フォトグラファー 柏崎佑介氏が見た、室屋義秀

2017.09.22

柏崎佑介氏というフォトグラファーがいる。
6月に千葉で行われたRed Bull Air Race World Championshipに参戦している室屋義秀選手のSNSをチェックしている人なら、柏崎氏の写真を目にしたことがある筈だ。

点在するそれらの写真を、ひとつにまとめたい。そうすることによって、室屋選手の一面を見ることが出来るのではないか。
そう柏崎氏に提案したところ、快く承諾してもらうことが出来た。

何よりもまず、柏崎氏によって選ばれ、繋げられた写真達をご覧頂きたい。
そして、氏へのインタビューもあわせてお読み頂きたい。

2017年のRed Bull Air Race World Championshipは、残すところあと1戦となった。これらの写真の印象を胸に、10月14日、15日にアメリカにて行われる最終戦に挑む室屋選手を応援して頂ければ幸いである。

柏崎祐介氏インタビュー

—どの写真もとても美しいです。宣伝用の写真とは少し趣が異なっていると思うのですが。

柏崎:今回の千葉戦での撮影は仕事としてではなく、フォトグラファー向けのワークショップだったので、撮りたいものを撮らせてもらいました。結果として、チームファルケンさんがお使いになることになりました。

—エアレースのワークショップなのに、レースの写真がありませんね。

柏崎:華やかな表舞台より、背景にあるストーリーを追いかけるのが好きなんです。
ワークショップのテーマは自分で決めることが出来たので、昨年から撮影していて面識のあった室屋さんの写真を撮りたい、とお願いしました。

―昨年、室屋選手を撮影したのはいつ、どちらですか。

柏崎:エアレースのシーズンが始まる前です。アメリカ・サンフランシスコで機体の整備をする期間があって、一週間かけてその様子を撮影しました。その後、ふくしまスカイパークでのイベントや、レッドブルさんの企画の撮影もしています。

―室屋選手にどんな印象をお持ちですか。

柏崎:ご自分から色々お話になる方ではありませんが、にこやかで気さくな方だと思います。ふくしまスカイパークでのイベントには「(柏崎氏の)子供を連れて遊びにおいで」と声をかけてくれました。

―今回、室屋選手を撮影するにあたって、心がけていた事はありますか。

柏崎:室屋さんの視界に入らないことです。
ハンガー(格納庫)の中では、ほとんど動かずにいました。
カメラを極力構えず、一度構えたらその姿勢のまま、じっとしていました。シャッター音のしないカメラを使っています。

―柏崎さんから声をかけて撮るようなことはなかったのですか。

柏崎:仕事で撮影した際には必要なお声かけはしていますが、今回は朝と帰りの挨拶以外の会話はほとんどありませんでした。
13枚目の写真はマルティン・ソンカ選手のペナルティが決まり、室屋さんが優勝した、まさしくその瞬間です。
「おめでとうございます」と言おうと思いましたが、言葉には出さずに撮影をすることにしました。

―そこまでして撮りたかったものは何ですか。

柏崎:強くて、美しいもの。そして、本物であることです。

―最後に、フォトグラファーを目指している方へメッセージをお願いします。

柏崎:自分が何を好きなのかを見極めることが大切だと思います。

Special thanks:PATHFINDER、Red Bull Japan

Red Bull Air Race World Championshipについて

FAI(国際航空連盟)公認の、究極の三次元モータースポーツ。空気で膨らませた高さ25メートルのパイロン(エアゲート)で構成されたコースを、機動性に優れたレース専用飛行機で一機ずつ周回して行われる。最高速度は370km、飛行中のパイロットにかかる重力加速度は最大10Gにもなる。世界最高の飛行技術を持つレースパイロット達が、操縦技術の正確さ、知力、体力、そして精神力の限りを尽くしてタイムを競い合う。

アジア人唯一の参戦パイロットである日本の室屋義秀選手は、第2戦アメリカ、第3戦日本で連続優勝という快挙を成し遂げた。第7戦ドイツでも見事優勝を果たし、現在総合ランキング2位につけている。

柏崎佑介氏プロフィール

10代の頃から、自身も楽しんでいたダートバイクの撮影を始める。雑誌社勤務を経て桐島ローランド氏に師事後、独立。ムービー・スチルともに丁寧で美しい描写には定評がある。
代表作
映画撮影:ハイヒール革命/JUDGE/RIDE FOR LIFE/FUKUSHIMAを聞いてみる
CM:ボートレース/PanasonicビューティフルジャパンToward2020
Webムービー:農林水産省プロジェクト「知る」っておいしい

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FINEPLAY編集部
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