2023年7月、アメリカ・コロラド州にて開催されたダブルダッチの世界大会「DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD 2023」。
コロナ禍によって4年ぶりとなった、プレイヤーたちが待ち焦がれた実地での開催。
見事世界一のタイトルを掴み取ったのはガールズチーム「Mrs.DOUBLE DUTCH」(ミセス ダブルダッチ)。
チーム結成は8年前。彼女たちがどのような道のりを辿って“世界一”となったのか。
これまでの歩みと今大会へ懸けた思い、そしてこれからについて訊いた。
ABOUT “Mrs.DOUBLE DUTCH”
10名の女性ダブルダッチプレイヤーで結成されたチーム。各メンバーがプレイヤーのみならず、メディア・モデル活動や、大会でのゲスト・審査員など、多方面で活躍している女性ダブルダッチチームのパイオニア。
今回の世界大会にはこのうち7名が出場。
※以下、記事中ではチーム愛称「ミセス」と表記。
“女性プレイヤーの希望になりたい”
ミセスが結成されたのは2016年。
当時のダブルダッチシーンについてと結成に至った思いについて、リーダーのMISAはこう壊述する。
MISA
「多くのプレイヤーは大学のサークルでダブルダッチに出会うので、卒業というのが一つの分岐点なんですよね。プレイヤーとして続けるか否かという。ですが、当時は女性でプレイヤーとして続けている人が少なかったんです」
「どうにかして女の子たちがプレイヤーとして活躍し続けることができないか。そんな声に触れるたびに考えるようになり、女の子のチームを作ってみることにしました」
そこでMISAを中心に、現メンバー MAYU・MOEMI・HARUNA・SUMIREを含めた7名でMrs.DOUBLE DUTCHが結成された。
MISA
「チームを作ったことに対する責任感はありましたが、私の中ではあくまで実験的な試みでもあったんです。
前例のないチャレンジだったからその先どうなるかも予想できなかったし、当時はプロ以外で同じチームを長く続けている人も多くなかったので。
でも女性のダブルダッチプレイヤーの希望でありたい、可能性を切り拓きたいという思いはありました。そこで『Mrs.DOUBLE DUTCH』と名付けたんです」
確固たる思いを持って走り出したミセス。
結成直後に、彼女たちは国内最大級の大会「DOUBLE DUTCH CONTEST 2016」の国内予選に出場することを決める。
しかし、その結果は17位。本戦出場となる“10位以内”には届かなかった。
MAYU
「“女子だけ”の難しさを感じた部分もありました。今思えば妥当な結果だと思いますが、今にいたるミセスの活動の源流だったというか、そこで私たちに火がついたというか」
HARUNA
「当時、私とSUMIREは大学4年生の卒業間近で忙しい時期だったこともあり、MISAさんがほとんど全ての曲や衣装を準備してくれていたんです」
MISA
「でもミセスを“長く続けていこう”とだけは決めていて、そのためには1人が作った作品でチームを続けていくのは無理だと思ったんです。
チームメイトと関係性を築いて『ここは自分のアイデアなんだ』『この瞬間自分は輝いているんだ』ってことを自覚しながらやらないと長く続けられない」
その後、メンバーそれぞれの活動を経て、2017年の「Double Dutch Delight」では一般部門で優勝を果たすほか、「DOUBLE DUTCH CONTEST」の上海大会に2年連続で出場し、2019年には優勝。
このほか、個々がミュージックビデオの出演やゲストショーケース、アパレル活動や審査員など、多岐にわたって活躍。
“ガールズチーム”としての存在感を確立させていく。
2019年、オリジナルメンバーの一部がプレイヤーとしての活動を終えたこともあり、ミセスとしての活動を継続するべく、AYUKA・KYOKA・REINA・NATSUMI・HARUKAが加入し現体制となる。
国内予選に向けて――「ミセス式」のパフォーマンスメソッド
それからしばらく経ち、2023年。
最大級の大会である「DOUBLE DUTCH CONTEST」に再び出場することを決意する。
世界一のためにまず国内予選を制する必要がある。同部門への参加は約120チーム。その中で、まず上位5チームに残らなければならない。
MISA
「今年は久しぶりとなる実地での開催。しかもフルメンバーで大会に出るチャンスは今回を逃すとしばらくないかもしれないと思い、出ることを提案しました。ただ各々の都合もあるし無理はさせたくないから、イエスかノーで答えて、と」
そうして集まったのが今回のメンバーである7名だ。
MISA
「ただ各々仕事や家庭もあって、社会人チームは予定を合わせるのにも一苦労です。だから最初に集まりやすいメンバーでネタ(動きや技)を作って、そこから音を合わせていきました。
MAYUが音のストックを色々持っているので、MAYUが提案して、それを曲編集をやってくれるRisA(※)に伝えて進んでいきました」
(※)RisA
ミセスのパフォーマンス音源を作成していた人物。これまでのミセスメンバーが出場していた別チームの音源も作成するなど、数多くを手がける名曲編者。
同じチームを継続し続けていくメリットも多いが、その反面、期待値がインフレし高いハードルにもなりうる。そんな彼女たちのパフォーマンス作りは、どのように進められていったのか。
MISA
「『みんなが見たいミセス』『メンバーがやりたいミセス』というのはそれぞれ違うと思ったんです。
だから今回、私が『こうしたい』とは極力言わないようにしていました」
SUMIRE
「逆にMISAさんが委ねてくれたからこそ、話し合いは積極的にありました。新メンバーが入ってできることが増えたのもあって、『こういうネタもできる』『これよりこっちの方が良さそう』という感じで」
MAYU
「“ミセスをどんなカラーにするか”ということを踏まえ、1つ1つ細かいことでもみんなで話し合ったからこそ、みんながやりたいものにまとまっていったんです」
KYOKA
「『これは違うんじゃない?』と言うときも、それを言うからにはしっかり代案がありますし、試す価値があるから試す。逆に『ここは⚫️⚫️が跳んだ方が良さそうだね』ということも話しました」
HARUNA
「各々が自分の出来ることをしっかり自覚しているんだけど、その上でミセスって“他薦”が多いんです。チームメイトのこともよく理解していて、その人の技やスタイルに合いそうなことを判断できる。
だから『自分たちがやりたいミセス』と『みんなが見たいミセス』を両立させることができたと思うんですよね。自分たちでワイワイ盛り上がっているように見えるかも知れませんが、客観視もしています。
パフォーマンスの多くは最後にスピード(駆け足飛び)やアクロバットなど、ダイナミックな大技で締めくくるケースが多いのですが、そのやり方だと他には勝てないなと思ったんです。
勝つための他にない部分、そこがいわゆる『ミセスらしさ』ということなのかなと。
ミセスならではの要素、ミセスならではのパフォーマンス構成に同意してくれることで、それが自信に繋がっていきました」
それぞれが意見を出し合い、自分の理想と他者像を重ね合わせながら進めるのが“ミセス式”のパフォーマンス作りだ。
どうしてもその手法だとなかなか意見がまとまらなかったり、メンバー同士で衝突することも考えられるが、彼女たちにそういったことはなかったようだ。
MAYU
「意見がまとまらない状態で置いておくことはほぼありません。『そこいいね』『そこ微妙だね』を繰り返します。だから喧嘩もないです。当然時間はかかってしまいますけどね。
あと良いものが出来たら自分たちでも盛り上がってしまいますし、自分やお互いをめっちゃ褒めます(笑)」
MISA
「険悪な空気になることもありません。もちろん議論が白熱したり、出来ないことによって落ち込んだりはしますが、それはどのチームにもあるレベルのことで、取り立てて激しいようなものではありません。
メンバーを見ていると、みんな作品を作ることに対する意識が高いんです」
KYOKA
「ミセスは最年長と最年少のメンバーで9つも離れていて、見てきたダブルダッチや影響を受けてきたものなども全然違います。だからこそ色々な意見が出るし、それらを互いにリスペクトできるんです」
MISA
「色々と意見が飛び交うので、“お蔵入り”になった技や音はたくさんあります。ボツのものだけでショーケースが1本できるくらいには(笑)。
当然自分たちが頭を絞って作ったものなので、それらを捨てることに未練が無いと言えば嘘になります。けれど客観視していくなかで、勇気を持ってボツにすることも必要。
『これはKYOKAっぽくないよね』とか『これはミセスらしさじゃないと思う』とか。皆さんが見たいと感じてくれたミセスになっているのだとしたら、そこが理由だと思いますね」
MAYU
「例えば手の開き方1つとっても、指の開き方の間隔から角度まで細かい一つ一つを擦り合わせていきます」
筆者がミセスのパフォーマンスに“女性らしさ”を感じるのは、まさにこうした部分が所以だろう。女性のきめ細やかな感性と丁寧さが、今回の勝利を手繰り寄せていることを感じる。
そうして迎えた、国内予選の当日。
KYOKA
「結果、パフォーマンスはミスが1つ。今回の大会は審査基準的に、ノーミスとミス1つで6点差がついてしまう仕組みなんです。この1つのミスが順位を大きく左右しかねないと思っていたので、終わった直後に『確実に世界大会へ上がれる』という自信はありませんでした。
本来だったら、ノーミスでパフォーマンスを終えて衣装で会場を練り歩いて、『ミセスすげえ』ってチヤホヤされて、これから出番の学生たちに「頑張ってね」なんて声をかけて… とかってこと細かくイメージして臨むんですが(笑)」
そうして迎えた結果発表――。5位、4位とチーム名が呼ばれていくが、ミセスの名前はまだ呼ばれていない。
HARUNA
「会場を沸かせていた他のチーム、ノーミスを出していたチームも色々と見ていて、もうダメかも…と。最初はチームメイトの手を握りながら結果を聞いていたのですが、みんなすーっとその手を離してしまって」
一瞬の静寂を経て、MCが次の結果を読み上げる。
「3位は……… Mrs.DOUBLE DUTCHーー!!」
KYOKA
「結果が出たとき、何より『ミセス』をまだ続けられることが嬉しかったんです。またミセスで練習できる。またこの人らと会える。またこの人らと一緒に帰れる。『コロラド(世界大会の開催地)に行ったらさ』ってことをたくさん話してたから、それもできるなって」
拓かれた世界への道
そうして手にした世界への切符。舞台をアメリカ・コロラド州へと移し、次なる戦いが始まる。
世界大会ではパフォーマンスに加え「フリースタイルバトル」という種目がある。DJが掛ける音楽に合わせムーブを披露し、チーム同士が1vs1で優劣を競うというものだ。
MISA
「国内予選が3月、世界大会が7月なんですが、まず国内予選のパフォーマンスをリメイクするかどうかという話になりました」
REINA
「予選と本戦ではパフォーマンスを少し作り替えるチームが多く、当然私たちもまず作り替えるかどうか、というところから話がスタートしました。ですが結果としてはそのまま持っていきました」
MAYU
「私たちは1つ1つの技や音に対してかなりの時間を費やし議論をしています。ボツになったものは私たちの中の“予選”を通過しなかったからそうなった。また同時に、あのパフォーマンスが国内予選を通過したのにも理由がある。だから変えずにいこうと」
HARUKA
「RisAに音源の編集を頼むときも、パフォーマンスの内容を変えると歌詞を途中でぶった斬ることになって、気持ちが乗っかっていかないんですよね。歌詞で振り付けを決めている部分もありましたから。
でも『こうできる?』と訊いたらすぐ対応してくれて、しかも逆に提案までしてくれて、丁寧で。こうした支えなくしてミセスは無いなと感じますね」
HARUNA
「そうなんです。本当にいろんな人に支えられているんです。世界大会の渡航にはかなりの資金が必要になるので、イベントを開いたりクラウドファンディングなどをやったんです。でもそういったツールを設けたことで、皆さんから応援の声がたくさん届くようになったんです」
SUMIRE
「練習終わりに、皆さんからクラファンに寄せていただいたメッセージを全員で読んだのですが、もうみんなボロ泣きで(笑)」
HARUNA
「ダブルダッチの仲間に限らず、それぞれ自分たちの人生で出会ってきたたくさんの人が支えてくれていることを実感して『世界大会がミセスとしての最終地点ではいけない』とも思いました。
この感謝を体現するため、大会の後まで活動し続けなければならない。だからこそ、世界大会では優勝しなければならないと」
周りの応援を力に決意を新たにしたという彼女たち。いよいよ渡米し、大会直前を迎える。
MAYU
「問題はフリースタイルバトルです。
私たちは他のチームのやり方を真似していては勝てない。決勝まで進むと5ムーブ披露することになるのですが、どのタイミングでどのムーブをぶつけるかによって勝敗が大きく左右される」
HARUKA
「実はコロラドに渡ってから、大会前日の練習で結構議論したんです。初めてくらいですかね?あれだけ熱くなったのは。
バトルムーブをどう組み替えるか、どう構成するべきかということは国内の練習で決めていたんです。でもやっぱり不安になってしまって…。
普通だと大会前日は身体を休ませたり、練習しても控えめに進めることが多いんですが、前日とは思えないくらい練習もかなりやったんです。議論もたくさんして」
応援は間違いなく彼女たちの力になっていた。しかし一方で「勝たなければならない」という思いが、じりじりと焦りを引き起こしていく。
国内予選の比にならないほどのプレッシャーだったと振り返る彼女たちだったが、議論の末になんとか方針もまとまり、練習を終えて会場に足を踏み入れたときのことだった−−。
MISA
「世界大会は何日にもわたって開催されていて、私たちの大会の前日にも競技の種目の大会があったんです。
それで、他国の選手の表彰を見ていたときです。ぼんやりと、私たちもあの表彰台の一番上で表彰されて、君が代が流れて… なんてことを考えていたら、思わず涙が溢れてしまったんです。
これまでの日々が実を結んだイメージが、勝手に湧いてくるようにして出てきて。
でも一番驚いたのは… ふと横を見たらメンバー全員が同じように泣いていたんです(笑)」
HARUNA
「私たちもMISAさんと同じように、優勝した自分たちのイメージを関係のない選手の表彰に重ねて号泣してしまっていたんです」
HARUKA
「この一件を私たちは『ブルートゥース』と呼んでいます(笑)。
でもかなりの衝撃だったと共に、大きな自信にもなりました。それぞれが目指していた先にあるものって、ここまで同じものだったんだなだと」
迎えた本番当日。メンバーのKYOKAが一時期アメリカを拠点にダブルダッチ活動を行っていたことなどもあり、ミセスに対する会場の注目度は最高潮に。
そうして彼女たちは遂に、夢にまで見た世界大会のステージに立つ。
KYOKA
「ステージに出てきただけで本当に盛り上がってくれていたんです。出てきて大盛り上がりした時『あっ、イメージ通りだ』なんて思ったりして(笑)。
でも照明が付いて音源が掛かると、余計なことは一切考えないようになって、パフォーマンスに没頭していたというか… いわゆるこれが『ゾーン』ってやつなんですかね。
疲れすらも感じなくて、結果的にノーミスで終えることができたのですが、終わってはける時までそれにすら気付かなかったんです」
MAYU
「変な例えかも知れませんが、“ショーの中に閉じ込められた”ような感じでした。終わってからしばらくして誰かが『ノーミスじゃない?』って言って初めて気付いたくらいです」
その結果、パフォーマンスでは見事1位に。
しかし彼女たちの戦いはこれで終わらない。世界一を決める最後の種目であり、“鬼門”であるフリースタイルバトルが始まる。
MISA
「どのチームと当たっても一筋縄ではいかないでしょうから、とにかくひるまないようにしようと話していました。でもいざ戦っているときは、それよりも『楽しい』という気持ちが勝っていました。
パフォーマンスで勝ち上がったとき、その結果以上に『まだミセスとしてできる!』という方が嬉しくて。
だから決勝まで進んでムーブがどんどん終わっていくと、不思議なことに寂しさも感じました。
私たちが必死になって考え続けたものが徐々に世に放たれていって、何とも言えない気持ちになって…
『この瞬間をしっかり覚えていたい』『目に焼き付けていたい』と強く感じたんです」
KYOKA
「私も勝ちたい思いは強かったのですが、それ以上に楽しくて、なんなら勝ちにいこうとし過ぎると勝てないでしょうから、楽しんで『ミセスらしく』やりたいと思っていました。
私たちが私たちらしく、ミセスがミセスらしくあることを、会場中の人たち、中継を見てくれていた人たち、そして応援してくれた全ての人たちに見ていてほしくて」
最後のムーブを終え、いよいよ結果発表。審査員が両チームの手を握り、勝利したチームの選手の腕を挙げることになっている。
カウントダウンが始まる。
一瞬の静寂。空気が張り詰める。ほどなくして、審査員が片腕を高らかに掲げる。
その腕は… MISAを掴んでいた。
女性のみのチームとして世界を征するのは、10年の歴史の中で初のことだった。
KYOKA
「もちろん嬉しかった。喜びました。ここまでの道のりで心細くなったことはあっても、前日に同じ涙を流してからは、世界一になることを信じて疑わなかった。神様がこっちを向いてくれたように感じました。
大会が終わって会場を後にしようとしたとき、虹が掛かっていたんです。『あ、天気まで私たちの味方してくれてるじゃん』なんて話しながら(笑)」
MISA
「体調を崩してしまうことも多いメンバーが、異国の地でも最終的に誰も体調を崩すことなく、万全の状態で迎えられたんです。
たくさんイメージを重ねてここまでやってきましたが、現実は“ブルートゥース”を上回る光景が待っていました」
「ここでは幸せであること」
偉業を成し遂げはや1ヶ月。最後に、世界一になった彼女たちの“これから”について訊いた。
MISA
「結成当初、8年もチームを続けていることなど想像してもいませんでしたし、こんな幸せな未来も考えられていませんでした。だから正直この先も明確な目標などがあるわけではありません。
けれど1つ、ずっと変わらないビジョンがあります。
それは『ここでは幸せであること』。
私たちはパートナーや家族、友人や職場の方々のご理解など、置かれている環境のおかげでダブルダッチに向き合うことができています。それをすっ飛ばして考えることは違うなと感じていて。
その上で続けることは難しいんです。ぼーっとただ続けることは簡単かも知れないけれど。
私はミセスのメンバーが幸せであり続けてほしい。今回大会に出ていないメンバーも、ダブルダッチから離れてしまったメンバーも。そしてそういう場である『Mrs.DOUBLE DUTCH』がこれからも続いてほしい。
そしてチーム結成当時、出たくても出られなかった子たちに道を作りたい、少しでも希望になれたらという思いがあったけど、こうした私たちの努力が、後ろに道を作れていたら嬉しいと思っています。
先のことは分からないけど、いつかまた新たなメンバーが加わったりして、私たちが『初代』なんて言われちゃったりして(笑)」
MAYU
「そうだね。いつか『もうミセス10代目? 挨拶きてないんだけど』とかって言っていたりしてね(笑)」
初のガールズチームでの世界一を成し遂げた彼女たち。
しかしそのタイトル以上に、8年という長い歳月を重ねてきた中で、彼女たちが創ってきたものの大きさは測り知れない。
そのバイタリティと原動力の源にあったのは、仲間への愛情とダブルダッチへの思い。そして、弾むような彼女たちの楽しげな会話だった。
“突飛な妄想”から夢を描き叶え続けてきたミセス。
次に何を目指し、どこへ向かっていくのだろうか。
ダブルダッチに夢を見る全ての女子たちの思いを乗せて、旅は続いていく。
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FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
アクションスポーツ・ストリートカルチャーの映像コンテンツやニュースを通して、ストリート・アクションスポーツの魅力を沢山の人へ伝えていきます。
●今日 ○イベント開催日
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[PR] othersアクションスポーツシーンの発展と共に進化を遂げるクリエイターたちが受賞「CREATIVE X AWARD 2024 supported by SanDisk」2024.04.25アクションスポーツ業界の第一線で活躍するフォトグラファー及び映像クリエイターが参加した「CREATIVE X AWARD 2024 supported by SanDisk」。2022年に開催された前回に引き続き、第2回目となった本アワードには、以前より短い募集期間であったにもかかわらず映像部門と写真部門の2部門にて多くの応募が集まった。 そして今回はアクションスポーツ界をクリエイティブ面でも牽引するRed Bullの協力の下、Red Bull Japan本社にて授賞式を開催。なお本イベントでは、厳正な審査を勝ち抜き映像部門と写真部門で受賞された5名のクリエイターが表彰され、その後は審査員を含めクリエイター同士の交流の場も開かれるなど、アクションスポーツ業界のクリエイティブシーンのさらなる進化の1ページが刻まれた1日となった。 アクションスポーツシーンの発展を裏方で支えるクリエイターにフォーカスを当てたアワード 本アワードを開催するにあたって自らの想いを語る審査委員長であるフュールメディア株式会社代表取締役の梶野氏 本アワードはアクションスポーツの発展を陰で支えているクリエイターたちへフォーカスを当て、彼らのさらなる活躍の場を創出するサポートがしたいという思いから、長年この業界で様々な映像制作に携わってきたフュールメディア株式会社、クリエイターから絶大の信頼を得ておりアクションスポーツシーンの発展に貢献しているストレージブランド「SanDisk」を有するウエスタンデジタル合同会社、そして日本国内のアクションスポーツ業界を多方面からサポートし続けクリエイティブにおいても第一線を行くRed Bull Japan株式会社、加えて当メディア「FINEPLAY」を運営する株式会社ZETAの4社の思いが合わさって第2回目の本アワード開催が実現した。 和やかな雰囲気で開催された授賞式 当日は国内アクションスポーツ界の名物MCであるワダポリスによる進行の下、Red Bullを片手に非常に和やかな雰囲気の中で開催された。本イベントには受賞者5名のほかに作品へ参加したプレイヤーや彼らの友人も参列し、自分たちの受賞結果を楽しみにする一方、緊張した面持ちで結果発表を待ち、その受賞者の様子から今回の作品に込められた思いや努力を感じることができた。 授賞式後は少し緊張した雰囲気をほぐしリラックスして次のセクションに移るため、ドリンクを交えた歓談の場が設けられ、受賞者同士はもちろんのこと、審査員も会話に混ざりながら受賞作品へのフィードバックをする様子も見られる中で、笑い声なども止まず会場の雰囲気は完全に賑やかなものに変わっていた。そしてイベント最後のプログラムであるトークセッションでは、実際に全ての応募作品を見ながら、どういう観点で審査員が審査をしたのか、また作品の中で気になった点を受賞者へ直接質問したりとクリエイターたちにとって今後の作品づくりにおいて参考になる知見が得られる有意義な時間が流れた。 本アワードの様子はこちら なお本アワード受賞作品は以下の通りだ。 受賞作品紹介 映像部門 最優秀賞:山﨑 大輔 https://youtu.be/OzaevJRT1Dg 写真部門 最優秀賞:村田 一樹 映像部門 優秀賞:上原 一成 https://youtu.be/owxEmWqa2Mo 写真部門 優秀賞:松井 悠也 SanDisk 特別賞:いずも しゅうじ そして授賞式後には受賞者5名へインタビューを行い、これらの受賞作品に対する思いや使用機材のこだわり、また今後の活動目標などについて語ってもらった。 受賞者インタビュー 受賞者の5名左から上原、山﨑、いずも、村田、松井の順 クリエイターたちが考える本アワードのテーマ「Keep the Style」とは 本アワードを受賞した率直な感想と受賞作品に込められた思いについて聞かせてください。 SanDisk 特別賞:いずも しゅうじ いずも:以下 I) サーフィンは「天気・波・風」が第一条件となる中で、その3つが揃っている日を狙ってスケジュールを組み撮影するのですが、これらの要素が上手くかけ合わさって撮れたのが今回の一枚です。また今回の写真は朝日をバックに撮っていますが、直で太陽を撮ると白飛びしてしまうので少し太陽からズラした位置で波をしっかり撮れる画角を、サーファーと話し合い決めてから撮りました。 今回の作品は最近のものではなく過去に撮った作品なのですが、今でも色褪せることなく今回のアワードで高く評価していただけたことを本当に嬉しく思っています。 映像部門 最優秀賞:山﨑 大輔 山﨑:以下 Y) 今回「Keep the Style」というテーマでしたが、スタイルは言葉にするのが難しい中で、僕は他人と自分の違いから生まれる部分がスタイルだと捉えています。普段の仕事では一緒に活動しているライダーがストリートをメインとしていることもあり、撮影もアーバン(都市)を拠点にしたストリート系が多いです。ただ今回の作品は自分のルーツであるダート(土)をベースにしたマウンテンバイクを題材にしたことでストリート系とは対照的な作品に仕上げ、少しでも自分なりのスタイルで爪痕を残したいという思いがありました。 作品制作の中で出演してもらったライダーと意識したのは、フィールドが山の中であることから自分たちが走るラインをスコップで叩いて整備している様子なども含めて、ダートスポーツの色を見せられるカットを随所に交えてスタイルを表現したことです。 あとは数々のアーバンスポーツがオリンピック種目に選ばれて注目が集まる中、マウンテンバイクはまだまだ一般の人たちに認知されていないのが現状なので、今回そんなスポーツを題材にしてライダーと一生懸命作った作品を最優秀賞という形で選んでいただけたことは、このスポーツを愛する人間として今後もっと盛り上げていくためにも、日の目が当たるところへ露出できるありがたい出来事になったのでとても嬉しいです。 写真部門 最優秀賞:村田 一樹 村田:以下 M) 今回のアワードで最優秀賞を取ることができたことはとても嬉しいですし光栄に思っています。今回の作品に被写体として関わってくれたKAZANEとKENGOは昔からずっと撮ってきた二人だったので、その二人とこういった結果を残すことができて本当に嬉しいです。ストリートカルチャーは自分のルーツでもあるのでそれを全面に出してカッコよく撮ることを意識しました。そのためこの写真は構図やライティングも含めてとにかくカッコよさを見せることに追求した作品なので、それが評価されたのも嬉しいです。ただこの結果におごらずにこれからも自分のやるべきことをやってもっと技術を高めていきたいです。 写真部門 優秀賞:松井 悠也 松井:以下 MY) 今回の作品の撮影場所に選んだ東京の三軒茶屋は自分の住み慣れた街なのですが、その中に昭和の頃から残っていて、いつ取り壊しになってもおかしくないこの古き良き街並みを作品として残したいと思っていました。そんな時によく行く飲み屋さんの窓から見た風景がすごく綺麗だったので、この場所で作品撮りしたいなと思ったのが去年で構想から完成まで約1年ほど掛かった特に思いの籠もった一枚になっています。 あとこの作品を見るとライティング的にストロボ焚いていないように見えると思いますが、実際はストロボを使っています。被写体にはいつも一緒にこの場所で飲んでいるBMXライダーの山本悠くんにお願いしたのですが、彼の後ろの路地にアシスタントが隠れて絶妙なタイミングでライトを光らせながら撮影しました。また他にこだわった部分は編集中にもいろんな箇所をレタッチしたことで、自分たちがいつも通っている飲み屋街の持つ自然な雰囲気をいかに表現できるかに注力して作りました。 そして個人的にはいつも飲んでいる場所でいつものメンツとこの作品を作れたことが価値の高いものになっていますし、実際に本アワードで評価していただき受賞できたことも嬉しく思っています。ただ前回のアワードで優秀賞だった中で今回も優秀賞という結果は自分的には完全に負けたなっていう心境でもあります(笑) 映像部門 優秀賞:上原 一成 上原:以下 U) 正直に言うと最優秀賞を取れなかったことはとても悔しいです。なぜなら前回のアワードで受賞した作品よりも今回は作り込みましたし、本アワードのためだけではなく自分のルーツであるフリースタイルフットボールのカルチャーを持ってきて、自分の集大成となるくらいカッコよくて満足のいく作品ができたからです。でも今回の最優秀賞の作品を見させていただき、審査員からのフィードバックをもらったことで自分に何が足りないのかを再確認できましたし、すごくしびれる言葉をいただけたので、また次回開催される時には他の作品に揺らぐことなく自分のスタイルを貫いてよりさらに良い作品を出せるように頑張りたいです。 また今回の作品のコンセプトとしては「Keep the Style」ということで、僕としては自分のスタイルを曲げないことだと解釈しました。そのテーマの中であえて歪んで曲がったような世界を表現するため、時間が逆行して行く様子や不自然なくらいに大きい月などギミックを織り交ぜることで、そのような曲がった状況の中でその影響を受けずにスタイルを貫いていく姿を見せることに注力しました。この作品を通して自分の思うような表現はできたのでプレイヤーたちと同様に、僕自身もフィルマーとして自分のスタイルをキープしながら今後も満足いく作品を作っていきたいです。 プレイヤーと一心同体になり作品を作り上げる中で意識していること 撮影する上で必要となるのがプレイヤーとの連携だと思います。彼らとのコミュニケーションで意識していることはありますか? Y) 今回はマウンテンバイクの中でもダウンヒルやフリーライドという危険度が高い競技を撮影しました。ライダーもワンライン・ワンチャンスに命がけでトライしていて、もしライン上に岩が転がってきたり木が動いたりして接触でもすれば、日常生活までにも支障をきたすほどの大怪我になりかねないスピード感やジャンプを組み込んでライディングしているので、撮影する側がいかに彼らのストレスを少なくしてあげられるかを常に意識しています。 例えば、撮影の構図をライダーなしで先に何度も撮影することで、どういう形でライディングが撮られるのかを彼らに説明して納得してもらった状態でライディングに挑んでもらえるように心がけています。なぜならいくら自分がクリエイターとして優れていてこだわっていようが、命をかけてライディングするライダーには敵わないからです。 プレイヤーとのコミュニケーションが大切と語る村田さん M) 僕は撮影時のコミュニケーションはとても大事にしていて、今回であればフリースタイルフットボールやバスケットボールは自分がやったことのないスポーツなので、プレイヤーとして撮って欲しいポイントは詳しく知らないんです。でもその一方で撮影に関しては僕の方が知っているので、お互いに自分のタイミングやベストなポイントについてコミュニケーションを取って探り合いながら撮影しています。 また撮影中の間を空けないことも意識しています。なぜなら撮影中は自分しかどんな画が撮れているのか分からないので、プレイヤーに都度見せながら行うことで彼らが自分たちの撮られ方を意識してもらった上で撮影を進めています。 MY) 前回のアワードの際のインタビューでも話したかもしれませんが、僕はプレイヤーではないので彼らがどこを撮って欲しいのかを重要視しています。それは素人が見てカッコいいというポイントではなく、プレイヤーたちがカッコいいと思うポイントなのでタイミングも含めてヒアリングしながら撮影していて、そこに加えて今回のような作品撮りにおいてはそのプレイヤーが風景に馴染んでいるかどうかが大事だと思っています。これは一般的には見えない部分ではあると思いますが、このスポーツのカルチャーやプレイヤーの背景を把握した上で、その人に合った場所で撮らないと違和感のある作品に出来上がってしまうので、どの業界の人から見ても違和感がなく、みんなが納得のいく作品を作ることを常に心がけています。 彼らが創作活動を担う撮影機材へのこだわり 現在はどんな機材を使っていますか?またその機材を選んだ決め手を聞かせてください。 I ) 絶対に壊れない、絶対に止まらない、絶対にバグらないという点を基準に機材を決めています。今回の作品は「Canon 1DX Mark3」というミラーレス一眼のフラグシップのモデルを使って撮影しているのですが、どんな状況下でもしっかり性能を発揮してくれるので信頼しています。そのため逆に他のカメラで撮影するのは怖いです。シャッタースピード等の性能が重要という方もいますが、海というフィールドでは砂、風、塩が相手になる環境なのでそういった要素からデータや機能を守れるしっかりとした耐久性が大事になっています。 山﨑さんが信頼している「Canon C70」 Y) 今回の作品は山という自然の中で撮影するスポーツで、様々な不確定要素がある中で命がけでトライしているところを撮らせていただいたのですが、その決定的瞬間を撮影で再現できなかったりすることもあります。なので自然をフィールドに撮影する際は機材への信頼性が大事だなと思っています。 僕は「Canon C70」というカメラを使っているのですが、これはビデオ専用機なので熱暴走しても絶対に止まらないですし、内臓NDの画質調整も信頼しています。撮影においてはライダーたちがいけるとなった時に時間を取らずどれだけスムーズに彼らの時間に合わせて行えるかが大事なので、それを実現できる絶対に止まらないという確実性と綺麗な画質をバランス良く兼ね備えているのがこのカメラだと思っています。 M) 「Canon 1DX」の初期モデルを使っていますが、特にこだわりはないです。今までCanonのカメラしか使ったことがなく、他のカメラの良さを知らないので機会があれば違うカメラも使ってみたいなと思っていますが、現時点ではこのカメラで満足した撮影ができています。ただ僕は普段撮影時に連写せずワンショットだけで撮っているので、そういう意味ではこのカメラの特性は活かし切れていないかもしれませんが、長年使っていて慣れてますし使いやすい機材なので親しみも込めてこのカメラを今も使っています。 松井さんが使用している「Sony α74」 MY) 僕はたまたまご縁があって今は「Sony α74」という機材を使用しています。Sonyのカメラの良いところはRAWの情報量がとても多いので、他のカメラに比べても圧倒的にハイライトを戻すことができることだと思っています。 またレンズに関しても魚眼レンズで撮影するのが今回の作品撮りとしてはセオリーだと思いますが、あえて40mmという画角を使用しました。逆にこのレンズより望遠のものを使うと自分が載せたい他の情報も写らなくなってしまうので、なるべく情報量が写るようにやや広角のこのレンズを選びました。そしてパソコンもレタッチなどでかなり酷使しているので性能や仕様に関してはかなりこだわっています。 U) 僕は映画表現のようなシネマティックな画が好きなので、前回のアワードの作品から引き続き「Blackmagic Cinema Camera」を使っています。また今回はさらに映像のギミックとして、某映画からインスピレーションを受けたオマージュも加えてより映画に近い表現をしたいと思っていました。本来こういったアクションスポーツの撮影ではもっと軽いカメラでジンバルなどを使って安定した映像を撮ることが好まれますし、軽いカメラで性能も画質も良く、取り回しやすい機材もたくさんあるのですが、それでも僕はこのカメラで撮った映像の仕上がりが好きなので徹底して使用していますし、実際に今回の作品でも自分の求めていた映画のような表現を見事に演出してくれたのでカメラ選びは正解だったなと思います。 クリエイターたちが全幅の信頼を置くのがサンディスクの製品 普段使用しているストレージを教えてください。 I ) 以前、他社大手のストレージを使っていたのですが、過去に一回データが飛んでしまったことがあったので、それからは周りのクリエイターからも評判の高いサンディスクの製品を十数年ずっと使っています。実際の製品としてはこのカメラでは「CFexpress typeBカード」を使っていて、カメラごとに使用するタイプは違うのですが、常にサンディスクの製品を使っています。 周りのクリエイターたちが皆使っているため見分けがつくように自分のニックネームをSDカードに貼る山﨑さん Y) 僕のこのカメラはV90というSDカードの規格に適合しているので、今回副賞で頂いた「SanDisk Extreme PRO SDXC UHS-II card V90 256GB」も使用しています。僕も元々他社のSDカードを使っていまして、データが飛んだことはなかったのですが、撮影した映像が途中で止まることがありました。 映像での再現性が非常に大事なスポーツを撮っているため、この事象が起きてしまうことはあってはならないので、それ以降は「エクストリームな使い方をする人向け」というPRをされていたサンディスクの製品を使っていて、SDカードはもちろんのことSSDも使っていますが今まで不具合も起きたこともなく、安心して自分の撮影データを任せられるメーカーさんです。 サンディスクは間違いないと語る村田さん M) 「サンディスクは間違いない!」というのが一番思っていることで、使用していてとても安心感があります。製品としてはCFカードとSSDの2TBを使用していて、まずデータの読み込みが速いところとバックアップを取った時の不具合の少なさから、サンディスクの製品へ信頼があるのでこのメーカー以外のストレージを使ったことはないですし、これからもずっとサンディング製品を使い続けたいと思っています。 MY) やはりサンディスクという名が通っていて信頼できるブランドであることは使用する大きな理由ですが、最近のSDカードは特に転送スピードも速いですし、防水や耐衝撃もあるという部分もすごく信頼できるので愛用しています。 またハードディスクであればヘッドがダメになったり、ディスクが傷ついてしまう物理的な故障があると、それだけでデータを読み込めなくなってしまうのですが、SSDは内部に可動部品がないため故障する要因も少ないです。その中でもサンディスクのSSDはクオリティも高く、普段からSDカードでお世話になっていて信頼しているメーカーなので使用しています。 SSDを装着してすぐメディアのバックアップを取れるようにしている上原さん U) 以前、制作会社にいた時からサンディスクの製品を使っていたこともあり、その流れでフリーになってからも必然的に「これでしょ!」という感じで使い続けています。前回のアワードの副賞でいただいた製品も、現在仕事でガンガン使っていますがずっと快適に使えていますし、長年使用しているので愛着もあり自分の手に馴染むのはサンディスクの製品だなという域に達してしまったので今も使い続けています。 特に「サンディスク エクストリーム ポータブルSSD」は今回の作品制作でも重宝していて、プレイヤーと撮った渾身の撮影データを間違っても失いたくなかったので、すぐメディアのバックアップを取る形で活用しました。 クリエイターたちが思い描くアクションスポーツシーンの姿とは 今後アクションスポーツ業界において、自分たちの創作活動を通して目指していることを聞かせてください。 自分の作品づくりはもちろんのこと後進もサポートしたいと語るいずもさん I ) 最近は色々な大会やイベントでオフィシャルフォトグラファーとして関わらせていただくことが多いので、なかなか作品づくりに没頭できるような時間はあまりないですが、やはりこのような賞をいただいたことで改めて作品作りのおもしろさを再確認させていただきました。もちろん大会でアスリートたちが最高のパフォーマンスを見せる姿を写真に収めることも楽しいのですが、時間をかけて作り込んで作品を生み出すことも今後は徐々に再開していきたいと思っています。 今はサーフィンだけではなくスケートボードでも若い子たちと知り合うことが多くなってきて、彼らと一緒に何か作れたら良いなと思っているので実現できるように活動していきたいと思います。あとは大会やイベントで出会う若いカメラマンたちの道筋を作って彼らに仕事が回るような環境作りをしていきたいと思っています。 M) 僕はスケートボードがルーツにあるのですが、直近ではハイブランドの広告やファッション雑誌の表紙を撮れるようになることが目標で、その中でもストリートの躍動感をファッションと融合させることをテーマにしながら活動しています。今後もそのテーマをブラさず初心を大事にしながら撮り続けていくつもりです。 競技面だけではなくカルチャーに焦点を当てて作品をつくりたいと語る松井さん MY) 僕はこれらのスポーツの持つカルチャーに焦点を当てた作品活動を今後も続けていきたいと思います。やはり少しのミスが大怪我に繋がるような命がけのパフォーマンスが必要とされるスポーツだと思うので、プレイヤーのカッコよさをいかに作品として残していけるかを常に大事にしていきたいです。それはそのプレイヤーが有名かどうかに関わらず、その時の彼らのカッコいいところを残してあげることで、10年後20年後に振り返ってくれた時にどこか懐かしさを感じてもらえれば嬉しいからです。 そういった思いが根本にある中で最近感じているのは、そもそもこのカルチャーを盛り上げていかないといけないというところで、例えばBMXだと複数の種目がある中で一部がオリンピック種目になったりと最近注目されるようになってきているので、この勢いを自分の写真の力を使ってもっと加速させていきたいと思っています。 クリエイター活動を通してどんなアクションスポーツシーンになっていってほしいですか? Y) 僕は今回の作品で撮ったダートをフィールドにしているマウンテンバイクの撮影よりも、同じマウンテンバイクで街中をフィールドにライディングするストリートの撮影が仕事としては多いんです。でもそういった現場に関わっていて、海外よりも日本はストリートスポーツに対して一般の方の理解も少ないのが現状で、まだまだこういったスポーツを称賛するような文化は根付いていないと感じています。今後はお互いが歩み合いながらアクションスポーツやストリートカルチャーへの理解が得られるような社会になっていくと、クリエイターやプレイヤーに限らずシーンに携わる全ての人たちにとって良い環境になるなと強く感じています。 M) 僕は湘南出身でスケートボードやサーフィンのカルチャーが根付いた地域で生まれ育って、ずっとスケートボードをしてきた中で写真に出会い今の活動をしているので、今スケートボードがオリンピック種目になっているのが少し不思議な気持ちです。なぜなら今でもストリートでこういったスポーツをしていることに反対する人は一定数いる中で、そのストリートカルチャーから生まれたスポーツがこのようなオリンピック競技になっているのでなかなか珍しい状況だと思います。僕は今後日本社会が海外のようにストリートカルチャーを認めてくれる未来になることも考えながら創作活動を続けていきたいです。 アクションスポーツシーンと一緒にクリエイティブシーンも成長していったら嬉しいと語る上原さん U) 映像制作を始めたばかりの頃に影響を受けたものの一つにスケートボードビデオがあるのですが、まだ画質が粗い時代からプレイヤーと二人三脚で映像作品を作るというカルチャーができていたのがスケートボードのシーンでした。それからずっと自分のルーツであるフリースタイルフットボールやその他のカルチャーにも同様に映像制作のカルチャーが浸透して欲しいなと思いながら活動しています。 特に最近のSNS時代にも映像制作のカルチャーはハマると思いますし、そういった色んな媒体からの発信がどんどん増えていき、大手広告等を撮っていてアクションスポーツが好きなプロカメラマンの方がこのシーンに入ってきたがるような世界になれば良いなと思っています。 最終的にはこういった作品制作においてたくさん賛否が起こって欲しいです。なぜなら今はカッコいい映像を作るとただ褒められて終わるだけの方が多いですが、いろんな作品が増えていくことでプレイヤーやクリエイターの垣根を越えて良くも悪くも批判的なコメントも増えていくと思います。ただストリートカルチャーもそういう時期に大きく発展してきたので、そういうことがこの映像制作のシーンにも起こることで同様に発展していくと思うので、アクションスポーツやストリートカルチャーと一緒にクリエイターを取り巻くクリエティブシーンも成長していって欲しいと願っています。 受賞式に関する記事はこちら SanDisk「この瞬間を残したい」 「サンディスク エクストリーム ポータブルSSD」 500GB/1TB/2TB/4TB 読み出し最大1050MB/秒、書き込み最大1000MB/秒 最大3メートルの落下に耐える耐衝撃性能 IP65の防塵・防滴性能 256ビットAESハードウェア暗号化パスワード保護機能付き データ復旧ソフト「レスキュープロデラックス」1年間利用特典 USB Type-C™対応:iPhone15などUSB Type-C対応のスマホ内データの保存可能 5年間の限定保証付き
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othersCREATIVE X AWARD 2024 supported by SanDisk 授賞式がRed Bull Japanにて開催!2024.04.23アクションスポーツ、ストリートカルチャーというフィールドで活躍するクリエイターを発掘するべくスタートしたCREATIVE X AWARD。今回は第2回目である「CREATIVE X AWARD 2024 supported by SanDisk」が開催され、前回に引き続き、アワードを通してさまざまな表現の作品が応募された。今回はRed Bull Japan本社にて授賞式が初開催され、会場では受賞作品発表、審査員トークセッション、歓談の時間が設けられ、参加者たちによる多くの交流が見られた。 授賞式の様子 受賞式では審査員から受賞者たちに直接ボードが手渡され、その受賞結果に受賞者や被写体となったプレイヤー、その友人たちの緊張がほぐれた様子が見受けられた。その後、歓談の時間が設けられ、授賞式の雰囲気とは一変、和やかなコミュニケーションの場となった。 そんな雰囲気の中、最後のプログラムとして審査員トークセッションが行われ、審査員から応募作品に対して分け隔てなく、愛も感じられる様なさまざまな意見が飛び交った。審査員のみならず受賞者との意見交換も行われ、それぞれの応募者の作品にかける想いやこだわりが語られた。 各受賞者へのインタビューはこちらから 受賞者、受賞作品 映像部門 最優秀賞「山崎 大輔」 https://www.youtube.com/watch?v=OzaevJRT1Dg&feature=youtu.be 映像部門 最優秀賞「山崎 大輔」競技:MTBダウンヒル被写体:Tetsuma Haguchi 映像部門 優秀賞「上原 一成」 https://www.youtube.com/watch?v=owxEmWqa2Mo 映像部門 優秀賞「上原 一成」競技:フリースタイルバスケットボール被写体:yu-ta 写真部門 特別賞(SanDisk賞)「いずも しゅうじ」 写真部門 特別賞(SanDisk賞)「いずも しゅうじ」競技:サーフィン被写体:安井 拓海 写真部門 最優秀賞「村田 一樹」 写真部門 最優秀賞「村田 一樹」競技:フリースタイルフットボール、フリースタイルバスケットボール被写体:Kazane. Kengo from MONSTERBALLAZ 写真部門 優秀賞「松井 悠也」 写真部門 優秀賞「松井 悠也」競技:BMX被写体:山本 悠 審査委員 <審査委員長>梶野仁司:フュールメディア株式会社代表取締役映像プロデューサー、アクションスポーツジャーナリスト。これまで多くのアクションスポーツ系ブランドや、企業の映像作品を数多くディレクション。また、X-GAMESやRed Bull X-Fightersなど世界のビッグコンテストにも積極的に取材し、国内外のアクションスポーツメディアも手掛けてきた。2012年フュールメディア株式会社を設立し、アクションスポーツを題材とした幅広いコンテンツの企画 、プロデュースを行う。 <審査員>黒田賢:DirectorCG会社を経て、2006年 P.I.C.S.入社。現在P.I.C.S. management所属。 映像ディレクション に加え、Art Direction、Motion Graphics、3DCG制作等のキャリアを積む。 CM・MusicVideo・OOH等の企画 / 演出の他、ミュージシャンとのコラボレーション映像や、ストリートカルチャー / アクションスポーツをテーマにしたオリジナルワークスを展開する等、幅広く活動中。 <審査員>柏崎佑介:Cinematographer / Photographer桐島ローランド氏に師事後、2011年に独立。 TVCM、WEBCM、広告写真など広告を中心にショートムービー、ミュージックビデオなどムービー、グラフィック問わず幅広いジャンルで活躍中。アクションスポーツを被写体とした作品も数多く残す。 <審査員>ZiNEZ:Freestyle Basketballer日本とカナダのハーフ。2004年バスケットボール選手を目指したカナダでフリースタイルバスケットボールを始め、日本一決定戦において、史上最年少優勝記録と、初の連覇を成し遂げる。その後も現在に至るまで幾つもの大会を優勝し、海外でのショーや、国内においてもラジオDJ、タレント・モデルなどインターナショナルに活躍する。SNSではクオリティの高い映像作品などを発信している。 <審査員>ジェイソン・ハレコ:PhotographerFMXをはじめ、BMX、スノーボード、ブレイクダンス等、幅広いジャンルのアクションスポーツを撮影。これまでに様々な企業の広告やwebで実績を残す。2022年、アクションスポーツフォトグラフの権威、「RED BULL ILLUME」に作品が掲載された。 審査員コメント 授賞式に参加した審査員4名(左から梶野仁司、黒田賢、柏崎佑介、ZiNEZ) 黒田賢氏:「普段はライダーなどのコンテストはありますが、作品の創り手のとしてアワードというのはほぼなかったですね。作品を創るというのはもの凄く労力がいりますし、オリジナル作品を創るのは実はすごく大変なことなんです。創るということは正義だと思うので皆さんもこれから頑張って創っていって下さい。」 ZiNEZ氏:「写真と映像は誰でも取り組めるようになっていると思っていて、自分もそういった形でパフォーマンスを沢山の人に見てもらって自分の仕事にしていったということで、写真と映像というものが無ければ今の自分の職業は無かったと思っています。今これだけ写真や映像が普及したからこそ、流行りのものが多いと思うんですよね。僕たちがやっているストリートカルチャーというのは何にも支援されないところから始まり、これは新しいかっこよさであって、流行るということの種であると思います。そんな中でこのアワードが開催されるということは未来に繋がることだと思います。アワードを通して、次回もどんどん自分の癖をぶつけていって欲しいと思います。」 柏崎佑介氏:「みんなが映像を取れるようになってきているじゃないですか。全体のレベルが上がっているので、そんな中で今の流れといったものは関係なく、ぶっ壊して欲しいんですよ。あまり他のことは考えずに、自分がやりたいことをしっかり押し付けてくるぐらいの作品が見てみたいです。」 梶野仁司氏:「こういう時代だからこそ、映像作品というのは創りやすくなりました。そんな中でどんどんチャレンジして欲しいです。今回keep the styleというテーマがあり、僕たちが好きなスタイルという言葉をなぜ全面的に出してきているかというと、スタイルの中に見えてくるものってもっとあると思うんですよね。最近の映像作品をSNSも含めて色々見ていると、もう少し昔の方がスタイルが強調されていたかなと思っていて、そういうところで自分というものを表現してもらいたいです。良い作品は何年後までも残ると思うのでそういった形でみんなにチャレンジして欲しいしです。今回CREATIVE X AWARDを第2回目という形でやらせて頂きましたけど、こういう作品としてのシーンをもっと盛り上げていきたいと思っています。今までは競技のシーンを盛り上げることに注力してきたんですけども、これからは今回参加されたようなクリエイターの皆さんも巻き込んで、もっとそういった人たちにフォーカスが当たるようにし、結果的に全体のシーンがスポットライトを浴びるようにしていきたいなと思います。」 今回受賞した5名(左から上原 一成、山崎 大輔、いずも しゅうじ、村田 一樹、松井 悠也) 今回のCREATIVE X AWARDでは授賞式が初開催されたことで、審査員やクリエイターたちによる有意義な意見交換が行われ、アクションスポーツ、ストリートカルチャーに携わる人々による、さまざまなコミュニケーションがなされた。今後のクリエイターたちの活躍やシーンの発展にも注目していきたい。 各受賞者へのインタビューと撮影秘話はこちら
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snow「無理だと思えても挑戦することでさらに成長できる」前人未踏の挑戦を続ける岩渕麗楽のスノーボードへ懸ける思い2024.04.08近年、冬季オリンピックをはじめ「X Games」や「FISワールドカップシリーズ」などの世界大会で、女子日本代表選手たちがメダル獲得等の大活躍を見せていることで、一際注目が集まっている「スノーボード・ビックエア競技」と「スノーボード・スロープスタイル競技」。そんな世界最高レベルの選手が群雄割拠する日本のスノーボード界から、世界最高峰の舞台で前人未踏の挑戦を続けながら、日本人女子初の超高難度トリック習得をはじめ、2年後の2026年ミラノ・コルティナオリンピックでメダル獲得を目指すプロスノーボーダーがいる。 それが、2018年平昌オリンピック及び2022年北京オリンピックの2大会へ日本代表として出場し、昨年は「X Games Aspen」にて自身初となる金メダルを獲得した岩渕麗楽(いわぶち・れいら) 選手だ。数々の国際大会でのメダル獲得という輝かしい実績から、日本が世界に誇るトップスノーボーダーの一人である彼女は、平昌オリンピックと北京オリンピックでは2大会共にビックエア競技にて4位となり、惜しくもあと一歩メダルを逃したその悔しさから2026年のミラノ・コルティナオリンピックでのメダル獲得を目指し日々自身のスキルを極め続けている。 今回は、そんなさらなる高みへ挑戦し続けている岩渕選手にインタビュー。本インタビュー後の3月には自身が見事優勝を成し遂げた「ワールドカップスロープスタイル最終戦」を控えていた中で貴重な時間をいただき、彼女の世界最高峰で結果を残し続けられる強さの秘訣から世界女子初トリックの習得にかける思い、そして激しい競技生活から離れたオフの過ごし方も含め、岩渕選手が見据えている今後の目標やスノーボーダーとして表現したいことなど様々な角度から話を聞いた。 ※岩渕麗楽(いわぶち・れいら) 以下: L X Games Aspen 2024で獲得した2つのメダルに隠された努力の軌跡 先日のX Games Aspen 2024ではメダル獲得おめでとうございます。ビックエアで銀メダル、スロープスタイルでは銅メダルという結果でしたが率直な感想を聞かせてください。 L:去年の「X Games Aspen 2023」ではビックエアで金メダルを取っていたこともあり、今シーズンへのプレッシャーは感じていましたが、それ以上にX Gamesではスロープスタイルでメダルを取ったことがなかったので、今年はビックエアだけではなくスロープスタイルでメダルを取ることに対して、特に集中して臨んだ大会でした。なので今回しっかりその目標を達成することができて嬉しく思っています。 この大会に向けて準備してきたことや意識してきたことはありますか? L:私のスロープスタイルでの1番の課題は、他の選手と比べた時にジブセクションで難易度の高いトリックができないという部分だったので、今回のX Games Aspenの前にはワールドカップの大会を一つスキップして3週間くらい中国に行きプライベートで練習してきました。それくらい自分の強化が大事だと思ったので、大会出場よりも練習に重点を置き集中して取り組みました。 ちなみにジブセクション含め、今回のX Games Aspen 2024のコースレイアウトはどのようなものでしたか? L:今大会に限らないのですが、毎年X Gamesのコースではジブセクションのサイズも他の国際大会より大きく、アイテム数も一般的には平均6個程度であるのに比べて7~8個と多いです。もちろん2~3個アイテムが多いと、その分アイテムの間隔が短くなるのでできる技が限られてきます。そういうタイトなコースで自分のトライできる技が限られた中で戦い抜くことが難しかったです。 今大会を戦い抜いた中でご自身で感じられたことがあれば聞かせてください。 L:正直、今回メダルは取れないと思っていました。なぜなら本番の時にコース内は風が強くて、私自身と周りの選手との体格差の問題もあるのですが、どうしても体の大きい海外選手に比べて飛距離が出しにくく、予定していた高難度トリックをジャンプセクションでメイクできなかったんです。一方でジブセクションでは上手くいったのですが、ジャンプセクションでの自分のパフォーマンスに、周りの選手と大きな差を感じていたので、あまり自分のランに自信がありませんでした。でもジャッジにジブセクションでのトリックを高く評価してもらえたことで今回メダルが取れた感じなので自分でもびっくりしています。 強さの秘訣は、他選手にはないトリックの完成度と精度の高さ 普段は基本的にどこで練習をされていますか? L:実は世界の大会を転戦していく中で日本で滑る機会はどんどん減っています。毎年10月からワールドカップシリーズがスタートするのですが、始まってしまうと大会を周ることがメインになるので、なかなか一つの場所で常に練習することは難しいです。ただ国内にいる時によく行くのは私のコーチがプロデュースしているコースがある「GALA湯沢」で、海外ではオーストリアにある「Absolut Park」をベースにしています。 あと最近は日本国内の雪不足が結構深刻になっていて、国内で大きなジャンプを作っているところでも13mくらいである一方で、海外では20mサイズのキッカーを作っているので世界で戦うには日本国内だけで練習するのは難しくなっていることも背景にあります。またシーズン中は大会のある国に前乗りして、1週間くらい調整してから大会に出るという形がワンセットになっていて、それがシーズン中は次々続いていくのでベースにしているオーストリアでトレーニングできるのも今では年に1~2回くらいです。 ちなみにオフシーズンはどういう風に練習されているのでしょうか? L:国内はどこのスキー場も4月第2週くらいで営業が終わるので、それ以降の5月からは本格的にオフシーズンに入っていきます。オフシーズンは「埼玉QUEST」に週5~6回くらい通いながら、それ以外は東京の亀戸にある「KOBATORE STUDIO」というサッカーの長友選手などを教えている体幹を専門にしているトレーナーのジムでお世話になっています。そういった形で、私を含めほとんどの日本人選手は5月から8月の間は国内でオフシーズンを過ごした後、9月頃から季節が逆の南半球のニュージーランドなどに行ってシーズン入りすることが多いです。 ライディングの練習中には映像を撮って自分の技を振り返ることもあるかと思います。どんな機材を使うことが多いですか? L:スマートフォン等で撮影もできるとは思うのですが、GoProはアクションスポーツに特化したカメラで手ぶれ補正の性能が高く、私たちの速いスピードでジャンプを飛んでいる様子も綺麗に映してくれるので自分の技をチェックするときにこのGoProはとても役立っていて重宝しています。今使わせてもらっているGoPro12は、高性能なのでもちろん普通のレンズで撮るのも綺麗なんですが、GoPro専用の重ねられるカメラレンズがあって、そのレンズを使うと周りの景色をクリアにできたり、色味を変えて映像の雰囲気を変えられたりもするので、自分の技の見栄えがカメラの性能のおかげで良くなる点もGoProならではの特徴的な部分で気に入っています。 ちなみに自身のことを日々研究されている中で、岩渕選手の強みはどんなところだと思いますか? L:完成度と精度の高さにこだわって日々練習しているので、他の選手よりはトリックの形は綺麗だと思っています。もちろんエアーを大きくしたり、見栄えするために大きく動くことも意識しますが、どうしても自分より身体が大きい選手と比べると、いくら大きく動いても迫力負けをしてしまうことはあるので、そういう相手と差をつけるのが難しいところは自分のできる精一杯を頑張って、あとは他の選手には無いくらい自分のライディングの精度を上げることに重点を置いて日々練習しています。 また競技活動を支えてくれるコーチや家族は岩渕選手にとってどんな存在ですか? L:今は一人暮らしを始めたり、コーチとも専属契約を交わしたこともあって、家族との時間はだいぶ減ってしまっていますが、そんな中でも一番私を応援してくれているのは家族だと思いますし、そこへの感謝は忘れずに活動しています。また今のコーチも自分の時間を使って教えてくれていて、私自身メンタルが弱いときもあるのですが、そういう性格的な部分も知った上で技術的なコーチングと合わせて教えてくれるので、とても信頼して競技生活を送ることができています。 ビックエア競技をはじめ、大会時にはメンタルが重要な場面も多いかと思いますが、どのように対処していますか? L:一番は公開練習のうちに自分が不安に思っているところをしっかり確認して、「自分は大丈夫だ」っていう自信を本番前にちゃんと持っておくことです。また本番の時はもちろん失敗することは考えないようにして、自分が飛んでから着地するまでのイメージをずっと頭の中で反復しながら意識するようにしています。 激しい競技生活と対照的にオフで意識するのはリラックスした時間の使い方 スノーボードの他に好きなことや趣味はありますか? L:他のスポーツをする時間が無いのもあって、ほとんどインドアな趣味で完結することが多いです。遠征中は本を読むことや映画を観ることが好きで、特に本はミステリー系の推理小説が好きですし、映画であれば感動系をよく観ます。あと日本にいる時はパズルをやったり、写真を撮りに行ったりもします。やっぱり普段は競技に集中してかなり激しいことをやっているので、それ以外は落ち着いてリラックスしたいと思い、読書とか映画鑑賞でゆっくりした時間を取るようにしています。あとはリラックスするために、朝早くに海へ行って朝焼けを見たりとか、私のいとこもドライブが好きなので時間が合うときは一緒に夜景を見に行ったりと、景色の良いところに行って息抜きをしたりすることも多いです。 最近特にハマっている趣味はありますか? L:最近久しぶりに月9のドラマを見始めたのですが、時間がある時はそのドラマを追っかけています。今観ているのは「君が心をくれたから。」という永野芽郁さんと山田裕貴さんが主演をしている感動系のドラマなのですが、毎週月曜日を楽しみにしながら見ています。 オフではスノーボーダー以外の友達ともよく遊びますか? L:ちょうど明日(インタビュー翌日の2月19日)から地元の友だちが東京に遊びに来るので、3ヶ月前くらいからスケジュールを擦り合わせて今回会う予定を作りました。大体年に2、3回くらいは地元の友達とも会ったりしています。 世界女子初の超高難度トリックを引っ提げ挑むのは世界最高峰の頂 オリンピック2大会連続4位というあと一歩メダルに届かなかった経験から、2年後に控えるミラノ・コルティナオリンピックへ向けての意気込みを聞かせてください。 L:2大会連続4位という結果であと一歩メダルに届かなかった中で、そのメダルがあるかないかの差は私自身すごくその壁の大きさを感じてきました。2大会共、そのとき自分ができるMAXの技を出してギリギリダメだったということが共通点ですが、前もってしっかり準備するということは今までももちろん気をつけていました。でもいくら準備しても足りないということをこの2大会を経験して学んだので、自分に余裕ができるくらいきつい練習を今はするしかないと思って、最近はかなりメンタル的にも追い込んだ練習をしています。 ちなみに自身を追い込む練習を始めてから感覚的な変化はありましたか? L:大会中で技をかける時に前ほど気負わないでできるようになったと思います。やっぱり練習中から難しい技をどんどんやって恐怖心やそのトリック自体に自分を慣れさせることで、大会時の緊張を加味した上でも自分に余裕を持たせられるようになるので、こういった練習はこれからも続ける必要があると思いますし、実際この練習の成果が見られたのがこの前の「X Games Aspen 2024」だったのかなと思っています。 日本は世界トップレベルのライダーが多いですが、彼らは岩渕選手にどんな刺激を与えてくれていますか? L:近しい人たちがみんな世界レベルだと、常に自分に満足することなく、良い意味で焦りもありながらモチベーションを維持できると感じています。彼らがすごいことをすると私にも火が付くことがありますし、とはいえ足を引っ張り合うような関係ではないので、お互いが自分のことに集中しながら切磋琢磨できる良いライバルになっているんじゃないかなと思っています。 トリプルアンダーフリップなどの超高難度トリックへ挑戦し続けることへの思いを聞かせてください。 L:北京オリンピックまでにトリプルアンダーフリップがメイクできなかったことで、「自分はこれ以上上手くなれないんじゃないか?」という限界を感じていたのが北京オリンピックの少し前の時期でした。でも実際に北京オリンピックでトリプルアンダーフリップにトライしたことで「まだ自分はもう少し上手くなれる」って思えたんです。それから自分が無理だと思うような挑戦にも取り組み続けることが、今自分が成長するために必要なことなのかなと感じています。なので今では挑戦することに対して積極的に向き合うようになったと思います。年々、女子のレベルも高くなっていて、男子がやるような技もどんどん必要になってきています。ありがたいことにそういう技は周りの男子選手が先立ってやってくれているので、それを見よう見まねではないですが一緒に挑戦し続けながら、彼らを追っていけるように女子の中では常に新しいことや難しいことを第一線かつトップレベルでやっていけたら良いなと思っています。 そんな新しい技や難しい技に挑戦する時の恐怖心を乗り越えるために意識していることはありますか? L:一番意識していることは思い切りよくやることです。新しい技を雪山で挑戦する前に夏場は「埼玉QUEST」やオフトレ施設で自分に自信が持てるくらい体に技を染み込ませるようにしているので、雪山で挑戦する時は変に怖がって動きが小さくなってしまわないように、覚悟を決めて思いっきりやるっていうことだけは絶対に決めてトライしています。 スノーボードはいつも自分を成長させてくれる。岩渕麗楽がプロスノーボーダーとして表現したい姿とは スノーボードの好きなところや魅力はなんですか? L:私がスノーボードを好きになった最初のきっかけは、ジャンプした時の空中に浮いてる感覚からでした。その感覚が好きなのは今でも変わっていないですが、それ以上に自然をすごく感じられるというか、海外の大きい山にも行くようになってからそこで見る自然の大きさに圧倒される機会が多く、そういう風に自然を感じられる環境の中でできるスノーボードはとても気持ちが良いですし、魅力の一つでもあるのかなと思っています。 プロスノーボーダーとして表現したいことや次世代に伝えたいことはありますか? L:もちろん楽しみながらスノーボードすることはみんなに大前提として持っていて欲しいです。あと私自身は、北京オリンピックの時にトリプルアンダーフリップにトライして転んでしまい納得できる結果を残すことができませんでした。その時、自分では結果に繋げられなかったことがダメだと思い込んでいたのですが、私が挑戦する姿を見て影響を受けたと言ってくださった方もたくさんいたことを知れたので、今後も応援してくれるみなさんが、何かに挑戦することや勇気を持てるきっかけになるような滑りを、この現役生活の中でやっていきたいと思っています。更にその先で自分がどうなっていきたいかということに関しては、やっぱり私自身今までいろんな先輩のライダーが楽しそうに滑っているのが羨ましくて、その姿に憧れてこのスノーボードをずっと続けてきたところがあるので、とにかく自分が楽しんで滑っている姿をこれからもみなさんに見せることができたら良いなと思っています。 そんな岩渕選手が現在目指している目標はなんでしょうか? L:この競技生活の大きなゴールはやっぱりオリンピックでメダルを取ることなので、それを第一目標において日々頑張っています! 将来の夢を含めて最終的にどんな自分になりたいですか? L:スノーボードを通して一番感じているのは諦めないでやり続けることの大切さで、それは小さい頃からずっと続けてきたこのスノーボードで学んできたことなので、この先競技を引退することになって違うことを始めるかもしれないですが、その中でも挫けずに諦めず挑戦し続けたいと思う姿勢はスノーボードを通して得たことなので今後も大事にしていきたいと思っています。 最後に岩渕選手にとってスノーボードとはなんでしょうか? L:自分を成長させてくれるきっかけです。スノーボードを通して海外へ行くようにもなりましたし、挑戦することや語学勉強のきっかけにもなりました。さらに世界中ではいろんな人がスノーボードをやっているので、その人数の分だけいろんなチャンスがあります。そんな環境の中で、このスノーボードを通じたコミュニケーションから私自身いろんなきっかけや繋がりを見つけることができているので、これはスノーボードだからこそ可能になっていることだなと強く思います。そういう意味でも、スノーボードはどんなことに対しても常に自分を成長させてくれるきっかけになっています。 岩渕麗楽プロフィール 2001年12月14日生まれ。岩手県出身のプロスノーボーダー。両親の影響で4歳の時にスノーボードを始めると、小学校1年生の頃から本格的に大会に出場するようになる。13歳でプロテストに合格し、2017年12月にはビッグエアでワールドカップ初勝利。その後もビックエア競技では、2019-2020シーズンで FISワールドカップシリーズ ビッグエア競技にて年間ランキング1位に。そして昨年にはX Games Aspen 2023にて自身初の金メダルを獲得。またビッグエア競技では2018年平昌オリンピックと2022年北京オリンピックで4位という結果を残している。一方、スロープスタイル競技では2021年ワールドカップスロープスタイル最終戦での優勝を皮切りに、2022年北京オリンピックでは日本人勢最高位の5位になると、先日のX Games Aspen 2024では銅メダルを獲得。更に2024年シーズン最後のワールドカップスロープスタイル最終戦でも優勝を飾り、ビックエア競技はもちろんのことスロープスタイル競技でもその強さを世界に示している。現在は2026年のミラノ・コルティナオリンピックでのメダル獲得を目指し、日々大会転戦とトレーニングに励んでいる。
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danceStripes & Mennoが優勝!23年越しに開催した伝説のブレイキン・バトルイベント「Red Bull Lords of the Floor」2024.04.07カルチャーとしてのブレイキンにスポットライトを当てた世界大会 4月6日(日本時間:7日)にアメリカ・シアトルにて、ブレイキンの原点とも言えるレッドブルの伝説的なイベントRed Bull Lords of the Floorが開催された。Red Bull Lords of the Floorは、2000年代のブレイキンシーンを象徴する歴史的な大会であり、現在の30歳〜40歳以上の世代にとっては最も影響されたイベントの一つ。VHSでの映像を目にしていた日本人B-Boyも多く存在し、この大会を通じてスタイルや技が拡散されていった歴史もある。現在の若手世代は、Lords of the Floorという名前は知らなかった人が多いものの、過去にこの大会に出場していたB-Boy達が築き上げて来た、各国のシーンで育てられた世代だ。今も尚、昔のB-Boyのスタイルを取り入れるダンサーは多く、五輪予選で注目を浴びるダンススポーツで活躍する選手にも大きな影響を与えている。パリ五輪で新種目になることをきっかけに、この数年スポーツとしての文脈でブレイキンが取り上げられていることも多いが、本来のブレイキンはHIPHOPカルチャーが由来であり、ストリートダンスの要素が強い。およそ4ヶ月後に迫ったパリ五輪を前に、レッドブルがカルチャーとしてのブレイキンにもう一度スポットライトを当てながら、10代〜40代までという幅広い世代のB-Boy・B-Girlたちとブレイキンカルチャーを世界に発信する。今大会は2on2のトーナメント形式で行われ、招待枠で事前に12組のデュオが決まっており、残りの4枠は前日予選を勝ち上がったデュオが出場権を手にしている。日本からは、日本ブレイキンシーンの先駆者であるTaisuke、日本人B-Girlのアイコンとして活躍するAmi、パリ五輪の日本代表のShigekixなどが本戦に出場し、世界を相手に戦った。 Carlo Cruz / Red Bull Content Pool 初戦からレジェンド同士が激突する、Lords of the Floorならではの夢の対戦カードが実現 トーナメント表の左の山には、レジェンド勢が多くクレジットしており、通常のバトルでは見られないような夢のカードが1回戦から実現した。シルエットやB-BoyくさいスタイルにこだわるSKILL METHODZ(Flea Rock&Luigi)と、個性的なB-Boyの代表格であるHAVIKORO(Marlon&Palmer)のバトルでは、両極端なスタイルでこれまでシーンを引っ張って来た2組が激突。また、韓国のブレイキンシーンを代表する2名、Hong10&Physicxのデュオと、アーティスティックなスタイルを武器にするStripes & Mennoのバトルも注目カードの一つ。Hong10とMennoは共にRed Bull BC One(世界最高峰の1on1バトル)を生涯で3回制覇しており、ヤングレジェンド二人のマッチアップにもオーディエンスが大いに盛り上がった。会場は20年前の大会を見事に再現。観客席からダンサーが踊る真ん中のステージを見下ろすことができ、フロアは当時使っていたものを使用。その雰囲気の中で踊るレジェンドたちのムーブはもちろん、当時はキッズだったヤングレジェンド世代や、現在のトッププレイヤーである若手世代がこのステージで踊り、様々な世代がクロスすることで、今回のLords of the Floorならではの空気感が生み出された。 Little Shao / Red Bull Content Pool 日本のShigekix & Issinは世界のTOP4に進出 過去の大会を経験しているレジェンドたちの多くはクオーターファイナルで敗れ、TOP4入りを逃した。セミファイナルへ駒を進めたのは、パワームーブを主体に組み立てる南米を代表するB-BoyのLil G & Alvin。日本B-Boyのトップ1.2(ワンツー)コンビのShigekix & Issin。オリジナリティあふれるムーブを武器にするStripes & Menno。 セミファイナル勢で唯一、過去の大会を経験しているK-Mel & Prada-G。この4組が勝ち上がった。日本のShigekix & Issinは、Lil G & Alvinにジャッジ1票差で敗れ、惜しくもTOP4敗退。K-Mel & Prada-GもTOP4で姿を消すことになった。2000年代のブレイキンシーンを牽引し、過去のLords of the Floorでもアイコン的な存在だったK-Melが舞台を後にする際には、観客からスタンディングオベーションが起こった。 Little Shao / Red Bull Content Pool Stripes & Mennoの優勝は、現代版Lords of the Floorの象徴に Little Shao / Red Bull Content Pool 歴史的な大会の優勝をかけて戦うのは、セミファイナルまでに数多くのレジェンドたちを、独自のスタイルを貫きながら倒してきたStripes & Menno。1回戦から得意のパワームーブで会場をロックし、この日一番勢いのあるLil G & Alvinの二組。Lil G & Alvinは1人あたり3ムーブ制となる決勝戦でも(準決勝までは2ムーブ制)、最後までパワームーブを出し切り会場を沸かせたが、スキルとオリジナリティ、そして芸術性を兼ね備えるStripes & Mennoが勝利し、ブレイキンシーンに歴史を刻んだ。Stripesはアメリカの36歳、Mennoはオランダの34歳であり、今回も出場したレジェンドたちから直接的に影響を受けてきた世代でもある。一方で、二人は現在のブレイキンシーンにおいても最も独創的なスタイルの持ち主でもあり、その独自性や芸術性に影響される若手世代も多い。Stripes & Mennoは、上の世代から学んだことを土台に、現代的な要素を自ら取り入れ、現在のシーンを引っ張る存在とも言える。カルチャー要素が強く、それぞれのスタイルや個性に注目が集まりやすいLords of the Floorというバトルで、今回Stripes & Mennoが優勝したことにより、二人のスタイルがこれからの時代の象徴的なスタイルの一つになるだろう。そして23年ぶりに開催し、かなりの盛り上がりを見せたLords of the Floorが今後も開催されることを期待したい。 The moment of「Red Bull Lords of the Floor」 Little Shao / Red Bull Content Pool Little Shao / Red Bull Content Pool Carlo Cruz / Red Bull Content Pool Carlo Cruz / Red Bull Content Pool Carlo Cruz / Red Bull Content Pool Little Shao / Red Bull Content Pool Little Shao / Red Bull Content Pool
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danceブレイキンカルチャーの歴史的な大会「Red Bull Lords of the Floor」が明日アメリカ・シアトルで開催2024.04.06パリ五輪直前のこのタイミングで、カルチャーとしてのブレイキンにもう一度スポットライトを当てる 4月6日(日本時間:7日)にアメリカ・シアトルにて、ブレイキンの原点とも言えるレッドブルの伝説的なイベントRed Bull Lords of the Floorが開催される。パリ五輪の新種目として注目を集めるブレイキンだが、五輪でのブレイキンはスポーツ要素が強いことから、ダンススポーツと表現されることが多い。一方で、本来のブレイキンはHIPHOPカルチャーが由来しており、ストリートダンスの要素が強く、ブレイキンシーンではカルチャーの側面を支持する人たちも多く存在する。※ライブ配信ページは下部に記載 今回、レッドブルが23年越しに開催するRed Bull Lords of the Floorは、2000年代のブレイキンカルチャーを代表するイベントであり、これまでのブレイキンシーンを築いてきたレジェンドたちも多く参加してきた。そしてパリ五輪直前のこのタイミングで、再度このRed Bull Lords of the Floorが開催されることで、カルチャーとしてのブレイキンにもう一度スポットライトが当たり、五輪種目という側面だけではなく、ブレイキンカルチャーとその歴史にも注目が集まりそうだ。 今大会は2on2のトーナメント形式で行われ、すでに12組のデュオが招待枠として確定している。前日となる4月5日(日本時間:6日)には、前日予選が行われ100人以上のB-Boy・B-Girlが参加。勝ち上がったTOP4のでデュオに本戦の出場権が与えられた。 Little Shao / Red Bull Content Pool シーンを象徴するレジェンドからパリ五輪の代表選手まで、様々な世代がクロスする世界大会 日本代表として、招待枠で既に本戦出場が決まっているのは、TAISUKE&AMIのデュオ。キッズの頃から自らが先駆者として、日本のブレイキンシーンを世界に発信し続けてきたTAISUKE。そしてAMIは、2018年にRed Bull BC One B-Girlの初代世界女王となり、そこから数年間、日本と世界のトップランカーとして走り続けている。世界大会での実績十分な日本人二人がタッグを組み、同世代やレジェンド達とどのようなバトルをするのか楽しみだ。TAISUKEと同世代でアメリカのシーンを牽引しているEL NINOは、パリ五輪のアメリカ代表(内定)VICTORとタッグを組んで参戦する。EL NINOはキッズ時代に過去のLords of the Floorへ出場しており、今回は23年ぶりのカムバックとなる。アメリカのブレイキンシーンを代表する2名が、2on2でどのようなバトルを展開するのか要注目である。トーナメント表のTAISUKE&AMI、EL NINO&VICTORなどがいる反対の山では、レジェンド級のダンサーが勢揃いしている。過去の大会にキッズ時代のEL NINOを引き連れて出場していたK-MEL、シーンの中でも大先輩となるクルーSTYLE ELEMENTSやSKILL METHODZ。韓国のシーンを築き上げて来たPHYSIXなどなど、出場するダンサーたちも「これは観たい!」と思うような、豪華な対戦カードが多く存在している。世界レベルのB-Boy・B-Girlが集まり、10代から40代までの世代がクロスした大会は唯一無二であり、今回のLords of the Floorは、シーンにとっても歴史的な1ページとなるであろう。 Little Shao / Red Bull Content Pool Red Bull BC One All Starsの日本人メンバーであるSHIGEKIX&ISSINは予選を勝ち上がり本戦へ SHIGEKIX&ISSINは、ファーストムーブから会場をロックし、TOP16、TOP8と順当に勝ち上がって本戦出場の条件であるTOP4入りを果たした。TOP16のバトルでは、SHIGEKIXがこの日のハイライトと言っても過言ではないくらいのムーブを見せ、会場を大いに沸かせた。日本を代表する世界トップクラスの若手二人が、上の世代を相手にどこまで勝ち進むことが出来るか、挑戦が始まる。その他、前日予選では下記のデュオが予選を突破している。Red Bullのバトルに久々にカムバックする、元BC Oneワールドファイナル王者のISSEIも本戦で間違いなく注目されるB-Boyになるだろう。 前日予選を通過し本戦の出場権を手にしたデュオ Little Shao / Red Bull Content Pool Issei and Wing Zero, Found Nation (Japan)Gravity and Data (USA)Amir and Dias, Predatorz (Kazakhstan)Issin and Shigekix, Red Bull BC One All Stars (Japan) Red Bull Lords Of The Floor 概要 ルールトーナメントの勝ち抜き方式を採用。クルーごとに直接対決を行い、5名の審査員が勝者を決定。また対戦の組み合わせは、2001年当時のオリジナルルールと同様、イベント開催日直近の週末に発表される。 スケジュールDay 1 – 金曜日, 4/5: 予選 + ワークショップブレイキンワークショップ: 1:00-2:30PM PSTOGによる講演会: 3:00-4:30PM PST予選: 5 PM PSTDay 2: Red Bull Lords Of The Floor 本戦Red Bull Lords Of The Floor 本戦 @ ワム・シアター: 7:00 PM – 10:30 PM PSTRed Bull Lords Of The Floor 公式アフターパーティー 11:00 PM – 2:00 AM PST ライブ配信Red Bull TV日本時間:2024年4月7日·11:00 JST