いよいよ開催が迫った「X Games Chiba 2026」!最大限楽しみ尽くすための観戦ガイド

2026.06.21
©︎Jason Halayko / X Games

今季からX Games Leagueという新フォーマットが導入され、より進化した姿で戻ってきたX Games Japan。再び千葉の地へ戻る2026年大会の開幕を前に、観戦の解像度をあげる見どころを徹底解説!

種目別・観戦の「見どころ」

スケートボード・ストリート

最も注目すべきは「ランのフルメイク率」と「ラストトリックの選択」だ。X Gamesのストリートコースはオリンピックや他の国際大会と全く異なるオリジナルレイアウト。千葉大会では盆栽をモチーフにしたセクションや折り紙ギャップが設置されてきた。コース発表から本番まで練習時間が限られる中で、「いかに短時間でコースを攻略してラインを組み上げるか」もライダーの実力の一部。

吉沢恋 ©Brett Wilhelm / X Games

男子は世界最高峰のレベルを誇る日本人選手同士の同点争いに注目。ヒールフリップを軸に組み上げる根附海龍と、独創的なノーリー系トリックで相手を圧倒する白井空良のスタイルの違いは観ていて飽きない。2024年大会では白井が94.66ptというハイスコアで制したが、2025年大阪では根附が92.33ptで雪辱。シーソーゲームが続いている。

女子はクロエ・コベルが2024年・2025年と連覇中。練習からひと足早くパークの特性を把握し、「確実に乗り切れるラインを短時間で完成させる対応力」が彼女の最大の強みだとも評されている。伊藤美優松本雪聖など日本人選手の逆転劇を期待したい。

スケートボード・パーク

複雑な窪んだ形をしたコースが特徴的な種目。ライダーごとに様々なランのバリエーションを駆使し、技の難易度なども含めた全体の完成度が点数化される。

パーク種目では、コース全体を縦横無尽に駆け巡るラン全体のつなぎ目のなさ、フローも重要視される。次のトリックへ向かうための加速、ライン取り、トリックから着地した後のスムーズさなど、トリックだけではない美しい流れにもぜひ注目してほしい。

2大会連続五輪金メダリストのキーガン・パーマーをはじめとしたトップライダーが集結。

女子ではアリサ・トルーが文字通り別次元の強さ。パーク・バート種目で計6つのメダルを獲得している。直近のワールドスケートで優勝を収めた長谷川瑞穂がどこまで彼女に迫れるかも注目だ。

スケートボード・バート

「X Gamesの花形」と称される種目。得点の要素は「エアーの高さ」「グラブの確実さ」「トリックのバリエーションと難易度」の総合評価。

芝田モト ©X Games

注目は三者三様のスタイル対決だ。ブラジルのギー・クーリーは「キックフリップボディバリアル900」という世界初トリックをX Games千葉2024で決めており、その再現と新トリック投入が最大の焦点。芝田モトの「フロントフットインポッシブルリーンエアー540」と猪又湊哉の「雷神(バックサイドバリアル540 to ハンドバリアルステイルフィッシュグラブ)」も、どちらも他のライダーには真似できないオリジナルなトリックだ。この三つ巴がバート・ベストトリックで同じ結果(クーリー・金、芝田・銀、猪又・銅)を連続して生み出しているという事実自体が、現在の日本のバートシーンの層の厚さを物語っている。

河上恵蒔のライディングも見逃せない。X Games史上最年少出場クラスのライダーが900やそれ以上の大技を連発する光景は、世界のスケートボードの未来を見ている感覚になる。

BMXパーク

中村輪夢 ©Brett Wilhelm/X Games

中村輪夢が2025年大阪で悲願の初金メダルを獲得したことで、彼がフラットランド種目を除くBMX競技の中で日本人初の快挙となった。2026年では防衛戦として、さらに進化したトリックで会場を沸かせてくれるはずだ。「バックフリップ・バースピン to バーバック」「テールウィップキャッチ to テールウィップ」といった空中でキャッチ動作を入れるオリジナルシーケンスは、BMXパークの技術的天井をまた一段押し上げた。

ライアン・ウィリアムスのベストトリック種目への注目度も高い。「フロントフリップ・フレアテールウィップ」を2025年大阪で決め、自身9個目のX Games金メダルを獲得。毎大会「世界初」を更新し続ける彼のトライは必見だ。

また、女子部門は国内大会史上初の実施となる。初代女王となるのはどのライダーになるのか注目だ。

BMXストリート

ギャレット・レイノルズ ©Brett Wilhelm/X Games

街中にあるような手すり(レール)や階段(ステア)、壁などを模したセクションで技を繰り出す、最もストリートカルチャーの生々しさを体現した種目。 

注目は、X Games通算16個のゴールドメダルを獲得し、史上最多記録を更新し続ける絶対王者ギャレット・レイノルズの牙城を誰が崩すかだ。ミリ単位の繊細なバイクコントロールと、セクションの中から独自の視点で作り上げるラインの独創性が勝負の分かれ目となる。

Moto X・ベストトリック

ロブ・アデルバーグ ©︎Jason Halayko / X Games

ロブ・アデルバーグがX Games日本大会通算9個目の金メダルを2025年大阪で獲得し、本種目最多メダリストとして君臨する。「ロウドヴァ・フロントフリップ」(前方回転中に後ろに仰け反る超大技)を大会初メイクで金メダルを掴むなど、毎大会更新されていく難易度のインフレが続いている。

注目すべきは東野貴行の存在。2025年大会で通算20大会連続X Games出場を誇るレジェンドライダーで、2024年千葉では10年ぶりの銅メダルを獲得した。FMX界の第一線で40代まで戦い続けている彼の姿には、見る者の心を動かす力がある。

サイドコンテンツ

競技を最高に楽しむためには、サイドコンテンツも忘れてはならない。

音楽ライブのタイミングを把握する
豪華アーティストのライブは競技の合間や終了後に行われることが多い。競技スケジュールと照らし合わせて、観たい種目の決勝→そのままライブ、という動線を計画しておくと充実度が上がる。

Zeebraのライブパフォーマンス ©︎Hikaru Funyu / X Games

BMX・スケートボード体験会で解像度を上げる
「同じボードを踏んでみる」体験は想像以上に競技への理解を変える。自分でバランスを取る難しさがわかると、世界トップレベルの選手たちがいかに異次元のことをしているかが腑に落ちる。

コースデザインにも要注目
X Games Japanでは毎回、開催地の文化を象徴するオリジナルセクションが設置される。千葉大会では神社・盆栽・折り紙モチーフ、大阪では道頓堀をモチーフにしたセクションが登場した。選手がそのセクションをどう「攻略」するかという視点で観ると、ストリートやパーク種目の見方が大きく変わる。

玄人向け・観戦の「ここを見る」チェックリスト

織田夢海 ©Trevor Brown, Jr./X Games 

競技観戦でより深い視点を持ちたい人のために、種目を問わず意識したいポイントをまとめた。

「フルメイク」かどうかを見る
ランの全てのトリックを成功させること(フルメイク)は、高得点の大前提。部分的に失敗してもランを続ける場合と、完全に成功させた場合でスコアに大きな差が出る。特にベストトリック種目ではランディングの乗り方(足の位置・バランス)まで評価に含まれる。

「スタイル」を意識して観る
同じトリックでも、空中でのグラブの深さ・手足の伸ばし方・飛び出しのスピード感によってスタイルは全く異なる。採点もこの「スタイル」を評価するため、難易度が低いトリックでも美しく決めれば高得点が出ることもある。

ライダー同士の関係性に注目する
X Gamesの会場では、ライバルが大技を決めた瞬間に競合選手が駆け寄って称え合うシーンが頻繁に起きる。スポーツとしての勝負の緊張感と、同じカルチャーを共有するコミュニティのつながり、この関係性こそがアクションスポーツの本質だ。

「世界初メイク」の可能性を常に意識する
X Gamesのベストトリック種目は特に、大会のたびに「誰も見たことのない技」が生まれる場所だ。過去大会でもギー・クーリーの「キックフリップボディバリアル900」、猪又湊哉の「雷神」、芝田モトの「フロントフットインポッシブルリーンエアー540」など複数の世界初メイクが連発している。「これが世界初かもしれない」という緊張感を持って観ると、目撃する喜びが倍増する。

知れば知るほど楽しくなる!X Gamesの本質

アクションスポーツはルールや選手を知れば知るほど、見える世界が広がる。X Gamesの面白さは「驚き」だけでなく、「なぜそれが凄いのか」がわかった上で観戦すると何倍も楽しむことができる。

競技フォーマット・注目選手・コース設計・スタイルの評価軸——この記事で紹介した視点を一つでも持って会場に足を運んでほしい。きっと、終わった後に「もっと詳しくなりたい」という気持ちが芽生えるはずだ。

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FINEPLAY編集部
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