男子エリートクラスは弱冠19歳 早川起生が初優勝 「マイナビ Japan Cup」BMXフリースタイル フラットランド

2021.07.06
早川起生/©︎JFBF
text by 畠山大樹 / 写真提供: ©️JFBF

「マイナビ Japan Cup」BMXフリースタイル フラットランド がイオンレイクタウン mori(埼玉県)にて、2021年7月3日(土)~4日(日)の2日間に渡り開催された。

今大会は全国大会のシリーズ戦としてカテゴライズされ、アマチュア含め全8クラス計68名が全国から集まり、世界大会並みのレベルの高い熾烈な戦いが繰り広げられた。

今回会場となったのは埼玉県越谷市にある、日本一大きい商業施設としても有名なイオンレイクタウン。当施設内のレイクタウンmori「木の広場」に、特設で設置されたこの会場は3階まで吹き抜けになっているため、別の階で買い物をしている一般のお客さんも途中に足を止めて観戦し、選手たちのパフォーマンスに思わず拍手をする姿も多く見られ、終始大盛り上がりの大会となった。

なお、今大会は新型コロナウィルスの感染拡大防止対策として、会場内は検温と消毒はもちろんのこと、入場制限とソーシャルディスタンスを守った観戦席配置がされ、また大会の模様はJFBF公式インスタグラムにてリアルタイムで視聴可能なライブ放送も行われた。

以下は、今大会最注目の男子エリートクラス決勝の大会リポート。

日本トップクラスの選手が多く出場した男子エリート決勝。優勝を手にしたのは早川起生。

男子エリートクラス決勝は、参加選手21名の中から予選を勝ち上がった上位8名にて争われ、若手からベテランまで日本のトップライダーたちがしのぎを削る戦いとなった。

当スポーツにて世界トップレベルの選手を多く有する日本。2021年世界選手権2位の成績を収めた佐々木元も「先日行われた世界選手権の予選より今大会の予選の方がレベルが高かった」と思わず声を漏らし今大会のレベルの高さを示した。

そんなハイレベルの戦いの中、スピン系のリアトリックを中心に、高難度の技をいくつも組み込んだ攻めの長いルーティンを連発し、制限時間3分間をノーミスで終えるという、パーフェクトランディングを魅せ、今大会一会場を沸かせた弱冠19歳の早川起生が92.25ptをマーク。エリートクラスで自身の初優勝を収めた。

早川起生/©️JFBF

そんな早川のパーフェクトライディングの後に出走することとなった、今大会予選トップ通過の佐々木元。優勝の期待がかかる中、プレッシャーを物ともせず、持ち前のフロントトリックで高難度の技を連発。自身の名前がついたハンドルが地面に着くほど車体を垂直に傾け、フロントホイールを軸に高速回転するオリジナル技の「元スピン」をメイクしポイントを伸ばすも、数回のミスが影響し92.00ptと早川にわずか一歩及ばず準優勝という結果となった。

早川起生(左),佐々木元(右)/©️JFBF

3位は前回のJapan Cupの優勝者でディフェンディングチャンピオンとして出場した伊藤真人。王者の座は守れなかったものの、ハイスピードのウィープラッシュからのリアトリックとディケイドでのペダルキャッチの精度の高さは前回王者の貫禄を見せつけるライディングであった。

なお、女子エリートクラスは今回1名のみの出場であったためガールズハイクラスとの混合となったものの、3分間のライディングの中、見事なファンキーチキンとフロントヤードをメイクし、丁寧にライディングをまとめた中川きららがJapan Cup初出場・初優勝を収めた。

中川きらら/©️JFBF

優勝者コメント

早川 起生 選手(男子エリートクラス)

佐々木元(左),早川起生(中央),伊藤真人(右)©️JFBF

「今回優勝できたことは本当に嬉しいです。勝ち方もいろんな勝ち方があると思うんですけど、自分の持っている技を出し切って勝てたことは本当に嬉しいです。このコロナ禍では三兄弟でお互いに何回もタイムを測りながら、大会に近い環境で自分のパフォーマンスを完璧に近づけられるようにずっと練習してきました。これからの目標としては、乗ってる自分だけじゃなくて見てる人もBMXに興味を持ってもらえて始めてもらえるように、誰が見ても面白いBMXを伝えていきたいと思っています。」

中川 きらら 選手(女子エリートクラス)

中川 きらら/©️JFBF

「今回1位になれたことは素直に嬉しいのですが、他のエリートライダーが今回出場していなかったので、次の大会は他の日本のトップの上手いガールズライダーたちと戦いたいです。今後はもっといろんな技を身につけて、いろんな大会で表彰台に乗れるように頑張りたいと思います。」

BMXフリースタイル・フラットランドは、昨今注目されているレーシングやフリースタイル・パークといった他のBMX競技とは異なり、オリンピック正式種目ではないものの、BMX競技の中で世界トップレベルの日本人選手が最も多い種目と言っても過言ではない。

またキッズライダーのレベルも非常に高く、この次世代のトップライダーたちが、先人が作り上げたこのシーンを今以上に盛り上げ、日本のBMXフラットランドシーンを大きくしていくことだろう。

今後の世界のフラットランドシーンを引っ張っていく中心人物となる日本のBMXフラットランドライダーの活躍に今後も要注目だ。

大会結果

<ガールズロー>
優勝: 田口 織帆 (タグチ・シホ) 78.75pt
準優勝: 鴨志田 初茜 (カモシダ・ハツネ) 74.75pt
第3位: 鴨志田 奈々明 (カモシダ・ナナミ) 72.75pt

<ボーイズ9アンダー>
優勝: 梶原 蓮也 (カジワラ・レンヤ) 86.00pt
準優勝: 金本 龍弥 (カナモト・リュウヤ) 80.75pt
第3位: 鶴田 桜河 (ツルタ・オウガ) 77.25pt

<ボーイズ10-12>
優勝: 早川 結生 (ハヤカワ・ユオ) 85.75pt
準優勝: 塚田 健人 (ツカダ・ケント) 82.75pt
第3位: 井上 湊心 (イノウエ・ミナト) 80.75pt

<ガールズハイ>
優勝: 清宗 ゆい (キヨムネ・ユイ) 83.25pt
準優勝: 梶原 沙璃耶 (カジワラ・サリヤ) 82.75pt
第3位: 中川 京迦 (ナカガワ・キョウカ) 80.25pt

<男子13-15>
優勝: 表原 次元 (オモテハラ・ジゲン) 82.00pt
準優勝: 岡山 優心 (オカヤマ・ユウゴ) 79.00pt
第3位: 河内 銀成 (カワウチ・ギンセイ) 76.25pt

<男子16オーバー>
優勝: 堀井 隆晴 (ホリイ・リュウセイ) 79.50pt
準優勝: 北野 力 (キタノ・ツトム) 72.75pt
第3位: 竹内 将人 (タケウチ・マサト) 70.25pt

<女子エリート>
優勝: 中川 きらら (ナカガワ・キララ) 82.00pt

<男子エリート>
優勝 早川 起生 (ハヤカワ・キオ) 92.25pt
準優勝 佐々木 元 (ササキ・モト) 92.00pt
第3位 伊藤 真人 (イトウ・マサト) 89.75pt

大会概要

⼤会名称 : 「マイナビ Japan Cup」 BMXフリースタイル フラットランド 
開催期間 : 2021年7月3日(土)~4日(日) – 2日間 –
※詳細は公式HPをご覧ください。
大会会場:イオンレイクタウン mori (埼玉県越谷市レイクタウン3丁目1­1)
主催: 一般社団法人 全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF)
特別協賛:株式会社 マイナビ
協賛:ヤフー株式会社
出場選⼿:全8クラス(アマチュア含め) 計68名
男⼦エリート 21 名・⼥⼦エリート 1 名

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FINEPLAY編集部
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