7年ぶりの悲願達成! Double Dutch Delight Japan 2021 REPORT

2021.10.25
text by 山本 大方 / 写真提供: Double Dutch Delight

去る2021年 10月9日(土)、ダブルダッチの学生NO.1決定戦であり、国際大会の審査会である『Double Dutch Delight Japan 2021』が、カルッツかわさきで開催された。

Double Dutch Delight (ダブルダッチデライト) は毎年開催される、ダブルダッチの学生大会。上位チームは12月にアメリカ・ニューヨークで開催される国際大会『NDDL ホリデークラシック』(以下、NDDL)に進出する権利が与えられる。
大学生のOPEN、小学生から中学1年生までのNOVICE、中学2年生から高校生までのADVANCED、社会人混合の一般の4部門に分かれる(※一般部門は国際大会選考非対象だが、DOUBLE DUTCH CONTEST JAPAN 2022の出場招待権が与えられる)。

特にOPEN部門は例年大盛況だ。東西南北の地方予選を勝ち抜いた12チームと、当日決まる“敗者復活チーム”1チームの合計13チームが、このJapan大会に進出。予選を勝ち抜いた猛者達による激戦が繰り広げられた。

 

一般部門

最初に行われた一般部門。各地方から精鋭が集い、中にはダブルダッチの常識を覆す”2人チーム”も登場し大混戦となったが、優勝に輝いたのは「SOLMANIA」(ソルマニア)。

 

SOLMANIA / 写真提供: Double Dutch Delight

関西を拠点に活躍する実力派プレイヤーが集結し、圧巻のパフォーマンスを披露。全身シルバーのセットアップに身を包んだ彼らは、宇宙飛行士なのか、はたまた宇宙人そのものなのか―? 独特の世界観に吸い込まれたら一瞬、確かなスキルで会場を大いに沸かせていた。

 

NOVICE部門

続くNOVICE部門、優勝は ZERO-ONE 所属「NOAH」(ノア)。

NOAH / 写真提供: Double Dutch Delight

今夏のDelight開催前から数々のイベントでタイトルを獲っていた彼女たちだが、その前評判通り強さを見せつけ優勝に輝く。まるで女性だけのチームであるとは感じさせない、力強いムーブやアクロバット。大人顔負けのショーを披露してくれた。

 

ADVANCED部門

ADVANCED部門の優勝はDelight二冠となった、大森D.D.S. 所属「No Logic」(ノーロジック)。

 

No Logic / 写真提供: Double Dutch Delight

今年からADVANCED部門に”進級”したNo Logicだが、変わらず確かなパフォーマンスで1位を奪取し、年齢層が上がっても向かうところに敵なしであることを証明。圧倒的な強さの彼女たち、一体どこまで躍進が続くのだろうか…。アメリカでの吉報にも期待したい。

 

OPEN部門

そして最注目となるOPEN部門は、審査員も総評で採点に苦労したと言わしめる程の大接戦となった。
3位は日本大学 D.S.P. の2年生チーム「雲外蒼天」(うんがいそうてん)。

雲外蒼天 / 写真提供: Double Dutch Delight

スキルフルなだけでなくメンバーのキャラクターを活かした笑いの要素もあり、ショーとしての独創性と完成度の高さを見せつける形となった。 最後のあのシーン、思わず爽快感あふれる喜びがこみ上げたのは筆者だけではないだろう。

 

2位は同じく日本大学 D.S.P. の3年生「Roar」(ロアー)。

 

Roar / 写真提供: Double Dutch Delight

 

昨年の同大会ではNDDL進出まで一歩及ばず、リベンジと意気込んだ今年は地方予選で敗退。”敗者復活”の対象となった彼らは、たった1チームの枠を執念で掴み取り、勢いそのままにNDDL進出を果たす。

 

そして栄えある1位に輝いたのは、立命館大学 Fusion of Gambit の2年生チーム「Alfred」(アルフレッド)。

Alfred / 写真提供: Double Dutch Delight

ひとつひとつの技が洗練され、普遍的な技もまるで別物に見えてしまうような、微に入り細に渡る工夫。そして静と動を感じさせるパフォーマンスのダイナミズム。ショーを通して感じた彼らの力強さや王者の風格は、技や動きに勝利への執念を宿したものであった。

 

関西勢は2014年以来優勝を逃していたが、Alfredの優勝により7年ぶりの悲願達成となった。直後のインタビューで「自分たちのためだけでなく、関西の誇りを懸けてパフォーマンスした」と語ってくれた彼ら。意気揚々とトロフィーを掲げる姿は、多くの同郷のプレイヤーに刺激と感動を与えたに違いない。
なお彼らへの独占インタビューは後日公開。お楽しみに。

優勝に輝いた Alfred / 写真提供: Double Dutch Delight

 

今大会、実はOPEN部門のファイナリスト 全12チームは異なる所属であったというが、これはDelightが始まって15年の歴史の中で初の出来事だったという。また関西チームの優勝は7年ぶり、敗者復活チームがNDDL進出を果たすのは5年ぶり…。その激戦の様子は、数字で振り返っても明らかとなった今大会であった。
しかし一方で、それが10年ぶりでも1年ぶりでも快挙は快挙であること、そして歴史は変わり創られていくことを忘れてはならない。それだけ熱く感動と興奮に満ちたステージだった。全ての選手たちに、心からのリスペクトを。

なお、全パフォーマンスは後日YouTubeチャンネル「DOUBLE DUTCH TV」に掲載される予定ということで、公開を心待ちにしたい。

 

 

大会結果

OPEN部門
1位 Alfred(立命館大学 Fusion of Gumbit)
2位 Roar(日本大学 D.S.P.)
3位 雲外蒼天(日本大学 D.S.P.)

ADVANCED部門
1位 No Logic(大森D.D.S.)

NOVICE部門
1位 Noah(ZERO-ONE)

一般部門
1位 SOLMANIA(中之島ローズパーク)

 

イベント概要

Double Dutch Delight Japan 2021
日時:2021年 10月9日(土)
会場:カルッツかわさき
主催:一般財団法人 日本ジャンプロープ連合(JJRU)
共催:川崎市
主管:日本学生ダブルダッチ連盟(JSDDL)/ 有限会社 OVER THUMPZ

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