【ALL STYLE JUMPERS vol.5】「“伝えること”を楽しむこと」平成たぬき合戦ぽんぽこ インタビュー

2019.08.02
FINEPLAY編集部
左からカメ、ケンゴ(1列目)、ユート、カスヤ、セーヤマ、ヨシキ(2列目)

今回ピックアップするのは、今年3月のダブルダッチの大会「DOUBLE DUTCH CONTEST JAPAN 2019」(以下、CONTEST JAPAN)で優勝した「平成たぬき合戦ぽんぽこ」の6人。来る8月3日の世界大会「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD 2019」(以下、CONTEST WORLD)に向けて猛練習中のところを取材。カッコよさとファニーさを兼ね備え、日本一を掴み取ったパフォーマンスの背景にはあるものが…。初のチームへのインタビューとなったALL STYLE JUMPERS vol.5、始まります。

“ぽんぽこ”たちの出会い

CONTESTでは規定を満たせばメンバーの構成は自由。大会ごとにチームが変わることも。そんな中、出身サークルも地方も異なる6人は大学生時代に出会い、卒業してチームを結成する。

ケンゴ:「大学生時代から、同年齢のメンバーでチームを組めたら面白いだろうな、ってずっと思ってました」

セーヤマ:「僕とカスヤは関西出身なんですが、イベントで会った時にケンゴとかに『いつか組みたい!』と言ってて。そのタイミングで僕らが上京したので、お互い『じゃあ今だね』と」

和気あいあいとした雰囲気で進んだインタビュー

5人で立つステージ 6人で掴んだ日本一

日本一の座を賭けて競うCONTEST JAPAN。メンバーも揃い戦いに臨もうとした矢先、チームにある転機が訪れる。

ケンゴ:「CONTESTの1カ月半前くらいに、サポートメンバーとして『シルク・ドゥ・ソレイユに出ないか』というお話を頂いたんです。それを聞いたときはめちゃくちゃ嬉しかったですね。パフォーマーとしてこの上なく名誉なことですし。ただ、もうその時にはこの6人で組むことは決まっていたので… シルクに行く選択をすればCONTEST JAPANに出ることは出来ないので、流石にどうしようか悩みました」

カスヤ:「『やっとこの6人で!』と意気込んでワクワクしていた矢先のことでした。それも、よりによってチーム決起会のタイミングで(笑)。その時はとにかく驚きましたし、チームをどうしていこうかという不安が大きかったです」

ユート:「聞いたときはびっくりし過ぎちゃいましたけど、絶対ケンゴの立場だったらシルクの方を選びますし(笑)」

カスヤ:「色んな感情は抱きつつも、でも何よりケンゴを応援したいという気持ちでしたね」

ケンゴ:「各々が複雑な気持ちを抱きながらも、最終的には背中を押してくれて、快く送り出してくれたんです。だから俺も出発前にデモの音とかは全部作りました。『絶対勝ってくれるだろう』と思って準備は全てやって、俺も“ぽんぽこ”としてエントリーして、それでシルクへ行きました」

「絶対勝ってくれるだろう、と思って」

CONTEST JAPANでは、エントリーを行えば、ケガなどの特殊な事情で予選に参加出来なくてもチームメンバーとして認められ、そのチームが勝ち進んだ場合はCONTEST WORLDへの出場権を得ることが出来る。シルク・ドゥ・ソレイユに向かった後も、ケンゴさんはLINEを通し構成に参加。当時ステージに立っていたのは5人だったが、そこには確かに、“6人で”日本一を掴み取った痕跡があった。

平成たぬき合戦ぽんぽこ
見事“ぽんぽこ”が日本一に

仲間に「伝える」

大学時代からダブルダッチに向き合い続けてきた6人。彼らがパフォーマンスをする上で、大切にしていることがあった。

ユート:「俺は、ダブルダッチは楽しまなきゃいけないもんだと思ってます。みんなも、構え過ぎるんじゃなくて楽しんで欲しいなって思いますね。そこがダブルダッチやパフォーマンスの醍醐味だと思っていて。自分が楽しまなければ、見ている方は楽しめませんし」

「ダブルダッチは楽しまなきゃいけないもんだと思っていて」

セーヤマ:「“ぽんぽこ”って、自分のいる意味や価値をちゃんと見出せるチームなんですよね。自分の得意なことや、音のことやムーブのこと… そういった自分のフィーリングを互いにちゃんと伝えられている。それがチームメンバーの存在意義に繋がってくる。だから楽しみたい時にちゃんと楽しめる」

カスヤ:「コミュニケーションは大事ですね。とにかく喋って、伝える。話し合わなければパフォーマンスは成立しないですから」

カメ:「俺は実はダブルダッチが苦手で。だけど一方で、こいつらには無いものを持ってる自信もあって。まあ多分それってみんなそうなんですけど、それでもお互い自分の感覚や感情を伝えられているから、みんな楽しくやりたいことをやりつつも、一つのショーとしてまとまっている。感謝ですよね、本当」

ヨシキ:「このチームにいて思うのは、チームメイトは尊敬しなきゃいけないなと。自分の存在意義を感じると同時に、チームメイトの存在意義も感じられて。練習してて一人ひとりの良いところが何となく分かってくるんですけど、そういうのを頭に入れ、伝えて、練習しつつ、ふざけつつ」

セーヤマ:「パッとの思い付きで言ったものにもレスポンスがあって、その思い付きがどんどんより良いものになっていくんです。逆に使えなさそうと判断したものはためらわず、2秒で捨てる。それが自分の思っていた形にならなかったり、採用されなくても、とにかく伝えて感じていることを理解してもらう。思ったことを伝えることが一番大事なんです」

ケンゴ:「あと、新しい動きを入れるにしても『あとの技を際立たせたいからここに入れよう』とか、相手が理解してなかったらちゃんと説明する。『なんで?』ってなったら立ち止まって、分かってもらえるまで伝える。だから跳んでる人だけのパートも実はそうじゃないんです。ソロパートだけど、ソロじゃない」

見ている人たちに「伝える」

いよいよ今週に迫ったDOUBLE DUTCH CONTEST WORLD 2019。“ぽんぽこ”の6人に、世界の舞台で何を目指すか伺った。

カスヤ:「優勝、以上。部門が2つあって、バトルとショーケースがあるんですが、どっちも“無敗”で」

ケンゴ:「だね。俺らが最初にチームを組んだ時に、今CONTEST WORLDを2連覇してるプロチームのREGSTYLEは絶対に倒して、3連覇は阻止しようと」

セーヤマ:「プロに3連覇されるより、泥臭いおっさん達が勝った方がオモロイでしょうね」

ケンゴ:「そう、だからとにかく泥臭く勝ちます(笑)」

「バトルもショーケースも“無敗”で」

セーヤマ:「勝つこともそうなんですが、僕らのパフォーマンスを観客の方々にも楽しんで欲しいです! だからWORLDのデモにも、ダブルダッチを知らない人が見ても伝わりやすく、楽しめるような『ダブルダッチの見どころ』みたいなのは結構入れてます」

ケンゴ:「あと音も、色んな人が聞き馴染みのある山本リンダさんの曲がベースなので、口ずさんで一緒に楽しくなってもらえたら嬉しいです」

カスヤ:「ダブルダッチって淡々とした縄跳びのイメージが強いと思うんですけど、実際はめっちゃ『イケてる』ものなんだぞ、って。世界一も目標ですが、ダブルダッチのカッコよさやパフォーマンスに込めた思いを、見てる皆さんに伝えられて、共有できれば最高です」

メンバーの出会いからチーム結成、ケンゴさんの離脱。そして日本一を手にし世界に臨むなかで、一貫してそこにあったのは「伝えること」だった。紆余曲折を乗り越えてきた平成たぬき合戦ぽんぽこの6人は、世界の舞台でオーディエンスにどんなことを伝えてくれるのだろうか。日の丸を背負った彼らのパフォーマンスから、目が離せない。

取材・編集:山本 大方

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