神奈川県藤沢市を拠点とするマウンテンバイクライダーで、現在BMXシーンの啓蒙を進めている、KOASTAL(コースタル)代表の宮本祐太郎。彼の口から語られた「自転車という遊びは人生に必ず役に立つ」という言葉。それはまさに自転車と苦楽を共にしてきた彼だからこそ伝えられる、これからの若い世代に向けた熱い想いと、このBMXシーンを変えたいという決意の表れだった。
日本のシーンの遅れを身をもって痛感した選手時代
-マウンテンバイクを始めたのはいつですか?
小学5年生の頃、プロマウンテンバイクライダーとして現在活躍している永田隼也と小学校が一緒で同じクラスになった時に、既に隼也がマウンテンバイクを始めていて、それを見て面白そうって思って始めたのがきっかけでした。
-本格的に選手として活動し始めたきっかけを聞かせてもらえますか?
元々は、公園でウィリーとかジャックナイフをして、ただ遊んで楽しむような感じだったんですけど、ある時、隼也に「レースにも出てみたら?」って誘われて、試しに出てみたら楽しかったんですよ。
最初はクロスカントリーという種目の大会に出たんですけど、たまたまそのレース会場が富士見パノラマという施設でダウンヒルのコースがあったので、ダウンヒルも乗ってみたら楽しくて、それから行く先々でダウンヒルのコースがあったり、パークがあったりという感じで、いろんな種目に出会っては、始めていって自然に競技にのめり込んでいった感じですね。
-主にフリースタイルマウンテンバイクライダーとして活動されてきたと思うんですが、現役選手の頃で、特に思い出に残っていることはありますか?
今までマウンテンバイクではダウンヒル、クロスカントリー、ダートジャンプ、パーク、 4X、トライアル、ストリートとほぼ全種目やってきて、その練習としてBMXもレース、パーク、ダートジャンプとやってきた中で、特に一番面白いなって思って、現役最後の方やっていたのがマウンテンバイクのフリースタイル競技でした。
当時、海外遠征もしていたんですが、そこで痛感したのが、海外に比べると日本のシーンがかなり遅れていたことです。
それに危機感を感じて、僕自身、実際に日本人が今までやったことがなかった技をメイクしたり、そういう技の映像をYoutubeで配信して、どうにか日本と海外とのシーンの距離を縮めて、日本のシーンを盛り上げたいと思って必死に活動してきたんですけど、そこで気づかされたのが、上手くても、体を張っても、いくら新しいことにチャレンジしても、食べていけるわけではないっていうことで、選手として食べていくことの難しさをすごい感じましたね。
実際に今の現役選手も日本国内では賞金だけでは食べていけないし、スポンサー等からの契約金をもらえる選手もまだ一握り。ほとんどの選手がバイトや仕事をしたりして生計を立てて競技をやっているような状態ですね。
真剣に取り組んできたこの自転車を通して、このシーンに何かを残したい。
-その経験からこのKOASTALというチームを立ち上げたんですね?
はい、そうです。「選手として食べていくのが難しいという現状は理解できました。じゃあ選手引退後は普通に就職します」ということだと、小学生の頃からこの自転車を自分なりに真剣に取り組んできたのは、なんのためだったんだろうかと思うようになって、何か形に残せないかな?と思って、最初は「じゃあTシャツ作ろう」っていうところから始まったんです。
ただ、KOASTALを立ち上げる前の現役の時から、動画を作ったりとか、ホームページやブログで情報発信したりとか、子どもたちや友達に自転車の乗り方やトリックを教えたりとか、あとはトレイル(ダートコースのこと)のコースビルドもしたし、今の事業活動の原点になることは、気づいたらずーっとしてきていて、それをお金にできるようになった形が今のKOASTALでもあります。
実はKOASTALを始めた時も、特に何かをこうしたいっていう大義名分みたいなものがあった訳ではなくて、この現状をどうにかしたいっていう一心で、思いつきでとにかくやってみるという形で色々行動してきました。
-その活動の中で、同じフリースタイル競技でもマウンテンバイクではなく、どうしてBMXシーンに着目したんですか?
個人的にはBMXとマウンテンバイクに垣根はないと思っています。パークやトレイルへ乗りに行くと、自然にマウンテンバイクライダーもいれば、BMXライダーもいるし、同じひとつのフリースタイルシーンとして、現状マウンテンバイクよりBMXのライダーが多かったっていう、ただそれだけですね。
まあもちろんマウンテンバイク出身なので、もっとマウンテンバイクライダーも増えて欲しいというのが本音ですけどね(笑)
-なるほど、確かに最近は特にキッズのBMXライダーが増えてきましたよね。改めてKOASTALでされていることを簡単に聞いてもいいですか?
KOASTALではマウンテンバイクやBMXという自転車を通して、子どもたちが目標とか夢を実現できる環境づくりをテーマにして活動しています。
今ではスクール、イベント(大会など)、バイクパークの運営、映像制作・配信、ライダーのマネジメントやコーチング、ECでのグッズ販売などと多方面に展開しています。
-確か、溝垣丈司くんとか松浦葵央くんとか、今の若手トップBMXライダーもチームメンバーですよね?
はい。KOASTALを立ち上げたきっかけのひとつとして、周りから憧れられるかっこいいチームを作りたかったというのも背景にあって、BMXを始めた当初からずっと見てきたジョージ(溝垣丈司)や、鵠沼スケートパークのオープン以来一緒に乗って来たダニエル(米田大輔)とか身近なスター性のあるライダーを誘ってチームにしました。
-そうだったんですね。ちなみに湘南を拠点としたチームだと思いますが、KOASTALの名前の由来って何なんですか?
KOASTAL(コースタル)の語源は、英語で沿岸などを意味するCOASTALの「C」を、僕の地元である鵠沼(Kugenuma)の頭文字である「K」とし「KOASTAL」コースタルと読ませているんですが、まさに鵠沼を含んだ湘南発信であることを、チームとしてもブランドとしても表しているんです。
-現在はバイクパークの運営もされているとのことですが、このインタビューの場である、コースタルバイクパークについても詳しく聞かせてもらえますか?
このコースタルバイクパークを造成した背景としては、今まで僕が子どもたちにパークで技や乗り方をずっと教えてきた中で、なんか上手くいかない子や辞めちゃう子がいたり、トップ選手に追い付けない子とかもっと伸びるなって思う子をよく見た時に、共通点があって、それをスムーズに教えられるのがダートだなって思ったので、こういった環境を作ることにしました。
-ダートの方がパークより教えやすかったんですね。
最近は小学生とかでもプロの選手がやるような大技を成功させたり、凄い子も多いですが、みんな華やかな技ばかりに目がいってしまい、単純に自転車を上手く乗るっていう事を忘れてしまっていたんですよね。
それは子どもだけではなくて、親が正しい知識無く「あれやれ、これやれ」みたいに言ってしまっているところもあって、結果、怪我をして乗れなくなってしまう子や、辛くて嫌になってしまう子も沢山見てきました。
自転車を自由に操れるようになれば、もっと技も無理なくできるようになってくることだったりもするんですが、このことを一人一人に毎回伝えるのも難しいので、それを学べる環境を用意した方が早いなって思ったんです。
もう一つの理由は、始めたての子どもたちにとって、パークが敷居の高いものになってしまっていて、いきなり上手な人がバンバン飛んでいる所を見ると「カッコいい!」って思う子だけじゃなくて、逆に「怖い!」って思っちゃう子も多いんですよね。
それに、パークってジャンプやトリックをしてなんぼのところもあって、それが原因でパークに馴染めなくて辞めちゃった子も結構いたので、
まずは楽しく乗ることを知ってもらって、好きになったBMXとかマウンテンバイクを楽しく続けて、上手くなれる環境を作りたかったんです。
-とにかくまずは自転車を楽しんでもらえることが大事ということですね。そんな宮本さんが思うフリースタイル競技の魅力を教えてもらえますか?
国籍とか年齢とか関係なく、一緒に楽しめるのが1番の魅力だと思っていて、例えばサッカーとかだと最初、子どもの頃は同じ年齢とずっとやったりすると思うんですけど、自転車はコースに入ったらすぐ隣にプロライダーがいたりとか、自分も小学生の頃トレイルへ行った時に、康一くん(猪俣康一)とかクニオくん(柳瀬晋男)といったプロライダーがいて、一緒に乗ってくれたので、プロとアマチュアとか、大人と子どもが関係ないこの距離の近さが魅力ですね。
あとはレベルが全然違っても相手をリスペクトし合う文化があることですね。どんな技であろうが、その人が頑張ってメイクしたり、自分の壁を超えた時にお互い称え合う。これも大きなの魅力のひとつだなと思います。
まあ個人的にはジャンプしている時がとても気持ちいいのでそれも魅力です!
-今後このシーンをどう発展させていきたいと思っていますか?
僕としてやりたいことはたくさんあるんですけど、直近としては今やっているスクールを発展させて、まず自転車を習い事にしたいと思っています。
僕が中学生の時に、サッカーとか野球は部活動があったのに、自転車部はなかったんですよね。先生に自転車部作らせてくださいって言ったこともあって、実現はしなかったんですけど、でも習い事としてあってもいいんじゃないかなって、当時小さいながらに思っていました。
なので、現在単発で行っているスクールをサッカークラブやスイミングスクールみたいに長期間で段階的にしっかり教えていける仕組み作りを本当に直近でやりたいです。
長期的には自転車に関わる仕事で食べていける道を作っていきたいと思っています。
僕も最初は、トップ選手の華やかな世界に憧れていましたが、実際にその立場になったらこんなにも厳しい世界なのかって思い知らされました。
今の若い選手や、これから始める子供たちには僕と同じ思いを絶対にして欲しくないです。
だから、今のうちに道を作っておく必要があるんです。ただこういう仕組みを一からひとりで作り上げるのは本当に大変な事だから、僕が先に道を作って、今後彼らの選択肢が広がるようにしておきたいなって思っています。
それが長期的な目標ですかね。長期じゃダメなんですけどね(笑) 早めにやりたいんだけど。
自転車という遊びが人生に役に立つものになることを知って欲しい。
-以前SNSでもつぶやかれていましたが、自身の経験から、今の若手BMXライダーたちに伝えたいことはありますか?
声を大にして伝えたいのは、自分のフィールド(活動の場)は自分で守るということ。今ある環境を当たり前だと思わないで欲しいんです。
コースタルバイクパークの前身として、同じところに13~4年前にFBXというトレイルがあったんですけど、すっごい大変な思いをして作ってきたのに、無くなるのは一瞬でした。
BMXやマウンテンバイクはまだまだマイナースポーツで、ただ乗ってるだけでも何してるんだコイツらっていう目で見られるのが現実です。
しかも、このスポーツのカルチャーのひとつとして、僕らみたいにタトゥーを入れていたり、奇抜なファッションや髪型の人もいます。まだ日本では世間的に良いイメージがないので、余計に変なことしてると思われても仕方ないと思うんです。。
そういうイメージの人達が騒いでいたり、フィールドの扱いが悪ければ、周りから苦情が来て当たり前だし、そんな事が続けば、その場で乗れなくなってしまう事だって全然あり得ます。
だから、当たり前のことなんですけど自分のゴミは持ち帰る。出来れば周りに落ちているゴミがあれば一緒に拾う。「来た時よりもキレイにして帰る」といったそういう小さな取り組みでも積み重ねていくことで、イメージも良くなって、自分たちのフィールドを守っていけると思うんです。
今はオリンピックの影響もあって乗れる場所は増えてきていますが、その後は自分たちで守っていかないとあっという間に消えてしまうかもしれません。
-最後に伝えたいことがあれば
BMXとかマウンテンバイクって結局は「自転車」という遊びだと思いますが、ただこの遊びでも真剣に取り組んでいくことで、人生に役に立つものになるっていうことを知ってもらえるように今後も伝えていきたいです。
実際に今まで僕が取り組んできたこともほとんどが仕事にも繋がっていますし、例えれば、ある技に挑戦して成功させるまでの過程っていうのは、僕が今やっている事業を成功させるための過程と同じことだと思うんですよね。
もちろん仕事が全てではないので、みんながこの遊びを通してそれぞれが今取り組んでいる事に当てはめて、活かしてもらえたら面白いなと思います。
きっと、人生のより良くするためのヒントになるはずです。
宮本祐太郎”MIYA-G(ミヤジ)”プロフィール
1988年12月9日生まれの32歳。神奈川県藤沢市出身のフリースタイルマウンテンバイクライダー。KOASTAL代表、藤沢市自転車協会理事長。これまでのマウンテンバイク・BMXにて多種目に渡って活躍してきた幅広い競技経験を活かし、BMXとマウンテンバイクのスクール「KOASTALスキルアップスクール 」の講師としても活動中。KOASTAL BIKE PARKのコースビルド、ライダーのマネジメント、ウェブサイト・ECサイト運営、YouTube、撮影・映像製作などマルチに活動している。
interview & text by 畠山大樹
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skate小学4年生の天才スケーター河上恵蒔が、3つのギネス世界記録™を樹立!2024.11.21小学4年生ながらスケートボード界で驚異的な実績を積み上げている河上恵蒔(10歳)が、3つのギネス世界記録を達成し、その名を世界に轟かせた。11月21日に発売された『ギネス世界記録2025』(角川アスキー総合研究所)で、若干10歳にして栄光を掴んだその記録が公開され、スケートボード業界のみならず各界から熱い視線が注がれている。 提供:ギネスワールドレコーズ 河上の種目はハーフパイプで技を競う「バーチカル」。今年1月に「JSFバーチカルシリーズ2023」で最年少ながら総合1位タイに輝き、大きな話題を呼んだ。6月15日にはアメリカ・ユタ州ソルトレークシティで行われた「トニー・ホーク・バート・アラート」では、「900(2回転半)」を連続で3回成功させ、世界に衝撃を与えた。同月28日にはカリフォルニア州ベンチュラで開催された「X Games Ventura(エックス ゲームズ ベンチュラ) 」にも最年少で出場し、さらなる快挙を成し遂げた。 提供:ギネスワールドレコーズ 1つ目のギネス世界記録のタイトルは、「Most backside 540 skateboard tricks in one minute(1分間にスケートボードでバックサイド540を行った最多数)」。1分間に13回のバックサイド540(1回転半)を成功させ、驚異的なスピードと精度でギネス世界記録に認定された。 2つ目は、「Most consecutive skateboard '900' in competition (male) / 大会においてスケートボード「900」を連続で行った最多回数(男性)」。伝説的スケーターであるトニー・ホークが1999年に初めて成功させた「900(2回転半)」。その技を6月15日に行われた「Tony Hawk Vert Alert」で3回連続で決めたことで「神の正統後継者」と称され、2つ目のギネス世界記録を樹立した。 3つ目は、「Youngest X Games athlete (male) / エックスゲームズ最年少出場選手(男子)」。6月28日、河上は9歳294日という若さで「X Games Ventura」に最年少で出場し、見事3つ目のギネス世界記録を打ち立てた。 提供:ギネスワールドレコーズ 今回の快挙について河上は「ギネス世界記録は学校の図書室にもあって、それに自分が出ると思うととても嬉しいし、友達に見てもらいたい」と歓びを語り、今年を振り返って「アメリカに行くことと、X GAMESに出場するという夢が叶って最高でした。それに、イタリアやカナダにも行けたし、有名なスケーターと滑れた事も最高でした」と充実感をにじませた。来年の抱負を尋ねられると「来年も海外に行けるように頑張りたいし、とにかくスケボーが上手くなりたいです」と、10歳とは思えない堂々とした姿を見せた。 急速に人気が高まるスケートボード業界で、わずか10歳にして未来を担う存在となった河上恵蒔。彼の次なる挑戦から目が離せない。 【河上恵蒔『ギネス世界記録』タイトル名】 提供:ギネスワールドレコーズ ・Most backside 540 skateboard tricks in one minute1分間にスケートボードでバックサイド540を行った最多数 2024年5月22日 13回 ・Most consecutive skateboard '900' in competition (male)大会においてスケートボードの「900」を連続で行った最多回数(男子)2024年6月15日 3回 ・Youngest X Games athlete(male)エックスゲームズ最年少出場選手(男子)2024年6月28日 9歳 294日 【書籍『ギネス世界記録』について】 世界中の一番を審査・収集しているギネスワールドレコーズは、毎年その記録を一冊にまとめて出版しています。1955年に初めて刊行された書籍『ギネス世界記録』は累計発行数1億5,300万部となり、今まで40の言語に翻訳され、世界100カ国以上で発売されてきました。 【書籍概要】 『ギネス世界記録2025』クレイグ・グレンディ編 ©2024 Guinness World Records Ltd. タイトル:『ギネス世界記録2025』発売日:2024年11月21日定 価:3,960円(本体3,600円+税)発 行:株式会社角川アスキー総合研究所発 売:株式会社KADOKAWA判 型: A4変形判 オールカラー ページ数:264ページ
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bmx新バトルフォーマットの中で、男女共に前回大会王者が2連覇を果たす【FLAT ARK produced by ARK LEAGUE】in YUSF’242024.11.15YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL’24(略称:YUSF’24)」が横浜赤レンガ倉庫内イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区)にて2024年11月9日(土)~10日(日)の2日間に渡り開催され、本イベント内でBMXフリースタイル・フラットランド種目の大会として行われた【FLAT ARK produced by ARK LEAGUE】にて、OPEN CLASSにて片桐悠選手が、WOMENS CLASSにて鈴木仁菜選手が大会2連覇を収めた。 2022年、2023年に引き続きARK LEAGUEは、ライダーが作るライダーの為の大会として、BMXフラットランド種目の大会「FLAT ARK」およびスケートボードストリート種目の大会「SKATE ARK」をYUSF’24内で開催。今回の「FLATARK」はレベル別に4カテゴリーが用意される中で各カテゴリーごとに異なるバトルフォーマットの中で争われる形となった。今年も全国から集まった老若男女のトップBMXライダーたちによる熱い戦いが繰り広げられた。 今回は直近の天気予報も考慮して2日目に行われる予定だった豪華アーティストによるスペシャルライブとOPEN CLASSとWOMENS CLASSの予選は中止に。そのためこちらの両カテゴリーに関しては出場者全員による一発勝負という展開となった。大会中、雨もパラつき一時的に中断されたりとライダーたちにとっては難しい環境の中で一戦だったが、連日多くの観客が訪れてはライダーたちが繰り広げるハイレベルなトリックの数々に歓声をあげるなど終始大盛り上がりの中で大会は進行していった。 以下は、今大会の最高カテゴリーであるOPEN CLASSとWOMENS CLASSの決勝でのトップ3選手のライディングを紹介する。 競技フォーマット変更によりベストトリック合戦となった今大会。異次元のトリックを決めて大会2連覇を果たしたのは片桐悠。 OPEN CLASSのTOP3 ©︎Jason Halayko /YUSF 今大会最高レベルとなったOPEN 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/YUSF 準優勝はARK LEAGUEのオーガナイザーでもある内野洋平。長年大会を支える一方で、このFLATARKを含め数えきれないほど様々な大会で優勝経験を持つ現役プロライダー。BMXフラットランド界を新たなステージに引き上げ続ける彼は、今大会でも最高難度のトリックにトライ。1本目、2本目ではミスがあった「バックワーズマニュアル to バイクフリップ」からのもう一度バイクフリップで締める彼のオリジナルルーティンをしっかりメイク。 内野洋平のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF その流れのままバイクを背中向きに背負って進む「バックワーズツーフット」からのバイクの切り返しをメイクして2本目のスコアをまとめる。その後は1本失敗するも 「アップサイドのマニュアル to バイクフリップ」を加えたルーティンをメイクした。終盤戦はどのライダーもトリックをメイクできない時間が続く中、残り3分あたりで「バックスピン」からの難しいバイクの切り返すルーティンをメイク。最後は自身の代名詞トリック「ウッチースピン」も加えた長いスピントリックのルーティンにトライするも最後の最後で足をつくミス。しかし結果としてはそこまでの高難度かつオリジナリティのあるベストトリックの数々が評価されて合計17.8ptで2位となった。 田圓尚人のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 3位は2022年の「FLATARK」in YUSFで王者に輝いた田圓尚人。前半ではなかなか決めきることができず苦戦を強いられたが、残り時間5分の時点でリアトリックの体勢から「バイクフリップ to バックスピン to バイクフリップ」のコンボをメイクしていき気合いの1本目を決めきる。その後、2本目をメイクするのに苦戦を強いられるも残り2分のところではバイクをアップサイドに捉えながら片足をペダル軸に置きバックワーズからの自身のオリジナルトリックであるハンドルを握りながらバイクを足元で回す「気円斬」をメイク。意地の2本目を決めると最終的にこの2本が高評価を受けて合計点を17.0ptとして3位入賞を決めた。 WOMEN’S CLASSはネクストレベルのライディングが披露される接戦に。わずか0.2pt差の厳しい戦いを制したのは昨年大会王者の鈴木仁菜 一方で、唯一の女子カテゴリーとなったWOMEN’S CLASSにも国内外を股にかけて大活躍する女子のトップライダー10名が参加し、決勝1本勝負にて優勝争いが行われた。 なお今回のWOMEN'S CLASS決勝の競技フォーマットは、120秒間のソロラン1本にて最高30点満点でジャッジされた。「FLAT ARK」としては前回の甲子園大会から30秒延長となるこのフォーマットが導入されたのだが、今までに比べるとライディング時間が長くなるため自分の見せたいトリックを多く入れ込むことができる一方で体力勝負にもなることが予想された。 その中でも特に接戦となったのは鈴木仁菜と本村果鈴の戦い。昨年のYUSF’23で優勝した鈴木と前回の甲子園大会の優勝者の本村、どっちが勝つのか気になる今回を制したのは鈴木仁菜。 鈴木仁菜のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 今年のワールドカップでは負けなしの世界的にもその実力が評価されている鈴木は、所々でミスは見られたもののリアトリックの姿勢から、スカッフなしで「ツーフット」に移り「バックスピン」に切り替えたり、手足のポジションを入れ替えたり、難しい姿勢からバイクを回転させて切り返したりと目まぐるしく難しいバランスをとりながら行うトリックルーティンに盛り込んだライディングを見せて24.6ptと最高得点をマークし優勝を収めて2連覇を達成した。 本村果鈴のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 準優勝は鈴木にわずか0.2ptという僅差に迫った本村果鈴。スピン系のトリックを得意とする彼女は、リアトリックからフロントトリックに上手くスイッチしながら手足のポジション入れ替えたりとバリエーションの多いライディングを見せる。その後もルーティンの中にフロントトリックを軸にする中でスピンしながら「ウィップラッシュ」を入れたりハンドルを回したりとスムーズかつハイレベルなトリックを披露していく。終盤では左足をペダルに置いて片足での「ノーズマニュアル」から「ウィップラッシュ」に繋ぎ「バックスピン」という流れでルーティンを続けようとするも最後までメイクできずにランを終えると合計得点を24.4ptとして、惜しくも鈴木には届かず2位となった。 高橋七衣のライディング ©︎Jason Halayko /YUSF 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skate世界最高峰レベルの異次元のコンボトリックの数々が披露された熾烈な一戦【SKATE ARK produced by ARK LEAGUE】in YUSF’242024.11.14「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL'24」が横浜赤レンガ倉庫内イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区)にて2024年11月9日(土)~10日(日)の2日間に渡り開催され、本イベント内でスケート・ボード種目の大会として開催された【SKATE ARK produced by ARK LEAGUE】にてWomen’sクラスでは吉沢恋選手が、Men’s Hiクラスで早川竣乃祐選手が優勝した。 2017年に誕生し、現在では世界で最もレベルの高い“世界大会”として認知される「ARK LEAGUE」の1つであるスケートボード種目の大会がこの「SKATE ARK」。「ライダーが創るライダーの為の大会」を信念に掲げて毎年アップデートされていることから、世界各国のライダーから賞賛される大会となっている。 パークやバーチカルなど様々なスタイルがあるスケートボード競技だが、そのうち日本人選手が世界のトップレベルで活躍している、街中にあるような階段やレールなど障害物のあるコースで競う「ストリート種目」をSKATE ARKでは実施。2022年と2023年に続き、今回も世界で活躍する国内トップスケーターが出場し終始大盛り上がりの大会となった。 ©︎Jason Halayko /YUSF なお、今回の「SKATE ARK」のセクションは本イベントの会場である赤レンガパークの中でも一番手前の大通り寄りに設置され、来場者ではない一般の通行客からもよく見える最高のロケーションの中で、2日間に渡って終始たくさんの観客に見守れながら大会は進行していった。 以下は、今大会最注目となったWomen’sクラスとMen’s Hiクラス決勝戦の大会リポート。 実力者と若手が入り乱れたMen’s Hiクラスは若手に軍配。実力者たちを抑えた早川竣乃祐が優勝を勝ち取った 今大会の男子カテゴリー最上級クラスとなるMen’s Hiクラスには日本国内から幅広い年齢層のトップライダー19名が参加。前日に行われた予選から熾烈な戦いが行われ、決勝では予選を勝ち上がった8名にて争われた。 そして今回の競技フォーマットはコースレイアウトの関係上、前大会とは異なりソロラン無しのベストトリック合戦となった。予選では7分間のジャムセッション、決勝ではベストトリック合計5本のうち、上位スコア2本の合計得点により順位を決める形で1本あたり最大10点の最高20点満点でジャッジされた。 今大会にはパリ五輪日本代表の白井空良をはじめ、「2023 UPRISING TOKYO Supported by Rakuten BEST TRICK WINNER」の濱村大征などベストトリックのレベルの高さが世界的にも評価されている選手が多く出場した。ただ今回は白井が惜しくも先日怪我をした膝の調子が奮わず予選敗退となる一方で、決勝は若手も勝ち上がり名を連ねて実力者と対峙する展開に。決勝は5本中2本のスコアが採用されるフォーマットであることから、最後の最後まで各ライダーが自分たちの持つベストトリックにトライする攻めのライディングを終始見せる観客にとっても見応えのある手に汗握る展開になった。 ベストトリック1本目 大場蓮のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 5本のチャンスがあるものの、2本目以降でより攻めのトリックにトライするためにもしっかり決めておきたい1本目はほとんどのライダーがスコアをマーク。その中でも8点台のスコアを残して弾みを付けたのは実力者の浦野晴と大場蓮。浦野は「スイッチフリップフロントサイドボードスライドフェイキー」をメイクすると8.2ptをマーク、大場は「ポップショービットフロントサイドフィーブルグラインド180アウト」をメイクし8.3ptをマークして強さを見せる。 早川竣乃祐のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 2人に続く形で7点台をマークして2本目に繋げたのは早川竣乃祐、濱村大征、浦野健隼の3名だ。早川は「ノーリフリップバックサイドボードスライド」を決めると7.7pt、濱村は「ハードフリップバックサイドリップスライド」で7.6pt、浦野晴の兄でトリックマスターとして知られる浦野健隼はハバレッジでの「キックフリップバックサイドクルックドグラインド」で7.3ptをマークし、早くも熾烈なベストトリック合戦の始まりを予感する1本目となった。 ベストトリック2本目 2本目では早速各ライダーがギアを上げてきたのか、なかなかトリックをメイクできない展開に。そんな中で1本目に引き続きスコアをマークしてきたのは高石颯来と濱村大征の2名。高石は「キックフリップバックサイトテールスライドフェイキー」をメイクし7.6ptをマーク。彼自身も着地が少しスケッチーだったことからトリックメイクに驚いている様子も見せた。濱村は1本目で浦野健隼がハバレッジでメイクした「キックフリップバックサイドクルックドグラインド」をレールで決めると7.0ptをマークした。今回のスコア採用は2本だけのためまだこの段階ではまだまだ勝負の行方は分からない状態。 ベストトリック3本目 大場蓮のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF ほとんどのライダーが1本以上スコアをマークしていることから、まだ残りのチャンスに余裕がある一方で勝負を優位に進めるためにもスコアアップしておきたい3本目。ただやはりスコアアップするためのトリックメイクには難易度とプレッシャーがあるからか、ここ3本目でも2名を除きほとんどのライダーがミス。一方でしっかり決めて見せたのが、3本連続で着実にメイクしている高石颯来と個性的な渋いトリックをチョイスする大場蓮。高石は「キックフリップバックサイドスミスグラインド」をメイクすると7.4ptをマーク。2本目のスコアを上回ることはできずベストスコアにはならなかったが、1本目の6.4ptを上回りスコアアップには成功。大場は2本目で失敗した「ビックスピンフロントサイドハリケーングラインド」を見事メイクし8.5ptをマーク。自身のスコアを8点台で揃えて暫定1位に躍り出た。 ベストトリック4本目 三星怜生のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 残りトライできる本数が少なくなってきたこの4本目。ここでは実力者も含め多くのライダーが相変わらずトリックメイクに苦戦を強いられている中で、8点台をマークして表彰台の座を大きく引き寄せたのは若手の三星怜生と早川竣乃祐の2名。三星は「フロントサイド360テールスライド」をレールで決めて決勝最高得点の8.9pt、早川は「ノーリーキックフリップバックサイドテールスライド」をハバレッジで決めて8.6ptをマークすると、三星は暫定3位、早川は暫定2位となり残すは自身も含めて各ライダーが5本目でどんなトリックをメイクするのかに委ねられた。 ベストトリック5本目 早川竣乃祐のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF そして迎えたラスト1本。各ライダーがチャレンジし続けてきたベストトリックを決め切る必要があるラストチャンスだったが、惜しくも番狂わせを起こす展開にはならなかった。その中でも終始トリックメイクできず苦しい時間を過ごしていた梅村敏秀が最後に「トレフリップフロントサイド5-0グラインド」をハバレッジでメイク。やっと決め切れたトリックに天を見上げる様子も見せた。 一方で流れを掴んでラストトリックも決めきって見せたのは4本目をメイクした三星と早川。三星は「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」で7.3ptをマークしてスコアアップし暫定3位となった。そして暫定1位の大場を追う展開となった暫定2位の早川はラストトリックとして「ノーリーキックフリップバックサイドリップスライドショービットアウト」を綺麗にレールで決めて8.4ptをマークすると暫定1位に躍り出た。その後の出走となった大場も濱村もトリックを決められなかったことから、最終結果としては早川が優勝。2位に大場、3位に三星となった。その中でも特に早川と三星は若手でこれからが楽しみなライダー。今後彼らがどう日本のトップ勢に食い込んでくるのかが楽しみだ。 将来有望な若手ライダーたち ©︎Yoshio Yoshida /YUSF Women’sクラス決勝に名を連ねたのは世界で活躍するトップスケーターたち。そんなハイレベルな戦いを制したのはパリ五輪金メダリストの吉沢恋 今大会のWomen’sクラスには日本国内のトップライダー12名が参加。前日の予選から熾烈な戦いが繰り広げられ、決勝では予選を勝ち上がった8名にて争われた。競技フォーマットはMen’s Hiクラス同様に決勝はベストトリック合計5本のうち、上位スコア2本の合計得点により順位を決める1本あたり最大10点の最高20点満点でジャッジとなった。 そして今大会の決勝には世界大会で活躍するライダーたちが勢揃い。その面々は上村葵、大西七海、石丸葵、丹野莉愛、藤澤虹々可、吉沢恋、織田夢海、松本雪聖といった世界王者経験者から最近急成長の若手まで全日本選手権の決勝ないし世界大会の決勝でも見劣りしないメンバーがここ横浜赤レンガ倉庫の会場で優勝の座を争った。 ベストトリック1本目 吉沢恋のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 男子同様に女子も2本目以降でより攻めのトリックにトライするため、まずしっかり堅実にスコアを残すことを優先するかと思われた1本目だったが、最初から攻める空気感を作り出したのはパリ五輪金メダリストの吉沢恋だった。吉沢は1本目からパリ五輪で金メダルを勝ち取ったハンマートリックの「ビックスピンフリップフロントサイドボードスライド」をメイクすると8.8ptをマークし後続にプレッシャーをかけていく。 織田夢海のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF しかしその流れをしっかり捉えて吉沢のトリックを上回って見せたのは織田夢海。織田は彼女の代名詞的ハンマートリック「キックフリップフロントサイドフィーブルグラインド」をメイク。今大会唯一の9点台である9.0ptをマークして強さを見せた。 ベストトリック2本目 松本雪聖のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 1本目から吉沢と織田が攻めのライディングを見せる中、2本目ではトリックメイクに苦戦するライダーと着実に好スコアを残すライダーが二極化。そんな中で1本目に引き続きスコアをマークしてきたのは丹野莉愛、織田夢海、松本雪聖の3名。織田は1本目で松本が決めた「キックフリップフロントサイドボードスライド」をメイクし7.3ptをマーク。続く松本は「キックフリップバックサイドリップスライド」を決めると7.9ptをマークしスコアアップししっかり2本ともスコアを残した。 一方で2本のスコアメイクと共に8点台のハイスコアをマークしたのは丹野莉愛。丹野は「270フロントサイドボードスライド」をメイクしガッズポーズを見せた。しっかりスコアも評価され8.8ptをマークすると暫定2位に食い込んできた。 ベストトリック3本目 吉沢恋のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 現在トップは織田、丹野、松本という順番で迎えた中盤戦。終盤に向けて勝負を優位に進めるためにもスコアアップしておきたい3本目でプレッシャーをも感じさせずに唯一トリックを決めて見せたのがやはりこのライダー吉沢恋。8.7ptをマークするライディングでセカンドハイエストを更新して一気にスコアアップし、暫定2位の織田に1点以上の差をつけて暫定トップにジャンプアップした。 ベストトリック4本目 ライディング後にボードが折れるアクシデントがあった藤澤虹々可 ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 3本目で吉沢にリードを許す一方でしっかりトリックを決めてここで追い上げておきたいと思う4本目。しかしここでも相変わらず多くのライダーがトリックメイクに苦戦を強いられた。一方でこの4本目でなんとかトリックをメイクして見せたのは藤澤虹々可。ずっと失敗していた「ポップショービットフロントサイド50-50グラインド」をメイクして8.6ptという好スコアをマーク。あと一本決め切れば表彰台の座も見えてくる中で藤澤にトラブル。トリックの着地でデッキのテール側が折れてしまうアクシデント。スペアのボードもなく誰かのボードを借りることを余儀なくされた。そんなことも起きた展開の中で、最後5本目を残して現在トップは吉沢、織田、丹野の順に。このままで大会を終えるのか、もしくは最後に番狂わせがあるのか。そんな期待も渦巻く中でラストトリックへ。 ベストトリック5本目 吉沢恋のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF もう後が無いラストトリックとなった5本目。多くのライダーが決め切れず辛酸を舐めたこのラストチャンスだったが、暫定3位の丹野が最後に表彰台の座を盤石にするため滑走するもメイクした「フロントサイドフィーブルグラインド」ではスコアアップできずに少し不安が残る展開に。 一方で最後も高得点で締め括ったのがやはり吉沢。ラストトリックでは「ノーズグラインドビックスピンアウト」でメイクして8.3ptをマークした。そして暫定3位の丹野を追う展開となった暫定4位の松本はラストトリックに「キックフリップフロントサイドボードスライドフェイキー」をレールで決めて7.6ptをマークすると0.2pt差で3位にジャンプアップ。最終結果としては吉沢が優勝。2位に織田、3位に松本となった。 松本雪聖のライディング ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 今回表彰台に上がった3名はベストトリックのレベルの高さに定評があるのはもちろんのことだが、どんな状況でもしっかりスコアを残すことができる実力を持ち合わせているからこそ、世界の大舞台でも結果を残せているということが分かった。また4位となった丹野も松本とはたった0.2pt差。吉沢と織田に比べると若くさらにこれからの成長が楽しみなのがこの丹野と松本だ。日に日に目に見える成長著しいこの女子ストリート種目。今後はトップ勢はもちろんのこと若手にも注目だ。 今後の成長が期待される松本雪聖と丹野莉愛 ©︎Yoshio Yoshida /YUSF 大会結果 ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <Women's Class /ウィメンズクラス>優勝: 吉沢 恋 (ヨシザワ・ココ) / 17.5pt準優勝: 織田 夢海 (オダ・ユメカ) / 16.3pt第3位: 松本 雪聖 (マツモト・イブキ) / 15.5pt4位: 丹野 莉愛 (タンノ・リア) / 15.3pt5位: 藤澤 虹々可 (フジサワ・ナナカ) / 8.6pt6位: 大西 七海 (オオニシ・ナナミ) / 6.2pt7位: 石丸 葵 (イシマル・アオイ) / 3.8pt8位: 上村 葵 (ウエムラ・アオイ) / 0.0pt ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <Men's Hi Class /メンズハイクラス>優勝: 早川 竣乃祐 (シュンノスケ・ハヤカワ) / 17.0pt準優勝: 大場 蓮 (オオバ・レン) / 16.8pt第3位: 三星 怜生 (ミツボシ・リオ) / 16.2pt4位: 高石 颯来 (タカイシ・ソラ) / 15.0pt5位: 濱村 大征 (ハマムラ・タイセイ) / 14.6pt6位: 梅村 敏秀 (ウメムラ・トシヒデ) / 8.6pt7位: 浦野 晴 (ウラノ・ハル) / 8.2pt8位: 浦野 健隼 (ウラノ・ケント) / 7.3pt ©︎Yoshio Yoshida /YUSF <Men's Low Class /メンズロークラス>優勝: カミタニ・ユウセイ準優勝: ナトリ・ヤマト第3位: リョウジ・ワカバヤシ 大会概要 ⼤会名称 : 【SKATEARK produced by ARK LEAGUE】 イベント名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL '24 (略称:YUSF’24)開催期間 : 2024年11月9日(土)~10日(日)- 2日間 -※詳細は公式HPをご覧ください。大会会場:横浜赤レンガ倉庫 イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)主催:一般社団法人 ARK LEAGUE協賛: 第一生命グループ / GoPro / 三菱商事都市開発/ Red Bull / G-SHOCK / ムラサキスポーツ
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dance“AIRHEADZ”が世界への挑戦権を獲得!「Freestyle Session JAPAN 2024」2024.11.1320年以上の歴史があるブレイキンシーンを象徴する大会 都市型スポーツとストリートカルチャーの祭典「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL 2024(以下、YUSF)」が11月9日、10日に横浜赤レンガ倉庫で初開催された。本イベント内のBREAKINGコンテンツとして【Freestyle Session JAPAN 2024】が行われ、AIRHEADZが優勝を飾った。Freestyle Session は、1997年アメリカで始まった世界一のCREWを決める伝説のブレイキンバトルで、20年以上の歴史を誇り、今でもブレイキンシーンを象徴するイベントの一つである。国内では、Bboy Toshio a.k.a. Machanが2002年に日本にFreestyle Sessionを持ち込んだことで日本大会がスタート。今回と同じ横浜赤レンガ倉庫で開催された2022年のYUSFでは、Freestyle Session JAPANの20周年が祝われ表彰などが行われた。近年のYUSF内で行われたFreestyle Session JAPANには、今年パリオリンピックで活躍した日本代表勢も出場。2022年大会では、パリオリンピックで金メダルを獲得したAMIがGOOD FOOTで出場し優勝。昨年の2023年大会では、オリンピック第4位のShigekixがXII After oursで出場して同じく優勝を成し遂げている。現在、世界の第一線で活躍するBBOY・BGIRLも憧れる舞台に今年も多くの挑戦者たちが集まった。 ©AYATO. /YUSF ヤングガンズが台頭した今年の日本大会 過去の大会と比べると、今回はニューフェイスが多く登場し若手世代の活躍が目立った。決勝まで駒を進めたgunbarawはThe Floorriorzのメンバーで小学生のWatoを中心とするチーム。惜しくも決勝で敗れてしまったが、大人顔負けのパワームーブを展開し会場を沸かせていた。優勝したAIRHEADZも10代と20代で構成されるクルーであり、今大会では大躍進を遂げた。予選を勝ち抜きTOP16のトーナメントに進出したクルーの中には、YELLOW SUNSやFOUND NATIONなど、国内の様々なバトルを制し、名を轟かせるBBOY・BGIRLもいたが、そのような実績のあるクルーを破りAIRHEADZが見事、頂点に輝いた。優勝したAIRHEADZには、11月16日からアメリカ・ロサンゼルスで行われるワールドファイナルTOP16の出場枠が与えられる。 ©AYATO. /YUSF AIRHEADZ 優勝コメント 今日1日を振り返ってみてどうでしたか? DoubleNew(以下D):この人数でバトルに出るのも初めてだったし、セッション(Freestyle Session)は狙いにいきたいと思って準備していました。トーナメントの組み合わせ的にも、毎バトル全力を出すしかない状況だったので、いい動きが出来たし、それがこの結果に繋がったと思います。すごく嬉しいです! AIRHEADZらしさは出せましたか? D:僕たちは本当にチーム愛を大事にしているクルーだし、いつも一緒に過ごしている仲間たちです。そこがバトルにも出ていたと思います。 アメリカ・ロサンゼルスで行われるワールドファイナルに向けての意気込みを教えてください D:Freestyle Sessionのワールドファイナルは、夢に見ていた舞台なので、全力を尽くして勝ちにいきたいです。 ©AYATO. /YUSF