SPECIAL EDITION
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surf想いをつないで未来へ──SURF & MIND SESSION Vol.12025.12.01
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others日本最大級“入場無料”のアーバンスポーツの祭典 YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25 アーバンスポーツに染まる秋の2日間に約7万⼈が来場2025.11.27
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[PR] dance【SSDW2025 アンバサダー特別インタビュー】EXILE/FANTASTICS 世界とヒップホップダンサーYASSが語る、現場だからこそ感じられるストリートダンスカルチャーの本当の“空気感”2025.11.17
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danceISSIN & Rikoが優勝!歴史的な一夜となった「Red Bull BC One World Final Tokyo 2025」2025.11.12
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danceBeat Buddy Boi結成16年|リーダーgash!が考える現在地と未来像2025.11.30Beat Buddy Boi(ビートバディボーイ、以下BBB)が結成16年、メジャーデビュー10周年という大きな節目を迎えた2025年。彼らはTGC(東京ガールズコレクション)での召集をきっかけに、結成わずか2年でJAPAN DANCE DELIGHT優勝という偉業を残し、それからもBBBとしてレコード会社と契約しCDデビューを果たすなど、ダンスグループとして常に挑戦をし続けてきた。 今回はそのBBBのリーダーであり、多彩なアイデアとセンスを持つgash!(ガッシュ)に、BBBの激動の歴史と、近年本格的に取り組んでいるソロ活動、そしてダンサーにとどまらず「表現者」として見据える未来について、話を訊いた。 挑戦と葛藤の先に見つけた現在地 — まずは今年最も大きな自主イベントであった「BBB NAKAMA FES 2025」の感想と、gash!さんの役割について教えてください。 率直な感想は、色々な面でとても大変でした。渋谷O-EASTで今年の6月に開催したのですが、まずNAKAMA FESは、コンセプトとして僕たちの仲間を召集したイベントなので、ゲストの方々が多く、そのゲストの方々とBBBがコラボレーションをするという構成になっています。イベントの中身も基本的には自分たちで考えて作ったので、体力面も含めて、相当みんなで頑張りました。 BBB NAKAMA FES 2025 役割として僕は、主にゲストアーティストとコラボをするあたりの演出周りを担当しました。例えば、7ORDERさんとのコラボでは、「終盤でお客さんが疲れてくる頃だから、ダンスというよりは演出寄りの分かりやすいことをやった方がいいんじゃないか」といったアイデア出しをしました。打ち合わせをまとめたり、アイデアを出したりと、らしくないことをしたかもしれません(笑)。 あとは…全てを終えた最後の挨拶では思わず感極まってしまい、色んな感情がぶわっと押し寄せました。あまり泣くタイプではないのですが、様々な覚悟が必要な中、このメンバーと続けてきて良かったなって改めて思いましたし、お客さんやゲストで出てくれた仲間のメンバーも、みんなに囲まれて幸せだなって物凄く温かさを感じる日になりました。 BBB NAKAMA FES 2025 — 今も変わらず様々なことに挑戦をし続けているイメージなのですが、現在のBBBはどのようなマインドで活動をしていますか? 何でも良いから「面白いことやろう!」というマインドで活動しています。楽曲であれ、パフォーマンスであれ、面白いことをやろうとしていますが、今は、ひとつの目標に対して、みんなで向かうことはしていません。そうではない自由な感じを大切にしています。しいていうなら「公園で砂遊びをする仲間」という感じ(笑)。これまで、沢山の目標を掲げて、それに向かって切磋琢磨をしてきたのですが、今のBBBは、形を決めずに「とりあえずやってみよう」というテンションの方が合っているのかもしれないと思っています。メンバーそれぞれが強みや個性を活かして、活動できているのでこのスタイルの方が伸び代を感じています。 BBBとして変わらずワンマンライブをしたり、SHUNはBBBの楽曲制作に加えて他のアーティストへの楽曲提供もしてますし、Toyotakaは舞台に出て役者として挑戦したりもしています。SHINSUKEやRYOは他のグループを結成して「THE DANCE DAY(日本テレビ系列)」のファイナリストに選ばれたり、SHINTAROは地元でダンススタジオを経営してスーパーダンサーを育成するようになりましたね。僕自身も舞台や他のアーティストの方々に振付をすることがメインになっていたりと、みんなBBBの活動をベースに、自由に個人活動をして領域を広げています。 メンバーとのリハーサルの様子 激動の結成期とメジャーでの葛藤 — BBB結成のきっかけと当時の心境について教えてください。 TGC用にFILAのステージダンサーとしてakihic☆彡さんにお声がけいただいたのがきっかけです。そこで当時Overflowとして活動していた5人と出会い、akihic☆彡さんも含めて7人で踊りました。その時、7人で踊った感じが良かったんですよね。それからグループを組むことになり、あれよあれよとJAPAN DANCE DELIGHT(以下:JDD)のファイナルに進むことになりました。実は僕自身、最初「マジか、大丈夫かな」という不安がめちゃくちゃありました。 Overflowはヒップホップのグループで、音ハメやシンクロダンスを得意としていました。当時、僕はakihic☆彡さんにレッスンを受けていた身なので、他のメンバーに対してレベルの差を痛感していました。その僕よりスキルが高い集団の中にひとりで入ったので「勝てなかったら自分のせい」と思うほど、プレッシャーを感じていましたね。 JDDの大会に向けて2ヶ月間、ほぼ毎日練習をしました。コンテスト中に頭が真っ白になった瞬間もありましたが、そのおかげで体は動いたんです。プレッシャーは相当ありましたが、無事にやり切ることができ、結果として優勝をすることができました。 JDD優勝をした日のBBB — JDD優勝は、BBBにとって大きな節目だったように思います。その後、CDデビューを迎えますが、当時の心境を教えてください。 今思うと、アーティストという自覚がないままデビューした感じでした。当時のダンサー界隈では、アングラで活躍することがクールだという風潮がありましたし、メジャー活動をすることに対してコンプレックスもありました。僕たちとしては「新しいことにチャレンジしていこう」「とりあえずやってみよう」というようなマインドで、当時も活動していました。 どちらが正解なのか出口も分からないまま、メジャーとアングラを行ったり来たりしていましたね。メンバー間でも「アングラとの絶妙なバランス感を保っていきたいよね」という会話をしていました。結果として、どちらにも振り切ることはできなかったように思います。 — メジャー活動を経験して感じたことを教えてください。 メジャーになったからと言うわけではないですが、47都道府県のダンス部やダンススタジオをメンバーと共に回れたことは、今でも宝だと思っています。一方で、正直に話をすると魂を売った瞬間もありました。僕たちは本当にアーティストというものも、メジャーというものもよくわからなかったので、がむしゃらに活動をしていました。今振り返ると、もっと自分たちの魂が入ったものをやれたら良かったなと思います。それは、僕たちの勉強不足や力不足だと今だから感じることですね。 それから、レコード会社との契約が切れるのですが、僕自身の心境はそこまで影響がなかったです。ショックという気持ちよりも、むしろ「自分たちの好きなこと、もうちょいちゃんとやれるかな」という感覚でした。いや、もちろんめちゃめちゃBBBのために色々な方々が協力をしてくれているのも、身をもって感じています。その経験があって今のBBBがあるわけですしね。ただ、やっぱり僕たち自身もまだまだ幼い中で、試行錯誤が必要な期間だったと思います。その後は、自主的に活動を続ける中で、NAKAMA FESを立ち上げたり、メンバーの卒業があったり、グループとしても本当に様々な経験を経て、今のスタイルへと変化していきました。 全国47都道府県のダンス部をBBBが駆け巡る「NAKAMA PROJECT」 BBBになるまで — gash!さんのダンサーとしての原点について教えていただけますか? 地元の秋田で、高校1年の時に友達に誘われダンスの練習場に行ったことがきっかけです。最初は抵抗がありましたが、行ったらめちゃくちゃハマりました。練習場所は「アトリオン」というビルの周りのガラスでした。いわゆるストリートですね。なので、ほぼ独学で練習しましたし、同じ練習場にいる人に教えてもらったりしていました。東京のクラブイベントのビデオテープや、「ミュージックステーション(テレビ朝日系列)」でドリカムのダンサーとして活躍をされていたSHIGEさんやKEITAさんなどの映像をダビングしたものがダンサー間で回ってきたりして、そういったものに影響を受けていましたね。 — 高校卒業後も、ダンサーを続けていくのですか? ダンサーで飯を食いたいとは思っていましたが、すぐには無理だろうと考えていました。高校生の頃に東京の「DANCE ATTACK!!」と言うコンテストに出場したのですが、周りのスーパーダンサーたちとのレベルの差を痛感しました。秋田では、レッスンも持たせてもらっていたし、バトルやコンテストでも優勝していたのですが、井の中の蛙状態で、外に出るとあまり良い成績を残すことができなかったです。 「こりゃ〜今行ったところで太刀打ちできない」と思ったので、まずは秋田にいながら東京に出てレッスンを受けたり、コンテストやバトルに出て、自分の足でもっと“外側”にいる人たちとの経験を積んでから上京しようと考えました。ダンスは続けるのですが、もしもの時のことを考えて理容師の専門学校にも通い、免許を取得しました。 専門学校卒業後、理容師になろうと思い2社面接を受けたのですが落ちてしまって。「あ、やっぱダンスしかないんだ」ってこの時に振り切れましたね。それから、秋田以外の東北を中心に活動の幅を広げ、ある程度自信がついたタイミングで東京に上京しました。 学生時代に組んでいたダンスチーム「REAL」 「表現者」を追求すべくソロ活動を強化 — 昨年からソロ活動を精力的に行っているようですが、なぜソロ活動に注力しようと思ったのですか? 何事も継続することは難しいと思うのですが、まずBBBはグループとして今後も継続していきたいと思うグループです。ただ年齢的にも、表で踊れる期間はこの先そんなに長くないだろうと思っています。そんな中で、ひとりのダンサーとしてちゃんと作品を残していきたいという思いが強くなりました。BBBではメンバーのフィルターを通して作品が生まれるけど、ソロでは自分のやりたいことを100%の純度で形にできる。ただその分、責任や反響も良いも悪いも全て個人で受けることになるんだけど、それも含めてソロとして作品づくりをしたいと思うようになりました。新しいことに挑戦をすることで、日々学びを得ています。 — 12/5に2度目のワンマンライブを迎えるそうですが、企画や運営からグッズ制作まで、基本的に全てセルフプロデュースで行っているのでしょうか? そうですね。大変だとは思っていましたが、作品を形にしていくことの難しさを改めて実感しました。いや、もう想像以上に大変です(笑)。メジャー活動時代に裏方の方々が同じことをもっと大規模でやってくれていたことの凄さを思い知る、良い経験にもなっています。苦しいですが、その分やりがいもあり、ひぃひぃ言いながら助けてくれる周りの友人たちと一緒に日々楽しめてもいるので、本当に良い経験になっています。周りの方々に感謝しています。 — 今回のワンマンライブの見どころを教えてください。 生バンドで踊るというパフォーマンスが見どころですね。バンドメンバーの方々も僕が信頼をする方々にお越しいただきますし、ダンサーは音源を流して踊ると言うことがほぼ9割だと思うのですが、やっぱりグルーヴの一体感やその場限りのセッションの雰囲気は格別です。バンド部隊と肉体ひとつで表現をするダンサーの、ある種対立構造もきっと楽しんでいただける要素だと思います。そこにお客さんの熱も加わり、会場全体に相乗効果が生まれる気持ち良さをぜひ味わっていただきたいと思っています。ゲストの方もお呼びしているので、コラボステージも楽しみにしていただけると嬉しいです。 また、話は少し外れますが、前回のワンマンではカバー曲がメインでしたが、今回はオリジナルで制作をしたインストを2〜3曲準備しています。ダンサーの壁として「人様の音源で踊る」ことがスタンダードだと思うのですが、これだと著作権の関係で、商業用に扱う際にハードルが上がります。その辺もクリアしていくために、音源制作にも取り組んでいます。ダンサーとして踊るだけではなく、裏側の仕事も広範囲で自分でやってみるようになりました。なので、僕の描く世界観が純度100%で伝わる空間になるので、気になる方はぜひお越しいただきたいです。 前回のワンマンライブの様子 — 最後に、ダンサー gash!としてのこれからの展望を教えてください。 ダンサーという枠で考えるよりも「表現者」として色んなものを表現していきたいです。それが音楽であれ、洋服であれ、自分が良いな、好きだなと思うものを形にし続けたい。 そして、オリジナル曲を増やし、いちダンサーとして自分の力でBillboard Live TOKYOやBLUE NOTE TOKYOに立てたら良いなという、目標もあります。 ダンスは今でも「うまくなりたい」と思って、練習を続けています。そして、後輩たちに対して、ダンスはそれ自体だけでなく、「ダンスというものを使って色々なものを表現できるよ」ということを、背中で示せる人間になれたらいいなと思っています。 The r∞M -gash! Solo dance show with special band live- 開催日:2025年12月5日(金)時間:開場18:30 開演19:30会場:ADRIFT @adrift_shimokitaチケット料金:5,000円(税込)チケット発売:9/28(日)12:00(正午)〜チケット受付:https://gash1030.zaiko.io/e/room1205-Starring-gash!-Special band-Dr.タイヘイ Ba.三嶋大輝 Key.斎藤渉 Tp.山田丈造 Sax.永田こーせー-Special guests-ZIN and more…?-Opening & Closing DJ-Mori ZentaroFlyer Design: Momoko MaruyamaPhotography: Momoko Maruyama @momoko0127Styling: Hideaki Tatematsu @hideaki0812Hair & Makeup: YUYA @hairmake_yuya The r∞M -behind-開催日:12/6(土)11:00〜17:00(16:00最終入場)※Marked池尻は通常営業しております。会場:Marked池尻 @marked_ikejiri東京都世田谷区池尻2-4-5 HOME/WORK VILLAGE 118区画入場無料※12/5・6の両日ご来場の方には、来場者特典をご用意しています【DJ】・NON @dj_non・Mori Zentaro @mori_zentaro・PEI @basquiatrhyme【フリマ】・Hideaki Tatematsu @hideaki0812・gash!・friends’ market【写真】・Momoko Maruyama @momoko0127・gash!【物販ブース】・The r∞M GOODS・SLOWROOM @slowroom813・秋田の日本酒3種飲み比べ【体験】・缶バッチ・シルクスクリーンFlyer Design by JUTA @jutasvogg gash! profile Beat Buddy Boi LeaderDancer / Choreographer長身を活かしたスタイリッシュなダンスは秀逸である。自身のライブ、舞台のみならずアーティストのライブ、舞台、ショーと様々なステージで振付師として多彩な発想力を武器に表舞台、裏舞台関係のない活躍を魅せている。 CHOREOGRAPHY / 振付20257ORDER「True Spark」Eunhyuk「SecondChances」七海ひろき「Skyword」Da-iCE「Funtasista」矢野妃菜喜LIVE2025~GirlsintheMirrorWorld~「鏡YO鏡」「Jumpin‘」『ヒプノシスマイク-DivisionRapBattle-』RuletheStage-IdealandReality-MADKID「MadPulse」TVアニメ「DIGIMONBEATBREAK」オープニングテーマ2024Da-iCE「Aware」Da-iCE「atmosphere」ZIPANGOPERA『RockOut』Voltaction「インレイドDanceRemix」Voltaction「DesertDiamond」Voltaction「IcanbetheOne」Voltaction「TAKEACTION」高野洸「Staywithme」高野洸「exDoll」舞台『進撃の巨人–TheMusical-』『ヒプノシスマイク–DivisionRapBattle-10thLIVE』20237ORDER「Heavy」2022ミュージカル『EDGES2022』高野洸「ASAP」King&Prince「踊るように人生を。」2019〜『ヒプノシスマイク-DivisionRapBattle-』RuletheStageシリーズ ほか多数
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others横浜赤レンガ倉庫で世界最高峰のアーバンスポーツの戦いが繰り広げられた「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25」〜DAY 2 アフターレポート〜神奈川県内人気観光地である横浜赤レンガ倉庫にて行われる、日本最大級のアーバンスポーツの祭典「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL '25」が11月15日(土)〜16日(日)にわたり開催され、様々なアーバンスポーツ競技とストリートカルチャーを「観る・体験する・楽しむ」ことができるスポーツフェスティバルコンテンツが今年も実施された。 イベント初日となった11月15日の熱狂から一夜、1日目の勢いのそのままに迎えた2日目では各競技コンテンツにて日本最高峰というのはもちろん、世界最高峰と言っても過言ではないハイレベルな戦いが頻発し、来場者は一日を通して国内最高レベルの戦いを全身で楽しんだ。 ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL'25photograph by Jason Halayko/YUSF また会場内は、今回の初開催となったストリートカルチャーとの親和性の高いアメリカンフードを取り揃えた「ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL'25」も後押しし、夕方からは気温が下がり身体が冷える中、来場者はホットなドリンクとアメリカンフードを頬張り身体を温め、お腹を満たしてそれぞれが思い思いの時間を楽しむ姿が見受けられた。 以下は各競技コンテンツの決勝が会場のボルテージを大きく引き上げて大盛況により幕を閉じたDay2の様子だ。 イベントの様子 世界最高峰のトップライダーによるスケートボードセッション「SKATEARK」 Mens Hiの入賞メンバー左から佐々木、根附、池photograph by Yoshio Yoshida/YUSF 11月15日〜16日の2日間にわたり開催されたのが国内最高峰のライダーが集まるスケートボードの大会「SKATEARK」。前日15日の予選を勝ち上がった精鋭たちにより16日の準決勝・決勝大会が争われた。 今大会は、最高レベルのWOMENSクラスとMENS HIクラスにて前回と異なるフォーマットが起用され、上位9名が3ヒートに振り分けられ各ヒートの1位が決勝に勝ち上がり上位3名で順位を競う形に。準決勝以降は各ヒート3人での戦いとなるため、いつも以上にトリック選定など駆け引きが見られる展開となった。 藤澤虹々可のライディングphotograph by Yoshio Yoshida/YUSF WOMENSクラスにて並いる強豪を抑えて見事優勝したのは藤澤虹々可。各選手がハイレベルのトリックを繰り出す中、藤澤は準決勝でメイクできなかった「フェイキーバックサイド180フロントサイド50-50グラインド」という高難易度トリックをメイクするなど決勝での勝負強さを見せた。 根附海龍のライディングphotograph by Yoshio Yoshida/YUSF 一方、MENS HIクラスでは佐々木音憧と池 慧野巨そして根附海龍というX Gamesやワールドスケートなどの国際大会で優勝経験やメダル獲得を持つライダーによるマッチアップ。世界最高レベルの戦いが繰り広げられる中、根附が「ヒールフリップバックサイドテールスライドビッグスピンアウト」など世界大会でも披露するようなトリックを決め、見事優勝を収めた。 1日目の「G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESS」と同様に世界大会でも高得点が付くようなベストトリックの応酬に会場は終始大盛り上がりであった。 BMXフラットランド世界最強と言われる日本人選手たちにより繰り広げられたベストトリックバトル「FLATARK」 photograph by Jason Halayko/YUSF 11月15日〜16日の2日間にわたり開催されたBMXフラットランドの大会が「FLATARK」。スケートボードの大会「SKATEARK」と同様にARKLEAGUEにより開催された今大会。前回大会をよりアップデートした今回は、Mens Openカテゴリーにて決勝でベストトリックジャムセッションフォーマットを採用されたりとさらなるBMXフラットランドの可能性を探究し、ネクストレベルへ引き上げる大会となった。 本村果鈴のライディングphotograph by Hikaru Funyu/YUSF 女子最高峰のWOMENSクラスの決勝では120秒という時間の中で高難度のトリックをまとめて強さを見せた本村果鈴が見事優勝。2位には高橋七衣、3位には鈴木仁菜と世界へ日本の強さを示すライダーたちが、ここ日本最高峰の大会で見せた。 田圓尚人のライディングphotograph by Hikaru Funyu/YUSF 一方、MENS OPENクラスでは片桐悠や国内外で大活躍する若手選手たちが多く出場。各々が世界最高レベルに匹敵するトリックにトライするもメイクに苦戦する中、自身のハンマートリックである「気円斬」などのベストトリックを2つまとめ切った田圓尚人が優勝。2022年の優勝者の彼が3年ぶりにFLATARKのタイトルを勝ち取った。 Mens Openの優勝メンバー左から田圓、森谷、大嶋photograph by Hikaru Funyu/YUSF 国内最高峰のハイレベルワンフローの応酬!「ONE FLOW BATTLE 2025」 Yuraのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF 「ONE FLOW BATTLE」はわずか10秒間の中で、難易度の高いトリックが詰め込まれた「ワンフロー」をメイクし競い合うパルクールの1 on 1のバトルだ。会場は観客が取り囲むように集まり、終始熱気のある雰囲気の中で試合は進行してていった。 モモのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF WOMENSではモモが優勝。高いジャンプ力とスピードを武器に、際どいバトルを次々と勝ち抜いた。MENS OPENではNichiruが優勝。小柄ながらスピン系トリックをコンボで決め切り勝利した。 Nichiruのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF Proは他カテゴリーとは異なり、国内最高峰ならではの素人目にも全員がハイレベルと分かる競技内容となった。会場の盛り上がりは最高潮になり終始歓声が途切れない状況でバトルが行われた。そんな誰が勝ってもおかしくない戦いを優勝したのはYura。リラックスした余裕あるパフォーマンスにも関わらず全ラウンドノーミスで勝ち越し完成度と勝負強さが際立った。 最高カテゴリーで優勝したYuraphotograph by Jason Halayko/YUSF 日本フリースタイル界の熱気が集結「JFFC 10th」 photograph by Hama Show/YUSF 2日間にわたって開催された「JFFC 10th」。15日には最終予選、16日には本戦トーナメントが実施。日本一の称号をかけたフリースタイラー達による熾烈な戦いが行われた。 本戦出場者には前回大会優勝者のAKIや、今バトルシーンにおいて最も勢いのあるYu-riなどが名を連ねた。また各地で開催されていた予選、そして15日に開催された最終予選を勝ち上がったプレイヤーも加わり、計32名によるトーナメントとなった。全国から実力者が集結し、誰が勝ってもおかしくない接戦のバトルが続いた。 Hiro-Kのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF そんな中決勝に駒を進めたのは前回大会で3位の成績を収めたHiro-Kと関西予選から勝ち上がったShoheiだ。長年シーンの最前線に立ち、バトルだけでなくショーケースや後進育成など様々な場面で活躍し続けるベテランのHiro-K。またしてもこの決勝の舞台まで勝ち上がり、圧倒的なスキルと経験値を見せつけた。対するはMONSTER BALLAZに所属し、ジャンルの垣根を超えた活躍を見せるShohei。彼はバトルシーンからしばらく離れていたが、今年ドイツで行われた世界大会で優勝しその強さが健在であることを証明した。 Shoheiのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF Hiro-Kは細かいテクニックや引き出しの多さを生かしたスタイル。音に対するアプローチもずば抜けており、隙のないムーブで攻める。一方Shoheiはフィジカルを生かしたダイナミックなムーブが特徴。逆立ちをしながらボールを足の裏でコントロールする「Jストール」という技を軸に、様々なバリエーションを見せる。全く異なるスタイル同士がぶつかり合った決勝戦は、Shoheiが勝利を収めた。 moe-Kのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF またWomen’s Editionも同時に開催され、こちらも白熱したバトルが見られた。決勝は先日渋谷にて行われた世界大会で優勝しているMaiとこちらも同じく世界を舞台に活躍するmoe-K。観客をも巻き込む熱量が魅力的なMaiに対し、moe-Kは難易度の高い技を確実に決め切る。どちらもこの大会に向け用意してきた新技をメイクし、どちらが勝ってもおかしくない接戦に。内容の詰まった3ターンを戦い抜き見事優勝をつかみ取ったのはmoe-K。日本の女子バトルシーンのレベルの高さがうかがえる一戦であった。 Maiのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 3x3「IMPACT - 3x3 TOURNAMENT」では国内から参加したプロチームが激突 photograph by Hama Show/YUSF 3人制バスケットボール「3x3」は、10分間で一気に勝敗が決まるスピード感と、音楽が鳴り響く中で展開するエンターテインメント性が魅力の都市型スポーツ。選手たちが一瞬の判断力とフィジカルをぶつけ合う攻防は、初心者でも直感的に楽しめ、会場の熱気も桁違いだ。今回開催された「IMPACT - 3x3 TOURNAMENT」では国内外の精鋭チームが集結し、路上カルチャーとスポーツが融合する“アーバン”な舞台でハイレベルな戦いが繰り広げられ、ストリートの躍動感と競技の迫力が凝縮された、ここでしか見られない熱戦に会場を沸かせた。 photograph by Hama Show/YUSF 参加した12のプロチームの中から見事今回優勝したのはSHONAN SEASIDE。スピード感あるパス回し、キレのあるドリブルで得点を量産 3ポイントも高確率で沈め、接戦を制した。彼らのプレーに観客はコートサイドで観戦し、1プレーごとに大きな歓声が上がるほどの盛り上がりを見せていた。 優勝したSHONAN SEASIDEphotograph by Hama Show/YUSF 世界レベルの招待クルーバトル!「SUPER BREAK “Special Edition 5on5 Crew Battle”」 photograph by Hama Show/YUSF DAY2のYUSFを飾ったのは、日本唯一のオリジナル国際大会として国内外から厚い支持を集める「SUPER BREAK」特別版・5on5 Crew Battle。 今回はYUSF内の特別企画として行われ、世界レベルのブレイカーたちが選抜された招待4チームである、XII AFTER OURS、JAMILLZ、GOOD FOOT、YOUNG GUNZ ALL STARSが参戦。 photograph by Hama Show/YUSF 序盤から各チームがキレのあるムーブと高密度な構成を繰り出し、初戦とは思えないほど激しいバトルが展開された。技が決まるたびに会場の熱は高まり続けた。 photograph by Hama Show/YUSF 激戦を勝ち抜き、決勝へ駒を進めたのはXII AFTER OURSとGOOD FOOT。それぞれの強みと個性がぶつかり合い、観客の視線は二組の一挙手一投足に釘付けとなった。 そして、特別版SUPER BREAKを制したのはB-Boy Shigekix率いるXII AFTER OURS。安定したムーブと、個々の強みを最大限に引き出したチームワークで頂点に立った。 XII AFTER OURSphotograph by Hama Show/YUSF “Special Edition”の名にふさわしく、最初から最後までハイレベルな攻防が続いたDAY2。観客はまさに、目の離せない1日を体感することとなった。 FINAL直前、3枠を懸けたラストバトル「DOUBLE DUTCH ONE’S SCENE 6」 優勝したSHU-BOYphotograph by Hama Show/YUSF 2日目は、今季の予選ラウンド最終戦となる「DOUBLE DUTCH ONE’S SCENE6」が開催された。この日でFINALへ進出する新たな3名が決まることもあり、会場は序盤から熱気に包まれた。 daichiのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 決勝に進んだのは、SHU-BOYとdaichi。なんと19歳差の対決。世代の異なる2人が同じステージで戦う姿は、ダブルダッチの持つ幅広い世代層と技術力の多様さを象徴する瞬間となった。トップロックの振りはもちろん、一発の技で観客を驚かせるネタの多いSHU-BOYに対し、daichiは細かい足のステップや音の取り方、アイソレーションの技術で勝負。異なる世代・スタイルのぶつかり合いは、最後まで拮抗した熱戦となった。 そんな接戦を制したのはSHU-BOY。見事決勝を勝ち抜き、初のONE’S優勝、そしてONE’S FINAL への切符を手にした。 SHU-BOYのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF この日のONE’Sは YUSF 内で最後に行われた種目でもあり、他競技終了後ということもあって、会場の視線はすべてONE’Sに集中。決勝では熱量がピークに達し、観客の興奮は最高潮となった。 最後に photograph by Yoshio Yoshida/YUSF 今年は過去最大数の来場者数である70,000人と共に世界レベルのアーバンスポーツ競技コンテンツやストリートカルチャーをここ横浜赤レンガ倉庫で楽しんだ2日間となった。SNSでもトップ選手たちのパフォーマンスが多く投稿されるなど横浜から世界にアーバンスポーツが発信されていく様子が見受けられた。来年の本イベント開催を含めて今後の日本のアーバンスポーツのさらなる発展に注目していきたい。 イベント概要 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25(略称 YUSF ʼ25)会場:横浜赤レンガ倉庫イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)日時:2025年11月15日(土)・16日(日)11:00~20:00入場料:無料 ※飲食や物販代金は別途必要。一部、有料の体験コンテンツあり。主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25 実行委員会(株式会社横浜赤レンガ/ 明治商工株式会社/ 株式会社ローソンエンタテインメント/ 株式会社ゼータ)共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局協力:一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ / 株式会社HANDOFF / 日本フリースタイルフットボール連盟 / 一般社団法人パルクール鬼ごっこ協会 / レッドブル・ジャパン株式会社メディア協力:スカイA / FINEPLAY協賛:三菱商事都市開発株式会社/ 本田技研工業株式会社/ サミー株式会社/ BOATRACE振興会/ THYM株式会社/ 株式会社竹中工務店/ MEMORY株式会社/ 学校法人岩崎学園
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others約70,000人が横浜赤レンガ倉庫でアーバンスポーツに触れた2日間「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25」〜DAY 1 アフターレポート〜2025.11.21神奈川県内人気観光地である横浜赤レンガ倉庫にて行われる、日本最大級のアーバンスポーツの祭典「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL '25」が11月15日(土)〜16日(日)にわたり開催され、アーバンスポーツ競技とそのスポーツの原点とも言えるストリートカルチャーが一堂に会し、「観る・体験する・楽しむ」要素が満載のスポーツフェスティバルコンテンツが今年も実施された。 今年で4度目の開催となった「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL」。今回のイベントではストリートカルチャーとの親和性の高いアメリカンフードを取り揃えた「ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL'25」も同時開催され、来場者が実際に肌で体感できるストリートカルチャーやアーバンスポーツのコンテンツが更にグレードアップ。なんと2日間の合計70,000人と過去最大の来場者数を記録するほどの大盛況で幕を閉じた。 会場の様子photograph by Yoshio Yoshida/YUSF イベント初日となった11月15日は、朝方は冬並みの寒さで冷え込んでいたものの、日中は汗ばむくらいで上着を脱いでコンテンツを周る来場者も見られ、プレイヤーたちから湧き出る熱気で観客が一緒になって盛り上がり、初日からストリートカルチャーとアーバンスポーツを老若男女が全身で楽しんだイベントとなった。 以下は競技コンテンツの決勝を含めて会場を盛り上げたDay1の様子だ。 イベントの様子 世界最高峰のトリックが飛び出したスケートボードジャムセッション「SKATEARK “G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESS”」 G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESSphotograph by Jason Halayko/YUSF 初日の11月15日(日)にはスケートボードの大会である「SKATEARK」内で開催された「G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESS」が行われた。本戦のSKATEARKとは別に開催された本イベントは、15分間のリミットの中で限界を超えるトリックをメイクしジャッジを驚かせたライダーが勝者となるフォーマット。 またユニークなのは、SKATEARKにエントリーしていないライダーも参加可能で年齢や性別も問わないという部分で、本当の意味でのジャムセッションとなった。なおこのコンテンツにのみパリ五輪4位の白井空良や日本選手権王者の織田夢海が急遽参加するなど、注目のキッズライダーから世界最高峰のライダーまで約40名が一堂に会し、15分という短い時間の中で各々のベストトリックにチャレンジした。 池慧野巨の「ノーリー360フリップtoバックサイドノーズスライドビッグスピンアウト」photograph by Jason Halayko/YUSF 無料で参加できる上に優勝賞金が10万円ということに各ライダーが限界を超えるトリックにトライ。世界ランキング上位勢が多く参加する中で見事頂点に立ったのは池 慧野巨。大会も中盤に差し掛かる中で「ノーリー360フリップtoバックサイドノーズスライドビッグスピンアウト」という超高難易度トリックをメイクすると、それを見ていたライダーや観客を含め会場は歓声に包まれた。まさにこの日最高のベストトリックに愕然とするライダーも少なくなく、その後このベストトリックを上回るものは見られず、池が10万円と副賞のG-SHOCKの腕時計を勝ち取った。何より世界大会でも最高得点が付くようなこのトリックのメイクはYUSFの会場のボルテージを一つも二つも引き上げるもので、このイベントの最大の盛り上がりの口火を切った瞬間であった。 優勝した池慧野巨photograph by Jason Halayko/YUSF フリースタイルバスケットボールとフリースタイルフットボールの2on2バトル「DRIVE OUT powered by WUU︕」はYu-ri & YOHが優勝! 優勝したYu-ri & YOHphotograph by Hama Show/YUSF フリースタイルフットボールだけではなくフリースタイルバスケットボールも加えた2on2の大会「DRIVE OUT」も開催。こちらは初の開催となり、日本一のフリースタイラーコンビを決めるべく多くのプレイヤーが横浜へと集まった。 Yu-riのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 予選を勝ち抜いた7組とゲストバトラー1組によるトーナメントが行われた。フットボールとバスケットボールという2ジャンルが組み合わさった本大会は、それぞれの持ち味を生かしたルーティンやボールという共通の道具で戦う者同士ならではのやり取りが見られ、カルチャーの新たな可能性が垣間見えたバトルであった。 YOHのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 優勝を収めたのはゲストバトラーのYu-ri & YOHのコンビ。フットボールのシーンではおなじみのバトラーYu-riと、バスケにとどまらずダンスバトルなどでも結果を残すYOH。フットボールとバスケットボールそれぞれのカルチャー同士でのコンビが多かった中、混合で息の合ったルーティンで会場をロックし見事優勝を勝ち取った。 キッズたちが全身を使って究極の鬼ごっこバトル「パルオニ JAPAN CUP 2025」 パルオニJAPAN CUP 2025photograph by Jason Halayko/YUSF YUSF初日、今年も昨年同様に入り口近くの会場にて「パルオニ JAPAN CUP 2025」が開催。パルオニとは、キッズ用の障害物がおかれた指定エリアの中「追う側」「逃げる側」に分かれ、1対1の「20秒間の鬼ごっこ」を行う「鬼ごっこ」×「パルクール」を組み合わせた究極の鬼ごっこスポーツ。競技。障害物を利用しつつ頭を使いながら動き続けなければならない、まさに究極の鬼ごっこスポーツ。今大会ではU-9部門、U-12部門がそれぞれ行われた。 パルオニJAPAN CUP 2025photograph by Jason Halayko/YUSF どちらのカテゴリーもトーナメント初戦から白熱した戦いが見られた。障害物をうまく利用した立ち回りや自身の特徴を生かした戦い方を含めて、俊敏性だけでなく、障害物の使い方や立ち回りなど戦略性も問われる競技性が見受けられ、ただの鬼ごっこではない「パルオニ」という競技の奥深さが伝わってきた。U-9部門ではシュンが優勝。U-12部門ではソウキが優勝。小学生ながら勝ち気に満ちた選手が多く、負けて涙する子も見られるなど、熱量の高い大会となった。 U-9部門 表彰メンバーphotograph by Jason Halayko/YUSF U-12部門 表彰メンバーphotograph by Jason Halayko/YUSF バイクトライアルとパルクールのスペシャルコラボ「BIKE TRIAL」 バイクトライアルとパルクールのコラボデモの様子photograph by Jason Halayko/YUSF 今回も昨年同様に2日間にわたり開催され多くの観客の目を釘付けにしたのが、モーターバイクのライディングテクニックの正確性と、ライダーとマシンの信頼関係を競う競技である「BIKE TRIAL」のデモラン。本企画は会場内の特設セクションにて行われ、全日本トライアル史上最多タイトルを持つ小川友幸選手がプロデュース。今回もパルクールアスリートのTaishi共に国内唯一のコラボデモを披露した。 バイクトライアルの様子photograph by Jason Halayko/YUSF なお今年特設セッションではグラフィックアーティストのWOODによりストリート仕様にペイントされたセクションを使いながら、先日のCity Trial Japanを制した黒川健一選手と2024年全日本トライアル選手権 IASクラス 7位の武田呼人選手が、90度近い急斜面や8段ステアなど難度の高い区画が連続するセクションをいとも簡単に飛び移ってみせた。さらにはパルクールアスリートのTaishiとの連携によりセクション飛び移りやハイジャンプなど迫力ある合同パフォーマンスを披露し会場を沸かす。 バイクトライアルの様子photograph by Jason Halayko/YUSF 実際にそのハイレベルで豪快なパフォーマンスを目の前に、来場者たちは演技開始とともに大勢が集まり、歓声と拍手が絶えない盛り上がりを見せた。 たった一枚のFinalへの切符を掴み取れ!学生ダブルダッチの頂点を決める戦い「DOUBLE DUTCH ONE’S – STUDENTS EDITION 2 –」 優勝したTAIYOphotograph by Jason Halayko/YUSF 大学生限定の特別ステージ「DOUBLE DUTCH ONE’S – STUDENTS EDITION 2 –」が YUSF DAY1 で開催された。 予選は本戦進出者の行方がまったく読めないほどの激戦となり、序盤から会場は緊張感と熱気に包まれた。勢いをそのまま引き継いだ本戦では、同期同士の意地のぶつかり合いや、勢いある新入生の躍進など、大学生シーンならではのドラマが次々と展開。世代が近いからこそ生まれる独特の熱さと空気感が、ステージ全体を強烈に盛り上げた。 白熱した本戦を勝ち抜き、決勝へと進んだのは、高校時代にすでにファイナリストとして名を刻んだTAIYOと、ONE’Sのみならずパフォーマンスなど多方面で大学生シーンを牽引してきたKOKOROの2人。 TAIYOのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF 音の取り方と使い方の巧さが際立つTAIYOは、立ちの振りからフロアムーブまで幅広い動きを使いこなし、その高い身体能力と表現力を見せつけた。一方のKOKOROは、空間を大きく使ったダンスで魅せ、しなやかさと迫力を併せ持つ動きで観客を引き込んだ。異なるスタイルをぶつけ合う2人の決勝は、最後まで汗握る戦いとなった。そして会場の熱が最高潮に達する中、勝利をつかんだのはTAIYO。見事、学生 No.1 の座を手にした。 決勝戦後のTAIYOとKOKOROphotograph by Jason Halayko/YUSF DAY1 を通して、大学生プレイヤーたちの勢いと可能性、そして大学生シーン特有の熱量が存分に表れた1日となった。 学生の本気!ブレイキン大学No.1を決める、大学対抗CREW BATTLE「KING OF COLLEGE 2025 ~秋の陣~」 優勝した東洋大学「スノーダンサー」photograph by Jason Halayko/YUSF YUSF DAY1では、大学ブレイキン No.1 を決める大学対抗CREW BATTLE「KING OF COLLEGE 2025 ~秋の陣~」 が初開催された。本大会は、毎年3月に行われてきた人気シリーズ「KING OF COLLEGE」の特別版で、優勝チームには本戦へのシード権が与えられることもあり、どの大学も本気度が高さが見られた。 当日実施された予選を勝ち抜いた8チームが集結。序盤から各大学が個性あふれるルーティンと勢いを見せつけ、観客席からは大きな歓声が上がった。 東洋大学「スノーダンサー」のパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF 白熱したバトルを勝ち上がり、決勝に駒を進めたのは、法政大学「強制天空」と東洋大学「スノーダンサー」。強制天空は、個々のスキルの高さや全員でのルーティンからソロへのつなぎ方、構成力など、チームとしての完成度が非常に高く、見ていて圧倒される場面が多かった。一方、スノーダンサーは突如始まるルーティンなど、誰も次の展開を予測できないサプライズなパフォーマンスで会場を沸かせた。 そんな両者の対決の勝利を手にしたのは東洋大学「スノーダンサー」。ハンズアップでの発表の瞬間、会場全体が緊張に包まれ、観る者も思わずドキドキさせられる瞬間となった。 優勝した東洋大学「スノーダンサー」の勝ち名乗りphotograph by Jason Halayko/YUSF 学生ブレイキンシーンの勢いを存分に示したDAY1。“秋の陣”は、3月本戦への期待をさらに膨らませる大会となった。 気になったアーバンスポーツをその日から始められる「アーバンスポーツ体験会」 ダブルダッチ体験会photograph by Hama Show/YUSF 国内最高レベルのアーバンスポーツを観て、「やってみたい!」と思った時からチャレンジできるように設けられたのが各アーバンスポーツの体験会。実際にプロや講師の方から手取り足取り学べ、楽しく体験できるコンテンツとして開催時間内は子どもから大人まで参加者の列は途切れず一日通して様々なアーバンスポーツに触れて楽しめる機会となった。 スケートボード体験会photograph by Jason Halayko/YUSF そして今回の体験会コンテンツで初めて設けられたのが車いすバスケ体験会。U23世界選手権優勝経験を持つ渡辺将斗選手や山下修司選手といったトッププレイヤーが直接指導。初心者でもどんな方でも体験できる本コンテンツでは、老若男女問わず車いすに乗ってドリブルやシュートに挑戦した。チャレンジ成功でプレゼントをもらえることもあり一生懸命シュートに挑戦する参加者たちの姿も印象的でインクルーシブなスポーツ体験も楽しむことができた。 車いすバスケ体験会photograph by Jason Halayko/YUSF 様々なアーバンスポーツの大会観戦はもちろんのこと、気になったスポーツをその場で体験できる機会を提供した本イベント。スポーツとしての楽しみを知る上で競技へ興味を持つ子どもたちも増えることが見込まれる。各アーバンスポーツの未来の日本代表がここから生まれていく可能性も大いにあるので今後が楽しみだ。 協賛ブースエリアとカルチャーマーケットでは、本イベントならでは買い物や体験が! カルチャーマーケットの様子photograph by Ryo Nagatomo /YUSF 協賛ブースエリアとカルチャーマーケットはとても幅広く、飲料水やコーヒー、ビールなどをその場で試飲できる“お試し”ブースが並び、来場者は気軽に立ち寄って味わいながら商品を知ることができるなど、イベントならではの体験が広がっていた。 ボートレースVR体験ブースphotograph by Ryo Nagatomo /YUSF さらにボートレースをVRで体感できるブースやベイブレードのバトル体験コーナーなど、動きのある体験型コンテンツも充実。普段ではなかなかできない体験に子ども同士はもちろんのこと親子で楽しむ姿も見られ、年齢隔てなく大人も一緒になり楽しんだ。 カルチャーマーケットの様子photograph by Ryo Nagatomo /YUSF また、ストリートファッションのワンポイントにもなる帽子などを販売するショップブースもあり、買い物を楽しむ来場者の姿も見られた。どのブースも絶えず人が行き交い、イベント全体ににぎやかな雰囲気を生み出していた。 熱いDAY1を締め括ったのは「GROOVING HARBOR NIGHT」 GROOVING HARBOR NIGHTphotograph by Ryo Nagatomo /YUSF 既に様々なコンテンツが盛りだくさんで大盛り上がりとなったDAY1を締め括ったのが、YUSF ’25の会場からほど近くの商業施設「MARINE&WALK YOKOHAMA」で一夜限定でコラボレーションしたDJイベント「GROOVING HARBOR NIGHT」。 GROOVING HARBOR NIGHTphotograph by Ryo Nagatomo /YUSF Red Bullプロデュースによる一夜限定のラウンジが登場し、「GROOVING HARBOR NIGHT」出演予定のDJによるパフォーマンスを楽しめるほか、Red Bullをはじめとした各種ドリンク、そして「MARINE&WALK YOKOHAMA」のテナントが出店するフードやアルコールなども楽しみながら、来場者は音楽に身体を揺らしDAY1を楽しみ切り、DAY2に向けてボルテージを高めていた。 DAY2では多くの競技コンテンツにて決勝があり、日本国内はもちろんのこと世界最高峰レベルの戦いが繰り広げられるため、そこに向けても大いに期待を高めたDAY1となった。 イベント概要 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25(略称 YUSF ʼ25)会場:横浜赤レンガ倉庫イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)日時:2025年11月15日(土)・16日(日)11:00~20:00入場料:無料 ※飲食や物販代金は別途必要。一部、有料の体験コンテンツあり。主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25 実行委員会(株式会社横浜赤レンガ/ 明治商工株式会社/ 株式会社ローソンエンタテインメント/ 株式会社ゼータ)共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局協力:一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ / 株式会社HANDOFF / 日本フリースタイルフットボール連盟 / 一般社団法人パルクール鬼ごっこ協会 / レッドブル・ジャパン株式会社メディア協力:スカイA / FINEPLAY協賛:三菱商事都市開発株式会社/ 本田技研工業株式会社/ サミー株式会社/ BOATRACE振興会/ THYM株式会社/ 株式会社竹中工務店/ MEMORY株式会社/ 学校法人岩崎学園
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skateハイレベルな激戦を制し、アジア大会への切符を手にしたのは?!「ワールドスケートジャパン第8回日本スケートボード選手権大会 supported by Murasaki Sports」ストリート種目2025.11.06今年の日本一を決めるコンテスト「ワールドスケートジャパン第8回日本スケートボード選手権大会 supported by Murasaki Sports」が11月1日から2日にかけて開催された。会場となったのは東京・有明に位置する「livedoor URBAN SPORTS PARK」――東京オリンピックの舞台ともなったパークだ。 今大会はワールドスケートジャパン強化指定選手の選考対象大会、そして第20回アジア競技大会(愛知名古屋2026)の代表選考会を兼ねた大事な一戦となるため、男女ともに日本中から国内トップ選手たちが集まった。女子からは、先月パリで行われたSLS(Street League Skateboarding以下:SLS)で見事優勝を収めた上村葵、日本選手権3連覇を狙う織田夢海、パリ五輪優勝した吉沢恋らが出場。男子からは、今年度の日本OPEN優勝者の池田大輝、日本選手権連覇を狙う佐々木音憧、SLSテイクオーバー2025ラスベガスで初優勝を果たした小野寺吟雲らが出場し、今年の日本一を決める大会としてふさわしい顔ぶれとなった。 本記事では「ワールドスケートジャパン第8回日本スケートボード選手権大会 supported by Murasaki Sports」ストリート種目決勝の様子を男女別でレポート。表彰台に立った選手たちや、惜しくもメダルには届かなかったが会場を盛り上げたライダーを紹介する。 女子決勝レポート 10代の若手ライダーが多く出場した今大会でファイナリストには、尾関萌衣、織田夢海、松本雪聖、丹野莉愛、吉沢恋、榎並琴音、本間恋愛菜、上村葵の8名が名を連ねた。ここでは異なるスタイルで存在感を示した4名のスケーターとそのライディングを振り返る。 織田夢海 ― 揺るぎない安定感で3連覇達成 今大会を象徴するのは、やはり織田の教科書のようなライディングだ。将軍レールでの「キックフリップ・フロントサイドボードスライド」、「フロントサイドフィーブルグラインド」など、いずれも難易度が高いトリックを精度高く決めた。彼女の持ち味は、派手な技を繰り出しながらも着地に一切のブレがない安定性にある。重心の置き方、デッキコントロール、着地のバランス感が極めて理想的で、まさに“模範”と言える完成度だった。 織田夢海のフロントサイドフィーブルグラインド ©︎WSJ ラン2本目のラストには、大技「バックサイドクルックドグラインド・ノーリーフリップアウト」をクリーンにメイク。練習中は成功していなかった技を本番では決めてくるあたり、勝負強さが際立つ。ラン・ベストトリックで他を圧倒する完成度を見せ、日本選手権大会での3連覇を達成。優勝インタビューでは「ずっと目標にしていた3連覇。プレッシャーもあったが達成できてホっとしている。アジア大会は地元名古屋での開催となるので、いい結果を残せるように練習していく」と語り、次なる舞台を冷静に見据えた。 松本雪聖 ― 女子スケートレベルを牽引するパワーとスキル 2位に入った松本は、男子顔負けのパワーとスキルで会場を沸かせた。「フリップイン50-50」をバックサイド/フロントサイドの両方でメイクするなど、両サイドを自在に操るあたり、ボードコントロールの繊細さがうかがえる。スピードを殺さず、ハンドレールやステアへアプローチする姿勢は、攻撃的でありながらも安定しており、女子シーン全体のレベルアップを実感させる力強いライディングだった。 松本雪聖のキックフリップ・バックサイドリップスライド ©︎WSJ ベストトリックでは将軍レールでの「キックフリップ・バックサイドリップスライド」を三度目の挑戦で成功させ、93.66ptをマーク。女子唯一の90点台を記録した。 「女子スケートボードの技術的な天井」を押し広げるような構成であり、彼女の存在が次世代の選手たちに与える影響は大きいだろう。 尾関萌衣 ― スピードと力強さで魅せるトップガン 世界的スケートブランド 「TOY MACHINE」からサポートを受ける尾関は、今大会でも“スピード”という個性を存分に発揮した。 将軍レールでの「バックサイドリップスライド」や「バックサイド50-50」など、パワーと正確性を両立させたグラインドトリックを連発。中でも、ギャップを飛び越えながらの「トランスファー・バックサイドフィーブルグラインド」は圧巻だった。トランスファーを成立させるには、通常よりも速いスピードを維持したまま、ボードの軌道をミリ単位でコントロールする必要がある。 尾関萌衣のトランスファー・バックサイドフィーブルグラインド ©︎WSJ その完成度の高さに加え、観客を惹きつける疾走感のあるスタイルも特徴的だ。技術だけでなく、非常に楽しそうに滑る彼女には、見ていて“ワクワクさせる”魅力がある。最終的に3位でフィニッシュしたが、構成の完成度や安定感は今後の大舞台でも通用するレベルに達している。 本間恋愛菜 ― 最年少10歳、恐れを知らぬ挑戦者 今大会最年少の10歳で出場した本間は、小柄な体格ながらも果敢な姿勢で注目を集めた。身長と同じほどの高さのハンドレールに挑む姿は、観客の心をつかんだ。本人は「怖いけど、技を決めたい気持ちが強い」と語り、その強いメンタルが印象的だった。決勝ベストトリックでは、「キックフリップ・フロントサイドボードスライド」を三度目のトライで成功。82.86ptの高得点を獲得し、堂々の5位フィニッシュを果たした。 普段は埼玉所沢・SKiP FACTORYで父と二人三脚で練習を積んでいるという。「いつかはオリンピックに出場できるような選手になりたい」と語り、静かな闘志を燃やす。将来的には、現在の女子トップライダーたちに並び、次世代のシーンを牽引する存在になることが期待される。 一撃必殺の勝負へ――ルール変更がもたらす戦略への影響 今年の日本選手権ストリート種目では、ルールが大きく刷新された。決勝は、45秒間の「ラン」を3本、1発勝負の「ベストトリック」を3本行い、それぞれの最高スコアを合算して順位を決める“3/3/2形式”に変更された。準決勝はラン2本+ベストトリック3本(2/3/2形式)で、5人のジャッジが100点満点で採点し、最高点と最低点を除いた平均でスコアが算出される。 これまでの「2/5/3方式」から「2/3/2方式」へと変わったことで、選手たちの戦略面にも影響が出てくる。特にベストトリックが“1本のみ”採用となった点は大きく、選手にはこれまで以上のプレッシャーがのしかかる。わずか3本の挑戦の中で一度きりの完璧なトリックを決める精神力が試される。 一方、決勝のランは2本から3本に増え、チャンスが広がる反面、体力的にはよりハードな構成に。45秒全力で滑る3本のランをこなすには、技術だけでなく持久力と集中力も不可欠だ。 なお、東京五輪ではベストトリック4本の合計で巻き返しが可能だったが、パリ五輪以降はラン1本+ベストトリック2本の合計方式に変更。今回のルールもその流れを汲み、“一発の爆発力”と“安定した滑り”の両立が求められるフォーマットとなっている。 男子決勝レポート 国内男子ストリートシーンを牽引する若手たちが火花を散らした今大会。すべてがハイレベルに拮抗する中で、小野寺吟雲、濱村大征、池田大暉、長井太雅、佐々木来夢、佐々木音憧、八島璃央、根附海龍の8名が決勝のスタートリストとなった。その中でもメダルを獲得したトップ3のスケーターのライディングを紹介。 小野寺吟雲 ― 圧倒的な完成度で“ノーミス3本” なぜ失敗しないのか――観客の多くがそう感じたはずだ。繰り出すトリックはどれも高難度。「キックフリップ・バックサイドテールスライド・ビッグスピンアウト」や「ビッグスピンフリップ・フロントサイドボードスライド・フェイキーアウト」、「フロントサイドブラントスライド・バリアルフリップアウト」など、いずれも“ハンマートリック”と呼ばれるコンボばかりだが、彼はそれを淡々とメイクしていく。決勝ラン3本は驚異のノーミス。精度、速度、着地――すべてが高い次元で安定していた。 小野寺吟雲のギャップオーバーバックサイドテールスライド・ビッグスピンフリップアウト ©︎WSJ 特筆すべきは、その安定感の裏にある反復練習の積み重ねとトリック構成の戦略性だ。ベストトリックでは後がない3回目のトライで、将軍レールにて超大技「ギャップオーバーバックサイドテールスライド・ビッグスピンフリップアウト」を成功させ、会場は歓声に包まれた。得点は本日最高の96.87ptを記録し、堂々の優勝を飾った。 インタビューでは「自分のスタイルを貫き通して世界で戦っていきたい。そして周りのサポートしてくれる方々に恩返しがしたい」と語り、15歳とは思えない落ち着きと視野を見せた。アジア大会への出場も内定。 その滑りは、単なる“若手の勢い”を超え、すでに世界基準に到達している印象を与えた。 佐々木音憧 ― スピードと独創性で魅せる、攻めのストリートスタイル 2位に入った佐々木は、ハイスピードかつハイクオリティなライディングで観客を引き込んだ。深いパンピングと力強いプッシュでスピードを途切れさせず、全セクションを一筆書きのように流していくそのスタイルは、競技というよりも“アート”に近い。スピードの中での正確なボードコントロールは男子選手の中でも特に際立っていた。 得意の「バックサイド360」を見れば、スピードを殺さずにギャップを軽々と越え、着地後の流れもスムーズ。身体とボードが一体化しているような感覚すら覚える。ベストトリックでは、ダウンレッジで「キャバレリアル・バックサイドノーズグラインド」を成功。スピンとグラインドを組み合わせた高難度トリックであり、しかも他選手が使用しなかったセクションをあえて選択した戦略性も評価された。 佐々木音憧のキャバレリアル・バックサイドノーズグラインド ©︎WSJ トリックセンスと構成の独創性が光り、最終順位は2位でフィニッシュ。インタビューでは「ルール変更の影響は特に感じていない。決めるだけなんで」と語り、どんな状況でもブレない芯の強さと自信を示した。競技スケートの本質である“自分の滑りを貫く強さ”を体現したライダーの一人だ。 八島璃央 ― 脱力感と爆発力を併せ持つ、“静かなる実力者” 福島県出身の八島は、一見リラックスした佇まいながらも、放つトリックは強烈だ。ベストトリックでは、将軍レールでの「キックフリップ・フロントサイドリップスライド・フェイキーアウト」をメイク。キックフリップを絡めたコンボトリックを武器とする八島の注目点は、キックフリップの精度の高さだ。特に、空中でのキャッチの美しさは秀逸で、まるで足に磁石がついているかのようにデッキを吸い寄せる。 八島璃央のキックフリップ・フロントサイドリップスライド・フェイキーアウト ©︎WSJ さらに「トレフリップ」や「フロントサイド180 ワンフット」といった高反発系のトリックでも安定しており、“バネの強さと重心の柔らかさ”のバランスが唯一無二なスタイルを生み出す。滑りの随所に余裕を感じさせ、時折見せる笑顔からはスケートを純粋に楽しむ姿勢が伝わる。結果としてアジア大会の切符は逃したが、今後の成長が大いに期待されるライダーだ。 大会結果 女子 左から松本、織田、尾関の順 ©︎WSJ 優勝 : 織田 夢海 174.63pt2位 : 松本 雪聖 174.18pt3位 : 尾関 萌衣 166.19pt4位 : 丹野 莉愛 143.94pt5位 : 本間 恋愛菜 138.20pt 6位 : 上村 葵 118.42pt 7位 : 吉沢 恋 85.56pt8位 : 榎並 琴音 52.55pt 男子 左から佐々木、小野寺、八島 ©︎WSJ 優勝 : 小野寺 吟雲 192.15pt2位 : 佐々木 音憧 188.55pt3位 : 八島 璃央 183.76pt4位 : 根附 海龍 181.54pt5位 : 池田 大暉 180.03pt6位 : 濱村 大征 172.14pt7位 : 長井 太雅 171.31pt8位 : 佐々木 来夢 170.74pt 総評 今大会を通して改めて感じられたのは、男女問わずスケーター全体のトリックレベルとクオリティの高さだ。単純な難易度だけでなく、精度・構成・流れの美しさといった総合的な完成度が著しく向上している。MCも繰り返し口にしていたように、今のスケートシーンでは「日本のレベル=世界のレベル」という認識がすでに定着している。もはや国内大会で見られるトリックの多くは、世界大会の決勝クラスと遜色がない。 特に印象的だったのは、キックフリップや360などを組み合わせたコンボトリックが“前提”となっている点だ。ハンドレールやレッジといったストリートの王道セクションはもちろん、これまで派手さよりも流れが重視されてきたR(ランプ)でも、高度なトリックを自然に織り込む選手が増えている。その結果、全体のスピード感と迫力が格段に上がり観客を引き込む演技が多く見られた。 さらに今回からルールが改定され、今後は単純な成功率や難易度に加え、「勝負強さ」や「持ち技の多様性」といった側面も評価対象となる。これにより、スケーターはより幅広い引き出しと戦略性が求められることになるだろう。 ロサンゼルス五輪の代表枠をめぐる戦いは、すでに幕を開けている。
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doubledutch記念すべき20周年の節目の大会を制したのは!?「Double Dutch Delight Japan 2025」Report2025.10.232025年10月18日(土)、ダブルダッチの学生日本一決定戦『Double Dutch Delight Japan 2025』が、神奈川県川崎市・カルッツかわさきで開催された。 Double Dutch Delight (ダブルダッチデライト) は毎年開催される、パフォーマンス種目世代別No.1 を決める全国大会。上位チームは、12月14日(現地時間)アメリカはニューヨーク・タウンホールシアターにて開催される国際大会『National Double Dutch League Holiday Classic』(以下、NDDL)に進出する権利を含めたダブルダッチ本場体験ツアーが与えられる。 なお大会は今年で20周年を迎えたこともあり、オープニングセレモニーには特別ゲストとしてIJRU会長であるショーン・ハミルトン氏が登壇。今大会の開催の激励と今年の夏に同じく川崎で行われた世界選手権の開催の感謝を述べ、大会は幕を開けた。 IJRU会長ショーン・ハミルトン氏(左)とJJRU事務局長原竹純氏(右) 今大会は大学生のOPEN部門、小学生から中学1年生までのNOVICE部門、中学2年生から高校生までのADVANCED部門、年齢不問の一般部門の4つに分かれる。なお今大会へはEAST、WEST、NORTH、SOUTHの地区から上位入賞したチームのみが参加できる本当の意味で今年の日本一を決める戦いとなった。 毎年大盛況となるOPEN部門は、今大会の最注目部門。Japan大会は前年度 OPEN部門の優勝チームの出場地区で開催されることが慣例となっており、ここ3年はEAST地区のチームから優勝が続いている。この記念すべき20周年の節目の大会でトロフィーを掲げるのはどのチームか、またこのJapan大会が来年はどの地区で開催されるのかなど、今年は各チームが特別な気持ちで出場する中、終始熾烈な戦いが繰り広げられた。 一般部門 『Junk Swing』のパフォーマンス 一般部門ではWEST地区代表として挑んだ『Junk Swing』が、洗練された構成と確かな実力で見事優勝を掴み取った。音楽と一体化したリズム感あふれる演技に、ロープトリックやアクロバットの迫力を融合させ、華やかさと力強さを兼ね備えたステージを披露。次々と繰り出される技の連続に、一瞬たりとも目を離せないパフォーマンスで観客の心を惹きつけた。 NOVICE部門 『A.C.Z 』のパフォーマンス NOVICE部門では、EAST地区代表として挑んだ3人チーム『A.C.Z 』が見事優勝を掴み取った。全員がフロア・アクロバットを取り入れた迫力のステージは、観客の目を釘付けにし、その場の空気を一気に引き込んだ。ラスト曲に差し掛かるにつれボルテージは最高潮に達し、ダイナミックな動きと息の合ったパフォーマンスで、会場全体を熱気で包み込んだ。 ADVANCED部門 『BASKU RATCH』のパフォーマンス ADVANCED部門では、接戦を競り勝ち優勝に輝いたのはWEST地区代表として挑んだ『BASKU RATCH』。ステージの最初から耳に残る特徴的な音や動きで観客を自分たちの世界に引き込み、ジャンプスキルやロープスキルの両方を随所に盛り込んだダイナミックかつ緻密な演技を披露。ラストまでその世界観を貫き、観客を最後まで惹きつけた。 OPEN部門 そして、OPEN部門。大会最注目のこの部門では20周年の節目に相応しい大接戦が繰り広げられ、終始固唾を呑んで結果を待つようなジャッジも頭を悩ますハイレベルな甲乙付け難い展開となった。 3位はEAST地区、日本体育大学・乱縄所属の『珠華』 が入賞した。同日午前に行われた敗者復活戦を勝ち上がった勢いそのまま、OPEN部門一発目から会場を沸かせるパフォーマンスを披露。チャイナテイストの美しさと迫力を兼ね備えた演技で、観客を魅了した。 『珠華』のパフォーマンス なお、敗者復活戦から入賞するのは、2021年『Roar』、2023年『黄金パンダ艦隊』、2024年『SHOWMEN TOPPER’s』に続き、現行選出ルールに移行してからこれで4度目。さらに3年連続の敗者復活戦からの入賞となり、挑戦するチームの熱意と意気込みが際立つ結果となった。 2位にはEAST代表として挑んだ『第一天空部隊』(R2所属) が輝いた。所属サークル R2 にとって史上初のJAPAN出場となった舞台で、見事2位入賞を果たした。曲が流れた瞬間からラストまで、演者一人ひとりの表情の豊かさが印象的で、観客の視線を釘付けにした。終盤には選手宣誓のような一場面もあり、所属サークルの名を背負って挑む意気込みと熱量が舞台全体に伝わった。パフォーマンス後のMCでは MC YUI/REG☆STYLEも思わず涙を見せるほど、観客の心に刺さるステージとなった。 『第一天空部隊』のパフォーマンス そして栄えある優勝に輝き、トロフィーを掲げたのはEAST地区「東京大学 D-act」より『Fuzzy Bud Hub』!! 『Fuzzy Bud Hub』のパフォーマンス ステージ冒頭から華麗なロープワークとジャンプで観客を夢中にさせ、個々の高いスキルと表現力を惜しみなく披露。随所に見せる緻密な技で、圧巻のパフォーマンスに。抜群の安定感と全員が持つ華、そしてチーム仲の良さが融合した完成度の高い演技で、優勝を果たした。さらに、この結果からダブルダッチサークル「東京大学 D-act」としてJAPAN OPEN部門3連覇を達成。またFuzzy Bud Hubはメンバー全員が2年生という若いチームということもあり、来年以降の活躍にも大きな期待がかかる。 『Fuzzy Bud Hub』のパフォーマンス なお、今回も優勝者インタビューとして大会直後のFuzzy Bud Hubの選手たちのコメントが本記事の末尾に掲載されている。今大会に挑むまでのアクシデントやそれを乗り越えたチームワークを感じられる等身大の彼らの言葉の数々を是非ともご一読いただきたい。 トロフィー授与の様子 ゲストショーケース 「XII After Ours」のパフォーマンス 各部門の熾烈な戦いが終わり、選手たちが固唾を飲んで結果を見守る中、特別ゲストである日本が世界に誇る若手ブレイキンクルー「XII After Ours」とダブルダッチプロチームである「REG☆STYLE」「NEWTRAD」「FLY DIGGERZ」「Millennium Collection」によるゲストパフォーマンスが披露された。特に20周年を記念したこの4つのプロダブルダッチチームからなる合同ショーケースには会場は大盛り上がり。豪華なオールスターたちがこの20周年を祝った。 「NEWTRAD」のパフォーマンス 「FLY DIGGERZ」のパフォーマンス 「Millennium Collection」のパフォーマンス 「REG☆STYLE」のパフォーマンス 4チームによる合同パフォーマンス 編集後記 千野秀行氏 2025年という年は、日本で初の世界選手権大会が開催されるなど、ジャンプロープ史においては“転換点”といえるような年となった。そこに重なるように、ストリートの聖地・川崎で開催された20周年のDelight Japan。 「歴史」といえば、それは容易い。しかしその「歴史」の正体は、先人たち──これまでの選手やスタッフ、キャストや観客たち…多くの人々が流した汗や涙のことである。そして我々はそれらによって築き上げられたものの上にいることを、ここで感謝と畏敬の念と共に、改めて申し添えておきたい。 この大会を始めたころ、そこにいた人々はこの景色を想像できたであろうか。煌々と輝くステージを背に、原竹氏・千野氏や、MCを務めるKENSAKU氏が語った言葉の一つひとつには、私たちの想像を超えたヒストリーがあった。 Delightという言葉に込められた〈歓び〉という意味。この場所でそれを感じられるチームはごく僅かなのかもしれない。しかし、この舞台に挑戦する過程で得たものが、きっと人生において輝き、歓びとなるに違いない。 ダブルダッチデライトは、これからも多くのダブルダッチャーの夢をのせ走り続けることだろう。そしてこの日流れた汗や涙は、やがて「歓び」となり、いつかの「歴史」となって、次なる世代のダッチャーたちへ光を与えていく。 各カテゴリー優勝者勝ち名乗りの様子 OPEN部門優勝『Fuzzy Bud Hub』へインタビュー! Fuzzy Bud Hub左から ユート・エリカ・カナタ・チサ・ヒナ ──まずは優勝おめでとうございます。今のみんなのお気持ちを聞かせてください。 ヒナ私たちは2年生で、このチームでDelightに出場すること自体が初めてだったんです。そして本当は6人チームなのですが、怪我でシュンが出場できなくなって5人になってしまうなど、いろんなハプニングもありました。本当に私たちはメンタルが強くなくて、そのたびに打ちのめされていたのですが… 今はなんかもう夢みたいで、もはや何が起こっているか分からないです(笑)。 ──じゃあみんなあまり実感が湧いていないと。発表の際、名前を呼ばれて涙していたシーンもあったと思うんですが、それは実感とはまた違う感情だった? エリカそうですね、衝撃で涙が流れちゃった感覚です。少し時間が経って、今は私も「なんでここにいるんだ…?」みたいな気持ちになっていますね(笑)。 ──さきほどみんなハプニングを経たことや、あとは「メンタルが強くない」と話してくれましたが、そういったハンデもあった中でも優勝できたことは、単なる偶然ではないと思っています。そもそもメンタルが強くても1位になれるわけではないし。そこで自分たちでこの夏を振り返ってみて、どういったところに勝因があったと思いますか? チサそれでいうと、まずメンタルが弱いということを自覚しているので、大会中は他のチームのパフォーマンスは見ずに集中していました。自分たちにあった対策や、出来うる最善のことはできたのかなと。 あとはJSDDLのサマーキャンプに行ったり、いろんなイベントに出場したり、スタッフをやったりと、コツコツ自分たちのことを広めていって、色んな人に応援してもらえるようになったなとは思っています。 カナタ僕は仲の良さかなと思っています。フュージーはよくコミュニケーションを取っているんですよね。舞台袖の待機中もパフォーマンス中もよく喋りました。あと会場の近くで練習をしているときも、いつも通り話していて。緊張もしたんですけど、みんながいるしいけるでしょと思えたことが勝利に繋がったなと感じました。 ──ちなみにどんな会話を? エリカしょうもない会話とか、あとはカナタがするモノマネで笑ったりしていました(笑)。 ──なるほど(笑)。でも素敵ですね。コミュニケーションというところで1つ聞きたいんだけど、当然チームとして大会に出る以上、チームとして向き合わなければならない瞬間もあったと思います。そういうとき、みんなはどのようにコミュニケーションを取っていたのかなと。 ヒナ実はJapan大会の1週間くらい前に、私が本当にメンタルブレイクしてしまったんです。周りのチームも圧倒的に強いことを知っていたし、私たちもダブルダッチ歴は長いけれど、Japan大会に出た経験はなかった。チームの方針として、各技を易しくしてリスクを低め、ミスのない演技をすることを重視していたのですが、それでは勝てないのではないかと思ってしまったんです。不安で気持ちが落ちて落ちて、落ちまくって。でもそのとき、チームメイトが「みんなで通せば勝てるでしょ!」って言ってくれたことが大きかったです。それを信じてやってこれました。 ──みんなはヒナに声をかけたときって自信はあった? 一同ないです(笑)。 エリカその点に関しては、コーチのYoshihiroさんの存在も大きかったです。この大会からコーチになっていただいたのですが、Yoshihiroさんがずっと「ノーミスこそが正義」って言ってくださっていて。最初は私たちも半信半疑だったんですが(笑)、それをずっと聞いていて、かつ練習を進めていくうちに信じられるようになったんです。 ──最近の傾向として、自分の実力に自信がないから攻める選択をするチームも多いと思うんですが、その中でフュージーのみんなは逆の選択をしたと。実際、守りに入ったなって感覚はありましたか? 一同めっちゃありました(笑)。 ──(笑) チサでもそれ以上に、みんなで「身の丈にあったパフォーマンスをしよう」という共通認識でしたね。 コーチのYoshihiro(中央)と / 本人提供 ──ただ、守りに入ったにしては技術力の高さも感じるパフォーマンスだとは思ったんですが、どのような練習をしていたのか教えてもらってもいいですか? ヒナ今回だと3分弱のパフォーマンスで、それを4分割して、2〜3回通るまで次のパートにはいけない、というような練習をしていました。最初はやっぱり全然次に進まないんですよ。最初のほうでつまづいたりして1時間とか経ってしまったりもして。けれど、だんだん慣れてくるにつれて一発で終えられることも増えてきて。これを私たちは「鬼練」と呼んでいます(笑)。 ちなみにカナタが考案してくれたのは、普段は2回、雨の日だと「気分が下がるから」という理由で3回になっています。理由はよく分かりません(笑)。 チサこの3回という設定も、例えば「1回目:ただ跳ぶだけ → 2回目:50〜60%くらいの体感 → 3回目:100%」と設定して、次ミスしたら一からだからというプレッシャーを与えていたんですが、それが本番のようなプレッシャーの環境下で練習できていたのかなと感じます。 ■ アクシデントを乗り越えて ──少し時系列が前後しますが、先ほどフュージーは怪我でチームメイトが1名欠けてしまった状態で大会に臨むことになったと話してくれたと思います。気持ち的にも技術面でも大変だったと思いますが、どのようにしてそのアクシデントを乗り越えてきたのでしょう? ヒナみんなで落ち込みました。泣きました。終わった…って思ったけど、少しずつ時間と共に落ち切ったからこそ、ここから上がるしかないなとも思えるようになりました。そしてシュン自信も相当落ち込んだと思うのですが、「やっぱコイツがいないと勝てないなって言われるまでリハビリ頑張る」とメッセージをくれて、私たちはもうやるしかない、思いを背負って勝つしかないなと感じさせてくれました。 ──さまざまな紆余曲折を乗り越えて、憧れだったJapanのステージに立つことになりましたが、パフォーマンス中や直後はいかがでしたか? ヒナ私は緊張しすぎてあんまり記憶がないですね。気がついたらステージから捌けていました(笑)。 エリカもう、超楽しかったです(笑)。ただ実は少しだけミスもあって、私の中では見せきれなかったことが悔しさもありますね。(周囲からはミスに)気付かないと言われたりもしましたが、そこはちゃんと“ノーミスの顔”をできたことも良かったのではないかなと。 ──ダブルダッチは特性上、ミスが分かりやすくパフォーマンスの流れに大きく影響を与えてしまうと思うのですが、そのとき心の中ではきっと「あっ…」となってしまうと思います。そういう無意識下のことまでちゃんと修正するのって、やっぱり計り知れない積み重ねがあったということですよね。 エリカ私は表情に出やすいタイプで、小学生のときからずーっとそうなんです。コーチのYoshihiroさんや指導してくださった方にも指摘を受けたり、チームメイトからは半ば怒られたりもして(笑)。とにかく色んな人に指摘されて直せたと思うので、マジで感謝しています。 ──ちゃんとそういう指摘もしあえていることがよいですね。 チサ例えば誰かの気持ちが落ちちゃって、というときは、一緒に沈んでしまうこともありますけど、じゃあ他のみんなでどうでもいい話で盛り上げようとか、ピリピリしているときは和らげようというような、状況を見てバランスを取ることも大事だと思いました。 ヒナそれでも全員が沈んでしまったときは、一旦練習を切り上げて解散しちゃうこともあって。意外と次の日はケロっとしてることもあります。 カナタ変に遠慮する関係でもないですし、思ったことは伝えた方が結果にもつながると思うので、言い方さえ気をつければ伝えるべきだとは思っています。 ユウト今のようにエリカの表情のこともそうですが、みんなそれぞれが、それぞれの弱点を理解して補い合えることが強さだと思っています。例えば僕であれば、技のシルエットが良くないから、みんなで一緒に考えていこうとか。お互いの弱点を伝え合い理解しあって、質の良いものにできたことが結果につながったと思っています。 ──皆さんの話を聞いていても実感しますが、フュージーのパフォーマンスは全員が意見をしっかり擦り合わせて、表情や意識的なところも統一されているなと感じました。 ヒナ例えば表情が1つ潰れてしまっただけでも、観る側の受け取り方が全く変わってしまうよね、というようなことまで、色々と話していた気がします。 チサそうですね。私はこうがいいと思う、いや自分は… という意見の差って絶対にあるんですが、しっかりと意見を言い合って納得する形に落とし込むことが一貫性に繋がっていると思います。ただ言語化しているとはいえ、「ここはニヤッって感じで」とか(笑)。全てを事細かに言葉にしてるわけではないけど、その「ニヤッ」もどういう感じなのかということも話したりはします。 ■ シュンがいたら絶対いけるっしょ ──さて、みんなはまだ2年生ということもあり、いわば“追いかける側”で走ってきたけど、ここからは名実ともに“追われる側”となります。来年のDelightが皆さんのラストとなるわけですが、ここから先に対する思いや目標だったり、考えていることがあれば教えてください。 チサ本番前の緊張も、今回は「ラストイヤーじゃないから…」と自分たちに言い聞かせてリラックスさせてきたんですが、それがもうできないのでどうしよう、とは思っています。 カナタでもシュンがいたら絶対にいけるっしょ、とも思っていますね。来年は6人で優勝したいと思っています。 ヒナ私たちのサークルであるD-actは、私たち以外にも同期がめちゃくちゃ強いんです。5チームいて、今回は惜しくもJapanのステージには立てなかったけれど、順位や点数も高いほうで。だから5チーム全員、同期みんなでJapanのステージに立てたら良いなと思っています。 エリカ私はカナタに勝つことですね(笑)。 カナタえっ(笑)。 エリカお互いキッズの頃からダブルダッチを始めていて、お互いのことを初めて知ったのが高校時代。当時からずっとカッコいいプレイヤーだなと思っていました。高3の最後に一緒のチームを組んだんですが、自分のパートよりもお客さんを沸かせていて、めっちゃ悔しかったんですよね、それが(笑)。なので「フュージーで一番カッコいいのはエリカ!」って言われるようになりたいと思っています。 そして、さっき“追われる側になる”という話があったと思うんですが、自分が追いかけてきた人ってみんな自信がある人たちなんですよ。だから私、これからはなよなよした自分からは卒業します。そして自信を持って自分を魅せ切って、カナタを超えます。 ──全然なよなよしているようには思えないくらい力強いコメントだったけど(笑)。ありがとうございます。他の皆さんはいかがでしょう? ユウト僕は2つあって、まず1つは「JOKER」* の存在を広めたいと思っているんです。 *JOKER:松本深志高校 ダブルダッチ部の名称。大会での入賞歴もある強豪校で、多くの有名プレイヤーを輩出している。 ユウト正直最近JOKERはあまり強くはなくて、ただ名前が知られているような感覚なんですが、その自分のルーツであるJOKERのことが広がって、後輩たちに夢を与えられたらいいなと思っています。あともう1つは、世代間で最強の“3倍ヤー”(3倍を跳ぶプレイヤー)になりたいですね。近い世代にすごい上手い方々もいるんですが、「3倍ヤーといえば?」と聞かれたとき、自分の名前が挙がるようなプレイヤーになりたいです。 チサチームメイトがみんなすごく上手で、私はもっと自信をもってフュージーにいれるように努力しないといけないと思っています。みんなにおんぶに抱っこは悔しいので。正直、貢献できたかは分からないですが、もっと自信を持ってそう言えるように頑張りたいですね。 ──側からみると決してそんなことはないと思うんだけどね。ただ、自分で自信を持てる感覚というのはまた違いますからね。では最後、リーダーのカナタくんはいかがでしょう? カナタD-actの最盛期はここだぞ、ってことですかね。 エリカうわー、ちょっとそれ答えじゃん(笑)。 カナタD-actとしてはDelight Japanで3連覇していて、2023年のBølge、2024年のNoA-NoAと好調なんですが、いやここだぞ、俺らの代が一番ヤバいんだぞ、って思わせたいです。僕ら22期が最盛期を築き、そしてその筆頭格がFuzzy Bud Hubであればいいな、と思っています。 大会概要 『Double Dutch Delight Japan 2025』日時:2025年10月18日(土)会場:神奈川県川崎市・カルッツかわさき主催:一般財団法人日本ジャンプロープ連合(JJRU)共催:川崎市協賛:コムテック株式会社 / カシオ計算機株式会社 / 株式会社JTB / JBLオフィシャルサプライヤー:NEW ERA / STANCE主管:日本学生ダブルダッチ連盟(JSDDL) / OVER THUMPZ
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surf想いをつないで未来へ──SURF & MIND SESSION Vol.12025.12.012025年11月29日(土)、神奈川県藤沢市・鵠沼海岸にて、「自分を信じる力」を育てる新しい価値 SURF & MIND SESSION Vol.1 が開催された。第1回となる今回は、中学生の女子ショートボーダーを対象に実施。北は宮城県・仙台から、南は宮崎県まで、全国からサーファーが参加した。 SURF & MIND SESSION が生まれた背景 Photo by shujiizumo SURF & MIND SESSIONは、世界を舞台に戦う都筑有夢路と都築虹帆、そして元競技者であり解説者として活動する水野亜彩子。この3人の視点と願いが重なって立ち上がったプロジェクト。海外のコンテストを転戦する中で、都筑有夢路と都築虹帆は遠征先でよく将来の話をしていたという。「自分たちが世界で経験してきたことを“形”にして次の世代に残したい」 「より良い環境で、サーフィンを楽しみながら続けられる子が増えてほしい」そんな思いを共有しながらも、現役選手として日々世界中のツアーを飛び回る2人には、実際に企画を動かすだけの時間や余裕がなかった。一方、元競技者として長くシーンを見てきた水野亜彩子は、若手選手のセカンドキャリアや社会との接点づくりの重要性を強く感じていた。 「現役選手が輝く姿を発信し続けることが次の世代の憧れを生み、その憧れが選手の価値を高め、やがては引退後のキャリアにもつながっていく。」そう信じながら“いつかそういう場をつくりたい”という思いを抱えていたタイミングで、2人の話を耳にすることになる。都筑有夢路と都築虹帆の「今、現役だからこそ伝えられるリアルを次の世代に届けたい」という願いと、水野亜彩子の「選手の未来を支える仕組みをつくりたい」という思い。そのベクトルがぴたりと重なった瞬間、止まっていた“夢の会話”が一気に動き出した。SURF & MIND SESSION が目指しているのは、技術指導だけではない。テクニックに加えて、メンタルの整え方、自己肯定感の育み方、壁にぶつかったときの向き合い方まで「心とサーフィンの両方に光を当てる学びの場」である。挑戦に向き合う背中をそっと支え、その心を丁寧に育てていける場所を、これからも育てていきたいと考えている。 挑戦が生まれる午前の海へ Photo by shujiizumo 午前中は集合後にビーチクリーンを行い、その後、2人から普段行っているアップ方法を教わってサーフセッションがスタートした。参加者は4人ずつのグループに分かれて海へ入り、地元の皆さまのご協力で設けられた専用エリアのおかげもあり、みんなが次々と良いライディングを披露していた。30分ほどサーフィンをした後はいったん海から上がり、2人からアドバイスと修正点を受け取る。そして再び海へ向かい、教わったことを実践していく。都筑有夢路と 都築虹帆は、参加者一人ひとりのライディングを細かく見てはノートにメモを取り、しっかりと共有しながら指導を進めていた。印象的だったのは、2人が必ず「褒める」ことから始めていたこと。たとえワイプアウトしてしまっても、プロの2人はそれが“攻めた結果”であれば、その挑戦する気持ちを認めて言葉にして伝える。そのうえで、必要なポイントだけを丁寧にアドバイスする——その流れを徹底していた。 Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo Photo by shujiizumo 映像で深める“気づき”の時間 Photo by shujiizumo 昼食後は、ライディング分析会からスタート。午前中のライディングを映像で振り返りながら、一人ひとりの動きを細かく確認していく。映像を止めたり、スローモーションで再生したりしながら、2人が丁寧にアドバイスを伝えていく。自分自身のライディングだけでなく、他の参加者の良い点や工夫にも触れられるのが、この分析会の大きな魅力。さらに、午前中の感覚がまだ残っているタイミングで映像を確認するため、修正ポイントが理解しやすく、次の海での実践につながりやすい。技術を“感覚”と“視覚”の両方から捉えることができる、非常に有意義な時間となった。 都筑有夢路が伝える、世界の舞台で磨かれた“心の整え方” Photo by shujiizumo そのあとは、都筑有夢路が担当するメンタルトレーニング講座へ。講座は、都筑有夢路がこれまで世界を転戦する中で試行錯誤を重ねて作り上げた「マインドチェックシート」を使いながら進められた。このチェックシートには、準備・モチベーション・自信・セルフトーク・緊張の扱い方・感情の扱い方など、メンタル、技術に関わる10項目が設定されており、それぞれを “10%刻み” で自己評価していく形式。すべてを合計すると100%になり、当日のメンタルコンディションが可視化される仕組みとなっている。このシートを使うことで参加者は、自分の感情や状態を一度立ち止まって見つめ直し、「どうしてこう感じたんだろう?」と考えるきっかけを得ることができる。感情を整理し、言葉にするプロセスを体験する貴重な時間となった。さらに都筑有夢路は、先日行われた ISA World Surfing Games 2025 や WSL CS Ericeira Pro で自身がどのようなメンタル状態にあったのか、実際のチェックシートを示しながら具体的に共有した。世界の舞台で戦う選手が、スタート前にどこに不安を感じ、どこに自信を持ち、どうセルフトークをしていたのか——そのリアルな心の動きを、参加者にわかりやすく伝えていった。 夢と向き合う、都築虹帆のリアルなメッセージ Photo by shujiizumo そして最後を締めくくったのは、都築虹帆による「夢の見つけ方・夢の叶え方」をテーマにしたトークセッション。都築虹帆は、自身がサーフィンを始めた幼い頃の話から、夢を見つけ、プロとして歩み始め、そして今、世界の舞台で戦うようになるまでの道のりを、ひとつひとつ丁寧に語ってくれた。「夢は、最初から明確に見えるものばかりじゃない。とにかく挑戦してみることで、自分の“好き”や“やりたい”が見えてくる」 「目の前のことを全力で続けていくこと。諦めないで向き合い続けること。それが結果的に夢へつながっていく」 都築虹帆が言ったその言葉は、世界で挑戦を続ける本人だからこそ説得力があり、参加者にまっすぐ届いていた。また、自分が普段つけている日記についても触れた。そこには、良いことだけが書かれているわけではない。悔しかった日、不安だった日、思うように前を向けなかった日。「私も毎日いろんな感情と向き合っているし、落ち込むこともたくさんある」と、飾らない言葉で語ってくれた。華やかな舞台に立つトップ選手でも、同じように悩み、揺れ、時に立ち止まりながら進んでいる。その等身大の姿と正直なメッセージは、参加者にとって“大きな安心”と“背中を押してくれる力”になる時間となった。 イベントを締めくくる贈り物とメッセージ Photo by shujiizumo その後は質疑応答の時間が設けられ、本イベントに協賛いただいたスポンサー各社から、参加者全員へ数多くの記念品が贈られた。さらに最後には、都筑有夢路と都築虹帆からのメッセージが添えられた 「Certificate of Completion(終了証書)」 が一人ひとりに手渡され、記念撮影をもってイベントはすべて終了した。都筑有夢路も都築虹帆も、このイベントではみんなに良い部分だけでなく、自分たちがこれまで経験してきた悔しさや迷いも率直に語っていた。そのうえで「だから大丈夫。みんなにもできるよ」と、参加者の心に寄り添う言葉を何度も投げかけていた。 セッションを通して生まれた気づきと成長 Photo by shujiizumo 参加者たちからは、初開催とは思えないほど濃い学びと気づきがあったという声が多く寄せられた。「1回のセッションなのに、コーチからのアドバイスで自分でも変わったことを実感できて嬉しかったです!」 「今まで言われたことのないアドバイスをもらって、自分でも変化を実感できた!」 と、技術面で手応えを感じる声が目立った。また、世界を転戦するトップ選手である都筑有夢路・都築虹帆の話が直接聞けたことは、参加者にとって大きな刺激となったようだ。「世界で戦う2人の考え方や経験を聞けて、もっと挑戦したいと思えた」 「夢の叶え方や挑戦に向かう気持ち、マインドチェックシートでの心の整え方がわかりやすく、自分も実践してみたいと思った」技術と心の両側面がリンクした学びが生まれたことで、 「また参加したい」「次も挑戦したい」という声が多く聞かれたのも印象的だった。今回のセッションが、参加者それぞれの“次の一歩”につながったことがうかがえる。 続いていく学び、広がっていくつながり SURF & MIND SESSION vol.1 が終了すると、すぐに「Vol.2はどうしていくか」という話が始まった。また、今回のイベントをきっかけに、大会の開催や上映会など、さまざまな可能性が見えてきた。今後も、SURF & MIND SESSIONを定期的に開催し、技術とメンタルの両面から挑戦を支える環境を育てていきたい。参加者同士が学び合い、つながり合う場を広げながら、スポーツ・教育・ウェルネスなど多分野とも連携し、次の挑戦へ向かう人々を支えていく。挑戦の先にある成長を未来へつなげる——そんな活動へと、このプロジェクトを育てていく予定だ。 イベントスケジュール 9:00~9:30 受付 / ビーチクリーン9:30~11:30 サーフィン (撮影あり)11:30~12:15 昼食 + 休憩12:15~13:15 ライディング分析会13:15~13:45 メンタルトレーニング講座 / 講師:都筑有夢路13:45~15:15 座学 トークセッション / 講師:都築虹帆15:15~15:45 質問・交流会15:45~16:00 記念撮影・解散 講師紹介 都筑 有夢路 【主な戦績】2019年:女子QS10000「ABANCA Galicia Classic Surf Pro」優勝(日本人女子初)2019年:女子ジュニア世界選手権「WSL World Junior Championship」優勝(アジア人女性初)2020年:女子CT(チャンピオンツアー)クオリファイ(日本人女子初)2021年:東京オリンピック(女子サーフィン)で銅メダル獲得神奈川県出身のプロサーファーとして、世界の海を舞台に挑戦しています。海の上にいる時間が本当に好きで、どんな時でも挑戦をする事を忘れず、自分らしく乗ることを大切にしています。「やるしかない」という言葉を胸に、世界の舞台で挑戦し続けています。試合に出始めた頃は勝ちたいのに緊張してしまう、なぜ緊張するのかわからず試合をしていました。試合で勝てるようになった今でも、緊張はいつも隣にいます。でも挑戦を繰り返していくうちに緊張しているのは、本気で夢を叶えたいから。その瞬間から「緊張」は味方になりました。技術だけでなく、夢を追うための心の強さを一緒に育てたいと思っています。 都築 虹帆 【主な戦績】WSL Challenger Series 転戦中(2023〜現在)2025年: ISA世界選手権 日本代表 世界6位2025年: QS Korea Open 優勝2024年:/2025 WSL QS アジアチャンピオン2024年: QS Miyazaki Pro 優勝2024年: QS Hyuga Pro 優勝2022/2023年: WSL QS アジアチャンピオン2022年: QS Taiwan Open 優勝2019年: ISA 世界ジュニア選手権 U16日本代表 団体3位夢は必ず叶うと信じています!世界に挑む楽しさと、壁を超えたときに得られる強さ、そして支えてくれる方々への感謝の気持ちを大切にしています。これからも自分を信じて、夢に向かって挑戦し続けます!これから夢へ挑むみんなさん。世界は想像よりもずっと広くて、強くなれるチャンスがたくさんあります。夢を叶えるのは、他の誰でもなく「自分」です。一緒に挑もう! 協賛企業紹介 株式会社Abema TV 株式会社AbemaTVは、「新しい未来のテレビ」をコンセプトに、多彩な番組を24時間配信する日本最大級のインターネットテレビ局です。スマートフォンからテレビまで幅広いデバイスで視聴でき、誰もが自由に楽しめる新しい視聴体験を提供しています。スポーツ分野では、挑戦するアスリートを応援し、熱量あるスポーツ文化の創出に取り組んでいます。 株式会社STOKEcompany 湘南で20年間、シープスキンブーツの輸入販売を続けてきました。 流行に流されず、快適さ・持続可能性・耐久性を大切にしたものづくりを追求しています。 “足に心地よく、環境にも優しい” ― そんな自分らしい快適さを届けます。 The USA Surf The USA Surfは、湘南・鵠沼海岸に根づいたプロフェッショナルなサーフショップです。 レンタルや販売、スクールをはじめ、レンタルボード用ロッカー、温水シャワー、駐車場まで完備し、サーファーの毎日をトータルにサポートしています。 BELL'S GYM BELL'S GYM 様は、骨格矯正・運動解析・メンタルサポートを組み合わせたパーソナルトレーニングを提供しています。 パフォーマンス向上はもちろん、怪我をしにくい身体づくりを大切にし、一人ひとりに合わせた最適なトレーニングを追求しています。 リーヴァレディースクリニック リーヴァレディースクリニック様は、悩みや不安を抱えて来院される患者さまに寄り添い、心が少しでも軽くなる時間を提供できるよう、丁寧なサポートと最良の治療を大切にしているクリニックです。
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doubledutchLAST ONE’S SELECTIONから頂点へ『DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2025』 優勝はKEITA JUMPROCK!2025.12.012025年 11月22日(土)、川崎のCLUB CITTA'で開催された「INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI」通称「ISF KAWASAKI」その中で開催されたダブルダッチの“個人戦”である「DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2025」にて、KEITA JUMPROCKが優勝を果たした。 “ONE’S”とは 3人以上のプレイヤーを要する「ダブルダッチ」だが、縄を回す2名のプレイヤーを固定し、ジャンプするプレイヤー1名の技量を比較し競い合うのが、“ONE’S”(ワンズ)。 LAST ONE’S SELECTION― FINALへの最後の切符 同日午前には、FINAL進出をかけた最後の戦いLAST ONE’S SELECTIONが行われた。予選は2ステージ制で構成されており、まずはサイファーで15人が選出され、そこに国外予選通過者を加え計16名が第2ステージへと進む。 第2ステージはまさに刹那の勝負。各選手は“1分以内の1ムーヴ”しか持ち時間がなく、その1ムーヴで勝敗が決まる。1ムーヴという限られた時間だからこそ、一瞬の表現や技の選択が勝敗を左右する。参加者たちは“一発で魅せきる”ために、自分の強みと個性を詰め込んだムーヴを構成、ラスト3枠のFINAL出場の切符獲得を目指し各選手ステージに臨んだ。 TOP16/TOP8 — ついに全ファイナリストが集結。 最終予選を勝ち抜いた精鋭に加えて、ONE’Sシーンを支える顔ぶれが一堂に会した TOP16。彼らは普段から練習場や地域、プロチームで切磋琢磨している仲間でもあり、よきライバルの関係である。特に注目すべきは、東西プロ対決や、FINAL初出場、学生勢など、多様なバックグラウンドを持つジャンパーが揃っている点だ。 その中から勝ち残った TOP8からも決勝を彷彿とさせるような熱戦が続いた。 SEMI FINAL — 激突の四強 SEMI FINALは、歴史と挑戦が交錯する2試合。まずイワネスインセインvs daichi。イワネスは3連覇が懸かる中、これまで積み上げてきた経験と王者としてのプライドを背負ってステージに立つ。一方、daichiは過去のONE’S覇者であり、王者として再び頂点を狙う挑戦者でもある。 そしてKEITA JUMPROCK(以下KEITA)vsクボユウト。KEITAは LAST ONE’S SELECTIONから決勝へ這い上がった。クボユウトは過去2年連続で準優勝という悔しさを胸に持つ。彼らの対決には、技術だけでなく各選手の感情そして思いが激しくぶつかるものとなった。 決勝 — daichivsKEITA JUMPROCK 決勝戦に勝ち進んだのはdaichiとKEITA。daichiは、かつてONE’Sを制した経験を携え、この最高峰の舞台へ戻ってきた。研ぎ澄まされたムーヴが示すのは、王座奪還を視界に捉えた強い意志。その姿は、“元王者”ではなく、再び頂点に挑む存在そのもの。決勝のステージで、揺るぎない存在感を示す。 対するKEITAは、予選からの勢いそのまま激戦を勝ち抜いてこの舞台へ辿り着いた。道のりは決して平坦ではなかったが、積み重ねてきた年月と進化を武器に彼が見据えるのは...4年ぶりの王座奪還。 3ムーヴ(各1分以内)の勝負は、ただ技を繰り出すだけでは決まらない。振りの精度や力強さはもちろん、曲の流れを読み取った構成力や、その場の状況に応じた即興力までが試される、まさに総合力の舞台だ。最終ラウンドでの熱戦を制し、 KEITAは4年ぶりの栄冠を手にした。 物語としての ONE’S FINAL 2025 ONE’S FINAL 2025 は、単なる技の勝負ではなく、人と人の物語が紡がれた舞台だった。最終予選を勝ち上がった者も、歴戦の強者も、みな互いをリスペクトしながら同じステージに立った。 優勝したKEITA JUMPROCKの勝利は、復活、挑戦、そして継続の物語。これからも、彼や他の選手たちがどんな表現を見せてくれるのか。ONE’S の物語は、確かに続いていく。
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dance国内外の強豪が集結!日本発のブレイキン国際大会「SUPER BREAK 2025」2025.11.30「若い世代が集い賑わうまち」を目指す川崎市が世界へ向けてストリートカルチャーやアーバンスポーツを含む様々な若者文化を発信するイベント「ISF KAWASAKI 2025」にて、日本発のブレイキン国際大会「SUPER BREAK 2025」が開催された。 ISF KAWASAKI 2025 国内外でブレイキンの盛り上がりが加速していく中、ここ川崎でもその熱気はさらに勢いを増していた。大会形式はブレイキンのカルチャーを体現した3対3のクルーバトル形式。さらに今年は国外予選枠が拡大され4組、そして当日予選枠の8組、ゲスト枠で4組の計16組によるトーナメント形式で本戦が行われた。年々グレードアップする「SUPER BREAK」。どのクルーが栄誉を手にするのか、注目が集まった。 激闘の本戦レポート TOP16からの本戦ではルーティン・コマンドーの制限はなくなり、それぞれ3ラウンドずつ踊る形式に。ムーブの選択肢が増えたことにより、予選よりもさらに見ごたえのあるバトルを見ることができた。 バトルの形式上、各チームのメンバーは基本的に1バトルで1ムーブしか踊ることができない。普段のソロバトルやクルーバトルのように何度か踊るチャンスがない分、ブレイカー達はより強いムーブで攻めてくる。体力面でも余裕があるため、大会を通して甲乙つけがたいバトルが続いた。 ISF KAWASAKI 2025 特に盛り上がりを見せたのは、当日予選から上がってきたⅫ After OursとゲストクルーCity 4 Crewの一戦。 Ⅻ After Oursは2024年に結成され、Shigekixをはじめとした7人のB-Boy・B-Girlが所属するクルー。数々の大会で好成績を残しており、シーンで最も勢いのあるクルーの一つだ。前回大会の優勝クルーでもあり、注目が集まった。 対するCity 4 Crewも世界を舞台に活躍する台湾のクルー。今回はJUN、Shao、NANAのメンバーで出場。なかでもShaoは11月に日本で開催された別の大会でも Ⅻ After Ours相手に勝利している。国際大会という舞台で、お互いに負けられない一戦となった。 City 4 Crewは、今回トーナメント出場者の中で最年少のNANAが躍動。ブレイキンの技のジャンルにおいて特に難しいとされるパワームーブを主体とするスタイルで、会場の空気を一気に変えてしまうような大技が持ち味。ラストターンに飛び出したNANAは最高難易度のワンハンドエルボーエアーを連発。会場はこの日一番の歓声に包まれた。 ISF KAWASAKI 2025 Shigekix、AYANE、TSUKKIも完成度の高いムーブを決め切り、説得力のある踊りを披露。3ターン通して勢いを切らさなかったⅫ After Oursに軍配が上がった。 タフなバトルを戦い抜き、見事TOP4へと駒を進めたのはⅫ After Ours、Ruffneck Attack、Ⅻ、Predatorz。 TOP4初戦はⅫ After Ours vs Ruffneck Attack。国外予選からシード権を得て出場していたRuffneck Attackは玄人好みなマニアックスタイルが特徴。こだわりぬかれた技やフローを次々に繰り出し、1票差の接戦を制した。 ISF KAWASAKI 2025 もう一方のバトルはⅫ vs Predatorz。同じくⅫ After Oursのメンバーで構成されたⅫも当日予選から勝ち上がっており、Y-HI・Nanoha・RA1ONそれぞれバイブスの乗った迫力あるムーブで名バトルを生み出した。 ISF KAWASAKI 2025 ISF KAWASAKI 2025 Predatorzは何度も世界の頂点に立つ、歴史ある強豪クルー。国外予選を勝ち抜き、ゲストクルーとしてSUPER BREAKに参戦。メンバーのArsx・Jamal・GEKKONはそれぞれ個性的なスタイルを持ち、クルーとしてのオリジナリティが光っていた。ルーティンも繰り出し、隙のない踊りで決勝へと進んだ。決勝はゲストクルー同士の対決となった。 ISF KAWASAKI 2025 6ムーブずつ踊るルールへと変更された決勝。しかし体力面での厳しさを感じさせないキレのあるムーブの数々で、観客の熱気も最高潮に。ハイレベルなバトルの末、優勝を勝ち取ったのはPredatorz。クルーをレペゼンし、栄誉を掴んだ。 Predatorzコメント ISF KAWASAKI 2025 Arsx 「今回でSUPER BREAKに参加するのは3回目となります。このステージに戻ってきて、ここでダンスできるのは本当に嬉しいことです。」 「レベルはクレイジーなほど高かったです。招待ゲストではなかったにもかかわらず、日本のダンサーたちが自分たちのファイナルのために見に来てくれて良かったと思っています。」 「正直なところ、決勝は本当に接戦だったので、土壇場まで私たちが勝つとは予想していませんでした。だからこそ、私たちの感動は、とても鮮やかで、ユニークで、クレイジーでした。」 Jamal 「まず第一に、私は頭の中で考えすぎたり、何も計画したりしないように心がけました。自分がやっていることを楽しむことが一番重要なことでした。」 「決勝は私にとって本当に良いバトルでした。対戦相手とは長い付き合いで、本当に良いテクニックとスタイルの持ち主です。彼らのような人たちとバトルするのは、自分にとってとても嬉しい事です。」 GEKKON 「私にとって今回は初めての日本への旅だったので、本当に驚くべき体験でした。日本は私にとって『別世界』なので、この旅の毎秒、毎日、毎時間、すべてを楽しんでいます。日本のバトルに参加するのも初めてでしたが、素晴らしかったです。」 「決勝は、私たちにとって最もタフで、最も興味深いバトルでした。対戦相手はエネルギーを持ってたくさんの良いムーブをしていました。私たちもまた全力でそれに応えて、本当に素晴らしいバトルでした。」 開催概要 名称:SUPER BREAK 2025 日時:2025年11月23日(日)OPEN 10:00 / CLOSE 20:45 会場: CLUB CITTA' ( 〒210-0023 神奈川県川崎市川崎区小川町4-1 ) <JUDGE>ANTI、BOXWON、ISSEI、JEY、KAZUKIROC、RAM <MC>ADMIR、KENSAKU <DJ> GABAWASH、TEE
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danceBeat Buddy Boi結成16年|リーダーgash!が考える現在地と未来像2025.11.30Beat Buddy Boi(ビートバディボーイ、以下BBB)が結成16年、メジャーデビュー10周年という大きな節目を迎えた2025年。彼らはTGC(東京ガールズコレクション)での召集をきっかけに、結成わずか2年でJAPAN DANCE DELIGHT優勝という偉業を残し、それからもBBBとしてレコード会社と契約しCDデビューを果たすなど、ダンスグループとして常に挑戦をし続けてきた。 今回はそのBBBのリーダーであり、多彩なアイデアとセンスを持つgash!(ガッシュ)に、BBBの激動の歴史と、近年本格的に取り組んでいるソロ活動、そしてダンサーにとどまらず「表現者」として見据える未来について、話を訊いた。 挑戦と葛藤の先に見つけた現在地 — まずは今年最も大きな自主イベントであった「BBB NAKAMA FES 2025」の感想と、gash!さんの役割について教えてください。 率直な感想は、色々な面でとても大変でした。渋谷O-EASTで今年の6月に開催したのですが、まずNAKAMA FESは、コンセプトとして僕たちの仲間を召集したイベントなので、ゲストの方々が多く、そのゲストの方々とBBBがコラボレーションをするという構成になっています。イベントの中身も基本的には自分たちで考えて作ったので、体力面も含めて、相当みんなで頑張りました。 BBB NAKAMA FES 2025 役割として僕は、主にゲストアーティストとコラボをするあたりの演出周りを担当しました。例えば、7ORDERさんとのコラボでは、「終盤でお客さんが疲れてくる頃だから、ダンスというよりは演出寄りの分かりやすいことをやった方がいいんじゃないか」といったアイデア出しをしました。打ち合わせをまとめたり、アイデアを出したりと、らしくないことをしたかもしれません(笑)。 あとは…全てを終えた最後の挨拶では思わず感極まってしまい、色んな感情がぶわっと押し寄せました。あまり泣くタイプではないのですが、様々な覚悟が必要な中、このメンバーと続けてきて良かったなって改めて思いましたし、お客さんやゲストで出てくれた仲間のメンバーも、みんなに囲まれて幸せだなって物凄く温かさを感じる日になりました。 BBB NAKAMA FES 2025 — 今も変わらず様々なことに挑戦をし続けているイメージなのですが、現在のBBBはどのようなマインドで活動をしていますか? 何でも良いから「面白いことやろう!」というマインドで活動しています。楽曲であれ、パフォーマンスであれ、面白いことをやろうとしていますが、今は、ひとつの目標に対して、みんなで向かうことはしていません。そうではない自由な感じを大切にしています。しいていうなら「公園で砂遊びをする仲間」という感じ(笑)。これまで、沢山の目標を掲げて、それに向かって切磋琢磨をしてきたのですが、今のBBBは、形を決めずに「とりあえずやってみよう」というテンションの方が合っているのかもしれないと思っています。メンバーそれぞれが強みや個性を活かして、活動できているのでこのスタイルの方が伸び代を感じています。 BBBとして変わらずワンマンライブをしたり、SHUNはBBBの楽曲制作に加えて他のアーティストへの楽曲提供もしてますし、Toyotakaは舞台に出て役者として挑戦したりもしています。SHINSUKEやRYOは他のグループを結成して「THE DANCE DAY(日本テレビ系列)」のファイナリストに選ばれたり、SHINTAROは地元でダンススタジオを経営してスーパーダンサーを育成するようになりましたね。僕自身も舞台や他のアーティストの方々に振付をすることがメインになっていたりと、みんなBBBの活動をベースに、自由に個人活動をして領域を広げています。 メンバーとのリハーサルの様子 激動の結成期とメジャーでの葛藤 — BBB結成のきっかけと当時の心境について教えてください。 TGC用にFILAのステージダンサーとしてakihic☆彡さんにお声がけいただいたのがきっかけです。そこで当時Overflowとして活動していた5人と出会い、akihic☆彡さんも含めて7人で踊りました。その時、7人で踊った感じが良かったんですよね。それからグループを組むことになり、あれよあれよとJAPAN DANCE DELIGHT(以下:JDD)のファイナルに進むことになりました。実は僕自身、最初「マジか、大丈夫かな」という不安がめちゃくちゃありました。 Overflowはヒップホップのグループで、音ハメやシンクロダンスを得意としていました。当時、僕はakihic☆彡さんにレッスンを受けていた身なので、他のメンバーに対してレベルの差を痛感していました。その僕よりスキルが高い集団の中にひとりで入ったので「勝てなかったら自分のせい」と思うほど、プレッシャーを感じていましたね。 JDDの大会に向けて2ヶ月間、ほぼ毎日練習をしました。コンテスト中に頭が真っ白になった瞬間もありましたが、そのおかげで体は動いたんです。プレッシャーは相当ありましたが、無事にやり切ることができ、結果として優勝をすることができました。 JDD優勝をした日のBBB — JDD優勝は、BBBにとって大きな節目だったように思います。その後、CDデビューを迎えますが、当時の心境を教えてください。 今思うと、アーティストという自覚がないままデビューした感じでした。当時のダンサー界隈では、アングラで活躍することがクールだという風潮がありましたし、メジャー活動をすることに対してコンプレックスもありました。僕たちとしては「新しいことにチャレンジしていこう」「とりあえずやってみよう」というようなマインドで、当時も活動していました。 どちらが正解なのか出口も分からないまま、メジャーとアングラを行ったり来たりしていましたね。メンバー間でも「アングラとの絶妙なバランス感を保っていきたいよね」という会話をしていました。結果として、どちらにも振り切ることはできなかったように思います。 — メジャー活動を経験して感じたことを教えてください。 メジャーになったからと言うわけではないですが、47都道府県のダンス部やダンススタジオをメンバーと共に回れたことは、今でも宝だと思っています。一方で、正直に話をすると魂を売った瞬間もありました。僕たちは本当にアーティストというものも、メジャーというものもよくわからなかったので、がむしゃらに活動をしていました。今振り返ると、もっと自分たちの魂が入ったものをやれたら良かったなと思います。それは、僕たちの勉強不足や力不足だと今だから感じることですね。 それから、レコード会社との契約が切れるのですが、僕自身の心境はそこまで影響がなかったです。ショックという気持ちよりも、むしろ「自分たちの好きなこと、もうちょいちゃんとやれるかな」という感覚でした。いや、もちろんめちゃめちゃBBBのために色々な方々が協力をしてくれているのも、身をもって感じています。その経験があって今のBBBがあるわけですしね。ただ、やっぱり僕たち自身もまだまだ幼い中で、試行錯誤が必要な期間だったと思います。その後は、自主的に活動を続ける中で、NAKAMA FESを立ち上げたり、メンバーの卒業があったり、グループとしても本当に様々な経験を経て、今のスタイルへと変化していきました。 全国47都道府県のダンス部をBBBが駆け巡る「NAKAMA PROJECT」 BBBになるまで — gash!さんのダンサーとしての原点について教えていただけますか? 地元の秋田で、高校1年の時に友達に誘われダンスの練習場に行ったことがきっかけです。最初は抵抗がありましたが、行ったらめちゃくちゃハマりました。練習場所は「アトリオン」というビルの周りのガラスでした。いわゆるストリートですね。なので、ほぼ独学で練習しましたし、同じ練習場にいる人に教えてもらったりしていました。東京のクラブイベントのビデオテープや、「ミュージックステーション(テレビ朝日系列)」でドリカムのダンサーとして活躍をされていたSHIGEさんやKEITAさんなどの映像をダビングしたものがダンサー間で回ってきたりして、そういったものに影響を受けていましたね。 — 高校卒業後も、ダンサーを続けていくのですか? ダンサーで飯を食いたいとは思っていましたが、すぐには無理だろうと考えていました。高校生の頃に東京の「DANCE ATTACK!!」と言うコンテストに出場したのですが、周りのスーパーダンサーたちとのレベルの差を痛感しました。秋田では、レッスンも持たせてもらっていたし、バトルやコンテストでも優勝していたのですが、井の中の蛙状態で、外に出るとあまり良い成績を残すことができなかったです。 「こりゃ〜今行ったところで太刀打ちできない」と思ったので、まずは秋田にいながら東京に出てレッスンを受けたり、コンテストやバトルに出て、自分の足でもっと“外側”にいる人たちとの経験を積んでから上京しようと考えました。ダンスは続けるのですが、もしもの時のことを考えて理容師の専門学校にも通い、免許を取得しました。 専門学校卒業後、理容師になろうと思い2社面接を受けたのですが落ちてしまって。「あ、やっぱダンスしかないんだ」ってこの時に振り切れましたね。それから、秋田以外の東北を中心に活動の幅を広げ、ある程度自信がついたタイミングで東京に上京しました。 学生時代に組んでいたダンスチーム「REAL」 「表現者」を追求すべくソロ活動を強化 — 昨年からソロ活動を精力的に行っているようですが、なぜソロ活動に注力しようと思ったのですか? 何事も継続することは難しいと思うのですが、まずBBBはグループとして今後も継続していきたいと思うグループです。ただ年齢的にも、表で踊れる期間はこの先そんなに長くないだろうと思っています。そんな中で、ひとりのダンサーとしてちゃんと作品を残していきたいという思いが強くなりました。BBBではメンバーのフィルターを通して作品が生まれるけど、ソロでは自分のやりたいことを100%の純度で形にできる。ただその分、責任や反響も良いも悪いも全て個人で受けることになるんだけど、それも含めてソロとして作品づくりをしたいと思うようになりました。新しいことに挑戦をすることで、日々学びを得ています。 — 12/5に2度目のワンマンライブを迎えるそうですが、企画や運営からグッズ制作まで、基本的に全てセルフプロデュースで行っているのでしょうか? そうですね。大変だとは思っていましたが、作品を形にしていくことの難しさを改めて実感しました。いや、もう想像以上に大変です(笑)。メジャー活動時代に裏方の方々が同じことをもっと大規模でやってくれていたことの凄さを思い知る、良い経験にもなっています。苦しいですが、その分やりがいもあり、ひぃひぃ言いながら助けてくれる周りの友人たちと一緒に日々楽しめてもいるので、本当に良い経験になっています。周りの方々に感謝しています。 — 今回のワンマンライブの見どころを教えてください。 生バンドで踊るというパフォーマンスが見どころですね。バンドメンバーの方々も僕が信頼をする方々にお越しいただきますし、ダンサーは音源を流して踊ると言うことがほぼ9割だと思うのですが、やっぱりグルーヴの一体感やその場限りのセッションの雰囲気は格別です。バンド部隊と肉体ひとつで表現をするダンサーの、ある種対立構造もきっと楽しんでいただける要素だと思います。そこにお客さんの熱も加わり、会場全体に相乗効果が生まれる気持ち良さをぜひ味わっていただきたいと思っています。ゲストの方もお呼びしているので、コラボステージも楽しみにしていただけると嬉しいです。 また、話は少し外れますが、前回のワンマンではカバー曲がメインでしたが、今回はオリジナルで制作をしたインストを2〜3曲準備しています。ダンサーの壁として「人様の音源で踊る」ことがスタンダードだと思うのですが、これだと著作権の関係で、商業用に扱う際にハードルが上がります。その辺もクリアしていくために、音源制作にも取り組んでいます。ダンサーとして踊るだけではなく、裏側の仕事も広範囲で自分でやってみるようになりました。なので、僕の描く世界観が純度100%で伝わる空間になるので、気になる方はぜひお越しいただきたいです。 前回のワンマンライブの様子 — 最後に、ダンサー gash!としてのこれからの展望を教えてください。 ダンサーという枠で考えるよりも「表現者」として色んなものを表現していきたいです。それが音楽であれ、洋服であれ、自分が良いな、好きだなと思うものを形にし続けたい。 そして、オリジナル曲を増やし、いちダンサーとして自分の力でBillboard Live TOKYOやBLUE NOTE TOKYOに立てたら良いなという、目標もあります。 ダンスは今でも「うまくなりたい」と思って、練習を続けています。そして、後輩たちに対して、ダンスはそれ自体だけでなく、「ダンスというものを使って色々なものを表現できるよ」ということを、背中で示せる人間になれたらいいなと思っています。 The r∞M -gash! Solo dance show with special band live- 開催日:2025年12月5日(金)時間:開場18:30 開演19:30会場:ADRIFT @adrift_shimokitaチケット料金:5,000円(税込)チケット発売:9/28(日)12:00(正午)〜チケット受付:https://gash1030.zaiko.io/e/room1205-Starring-gash!-Special band-Dr.タイヘイ Ba.三嶋大輝 Key.斎藤渉 Tp.山田丈造 Sax.永田こーせー-Special guests-ZIN and more…?-Opening & Closing DJ-Mori ZentaroFlyer Design: Momoko MaruyamaPhotography: Momoko Maruyama @momoko0127Styling: Hideaki Tatematsu @hideaki0812Hair & Makeup: YUYA @hairmake_yuya The r∞M -behind-開催日:12/6(土)11:00〜17:00(16:00最終入場)※Marked池尻は通常営業しております。会場:Marked池尻 @marked_ikejiri東京都世田谷区池尻2-4-5 HOME/WORK VILLAGE 118区画入場無料※12/5・6の両日ご来場の方には、来場者特典をご用意しています【DJ】・NON @dj_non・Mori Zentaro @mori_zentaro・PEI @basquiatrhyme【フリマ】・Hideaki Tatematsu @hideaki0812・gash!・friends’ market【写真】・Momoko Maruyama @momoko0127・gash!【物販ブース】・The r∞M GOODS・SLOWROOM @slowroom813・秋田の日本酒3種飲み比べ【体験】・缶バッチ・シルクスクリーンFlyer Design by JUTA @jutasvogg gash! profile Beat Buddy Boi LeaderDancer / Choreographer長身を活かしたスタイリッシュなダンスは秀逸である。自身のライブ、舞台のみならずアーティストのライブ、舞台、ショーと様々なステージで振付師として多彩な発想力を武器に表舞台、裏舞台関係のない活躍を魅せている。 CHOREOGRAPHY / 振付20257ORDER「True Spark」Eunhyuk「SecondChances」七海ひろき「Skyword」Da-iCE「Funtasista」矢野妃菜喜LIVE2025~GirlsintheMirrorWorld~「鏡YO鏡」「Jumpin‘」『ヒプノシスマイク-DivisionRapBattle-』RuletheStage-IdealandReality-MADKID「MadPulse」TVアニメ「DIGIMONBEATBREAK」オープニングテーマ2024Da-iCE「Aware」Da-iCE「atmosphere」ZIPANGOPERA『RockOut』Voltaction「インレイドDanceRemix」Voltaction「DesertDiamond」Voltaction「IcanbetheOne」Voltaction「TAKEACTION」高野洸「Staywithme」高野洸「exDoll」舞台『進撃の巨人–TheMusical-』『ヒプノシスマイク–DivisionRapBattle-10thLIVE』20237ORDER「Heavy」2022ミュージカル『EDGES2022』高野洸「ASAP」King&Prince「踊るように人生を。」2019〜『ヒプノシスマイク-DivisionRapBattle-』RuletheStageシリーズ ほか多数
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others横浜赤レンガ倉庫で世界最高峰のアーバンスポーツの戦いが繰り広げられた「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ’25」〜DAY 2 アフターレポート〜2025.11.30神奈川県内人気観光地である横浜赤レンガ倉庫にて行われる、日本最大級のアーバンスポーツの祭典「YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL '25」が11月15日(土)〜16日(日)にわたり開催され、様々なアーバンスポーツ競技とストリートカルチャーを「観る・体験する・楽しむ」ことができるスポーツフェスティバルコンテンツが今年も実施された。 イベント初日となった11月15日の熱狂から一夜、1日目の勢いのそのままに迎えた2日目では各競技コンテンツにて日本最高峰というのはもちろん、世界最高峰と言っても過言ではないハイレベルな戦いが頻発し、来場者は一日を通して国内最高レベルの戦いを全身で楽しんだ。 ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL'25photograph by Jason Halayko/YUSF また会場内は、今回の初開催となったストリートカルチャーとの親和性の高いアメリカンフードを取り揃えた「ALL AMERICAN FOOD FESTIVAL'25」も後押しし、夕方からは気温が下がり身体が冷える中、来場者はホットなドリンクとアメリカンフードを頬張り身体を温め、お腹を満たしてそれぞれが思い思いの時間を楽しむ姿が見受けられた。 以下は各競技コンテンツの決勝が会場のボルテージを大きく引き上げて大盛況により幕を閉じたDay2の様子だ。 イベントの様子 世界最高峰のトップライダーによるスケートボードセッション「SKATEARK」 Mens Hiの入賞メンバー左から佐々木、根附、池photograph by Yoshio Yoshida/YUSF 11月15日〜16日の2日間にわたり開催されたのが国内最高峰のライダーが集まるスケートボードの大会「SKATEARK」。前日15日の予選を勝ち上がった精鋭たちにより16日の準決勝・決勝大会が争われた。 今大会は、最高レベルのWOMENSクラスとMENS HIクラスにて前回と異なるフォーマットが起用され、上位9名が3ヒートに振り分けられ各ヒートの1位が決勝に勝ち上がり上位3名で順位を競う形に。準決勝以降は各ヒート3人での戦いとなるため、いつも以上にトリック選定など駆け引きが見られる展開となった。 藤澤虹々可のライディングphotograph by Yoshio Yoshida/YUSF WOMENSクラスにて並いる強豪を抑えて見事優勝したのは藤澤虹々可。各選手がハイレベルのトリックを繰り出す中、藤澤は準決勝でメイクできなかった「フェイキーバックサイド180フロントサイド50-50グラインド」という高難易度トリックをメイクするなど決勝での勝負強さを見せた。 根附海龍のライディングphotograph by Yoshio Yoshida/YUSF 一方、MENS HIクラスでは佐々木音憧と池 慧野巨そして根附海龍というX Gamesやワールドスケートなどの国際大会で優勝経験やメダル獲得を持つライダーによるマッチアップ。世界最高レベルの戦いが繰り広げられる中、根附が「ヒールフリップバックサイドテールスライドビッグスピンアウト」など世界大会でも披露するようなトリックを決め、見事優勝を収めた。 1日目の「G-SHOCK presents ULTIMATE TOUGHNESS」と同様に世界大会でも高得点が付くようなベストトリックの応酬に会場は終始大盛り上がりであった。 BMXフラットランド世界最強と言われる日本人選手たちにより繰り広げられたベストトリックバトル「FLATARK」 photograph by Jason Halayko/YUSF 11月15日〜16日の2日間にわたり開催されたBMXフラットランドの大会が「FLATARK」。スケートボードの大会「SKATEARK」と同様にARKLEAGUEにより開催された今大会。前回大会をよりアップデートした今回は、Mens Openカテゴリーにて決勝でベストトリックジャムセッションフォーマットを採用されたりとさらなるBMXフラットランドの可能性を探究し、ネクストレベルへ引き上げる大会となった。 本村果鈴のライディングphotograph by Hikaru Funyu/YUSF 女子最高峰のWOMENSクラスの決勝では120秒という時間の中で高難度のトリックをまとめて強さを見せた本村果鈴が見事優勝。2位には高橋七衣、3位には鈴木仁菜と世界へ日本の強さを示すライダーたちが、ここ日本最高峰の大会で見せた。 田圓尚人のライディングphotograph by Hikaru Funyu/YUSF 一方、MENS OPENクラスでは片桐悠や国内外で大活躍する若手選手たちが多く出場。各々が世界最高レベルに匹敵するトリックにトライするもメイクに苦戦する中、自身のハンマートリックである「気円斬」などのベストトリックを2つまとめ切った田圓尚人が優勝。2022年の優勝者の彼が3年ぶりにFLATARKのタイトルを勝ち取った。 Mens Openの優勝メンバー左から田圓、森谷、大嶋photograph by Hikaru Funyu/YUSF 国内最高峰のハイレベルワンフローの応酬!「ONE FLOW BATTLE 2025」 Yuraのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF 「ONE FLOW BATTLE」はわずか10秒間の中で、難易度の高いトリックが詰め込まれた「ワンフロー」をメイクし競い合うパルクールの1 on 1のバトルだ。会場は観客が取り囲むように集まり、終始熱気のある雰囲気の中で試合は進行してていった。 モモのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF WOMENSではモモが優勝。高いジャンプ力とスピードを武器に、際どいバトルを次々と勝ち抜いた。MENS OPENではNichiruが優勝。小柄ながらスピン系トリックをコンボで決め切り勝利した。 Nichiruのパフォーマンスphotograph by Jason Halayko/YUSF Proは他カテゴリーとは異なり、国内最高峰ならではの素人目にも全員がハイレベルと分かる競技内容となった。会場の盛り上がりは最高潮になり終始歓声が途切れない状況でバトルが行われた。そんな誰が勝ってもおかしくない戦いを優勝したのはYura。リラックスした余裕あるパフォーマンスにも関わらず全ラウンドノーミスで勝ち越し完成度と勝負強さが際立った。 最高カテゴリーで優勝したYuraphotograph by Jason Halayko/YUSF 日本フリースタイル界の熱気が集結「JFFC 10th」 photograph by Hama Show/YUSF 2日間にわたって開催された「JFFC 10th」。15日には最終予選、16日には本戦トーナメントが実施。日本一の称号をかけたフリースタイラー達による熾烈な戦いが行われた。 本戦出場者には前回大会優勝者のAKIや、今バトルシーンにおいて最も勢いのあるYu-riなどが名を連ねた。また各地で開催されていた予選、そして15日に開催された最終予選を勝ち上がったプレイヤーも加わり、計32名によるトーナメントとなった。全国から実力者が集結し、誰が勝ってもおかしくない接戦のバトルが続いた。 Hiro-Kのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF そんな中決勝に駒を進めたのは前回大会で3位の成績を収めたHiro-Kと関西予選から勝ち上がったShoheiだ。長年シーンの最前線に立ち、バトルだけでなくショーケースや後進育成など様々な場面で活躍し続けるベテランのHiro-K。またしてもこの決勝の舞台まで勝ち上がり、圧倒的なスキルと経験値を見せつけた。対するはMONSTER BALLAZに所属し、ジャンルの垣根を超えた活躍を見せるShohei。彼はバトルシーンからしばらく離れていたが、今年ドイツで行われた世界大会で優勝しその強さが健在であることを証明した。 Shoheiのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF Hiro-Kは細かいテクニックや引き出しの多さを生かしたスタイル。音に対するアプローチもずば抜けており、隙のないムーブで攻める。一方Shoheiはフィジカルを生かしたダイナミックなムーブが特徴。逆立ちをしながらボールを足の裏でコントロールする「Jストール」という技を軸に、様々なバリエーションを見せる。全く異なるスタイル同士がぶつかり合った決勝戦は、Shoheiが勝利を収めた。 moe-Kのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF またWomen’s Editionも同時に開催され、こちらも白熱したバトルが見られた。決勝は先日渋谷にて行われた世界大会で優勝しているMaiとこちらも同じく世界を舞台に活躍するmoe-K。観客をも巻き込む熱量が魅力的なMaiに対し、moe-Kは難易度の高い技を確実に決め切る。どちらもこの大会に向け用意してきた新技をメイクし、どちらが勝ってもおかしくない接戦に。内容の詰まった3ターンを戦い抜き見事優勝をつかみ取ったのはmoe-K。日本の女子バトルシーンのレベルの高さがうかがえる一戦であった。 Maiのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 3x3「IMPACT - 3x3 TOURNAMENT」では国内から参加したプロチームが激突 photograph by Hama Show/YUSF 3人制バスケットボール「3x3」は、10分間で一気に勝敗が決まるスピード感と、音楽が鳴り響く中で展開するエンターテインメント性が魅力の都市型スポーツ。選手たちが一瞬の判断力とフィジカルをぶつけ合う攻防は、初心者でも直感的に楽しめ、会場の熱気も桁違いだ。今回開催された「IMPACT - 3x3 TOURNAMENT」では国内外の精鋭チームが集結し、路上カルチャーとスポーツが融合する“アーバン”な舞台でハイレベルな戦いが繰り広げられ、ストリートの躍動感と競技の迫力が凝縮された、ここでしか見られない熱戦に会場を沸かせた。 photograph by Hama Show/YUSF 参加した12のプロチームの中から見事今回優勝したのはSHONAN SEASIDE。スピード感あるパス回し、キレのあるドリブルで得点を量産 3ポイントも高確率で沈め、接戦を制した。彼らのプレーに観客はコートサイドで観戦し、1プレーごとに大きな歓声が上がるほどの盛り上がりを見せていた。 優勝したSHONAN SEASIDEphotograph by Hama Show/YUSF 世界レベルの招待クルーバトル!「SUPER BREAK “Special Edition 5on5 Crew Battle”」 photograph by Hama Show/YUSF DAY2のYUSFを飾ったのは、日本唯一のオリジナル国際大会として国内外から厚い支持を集める「SUPER BREAK」特別版・5on5 Crew Battle。 今回はYUSF内の特別企画として行われ、世界レベルのブレイカーたちが選抜された招待4チームである、XII AFTER OURS、JAMILLZ、GOOD FOOT、YOUNG GUNZ ALL STARSが参戦。 photograph by Hama Show/YUSF 序盤から各チームがキレのあるムーブと高密度な構成を繰り出し、初戦とは思えないほど激しいバトルが展開された。技が決まるたびに会場の熱は高まり続けた。 photograph by Hama Show/YUSF 激戦を勝ち抜き、決勝へ駒を進めたのはXII AFTER OURSとGOOD FOOT。それぞれの強みと個性がぶつかり合い、観客の視線は二組の一挙手一投足に釘付けとなった。 そして、特別版SUPER BREAKを制したのはB-Boy Shigekix率いるXII AFTER OURS。安定したムーブと、個々の強みを最大限に引き出したチームワークで頂点に立った。 XII AFTER OURSphotograph by Hama Show/YUSF “Special Edition”の名にふさわしく、最初から最後までハイレベルな攻防が続いたDAY2。観客はまさに、目の離せない1日を体感することとなった。 FINAL直前、3枠を懸けたラストバトル「DOUBLE DUTCH ONE’S SCENE 6」 優勝したSHU-BOYphotograph by Hama Show/YUSF 2日目は、今季の予選ラウンド最終戦となる「DOUBLE DUTCH ONE’S SCENE6」が開催された。この日でFINALへ進出する新たな3名が決まることもあり、会場は序盤から熱気に包まれた。 daichiのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF 決勝に進んだのは、SHU-BOYとdaichi。なんと19歳差の対決。世代の異なる2人が同じステージで戦う姿は、ダブルダッチの持つ幅広い世代層と技術力の多様さを象徴する瞬間となった。トップロックの振りはもちろん、一発の技で観客を驚かせるネタの多いSHU-BOYに対し、daichiは細かい足のステップや音の取り方、アイソレーションの技術で勝負。異なる世代・スタイルのぶつかり合いは、最後まで拮抗した熱戦となった。 そんな接戦を制したのはSHU-BOY。見事決勝を勝ち抜き、初のONE’S優勝、そしてONE’S FINAL への切符を手にした。 SHU-BOYのパフォーマンスphotograph by Hama Show/YUSF この日のONE’Sは YUSF 内で最後に行われた種目でもあり、他競技終了後ということもあって、会場の視線はすべてONE’Sに集中。決勝では熱量がピークに達し、観客の興奮は最高潮となった。 最後に photograph by Yoshio Yoshida/YUSF 今年は過去最大数の来場者数である70,000人と共に世界レベルのアーバンスポーツ競技コンテンツやストリートカルチャーをここ横浜赤レンガ倉庫で楽しんだ2日間となった。SNSでもトップ選手たちのパフォーマンスが多く投稿されるなど横浜から世界にアーバンスポーツが発信されていく様子が見受けられた。来年の本イベント開催を含めて今後の日本のアーバンスポーツのさらなる発展に注目していきたい。 イベント概要 開催名称:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25(略称 YUSF ʼ25)会場:横浜赤レンガ倉庫イベント広場・赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)日時:2025年11月15日(土)・16日(日)11:00~20:00入場料:無料 ※飲食や物販代金は別途必要。一部、有料の体験コンテンツあり。主催:YOKOHAMA URBAN SPORTS FESTIVAL ʼ25 実行委員会(株式会社横浜赤レンガ/ 明治商工株式会社/ 株式会社ローソンエンタテインメント/ 株式会社ゼータ)共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局協力:一般社団法人ARK LEAGUE / 有限会社OVER THUMPZ / 株式会社IAM / 株式会社トリデンテ / 株式会社HANDOFF / 日本フリースタイルフットボール連盟 / 一般社団法人パルクール鬼ごっこ協会 / レッドブル・ジャパン株式会社メディア協力:スカイA / FINEPLAY協賛:三菱商事都市開発株式会社/ 本田技研工業株式会社/ サミー株式会社/ BOATRACE振興会/ THYM株式会社/ 株式会社竹中工務店/ MEMORY株式会社/ 学校法人岩崎学園
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