2019年11月9、10日の2日間にわたり、国際アーバンスポーツフェス「INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI 2019(以下、ISF KAWASAKI)」が行われた。9日には東京都・駒沢オリンピック公園で「第1回全日本ブレイキン選手権」が、そしてインド・ムンバイでは「Red Bull BC One World Final 2019」が開催されており、各地でブレイクダンスの主要大会が行われていた。そんな中、川崎においては「ISF KAWASAKI」の一環としてブレイクダンスの世界大会「SUPERBREAK」が行われ、MONSTER ALL STARSが激戦を勝ち抜き優勝。会場に詰めかけ、世界トップレベルのブレイクダンスを目の当たりにした観客からは、ときおり大きな歓声や驚きの声が上がっていた。

初日の9日はラゾーナ川崎プラザルーファ広場にて、日本最大のキッズブレイクダンスコンペティション「BREAK DANCE DREAM CUP 2019」やパルクルール、ダブルダッチの体験会が行われ、2日目である10日には、川崎クラブチッタ、ラ チッダデッラ一帯において、先に挙げた日本主催のブレイクダンスの世界大会「SUPER BREAK」やDOUBLE DUTCH・BMX・BEAT BOXによる「The Session」、世界で活躍するグラフィティアーティストによるライブペイントなどが行われた。様々なコンテンツを通じてストリート発・アーバンスポーツの魅力を余すことなく感じることのできる2日間であった。

SUPER BREAK
川崎クラブチッタではブレイクダンスの世界大会「SUPERBREAK」が昨年に引き続き開催。開催地である川崎市や溝の口駅は日本におけるブレイクダンスの発展の歴史を語ることには欠かせない場所であり、「メッカ」ともいうべき土地だ。そんな川崎クラブチッタに世界の重要ダンサーたちが集結、熱いクルーダンスバトルが繰り広げられた。

クラブチッタの前には開場前から出場選手やその家族や友人、観客など多くの人でごったがえしていた。入場が始まると大会のスタートの1時間以上前だというのにフロアは満員となる。ウォーミングアップの段階から各選手真剣な表情でムーブの確認を行っている。時には他の選手の動きに熱心に見入ったり、素晴らしムーブを踊りきった選手に対して賞賛を送ったりしていた。MC KENSAKUの合図でいよいよ「SUPERBREAK」のスタートが宣言されると、AサークルにはWASEDA BREAKERSが登場。日本におけるブレイクダンスの発展の歴史とともに歩んできたと言っても過言ではない彼らの、30年以上にわたって受け継がれてきたBBOYS&BGIRLSの伝統と人気は伊達じゃない。会場からは大きな歓声が上がり、会場は一段とヒートアップ。どのクルーも臨戦体勢だ。予選ではサークルを2つに分け、Aサークル、Bサークルの両方で同時にバトルが進行した。

しかしそんなWASEDA BREAKERSも予選敗退。日本のブレイクダンスシーンの層の厚さを感じさせる一幕となった。予選を勝ち抜き決勝トーナメントへ進んだのは2015年「Battle Of The Year World Final」優勝の経験を持つThe Floorriorz、と昨年準優勝のBODY CARNIVAL。その2チームに加え日本からは「FOUNDNATION」、韓国からは昨年の大会で優勝している「JINJO CREW」、またエナジードリンク「MONSTER ENNERGY」が参集したドリームチーム「MONSTER ALL STARS」など世界からの招待枠6チームが参戦。世界トップクラスの戦いに観客の目は釘付けとなった。

出場クルーは全てがトップレベル。日本勢は惜しくも敗退し、決勝に進んだのは昨年優勝のJINJO CREWとMONSTER ALL STARSだ。

決勝前に行われたゲストショーケースでは地元川崎をレペゼンするHIP HOPチーム「KING OF SWAG」が登場。圧巻のパフォーマンスに観客のボルテージも最高潮となった。会場からはあちこちからメンバーの名前を呼ぶ声が聞こえ、その人気のほどがうかがい知ることができる。

そしていよいよ決勝。どちらのクルーもスタートから同時にMAXのテンションで熱いダンスを繰り広げる。MONSTER ALL STARSが先手を取りルーティーンで攻勢を仕掛けるもJINJO CREWも負けじと反撃。会場からは難易度の高いパワームーブが決まるたびに喝采が沸き起こる。途中、お互いが熱くなり、一触即発の場面も見られたが、最後は熱く抱擁。お互いの健闘を称えあった。優勝が決まる緊張のジャッジの瞬間。ジャッジの手が示していたのは、MONSTER ALL STARS。優勝が決まったその瞬間、彼らは喜びをダンサーらしく身体で十二分に表現し、優勝の嬉しさを爆発させるかのような叫び声をあげた。

今年で二回目の開催となる「SUPER BREAK」。その優勝者はMONSTER ALL STARS。次回の優勝者は一体どのクルーの手に渡るのか。今から楽しみで仕方がない。

The Session
ダブルダッチ、ヒューマンビートボックス、BMXのカルチャーが1箇所に凝縮されている「The Session」。街のフットサル場がステージに様変わりし、生肌で感じるカルチャーのセッションには多くの人が足を止めていた。
2本の長いロープの中で様々なパフォーマンスを行うダブルダッチパートでは、ソロバトル「DOUBLE DUTCH ONE’S」予選を開催。キッズから学生、社会人・プロまで幅広い層が参加するなか、決勝に進出したのはIWANESS (Call me a DIVA / MIX AT WILL) と AYUKA (Call me a DIVA / MIX AT WILL) の2人。

同じチームでダブルダッチ活動を行い大会に出場しているチームメイト同士の頂上決戦、勝利したのはIWANESS。独創的なムーブと作り込まれた世界観で、“因縁の対決”を制した。

ビートボックスパートでもバトルコンテンツを展開。電車の音、車のクラクション、雑踏の足音― 川崎の街に流れるそれらの生活音をもビートに乗せてしまう、選手たちのマイクパフォーマンスはまさに神業。

バトルの決勝に進出したのはyoh!とUTA。UTAは前年度のISFビートボックスバトルの前年度チャンピオン。
まさに猛者同士がぶつかり合い、バトルが1つの曲に聴こえてくるような高度なバトルを展開する。そんな熾烈な戦いを制したのはyoh!。前年度チャンピオンを下し見事優勝を果たした。

BMXはワークショップとSHOWCASEを展開。SHOWには早川兄弟(早川起生・晃生・結生)が登場。最年少の結生はなんと8歳。そんな彼らが大人顔負けのSHOWCASEを披露。時折ほっこりさせる子どもならではの無邪気な笑顔と、MCの石田崇による絶妙なトークで会場は笑いと歓声に包まれた。

アーバンスポーツの魅力を体験できるコンテンツが多数開催
チネチッタ通りでは、世界的なグラフィティアーティストによる「Graffiti Live Paint」が行われた。世界的なアートバトルイベント「ART BATTLE」のニューヨーク大会2連覇を成し遂げ、映画「PACIFIC RIM2」のプロモーション広告と壁画、ニューヨーク・ワールドトレードセンターの壁画を製作した経験を持つDRAGON76。「高校生RAP選手権」のロゴデザインを手がけるなど、メジャーからアンダーグラウンドシーンまで多方面で活躍、活動するGOSPEL。2016年に「Adobe Creative Jam審査員賞」を受賞、2018年の「NIKE AIR MAX デザインコンテスト」で日本代表としても選ばれているWOOD。この3人の世界的アーティストによって描かれる圧巻のライブペインティングに、街ゆく人も脚を止め、見入っていた。

アレーナチッタでは、未就学児のランニングバイクによるレース「ROCK’S CUP」が開催。現在では3輪車に変わって、エントリーバイクのスタンダードとして定着しているペダルなしの自転車、ランニングバイク。1歳半から6歳までのキッズライダー達が1週120mのコースを一生懸命にスピードを競い合う。会場のあちこちから、歓声と声援が飛び交っていた。

優勝者コメント:MONSTER ALL STARS
以前ここでバトルしたことがあって、またここで世界のトップとバトルできることは恵まれていると思っています。そして、仲間たちと一緒にバトルできるなんて最高の気持ちです。今日は幸せな日です、ありがとうございました!

SUPER BREAK RESULT
優勝:MONSTER ALL STARS(WORLD WIDE)
準優勝:JINJO CREW(韓国)

The Session RESULT
DOUBLE DUTCH ONE’S RESULT
優勝:IWANESS
準優勝:AYUKA

BEAT BOX RESULT
優勝:yoh!
準優勝:UTA

ABOUT “ISF”
世界レベルのストリートの祭典が川崎で始まる!
国際アーバンスポーツフェス開催!
ストリートカルチャー系アーバンスポーツのフェスが2日間になって今年も川崎で開催。1日目はラゾーナ川崎プラザルーファ広場、2日目はラ チッダデッラ一帯に集結。
ISFは、日本におけるブレイクダンス初の国際大会ブランド「Super Break」。
世界で活躍するアーティストのライブペイント「Graffiti Live Paint」。3つのアーバンスポーツのハイレベルなバトル。「The Session」。未就学児のランニングバイク(ペダルなし自転車)レース「Rock’s Cup」。日本最大のキッズブレイクダンスコンペティション「BREAK DANCE DREAM CUP」。ダブルダッチの無料体験会「Let’s Play DOUBLE DUTCH」。パルクールの無料体験会「Parkour Challenge」。から形成されている。
しかも全てのコンテンツが入場・観覧無料 (※参加費は有料、一部無料。)参加するもよし、家族で楽しむもよし、友達と楽しむもよし。ストリートカルチャーの最先端の現場をチェックしよう。

開催概要
大会名:INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI 2019
開催日時:11/9(BREAK DANCE DREAM CUP、ROCK’S CUP、Let’s Play DOUBLE DUTCH、Parkour Challenge)
11/10(SUPER BREAK、THE SESSION、ROCK’S CUP、Graffiti Live Paint)
会場:11/9 ラゾーナ川崎プラザルーファ広場
11/10 川崎クラブチッタ、ラ チッタデッラ一帯
内容:SUPER BREAK:ブレイクダンス=ブレイキンの国際大会
THE SESSION:3種目のストリートカルチャーによるバトルの集合イベント
ROCK’S CUP:キッズランニングバイクレース
GRAFFITI LIVE PAINT:有名アーティストによる路上ライブペイント
BREAK DANCE DREAM CUP:日本最大のキッズブレイクダンスコンペティション
Let’s Play DOUBLE DUTCH:ダブルダッチの無料体験
Parkour Challenge:パルクールの無料体験会
出場料:一部有料
主催:INTERNATIONAL STREET FESTIVAL KAWASAKI実行委員会
共催:川崎市
後援:公益社団法人日本ダンススポーツ連盟 / 特定非営利活動法人日本ダブルダッチ協会
日本ヒューマンビートボックス協会 / 川崎商工会議所 / 一般社団法人川崎市観光協会/川崎駅広域商店街連合会
運営:株式会社IAM/有限会社OVER THUMPZ/株式会社ロックス
写真提供・ISF KAWASAKI/Jason Halayko
文・金子修平/YAMADAI
SPECIAL EDITION

FINEPLAYはアクションスポーツ・ストリートカルチャーに特化した総合ニュースメディアです。2013年9月より運営を開始し、世界中のサーフィン、ダンス、ウェイクボード、スケートボード、スノーボード、クライミング、パルクール、フリースタイルなどストリート・アクションスポーツを中心としたアスリート・プロダクト・イベント・カルチャー情報を提供しています。
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dance日本最高峰のブレイキンバトル「THE JAM FINAL by SEIKO」大混戦のBBOY OVER15を制したのはBBOY Steezyskee!2023.02.062023年2月5日(日)、兵庫県西宮市立塩瀬体育館にて「THE JAM FINAL by SEIKO」が開催された。昨年開催された「THE JAM」の成績上位者と前日予選を勝ち抜いたBBOY・BGIRLが集結し、BBOY OVER15部門は16名、BGIRL部門は8名、UNDER15は8名、そして、3ON3部門は8チームで頂点を争った。 「THE JAM」は2018年にBBOY TAISUKEが「THE JAMから世界へ」という理念の元、この舞台で輝き、そして世界へと飛び出していく場となってほしいという思い込めて設立した大会で、今回の「THE JAM FINAL by SEIKO」でも、まさにその理念にふさわしいBBOY・BGIRLが頂点へと駆け上がった。 BBOY OVER15を制したのはBBOY Steezyskee! 左:Hiro10 右:Steezyskee / THE JAM FINAL (c)harugraphics 注目はBBOY OVER15。 昨年のディフェンディングチャンピオンでありJDSF強化選手でもあるBBOY TOA(24)、昨年のRed Bull BC One World FinalでTOP4となったBBOY ISSIN(17)、さらにはD.League・KOSÉ 8 ROCKSでも活躍するBBOY Kaku(37)、BBOY Taichi(21)、その他にもベテランから若手まで錚々たる顔ぶれが揃った中、混戦を制したのはSteezyskee(20・北海道)だ。 Steezyskeeのブレイキンは、まさに今の自分をレペゼンするスタイル。 本人が「優勝は1mmも思ってなかった。自分のやってることに自信はあるけどそれを受け入れてもらえるかどうか」と優勝後に語ったように、ブレイキンだけではなく様々な遊びの要素を取り入れ、独自のスタイルで勝負を制した。トーナメントが進むにつれて、Steezyskeeのスタイルに観客も呼応し、彼の醸し出すフレーバーが会場を包んだ。 「今までは大会前はめちゃくちゃ練習して意気込んで大会に臨んでいたが、今回は大会のための練習をせず、今の自分のダンスで魅せる実験をしました」と新たなアプローチを貫いてこの日の頂点を掴んだ。 2週間後、2月18日、19日に開催される全日本ブレイキン選手権にも出場するSteezyskeeはどんなカラーに会場を染め上げるのか、今から楽しみだ。 BGIRLを制した新星は地元西宮育ちのBGIRL YASMIN YASMIN / THE JAM FINAL (c)harugraphics そして、BGIRLは、地元西宮からのワイルドカードで出場したBGIRL YASMINが優勝した。実に自身が個人で出場するバトルは1年半ぶりだったいうYASMIN。 「今のフィーリングと今までやってきたことを自分らしく出すことを考えた」というように入場から観客の気持ちを掴む表情や相手のムーヴ中も音楽と同調してリズムを取りながらYASMINの空気感を作っていった。そこに持ち前の幅広いミュージカリティやステップワークを加えながら会場を魅了。JDSF強化選手であるBGIRL AYANE、BGIRL AYUや、昨年のRed Bull BC One Cypher Japanを制したBGIRL YURIEなど、強者揃いのトーナメントを制した。 「ワイルドカードで大会の招待を受けた時、出るかどうか迷ったが、この大会にフォーカスして自分に集中していい準備ができたので結果に繋がって良かった。地元・西宮で勝ててやっと誇れるなと思います」と笑顔が絶えなかった。 UNDER15はJDSF強化選手BBOY RA1ON RA1ON / THE JAM FINAL (c)harugraphics U15は地元兵庫県の尼崎出身BBOY RA1ON(14)が他を圧倒して優勝を果たした。 BBOY RA1ONのこだわりはシルエットのカッコ良さ。トップロック、フットワーク、パワームーヴ、フリーズのすべてにおいて理想のシルエットを日々追及している。この1年ですべての動きにスピード、キレ、力強さが加わったと本人が語るようにもはやU15の領域にはいない。 しかし、優勝後のインタビューでは「決勝では足がつりそうになった。決勝のムーヴは自分で納得がいっていない。目標は、すべての年代の中で1番になることなので今のままでは通用しない」と自分自身で課題も語った。2週間後に出場する全日本ブレイキン選手権ではユースの枠を超え、オープン部門で出場するRA1ON。高みを目指す14歳が日本ブレイキン界に風穴を開けるかもしれない。 解説付き大会アーカイブはこちら! https://youtu.be/0BHSGdyRY7Y 2023年2月5日(日) /「THE JAM FINAL by SEIKO」 BBOY OVER15優勝:Steezyskee準優勝:Hiro10 BGIRL部門優勝:YASMIN準優勝:AYU BBOY UNDER15優勝:RA1ON準優勝:NAKKURU 3ON3優勝:WASEDA BREAKERS 準優勝:GSBシューゲイザ ー
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dance「全日本ブレイキン選手権」開催間近!今後が楽しみなティーン世代のBBOY・BGIRLをピックアップ来る 2月18日(土)・19日(日)ブレイキン日本一を決める頂上決戦、「第4回全日本ブレイキン選手権(以下:全日本)」が、国立代々木競技場 第二体育館にて開催される。 昨今は特に、ジュニア世代も含めた10代のBBOY / BGIRLが着々と実力をつけてきている。そこでFINEPLAYでは今大会に出場する選手の中から気になる注目のティーン世代BBOY / BGIRLをピックアップ。 入れ替わりの激しいシーンの中でさらなる頭角を現すであろう彼らを、今後の活躍も見据えてチェックしていきたい。 HIRO10 HIRO10 / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 まず注目したいのは、石川県出身のHIRO10 (GunSmokeBreakers) だ。現役高校生でありながら、グローバルに世界各地のバトルでも活躍している実力派BBOY。昨年からは全日本へのポイント獲得大会にも精力的に参戦し、昨年末に開催された「SETTSU BREAKIN’ JAM」では優勝も果たしている。 ハイレベルなパワームーブを武器に早くも世界の舞台で結果を残し、実力も知名度も折り紙付きである。オリンピックに向けてのポイント争いも激化してくる中で、今年からはこの争いにHIRO10が新たに加わってくるであろう。まずは全日本への出場ポイントランキング堂々の1位で決勝大会進出を決めたHIRO10が、今大会で頂点へ近づくことが出来るのか、非常に楽しみである。 Lil′Bom Lil′Bom / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Lil’Bom(Bioneer Crew)は昨年の関東甲信越ブロック選手権での優勝をキッカケに、さらに勢いを増したBBOYだ。1年前までは高校生であり、昨年の春から地元の大学である群馬大学に進学した現役の大学1年生である。JDSF強化選手であり、前回の全日本では3位まで登り詰めている。 スピード感とキレを兼ね備えたパワームーブを武器とし、その完成度は正に国内トップレベルである。大学生になり、より経験値を積むことで今後の更なる飛躍が楽しみなBBOYだ。今年は昨年の全日本より順位を上げ、決勝戦に進むことが出来るか注目していきたい。 Lil Kong Lil Kong / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Lil Kongは弱冠11歳の小学5年生のBBOY。THE FLOORRIORZ ACADEMYの生徒として日々スキルを磨き、昨年開催された「Breakdance Dream Cup」では優勝に輝いている。ジュニアカテゴリーでは出場ポイントランキング1位で、見事決勝大会への進出を決めた。 高い身体能力から繰り出されるパワームーブや、キレのあるフットワークもさることながら、雰囲気のあるトップロックやバトル運びの上手さが、彼独自のスタイルを感じさせる。全てにおいてポテンシャルが高く、今後が楽しみなBBOYの一人である。 ジュニアカテゴリ―は正に群雄割拠であり、数多くの実績を誇るBBOYが数多くいる中でLil Kongが一歩リードすることが出来るのか。今大会も期待しながら見ていきたい。 7G 7G / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 BGIRL 7Gは、昨年開催された「マイナビ JDSF ブレイキン ジャパン オープン 2022」や「Breakdance Dream Cup 2022」で連続優勝を飾り、着実に実績を積み重ねている小学6年生のBGIRLだ。7Gは体の柔軟性を活かしたフットワークやトリッキーなフリーズが武器であり、そのフレッシュなスタイルでジュニアBGIRL世代の先頭を走っている。 昨年は全日本には出場していないため、今年が決勝へ初参戦となる7G。ジュニアカテゴリーでの出場となるが、今勢いに乗るBGIRLが今大会でも旋風を巻き起こすのか、注目していきたい。 Mirei Mirei / Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 Mireiは岡山県出身のBGIRLであり、JDSF強化選手にも選出されている。ハイレベルなパワームーブも特徴的だが様々なジャンルのダンスを経験していることから、高いミュージカリティで魅せるスタイルもMireiの強みである。 同じジュニアBGIRL世代の中でも、高いダンス力を誇るMireiは間違いなく今後目立ってくる存在になるであろう。国内の大会では多くの実績を残しつつあるMireiが、今回の全日本で有終の美を飾ることができるかも期待していきたい。 Ⓒ公益社団法⼈⽇本ダンススポーツ連盟 ブレイキンにおいて10代のティーン世代が国内外で大きな活躍を見せていることは言うまでもないが、その中でも今後が楽しみなBBOY / BGIRLをピックアップした。今回紹介した選手以外でも国内のブレイキンの平均レベルは年々高くなっており、今後も新たなスターが生まれてくるであろう。 特に今回の全日本では、昨年まで出場していなかった面々が全日本に出場を決め、昨年以上に盛り上がることは間違いない。今後さらなる成長を遂げたティーン世代が世界の舞台に進出し、活躍する事を楽しみにしている。 尚、当日の観戦チケットはe+(イープラス)にて絶賛発売中。ご購入は下記関連リンクよりお買い求めください。
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climb有観客・声出し応援解禁で熱気を帯びた「ボルダージャパンカップ 2023」大会リポート2023年2月5日(日)に、駒沢オリンピック公園 総合運動場屋内球技場にてスポーツクライミング・ボルダージャパンカップ 2023(BJC 2023)男女準決勝・決勝が有観客(マスク着用での声出し応援有り)にて開催された。また今年はパリ2024のプレシーズンとなり、今大会は第6期JMSCAパリオリンピック強化選手の選考も兼ねている。 結果は、女子:伊藤ふたば、男子:楢崎明智が優勝し日本一に輝いた。 伊藤ふたばが全課題を一撃で3年ぶり優勝 photo by Kazuki Murata 準決勝を4位で通過した伊藤ふたばは、第1課題から絶好調のパフォーマンスを見せつける。多くの選手が苦しんだスラブの第2課題も勢いはそのまま、一撃で登り切り他の選手を大きく突き放す。第3課題もなかなか完登者が出ないなか一撃で仕留める。最後の第4課題においても圧巻の登りを見せて一撃。満面の笑顔と共に3年ぶり3度目の優勝をつかみ取った。 2位には東京オリンピック2020 銀メダリストの野中 生萌。惜しくも第2課題は完登できなかったが、持ち前のパワフルかつ正確なクライミングで3完登(第3・第4課題は一撃)を記録した。そして弱冠15歳の中学生、関川 愛音(めろでぃ)が、ポテンシャルを感じさせる力強い登りで3位に入賞した。 伊藤ふたばは決勝後のコメントで、「決勝では全課題を一撃して優勝することが出来たので率直に嬉しいです。オブザベーションの段階で自分が得意な課題だと思っていて、集中してトライするようにしました。」と自身を振り返った。 楢崎明智が初優勝で兄・智亜と表彰台へ photo by Kazuki Murata 男子優勝に輝いたのは3完登を記録した楢崎 明智。大会前には 「国内の選考大会があまり得意ではなく、プレッシャーであまりいい動きが出来たことがない。今年は楽しんで自分の存在感やスタイルを見せられたらいいなと思います。」と語っていたが、第1課題から持ち前の身長、手足の長さを活かして完登でスタート。 続く第2課題、第3課題もダイナミックな登りで完登を続けて首位をキープした。優勝が大きく近づいた第4課題では、疲れも見え始め完登とはならなかったが、ゾーンを獲得し自身初の優勝を決めた。 尚、2位には2完登の佐野 大輝。3位には楢崎 明智の兄である楢崎 智亜が食い込み、兄弟で表彰台を飾った。 楢崎明智は決勝後に、「オブザベーションした段階で僕にとって得意な課題なのが見て分かったし、智くん(兄・智亜)とも『これはいけそう!』と話していました。まさか本当に優勝するとは思ってなかったですけど(笑)」と驚きを半分に優勝コメントを残した。 開催概要 photo by Kazuki Murata 名称:ボルダージャパンカップ2023(BJC2023) 主催:公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)後援:スポーツ庁、公益財団法人日本スポーツ協会、公益財団法人日本オリンピック委員会、世田谷区主管:公益社団法人東京都山岳連盟(TMF) 企画・運営:BJC2023実行委員会 協賛:KDDI株式会社、三井不動産株式会社、住友商事株式会社、オリエンタルバイオ株式会社、牛乳石鹼共進社株式会社、日新火災海上保険株式会社、東商アソシエート株式会社、西尾レントオール株式会社、サントリー食品インターナショナル株式会社オフィシャルマーケティングパートナー:株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 会場:駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
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climb楢崎明智が初優勝!「ボルダージャパンカップ 2023」2023.02.052023年2月5日(日)に、駒沢オリンピック公園 総合運動場屋内球技場にてスポーツクライミング・ボルダージャパンカップ 2023(BJC 2023)が行われ、男子決勝は楢崎明智が優勝に輝いた。 準決勝を勝ち抜いた上位6名によって争われた決勝では、楢崎智亜や、藤井快など国際大会で多くの実績を誇る選手が揃った。 しかし優勝した楢崎明智は、長身からなる長い手足や身体能力を活かし、決勝トップとなる4課題中3完登を記録。堂々の優勝を飾った。 2位には佐野大輝、3位には楢崎智亜が入った。 今年はパリ2024のプレシーズンとなり、今大会は第6期JMSCAパリオリンピック強化選手の選考も兼ねている。
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climb伊藤ふたばが3大会ぶり3回目の優勝!「ボルダージャパンカップ 2023」2023年2月5日(日)に、駒沢オリンピック公園 総合運動場屋内球技場にて、スポーツクライミング・ボルダージャパンカップ 2023(BJC 2023)が行われ、女子決勝で伊藤ふたばが優勝に輝いた。 決勝は同日開催された準決勝を勝ち上がった上位6名にて争われ、優勝した伊藤ふたばは、全4課題を全て一撃で仕留め圧倒的な成績で頂点に立った。 2位は野中生萌、3位には関川愛音が入った。 今年はパリ2024のプレシーズンとなり、今大会は第6期JMSCAパリオリンピック強化選手の選考も兼ねている。