初秋に欲しい!プロが着こなす「パタゴニア」のヴィンテージ軽アウター3選

2022.10.11

パタゴニアは、言うまでもなく実力派アウトドアブランドだ。ただ、アメカジブランドという認識の人もいれば、ストリートな匂いを感じるという人もいる。

そこにまたブランドの厚みが感じられるわけだが、さて、アメリカものを軸に展開するフリークス ストアでアイテムの企画や製作に携わる吉田拓矢さんの場合はというと……。

吉田拓矢
フリークス ストアのオリジナル商品の製作やライセンスブランドとの別注企画を担当する商品企画所属。2005年の入社から同社ひと筋17年の古株で、最近は懐かしくも珍しいユーズドを求めて各エリアの古着店を探索する日々。

表裏で“らしさ”が光る。古着パタゴニアの配色に首ったけ

アメカジ、ストリートの門戸をくぐってきた吉田さんにとって、パタゴニアは欠かせない。ただ、その新作の良さは当然理解しつつも、手に取るのは古着ばかりという。

「機能も最先端ですし、ますます地球ファーストなモノ作りをされていることを考えれば、新作の方がいいとは思いますが……なかなか手が伸びません。やはり、昔の配色に惹かれるんですよね。

僕は顔が地味だから、こういったアイテムについ目がいってしまう。なので、古着は死ぬほど探します(笑)。あとはサイズ感ですかね。わりと大きめを選ぶ傾向にあります」。

パタゴニアを昔から追っている人なら「あの頃のあの配色をもう一度」と考えている人も少なくないはずだ。現に、過去の配色を復刻させた例も一度や二度ではない。こちらもまた、いいアジが出ている。

「5年ほど前に購入しましたが、3着の中でこれだけ東南アジア製。こだわる人はUSメイドしか買わない、みたいなこともあると思うんですけど、この配色がすごく良かったので関係ないなと。

リバーシブル仕様で、ここ最近のトレンドに倣うかのようなハーフジップ型。最近はこればかり着てますね」。

トップスにインパクトがある分、それ以外は色もデザインも控えめにしながらバランスを取るという吉田さん。シルエットにも独自のこだわりがのぞく。

「昔はややタイトにコーディネイトしていましたが、今はゆったりめが基本。これは身幅がワイドなボックスシルエット型なので、太めのパンツに合わせながら、ややストリート寄りに着たりしますね。

化繊系同士で合わせるとスポーティ感が出すぎるので、パンツは天然素材が主軸。今回はネイビーのチノパンを合わせました」。

旅行でも活躍する自由自在のアノラック

2着めに取り上げたのが、職場の大先輩から譲り受けたという思い出深いアイテム。

「パタゴニアは、この会社に入ったときにより詳しく知りました。それもこれも先輩たちのおかげ。皆さんがいろいろと持っているので、少なからず影響は受けていると思います。これはUSメイドで、僕の大先輩から譲ってもらった大事な宝物です」。

「昔のマウンパですけど、アノラック型が一周回って今っぽい雰囲気ですよね。春夏や夏秋の端境期にだいぶ活躍してくれます。

そして、胸元から裏地のブルーがのぞく好配色。この色の切り替えがとにかく効いています。赤×ブルーは、ここ最近のアウトドアウェアではあまり見かけませんしね」。

しかもこちら、日常はもちろん出張時やイベントの際にも便利なのだとか。

「これ、パッカブル機能がついているんです。細かいところではありますが、これがまたいい仕事をするんですよね。遠方に行く際には重宝するのでかなりの頻度で持っていきます。

だいぶ昔のものになりますが、今なお現役。しかも、僕はリーバイスの646があまりにも好きすぎて10本以上持っているんですけど、それらと相性が抜群なんですよ」。

アイデアの源泉にもなる今ではレアなグリセード型

「商品企画という職業柄、アーカイブ化することが多い」と吉田さん。しかも、最近では着たい目線よりも好奇心目線が上回る場合が多いのだとか。

「やはり常にアイデアは考えていますし、ネタになりそうなものには目を光らせているつもりです。その一環として以前からパタゴニアもよく買っていました。むしろ、最近はその目線でしか見てないかもしれませんね(笑)」。

2、3年前に購入したというこちらもその類である。

「グリセードタイプは見つけて即買いました。これは完全に商品部目線なんですけど、今、このグリセードタイプって古着業界ではだいぶ高騰してますよね。

秋冬物は二枚生地ですが、これは春夏で一枚物ですから軽くていいんです。ロゴも、いつもなら胸元につけそうなものを裾に付けている。そのさりげなさも魅力ですね」。

仕事目線で選んだがゆえに、さほど着る機会はないというが、あえて着るとしたら?

「意外とジャージーと合わせるとかわいいかもしれませんね。程よく往年のストリート感が出て今っぽいかもしれません。

パタゴニアはアウトドアベースの質実剛健なブランドではありますが、僕の場合、どちからかというとファッション要素の強い格好いいブランド。

昔から買っていますし、今も手にとってしまう。周りとはちょっと違うぞ、と思わせてくれるブランドなんですよね」。

アウトドアをしない吉田さんにとって、パタゴニアはもはやアウトドアブランドというより、イケてるファッションブランド。早いタイミングからファッションシーンと密接に関わってきただけに、その認識も間違いではないのかもしれない。

そんな吉田さんに共感する大人は、決して少なくないはずだ。

佐藤ゆたか=写真 菊地 亮=取材・文

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(この記事はOCEANS : 【特集】業界のパタゴニアン・パパラッチ「初秋に欲しい! プロが着こなす「パタゴニア」のヴィンテージ軽アウター3選」より転載)
元記事は関連リンクへ↓

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