4月24日(土)X Games Chiba 2022 Presented by Yogiboの2日目は、のべ1.5万人の来場者と晴天に恵まれ、男子スケートボードストリート予選、男子スケートボード バート ベストトリック、女子スケートボードパーク決勝、男子BMXパーク決勝、モトエックス ベストウィップ、男子BMX ストリート決勝が開催されました。
男子スケートボードストリート予選で地元のヒーロー堀米雄斗が予選を1位で通過した後、男子スケートボード バートではベストトリック決勝が開催されました。アメリカのミッチー・ブルスコは4本目にビッグ・フリップ・マック・ツイストを決め、自身2度目となる1080をメイクした昨年の金メダリスト、ギー・クーリから金メダルを奪取しました。2021年に同じトリックで金メダルを獲得したギー・クーリですが、ハンドドラッグがミッチー・ブルスコに金メダルをもたらしました。クレイ・クライナーは6本目にノーグラブのビッグ・フリップを決めて3位に滑り込みました。
女子スケートボードパークでは、X Games史上2回目の日本人が表彰台独占という快挙を成し遂げました。東京五輪で金メダルに輝いた四十住さくら(ベンヌ)は、X Gamesで初の金メダルを獲得しました。
彼女の2本目は、バックサイド180からボックス越えのフェイキー、フェイキーノーズブラント、バックサイドオーリー、バックサイドエア、ジュードー、ディープエンドコーナーを通るフロントサイドスミスグラインド、ワンフットバックディザスター、リップスライド、オーリー540、ファストプラントを披露しました。
予選トップで通過した開心那が2度目のX Games銀メダルを獲得、X Games 2021銀メダルの手塚まみは銅メダルで表彰台に立ちました。
男子BMXパーク決勝は、X Games Minneapolis 2019でふたつの金メダルを獲得したローガン・マーティンが再び金メダルを手にしました。
マーティンの3本目は、フレアウィップ、トリプルテイルウィップ、テイルウィップトランスファー、720、ダウンサイドウィップ、ノーハンダー、ポケットダウンサイドテールウィップ、トリプル逆テールウィップ、フレアダウンウィップ、フレアという彼のベストなものでした。
ルーキーのジャスティン・ダウエルが銀メダルを獲得し、X Games 2021金メダリスト、ケビン・ペラザが銅メダルを獲得しました。日本の中村輪夢は予選を1位で通過したものの、決勝は6位でフィニッシュしました。
ここで競技は一旦ストップさせて、X Gamesの魅力でもある音楽ライブにストリートカルチャーともゆかりの深いロックバンドMAN WITH A MISSIONが登場。次世代を担う日本トップクラスのスケートボードとBMXのキッズライダーのデモンストレーション、そしてMoto Xのライダーが飛び交うなか演奏を行いました。
X Games 2021 モトエックス ベストウィップの金メダリストであるトム・パーソンズは、4本目の無敵のウィップで金メダルの防衛に成功した。タイラー・ベアマンは5個目のX Games モトエックス ベストウィップのメダルとなる銀メダルを獲得、ルーキーのジュリアン・ヴァンシュティッペンは銅メダルを獲得しました。
この日、最後の決勝となった男子BMX ストリートは、オーストラリアのルイス・ミルズがX Games初の金メダルを獲得し、幕を閉じました。23歳のミルズは、出場ライダーの中で最年少の金メダル獲得というサプライズも。
ミルズのウイニングランは、バースピン → ペググラインド → マニュアル → トゥースピックハンガー180 → トゥースハンガーバースピン → オポジットテイルウィップ → トラックドライバー → ダブルペグアップレール → ハードウェイ360 → クロックドグラインド → バースピン → マニュアル → クルークグラインド → 180 → バースピン → 180でブザーを迎えたものでした。
アメリカのデボン・スミリーは再び銀メダルを獲得し、X Games 2021の金メダリストでストリートの人気者であるギャレット・レイノルズは銅メダルに留まりました。
Results
男子スケートボードストリート予選
1. Yuto Horigome (JPN)
2. Dashawn Jordan (USA)
3. Lucas Rabelo (BRA)
4. Jagger Eaton (USA)
5. Sora Shirai (JPN)
6. Kelvin Hoefler (BRA)
7. Jake Ilardi (USA)
8. Daiki Ikeda (JPN)
9. Zion Wright (USA)
10. Kairi Netsuke (JPN)
11. Gavin Bottger (USA)
12. Kieran Woolley (AUS)
13. Liam Pace (USA)
14. Chris Joslin (USA)
15. Clay Kreiner (USA)
スケートボードバートベストトリック
1. Mitchie Brusco (USA) 金メダル
2. Gui Khury (BRA) 銀メダル
3. Clay Kreiner (USA) 銅メダル
4. Moto Shibata (JPN)
5. Jimmy Wilkins (USA)
6. Tate Carew (USA)
7. Edouard Damestoy (FRA)
8. Elliot Sloan (USA)
女子スケートボードパーク
1. Sakura Yosozumi (JPN)
2. Cocona Hiraki (JPN)
3. Mami Tezuka (JPN)
4. Bryce Wettstein (USA)
5. Kisa Nakamura (JPN)
6. Minna Stess (USA)
7. Ruby Lilley (USA)
8. Yndiara Asp (BRA)
BMXパーク
1. Logan Martin (AUS) 金メダル
2. Justin Dowell (USA) 銀メダル
3. Kevin Peraza (MEX) 銅メダル
4. Declan Brooks (GBR)
5. Daniel Sandoval (USA)
6. Rim Nakamura (JPN)
7. Jeremy Malott (USA)
8. Marin Rantes (CRO)
Moto X Best Whip
1. Tom Parsons (USA) 金メダル
2. Tyler Bereman (USA) 銀メダル
3. Julien Vanstippen (BEL) 銅メダル
4. Genki Watanabe (JPN)
5. Axell Hodges (USA)
6. Ryusei Suzuki (JPN)
BMX ストリート
1. Lewis Mills (AUS) 金メダル
2. Devon Smillie (USA) 銀メダル
3. Garrett Reynolds (USA) 銅メダル
4. Broc Raiford (USA)
5. Alex Donnachie (GBR)
6. Chad Kerley (USA)
7. Matt Ray (USA)
8. Courage Adams (NGR)
SPECIAL EDITION
FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
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●今日 ○イベント開催日
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culture「430を通じて世界中を旅してきた。これからも430と共に新しい世界を見たい。」ストリートアパレルブランド “430(フォーサーティー)”創立メンバー上原洋の今の思い。2024.12.28今やBMXライダーたちにとっては馴染みのあるストリートアパレルブランド「430(フォーサーティー)」だが、1996年に元々5名のプロBMXライダーによって発足し、その一人である上原洋が中心となって始まったブランド。彼らがBMXやそれにまつわる旅などを通じて経験したことをアパレルに落とし込み、機能性の良い素材やその時のテーマに沿ったグラフィックを周りのアーティストと作りあげており、BMXライダーはもちろんのことストリートカルチャーに生きる多くの人に愛されているストリートアパレルブランドだ。 その430の拠点として原宿はキャットストリートに店舗を構えるのが「DECADE TOKYO」。そして今回その「DECADE TOKYO」が15年の歴史を築いた旧店舗から新店舗へ移転。同じキャットストリートエリア内ではあるが新天地でスタートを切るこのタイミングで、創立メンバーである上原洋氏にインタビュー。430を始めたきっかけからブランドの特徴、そして今後430が目指していることや新たな取り組みなど、今の思いをざっくばらんに語っていただいた。 上原洋 (以下: U) BMXをバックボーンに持つストリートアパレルブランド“430(フォーサーティー)”とは DECADE TOKYO 新店舗の様子 この度は新店舗への移転おめでとうございます。改めて430とはどのようなブランドがお聞かせいただけますか? U:ありがとうございます。430は元々5名のプロBMXライダーによって1996年に発足し、その一人である、僕、上原洋が中心となって始まったBMXをバックボーンに持つストリートアパレルブランドです。BMXを通して得た経験や人との繋がりをアパレルに落とし込んで機能性の良い素材やその時のテーマに沿ったグラフィックを周りのアーティストと一緒に作っています。 ちなみに今までのブランドの活動としては、1996年に手刷りで作ったTシャツが始まりで、2001年に本格的にアパレル製作を開始して、そこから毎年、年3回の展示会を行い、今に至っています。展示会以外でもスポットアイテムでVANSとプロモデルを開発したり、ディズニーやNew Eraなど様々なブランドともコラボレーションをしています。 DECADE TOKYO 新店舗の様子 このブランドを立ち上げたきっかけはどんなことでしたか? U:立ち上げたきっかけは本当にかなり昔に遡ります。1996年ぐらいなんですけど、元々ずっと僕は洋服屋で働いていました。当時から今で言うサーフブランドやスケートボードブランドのアパレルっていうのはあったんですけど、僕が生業にしているBMXをバックボーンに持ったようなアパレルブランドはありませんでした。もちろん周りもBMXライダーでブランドをやってる人がいなかったかのでやりたいなと思ったのがきっかけです。 このブランドとして大事にしている理念や考え方はございますか? U:大事にしている理念としては「EVERYTHING IS THE FUEL TO OUR ENERGY (周りのもの、事、全てが僕らの原動力)」というの掲げていて、僕らは皆から力をもらっているので僕らも皆に元気やパワーを与えられるブランドになっていけたら良いなと思っています。 430のアパレルの特徴は何でしょうか? U:やっぱりBMXという自転車をやっていく上で求めてきた実用性や機能性のある素材を用いていて、とにかく自分たちが活動している中で感じてきた「こうだったら良いな」という、ちょっとだけ痒いところに手が届くのようなアパレルで、かつ見た目はシンプルでもストレッチが活きるような動きやすいデザインを意識しています。 DECADE TOKYO 新店舗の様子 色々な有名ブランドとのタイアップもされているとのことですが、どんなコンセプトを元に行っていますか? U:相手先のブランドさんも僕たちにBMXだったり、そういうストリート的な要素をやっぱり期待してコラボレーションしてくるので、そこは綿密な打ち合わせを重ねる中でお互いの良さが生きるようなコラボレーションていうのを常に考えています。 また僕が担当するときは特に、他のコラボレーションにはないような新しい形の色使いや生地感だったり、やっぱり「これ430がやったんだ」ってすぐ分かるようなBMXっぽい匂いがモデルなどでコラボするようには心がけています。 以前VANSとコラボレーションした時は、ちょうどそのけん玉ブームが来た時だったので、けん玉を一緒にセットで販売したりと430とでしかできないようなコンセプトでコラボレーションで今後も行なっていきたいと思っています。 430のアパレルとしてシグネチャーアイテムやおすすめのものがあれば教えてください。 U:ジャケットやパンツだったりは、形からこだわって作っているのでシグネチャーアイテムと言えると思います。特にパンツは裾を踏まないようなデザインで作っていたりとか、足が上がりやすくカッティングしています。ジャケットも高機能素材を使っていて冬用は暖かく、夏用は通気性を重視して蒸れないようにしたりしています。どのアイテムも1つ1つにこだわった機能素材を使ったりしているので、そういうところも注目してもらえたらなと思っています。 ブランドとしてアパレル以外に力を入れて取り組んでいることはありますか? U:430のその他の活動としては、G-SHOCKとイベントを一緒にオーガナイズしたり、各地で行われているBMXイベントにプロライダーとして出演、ストリートスポーツ全般のイベント運営なんかも行っています。 DECADE TOKYO店舗移転にあたって新天地へ 15年ほど拠点を構えていた旧店舗から、今回の新店舗へ移転した理由は何でしょうか? U:「DECADE TOKYO」は、430が約15年前に原宿キャットストリートでオープンさせたヘッドショップですが、建物の老朽化が理由で今回移転することになりました。 ただ旧店舗をオープンする前も、その10年前に僕が上京してきて初めて働いた場所がここキャットストリートだったので、このエリアに特に強い思い入れがあり、移転先に関してもこのエリア内でオープンすることを決めました。新店舗ではBMXだけでなく様々なストリート文化の交わる場所として担って行けたら良いなと思っています。なので横には「HITCH HIKER」という名前のギャラリーも併設しています。 DECADE TOKYO 新店舗の様子 長年ストリートシーンを作り上げてきた親しみ深い旧店舗から新天地へ移る上でどんな思いがありますか? U:長渕剛さんの乾杯という歌の中にも『大きな喜びと少しの寂しさを』という歌詞があるのですがまさにそういう心境です。新天地へ移るワクワクと長年お世話になった場所を離れる寂しさと混じり合った気持ちです。 ただ先日新店舗のレセプションパーティーをさせてもらった時にも、多くの方が立ち寄ってくれたので、お客さんにとっても分かりやすい場所になりましたし、旧店舗よりも洋服屋っぽくなったのでネクストステップという意味でも次に繋げるための新しい一歩になったのかなと思います。 15年ほど拠点を構えていた DECADE TOKYOの旧店舗 また同時にこういう風にBMXをバックボーンに持っているブランドで、ここまでの世界観を出せているブランドは世界的に見てもまだ無いと思っています。だからこそ常にこの業界を背負って、 新しいことをどんどんやっているつもりなんですけど、でもそれが皆に伝わっているかって言ったらまだまだそうではないです。 でも今回こういうキャットストリートで人目がつきやすい場所にポンって店舗を出せたことは大きいので、今後ももっといろんな方に発見してもらったり、気づいてもらえるような活動をしていきたいと思っています。 改めて新店舗の特徴についても聞かせてください。 U:旧店舗と大きく違うのは、入口を入ると2つの部屋に分かれていて、 1つは「HITCH HIKER」というギャラリーで、もう1つが「DECADE TOKYO」としてお店になっていることですね。 「HITCH HIKER」というギャラリーはどのような場所でしょうか? DECADE TOKYO 新店舗の横にあるギャラリー「HITCH HIKER」 U:原宿って週末はもちろんのこと平日もたくさんの人が訪れる場所になっている中で、若いアーティストも多くいるんです。そういう子たちがリーズナブルな値段で使えるギャラリーになったらいいなと思っています。 それは絵を置くことだけじゃなくて、洋服のポップアップやってくれてもいいと思いますし、僕も元々小さな展示会をこの原宿で先輩にやらせてもらったことから、この場所に根付いたところもあるので、当時の僕のようにみんながこの場所を使ってくれたら嬉しいです。 430が目指す今後のストリートシーンとブランドとしてやりたいこと DECADE TOKYO 新店舗の横にあるギャラリー「HITCH HIKER」 今後このブランドを通して成し遂げたいことはございますか? U:この質問は他のメディアを含め、いろんなところで聞かれたりするんですけど、 正直常に今やりたいことをやれていると思います。多分多くの人が、今後原宿とかキャットストリートでブランド持ったり店をやりたいとか思っている中で、ありがたいことに僕たちはそれができちゃってるので、今は430とかこの活動が自体がやりたくてやってるという感じですね。 ストリートカルチャーに対して還元していきたいことや、このシーンにおいてどんな存在になっていきたいかなど想いがございましたらお聞かせください。 U:自分たちがストリートカルチャーの中にある垣根を取りたいというような気持ちはそこまではないです。BMXというバックボーンを持つブランドとしてプライドもあるので。 ただもちろん多くの人が着てくれるアパレルブランドになってくれたら嬉しいですし、やっぱりその気持ちでずっと続けてたら、ダブルダッチやスケートボート、フリースタイルフットボールだったりと若い子が多くいるBMX以外のカルチャーにいる人たちも、すごい応援してくれて気に入って着てくれたりしてるのでありがたいなと感じています。 でもこの430を通して世界中を色々旅することができているので、これからももっともっと行ったことのないたくさんの国に行ってたくさんの人と出会いたいですね。 それにこのお店がたくさんの人が来る場所になれば、もっと新しいことがまた生まれていくんじゃないかなと思いますし、そういう流れの中で自分がやりたい新しいことなんかも見つけられるんじゃないかなと思ってているので、そういう意味では自分はいつもなんか新しいことをやっている流れの中にいる気がしますし、これからもそうなんだろうなと思います。 上原洋プロフィール 元プロBMXライダー。現在はアパレルを中心に、BMX、関連商品を販売する430 co.,Ltd の代表。2021年の東京オリンピック組織委員会でBMXの技術マネージャーを担当。UCI BMX FREESTYLE 国際大会審査員も務める。2010年に原宿キャットストリートに430のヘッドショップであるDECADE TOKYOをオープンさせ、2024年に同じキャットストリートにDECADE TOKYOがリニューアルオープンさせた。
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danceブレイキン日本代表が成都で躍進。ISSINが世界選手権で金メダル獲得! Shigekixは銀メダル! 男子決勝は日本人対決。2024.12.232024年12月20日と21日に、中国 成都市(セイト)にて、「WDSF WORLD BREAKING CHAMPIONSHIPS2024」が開催された。本大会には令和6年度強化選手4名(男女各2名)の日本代表選手が出場。 4名の代表選手は危なげなくDAY2であるTOP16へ 進出し、順調に勝ち星を重ねた。男子決勝は日本人対決となり、見事ISSINが金メダル、Shigekixが銀メダルを獲得した。 女子はメダルには届かなかったものの、一般参加のRIKOが4位を獲得した。本大会はWORLD GAMES 2025への出場権付与大会も兼ねており、ISSIN、Shegekixはメダル獲得と共に、出場権を獲得した。 ISSIN©公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 WDSF WORLD BREAKING CHAMPIONSHIPS 成都 大会結果 個人 女子 個人 男子 順位ブレイカーネーム出身都道府県順位ブレイカーネーム出身都道府県Top8 敗退AYUMI(福島あゆみ)京都府銀メダルShigekix(半井重幸)大阪府Top8 敗退AYANE(半井 彩弥)大阪府金メダルISSIN(菱川 一心)岡山県 ISSINの大会後インタビューコメント ISSIN©公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 世界選手権での優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちを教えてください。 ISSIN:まずは結果に安心してホッとしてます。今年は結果を出せたバトルもあるけど、五輪予選みたいに求めた結果がでなかったこともあったので、今年最後の締めくくりのバトルは「良かった」と言えるような結果が欲しかったんです。このバトルにかけてたので、勝てて嬉しいのと、安心してホッとした気持ちがあります。 パリ五輪への出場が叶わず悔しい思いをしたかと思いますが、そこからどのような準備、メンタリティでこの大会まで過ごしましたか?ISSIN:五輪でれなくて、悔しくて、自分のダンスにも自信がなくなった時期もありましたが、この五輪レースの過程で得たものを、今後のダンス人生にどう生かすか、意識を切り替えてきました。この悔しかった気持ちが、いつか「ああいうことがあったからこそ、今の自分がある」って言える様に、自分を信じて、「おれは大丈夫」って言い聞かせてこの大会までやってきました。 今回の優勝の要因はどんなことでしょうか、予選から決勝まで、特に決勝での流れ、勝利の要因を教えてください。ISSIN:予選からTOP64、TOP32とすごい緊張してました。最初から「このバトルで絶対に優勝したい、負けたくない」って思ってた気持ちが強かったので。いつも「どうにでもなれ」って気持ちの時の自分が、一番心にも余裕を持って良いムーブできて、かませるときが多かったけど。 今回は「どうにでもなれ」って気持ちでは臨みたくなくて、全て勝ち切るってシリアスなモードでやってました。 ただやっぱり自分のスタイルじゃないなって、しっくりこなくて、観ている人からも、「ISSINいつもと違うね」ってネガティブな感じで言われて、このままだと翌日のTOP16以降は良くないって思ったので、その前夜に、色々考えた結果、どうにでもなれって気持ちではなく、「自分なら大丈夫」ってメンタリティに持っていけたので、TOP16から決勝まで集中力は切らさず、自分の持つ120%の力で臨むことができました。 OQSでパリ五輪出場が叶わなかったあと、自身のブレイキンへの取り組みにどのような変化がありましたか?何か変えたもの、新しく取り組んだことがあれば教えてください。ISSIN:OQSに向けて自分の人生で一番、身体を追い込んだりしたし、全てを突っ込んだバトルだったが、それでも出場には届かなかったので、もっと改善が必要だと思いました。省いたほうがいいことや、もっとやった方が良いところに気づいて、効率の良い練習ができる様になって、良い追い込みができる様になりました。 素晴らしい締めくくりでした。2025年に向けての抱負を教えてください。ISSIN:来年に向けての抱負は、全日本選手権2連覇、ダンスアライブ2連覇、BC ONE World Final Tokyo 優勝の3つですが、来年のバトルは全部獲って自分の年にしてやります。 2024年はどのような年でしたか。ISSIN:2024年は、めちゃくちゃ悔しい年でしたが、自分のこれからのダンス人生の中でも一生忘れられない大切な一年になりました。 ブレイキンにとっては大きな変化、年だったかと思います。ブレイキンが今後国内で、そして世界でどのようになっていってほしいと思いますか?ISSIN:もっと沢山の世界中の人にブレイキンを知ってもらいたいと思ってます。まだまだ魅力を伝えきれてないと思いますし、自分のダンスで知ってもらいたいと思っているので、頑張ります。 Shigekix コメント Shigekix©公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 まずは普段応援してくださっている皆さんありがとうございます。今回の大会では、自分の中で、コンディショニングが整わなかったり、色々なドラマがあった大会でしたが、最後まで踊り切れたことを誇りと思い、この悔しさを次に繋げていいきます!
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dance川崎で今年も新たな歴史が刻まれた。世界レベルのストリートの祭典「ISF KAWASAKI 2024」2024.11.29「若い世代が集い賑わうまち」を目指す川崎市が世界へ向けてストリートカルチャーやアーバンスポーツを含む様々な若者文化を発信するイベントが「ISF KAWASAKI 2024」として今年も開催され、Day3となる11月24日は神奈川県川崎市の「チッタエリア」にて、様々なストリートカルチャーやアーバンスポーツのコンテンツが実施された。 今年で7度目の開催となった「ISF KAWASAKI 2024」。今回のイベントでは体感できるストリートカルチャーやアーバンスポーツのコンテンツが更にグレードアップ。Day2となった11月23日には、今年の夏にパリ五輪で大活躍した Bboy Shigekixと金メダリストとなったBgirl Amiという現在川崎市に在住しているトップダンサーをゲストに迎え「パリ五輪代表選手トークショー」を行うなどイベント期間中は様々な体験型コンテンツからトッププレイヤーたちによる熱い試合が開催され、終始観客や参加者たちを魅了した。 また最終日となった11月24日当日は冬を感じさせる寒さで冷え込み、屋外会場では特に寒さを感じる1日となったが、プレイヤーたちから湧き出る熱気や観客が一緒になって盛り上がったことで会場内はその寒さを吹き飛ばして、ストリートカルチャーとアーバンスポーツを老若男女が全身で楽しんだイベントとなった。 以下は大盛況で終えたDay1(10月27日 ルフロン杯)、Day2(11月23日)を経て、本イベント内大注目コンテンツが行われたDay3の様子だ。 イベントの様子 世界各地から集まったチームの頂点に立ったのはXll after Ours「SUPERBREAK 2024」 Xll after Ours ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 11月24日(日)にはブレイキンの国際大会「SUPER BREAK」が行われた。SUPER BREAKは、3on3のバトル形式で、国外で実施された予選と当日行われた国内予選を勝ち上がったクルー、そして招待枠で世界から集められた全16のクルーがノックアウト方式のトーナメントで優勝を争った。7度目の開催となった今回、参加するBBOYとBGIRLはフランスやブラジル、インドなど全部で9つの国から集まり、これまでよりもインターナショナルに進化し、最もハイレベルな戦いとなった。招待枠で出場が決まっていたThe Ruggedsは、2022年に世界最高峰のクルーバトルであるBATTLE OF THE YEARの世界一に輝いた経験を持つ。Jinjo Crewは韓国を代表するチームで、昨年のSUPER BREAKで優勝している。、当日予選でも注目のクルーが多く参加し、FOUND NATIONやBody Carnivalなど世界大会でも実績のある国内のトップクルーが決勝トーナメントに駒を進めた。 Xll after Ours vs The Rugged ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 世界タイトルを持つクルーが複数勝ち上がる中、頂点に立ったのはXll after Ours。今回はShigekix、Tsukki、RA1ONの3名が出場しており、既にソロバトルでも実績十分なメンバーの個人技はもちろん、ルーティンも繰り出しながらチーム力で決勝までを勝ち抜いた。決勝はオランダのThe Ruggedsと戦い、接戦となるも最後まで強さを見せつけ見事優勝を果たした。 Xll after Ours Shigekix コメント Shigekix ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 - 今日の感想を教えてくださいShigekix:とにかく楽しかったです。世界最高峰のトーナメントだったので、まずは予選から本戦に上がれて嬉しかったですし、さらに優勝で終わることが出来て嬉しかったです。メンバーとは昔から一緒にいて関係性も深いですが、チームとしては新しく、これからスタートアップとして頑張ろうというチームなので、背中を押してくれる結果となりました。 - 今日のバトルで良かったポイントは?Shigekix:いいムーブが出ることもあれば、疲れが出てしまう場面もあって、良くも悪くも波がありました。個人戦だとその影響がとても大きいですが、チームだとよくない時はメンバーがカバーしてくれたり、引き上げてくれたりと、それが言葉を交わさずに自然に出来ていたところが良かったです。 ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 - Xll after Oursはどんな存在ですか?Shigekix:チームは心の支えです。これまで個人ではかなり大会に出場して来て、これからもそっちは続けていきますが、最近はクルーという家族のような存在がいるから個人も頑張れるし、自分にとって頑張る理由が一つ増えた感じです。まだまだこれからの新しいチームなので頑張っていきたいです。 フリースタイルバスケットボール「BET」はYOHが優勝! YOH ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 フリースタイルバスケットボールのバトル「BET」が今年も開催。オーディション形式の予選からピックアップされた12名によるトーナメントが行われ、初戦から熱のこもった熱いバトルが繰り広げられた。フリースタイルバスケットボールならではの多様なキャラクターとスタイルで観客を虜にした。 $HU ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 ベスト4では2つのボールを自在に操る類稀なるスキルを持つ$HUとBET 2022年チャンピオンのYOHの同世代対決となった。2つのボールを扱う$HUの高難度のトリックの数々に対しYOHは得意とするフリーズや即興力のあるバイブスの乗ったムーブで攻め立てる。YOHが同世代対決を制し、決勝へと駒を進める。 きよまろ ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 一方、トーナメント反対サイドでベスト4に勝ち上がったのは自身のキャラクターで観客の心を掴み、1日通してノリに乗っていたきよまろと去年の王者でゲストバトラーのKengoだ。きよまろのユニークなネタの数々に対し、Kengoは高い発想力とグルーブ感で確かなスキルを魅せてベスト4を制し決勝へ進出。 Kengo ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 決勝に勝ち上がったのは、前回大会覇者Kengo(MONSTER BALLAZ)と前回2023年大会のリベンジに燃えるYOH(REAL AKIBA JUNIORZ)。昨年の決勝と同カードとなり因縁の対決となった。決勝戦ではお互いここまで温存していた大技を連発。高難度トリック同士をぶつけ合う様子にはその日、最も「バトル感」が感じられたハイレベルな戦いだっただろう。今年の決勝戦はYOHに軍配が上がり、去年の決勝戦のリベンジを果たす結果となった。 YOH ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 ダブルダッチシーンを牽引するトップダッチャー"ワンズモンスター"を倒せ「DOUBLE DUTCH ONE’S」 優勝したTATSUYA ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 3人以上のプレイヤーを要する「ダブルダッチ」だが、縄を回す2名のプレイヤーを固定し、ジャンプするプレイヤー1名の技量のみを比較し競い合うのが、この“ONE’S”(ワンズ)スタイル。 11月9日に初回が開催され、今回で2回目となる『THE ONE’S』は、ソロバトルイベント『DOUBLE DUTCH ONE’S』のエキストラコンテンツとして開催。過去のONE’Sシーンの猛者──“ワンズモンスター”たちと、予選を勝ち上がってきたチャレンジャー8名による、計16名のバトルが繰り広げられた。 KO-YA ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 前回のTHE ONE’Sでチャンピオンに輝いたKO-YAが、再びKEITA JUMPROCKを破り決勝へ。相対するは、7月にパフォーマンス・バトルで世界一に輝いたTATSUYA。共に今もなお戦歴を積み重ね輝き続ける両者だが、TATSUYAがソロバトルに選手として参戦するのは6年ぶり。KO-YAとTATSUYA、同じサークルの1期違いなど接点も多い両者が、このようにして敵味方として競り合うのは…なんと初のことだという。 TATSUYA ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 やはりこの2名、ただのバトルでは終わらない。ハウスステップを軸に軽快に跳ねるTATSUYAと、安定のボディコントロールを見せるKO-YA。勝敗の行方の分からない紙一重の激闘は、オーディエンスのみならず、審査を委ねられたジャッジたちも大いに悩ませた。長考の末、勝利したのはTATSUYA! 衰えるどころか進化を重ねる両者のムーブに、会場は大きな歓声と称賛の拍手に包まれた。 そして来年11月22日、ここISF KAWASAKIにて、決勝大会『DOUBLE DUTCH ONE’S FINAL 2025』の開催が決定! また、新シーズンの予選が2025年4月から順次開催されていくことも併せて発表された。 二度のTHE ONE’Sを経て、若手からベテランまで多くのダブルダッチプレイヤーたちの魂に火が付いたことだろう。シーズンの開幕まで期間は開くが、この“修行期間”にみな己の刀を研ぎ始めるに違いない。THE ONE’Sによって新たな景色が切り拓かれたダブルダッチシーンの、次なる展開に注目だ。 限られたスペースでBboyスタイルを表現!「OCTAGON 1on1 Cypher」 Suturn ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 ブレイキン1on1 バトルコンテンツの「OCTAGON 1on1 Cypher」。BRONXのレジェンドBboy Alien Nessが開発したバトル形式であり、8角形に囲われたカラーコーンとテープの中でボディーコントロールを駆使し、どれだけブレイクダンスを表現できるか、Bboyならではの発想やスキル、チャレンジ精神が問われる。 Kenpei ©︎Jason Halayko / ISF KAWASAKI 2024 予選サイファーと1on 1トーナメントを勝ち上がり、決勝戦ではSuturnとKenpeiとの対決となった。決勝戦の1ターン目に現在14歳の若手Bboy Suturnは得意のパワームーブで攻め立てるが、惜しくもカラーコーンを倒してしまう。1ターン目を先取したKenpeiが音に乗った細かいフロアで魅せ2ターン目も押し切り優勝を果たした。 ランニングバイク「ROCK’S CUP」では将来有望な未来のアスリートであるキッズたちが全力疾走 ©ISF KAWASAKI 2024 今回は2歳から4歳までの未就学児童を対象としたランニングバイク(ペダルなし自転車)によるレースイベントが開催された。年齢別にカテゴリー分けし計6回、チネチッタ通りの石畳の上に設けられたミニコーンとコーンバーでレイアウトした1周約120mのコースをキッズたちがスタートから全力疾走し順位を競いあった。 そして筆者的に毎年注目なのが、各々が自分好みにカスタマイズしたランニングバイクと身にまとうこだわりのギアの数々。自分たちがレースで勝つために使用機材にこだわるその姿はアスリートそのもので、近年はランバイクからBMXレースへステップアップする子どもたちも多いことから、BMXレーシングの未来の日本代表がここから生まれていく可能性も大いにあるので今後が楽しみだ。 「パルオニ」ではキッズたちが全身を使って究極の鬼ごっこバトル ©ISF KAWASAKI 2024 「鬼ごっこ」×「パルクール」を組み合わせた究極の鬼ごっこスポーツ。子どもなら誰でもやったことがあるこの遊びにパルクールの要素を組み合わせて競技化したのが「パルオニ」。運動機能を自然と向上させるように設置されたキッズ用の障害物の中で、1体1の「20秒間鬼ごっこ」を行う。今回は8歳以下、10歳以下の2カテゴリーに分けられて参加無料のエキシビジョントーナメントを開催。参加した子供たちは追う側と追われる側に分かれ、自分なりに作戦を考えながら身体全身を使ってパルオニを楽しんだ。 また、パルオニのトーナメント前にはパルクールアスリートのTAISHIによるパルクールのレクチャーも行われ、参加した子供たちは楽しそうな表情で技を覚えていった。覚えた技を実際にパルオニで使う様子も見られ、見ていた周りの人も一緒になって楽しむことができた。 ライブペイント「Graffiti Live Paint」ではグラフィティ体験を通して世界レベルの作品に触れる ©ISF KAWASAKI 2024 今回も世界で活躍するグラフィティアーティストによる路上ライブペイントが2日間に分けて開催。11月23日には「SUGAR」「WAIF ONE」の2名、11月24日には「KAZZROCK」「GOSPEL」「WOOD」の3名。1日目にはラゾーナ川崎プラザ5F LaZoonで開催された本コンテンツは、2日目にはチネチッタ通りで開催。たくさんの一般のお客さんから選手たちが通り過ぎる人通りの多いこの場所で世界で高評価を受けているプロの巧みな技術が披露された。 今年は過去最大の5名のアーティストが参加し、それぞれが様々なカラースプレーや画材を使いながら、各々のオリジナリティが溢れる魅力的な作品を作り上げていくいく姿に、同会場で他コンテンツを観ていたお客さんや選手たちも足を止めて目を奪われていた。 なお今回も一般観客向けのアーティストたちと一緒にグラフィティに体験できる時間も設けられ、子どもから大人までたくさんの観客が実際にグラフィティを体験し、参加者みんなで一枚の作品を完成させる様子も見受けられた。 イベント概要 タイトル:INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI 2024開催日時:10/27(SUN) 川崎ルフロン11/23(SAT) ラゾーナ川崎プラザ ルーファ広場(※雨天時 KAWASAKI BRAVE THUNDERS COURT)11/24(SUN) CLUB CITTA’, KAWASAKI BRAVE THUNDERS COURT, チネチッタ通り 内容:LeFRONT杯 : ダンスショーケースコンペティションBreakdance Dream Cup : 日本最大のキッズブレイキンコンペティションLet`s Play DOUBLE DUTCH : ダブルダッチの無料体験RIDE ON!ENJOY BMX & Skateboard : BMXとSkateboardの無料体験SUPER BREAK : ブレイキン3ON3クルーバトルGraffiti Live Paint : 有名アーティストによる路上ライブペイントCROSS RUMBLE : 3つのストリートカルチャーによるバトルイベントROCK`S CUP : キッズランニングバイクレースパルオニ : パルクール鬼ごっこの無料体験 エキシビジョン 出場料:無料(一部有料)主催:INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI実行委員会共催: 川崎市後援:公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 / 一般財団法人日本ジャンプロープ連合 / 川崎商工会議所 / 一般社団法人川崎市観光協会 / 川崎駅広域商店街連合会協賛:株式会社ベイエフエム / 株式会社コーセー / カシオ計算機株式会社 / 株式会社ビーズインターナショナル / 株式会社コロンビアスポーツウェアジャパン
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skate東京という特別な場所でSLS2大会連続優勝を果たした白井空良「2024 SLS CHAMPIONSHIP TOUR – TOKYO presented by Nikon」 男子決勝2024年シーズンの「Street League Skateboarding (以下:SLS)」。シングルトリックだけで順位を争う「SLS APEX」を含めるとプロツアー第7戦目となり、昨年に引き続き今年も日本は東京・有明で開催された「SLS Tokyo 2024」。女子同様に男子もSLSシリーズのチャンピオンを決める「SLS SUPER CROWN CHAMPIONSHIP(以下:SUPER CROWN)」を来年に控える中、その最終戦への出場権を獲得するためにも必要なポイントがかかる重要な大会となった。男子カテゴリーでは優勝候補であり昨年の「SUPER CROWN」の覇者で現在ポイントランキングトップのジオバンニ・ヴィアンナや、日本人勢からは根附海龍や池田大暉がノックアウトラウンドで敗退するほど極めてレベルの高い戦いが繰り広げられる中、決勝へはアレックス・ミドラー(アメリカ合衆国)、堀米雄斗、ライアン・ディセンゾ(カナダ)、フェリペ・グスタボ(ブラジル)、白井空良、クリス・ジョスリン(アメリカ合衆国)が進出し、堀米の東京大会2連覇や白井のシドニー大会に続く2大会連続優勝も期待される中、この東京大会での優勝の座が争われた。 なおSLSの採用するフォーマットはオリンピック関連の国際大会とは異なり、ランの完成度を評価する「ラインセクション」が2本、ベストトリックの難易度を評価する「シングルトリックセッション」が5本の計7本のうち4本のベストスコアを合算してリザルトを出す形。なおラインセクションからはベストラン最大1本のみが採用され、他の大会と違う点としてはシングルトリックでラインセクションを上回るスコアを残した場合、必ずしもラインセクションを合計スコアに採用しないという点。そのためシングルトリックだけで逆転することも可能ということだ。 【ラインセクション】 ライン1本目 堀米雄斗のライディング ©︎SLS 今大会の優勝争いは終始「9 Club」の応酬となったのだが、ラインセクション1本目から9点台の高得点をマークしたのは堀米雄斗と白井空良。堀米はミスのないライディングでまとめていくと、中盤では5フィート近くあるモンスターエナジーレッジで「バックサイドテールスライド」、ハンドレールでの「ノーリー270スイッチバックサイドリップスライド」など彼が得意とする高難度トリックを中心に繋いでいくと9.0ptの高得点をマーク。 そしてさらに堀米のスコアを上回ってきたのが白井。ライディング中終始力が抜けたようなリラックスしたスタイルでミスなくトリックをメイクしていく彼は「ノーリービックスピンバックサイドテールスライド」や「フロントサイド270フロントサイドボードスライド、そしてハンドレールでは「キャバレリアルバックサイドテールスライド」などをスムーズに決め切りフルメイクでまとめると9.1ptのハイスコアをマークした。 ライン2本目 堀米雄斗のライディング ©︎SLS そして2本目では1本目に引き続き、更に「9 Club」合戦に拍車がかかる展開に。まず本決勝でラインセクション最高スコアをマークしたのは昨年大会の覇者の堀米。1本目でメイクした高難度トリックに加えて、独創的かつ難しい体勢から掛けるトリックの数々をアップデート。その中でもモンスターエナジーレッジでのトリックを「ノーリー270バックサイドボードスライド」に変更するなど見事なランにまとめるとスコアを9.3ptに伸ばした。 そんな堀米のスコアに追いつくべく、見事なライディングを見せてシングルトリックセクションに繋げたのは白井。まず最初にアップデートして会場を沸かせたトリックが「ノーリービックスピンバックサイドテールスライドビックスピンアウト」。その後も「フロントサイド270フロントサイドボードスライド」、「キャバレリアルバックサイドテーススライド」などのフルメイクが高評価を受けて9.2ptをマークした。さらに今回2人のリードを許さず追随したのはアメリカのクリス・ジョスリン。ギャップ越えでの豪快なトリックが特徴的な彼はモンスターエナジーレッジのギャップ越えでの「バックサイド360」をはじめ「トレフリップフロントサイドリップスライド」、最後にはNikonサイン越えの「ノーリーバックサイド180ヒールフリップ」を決めると9.0ptをマークした。この時点で堀米が首位、2位に白井、3位にジョスリンという順でシングルトリックセクションへ。なおトップ3名が「9 Club」を残しておりシングルトリックセクションでも9点台のハイスコアの戦いが予感された。 【シングルトリックセクション】 1トライ目 白井空良のライディング ©︎SLS 1本目から各ライダーが8点越えをマークしていく中、ここでも9点台を叩き出したのがジョスリン。手始めに彼が決めてきたのはロングダブルセットのステア越えの「トレフリップ」。その飛距離と精度の高さが評価され9.0ptをマークした。そんな彼に続いて9点台を残してきたのは白井。ハバレッジで「フロントサイド180スイッチバックサイドノーズグラインド」を綺麗にメイクして9.2ptをマークした。その後は堀米がレールで「ノーリー270スイッチバックサイドリップスライド」をメイクするも8.7ptと9点台には届かず白井とジョスリンにややビハインドを取る展開に。 2トライ目 クリス・ジョスリンのライディング ©︎SLS ここでは大半のライダーがトリックをミスする展開に。ただそんな中更に戦いをネクストレベルに引き上げたのはジョスリン。異次元のバランス力でまた同じロングダブルセットのステア越えの「バックサイドビックスピンフリップ」をメイクするとまた「9 Club」の9.1ptをマークし、9点台を量産していき完全に自分のペースに引き込んでいく。しかしそんなジョスリンにリードを許さないのは昨年大会の覇者でパリオリンピック金メダリストの堀米。モンスターエナジーレッジで「ノーリー270バックサイドノーズグラインド」を決めると、こちらも「9 Club」の9.0ptをマークし優勝争いに食い込む展開に。 3トライ目 この時点で全体で必要となる4つのスコアを揃えるチャンスのある堀米とジョスリンは、この後のトライで他のライダーにプレッシャーを掛けるためにも非常に大事になるのがこの3トライ目。そんな中、まずスコアをマークしてきたのは豪快で飛距離のあるトリックが特徴的なアメリカ合衆国のアレックス・ミドラー。2本目で失敗したギャップ to レールでの「バックサイドノーズブラントスライド」をメイクすると「9 Club」の9.1ptをマーク。 そんなミドラーを追随する形で、今大会絶好調のジョスリンがまた「9 Club」を残す。ギャップオーバーの「ノーリーインワードキックフリップリバート」を完璧に決めて見せて9.1ptをマーク。彼の代名詞である豪快な滞空時間の長いエアーの中でメイクされるフリップトリックと回転技のコンボがさらに精度を上げてネクストレベルに突入している様子が見られた。 堀米雄斗のライディング ©︎SLS そしてジョスリンの勝ち越しを許さないのが今大会で優勝が期待されている白井と堀米。白井はハバセクションでの「バックサイド180スイッチフロントサイド50-50グラインド」をメイクし9.0ptをマーク。そしてこのシングルトリックセクションでの最高得点を残したのは堀米。ハンドレールでの「ノーリーバックサイド180スイッチフロントサイドフィーブルグラインド」という難しい体勢のトリックを決め切ると9.3ptをマークし、この時点で4本スコアを揃えて優勝の座を近づける。この時点では堀米とジョスリンが0.1pt差で暫定1位・2位と僅差となる中で優勝争いは後半戦へ。 4トライ目 このトライで見られたのは優勝争いが大詰めに差し掛かる中での戦略的な戦いだった。まずここでは2本目と3本目とミスが続いていたカナダのライアン・ディセンゾがNikonサイン越えのギャップで「フェイキーキックフリップ」をメイクして8.4ptをマーク。そして現時点では堀米に対して0.1差でビハインドを負っているジョスリンが、ノックアウトラウンドでも決めた「ノーリーバックサイド360ヒールフリップ」にトライ。ノックアウトラウンドでのスコアを元に考えるとこれを決めれば9.4ptが出る見込みで堀米を抜ける算段だったが惜しくもメイクできずにミス。 その後白井もトリックに失敗する中、彼らを突き放してプレッシャーをかける作戦に出た堀米は、ロングダブルセットのステアでジョスリンが「トレフリップ」をメイクして9.0ptを出していた事からそのトリックを選択し0.3ポイントを加算しにいったが、惜しくも飛距離が足りずステアのエンドに当たってしまい減点され8.6ptとまさかのスコアアップに失敗。これには堀米自身もやばいというような表情を見せる中、戦いは最終トライにもつれ込む形となった。 5トライ目 そして迎えた最終トライ。ミドラーがギャップ to レールでの「バックサイドリップスライド」をメイクして8.2ptをマークするも表彰台争いに届かなかった中で、今大会にてノックアウトラウンドを含めて異常な数の「9 Club」をマークしているジョスリン、昨年の東京大会王者の堀米、前回大会シドニー王者の白井との三つ巴の戦いに。 白井空良のライディング ©︎SLS そんなプレッシャーがライダーたちを襲う中で見事決めきったのは白井。4トライ目で失敗したハンドレールでの「ノーリーキャバレリアルバックサイドテールスライドビックスピンアウト」を決めると今大会最高得点の9.4ptをマークし暫定1位に逆転し浮上。この状況でしっかり決めきれるのはパリオリンピックを経て更なる成長を遂げた白井の強さだった。 白井を上回るにはジョスリンは9.7pt、堀米は9.6ptが必要となり、それぞれ逆転優勝するためには4トライ目とは異なるトリックへの変更を余儀なくされる状況に。これは完全に白井の勝負ありと感じた展開だった。そんな世界トップレベルでも難しいラストトライの状況で、ジョスリンと堀米共にトリックを決め切ることができず今回は白井に軍配。この東京大会での逆転優勝が決まった。先日のシドニー大会でSLSプロツアーで初優勝を達成した白井空良が今大会で2大会連続優勝を果たし、このまま良い流れで来月の「SUPER CROWN」へ繋いだ。このまま最終戦でも優勝し今年のSLSシリーズチャンピオンの座を手に入れることはできるのだろうか?彼の活躍に期待したい。 最終結果 ©︎SLS 優勝 : 白井 空良(日本) 36.8pt2位 : 堀米 雄斗(日本)36.3pt3位 : クリス・ジョスリン(アメリカ合衆国)36.2pt 4位 : ライアン・ディセンゾ(カナダ)34.3pt5位 : アレックス・ミドラー(アメリカ合衆国)25.7pt6位 : フェリペ・グスタボ(ブラジル)7.7pt 最後に 今回は白井空良が前回のシドニー大会に引き続き、この東京大会で2大会連続優勝を達成し幕を閉じた。筆者としてはパリオリンピックを経て更なる彼の成長を見ている気がしている。9月の「X Games Chiba 2024」での優勝、シドニー大会と今回の東京大会の2大会連続優勝は歴史的な快挙のひとつであると言える上、それに加えて今大会の直前には膝の怪我もあり直前までは満足にスケートできる状態ではなかったと聞いている。そんな中で迎えた東京大会にて、最終的には昨年大会王者の堀米と、今大会でノックアウトラウンドも含めて計8回の「9 Club」を量産したジョスリンを抑えての優勝。特に最終トライで他のライダーに9.6pt以上のトリックを一発で決め切らせないといけない展開を作れたことは、9点台を悠に叩き出せる世界トップレベルのスケーターでも至難の業で、その状況を作るために自分を信じ切ってやり通し、後がないプレッシャーを見事跳ね除けた白井の強さを証明した大会だったと感じた。 クリス・ジョスリンのライディング ©︎SLS 一方でスケートボードシーンの観点から見て感じられたこととして、日本の東京開催であるにもかかわらずノックアウトラウンドから会場の雰囲気が終始、「9 Club」を量産したジョスリンを応援する空気感だったのも非常に印象的だった。ホームのライダーを応援するカルチャーは変わらないが、良いライディングをするとホームアウェイ関係なしに会場が盛り上がるのもスケートボードカルチャーの本質を見た気がした本当に良い大会だった。さていよいよ来月は今年のSLSプロツアーのチャンピオンを決める「SUPER CROWN」がブラジルで開催される。誰がチャンピオンになってもおかしくないこの戦いで誰が新たな歴史に名を刻むのだろうか。引き続き目が離せない。