東京オリンピックへ向けて注目度が高まるアーバンスポーツ、アクションスポーツの魅力をFINEPLAY編集部がDig。今回は「スポーツクライミング」の歴史や種目、世界で戦う注目選手を紹介。
世界でも強豪国である日本はメダル獲得も期待されており、注目必須の新スポーツとなる。この記事をチェックして、「スポーツクライミング」の魅力を存分に体験して欲しい。
スポーツクライミングの歴史
「クライミング(climbing)」は「登ること」を意味する言葉。人間は遥か昔から登山を行ってきたが、自然の岩場を登るフリークライミングも1920年代頃から行われるようになったと言われている。しかし、そこから派生して「スポーツクライミング」として人工壁を登る競技となったのはつい最近のことだ。
成り立ちには諸説あるが、1940年代後半から80年代にかけて当時のソビエト連邦において、自然の岩場を登り切るスピードを競う大会が行われたことがその始まりだと言われている。
1985年にイタリアでは「リード」の大会が岩場で行われ、次第にヨーロッパから競技としてのクライミングが世界中に普及していく。この頃からフランスを中心に室内の人工壁で行われる競技も増えていったという。これが「スポーツクライミング」の始まりである。
1989年には初の国際的な大会であるW杯が開催。1991年には初の世界選手権が開催され、日本人では平山ユージが銀メダルを獲得している。
現在では多くの日本人選手が国際的な大会で目覚ましい成果を上げており、世界でも強豪国のうちの一つとして数えられている。

スポーツクライミングの種目
競技としての「スポーツクライミング」は「ボルダリング」「リード」「スピード」という3つの種目に分けられる。
さらにオリンピックでは、この3種目で獲得したポイントをもとに順位を決める「コンバインド」という競技方法で成績を決める。
各競技、壁を「登る」ということには変わりないが、それぞれの種目で競技方法が異なる。それぞれの競技の概要をこれから紹介していこう。
ボルダリング
「ボルダリング」は高さ5メートル以下の壁に設定されたコースを制限時間内に登り切ることができた数を競う種目。コースにはボルダーと呼ばれる突起物が設置されており、ボルダーを掴んだり、時には足で引っ掛けたりしながらゴールである頂点のトップホールドと呼ばれるボルダーを目指す。
他の選手のトライを見ることはできず、各ラウンドの前に選手全員で課題を確認するオブザベーションという時間が与えられる。
限られた時間でいかに頂点まで登り切ることができるかが重要となるため、身体能力だけでなく、どのように登るのかを読み解く頭脳も重要となる競技だ。

リード
「リード」は高さ12メートル以上の壁を制限時間内にどこまで高く登ることができるかを競う種目。「ボルダリング」はクライミングシューズとチョークと呼ばれる滑り止めを使用して競技を行うが、「リード」では上記の道具に加えてロープの繋がったハーネスを装着して頂点を目指す。コースの途中に設置された確保点と呼ばれる支点にロープをかけることで安全を確保しながら登り、頂点の支点にロープをかけると完登(壁を登りきりゴールすること)となる。
この競技も他の選手のトライを見ることはできず、あらかじめオブザベーションの時間が設けられている。
長い距離を登っていく競技になるため、上り続ける持久力と最小の力で登る戦略を練る力が課題攻略の鍵となる。

スピード
「スピード」は高さ10メートル、または15メートルの壁にあらかじめ決められたホールドが設置されたコースをどれだけ速く登り切ることができるかを競う種目。リードクライミング同様ロープにつながったハーネスを装着するが、あらかじめ頂点で支点が確保されているため、競技中の支点確保は行わない。
この競技では、コースは事前に知らされているため、オブザベーションは行われない。
いかに早く登り切ることができるか、タイムを縮めることができるかを考え、トレーニングを積んできた成果を競う種目で、いわばクライミングの「スプリント(短距離走)」だ。

コンバインド(複合)
2020年に行われる予定であった東京オリンピックでは、上記3種目の順位をもとに成績を算出する「コンバインド(複合)」というフォーマットで競技が行われる。「コンバインド」では「ボルダリング」「リード」「スピード」の3種目の順位を掛け算し、そのポイントが少ない者が上位となる仕組み。
3種目の結果が順位を大きく左右するため、バランスの良い成績を残すことが求められる競技となる。どれか一つの結果が欠けてもいけないため、究極のクライマーだけが勝ち上がることのできる種目だ。

スポーツクライミングの観戦ポイント
最近ではライブ配信やTVでの中継も増えており、会場での観戦以外にも様々な楽しみ方ができる「スポーツクライミング」。競技の魅力やの観戦ポイントを紹介していこう。
人間の肉体の限界に挑む選手たち
まず、第一に注目してほしいのは選手たち自身の肉体を限界まで駆使したダイナミック、アクロバットな動きだ。ウォールと呼ばれる人工壁に設置された、ホールドを登っていく選手たちの身体能力には驚くばかり。どうやってホールドを掴み、登っていくのか私谷には予測できないような動きで、選手たちは見事に課題を登っていく。人間はここまでできるのか、と思うほどの極限の動き、筋肉の躍動をは見逃せない。

身体だけじゃない、高度な頭脳と戦略がゲームを左右する
駆使するのは身体だけじゃない。難易度の高い課題を登り切るにはどのように身体を使い、どのように登るかを瞬時に判断する、高度な頭脳と戦略が要求される。選手の体型や身長、得意とする動きも人それぞれであり、課題に対する解決の方法も多種多様。私たちの想像にはるか及ばない、高難易度の課題に対する、選手たちの個性的な登り方にも注目だ。

国籍・性別は関係ない、選手と会場が一体となる瞬間を味わえる
「スポーツクライミング」観戦の最大の魅力は、手に汗握る展開を選手と一体になり、共有できること。
「スピード」以外の競技では、選手たちは時間をかけて課題を登っていくため、その一手一手に注目することができる。選手たちが転落しないように必死でホールドを保持する瞬間や、次のホールドをつかもうと己の限界を超えて手、足をのばす瞬間、私たちは選手と同じ気持ちで力み、また心の中で声援を送っていることに気づくだろう。
実際の競技を目にすると、国籍や選手に関係なく、ハラハラ・ドキドキの瞬間がいくつもある。そういった瞬間には「頑張れ」という気持ちで「ガンバ!」という掛け声をかける風習が「クライミング」にはあり、選手たちもその声援に後押しされ、壁を登っていくのだ。
国籍も性別も特徴も関係ない、応援した目の前の選手が課題を完登した瞬間の快感は何にも勝るものがある。そしてその喜びを選手、会場の観客と一体になり味わう瞬間は「スポーツクライミング」でしか味わえない感情だ。

「スポーツクライミング」注目選手
スポーツクライミング強豪国の1つに数えられている日本には世界で活躍する選手が多数。東京オリンピックへ向けて世界、日本の注目選手を紹介していこう。
ショウナ・コクシー
ショウナ・コクシーはイギリス出身の27歳。「IFSCクライミング世界選手権2019」ではコンバインド3位と健闘しており、今後の活躍が見込まれている。

ヤンヤ・ガンブレット
ヤンヤ・ガンブレットはスロベニアのクライマーで、21歳の若さにして「IFSCクライミング世界選手権2019」コンバインドで優勝した経歴を持つ。「リード」「ボルダリング」の2種目において圧倒的な強さ誇る。

白石阿島
白石阿島は18歳、アメリカのクライマー。外岩を中心に活動しており、フリークライミングにおいて輝かしい成績を残している。彼女の父は舞踏家として知られる白石久年ことPoppo。

アダム・オンドラ
アダム・オンドラはチェコ出身の27歳で、東京オリンピックでの金メダル有力候補。「IFSCクライミング世界選手権2018」ではコンバインドで2位の成績を上げていおり、「ボルダリング」「リード」ともに圧倒的な強さを誇る世界でも指折りのクライマー。

ヤコブ・シューベルト
ヤコブ・シューベルトはオーストリア出身、29歳のベテランクライマー。「IFSCクライミング世界選手権2019」ではコンバインド2位を獲得しており、東京オリンピックでの金メダル候補のうちの一人だ。

野口啓代
野口啓代はデビューより数々の輝かしい戦績を残しており、現在でも日本クライミング界の女王に君臨している。今年で30歳を迎える彼女は東京オリンピックでの現役引退を表明している。「IFSCクライミング世界選手権2019」では惜しくもコンバインド2位。東京オリンピックでの金メダルに期待がかかる。

野中生萌
野中生萌は22歳、日本のクライマー。「IFSCクライミング世界選手権2019」では5位。「スピード」においては日本記録8.404秒(2019年12月8日現在)の保持者でもある。クライミングコンペ「Red Bull ASURA」を考案するなど多岐にわたり活動している。

楢崎智亜
楢崎智亜は日本のクライマー。23歳という若さで「IFSCクライミング世界選手権2019」では並み居る世界の強豪を破りコンバインド優勝。「スピード」日本記録6.159の保持者でもあり、東京オリンピックにおける金メダル候補。

藤井快
藤井快は27歳の日本のクライマー。「IFSCクライミング世界選手権2019」ではコンバインド6位。3種目バランス良くこなすオールラウンダーであり、今後の活躍が期待されている。

原田海
原田海は21歳のクライマー。「IFSCクライミング世界選手権2019」ではコンバインド4位の成績を残している。2020年2月に行われた「スポーツクライミング第 15 回ボルダリングジャパンカップ」においても優勝を果たし、現在最もノリに乗っているクライマーだ。

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知れば知るほど面白い、「スポーツクライミング」の世界。興味のある方は、ぜひ一度、大会へ足へ運んだり、ライブ中継を見てみてはいかがだろうか。
文・金子修平
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surfSurf Voice Vol.9「1960年代のサーフファッション」2021.04.061966年、日本サーフィン連盟が結成されて初めて、第一回サーフィン大会が千葉県の鴨川ビーチで開催された。 現在のように、競技サーフィンが個人のパフォーマンスを評価する時代ではなく、クラブ単位の優越をつけることの方が重要で、湘南、千葉、東京のローカルコミュニティーのプライドを賭け、サーファーたちはそれぞれの地域性(スタイル)の違いを主張しあった。 各クラブは、ネーミングの由来にこだわり、クラブワッペンを作っては、手作りのトランクスや、スイングトップの胸にパッチして楽しんだ。 我々の所属していた鎌倉の少年チームは、”サーフィンメイツオブグレミー”と称し、日本サーフィン連盟に登録された最年少(最強)チームであった。 幸い、我々の住んでいた場所から横須賀のマリンベースが近く、米兵相手のワッペン屋が軒を連ねるどぶ板通り――日が落ちると、怪しい飲み屋街に変身するエリヤ――になんども通い、気に入ったデザインができるまで、妥協せず日参したのである。 1964年の東京オリンピック前後の日本には、まだファッションと呼ばれる、人を夢中にさせるトレンドが無く、なんでも自前で揃えるのが常だった。 当時は、くたびれたUSサーファーマガジンが唯一の情報源。まわりに物がない中で、”あーでもない、こーでもない”と大いに妄想を拡げたのだった。 T-シャツ編 ビーチで友達になった米兵の子供が持ってきてくれた、ビニール袋に3枚入った”フルーツオブザルーム”。今思えば薄手の安物、洗うとすぐ目が透けてしまう代物だったが、友人と分けて愛用した。 洗濯は自身で手もみ洗い、大事に大事にファッションした。ちなみに真っ白で、スクリーで”どこどこ”サーフボードのメーカープリント入りではなかった。 それまでは、グンゼの肌着しかなかった。肌着を堂々とストリートファッションにしたのは、僕らサーファーだった。 スニーカー編 国産では運動靴と呼ばれるものしか無かった。それでもバスケットシューズだけはクールだった。テニスシューズも頑張っていたが、USサーファーマガジンの広告に出ていたローカットのユニロイヤルには、足元にも及ばなかった。 そっ!そういえばデュークカハナモクの花柄プリントは究極だった。友人のつてで回ってきた時は、サイズは少し窮屈だったけど、本物を手にし、小躍りして喜んだ。 ところが、勝浦のサーフィンコンテストで、畑のあぜ道に止めておいた車が車上荒らしに遭い、このスニーカを盗られてしまった。僕は、ショックで呆然としながら鎌倉へ戻った。 数ヶ月が経ち勝浦署から連絡が入り、「物が出た」と言うのでわざわざそのために出かけたが、その変わり果てた姿に愕然とした。持ち帰ったが、とても履けるような状態ではなかったので、心を鬼にして捨てることにした。 トランクス編 これはサーファーの究極のファッションアイテム。でも残念ながら、僕はハングテンやジャンセンを手に入れることはできなかった。 なので、母親に頼み込んで作ってもらった。中学校からの帰り道、鎌倉の駅前の生地屋をチェックして回り、材料を手に入れた。ベルクロテープがない時代、スチール製のファスナーは砂をかみ、塩水でいじめられ、すぐに機能を果たさなくなったが、気分は十分に盛り上がって、意味なく学生鞄の中に忍ばせていた。 この”デガワママ メイド”のトランクスはカッコよかったし、仲間に珍重された。ただし綿素材のため乾きが悪く、いつまでも湿った砂が絡み付いていた。 ワックス編 だいたいサーフィン専用のワックスというのは、世界的にもめずらしく、ボードには工業用パラフィンを利用していた。だが、そのことを知らない鎌倉のサーフィン少年隊は、仏壇のろうそくがサーフィンワックスの代わりだった。 それも極太のやつで、ゴシゴシデッキにワックスがけ、誰かが薬局でパラフィンを入手できると知るまで、普通に使っていた。仏壇のろうそく消費量は膨らむばかり。これには両親も呆れ果てていたが、そんなこと御構い無しに、家から持ち出してはワックスアップに余念がなかった。 まっ、日本の60年代のサーフィンシーンは、こんなものだった。今じゃーネットで、何から何まで揃う時代……。でも何か充足感がないな~と思う今日この頃だ。 文・写真提供:出川三千男
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climb【スポーツクライミング】森秋彩が連覇達成! 吉田智音が初優勝「LJC2021」2021.03.283月26日から3月28日の3日間、千葉県印西市・松山下公園総合体育館においてスポーツクライミング・リード競技日本一を決める大会「スポーツクライミング第34回リードジャパンカップ」(以下、「LJC2021」)が約1年ぶりとなる有観客試合で開催。3月28日、男子女子ともに決勝が行われ、男子では吉田智音(奈良県立青翔高等学校)が、女子では森秋彩(茨城県山岳連盟)が優勝を果たした。吉田はLJC初優勝、森は自身2度目の連覇、通算4度目の優勝となる。 男子決勝 男子決勝には藤井快(TEAM au)が首位で進出したほか、リードを得意とするベテラン樋口純裕(佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟)、天笠颯太(日本大学)、田中修太(神奈川大学)、吉田といったルーキー勢が進出。前大会王者の西田秀聖(天理高等学校)は惜しくも予選敗退となった。決勝では、吉田と樋口がともに高度34+、カウントバックで吉田が首位。勝負の行方は最終クライマーである藤井のクライミングに託される。藤井は惜しくも高度33+でフォール。吉田が首位を守り、自身初の優勝を飾った。 女子決勝 女子決勝へは、準決勝でTOPホールドに達した森が首位通過。谷井菜月(橿原学院高等学校)が高度40で森に続き2位で決勝進出。野口啓代(TEAM au)が高度36で決勝へ進出したほか、阿部桃子(相模女子大学高等部)、平野夏海(国士舘高等学校)、柿崎未羽(東京都山岳連盟)、中川瑠(金蘭会高等学校)といった若手が決勝へ進出した。伊藤ふたば(TEAM au)、野中生萌(XFLAG)は惜しくも上位8名に入れず準決勝で敗退となった。女子決勝では、野口が貫禄の高度37+で首位に躍り出る。後半、谷井は惜しくも高度34+で落下。野口、中川の表彰台が決定し、勝負は最終登攀者であるディフェンディングチャンピオン・森の登り次第となる。森の登攀、高度34から残り30秒で怒涛の快進撃をみせ逆転。タイムアップとなったが高度39を記録。自身2度目の連覇、通算4度目の優勝を獲得した。 優勝者コメント 男子優勝:吉田智音 まだ信じられないという気持ちでいっぱいです。1位を狙ってはいましたが、5位までに入ることができればと思っていたので本当に驚いています。皆さんのバルーンでの声援がとても力になりました。今後はW杯の決勝にコンスタントに残れる選手になっていきたいです。 女子優勝:森秋彩 決勝はかっこいい課題だったので完登したいと思っていました。だからこそ完登できなくて悔しかったですが、優勝がわかって嬉しかったです。BJC、LJCと良い結果を残すことができたので、この流れに乗ってW杯や他の大会でも頑張っていきたいと思っています。今回久しぶりにたくさんの方々に直接声援をもらうことができて、背中を押していただきました。いつもだったら落ちてしまっていたようなところでも、声援のおかげもあって、登ることができたのだと思います。 大会結果 男子 優勝:吉田智音 34+(前ラウンド5位)2位:樋口純裕 34+(前ラウンド7位)3位:藤井快 33+ 女子 優勝:森秋彩 392位:野口啓代 37+3位:中川瑠 36+photo by アフロtext by 金子修平
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freestyle絶対王者が100点を叩き出す。Ko-sukeがJFFC3連覇達成2021.03.27絶対王者が、再び後進を突き放した。日本一の座は揺るがない。 Ko-sukeが、フリースタイルフットボール日本一決定戦「Japan Freestyle Football Championship 2020 supported by COMP(JFFC 2020 supported by COMP)」で、大会4回目の優勝を果たし、3連覇を達成した。 同大会は、3月27日(土)に東京・SOUND MUSEUM VISIONで開催された。オンライン予選を勝ち抜いた8名が出場し、日本一の座をかけてトーナメントで凌ぎを削った。 トップ8では、初戦から王者のKo-sukeが登場した。SYUN-YAに3-0でストレート勝ちし、順当にトップ4進出を決めた。また、最年少・13歳のしゅんぺーは、前回大会準優勝のIbukiに敗れている。 しゅんぺー / photo by HAMA SHOW トップ4に残ったのは、Ko-suke、Yu-ri、Ibuki、AKIの4名だ。Yu-ri以外は前回大会(2019年)のトップ4と同じ顔ぶれが揃った。 Ko-suke vs Yu-riは、Yu-riが変則的なエアームーブで攻めたが、Ko-sukeが安定感のあるフローでねじ伏せた。Ibuki vs AKIは、両者ともに果敢なチャレンジを見せるも、ドロップが目立つ。ジャッジが悩み抜いた末、Ibukiが2-1の僅差で勝利した。 Yu-ri / photo by HAMA SHOW 決勝は、2大会連続でKo-suke vs Ibukiの対戦となった。互いにここまで温存したムーブを出し合い、真っ向勝負を挑んだ。世界トップレベルの一戦に、会場は声援禁止の中でも盛り上がりを見せる。熱戦の末、Ko-sukeが王座を守り抜いた。 Ibuki / photo by HAMA SHOW Ko-suke / photo by HAMA SHOW Ko-sukeは「優勝するのは毎回厳しい。特に3連覇の1年目(2018年)は、社会人として時間的な制限があった。日本は年々レベルが上がっていて、工夫しないと勝てない。前回と前々回は良い準備ができなかったが、今回は納得したパフォーマンスを出せるように準備してきた。今日の決勝は、自分に100点をあげたい」と喜びを語った。 また、ヘッドジャッジのYASUは「会場の独特な雰囲気もあって、選手はやりづらさがあったと思う。その中で、決勝は一番盛り上がるバトルだった。Ibukiは良いムーブを見せていたが、Ko-sukeがさらに進化していた。彼を超える存在が出てきてほしい」と、今後のシーンに期待を寄せた。 大会結果 優勝:Ko-suke準優勝:Ibuki3位:Yu-ri4位:AKIベスト8:SYUN-YA、TOMMY、しゅんぺー、sena ■Women's Edition 優勝:miharu準優勝:hafuri ■Kids Edition 優勝:あらた準優勝:Shihaya photo by HAMA SHOW 文・田中 紘夢
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parkourTHE MOMENTS of「Parkour Top of Japan 2021 in 淡路島 presented by Xperia」 ギャラリーを公開!2021.03.26全国から淡路島に集結したトップトレーサーによって争われた、パルクール・フリースタイル日本一を決める大会「Parkour Top of Japan 2021 in 淡路島 presented by Xperia」。その熱戦の様子を伝えるギャラリーを公開。トレーサーひとりひとりの個性や、超人的なアクロバットに注目してほしい。 THE MOMENTS of Parkour Top of Japan 2021 in 淡路島 presented by Xperia オブスタクル / photo by Kazuki Murata 会場の様子 / photo by Kazuki Murata 中村莉來 / photo by Kazuki Murata 牧野晃樹 / photo by Kazuki Murata 山本華歩 / photo by Kazuki Murata 木本登史 / photo by Kazuki Murata 泉ひかり / photo by Kazuki Murata 勝乗志音 / photo by Kazuki Murata 永井音寧 / photo by Kazuki Murata 朝倉聖 / photo by Kazuki Murata 鈴木智也 / photo by Kazuki Murata 朝倉聖 / photo by Kazuki Murata 抱擁を交わす鈴木智也と朝倉聖 / photo by Kazuki Murata 抱擁を交わす山本華歩と永井音寧 / photo by Kazuki Murata 写真左から優勝:朝倉聖、永井音寧 / photo by Kazuki Murata 写真左から2位山本華歩、優勝永井音寧 / photo by Kazuki Murata 写真左から3位勝乗志音、4位鍬崎竜也、6位牧野晃樹、2位鈴木智也、優勝朝倉聖、5位大貫海斗 / photo by Kazuki Murata 写真左からTEN、898、荒本英世 / photo by Kazuki Murata 写真左から実況・北條瑛祐ABCテレビアナウンサー、解説・YUUTAROU、特別ゲスト・ZEN / photo by Kazuki Murata ラストアイドル(写真左から岡村茉奈、大森莉緒、山本愛梨) / photo by Kazuki Murata 「Parkour Top of Japan」出場選手 / photo by Kazuki Murata 朝倉聖 / photo by Kazuki Murata photo by Kazuki Muratatext by 金子 修平
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[PR] parkour【REINA × Xperia 特別インタビュー】REINAが回想するパルクールとの出会いとシーンの変遷2021.03.22日本体操協会のパルクール公式スポンサーであり、そのシーンをこれまでサポートし支え続けてきたXperiaと、アクションスポーツ・ストリートカルチャー総合メディアFINEPLAYがタイアップし、連載企画で注目のトレーサーに焦点を当てていく。パルクール、トリッキングと幅広く活躍し、「KUNOICHI」への出演経験もあるREINAを取り上げてインタビュー。 REINAが、回想するパルクールとの出会いやシーンの変遷について、そしてソニーの最新スマートフォンである「Xperia 1 II」に触れてみた感想について話を聞いた。 https://youtu.be/yH-xtYrQM6w ―パルクールを始めたキッカケREINA:中学校3年生の頃からカナダ・モントリオールのサーカス学校に通い、その頃からパルクールの存在は知っていたのですが、自分には関係ないことだと思っていました。その後「KUNOICHI」に出演したことがきっかけで、その練習会に出るようになりました。そこで泉ひかりさんと仲良くなり、パルクールに誘われたことが、パルクールを始めたきっかけです。 写真提供:株式会社PKM/16歳の頃 —ホームタウン(練習場所)REINA:トリッキングもやっていて、そちらには固定の練習場所があるのですが、パルクールは固定の練習場所はありません。練習場所は街中であったり、公園であったりとバラバラですね。—尊敬しているトレーサーREINA:尊敬しているトレーサーは大阪のCorkyです。パルクール、トリッキングどちらの分野でも世界的に活躍していて、憧れの存在です。—現在の女子パルクールシーンについてREINA:まだパルクールを始めて3年ほどではあるのですが、確実にパルクール人口は増えていて、その中で女の子のトレーサーも徐々に増えています。練習環境も格段に良くなっていると感じています。 「Xperia 1 II」で撮影 —大会で自分が意識していることREINA:コンペティションはまだ出たことはないのですが、今後コンペティションにも挑戦していきたいと思っています。—自身のスタイルについてREINA:クリエイティブでトリッキーな動きを得意としています。将来的には苦手なジャンプや純粋移動術をはじめとした移動系の動きもバランスよくできるようになりたいと思っています。 「Xperia 1 II」で撮影 —目指すトレーサー像REINA:男女ともに尊敬されるトレーサーになりたいです。将来、自分に憧れてパルクールを始めたという人が出てきてくれたら嬉しいです。—今後チャレンジしたいことREINA:新型コロナウィルス感染症の流行が収束したら、北海道から沖縄までパルクールを通じた旅行を行いたいと思っています。各地方のコミュニティでトレーサーの個性を感じたり、日本全国のさまざまなスポットの地形を攻略して成長したいと考えています。—自身にとってパルクールとは?REINA:自分にとってのパルクールは「一番自分と向き合って成長できる場所」です。自分と向き合わないと上手くならないことが多く、自分の動きを見返すことでその時の自分の気持ちが分かることもあります。パルクールを通じて今後も成長し続けたいと思います。 「Xperia 1 II」で撮影 Xperiaについて —「Xperia 1 II」の第一印象は?REINA:縦長のシンプルなデザインからは、スマートフォンというよりも高機能なギアのような印象を受けました。また、「Xperia 1 II」は高速連写機能がすごいという話を聞いていたので、カメラ機能が高性能だというイメージを持っていましたね。—「Xperia 1 II」を使用した感想は?REINA:今回、Cinematography Proという機能を使って映像を撮影したのですが、色味がとても奇麗に出ていると感じました。自分が普段使っているスマートフォンでは出せない鮮やかで柔らかい光の味を出すことができます。「Xperia 1 II」のCinematography Proを使って作品を作ってみたいですね。 「Xperia 1 II」で撮影 —トレーサーにとって「Xperia 1 II」で便利だと思う機能は?REINA:トレーサーにとって「Xperia 1 II」で便利だと思うのは高速連写機能です。トレーサーは練習の際、動きのチェックのために連写で撮影した写真をコマ送りで確認することがあります。そのため、ブレることなく激しい動きも細かく撮影しきることができる「Xperia 1 II」はトレーサーにとって非常に便利なギアになると思います。 「Xperia 1 II」で撮影 ソニーのシネマカメラブランド「CineAlta」シリーズの技術を継承した「Xperia 1 II」の「Cinematography Pro」でパルクールをシネマティックに撮影しよう ■「Cinematography Pro」でトレーサーのスタイルと魅力をひきだすシネマティックな映像が撮れる!「Xperia 1 II」の動画撮影機能はソニーのシネマカメラブランド「CineAlta」シリーズで培った技術を継承。革新的技術で業界を牽引してきたプロフェッショナルカメラのノウハウを惜しみなく注入したシネマ撮影専用機能「Cinematography Pro」で手軽にシネマティックな映像が撮影できます。映画業界の標準フレームレートである24fps動画撮影が可能、4K HDR動画撮影や、10bit記録にも対応しており、階調豊かな表現を実現。「CineAlta」で培った画作りのノウハウを8つのオプションから選択して撮影できる「Look」機能やシネマカメラの操作感を再現するインターフェースで、トレーサーの魅力をひきだす映像作品を作り上げることができます。「Cinematography Pro」を使ってあなただけのクリエイティブな映像作品を撮影してみましょう。 —今後の活動についてREINA:現在ではパルクールにおける競技の側面にスポットライトが当てられることが多いですが、マイナーカルチャーであるパルクールの成長には必要不可欠なものだと考えています。私はカルチャーも競技の側面に対してもさまざまなことを吸収して行きたいと考えています。そしてまずは、これまで出場することがなかった大会にチャレンジすることを目標に頑張って行きたいと思います。 Xperia 1 II