「渋谷に初雪が降る。」代々木公園で『東京雪祭2021』開催 スノーで献血・骨髄ドナーの普及めざす

2021.11.19
text by 佐藤 稜馬 / photograph by Kazuki Murata

コロナ禍により献血者数・骨髄ドナーの新規登録者数が減少している。日本赤十字社は8月、関東甲信越地域における7月12日~8月8日の計4週間で400mL献血者数の必要人数89,162人に対し、実際の協力者数が82,871人と発表した。また骨髄ドナー登録者数も一時期に比べると持ち直しはしたものの、楽観視できない状況が続いている。

取材日は14日。会場は小春日和だった / Kazuki Murata

11月13日・14日に東京・代々木公園で開催された「東京雪祭 SNOW BANK PAY IT FORWARD 2021」は、骨髄移植についての正しい情報・知識を広め、骨髄ドナー登録や献血の促進を目的としたイベントだ。

会場には人工雪を積もらせた特製ゲレンデが設置され、プロスノーボーダーらによるパフォーマンスコンテスト「JIB STYLE BATTLE」が開催された。

東京雪祭2021 / Kazuki Murata
東京雪祭2021 / Kazuki Murata

新型コロナ感染予防対策(マスク、消毒、検温、フィジカルディスタンスの確保等)実施のもと、岐阜県スノーヴァ羽島を拠点にする高森ひまり(13歳)のほか、X JAM高井富士で活動する玉村隆(25歳)などトップライダーたちが参加。

選手たちはゲレンデ中央に設置されたストレート・ダブルダウンのレール目がけて、エアーや720°といった迫力のあるライディングを繰り出し会場を盛り上げていた。

恒例の献血ちゃんのライディングも / Kazuki Murata

会場では大会のほか、無料でそり遊びが楽しめるプログラムや、ステージでのライブ演奏が行われた。今年も荒井“DAZE”善正本人が「DAZE BAND」として出演し、演奏パフォーマンスを通して骨髄ドナー登録や献血の必要性を来場者に訴えた。

会場では献血を待つ人で長蛇の列が / Kazuki Murata
骨髄バンクのドナー登録ブース / Kazuki Murata

実行委員長 荒井“DAZE”善正コメント

東京雪祭SNOWBANK PAY IT FORWARD2021無事に終了して撤収も終えて帰宅しました。

2021年からスタートして今年で10周年の11回目の開催でした。

そんな記念すべき回を献血402名、骨髄バンクドナー登録数122名という驚異的な数字を残す事が出来ました!

これはもう自分の力では無く協賛企業、ボランティア、施工スタッフ、出演者、ライダー、雪主など関わる全ての方々のチカラだと思っています。

今までは自分で全てを把握して自分で整えて来ましたが今回は日曜日に初めてインカムを外して自由に動くことが出来、今まで見えなかった部分の東京雪祭SNOWBANK PAY IT FORWARDを見る事が出来ました。

それが実現出来たのはボランティアさんや学生さんそれぞれがそれぞれの役割を果たしてくれたからだと思っています。

本当に感謝です。

DAZE BAND / Kazuki Murata

11回開催する事で規模も大きくなり正直、自分の手を離れて物事が動き始め、ライダーやボランティアさんの名前を知らなかったりする事もあります。

それによって叩かれる事も有りますが自分の役割はこのハブを創り上げることだと思っています。

ただ、そう言った役割分担をする事で加速度的に発展して行くと自分は信じるのでは無く疑っていません。

そして今年強烈に感じたのはボランティア、出演アーティスト、ライダー、協賛企業、来場者、雪主など全ての関わる方々がSNOWBANKを大切に想ってくれている「温かいイベント」という声です。

本当に嬉しいです。

DAZE BAND / Kazuki Murata

この活動を続ける事でいつか献血・骨髄バンクドナー登録が当たり前になりすべての患者さんが治療のスタートラインに立てる社会が創れたらと思います。

今回は本当にありがとうございました!

そして13日より全国各地の所定の献血ルームではSNOWBANK献血プロジェクトもスタートしておりますので来場出来なかった方々は是非そちらのご協力もよろしくお願いします!!

(本人のインスタグラム投稿から引用。原文ママ)

 
 
 
 
 
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【献血・骨髄ドナー結果】

献血実施数:402名
骨髄登録数:121名

【大会結果】

(男子)
優勝 玉村 隆
2位  稲村 圭太
3位  小川 凌稀

(女子)
優勝 高森 ひまり
2位  石原 晴菜
3位  藤川 桃華

東京雪祭2021ギャラリー

会場には特製ゲレンデのほか、協賛企業のブースや子どもの遊び場も設けられた / Kazuki Murata

ライブペインティングブース / Kazuki Murata
子供向けのそり体験イベント / Kazuki Murata
ボランティアの皆さん / Kazuki Murata
トランポリンではしゃぐ子供たち / Kazuki Murata
JIB STYLE BATTLE」女子ファイナリスト / Kazuki Murata
JIB STYLE BATTLE」男子ファイナリスト / Kazuki Murata

SNOWBANKについて

実行委員長の荒井DAZE善正は、2007年にプロスノーボーダーとして活躍している最中「慢性活動性EBウィルス感染症」の診断を受け、余命宣告されました。スノーボードで繋がった仲間達の応援や献血者の輸血、骨髄ドナー提供者の協力により、唯一の治療法でもある骨髄移植を受け、今も元気に活躍しております。

その感謝の気持ちを全ての方々に「Pay back」することは難しいので、「Pay it forward」して行く事を決心し、2011年に「東京雪祭SNOWBANK PAY IT FORWARD」の活動をスタートしました。

SNOWBANK は「楽しいから始まる社会貢献」をテーマにアクションをおこし、普段足を運ばないような若者が体験しやすい、献血ルームをつくり、献血・骨髄バンクに触れる環境をつくります。

社会貢献活動に関する知識や経験、人的ネットワークをスポーツやアートの持つ力で繋ぐことが、子どもたちに将来の夢や希望を与え、次世代に向けたより良い社会を創るためのソーシャルイノベーションプロジェクトとして社会のハブになります。

東京雪祭 SNOWBANK PAY IT FORWARD 2021概要

日時2020年11月13日(土)10:00〜17:00、14日(日)10:00〜17:00
会場代々木公園B地区イベント広場
主催SNOWBANK PAY IT FORWARD 2017 実行委員会
(委員長 荒井“DAZE”善正)
後援厚生労働省、渋谷区、公益財団法人日本骨髄バンク、特定非営利活動法人全国骨髄バンク推進連絡協議会、日本赤十字社、一般財団法人渋谷区観光協会
内容人工雪を降雪させてのゲレンデでプロスノーボーダーの演技、スケートボードパフォーマンス、献血、骨髄バンクドナー登録会、雪広場でのそり遊び、ダンスパフォーマンス、バンド演奏、 ライブペインティング、飲食出店

 

執筆者について
FINEPLAY編集部
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