親子ボルダラーの気分をアゲるには、イカしたギアが必要だ。

2021.03.26

父子で始めるボルダリング。いざ、はじめるときのお供には、頼れる相棒を携えたいのが男心。お試しはレンタルでもいいけれど、本腰を入れるとなれば、“イカしたギア”を揃えたい。親子揃って、身につければ気分が上がるに違いない!

けれど、ボルダリングデビューに必要かつおすすめなギアとは何なのか。ボルダリングジム「B-PUMP TOKYO AKIHABARA」の講師・中河さんに、選び方と“イチオシ”を聞いた。

photo by 澤田聖司

デザインはもちろんだが……最高のシューズは“フィット感”で決める

「ボルダリングの必需品はクライミングシューズ、手の滑りを防止するチョーク、それを収納するチョークバッグの3つ。これだけあれば、ボルダリングデビューにはバッチリです」(中河さん、以下同)。

そんな“三種の神器”を教えてくれた中河さん。ヘルメットも必要かと思っていたが、ボルダリングはロープを使うリードクライミングと異なり、壁の高さは控えめ。この3つだけでも気軽に始められるという。

実際に使用している親子のギアを見せてもらった。 photo by 澤田聖司

なかでも男心が疼くのは、クライミングシューズ。各社ともにクールなモデルが勢揃いで、親子揃ってテンションも上がる。だが、デザインばかりに気を取られず、まずは正しい選び方を知らねばならない。

「重要なのはフィット感です。つま先と踵、そして甲がピタッと密着するものを選びましょう。つま先が余っているとホールドに重心が乗らないし、踵が浮くと競技中に脱げてしまい危険。普段の靴よりワンサイズ、ツーサイズ落とすことで、足が完全に固定された状態を目指してください」。

一方で、サイズダウンした際、踵と甲はハマったけどつま先はきつすぎる……なんてことも。ネット通販で購入するより、自分の足にフィットする一足を店頭で探したいところ。下半身の力で壁をよじ登るボルダリングは、足元が命だ。

「エントリー層の方は、ソールの平らな『フラットタイプ』を選ぶこと。上級者向けの『ダウントゥタイプ』もありますが、こちらはつま先が下に湾曲していて、普段の足との違和感も強いです」。

写真左●「SoiLL THE ONE」1万5500円/ソイル、右●「Brava(ブラーバ)」6000円/ブトラ(ともにB-PUMP TOKYO AKIHABARA 03-6206-9189) photo by 澤田聖司

子供用におすすめしてくれたのは、淡い色使いがチャーミングな「BUTORA(ブトラ)」のジュニア向けシリーズ「Brava(ブラーバ)」。大きなフラップで着脱も容易、ゴム内蔵のヒールストラップにより若干のサイズ調整も可能だ。大人はもうちょっと背伸びして、「SoiLL(ソイル)」のスマートなレースアップシューズもサマになる。

「キッズモデルに多いのは、ソールの柔らかいシューズですね。子供は体重が軽い分、硬いソールだと重心をホールドに伝えづらくなります。また、子供の足はすぐに成長するので、甲の幅を調節できるマジックテープタイプのものを選びましょう」。

「SOLUTION(ソリューション)」2万1400円/スポルティバ(スポルティバジャパン 03-3841-6965) photo by 澤田聖司

「LA SPORTIVA(スポルティバ)」のクライミングシューズ「SOLUTION(ソリューション)」は、小さなホールドにも食いつく高いグリップ力を誇る。ダウントゥ形状なので、フラットタイプに慣れてきたら手を出したい一足だ。

子供を思いやるなら、手に優しいチョークがいい

次に揃えたいのは、手の滑り止めになる必需品、チョーク。チョークに含まれる炭酸マグネシウムには、手汗を吸収する働きがある。

「Chunky Chalk(チャンキーチョーク)Small」1200円/ソイル(B-PUMP TOKYO AKIHABARA 03-6206-9189) photo by 澤田聖司

「子供は皮膚が薄いため、注意したいのは手荒れ。こちらは炭酸マグネシウム100%のチョークなので、有害な化学物質は入っておらず、皮膚に優しくておすすめです」。

また、チョークをボール状の袋に詰めた“チョークボール”というアイテムも。粉末タイプと比べて飛散しづらいため、初心者でも扱いやすい。

左●「WHITE GOLD」500円/ブラックダイヤモンド(ロストアロー)、右●「Friction Labs Blend Chalk 10oz(フィリクションラボ ブレンドチョーク)」各3400円/フリクションラボ(B-PUMP TOKYO AKIHABARA 03-6206-9189) photo by 澤田聖司

こちらもピュアマグネシウムで手に優しいのが、「Black Diamond(ブラックダイヤモンド)」のチョークボール。品質に定評のある「Friction Labs(フィリクションラボ)」からは、人工ホールドを握るのに特化した「BUM BUM」、ジムでも外岩でもフィーリングのいい「UNICORN DUST」を推奨したい。

左●「ブラシキット」3800円/ソイル(B-PUMP TOKYO AKIHABARA 03-6206-9189)、右●「ラピスブラシ」700円(1本)/ラピス(有限会社セブンエー 042-860-2467) photo by 澤田聖司

ちなみに、こちらはホールドについたチョークを落とすのに便利なブラシ。ボルダラーの間では、こうしたアイテムをオプションとして持っておくのも鉄板だ。これらのブラシは動物の毛を使用している。金属のワイヤーブラシはホールドを傷つけるので使わないように気をつけていただきたい。

オンリーワンを求めるか、親子で揃えるか。チョークバッグはデザインで選べ

最後に揃えるべきは、チョークを収納するチョークバッグだ。

「チョークバッグは、腰付けタイプとバッグタイプの2種類あります。登りながらチョークを追加できるのは腰付けタイプ。でも、登る時間の長いリードクライミングと違い、ボルダリングならチョークを追加しなくてもゴールまでたどり着けます。つまり、好みでチョイスすればOKです」。

「ORGANIC CHALK BAG」5500円/オーガニック(B-PUMP TOKYO AKIHABARA 03-6206-9189) photo by 澤田聖司

「こちらは全品ハンドメイドで、1点ごとに色や縫製が異なる『ORGANIC』のチョークバッグ。ポップなカラーリングがお子様にも人気です。オンリーワンという響きには、パパもグッとくるのでは(笑)」。

左●「チョークバッグ カタナ」3600円、右●「ラスポチョークバッグ」4100円/スポルティバ(スポルティバジャパン 03-3841-6965) photo by 澤田聖司

先ほど紹介したクライミングシューズと同じスポルティバのチョークバッグも。シューズと統一してファッショナブルに楽しむのも悪くない。

左●「FSミニⅡ」各700円/メトリウス、中央●「ミニペアラビナ・スクリューゲート」1500円、右●「ポジトロンクイックドロー 12cm」2000円/ともにブラックダイヤモンド(ロストアロー) photo by 澤田聖司

腰付けタイプのチョークバッグから、ちらりとカラビナを覗かせてもカッコいい。カラバリも豊富なので、父子でペアカラーにするもよし、それぞれ好きな色を選ぶもよし。安く楽しめる気の利いたアレンジだ。

さあ、これらの“相棒”を揃えたら、ボルダリングデビューの準備は万端。早くギアを使いたくて、否が応でも気分はアガっているはずだ。ぜひ最高のギアをチョイスし、ボルダリングの楽しさを味わい尽くしてほしい。

text by 佐藤宇紘
photo by 澤田聖司

【取材協力】
B-PUMP TOKYO AKIHABARA
住所:東京都文京区湯島1-1-8
電話番号:03-6206-9189

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(この記事はOCEANS:特集 オーシャンズとレジャー 37.5歳から始める大人の趣味入門 より転載)
元記事は関連リンクへ↓

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