関西老舗スクールに「パルクール」専門スタジオ 高卒制度も取り入れレベル高める

2019.09.05
FINEPLAY編集部
GORI(Photo by 春菊)

2024年のフランス・パリ五輪で有力候補となっている「パルクール」。屋外の用具を使ってアクロバットをしながら走る・跳ぶ・登るなどの移動動作で体を鍛える、フランス発祥のストリートスポーツだ。2018年12月には、関西初となる「パルクール」専門スタジオ「IRON STUDIO(アイアン スタジオ)」が、西日本最大級のアクロバットスタジオ「パワーアーツ」2階にオープンした。さらに日本初の高卒認定制度も取り入れ、プレイヤーのさらなるレベルの高まりが期待されている。

関西発パルクール専門スタジオ「IRON STUDIO」(Photo by 春菊)

「パワーアーツ」は、2004年に日本初のアクロバットに特化したスタジオとしてオープン。大阪・弁天町で多くのパフォーマーを輩出し続けており、現在は4歳~70歳までの4000人以上が通う大規模なスクールだ。

関西最大のトレーニングスペース(Photo by 春菊)

常に最新のアクロバットを取り入れており、「パルクール」を日本で初めてクラスに取り入れたのも同スタジオ。外の公園や駐輪場で練習している生徒から「もっと実践的な練習に取り組みたい」という声が多数あったことから開業に至った。

シックでおしゃれな雰囲気のスタジオ( Photo by 春菊)

スタジオの広さは165平方メートル。高さ約2メートルの台や階段、鉄のレールを練習内容に合わせて自由に配置できる。高さ約3.5メートルの反り立つ壁や天井から吊り下がる円形ウンテイなど、通常の屋外練習ではなかなか練習できないメニューに取り組むことができる。

場所ごとに壁の硬さを変えるなどこだわる( Photo by 春菊)

床は一面コンクリートの質感に仕上げているが、内部に木枠を入れて足腰の負担を軽減。また、壁面の素材も滑りやすい場所と滑りにくい場所と2種類用意し、より質の高い練習を実現した。「パルクール」は比較的硬い床でアクロバットを行うので、年齢に関係なく足腰の筋肉が鍛えられるのが特徴だ。パワーアーツでは、園児からシニアまでパルクールの練習に励むほか、「アクロ体幹」や「エアリアルフープ」など幅広いジャンルのレッスンを展開する。

GORI( Photo by 春菊)

パワーアーツの生徒はパルクールのレベルが非常に高く、昨年度国内で行われたパルクールの全国大会でも優勝やMVPといった好成績をおさめる。まだパリ五輪での競技採用は未確定だが、「必ずパリ五輪に出る」という目標をかかげて練習するプレイヤーも少なくないそうだ。

POWER ARTS は、2004年に当時USJパフォーマーだったYOSHIさんとブレアさんが、「もっと安全に練習をたくさんできる環境がほしい」という想いで、日本初となるアクロバットスタジオとして設立した。

多くの子どもたちが練習に励む(Photo by 春菊)

YOSHIさんは10代からモデルとして活躍した後、30代でダンサーに転向しUSJパフォーマーになるという異色のキャリアの持ち主。日本でも有数のエアリアルティシュー講師で、50歳を超える年齢ながらも、常に新しい技を習得し進化し続けるポテンシャルで、ブレアさんと共にPOWERARTSを引っ張る代表取締役社長としての役目を担う。

エアリアルティシューの講師でもあるYOSHIさん(Photo by 春菊)

ブレアさんはUSJやミュージカルでスタントパフォーマーとして活躍した後、ショーディレクター、コーディネーター、体操タンブリング、トリッキングなど多彩な分野で講師としての才能を発揮。高いアクロバットスキルを持つだけでなく、短期間で技を習得させる独自のメソッドで、多くの世界で活躍する選手を輩出してきた。また、海外で話題となっているアクロバットをいち早く広めており、日本で初めてとなるトリッキングの大会を開催したのも同スタジオだ。

幅広いアクロバットスキルを持つブレアさん(Photo by 春菊)

POWERARTSでは、2018年に日本初となるアクロバットスタジオでの高卒認定制度も取り入れた。「パフォーマー養成コース」と「講師養成コース」の2種類に分かれており、現在8人の高校生が所属してパルクールやエアリアルティシューのプレイヤーや指導者となるために日々励んでいる。提携する学校法人神村学園からの声掛けをきっかけに、プログラムの導入に至った。学習は同学園の通信制課程で行い、同スタジオではアクロバットの練習だけでなく体に関する座学や世界で活躍するために通用する英語の学習、セルフマネジメントの授業などを行う。

練習に励む高校生たち

生徒たちは北海道や埼玉県といった遠方からも訪れる。紅一点の藤田真子さんは「もともとアクロバットをしていたわけではなかったが、諦めきれなくて一歩踏み出した。夢にどんどん近づいていっている課程が楽しくてたまらない」と顔を輝かせる。パルクールの大会で好成績を残す宮崎裕来さんは「他の学校ではできないような、練習ばかりの高校生活を送れる。世界で活躍する選手になりたい。パリ五輪を目指している」と意気込む。

紅一点の藤田さん(Photo by 春菊)
世界での活躍を誓う宮崎さん(Photo by 春菊)

YOSHIさんは「生徒たちが頑張れる環境を創るためにどんどん変わり続けたい。技の向上だけでなく、精神の向上に向き合える場所を作れたら。自分の可能性を信じて、楽しく練習していってほしい」と呼びかける。環境が整備されたことによりさらにレベルが高まり、世界で活躍する素晴らしいプレイヤーがどんどん輩出されることが期待される。

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