開始1年でファン多数 サーフスケーター発の注目ブランド「SOLID」

2019.05.27
photo by shohei shibata

サーフスケーター 金尾玲生さんがプロデュースするブランド「SOLID」が、リリース1年にもかかわらず、ストリート界隈を超えアーティストやクリエーターなど幅広い層から支持を得ている。年齢や男女関係なく、SOLID=(和訳)クールでかっこいいライフスタイルを提案する同ブランド。Tシャツに描かれる「stay SOLID」のロゴの込められた想いとは。東京で行われた受注会「2019 S/S Exihinition」にて、金尾さんにお話を伺った。

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 幼い頃からサーフスケーターとして活躍しながらも、絵を描くことやデザインが好きだったという金尾さん。「普通じゃ面白くない。一緒は嫌」という考えから、自身のサーフボードの板に絵を描いていったところ徐々にファン増え、デザインを頼まれることも増えてきたという。「絵は正解がない。誰かがいいと思ったらいい。そこが面白くて好き」と話す。

 ファッションも好きだったことから「いつかは自分がプロデュースするアパレルブランドを持ちたい」という構想を描いており、2018年の6月に実現させた。始まって瞬く間にSNSを中心にで広がりを見せ、注目されている。

 デザインは比較的シンプルだが、ロゴやアートで「SOLID」ならではのクールで個を確立した世界観を表現する。鮮やかな青色やピンク色で染め上げたものや、100%オーガニックコットンを使ったもの、スエードでプリントしたものなど、一つ一つのデザインや素材に細部までこだわりを見せる。「流行しているものは追わない。良いものを追求する」という金尾さんの価値観が垣間見える。

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 「SOLID」の特徴として、毎回何名かのアーティストとコラボしたデザインを用いたシリーズがあることがあげられる。今回は、昨年から参画しているイラストレーターのヒグチアツオさんとKOBUさんに加え、新たに若手サーファー&アーティストのLocwmindさんが加わった。金尾さんは「自分一人だけでなく、レペゼンしたいアーティストとともにブランドを成長させていきたいと思っている。これからは特に若手のアーティストを応援したいと思い、サーファーの後輩でもあるLocwmindに声をかけた。どんどん新たな才能を発掘していけたら」と話す。

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 また、金尾さんが大切にしているのはブランドとしての価値。アパレルブランドでは珍しく、販売方法は受注生産を貫いている。つまり、受注会とネットで新作のオーダーを受け付け、約2ヶ月後に商品が自宅に届く仕組みとなっており、締切後のオーダーは不可。「量産すると価値が下がる。手に入れたいと思ってもらえるブランドでありたい」との狙いだという。実は昨年、KOBUさんとコラボしたデザインがオーダー締切後に話題となり、問い合わせが200件ほど来たが全て断ったというエピソードも。「SOLID」な販売方法に、目が話せないファンが多いようだ。

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 ターゲットは子どもから大人まで。男女も問わない。「ストリート感が強いと着る人が限定されてしまう。そうではなく、クールでかっこよく居続ける=『stay SOLID』なスタイルを幅広い人に感じてほしいと思っている」と話す。実際に10代から60代までと購入する人は幅広い。色味も黒や白の落ち着いたものから、目立つオレンジ色まで網羅する。特に今回新たに登場したシャツのシリーズは50~60代から支持があるという。

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 5月17日に東京のアルコインターナショナル 東京ショールームで行われた受注会では、Tシャツ&シャツ約70点、キャップ約20点の新作が披露され、男女を問わずファンでにぎわった。S/Sシーズンの新たな試みとして、受注会を大阪でも開催。今後は各所で広げていきたい思いもあるという。

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 金尾さんは「今後は、Tシャツの素材や形も一から作ることにも挑戦していきたい。『stay SOLID』のスピリットは保ちつつ、どんどん他のブランドとコラボしたり幅を広げていけたら。『いいものを作りたい』という精神は変わらず、いろんな方に着てもらえるブランドになれたら」と話す。サーフスケーター発のブランド「SOLID」が今後どんな展開を見せていくのか、目がはなせない。

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取材:小田切萌

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