舞鶴赤れんが倉庫でダブルダッチコンテスト、学生160人奮闘

2019.05.31
優勝した関大チーム「u.CiV」

今年で10回目となる「ダブルダッチコンテストin舞鶴」が5月26日、舞鶴赤れんがパーク(京都府舞鶴市)で行われ、約160人の学生たちがパフォーマンスを披露して競い合った。

大阪を拠点に社会人ダブルダッチチームとして活躍する「Fat man Crew(ファットマンクルー)」が、学生プレイヤーの交流を目的に開催している同コンテスト。2010年から行われており、今年で10回目。審査員は学生たちで、それぞれが良いと思ったチームを2チーム選んで投票し、順位を決める。今年は関西だけでなく、岡山・名古屋からも学生たちが集まり、全29チームが参加した。

練習に励む学生たち/Photo by タロー

赤レンガ倉庫は学生たちでいっぱいに/Photo by タロー

赤れんがパークは、1903年に旧海軍の魚形水雷庫として建造された、国内に現存する最古級の本格的な鉄骨構造の煉瓦建造物が12棟集まった観光交流施設。うち8棟は重要文化財にも指定されている。

コンテストは、倉庫の中でも最大規模で、堅牢なつくりが特徴の「赤れんがイベントホール」で開催。当時の雰囲気が漂うレトロな赤れんがをバックに、学生たちがそれぞれ仕上げてきたダブルダッチのパフォーマンスを音楽に合わせて披露。観光客も足を止めて楽しむ様子も見受けられた。

多くの学生が詰めかけた/Photo by タロー

優勝したのは関西大学ダブルダッチサークル「mix package(ミックスパッケージ)」所属の3回生のチーム「u.CiV(ユーシーブ)」(メンバー:谷本圭、浜光輝、角将成、新開旭華、池田萌華)。アクロバットを使わずとも、ダンスを織り交ぜてスピード感と重厚感のある演技で観客を魅了した

見事優勝した「u.CiV(ユーシーブ)」/Photo by タロー

準優勝は、立命館大学BKCキャンパスのダブルダッチサークル「Fusion of Gambit(フュージョンオブガンビット)」所属の3回生チームの「Avel(アーベル)」(メンバー:天久智暉、荒磯賢史、星原啓吾、玉川颯一、田上礼)。ダークな世界観の中にキレのあるアクロバットを用いた構成で、観客を惹きつけた。

キレのあるアクロバットが特徴「Avel(アーベル)」/Photo by タロー

3位は、2回生ながらも大活躍をみせた京都産業大学体育会ダブルダッチ部「ダッチゃ」所属の「雅羅功(がらく)」(メンバー:柴田涼夏、大野敬太、渡辺薫、杉本日向子)。チームワークの良さが垣間見える明るい演技で、見事入賞を果たした。※敬称略

4人で息を合わせて優勝した「雅羅功(がらく)」/Photo by タロー

「個人の出す色」を意識しているという「u.CIV」。日頃はアクロバットがない分、ダブルダッチの基本技であるターナーが交代する「シャー」を行う時も常に観客を意識するなどして、パフォーマンス力を高めることを工夫しているという。優勝するも「満足できる出来ではなかったから、嬉しいけど複雑。まだまだ魅せれるはず」とハングリーさをのぞかせ、大会が多くなる夏に向けて「これで慢心せず、みんなが応援したくなるようなチームを目指していきたい」と意気込んだ。

「u.CiV(ユーシーブ)」(メンバー:谷本圭、浜光輝、角将成、新開旭華、池田萌華)

「Avel」は「優勝を狙っていたので…」と悔しさをにじませ、「夏の大会こそは1位をとります」と意気込む。「雅羅功」は「嬉しいけどたまたまな気も。4人でのパフォーマンスは難しく、ダブルダッチを1つになってできることを意識した。まだまだ足りてない部分は多いので頑張りたい」と話した。

「Avel(アーベル)」(メンバー:天久智暉、荒磯賢史、星原啓吾、玉川颯一、田上礼)

「雅羅功(がらく)」(メンバー:柴田涼夏、大野敬太、渡辺薫、杉本日向子)

主催したFat man Crewの北川紘佑さんは「この大会をきっかけに学生たちが一丸となり、日本中のみならず、世界へ若いパワーをぶちかましてほしい」と呼びかける。

ダブルダッチに興じる暑い夏の始まりである「ダブルダッチコンテストin舞鶴」。思うような出来にならず悔しがる学生も見え、アクセルがかかった様子。今年の夏、関西からどんな新たなパフォーマンスが生まれるか期待だ。

大会に参加した160人の学生たち

文・小田切萌

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