います。それ以外でルーティンを作るときはダンサーのお遊び、即興のお遊びをそのままルーティンにしています。「これ面白いじゃん」とか「それやってみよう」といった感じで、全て偶然できたものでやってます。 photo by AYATO. ―お互いに様々なジャンルを取り入れた踊りをされる印象があります。「ジャンルに捉われない唯一無二のスタイルを貫く」、あるいは「ジャンルレス」に踊ることについて、どのような考えをお持ちですか? 龍:割とその時踊りたいように踊るという感覚が強いです。「今日は立ち踊り一本で行きたい」、「今日はブレイキンを混ぜて好き放題やっちゃおう」、「今日はHIPHOPが多いからPopの要素多めにしよう」とか、その日の調子によって踊りたいように踊っています。一つのスタイルに囚われたくないという感じです。 勇太:僕は基本的にPopをやっていますが、フロアを使ったムーブで繋げたりする部分はPopでも珍しいかもしれません。特に色々混ぜているという感覚はなく、自分がやりたいPopとそれをどう流れるように繋げて踊るかを考えています。 またDESCARADOSというチームでも活動していて、ハウスを踊るメンバーも所属しています。なのでハウスやHIPHOPを踊ることもあるし、ちょっとブレイキンっぽいフリーズが入ったルーティンだったり。そういった部分からも色々なジャンルの良さを吸収しています。 ―勇太さんはバトルで一点倒立をしていたのも印象的でした! 勇太:あれは本当によくわからなかったです(笑)。相手のムラトミさんが一点倒立をしたから自分もやってみようと思って。一時期は3点倒立系の技を遊びでやっていた時期があって、それが上手く活きたシーンでしたね。 photo by ちゃんじゃ ―ジャンルごとに練習時間を決めたりしていますか? 龍:僕は趣味感覚でブレイキンをやっているので、体を動かしたくなったらブレイキンをやって、一日の終わりに近所で夜風に当たりながらHIPHOPの練習をするのが好きです。とにかく体を疲れさせたくて、生きてる実感が欲しくて練習をやっています(笑) 勇太:僕は一人では練習しないです。週一固定でレッスンに通っているのと、とにかく予定を入れたいタイプなので、誰かと練習する予定をとにかく詰め込んでいます。1日に3つ練習をはしごして周ったりすることもあります。一人で練習しようとするとうっかりYouTubeを見て時間をつぶしてしまったりするので、誰かと一緒に踊り合うのをやっています。ブレイキンはもう練習していません(笑) photo by ちゃんじゃ ―お互いのリスペクトポイント、頼もしいポイントがあれば教えてください。 龍:勇太はダンスが好きだという気持ちと、Popが好きだという気持ちで、ブレずにまっすぐダンスをしているところがめっちゃかっこいいと思います。ふざけているようで、すごく真面目なところもいいです。 勇太:龍はスケジュールが忙しい中でもダンスに対して一番時間を割いているので、ダンスへの気持ちが熱いです。僕はダンスが圧倒的な第一位でダンスにしか時間を割いていませんが、龍はセルフプロデュース能力やSNSでの見せ方、自分をどう一般の人に見せるかという部分のこだわりがしっかりあると思います。 あとは気持ち悪いほどオタクな部分、ダンスに対しても気持ち悪いほどの愛があって、そのキモさが良いです。人間はかっこいいとか上手いとかが行き切ると気持ち悪くなるもので、龍は全部行き切っていると思います。良いプライドの高さと良い自信の持ち方、そして自分への考え方を持っているのが良いです。 photo by AYATO. ダンス以外のプライベートにも垣間見える二人の魅力 ―龍さんのダンス以外のオフな部分で、リフレッシュはどのようにされていますか? 龍:僕は大学に通いつつ、ダンスの仕事やトークの出演も多くて、趣味のアニメ、そしてプライベートの練習、この4つの軸で生きています。基本的には大学や仕事で動けない時のストレスをダンスとアニメで全て打ち消している感覚です。アニメもダンスと同じように好きな時に見て楽しんでいます。 ―勇太さんはラーメンを出汁やトッピングから作ると伺いましたが、どのくらい時間がかかりますか? 勇太:ラーメンは作るものによりますが、2日くらいかかります。長いものだとスープで1日かかることもあります。スープを作る日は外出すると焦げちゃうので、15分や10分おきに混ぜなければいけなくて丸一日時間がかかります。友達や先輩に食べに来てもらうことも多いですね。一番好きなのは煮干しラーメンで、そこら辺の店より美味しい自信があります。 ラーメンを食べに行くのももちろん好きで、練習場所に応じて大体2〜3件ラーメン屋の候補が出てくるくらい通っています。イベントの予選前とかでも一人でラーメンを食べに行くこともよくあります。 シーンの最先端で活躍し続けてきた二人が語るカルチャーへの思い photo by ちゃんじゃ ―ダンスを通した活動で、ダンスカルチャーにどう貢献したいか、どのような思いで活動されていますか? 龍:A-POPバトルとストリートバトルの両方に出ていますが、どちらも楽しいから出ています。でもそのダンスの面白さを一般の人に伝えるのは難しいことだと感じています。自分たちがダンスは楽しいということを分かりやすくしたり、動画にすることで他の人にも楽しんでもらえるようにしたいと思っています。純粋にバトルを楽しむことと、それをエンタメに昇華することを意識しています。 勇太:A-POPバトルには友達に会いに遊びに行く感覚で出ています。アニソンダンスバトルに出ている人たちがお互いに刺激を与え合い、シーンがどんどん大きくなってレベルが上がっていったらいいなと思っています。 Popのバトルは、世界大会など大きい大会がたくさんあるので、「チャレンジャーとしてどれだけ爪痕を残せるか」というマインドで挑んでいます。僕はPopのダンスが一番好きでかっこいいと思っていますし、Popの歴史も好きなので、先輩方にどれだけ認めてもらえるかを目標にしています。結果が出なくても、言葉をかけてもらえると嬉しいです。最終的にはPopシーンでトップを取り続けたいですし、バトルに出ている時が一番ヒリヒリして楽しいですね。 Popは他のジャンルに比べて年齢の力がすごいんです。ブレイキンや他の競技には引退という言葉がありますが、Popはそこまで体を動かさなくてもいいので、どれだけ年を重ねても一生上手くなり続けられるジャンルです。だからこそ渋さが出せる先輩達が強くて、その牙城を若手がどう崩すかが今の大きな壁なのですが、他の人より若いうちにこの壁を超えてやりたいという思いがあります。今も最年少記録をいくつか持っていますがもっと大きい大会でたくさん記録を更新していきたいです。 また、ストリートやオールスタイルのシーンの中には、自分に憧れてくれているキッズ達もいるので、その子達にどれだけ夢を見せられるかというところも意識しています。 photo by AYATO. ―A-POPを含め、ダンスシーンがもっとこうなって欲しいと感じる部分はありますか? 龍:A-POPシーンの上の層がストリートに対してもっと意欲的になって、どんどんレベルアップしてほしいです。上が育つと下も育つので、もっと次のレベルを目指してほしいです。また、ストリートから来てくれるキッズの子が増えているので、彼らを引っ張って、A-POPの面白さをストリートにも広めていけたらと思います。 HIPHOPバトルではあまり勝てるタイプではないんですが、もっとクリエイティブというか、色々なものを受け入れやすくなったら日本のダンスシーンが面白くなるのではないかなと思います。とはいえ不満があるわけではなく、結果よりも自分がどう踊るかに今後も焦点を当てていきたいですね。 photo by AYATO. 勇太:A-POPシーンの人もみんなストリートのシーンが本場と考えているので、ダンスの部分に対しての愛をA-POPシーンでもっと表現できたらいいなと思っています。アニメ愛や声優愛は素晴らしいんですが、ジャッジが来た時に「ダンスへの愛ももっとあったらいいね」と言われることが多いです。アニソン愛そのままに、ダンスにも愛を向けられるともっと面白い空間になると思います。 ストリートのシーンは、A-POPシーンに比べてイベント数が少ないと感じています。大きいイベントはたくさんあるんですけど、ダンサーはそのどれかに焦点を当ててバトルに出場していることが多いです。それ自体はめちゃくちゃいいことで、一つ一つのイベントの熱量が高くなって最高に楽しいんですけど、そのイベントの数がもっと増えてくれたら嬉しいです。 あとは、ブレイキン以外のクルーバトルイベントが少ないとも感じています。コンテストとして同じジャンル同士で組むクルーは多いんですが、バトルクルーはブレイキン以外で少ないと感じているので、他ジャンルの新しいクルーバトルイベントが増えてくれたらいいなと思います。もうジャンル関係なしにごちゃまぜで「こいつらがバトル最強だ」みたいなクルーが増えていっても面白いんじゃないかなと思っています。 どのシーン間でもライバル関係みたいなものはたくさんあってよくて、その中で皆それぞれこだわりがあって最高だと認め合えればめちゃくちゃいいと思います。コミュニティ同士が独立せずに、もっと色々な交流ができたらいいと思っています。 ダンスに人生をささげた二人の目指す未来 photo by AYATO. ―将来、どのようなダンサーを目指していますか? 龍:ストリートシーンでも勢いを殺さずに自分の踊りをやり続けたいなということと、ダンスをもっとエンタメとして一般の人にダンスの楽しさを分かりやすく伝え、広めていくことを続けていきたいです。プロの活動としては音楽アーティストのバックダンサーや振付師が主流で、ダンサーがメインに立って評価されることってめちゃくちゃ少ないと思っています。だからこそもっとダンス自体が評価されるような活動をしていきたいです。例えば、ダンスバトルがテレビ中継されるような社会になったら、ダンサーがスポーツ選手のようにスポットライトを浴びると思うので、それくらいのことが実現できるように世の中にしたいですね。 photo by AYATO. 勇太:プロ野球選手やプロサッカー選手のような年俸制で活動できるような夢のある話が、ダンサーの世界にもあればいいなと思います。今のPopの人たちはダンス一本で稼ぐのが難しくて、振付やメディア露出などダンス以外にもマルチに活動してようやく稼げるっていうのが多いと思います。なので将来的にはPopでもダンス一本で稼げるようにしていきたいです。ポカリスエットのCMに出演したこともそうですが、これからもダンスを通じて誰もやってないことを成し遂げたいです。 あと、ダンスはもちろんカルチャーがあっての仕事なので、このカルチャーを作ってくれた方々やシーンを繋げていくことに貢献したいという気持ちが一番強いです。メジャーの仕事をするようになるとバトルに出なくなる人が多いですが、僕はバトルが好きでダンスを始めたので、バトルでも最前線で活躍し続けて、あくまでバトルをメインとしながら他のこともいろいろやっていきたいです。 photo by ちゃんじゃ ―お二人にとってダンスとはどのような存在ですか? 龍:分かりやすく言うと「趣味」です。楽しいことを仕事にしたいという願いが実現しているので、極論本当にただの趣味っていう感じです。この楽しい趣味を色々な人に共有したいっていう気持ちですね。 勇太:よく言うことですが、人生よりダンスの方が大きいです。「人生の中の何割をダンスが占めている」のではなく、ダンスがベースにあり、その上に付属してあるものが人生という感じです。「ダンスの一部分が俺」だと思っています。 「龍と勇太」プロフィール 龍(下)と勇太(上) 龍 3歳でバレエとジャズダンスを始め、6歳でストリートダンスに出会う。バトルを中心に活動している「龍と勇太」や、A-POP CREW「サンセットレーベンズ」としても好成績を残し続けている。また、独創的な世界観を持つHIPHOPチーム「EcRaip」や、キッズダンス界隈を賑わせているメンバーで構成された「DESCARADOS」のリーダーとしても活動中。マイナビDANCEALIVE 2023 HIPHOP部門 BEST8、Redbull Dance Your Style Japanでも優勝するなど確かなダンススキルを持ち、ジャンルに捉われない唯一無二のスタイルを貫く。アニメと声優さんとメロンパンが大好き!2022年、高校1年生にしてREAL AKIBA BOYZに加入。 【戦績】・Red Bull Dance Your Style Japan 2023 Japan Final 優勝・ALL JAPAN SUPER KIDS SOLO BATTLE 2017 関東 U-12 優勝・Soulm8 SOLO DANCE BATTLE 2017 FINAL U-12 優勝・COLOSSEUM CLOUD vol.3 1on1 freestylebattle 優勝・あきばっか〜のVol.22七周年SP 優勝(龍と勇太)・マイナビDANCE ALIVE HERO’S 2020 KIDS TOHOKU CLIMAX 準優勝・マイナビDANCE ALIVE HERO’S 2020 KIDS FINAL BEST4・マイナビDANCE ALIVE 2023 CHARISMAX Ⅰ HIPHOP部門 優勝・マイナビDANCE ALIVE 2023 HIPHOP部門 BEST8 【コンテスト】・ICE CREAM JAPAN DANCE CONTEST U-12 ソロ部門 優勝・JUMP HIGH CONTEST U-12 ソロ部門 優勝・Soulm8 DANCE CONTEST 関東 U-12 ソロ部門 優勝 勇太 Pop、Animation を軸に磨き上げたスキルに加え、ミュージカリティと遊び心いっぱいのダンスで観るものを魅了するファンキーモンキー。WORLD DANCE COLOSSEUM WORLD FINAL 2024にて優勝し見事高校生世界一に輝く。マイナビDANCEALIVE キッズサイド5回のFINALISTを経験し、LAで行われた世界大会Freestyle Sessionでは、世界各地から参加した猛者達と戦い2年連続BEST8に輝く。2025年にはRed Bull Dance Your Style 2025 Japan Finalにて優勝し、日本代表に選出。武蔵とのチーム「Rampagers」では全国のキッズダンスコンテスト優勝を総なめに。龍とのチーム「龍と勇太」ではアニソンダンスバトル全国大会でチーム史上初の2連覇を飾る。他にも、超個性的同世代クルーの「DESCARADOS」やBeatboxer JUNとの異色Tag「CUBE」として、ダンス界のみならず色々な場所で活躍中。ラーメンを出汁やトッピングから全て作るのが趣味。 【主な出演】ポカリスエットCM 「君はきっと、誰かの太陽。」 【戦績】・Red Bull Dance Your Style 2025 Japan Final 優勝・WORLD DANCE COLOSSEUM WORLD FINAL 2024 Highschool 3on3 優勝・あきばっか〜の vol.22,30,31,32 優勝・Freestyle Space 2023,2024 優勝・マイナビDANCEALIVE FINAL KIDS 2023,2024 BEST4・Freestyle Session WORLD FINALS 2023,2024 BEST8・Battle BAD 2024 POP BEST8・OLD SCHOOL NIGHT vol.25 POP BEST16・DANCE VISION vol.10 Freestyle 2on2 BEST8・DOG EAT DOG 2024 BEST4 「龍と勇太」出演イベント情報 「龍と勇太」の龍は自身が所属している「REAL AKIBA BOYZ」が主催するワンマンライブ「REAL AKIBA BOYZ ONEMAN LIVE〜 ぼくらのマスターピース 〜」に出演。2025年10月4日(土)に東京体育館にて開催される。詳細は記事最下部のイベント情報を要チェック。 イベント情報:「REAL AKIBA BOYZ ONEMAN LIVE〜 ぼくらのマスターピース 〜」日程:2025年10月4日(土) OPEN 15:30 / START 16:30場所:東京体育館出演:REAL AKIBA BOYZ / REAL AKIBA JUNIORZ / REAL AKIBA BANDゲストアーティスト:RHYMESTER、fhána、喜矢武 豊 (ゴールデンボンバー)協賛:日活株式会社、株式会社エポスカードフードコート企画:脳汁横丁チケット情報:記事最下部リンクより ゲストアーティスト
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surfMIDAS CAPITAL OMAEZAKI Pro 2025 QS2000/Pro Juniorが静岡県御前崎市ロングビーチで開催!2025.09.152025年9月3日から7日まで、静岡県御前崎市ロングビーチで「MIDAS CAPITAL OMAEZAKI Pro 2025 QS2000/Pro Junior」が開催された。今大会は4回目を迎え、プロジュニア部門も同時開催。来シーズンのCS出場権やWorld Junior代表枠をかけた、選手たちにとって重要な戦いとなった。大会は波のコンディションを考慮し、2日間でプロジュニアが行われ、その後にQSが実施されるスケジュールで進行した。 安室丈 WSL御前崎プロ:shujiizumo 地元の声援に応えた佐藤李が優勝 WSL御前崎プロ:shujiizumo プロジュニアウィメンズのファイナルには、佐藤李、松岡亜音、鈴木莉珠、松野杏利の4名が出場。序盤は松岡亜音が2本のライディングをまとめリードを奪ったが、後半にかけて地元、佐藤李が序盤で決め切れなかった技を修正し、得点へと繋げてトップに浮上した。松野杏利も終盤にリズムを掴み反撃を試みたが、あと一本届かず。見事、佐藤李が地元で栄冠を手にした。 松岡亜音 WSL御前崎プロ:shujiizumo 佐藤李 WSL御前崎プロ:shujiizumo 序盤のリードを守り切り、佐藤利希がプロジュニア初優勝 WSL御前崎プロ:shujiizumo プロジュニアメンズのファイナルには、佐藤利希、渡辺壱孔、岡野漣、Dylan Wilcoxenの4名が進出。佐藤利希は大会を通じて意識してきたスタートダッシュをファイナルでも実行し、1本目で4.00ポイント、続く2本目で5.83ポイントをマークしてトップに立った。中盤には渡辺壱孔と岡野漣も5点台をスコアして追い上げたものの、あと一本が伸びきらず。最後までリードを守り切った佐藤利希が、嬉しいプロジュニア初優勝を手にした。 渡辺壱孔WSL御前崎プロ:shujiizumo 佐藤利希 WSL御前崎プロ:shujiizumo リズムを掴んだ野中美波、2本連続の高得点で優勝 WSL御前崎プロ:shujiizumo ウィメンズQS2000は大会4日目からスタート。Round of 32はサイズのある波の中で行われ、その後のサイズダウンというコンディションの変化にも対応しながらの戦いとなった。ファイナルは野中美波と鈴木莉珠の一騎打ち。鈴木莉珠は左側のバンクを選び、1本目から4.50ポイントをスコア。対する野中美波は正面のバンクを選んだ。インタビューで「試合の前半が大事」と語っていたが、ファイナルでは1本目の波でフィニッシュを決めきれず、前半は苦しい展開が続いた。しかし中盤、待ち続けた野中美波の前にサイズのある綺麗な波が入り、6.67ポイントを獲得。さらに沖に戻るとリズムを掴んだかのように再び同じような波を引き寄せ、6.50ポイントを重ねてトップに浮上した。追いかける立場となった鈴木莉珠は波を待つもチャンスは訪れず、そのまま試合終了。見事、野中美波が優勝を飾った。野中美波は9月末にポルトガルで開催されるCS「EDP ERICEIRA PRO」への出場を予定。来季のCSクオリファイ、そしてCSでのクオーターファイナル以上進出を目標に掲げている。 野中美波 WSL御前崎プロ:shujiizumo 小林桂、圧巻の安定感で2連覇達成 WSL御前崎プロ:shujiizumo メンズは大会2日目の午後からスタート。台風の影響で目まぐるしく変わるコンディションの中、ファイナルはサイズが下がり、さらに風の影響を受ける難しい状況で行われた。対応力が試された今大会、ファイナルに勝ち残ったのは小林桂と安室丈。いずれも国内外で豊富な経験を積んできた2人の対決となった。小林桂は自分のスコアを出せるポジションをすでに見極めており、ファイナルでも迷うことなくそのポジションで波を待機。スタートのホーンと同時に乗った1本目で6.00ポイントをマークした。その勢いを保ちながらライディングを重ね、7本目には6.17ポイント、さらに14本目にはレイバックのワンマニューバーで6.83ポイントをスコア。ガッツポーズを見せるほど手応えのあるライディングで会場を沸かせた。一方、追う立場となった安室丈は1本目で4.60ポイントを出したものの、なかなかスコアを伸ばせる波を掴めず。12本目に4.67ポイントを重ねたが逆転には届かず試合終了。ディフェンディングチャンピオンの小林桂が、見事2連覇を達成した。今年からリージョンを移した小林桂はインタビューで、この後のQS6000田原、そして宮崎と全ての大会にも出場する予定だと語った。 小林桂 WSL御前崎プロ:shujiizumo Pro Junior Women's WSL御前崎プロ:shujiizumo 優勝:佐藤李2位:松岡亜音3位:松野杏利4位:鈴木莉珠 Pro Junior Men's WSL御前崎プロ:shujiizumo 優勝:佐藤利希2位:渡辺壱孔3位:岡野漣4位:Dylan Wilcoxen(INA) Women's QS2000 WSL御前崎プロ:shujiizumo 優勝:野中美波2位:鈴木莉珠3位:池田美来、Hana Bakker Men's QS2000 WSL御前崎プロ:shujiizumo 優勝:小林桂 2位:安室丈3位:金沢呂偉、Raphael Castro(USA) サイドコンテンツではUrban Sports Camp in Omaezakiが開催! USC御前崎:shujiizumo 9月6日(土)サイドコンテンツとして今年で3年目となる「Urban Sports Camp in Omaezaki」が同会場にて開催された。「ストリートカルチャーを世界に」をテーマに掲げ、ダブルダッチ、フリースタイルフットボール、フリースタイルバスケットボールのアスリートで結成されたチーム「F.B.D.」によるショーケース、体験会が行われた。 USC御前崎:shujiizumo 6日は天候に恵まれ青空の下、「F.B.D.」によるスペシャルパフォーマンスが披露された。御前崎市出身のフリースタイルフットボーラーYu-toをはじめ、レッドブルアスリートのYu-ri、フリースタイルバスケットボーラーのRIKU、NESS、プロダブルダッチチームMillennium Collectionからikkyon、ASUKI、KENTOが参加し各カルチャーの若手の精鋭が御前崎を沸かせた。 USC御前崎:shujiizumo パフォーマンスが終わった後はフリースタイルフットボール、フリースタイルバッスケットボール、ダブルダッチの3競技の体験会が開催。来場した家族連れや、サーファーをはじめ、ブースへの出展やイベント関係者たちも含め、老若男女がアーバンスポーツを体験。 USC御前崎:shujiizumo 即興の体験会コンテンツのゲームも行われ、参加者たちは技が成功すると満面の笑みを浮かべ、初めて触れるアーバンスポーツを楽しんだ。体験会が終わると参加者全員にアーバンスポーツキャンプ限定の缶バッジが配られ、子供たちは嬉しそうに受け取った。 MIDAS CAPITAL OMAEZAKI Pro 2025 開催概要 日程2025年9月3日(水)~9月7日(日)会場静岡県御前崎市ロングビーチ主催WSL御前崎プロ実行委員会公認WSL/ASIA(APAC)後援静岡県/御前崎市/御前崎市商工会/御前崎市観光協会協力(公社)日本サーフィン連盟静岡2区支部/御前崎ローカルサーフコミュニティ/(一社)御前崎スマイルプロジェクト競技種目・QS2000 Men’s/Women’s・PRO JUNIOR Men’s/Women’s
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others日本最大級“入場無料”のアーバンスポーツの祭典 「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25」が今年も開催決定!2025.09.03今年も、2022年から開催されている「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL」を来たる2025年11月15日(土)・16日(日)の2日間にて横浜赤レンガ倉庫で開催することが決定した! 本イベントは、アーバンスポーツ競技と、そのスポーツの原点とも言えるストリートカルチャーが一堂に会し、「観る・体験する・楽しむ」要素が満載のスポーツフェスティバルで、昨年度は6.5万人が来場数を記録。 4回目の開催となる今年は、2023年開催時に登場したフリースタイルフットボールが再び加わり、スケートボード、ブレイキン、BMXフラットランド、ダブルダッチ、パルクール、パルオニ、3X3とあわせた全8種目に、国内外で活躍する選手の登場が予定されている。その他、大人から子どもまでアーバンスポーツを気軽にチャレンジできる体験会や、ファッションやアイテムが勢揃いのストリートカルチャーマーケット、そして同時開催される横浜赤レンガ倉庫初のアメリカンフードフェス「ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL ’25」など、2日間に収まりきらない盛りだくさんの企画が用意されており過去最大の盛り上がりが見込まれている。 コンテンツラインアップ 【アーバンスポーツ】 スケートボードパークやバーチカルなど様々なスタイルがあるスケートボード。その中でも日本人選手が世界のトップレベルで活躍している、街中にあるような階段やレールなど障害物のあるコースで競うストリート種目を実施。 © Yoshio Yoshida/YUSF ブレイキンダイナミックでアクロバティックなストリート発祥のダンスで「ブレイクダンス」とも呼ばれる。1970年代にアメリカのニューヨークで生まれたヒップホップカルチャーの一つで、80年代にヨーロッパや日本にも広がり世界中へ広まった。ストリートから始まったブレイキンは近年若年層に人気のアーバンスポーツとしても注目を集めている。 © Ayato Nishimura/YUSF BMXフラットランドランプやレールなどの構造物を使用せずに平らなステージでBMXを操る競技で「自転車でまるでダンスをしているかのように巧みに乗りこなす競技」とも言われる。 © Jason Halayko/YUSF ダブルダッチ2本の縄を操り、アクロバットやダンスなどで跳び越え魅せるストリートスポーツ。NYからその文化は拡まり、現在では、世界各地でトップクラスのコンテストが行われており、幅広い年代がプレイしている。高速ステップや、ダイナミックなアクロバット、一糸乱れぬ阿吽の呼吸が見どころ。 © Ayato Nishimura/YUSF パルクール走る・跳ぶ・登るの基本動作に加えて、壁など構造物を活かして飛び移る・飛び降りる・回転して受け身をとるなどダイナミックなアクションが魅力のスポーツ。 © Ayato Nishimura/YUSF パルオニパルオニとは「パルクール鬼ごっこ」のことで、競技の専門性によらない、誰でも行う「あそび」を競技化した究極の鬼ごっこスポーツ。 © Kazuki Murata/YUSF フリースタイルフットボールサッカーのリフティングやドリブルなどの技術を、魅せるパフォーマンスとして昇華させたフリースタイルフットボール。世界で活躍する日本人選手が多く、激アツな対戦に期待大。 © Hikaru Funyu/YUSF 3x3「3x3」とは、国際基準のルールに基づいて行われる、攻守の切り替えの速さ、1対1の駆け引きが魅力の3人制バスケットボール競技。10分1本勝負、または21点先取のKO方式で、ひとときも目が離せないスピード感に要注目。 © Kazuki Murata/YUSF アーバンスポーツ体験会知らないスポーツだからこそ、この機会に「アーバンスポーツ」にチャレンジしてみよう。もしかしたら、楽しすぎてハマっちゃうかも。やって楽しめるのもYUSF ’25ならでは。※実施予定種目は調整中です。 © Yoshio Yoshida/YUSF 【カルチャーマーケット】 アーバンスポーツを「観る・体験する」はもちろん、ファッションやカルチャーを体験できるショップやブースなど、盛りだくさんのラインアップを取り揃える。 © Hikaru Funyu/YUSF© Jason Halayko/YUSF 同時開催イベント 【 ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL 】 「ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL ’25」は、アメリカを代表するフードが味わえる横浜赤レンガ倉庫の新たなフードイベント。スケートボードやBMX、ブレイキンなど多くのアーバンスポーツの発祥となっているアメリカならではのフード&ドリンクを楽しめるキッチンカーが出店し、迫力満点のアーバンスポーツ観戦とともに、食を通じてこれまで以上にストリートカルチャーを体感できる。 アメリカンカルチャーに染まる2日間、横浜赤レンガ倉庫で、ご家族や友人と“食×スポーツの秋”をお楽しみあれ。 【名 称】 ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL ’25(略称 AAFF ’25)【会 期】 2025年11月15日(土)・16日(日) ※雨天決行、荒天時は中止いたします【営業時間】11:00 ~ 20:00(ラストオーダー 19:30)【入場料】無料 ※飲食代は別途【会 場】 横浜赤レンガ倉庫 イベント広場(神奈川県横浜市中区新港1-1)【主 催】 YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25 実行委員会【特設サイト】記事最下部の関連リンクから※全飲食店舗・フードメニューの詳細は後日公開予定です 開催概要 © Ayato Nishimura/YUSF©Yoshio Yoshida/YUSF 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25(略称 YUSF ’25)会場:横浜赤レンガ倉庫イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)日程・時間:2025年11月15日(土)・11月16日(日)両日ともに11:00〜20:00(予定)※雨天中止。競技の開始・終了時間は各競技によって異なります。詳細は後日公開いたします。入場料:無料 ※飲食や物販代金は別途必要。一部、有料の体験コンテンツあり。主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25 実行委員会(株式会社横浜赤レンガ / 明治商工株式会社 / 株式会社ローソンエンタテインメント / 株式会社ゼータ)共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局協力:一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ /株式会社HANDOFF
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danceFULLCAST RAISERZ|D.LEAGUE 24-25シーズン最下位転落と上昇の決意2025.08.18D.LEAGUE(※)のチームであるFULLCAST RAISERZ(フルキャストレイザーズ)は、これまでD.LEAGUEのチャンピオンシップ出場の常連チームと言われていた。なかでも2021-22シーズンではレギュラーシーズンで総合首位となり、チャンピオンシップでは準優勝を獲得するなど、初期から強豪チームとして存在感を示していた。しかし、D.LEAGUE 24-25シーズンはチームの歯車が狂い最下位に転落するという前代未聞の結果となった。シーズンを終えて率直な感想と今後の決意についてディレクターのKTRに話を訊いた。 過去最低順位を記録した24-25シーズン - 24-25シーズンもお疲れ様でした。初めて成績が振るわないシーズンを迎えたことになりましたが、率直な感想をお聞かせください。 KTR:一言で言えば「悔しい」シーズンでした。過去最低の14位という結果で、今までチャンピオンシップ常連だったレイザーズとしては、勝利した試合が1勝のみという結果は本当に悔しかったです。シーズン中は練習の雰囲気も苦しい時期があり、「なぜ勝てないんだろう」という迷いもありました。新ルールへの対応がうまくできなかったことがひとつの要因にありますが、その他のことについても、今振り返るともっと改善できたことがあったと感じています。その一方で、この悔しさや苦しさがあったからこそ、支えてくれる人たちの存在の大きさにより気付けたシーズンでもありました。ファンミーティングやイベントでファンの方々と会う機会が多く、彼らが常に「レイザーズが勝っているよ!」と信じ、声をかけ続けてくれたことは、決して当たり前ではないと改めて感じました。スポンサー様やスタッフの方々の支えも含め、「経験は宝」という言葉を強く実感したシーズンになりました。 D.LEAGUE 24-25 最終ラウンド ディレクターとしての2年間と覚醒 - ディレクターに就任されて2年が経ちました。以前、前ディレクターのJUNさん以上の成績を残したいとおっしゃっていましたが、ディレクターとしての葛藤はどのようなものがありましたか? KTR:正直なところ、就任当初の1年目はプレッシャーを感じる余裕すらなかったです。何がディレクターの仕事なのかも分からず、とにかく目の前のことを日々乗り越えることに精一杯でした。2年目でようやく仕事の内容や役割が分かり始めましたが、今振り返ると、当時の僕の意識は未熟だったと感じます。今の方がはるかに責任感を強く感じています。この責任感が生まれ始めたのは、24-25シーズンの後半戦でした。チームの雰囲気が悪く、メンバー間で衝突があった時、「この環境を作っているのは自分だ」と強く感じたんです。メンバーの衝突すらディレクターの責任だと。その時、「俺は何をやっているんだろう」と自問自答し、メンバーに心を開いて自分の想いを伝えました。「優しく接することが、もしかしたら皆にとっては甘えになって、仕事ではなく仲間内の感覚になっていたかもしれない。本来のDリーガーとしての練習の質や環境はこれで良いのか?」と。その辺りから練習内容を細かく変え、メンバーもより一層前向きに取り組んでくれるようになりました。その時に初めて、ディレクターの重要性を痛感しましたね。 JUNさんが築き上げてきたレイザーズの凄さを、より深く理解できるようにもなりました。JUNさんのチーム作りや、先頭に立ってチームを引っ張る強い意思は、今の自分に足りないものだと感じました。レイザーズのブランディングにおいても、JUNさんのやり方は間違っていなかった。JUNさんのやり方やチームブランディングを、僕なりにシフトしていこうと考えましたが、今は自分の軸はブレずに、改めてJUNさんが築き上げてきたスタイルの強みを活かし超えていく事が重要と考えています。ディレクターの仕事は、チームプロデュースも担当します。メンバーを頼る部分もあれば、スタッフとの話を全てメンバーに伝えるわけでもない。メンバーの意見を聞きすぎると迷いが生じることもあり、一人で抱え込むことが多かったです。プレイヤーとしても活動しているので、思考が追いつかない時もあり、正直投げ出したくなることも多々ありました。ただ、そんな中でディレクターとしてどう進むべきか、新たな気づきを得られたことは間違いありません。 課題と改善点|次シーズンへのコミット ― D.LEAGUE25-26シーズンに向けて具体的な課題感や改善点についてはいかがでしょうか? KTR:一番の課題は、チーム全員が「一つのことに意思を向ける」ということです。これはディレクターが背中で示していかなければならない部分であり、勝利だけでなく、D.LEAGUE全体を盛り上げるという意識も重要です。24-25シーズンは勝てなかった理由としてルール変更に僕たちが最後まで対応できなかったと感じていますが、最も大きな理由はD.LEAGUEにコミットしきれていなかったことだと考えます。KRUMPという自分たちの表現したいものを追求しすぎて、D.LEAGUEのルールや駆け引きに対応しきれていなかったと感じました。例えば、KRUMPの比率を80%ではなく60%に抑え、新たな要素を取り入れてバランスを取るべきでした。試合ごとの作品テーマや戦略も、今思えばもっと工夫できたはずです。 僕たちが表現したいものはステージ上でお見せできたと思いますが、それが“勝つため”に120%活かされていたかと言われると、そうではありませんでした。「自分たちがKRUMPを通じて認められたい」という意地やプライド、迷いがあったように感じています。メンバーのマインドについては、勝ちへの貪欲さは皆持っていたと思いますが、D.LEAGUEにかける熱量のバランスが異なっていたメンバーもいたと感じています。全員が最高の熱量を持っていれば相乗効果が生まれ、「あいつが頑張っているから俺も負けてられない」という意識が生まれます。チーム結成から5年が経ち、その意識がなあなあになってしまっていた部分もあったと感じています。ただその原因は、ディレクターである僕がしっかり示せていなかったことにあると猛省しています。例えば、レイザーズのYouTubeチャンネルでは現在新メンバーオーディションの様子を配信しているのですが、元メンバーであり、オーディションに参加しているTAICHI(Tiny Twiggz)から「正直生ぬるいメンバーもいるように思う。俺は全員本気のメンバーとやりたい。」という言葉を言われて自分の中でも深く考えたんですよね。練習の質や時間の使い方にも問題があったし、今後の具体的な改善点は明確にわかっています。 オーディションの様子 Dリーガーとしての5年間|困難を乗り越える原動力 ― ご自身はDリーガー以外にもアーティスト活動など様々な領域で活動をされ、ダンサーとしてのライフワークバランスも難しいと感じますがDリーガーを続けていられる理由は何だと思いますか? KTR:難しい質問ですね‥。なぜ続けられるかというと、シンプルに「ダンスが好きだから」だと思います。もちろん辛いと思うことはありますが、本当に辞めたいと思ったことは一度もありません。正直、休みたいと思うことはあっても“この環境が当たり前ではない”と常に感じているから、Dリーガーを辞めるという選択肢はこの5年間僕の中では生まれませんでした。とはいえ、自分の人生の5年間をD.LEAGUEに捧げ、24時間をコミットするというのは、簡単なことではありません。それでも僕が続けてこれたのは、まず「TWIGGZ FAM」という昔からの仲間がいる母体があり、KRUMPというジャンルに根ざしているからだと思います。JUNさんに誘われてD.LEAGUEに入ってからも、ずっと一緒に切磋琢磨してきたメンバーがいるからこそ、環境的に居心地が良いというのはあります。 D.LEAGUE開幕当初は勢いしかなかったように感じます。「何だか凄いことが始まった」「このまま D.LEAGUEは盛り上がる」と、シーンのことや自分がダンスで表現することに必死で、スポンサー様からの支援の重要性をあまり考えて来れなかったように思います。しかし、5年が経ち、その「当たり前ではない」という感覚は常に僕の頭にあります。僕自身も活動を通じて、影響が広がっていることを実感することもあります。昨日も僕の地元の愛媛で「KTRさん!」と声をかけてくれる子どもたちがいました。「Dリーガーになりたい」という声を聞くと、それが大きな原動力になります。だからこそ、メンバーの年俸も上げたいし、僕たちが輝いている姿を見せたい。子どもたちがDリーガーになりたいと言ってくれることが、僕の1番のモチベーションです。今は自分たちの意地やプライドを捨てて、“D.LEAGUEで勝つ”ということを最大の優先度にしコミットする決意があります。 初単独パフォーマンスイベント「REAWAKE」に込められた想い ― レイザーズとして初単独パフォーマンスライブが8/27に控えていると思いますが、開催目的について教えていただけますか? KTR:今回のイベントのテーマが「REAWAKE」なのですが、これは「目覚める」「再生する」「覚醒する」という意味合いが込められています。この苦しいシーズンを経て、僕たちが新たな形で目覚めるという思いもありますし、正直「14位は夢だった」という気持ちも乗っています。「俺らがそんなはずないだろう」という良い意味での強気な面も表現していきたいと思っています。 ― 今回のワンマンライブは、次のシーズンに向けて覚醒していくレイザーズの姿を見ることができるということですね。 KTR:そうですね。また、D.LEAGUEのステージではお見せ出来ないパフォーマンスも多く出していきたいと考えています。これまでレイザーズはD.LEAGUEのステージのみでパフォーマンスをし世界観を表現してきました。ファンミーティングを実施したことはありますが、それはどちらかと言うとダンスよりもトークがメインのファンとのコミュニケーションの場でした。今月に開催する初開催のワンマンイベントでは、D.LEAGUEのルール内では表現できなかったレイザーズの魅力を全力で出せる場所を作りたいし、それをファンの方を中心に届けたいという想いから企画した背景があります。また、これまでD.LEAGUEの会場には来たことがないけど、ダンスカルチャーが好きな方にも気軽に遊びに来れる場所も作りたかったです。僕たちは主にKRUMPにリスペクトをしているチームなのですが、その本来のKRUMPカルチャーの魅力も伝えられるイベントにもしたいと思っています。 ― 今回のイベントではD.LEAGUEで披露されたネタがベースになるとのことですが、具体的にどのような見どころがありますか? KTR:新たなKRUMPの魅せ方にもチャレンジしたショーケースを準備しています。これは僕たちにとってとても意義深い挑戦なのですが、それも全て僕たちの表現の幅を広げて、より多くの方々に届いて欲しいという想いから生まれました。それに加えて、僕たちがD.LEAGUEで闘い抜いてきたパフォーマンスを身近で体感いただけることや、レイザーズにゆかりのあるゲストパフォーマーの方々の出演も予定しています。あとは、普段見ることのできないメンバーそれぞれのソロパフォーマンスやコラボレーションや、現在行われている新メンバーオーディションの最終結果発表もイベントの中で行われます。レイザーズのファンの方はもちろん、そうではない方もきっと楽しんでいただけると思います。 -「KRUMP」と聞くと攻撃的な激しいイメージが先行しますが、今回のライブではまた違った側面のKRUMPを見ることができるのでしょうか? KTR:はい、そうですね。レイザーズは、KRUMPをいかに現代に消化するかを常に追求しています。本来KRUMPはバトル文化でありショーケースという文化はあまり浸透していませんでした。それをいかに一般の方にも伝えるかを積み重ねて、今の群舞でのD.LEAGUEのショーになっていると思います。僕たちは、KRUMPというものを現代の方々にどれだけ伝えられるかを深く考えています。KRUMPの可能性を今まで示してきたからこそ、今のショーの質が上がっていると思うんです。そういった一作品一作品が見られるところが見どころだと思いますし、レイザーズの魅力はそこにあります。自分たちが信じてきたKRUMPというものを消化し続け、ひとつ一つ最高の作品を作っているという自信があります。 ― 確かにそうですね。KRUMPで10人以上の群舞かつシンクロを交えたショーが見られるのはかなり珍しいのではないでしょうか? KTR:そうですね。レイザーズのような規模とスキルでパフォーマンスできるチームは、世界初なのではないかと思います。海外でも同じようなパフォーマンスはありますが、ショーの質が違うと思います。KRUMPのショーは日本が最強だと自負しています。そもそも日本人は群舞でのショーケースが強いことで知られていますよね。それはスキルも当然ですが、日本人としての繊細で真面目かつ協調性のある気質が大きく影響していると思います。そう言った意味でも僕たちならではのオリジナリティのあるショーケースをぜひ観にきて欲しいですね。 ― 最後に、読者の方やファンの皆様へメッセージをお願いします。 KTR:24-25シーズンは、レイザーズにとって過去最低の順位となり、悔しい結果に終わりました。ただ、この苦しい経験があったからこそ、僕たちは多くのことに気がつき、成長することができました。特に、ファンの皆様、スポンサーの皆様、そしてスタッフの皆様の支えがどれほど大きいものか、改めて痛感したシーズンでもあります。こんなに負けが続いても、僕たち以上に熱心な言葉をかけ続けてくれました。皆様の応援が、決して当たり前ではないことを胸に刻んでいます。初の単独イベント「REAWAKE」は、このライブを通じて、僕たちがこの苦しいシーズンを乗り越え、D.LEAGUEで「こんなもんじゃないぞ!」という姿を見せるための覚醒の瞬間を、ぜひ観にきていただきたいです。D.LEAGUEの舞台ではもちろん、レイザーズの単独イベントでも、KRUMPの新たな可能性を追求し、最高のパフォーマンスをお届けできるよう、チーム一丸となってこれからも邁進していきます。今後も、子どもたちがDリーガーになりたいと夢を抱いてくれるような、輝く存在であり続けるために、僕たちはD.LEAGUEに全力でコミットしていきます。レイザーズの挑戦はまだまだ続きますので、ここから更にギアを入れて加速する僕たちに期待をして欲しいです。それと、新たな挑戦でもあるワンマンで、気軽に声をかけていただけると嬉しいですね。レイザーズ全員で心よりお待ちしています! ※1)D.LEAGUE(ディーリーグ)株式会社Dリーグが運営する、日本発・世界初のプロダンスリーグ。2020年に設立され翌2021年に第1シーズンを開幕。ダンスをスポーツ競技とエンターテインメントとして融合させ、有名企業がスポンサーとなるチームが全12ラウンドのレギュラーシーズンを戦い、上位6チームがチャンピオンシップ(決勝トーナメント)へ進出して日本一を決定する。ファンによる投票も勝敗に影響する、新しい観戦体験を持ち味としている。 ◼︎KTRプロフィール日本の伝説的KRUMP CREWを継承すべく再始動した新生「RAG POUND」に所属し、Dリーガーとアーティスト活動を兼任する。また、世界最大級のKRUMP FAMILY「Twiggz Fam」の一員でもあり、日本KRUMP界を牽引する次世代の先駆者として、KRUMP界だけではなく多方面から支持を集めている。細やかでクリアな動きとキレのあるスキルフルなパフォーマンスを武器に、様々なコンテストやバトルに出場しては好成績を残し、国内に留まらず海外からの評価も高い。止めどなく繰り広げられる正確で丁寧なコンボやマテリアルに加え、抜群なリズミカリティーと無駄のない動きは圧巻で、見る者を釘づけにする世界レベルのパフォーマンスから、日本No.1 KRUMPERとの呼び声も高い。また、ダンスのみならず、その引き締まった体格とビジュアルを活かし、モデルや舞台役者としても活躍中で、東方神起などを筆頭にアーティストの振付なども担当する。FULLCAST RAISERZのディレクターとして、チームを勝利へ導く。 ◼︎1ST PERFORMANCE LIVE 開催概要開催日時:2025.08.27.Wed OPEN 18:00 / START 19:00会場:WWW X (東京都渋谷区宇田川町13−17 シネマライズビル B1F)チケット情報:*ページ下部の関連リンクよりご確認ください
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danceHarutoとCocoaが初優勝「Red Bull BC One Cypher Japan 2025」日本開催のWorld Final出場を懸けた戦いへ2025.08.17世界への切符を懸けた、日本最高峰の1on1ブレイキンバトル 2025年8月16日(土)、横浜・大さん橋ホールで、日本一を決める1on1ブレイキンバトル「Red Bull BC One Cypher Japan 2025」が開催された。 優勝したB-Boy、B-Girl各1名は、11月7日(金)に東京・両国国技館で行われる「Red Bull BC One Last Chance Cypher 2025」に出場。ここで勝ち上がった者だけが、世界中から選ばれたわずか16人の舞台「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」への切符を手にすることができる。 「Red Bull BC One」は、今年で22回目を迎える世界最高峰の1on1ブレイキンバトル。20年以上の歴史と伝統を誇り、世界30カ国以上で予選やプログラムが行われ、数多くの才能あるダンサーを輩出してきた。毎年、何千人もの挑戦者の中から、選ばれしB-Boy・B-Girl各16名のみがWorld Finalのステージに立つことを許される。 今年はその世界決戦の地が日本。今回の日本最終予選も、例年以上に国内外から注目が集まり、史上最高レベルの戦いとなった。 Takayoshi Shimoda / Red Bull Content Pool 歴代王者と若手精鋭が集結、豪華すぎるラインナップ 3月から行われた地方予選・学生予選には約990名がエントリー。勝ち抜いたB-Boy7名、B-Girl7名に加え、日本と世界のブレイキンシーンを代表する招待ダンサーが集結した。 B-Boy Taisukeは、世界的クルー「Red Bull BC One All Stars」の初代メンバーとして長年世界の最前線を牽引してきた存在。B-Boy TSUKKIは、国内外の大会で活躍する次世代のホープとして注目を集める。B-Boy NORIは、「Red Bull BC One Cypher Japan」で通算6回の優勝を誇るベテランであり、その実力は折り紙付きだ。 B-Girl YASMINは、2023年日本予選を制し、昨年のWorld Finalでは日本勢トップのベスト8入りを果たした。B-Boy NICOLASも同じく2023年日本予選優勝者、B-Boy Harutoは昨年準優勝の実力者だ。さらに、B-Boy AisatsuとB-Boy Steezyskeeは、独自のスタイルで観客を魅了する若手ダンサーとして存在感を放つ。 ジャッジには、韓国のレジェンドB-Boy Hong10、米国のB-Girl BETA、タイのB-Boy CHENOといった世界的ダンサーが名を連ねる。さらにゲストライブには、日本を代表するヒップホップグループRHYMESTERが登場し、会場の熱気を最高潮に引き上げた。 B-Boy Hong10のジャッジムーブ Jason Halayko / Red Bull Content Pool 新時代の幕開け。王者を倒し、ニューフェイスが切符を掴む 今回のB-Boyサイドは、ただ勝敗を決めるだけでなく、世代や関係性が交錯するストーリー性に満ちたバトルが続いた。 レジェンド・Taisukeは、自身のレッスンにも通った経験を持つ教え子のGEN ROCと対戦。約9年ぶりにCypher Japanへ復活を遂げた偉大な存在に対し、GEN ROCは完璧なムーブを披露し、3-0の完全勝利。敗れたTaisukeにも、会場からは割れんばかりの拍手と声援が送られた。 同じ九州をレペゼンする若手、SO-TAとAisatsuはTOP8で激突。近年、日本ブレイキンシーンで存在感を増している九州勢同士の注目カードは、Aisatsuが制し、次世代の台頭を印象づけた。 決勝カードは、奇しくも昨年と同じ顔合わせ。日本最終予選で通算6回の優勝を誇るNORIと、昨年決勝で敗れ涙を呑んだHarutoのリマッチとなった。世代が交差する対決は、1ムーブ目からNORIが会場を大きく沸かせ、空気を掌握したかに見えた。しかしHarutoは最後まで揺るがぬパフォーマンスを続け、最年長ながら一切衰えを見せないNORIを撃破。幾度となく挑み続けてきた舞台で、ついに悲願の初優勝を飾った。 FinalでのHaruto Jason Halayko / Red Bull Content Pool 一方のB-Girlサイドは、まさに世代交代を象徴するようなトーナメントとなった。YuikaがベテランのERi FeNeSiSを初戦で破り、さらにSHIE-CHANも2回戦でHIYOに敗れるなど、長らくシーンをけん引してきた実力者たちが次々と姿を消した。フレッシュな勢いがトーナメントを席巻した。 決勝は、Cypher Japan優勝やWorld Final出場経験を持つ実績十分のYASMINと、この数年で日本選手権やアジア選手権を経て頭角を現したCocoaが対戦。貫禄あるYASMINに真っ向から挑んだCocoaが勝ち切り、初優勝を果たした。 B-Boy、B-Girlともに、過去に優勝や世界挑戦を経験した実力者が次々と敗れ、新たな挑戦者が切符を手にした今年のCypher Japan。Red Bull BC One Japanの歴史に、新たなページが刻まれた瞬間だった。世界を相手に挑むニューフェイスたちが、どんな戦いを見せるのか。期待は高まるばかりだ。 Jason Halayko / Red Bull Content Pool Harutoコメント「思い入れのある相手とのバトルが多かったです」 Jason Halayko / Red Bull Content Pool 今日の感想を教えてください決勝の相手が去年と同じNORIさんで、去年は負けて本当に悔しくて、そこからめちゃくちゃ練習してきました。ただ今日の決勝では、正直自分を出し切りきれなかった部分もあって、最後の詰めの甘さが課題だと気づけたのは良かったです。 勝てた要因はなんだと思いますか?今日は僕にとって思い入れのある相手とのバトルが多かったです。NICOLASさんは初めてBC Oneに出た時に負けた相手で、TSUKKIは昔からライバルとして戦ってきた存在。思い入れのある相手が多かったからこそ感情が入って、それがうまくダンスにつながったのが勝因だと思います。 ラストチャンスサイファーの意気込みは?個人的な弱点で、決勝になると出し切れなかったり、尻下がりになってしまうことが多いので、ムーブの追い込み練習をして、最後まで諦めずに詰め切れるようにしたいです。ワールドファイナルは、ダンスを始めてからずっと目指してきた「夢の舞台」。師匠のKAZUKIさん、同じチームメイトのISSIN、同じ地元のHIRO10などが先に経験していて、自分もいつか立ちたいと思っていた場所です。今回挑戦するチャンスが巡ってきたので、日本代表として胸を張って戦い抜けるように、さらに準備を重ねていきます。 Cocoaコメント「日本代表として胸を張って、精一杯戦いたい」 Jason Halayko / Red Bull Content Pool 今日の感想を教えてください今日までサポートしてくださった方々のおかげで、最後までベストコンディションで踊ることができました。嬉しい気持ちもありますが、それ以上に感謝の気持ちが強いです。 勝てた要因はなんだと思いますか?日本最終予選という大きな舞台で、正直かなり緊張しました。ですが、落ち着いてこれまでのことや応援してくれた人たちの言葉を思い出し、目の前のバトルに集中できたことが勝因だと思います。 ラストチャンスサイファーの意気込みは?これまで先輩方が築いてきた「日本は強い」という評判を崩さないよう、日本を背負う気持ちで挑戦したいです。ワールドファイナルは、ブレイキンを始めた頃は夢のまた夢でしたが、今日その舞台に挑戦するチャンスを得られました。日本代表として胸を張って、自分をもっと表現し、精一杯戦いたいです。 両国国技館へ、世界の舞台への挑戦 国内予選を勝ち抜いた代表は、11月7日のLast Chance Cypher(世界最終予選)に挑む。ここを突破すれば、同9日、両国国技館でのWorld Finalで世界16人の舞台に立つことになる。今年のWorld Finalには、B-Girl AYUのほか、Red BullダンサーのShigekixとIssinが招待ダンサーとして出場を決めており、日本勢の活躍に期待が高まっている。Cypher Japanで生まれた新たな挑戦者たちが、磨き上げたスタイルで世界にどう挑むのか。その瞬間は、まもなく訪れる。 The Moments Of「Red Bull BC One Cypher Japan 2025」 Takayoshi Shimoda / Red Bull Content Pool Takayoshi Shimoda / Red Bull Content Pool Jason Halayko / Red Bull Content Pool Jason Halayko / Red Bull Content Pool Jason Halayko / Red Bull Content Pool Jason Halayko / Red Bull Content Pool Jason Halayko / Red Bull Content Pool